JP2813822B2 - パイル地 - Google Patents

パイル地

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JP2813822B2
JP2813822B2 JP1280345A JP28034589A JP2813822B2 JP 2813822 B2 JP2813822 B2 JP 2813822B2 JP 1280345 A JP1280345 A JP 1280345A JP 28034589 A JP28034589 A JP 28034589A JP 2813822 B2 JP2813822 B2 JP 2813822B2
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yarn
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JP1280345A
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Inventor
寿夫 森田
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森田産業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、カーペット、マット、椅子張地、壁張地、
車両内装材、人工芝生等の表面材として使用されるパイ
ル地に関するものである。
〔従来の技術〕
パイル地のパイル糸には、扁平断面のモノフイラメン
ト・テープヤーン、叉は、単繊維が1〜30デニール程度
の太さの紡績糸或はマルチフイラメント糸が用いられ、
マルチフイラメント糸の多くは捲縮加工により嵩高に調
製される。
〔発明が解決しようとする問題点〕
モノフイラメントは数条束ねてパイル糸に使用される
が、それを加撚せずにただ束ねただけで捲縮加工を施そ
うとしてもモノフイラメント間でスリップしてばらける
等して捲縮加工が出来ず、叉、それを加撚すれば剛直な
棒状になるので捲縮加工が出来ない。
このような訳でモノフイラメントに捲縮(クリンプ)
を与えて嵩高に調製したい場合には、それを筒状の丸編
地に編成して熱セットし、それを解いて元のモノフイラ
メントにする所謂ニット・デニット法によらざるを得な
い。
しかし、その様にモノフイラメントのパイル糸を1本
づつ編成し、それを熱セット後に解きほぐすと言うこと
は、工程が余りにも複雑でコスト高にならざるを得な
い。
〔発明の目的〕
そこで本発明は、モノフイラメントのパイルに捲縮を
与え、天然の芝生や苔に近似した嵩高で手触りの柔らか
いパイル地を経済的に得ることを目的とする。
〔発明の構成〕
本発明に係るパイル地18は、かかる目的に合致するも
のであり、長さ方向Yに延伸されたプラスチックテープ
に、左右列M・Nの開口部11を互いに他方の非開口部12
に隣り合わせにして、多数の開口部11の列(M・N……
…)を長さ方向Yに断続的に真直ぐに続けて付けた切溝
によって形成し、それら左右の切溝(11)の間に形成さ
れて開口部11の周縁を構成するテープヤーン状スパン13
の長さ方向に曲折する捲縮凹凸14・15を各スパン13につ
き一個以上有する捲縮したネットテープ16をパイル糸と
し、パイル長Hがスパン13の長さLよりも長く、一個の
パイルの有する撚数が0.5回以下か略無撚の状態のパイ
ル17が形成されていることを特徴とするものである。
プラスチックテープは、広幅のプラスチックフイルム
を縦長に裁断したものでもよく、概して厚み10〜70μ、
幅2〜20mmのものとする。
開口部11を囲むスパン13は、ネットワーク16がパイル
17を形成するとき、その一個のパイルから突き出る毛羽
を構成するものであり、その幅Wは0.1〜2mmにし、その
各スパン13が太さ10〜500デニール相応のフイラメント
を形成する恰好にするとよい。
叉、従来モノフイラメントの使用されるカーペットや
人工芝生のパイル長Hは概して5〜25mmであるから、ス
パン13の長さLはそれよりも短い3〜15mm程度しておく
とよい。
左右隣り合うスパン13・13′を連結して上下に断続的
に続く非開口部12は、一列おきの左右の開口部11・11′
の間を仕切ってプラスチックテープを蜂巣状のネットテ
ープ16にするものであるから、それが余り長いと開口部
11が蜂巣状に開口せず、それとは逆に余りに短いと捲縮
加工の際に縦長に引き裂かれてしまうので、その長さK
は1mm以上でスパン13の長さLの5分の4以下(1mm≦K
≦0.8L)になるようにするとよい。
各スパン13に付与する捲縮の数(凹部14ないし凸部15
