JP2810304B2 - 櫛刃の底が面取りされている梳き鋏用櫛刃の製造方法および前記方法により製造された梳き鋏用櫛刃 - Google Patents

櫛刃の底が面取りされている梳き鋏用櫛刃の製造方法および前記方法により製造された梳き鋏用櫛刃

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JP2810304B2
JP2810304B2 JP5283841A JP28384193A JP2810304B2 JP 2810304 B2 JP2810304 B2 JP 2810304B2 JP 5283841 A JP5283841 A JP 5283841A JP 28384193 A JP28384193 A JP 28384193A JP 2810304 B2 JP2810304 B2 JP 2810304B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は櫛刃の底が面取りされて
いる梳き鋏用櫛刃の製造方法およびその方法 により製造
された梳き鋏用櫛刃に関する。
【0002】
【従来の技術】髪を梳くために梳き鋏が利用されてい
る。梳き鋏は鋏の一方の刃が櫛状になっている。図5に
典型的な梳き刃を示す。このような梳き刃を例にして従
来用いられていた加工方法と関連する問題を簡単に説明
する。このような刃はステンレス鋼の板を加工したブラ
ンクを一枚または多数枚重ね、櫛の間の空間に相当する
部分の厚さのカッタをブランクの面に垂直方向に移動し
て加工されている。図示した刃の峰の部分は例えば80
0mm(以下800R)の曲率をもっており刃先(櫛の
先端を結ぶ線)も同じ程度の曲率800Rをもってい
る。櫛の谷の底の部分が峰から等しい距離になることが
要求されている。図示の例では40本の櫛と相当する谷
があるのであるが、櫛の丈(=谷の深さ)は全て異なり
一時に加工するとすれば40種類の僅かに直径の異なる
カッタを準備する必要がある。梳き鋏は特殊の鋏である
から一般の鋏ほどの需要はない。僅かに異なる多数種類
の高価なカッタを準備することは大変な負担となる。そ
のために理容師とか美容師以外の家庭用のものは、機能
を犠牲にして谷底を結ぶ線を峰に平行な直線にして多種
類のカッタを準備する必要がないようにし同一形状のカ
ッタを多数枚用いているものもある。
【0003】櫛刃は櫛に類似する機能も要求される。そ
のために谷の底の形状が問題になり、この部分の形状に
鋭い角があったり加工バリが残っていたりすると毛髪を
損傷するおそれがある。カッタの断面を面取りをしてお
くと底と櫛の根元をなだらかに連結することができる。
連結部は角が残りバリが残りやすい。そのために谷の部
分の機械加工終了時にいわゆる仕上げのための研ぎ加工
が行われているがバリを完全にとることは不可能でむし
ろバリを谷底に押し戻してしまうという問題がある。そ
のために最後の仕上げ工程を手作業でダイヤモンドやす
り等を用いて僅かに面取りを行うという対策も考えられ
る。しかし加工精度のばらつきが仕上げの品質を損なう
という問題が残り、さらに製造原価の上昇を招く。理髪
用梳鋏(実開昭48−39072)の考案はそのような
鋏の形状を提案しているが、前述のような理由で、量産
が不可能に近く市販されるに至っていない。恐らく前記
考案に係る実施例は最後の仕上げ工程を手作業でダイヤ
モンドやすり等を用いて僅かに面取りを行ったのではな
いかと思われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は前述し
た櫛としての機能を十分に発揮することができるように
梳き刃の形状にし、その形状を機械加工により確実に行
うことができるようにし、量産を可能にし、櫛刃の底が
面取りされている梳き鋏用櫛刃の製造方法を提供するこ
とにある。 本発明のさらに他の目的は、前記方法により
製造された櫛刃の底が面取りされている梳き鋏用櫛刃を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明による櫛刃の底が面取りされている梳き鋏用櫛
刃の製造方法は、 梳き用の櫛刃と通常の刃をもつ梳き鋏であり、少なくと
も前記櫛刃の要素間の底面が面取りされている梳き鋏用
櫛刃の製造方法において、 前記櫛刃の原型となるブランクを用意して表面を研磨
