JP2809680B2 - リングレーザジャイロ - Google Patents
リングレーザジャイロInfo
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- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01S—DEVICES USING THE PROCESS OF LIGHT AMPLIFICATION BY STIMULATED EMISSION OF RADIATION [LASER] TO AMPLIFY OR GENERATE LIGHT; DEVICES USING STIMULATED EMISSION OF ELECTROMAGNETIC RADIATION IN WAVE RANGES OTHER THAN OPTICAL
- H01S3/00—Lasers, i.e. devices using stimulated emission of electromagnetic radiation in the infrared, visible or ultraviolet wave range
- H01S3/05—Construction or shape of optical resonators; Accommodation of active medium therein; Shape of active medium
- H01S3/08—Construction or shape of optical resonators or components thereof
- H01S3/081—Construction or shape of optical resonators or components thereof comprising three or more reflectors
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Description
【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は、例えば航空機が大洋上の航路を把握するた
めに使用されるリングレーザジャイロに関する。
めに使用されるリングレーザジャイロに関する。
(従来の技術) 航空機が大洋上の航路に沿って目的地まで飛行できる
ために使用される航法情報を得る装置の一つに慣性航法
装置がある。この装置を搭載していれば前後、左右、上
下方向の直線運動と、それらの軸まわりの回線(ロー
ル,ピッチ,ヨー)の6つの自由度の変位を検出でき
る。慣性航法の基本はこれらの直線運動の加速度と回線
角速度の測定であり、回線角速度の測定には、一般的に
高い検出能力を持つ機械式ジャイロが使用されていた。
この機械式ジャイロは製作に精密加工を要するため高価
で、維持費、保守費が高く、起動に10分以上の時間を要
すること等の欠点を持っていた。
ために使用される航法情報を得る装置の一つに慣性航法
装置がある。この装置を搭載していれば前後、左右、上
下方向の直線運動と、それらの軸まわりの回線(ロー
ル,ピッチ,ヨー)の6つの自由度の変位を検出でき
る。慣性航法の基本はこれらの直線運動の加速度と回線
角速度の測定であり、回線角速度の測定には、一般的に
高い検出能力を持つ機械式ジャイロが使用されていた。
この機械式ジャイロは製作に精密加工を要するため高価
で、維持費、保守費が高く、起動に10分以上の時間を要
すること等の欠点を持っていた。
このような欠点を解決するためHe−Neリングレーザを
用いたジャイロが開発されている。こうしたリングレー
ザジャイロは機械式ジャイロの最高精度のものには及ば
ないが、民間航空機に必要とされる性能を満足するもの
が得られるようになった。リングレーザジャイロは高速
回転機構がなく構造が簡単で安価であり、信頼性が高く
大きな直線加速度、回線加速度のもとでも安定に動作す
ること、瞬間的に起動できる等機械式ジャイロにはみら