の数)はスパン一個につき2個以上とし、スパン13の長
さ(L)10mmにつき2個以上の割合をもって捲縮が形成
されるようにするとよい。
ネットテープ16にはポリプロピレンやナイロン、ポリ
塩化ビニリデン、ポリエステル等が用いられる。
ネットテープ16は加撚する必要はないが、それを織機
や編機、タフテッド機等に仕掛ける際にビーム状に整経
したネットテープ16が絡み合わず、糸切れが生じた場合
容易に見つけることが出来る様にする上では、ネットテ
ープの長さ10cmにつき2〜4個程度の軽い撚を施してお
くとよい。
パイル地18は、ラッシエル経編機、ニット丸編機、モ
ケット織機、ウイルトン織機、タフテッド機等で織編さ
れる。
〔実施例〕
厚み50μ、幅7mmの延伸されたナイロンテープに、左
右列M・N間で開口部11と非開口部12が交互するよう
に、長さ8mmの切溝を2mmの間隔をおいて長さ方向に真直
ぐに断続的に横(幅方向)に11列にわたって入れ、スパ
ンの長さHが4mm、非開口部の長さKが2mm、スパンの幅
Wが320μのネットテープ16を作り、これをオーバーフ
イード率を5倍にして捲縮加工装置に通して捲縮(クリ
ンプ)密度2個/cmの捲縮凹凸14・15をスパン13に付与
し、それを加撚せずに5/32吋ゲージのタフテッド機に
て、ステッチ間隔が3.5mmでパイル長Hが6mmのタフテッ
ド・パイル地18を作り、これに裏打加工を施して人工芝
生に仕上げた。
こうして得られたパイル地18は、スパン13が捲縮して
パイル間17・17′で絡まり合い、嵩高で手触がよく、圧
縮弾性回復率がよくクッション性に富み、耐久性に優れ
たものであった。
〔発明の効果〕
本発明によると、ニット・デニット方式で捲縮を与え
たモノフイラメントのパイルと同等の観を呈するパイル
地18が得られるのであるが、 (1) パイル糸(16)は、ニット・デニット方式によ
るものと異なりパイル糸の編成・解編工程を要せず、
叉、数条のモノフイラメントを束ねたのではなく非開口
部12で接合した形態を成すものであるから捲縮加工を容
易に施すことが出来、それによって経済的に嵩高を調製
することが出来る。
(2) パイル繊維(スパン13)間が非開口部12に連結
されたパイル内部に輪奈状の開口部11を形成し、而も、
その周囲のスパン13が捲縮しているので、個々のパイル
17がスポンジないし海綿の様に圧縮弾性回復率とクッシ
ョン性に優れたものとなる。
(3) 各パイル17は、無撚か叉は撚数0.5回以下の実
質的に無撚の状態のものであるから嵩高に開毛し手触り
が柔らかい。
(4) 開口部11の非開口部12がネットテープ16の長さ
方向Yに真直ぐに連続しており、それが長さ方向に延伸
されたものであるから、非開口部12が引き裂かれてもス
パン13はただ長さ方向に連続したモノフイラメントとな
るだけで耐久性が損なわれるようなことにはならない。
以上の通り本発明によると、嵩高でクッション性と圧
縮弾性回復率に優れ、手触が柔らかく耐久性に富むパイ
ル地が経済的に得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るパイル地のパイルを構成するネッ
トテープの拡大表面図、第2図は本発明に係るパイル地
の拡大側面図である。 11……開口部、12……非開口部、13……スパン、 14……凹部、15……凸部、16……ネットテープ、 17……パイル、18……パイル地、H……パイル長、 K……非開口部の長さ、L……スパンの長さ、 M・N……列、Y……長さ方向、W……スパンの幅。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】長さ方向Yに延伸されたプラスチックテー
    プに、左右列M・Nの開口部11を互いに他方の非開口部
    12に隣り合わせにして、多数の開口部11の列(M・N…
    ……)を長さ方向Yに断続的に真直ぐに続けて付けた切
    溝によって形成し、それら左右の切溝(11)の間に形成
    されて開口部11の周縁を構成するテープヤーン状スパン
    13の長さ方向に曲折する捲縮凹凸14・15を各スパン13に
    つき一個以上有する捲縮したネットテープ16をパイル糸
    とし、パイル長Hがスパン13の長さLよりも長く、一個
    のパイルの有する撚数が0.5回以下か略無撚の状態のパ
    イル17が形成されていることを特徴とするパイル地。
JP1280345A 1989-10-27 1989-10-27 パイル地 Expired - Lifetime JP2813822B2 (ja)

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