し、 前記研磨済の一枚のブランクと回転する一枚のカッタま
たは砥石間の相対運動により前記ブランクの櫛の要素間
を除去し、 前記除去後に一枚のカッタまたは砥石の回転中心軸と前
記ブランクの相対回転運動により前記要素間の底の面取
りを行い、 前記面取りの後に焼き入れし、 前記表面の仕上げ研磨をする工程から構成されている。
前述の櫛刃の底が面取りされている梳き鋏用櫛刃の製造
において、前記ブランクの峰,櫛,厚みの方向をそれぞ
れx,y,zとすると、 前記回転する一枚のカッタまたは砥石の回転中心軸は前
記x軸に平行であり前記ブランクの櫛の要素間を除去し
たのちに前記一枚のカッタまたは砥石の回転中心軸と前
記x軸間を一定に保った状態で前記ブランクを前記x軸
回りに回転させる相対運動により前記要素間の底の面取
りを行うように構成することきができる。前記方法によ
り櫛刃の底が面取りされている梳き鋏用櫛刃を製造し大
量に提供できる。
【0006】
【実施例】以下図面等を参照して本発明をさらに詳しく
説明する。図1は、本発明による櫛刃の底が面取りされ
ている梳き鋏用櫛刃の製造方法により製造される梳き鋏
用櫛刃の実施例の一部を拡大して示した平面図、図2は
前記梳き鋏用櫛刃の側面断面である。図3は本発明によ
る前記梳き鋏用櫛刃の実施例の機械加工の工程を説明す
るための略図である。各図において説明を容易にするた
めにx,y,zの軸とブランクの姿勢を対応させる。ブ
ランクの両面はx,y平面に平行であり峰の方向をx、
櫛の方向をy方向とし、ブランクの厚みの方向をzとす
る。櫛刃1の加工は、基本的にステンレス鋼のブランク
から櫛の要素2と隣接する櫛の要素2間をカッタで切削
して製造し切り込みが終了した段階で引き続き機械加工
により面取りを行い谷と表裏の面を結ぶ曲面3a,3b
を設ける。なお刃先の部分2aは通常の鋏の刃のように
一定角度傾いている。なお、前記カッタに代えてボラゾ
砥石のような砥石を用いてブランクと砥石を相対移動
させてブランクから櫛の要素2と隣接する櫛の要素2間
を研削することもできる。
【0007】自動機を用いた機械加工の工程を図3,図
4を参照して説明する。理解を容易にするために一枚の
円盤カッタを利用する場合を例にして説明する。なお本
発明の場合は基本的には一枚のブランクごとに加工を行
うのであって、多数枚を重ねておいて同時に加工すると
いう工程を用いることはできない。円盤カッタの刃先の
断面は図4に示されているように面取りされ円形状とな
っている。図3に示されているようにまずブランクの内
部をとおりx軸に平行な仮想の軸10を想定する。この
仮想の軸10が円盤カッタの中心軸20と平行になるよ
うにカッタとブランクの相対位置をたもち軸20と軸1
0の距離を調節してカッタの幅に相当する溝加工をす
る。溝加工を終了した後にブランクを軸10を中心に±
θだけ揺動させる。これにより櫛の谷底は図1,図2に
示されているように面取りされ鞍状に加工される。ブラ
ンクの軸10を中心に円盤カッタの中心軸20を±θ移
動させることによる等価な相対運動により同様な加工が
できる。一つの谷の加工を終了すると軸10,軸20間
の距離を大きくしブランクと円盤カッタを離した後にx
方向の相対位置を櫛の1ピッチだけずらし、前述と同様
の溝加工と面取りを行い、これを繰替えすことにより機
械加工を終了する。
【0008】本願発明による鋏の製造工程の実施例を
単に説明する。 (ステップ1)梳き刃の原型となるステンレス鋼のブラ
ンクを用意する。 (ステップ2)ブランクに孔明け加工をして孔5を得る
(図5参照)。 (ステップ3)ブランクの面の研削(表裏および峰,刃
先)をする。 もちろん手作業による研磨も可能である。 (ステップ4)前述したように自動機により一枚宛、櫛
の要素間の溝の加工と面取りを溝ごとに行う。 (ステップ5)熱処理(焼き入れ処理)を行う。なお焼
き入れのあとで歪みをとるために機械加工済のブランク
に衝撃を与えることがあるが、前述のように面取りをし
ても強度上の問題はなく、この形状のほうがむしろ安定
しているように思われる。 (ステップ6)自動研磨(表裏および峰,刃先)または
手作業により研磨する。なお、前述のような機械加工で
はバリの発生する余地はないから手作業のバリ落としは
不要である。
【0009】
【発明の効果】以上詳しく説明したように本発明による