れないすぐれた特徴を持っている。
用いたジャイロが開発されている。こうしたリングレー
ザジャイロは機械式ジャイロの最高精度のものには及ば
ないが、民間航空機に必要とされる性能を満足するもの
が得られるようになった。リングレーザジャイロは高速
回転機構がなく構造が簡単で安価であり、信頼性が高く
大きな直線加速度、回線加速度のもとでも安定に動作す
ること、瞬間的に起動できる等機械式ジャイロにはみら
れないすぐれた特徴を持っている。
上記リングレーザジャイロは例えば第2図に示される
ようになっている。平板状の略4角形状をなした低膨張
ガラスのブロック1に、周辺に沿って正方形状のリング
状に連通する細管路としての正方形光路2が穿設されて
いる。この正方形光路2の一辺を挟んだ2つの頂点には
それぞれ平面ミラー3,4が設けられており、このうちの
一方の平面ミラー4の裏面側にはプリズム4aが設けられ
ている。また、他の2つの頂点には2つの凹面ミラー5,
6が設けられている。これら平面および凹面ミラー3乃
至6の互いの反射面は開き角が90゜で支持され、それぞ
れの反射面の前部には上記正方形光路2に連通する容積
部7…が形成されている。
ようになっている。平板状の略4角形状をなした低膨張
ガラスのブロック1に、周辺に沿って正方形状のリング
状に連通する細管路としての正方形光路2が穿設されて
いる。この正方形光路2の一辺を挟んだ2つの頂点には
それぞれ平面ミラー3,4が設けられており、このうちの
一方の平面ミラー4の裏面側にはプリズム4aが設けられ
ている。また、他の2つの頂点には2つの凹面ミラー5,
6が設けられている。これら平面および凹面ミラー3乃
至6の互いの反射面は開き角が90゜で支持され、それぞ
れの反射面の前部には上記正方形光路2に連通する容積
部7…が形成されている。
そして、上記平面ミラー3,4間の正方形光路2の中途
部にはガラスブロック1の外側から連通された連絡路8
が形成され、この連絡路8の開口部には陰極9が設けら
れている。
部にはガラスブロック1の外側から連通された連絡路8
が形成され、この連絡路8の開口部には陰極9が設けら
れている。
また、一方の平面ミラー3とこれに対向する凹面ミラ
ー5との間に位置する正方形光路2の中途部および、他
方の平面ミラー4とこれに対向する凹面ミラー6との間
に位置する正方形光路2の中途部にはそれぞれガラスブ
ロック1の外側から連通された連絡路10,11が穿設され
ている。これらの連絡部10,11の外側にはそれぞれ陽極1
2,13が設けられ、上記正方形光路2および容積部7…内
にレーザ媒質としてのHe−Neガスを封入することで上記
陰極9との間で放電を発生できるようになっている。
ー5との間に位置する正方形光路2の中途部および、他
方の平面ミラー4とこれに対向する凹面ミラー6との間
に位置する正方形光路2の中途部にはそれぞれガラスブ
ロック1の外側から連通された連絡路10,11が穿設され
ている。これらの連絡部10,11の外側にはそれぞれ陽極1
2,13が設けられ、上記正方形光路2および容積部7…内
にレーザ媒質としてのHe−Neガスを封入することで上記
陰極9との間で放電を発生できるようになっている。
上述のように形成された正方形光路2は通路内に時計
回りと反時計回りの2つのレーザビームを走らせ、通路
が回転していなければ、2つのレーザビームは出発点に
同時に戻ってくる。通路が例えば反時計回りに回転すれ
ば時計回りに走るレーザビームは、反時計回りに走るレ
ーザビームよりも速く出発点にもどってくる。この時間
差からその通路全体の回線速度を算出できる。
回りと反時計回りの2つのレーザビームを走らせ、通路
が回転していなければ、2つのレーザビームは出発点に
同時に戻ってくる。通路が例えば反時計回りに回転すれ
ば時計回りに走るレーザビームは、反時計回りに走るレ
ーザビームよりも速く出発点にもどってくる。この時間
差からその通路全体の回線速度を算出できる。
そこで、図中に示されるようにプリズム4aを用いて平
面ミラー4を透過した時計方向および反時計方向のレー
ザビームをごくわずかだけ平行からずらして重ね合せる
と干渉じまができる。リングレーザジャイロが回転し、
発振周波数に差ができると、干渉じまが横方向に移動す
る。2つのホトダイオード14,14aを用いると干渉じまの
1秒間あたりの移動数と移動方向を測定することがで
き、これにより回転の方向と回転速度を知ることができ
る。
面ミラー4を透過した時計方向および反時計方向のレー
ザビームをごくわずかだけ平行からずらして重ね合せる
と干渉じまができる。リングレーザジャイロが回転し、
発振周波数に差ができると、干渉じまが横方向に移動す
る。2つのホトダイオード14,14aを用いると干渉じまの
1秒間あたりの移動数と移動方向を測定することがで
き、これにより回転の方向と回転速度を知ることができ
る。
このようなリングレーザジャイロの正方形光路2内で
発振されるレーザビームの太さは光軸方向に沿って変化
しており、第3図中に示されるように平面ミラー3,4の
間および凹面ミラー5,6の間の中央部にそれぞれビーム
径の最小点すなわちビームウエストwが位置される。と
ころが、リングレーザをジャイロとして使用するために
は上記正方形光路2内の発振光の横モードをシングルに
する必要があり、このためには上記ビームウエストwの
少なくとも一方もしくはその近傍にアパーチャを設ける
必要がある。そして、第2図中に示されるリングレーザ
ジャイロにおいては陰極9の反対側に位置するビームウ
エストwに対してアパーチャ15が設けられている。
発振されるレーザビームの太さは光軸方向に沿って変化
しており、第3図中に示されるように平面ミラー3,4の
間および凹面ミラー5,6の間の中央部にそれぞれビーム
径の最小点すなわちビームウエストwが位置される。と
ころが、リングレーザをジャイロとして使用するために
は上記正方形光路2内の発振光の横モードをシングルに
する必要があり、このためには上記ビームウエストwの
少なくとも一方もしくはその近傍にアパーチャを設ける
必要がある。そして、第2図中に示されるリングレーザ
ジャイロにおいては陰極9の反対側に位置するビームウ
エストwに対してアパーチャ15が設けられている。
(発明が解決しようとする課題) 上述のように正方形光路中に設けられたアパーチャは
レーザビームの光軸に垂直に設けられた板部材に対して
円形の開口部が貫通されることで形成されている。
レーザビームの光軸に垂直に設けられた板部材に対して
円形の開口部が貫通されることで形成されている。
ところが、凹面ミラーを含んで構成されるリング状共
振器内においては発振するレーザビームはその断面形状
が縦長の楕円形であり、円形のアパーチャではレーザビ
ームのけられ損失が大きく発振が弱くなるという欠点が
あった。
振器内においては発振するレーザビームはその断面形状
が縦長の楕円形であり、円形のアパーチャではレーザビ
ームのけられ損失が大きく発振が弱くなるという欠点が
あった。
本発明は上記課題に着目してなされたものであり、レ
ーザビームの横モードをシングルモードにするととも
に、共振器内の損失を小さくしてレーザビームをも有効
に出力できるリングレーザジャイロを提供することを目
的とする。
ーザビームの横モードをシングルモードにするととも
に、共振器内の損失を小さくしてレーザビームをも有効
に出力できるリングレーザジャイロを提供することを目
的とする。
(課題を解決するための手段及び作用) 凹面ミラーを含む3個以上の反射ミラーによりリング
状に共振されたレーザビームのビームウエスト位置また
はその近傍に楕円形のアパーチャを形成し、このアパー
チャを上記レーザビームの断面の長径をA、短径をBと
し、上記アパーチャの長径をC、短径をDとした場合に C/A=D/B=2.20〜2.40 の関係が成立する寸法で形成することで、シングルモー
ドで発振できるとともにより効率の高いレーザ出力を得
ることができるリングレーザジャイロにある。
状に共振されたレーザビームのビームウエスト位置また