梳き鋏用櫛刃の製造方法によれば、機械加工により自動
的に面取りをすることができ、バリの発生を防止してい
。したがって、前記方法を用いて製造された梳き鋏用
は、使用中に毛髪を損傷するという問題を完全に解決し
た梳き鋏を量産することができる。製造の工程も簡単明
瞭であり、自動加工になじみ、加工量の変更等も簡単に
できるから多種類少量の生産にも十分対応できる。また
最低一種類のカッタを準備すれば櫛刃の自動加工が可能
であるから、性能の優れた梳き鋏用を安価に提供でき
る。
【0010】以上詳しく説明した実施例について、本発
明の範囲内で種々の変形を施すことができる。前記カッ
タの先端形状が必ずしも半円状である必要はなく僅かに
面取りをしたような形状でも良い。溝加工後の面取りの
ための揺動は90°以内の任意の角度で行うことができ
る。また、表裏の面取り形状が異なった形状でも良い。
なお工具とブランクの位置関係はあくまで相対的であ
り、実施例に示した動きに拘束されるものではない。
【0011】以上詳しく説明した実施例製造方法につい
て、本発明の範囲内で種々の変形を施すことができる。
理解を容易にするために一枚の円盤カッタを使用する例
を示したが複数枚のカッタを同時に使用して溝の加工を
することも無論可能である。前記カッタの先端形状が必
ずしも半円状である必要はなく僅かに面取りをしたよう
な形状でも良い。溝加工後の面取りのための揺動は90
°以内の任意の角度で行うことができる。また、表裏の
面取り形状がことなっていても良い。 なお工具とブラン
クの位置関係はあくまで相対的であり、実施例に示した
動きに拘束されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による櫛刃の底が面取りされている梳き
鋏用櫛刃の製造方法により製造される梳き鋏用櫛刃の
施例の一部を拡大して示した平面図である。
【図2】本発明による前記梳き鋏用櫛刃の側面断面であ
る。
【図3】本発明による前記梳き鋏用櫛刃の実施例の機械
加工の工程を説明するための略図である。
【図4】本発明による前記梳き鋏用櫛刃加工用のカッタ
の刃先の形状を示した略図である。
【図5】梳き鋏用櫛刃の一般的な特徴を説明するための
梳き鋏用櫛刃の平面図である。
【符号の説明】
1 櫛刃 2 櫛の要素 2a 櫛の先端 3 櫛の谷 3a,3b 谷と表裏の面を結ぶ曲面 4 櫛刃の峰 5 カッタの刃先の形状 10 櫛刃の揺動中心 20 カッタの回転中心 21 カッタの刃先の回転軌跡 22 カッタの刃先の断面形状

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 梳き用の櫛刃と通常の刃をもつ梳き鋏で
    あり、少なくとも前記櫛刃の要素間の底面が面取りされ
    ている梳き鋏用櫛刃の製造方法において、 前記櫛刃の原型となるブランクを用意して表面を研磨
    し、 前記研磨済の一枚のブランクと回転する一枚のカッタま
    たは砥石間の相対運動により前記ブランクの櫛の要素間
    を除去し、 前記除去後に一枚のカッタまたは砥石の回転中心軸と前
    記ブランクの相対回転運動により前記要素間の底の面取
    りを行い、 前記面取りの後に焼き入れし、 前記表面の仕上げ研磨をする工程から構成した櫛刃の底
    が面取りされている梳き鋏用櫛刃の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の櫛刃の底が面取りされて
    いる梳き鋏用櫛刃の製造において、前記ブランクの峰,
    櫛,厚みの方向をそれぞれx,y,zとすると、 前記回転する一枚のカッタまたは砥石の回転中心軸は前
    記x軸に平行であり前記ブランクの櫛の要素間を除去し
    たのちに前記一枚のカッタまたは砥石の回転中心軸と前
    記x軸間を一定に保った状態で前記ブランクを前記x軸
    回りに回転させる相対運動により前記要素間の底の面取
    りを行うように構成した梳き鋏用櫛刃の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の方法により製造した櫛刃
    の底が面取りされている梳き鋏用櫛刃。
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