はその近傍に楕円形のアパーチャを形成し、このアパー
チャを上記レーザビームの断面の長径をA、短径をBと
し、上記アパーチャの長径をC、短径をDとした場合に C/A=D/B=2.20〜2.40 の関係が成立する寸法で形成することで、シングルモー
ドで発振できるとともにより効率の高いレーザ出力を得
ることができるリングレーザジャイロにある。
(実施例) 本発明における一実施例を第1図を参照して説明す
る。実施の対象となるリングレーザジャイロは基本構造
が第2図および第3図中に示されるものと同一構造なの
で要部であるアパーチャ15の構造のみ説明する。このア
パーチャ15は第3図中に示される凹面ミラー5,6間のビ
ームウエストwの位置に設けられている。このアパーチ
ャ15は板部材16に対して板厚方向に貫通されて形成さ
れ、上記板部材16の縁部が正方形光路2の内壁面に嵌合
されて取付られている。上記アパーチャ15は第1図中に
示されるように縦長の楕円形に開口されており、この中
心位置はレーザビームの光軸に一致して配置されてい
る。
る。実施の対象となるリングレーザジャイロは基本構造
が第2図および第3図中に示されるものと同一構造なの
で要部であるアパーチャ15の構造のみ説明する。このア
パーチャ15は第3図中に示される凹面ミラー5,6間のビ
ームウエストwの位置に設けられている。このアパーチ
ャ15は板部材16に対して板厚方向に貫通されて形成さ
れ、上記板部材16の縁部が正方形光路2の内壁面に嵌合
されて取付られている。上記アパーチャ15は第1図中に
示されるように縦長の楕円形に開口されており、この中
心位置はレーザビームの光軸に一致して配置されてい
る。
そして、アパーチャ15の寸法は図中に鎖線で示される
レーザビームの光軸方向の断面形状の長径A、短径Bに
対応して形成されており、アパーチャ15の長径Cおよび
短形Dはレーザビームの長径Aおよび短径Bの2.20倍か
ら2.40倍の寸法で形成されている。つまり、 C/A=2.20〜2.40、 D/B=2.20〜2.40 の関係で形成されている。
レーザビームの光軸方向の断面形状の長径A、短径Bに
対応して形成されており、アパーチャ15の長径Cおよび
短形Dはレーザビームの長径Aおよび短径Bの2.20倍か
ら2.40倍の寸法で形成されている。つまり、 C/A=2.20〜2.40、 D/B=2.20〜2.40 の関係で形成されている。
レーザビームの断面形状と強度分布は、共振器の構造
によって定まる。共振器内部に小さな径を持ったアパー
チャを置くと、発振モードはシングルモードになる。そ
のビームの断面の強度分布は第6図に示すように、中心
が最大で周辺に行くにしたがってなだらかに減少する。
この曲線は数学的にはガウス分布の曲線とよばれる。こ
のような分布をもったビームの直径の定義として、第6
図に示してあるように中心強度に対して13.5%に減少し
た径方向の距離の2倍に定めるのが一般的である。そし
て、ビーム断面が円形の場合には、このビーム直径の円
内にレーザビームの全パワーの86.5%が含まれ、その外
側に残りの13.5%が含まれる。したがって、ビーム直径
に等しい穴径のアパーチャを置けば、レーザビームの8
6.5%のパワーを通過させることができる。穴径の大き
なアパーチャを置けばさらに大きなパワーを通過させる
ことができ、例えば、ビーム直径の2倍にすれば通過パ
ワーは99.97%であることが計算により求められる。ア
パーチャの内径は、シングルモードのビームに対して通
過パワーを大きくし(損失を小さくし)、高次のモード
に対しては通過パワーが小さく(損失が大きく)、その
結果としてシングルモード発振のパワーが大きく、高次
モードの発振をおさえることができるように選ばれる。
このアパーチャ径は通常実験により決定され、装置によ
って異なるが大出力レーザではビーム直径の1.5〜2
倍、リングレーザジャイロのような小出力の装置では2
〜3倍である。
によって定まる。共振器内部に小さな径を持ったアパー
チャを置くと、発振モードはシングルモードになる。そ
のビームの断面の強度分布は第6図に示すように、中心
が最大で周辺に行くにしたがってなだらかに減少する。
この曲線は数学的にはガウス分布の曲線とよばれる。こ
のような分布をもったビームの直径の定義として、第6
図に示してあるように中心強度に対して13.5%に減少し
た径方向の距離の2倍に定めるのが一般的である。そし
て、ビーム断面が円形の場合には、このビーム直径の円
内にレーザビームの全パワーの86.5%が含まれ、その外
側に残りの13.5%が含まれる。したがって、ビーム直径
に等しい穴径のアパーチャを置けば、レーザビームの8
6.5%のパワーを通過させることができる。穴径の大き
なアパーチャを置けばさらに大きなパワーを通過させる
ことができ、例えば、ビーム直径の2倍にすれば通過パ
ワーは99.97%であることが計算により求められる。ア
パーチャの内径は、シングルモードのビームに対して通
過パワーを大きくし(損失を小さくし)、高次のモード
に対しては通過パワーが小さく(損失が大きく)、その
結果としてシングルモード発振のパワーが大きく、高次
モードの発振をおさえることができるように選ばれる。
このアパーチャ径は通常実験により決定され、装置によ
って異なるが大出力レーザではビーム直径の1.5〜2
倍、リングレーザジャイロのような小出力の装置では2
〜3倍である。
通常のレーザの共振器は、2枚のミラーを対向させて
構成するので、レーザビームはミラー面に垂直に入射す
るのでシングルモードのビームの断面形状は円形をして
いる。そしてシングルモードのとう発振を行わせるため
のアパーチャも円形が用いられている。
構成するので、レーザビームはミラー面に垂直に入射す
るのでシングルモードのビームの断面形状は円形をして
いる。そしてシングルモードのとう発振を行わせるため
のアパーチャも円形が用いられている。
これに対して3枚以上のミラーからなり、その中に凹
面ミラーを含んでリング状共振器を形成させると、凹面
ミラーにレーザビームが斜めに入射することになり、入
射面内とそれに直交した面内との集光特性が異なること
により、楕円形の断面形状を持ったレーザビームが発振
する。第2図のような場合、入射面は紙面に平行な面
(水平面と仮定する)であり、この方向にビーム直径は
小さく、第1図のBに示すようになる。第2図で紙面に
垂直な方向(上下方向)にはビーム直径は大きく、第1
図のAのようになる。そして、水平方向、垂直方向、す
なわち短径方向、長径方向のいずれの場合でも、ビーム
直径の値は異なっているが、それらの強度分布は第6図
に示すようなガウス形の分布をしていることには違いな
い。
面ミラーを含んでリング状共振器を形成させると、凹面
ミラーにレーザビームが斜めに入射することになり、入
射面内とそれに直交した面内との集光特性が異なること
により、楕円形の断面形状を持ったレーザビームが発振
する。第2図のような場合、入射面は紙面に平行な面
(水平面と仮定する)であり、この方向にビーム直径は
小さく、第1図のBに示すようになる。第2図で紙面に
垂直な方向(上下方向)にはビーム直径は大きく、第1
図のAのようになる。そして、水平方向、垂直方向、す
なわち短径方向、長径方向のいずれの場合でも、ビーム
直径の値は異なっているが、それらの強度分布は第6図
に示すようなガウス形の分布をしていることには違いな
い。
本発明は、このような楕円形状のビームに適したアパ
ーチャ15を形成したものである。
ーチャ15を形成したものである。
このようにアパーチャ15を形成することで、極めて損
失の低い状態でシングルモードのレーザビームを出力で
きる。
失の低い状態でシングルモードのレーザビームを出力で
きる。
これに対して従来の円形アパーチャ14を使用するとア
パーチャの大きさに依存して第4図および第5図に示さ
れるような好ましくない発振状態となる。第4図のよう
に円形のアパーチャ14を大型化すると図中にあるような
2つに分割された高次モード発振が同時におこりシング
ルモードだけで発振させることができないものであっ
た。
パーチャの大きさに依存して第4図および第5図に示さ
れるような好ましくない発振状態となる。第4図のよう
に円形のアパーチャ14を大型化すると図中にあるような
2つに分割された高次モード発振が同時におこりシング
ルモードだけで発振させることができないものであっ
た。
また、第5図に示されるようにレーザビームをシング
ルモードにするためにアパーチャ14の直径を小さくする
と、縦長のレーザビームの中央部付近のみが通過され、
上下方向に延びているすその部分のレーザビームは損失
となり、効率の低いものであった。
ルモードにするためにアパーチャ14の直径を小さくする
と、縦長のレーザビームの中央部付近のみが通過され、
上下方向に延びているすその部分のレーザビームは損失
となり、効率の低いものであった。
これに対し、第1図に示されるアパーチャ15はレーザ
ビームの断面形状に対応した縦長の楕円形状なので、レ
ーザビームを高い効率でシングルモード化することがで
きる。
ビームの断面形状に対応した縦長の楕円形状なので、レ
ーザビームを高い効率でシングルモード化することがで
きる。
第2図に示すような4枚ミラーからなるリングレーザ
ジャイロにおいて、発振波長が633nm、凹面ミラー5,6の
曲率半径が2500mm、ミラー間隔が70mmの場合、凹面ミラ
ー5,6の中間のビームウエストにおけるビーム直径の計
算値は次のようであった。
ジャイロにおいて、発振波長が633nm、凹面ミラー5,6の
曲率半径が2500mm、ミラー間隔が70mmの場合、凹面ミラ
ー5,6の中間のビームウエストにおけるビーム直径の計
算値は次のようであった。
水平方向のビーム直径(短径B) =0.540mm 垂直方向のビーム直径(長径A) =0.637mm 上記の条件の下で、シングルモード出力が大きく、高
次ボードの発振が起こらないためのアパーチャ径を、図
形の場合と楕円形の場合について実験的に比較した。例
えば円形アパーチャの場合には、アパーチャ直径が1.25
mmのときにシングルモード出力4μWが得られた。使用
したミラーの品質やミラーの光軸合わせの程度が、実験
ごとに多少のばらつきはあったが、楕円アパーチャのほ
うが確実に出力は大きかった。なおアパーチャとして
は、金属製の短い円柱に穴をあけ、穴のまわりを面取り
加工してシャープなエッジを取り去り、更にアパーチャ
全体を黒化処理して、これをビームウエスト位置に挿入
して使用したが、ガラスブロックに作られた正方形光路
2そのものの内径をビームウエスト部分だけを小さく作
りアパーチャとして使用しても同様の効果が得ることは
もちろんである。
次ボードの発振が起こらないためのアパーチャ径を、図
形の場合と楕円形の場合について実験的に比較した。例
えば円形アパーチャの場合には、アパーチャ直径が1.25
mmのときにシングルモード出力4μWが得られた。使用
したミラーの品質やミラーの光軸合わせの程度が、実験
ごとに多少のばらつきはあったが、楕円アパーチャのほ
うが確実に出力は大きかった。なおアパーチャとして
は、金属製の短い円柱に穴をあけ、穴のまわりを面取り
加工してシャープなエッジを取り去り、更にアパーチャ
全体を黒化処理して、これをビームウエスト位置に挿入
して使用したが、ガラスブロックに作られた正方形光路
2そのものの内径をビームウエスト部分だけを小さく作
りアパーチャとして使用しても同様の効果が得ることは
もちろんである。
また、このアパーチャ15とビーム径の比は実験的に得
られた数値として、アパーチャ15の長径Cおよび短径D
はそれぞれ、レーザブームの光軸方向の断面の長径Aお
よび短径Bの2.20倍から2.40倍に形成することが、アパ
ーチャ15による透過光量の減少が小さく、且つシングル
モードの選択発振に必要な条件であることがわかった。
られた数値として、アパーチャ15の長径Cおよび短径D
はそれぞれ、レーザブームの光軸方向の断面の長径Aお
よび短径Bの2.20倍から2.40倍に形成することが、アパ
ーチャ15による透過光量の減少が小さく、且つシングル
モードの選択発振に必要な条件であることがわかった。
なお、本発明は上記一実施例に限定されるものではな
い。例えば上記アパーチャ15は凹面ミラー5,6間のビー
ムウエストwの位置に設けられていたが、これに限定さ
れずビームウエストw近傍に設けられたものも含まれ
る。この際、アパーチャ15の長径Cおよび短径Dの寸法
は配設位置におけるレーザビームの断面の長径Aおよび
短径Bの寸法の2.20倍から2.40倍の寸法で形成されてい
る必要がある。
い。例えば上記アパーチャ15は凹面ミラー5,6間のビー
ムウエストwの位置に設けられていたが、これに限定さ
れずビームウエストw近傍に設けられたものも含まれ
る。この際、アパーチャ15の長径Cおよび短径Dの寸法
は配設位置におけるレーザビームの断面の長径Aおよび
短径Bの寸法の2.20倍から2.40倍の寸法で形成されてい
る必要がある。
また、4個の反射ミラーを使用したリングレーザジャ
イロに限定されず、例えば3個の反射ミラーを使用した
もの等でもよい。
イロに限定されず、例えば3個の反射ミラーを使用した
もの等でもよい。
さらに、アパーチャ15は透過されるレーザビームの光
軸に対して光学的に上述したような楕円形状をもってい
ればよく、例えば円形のアパーチャを有する板部材16を
ビームの光軸に対して斜めに配置し、レーザビームの透
過部分の形状を実質的に楕円形にしたものでも同様の効
果を得ることができる。またさらに、長円形、長方形、
あるいは長方形の4隅をカットした多角形状等であって
も、それがレーザビームの長径および短径の寸法の2.20
倍から2.40倍の範囲に含まれるものならば、同等の効果
を得ることができる。
軸に対して光学的に上述したような楕円形状をもってい
ればよく、例えば円形のアパーチャを有する板部材16を
ビームの光軸に対して斜めに配置し、レーザビームの透
過部分の形状を実質的に楕円形にしたものでも同様の効
果を得ることができる。またさらに、長円形、長方形、
あるいは長方形の4隅をカットした多角形状等であって
も、それがレーザビームの長径および短径の寸法の2.20
倍から2.40倍の範囲に含まれるものならば、同等の効果
を得ることができる。
レーザビームのビームウエスト位置に設けられたアパ
ーチャを長径と短径がレーザビームの断面の長径と短径
の2.20倍から2.40倍とすることで、レーザビームの透過
光量の減少が小さく、且つシングルモードの選択発振が
でき、従来構造と比較して著しく効率の高いシングルモ
ードのレーザ発振を可能とするリングレーザジャイロを
提供できる。
ーチャを長径と短径がレーザビームの断面の長径と短径
の2.20倍から2.40倍とすることで、レーザビームの透過
光量の減少が小さく、且つシングルモードの選択発振が
でき、従来構造と比較して著しく効率の高いシングルモ
ードのレーザ発振を可能とするリングレーザジャイロを
提供できる。
第1図は本発明の一実施例におけるアパーチャの正面
図、第2図はリングレーザジャイロの概略的構成を示す
平面図、第3図はレーザビームの発振経路とビームウエ
スト位置を示す平面図、第4図は第1図に対応して従来
構造のアパーチャを示す正面図、第5図は第1図に対応
して従来構造のアパーチャを示す正面図、第6図はビー
ム断面における光強度を示す強度分布図である。 2……正方形光路(細管路)、3,4……平面ミラー(反
射ミラー)、5,6……凹面ミラー(反射ミラー)、15…
…アパーチャ、w……ビームウエスト、A……レーザビ
ームの長径、B……レーザビームの短径、C……アパー
チャの長径、D……アパーチャの短径。
図、第2図はリングレーザジャイロの概略的構成を示す
平面図、第3図はレーザビームの発振経路とビームウエ
スト位置を示す平面図、第4図は第1図に対応して従来
構造のアパーチャを示す正面図、第5図は第1図に対応
して従来構造のアパーチャを示す正面図、第6図はビー
ム断面における光強度を示す強度分布図である。 2……正方形光路(細管路)、3,4……平面ミラー(反
射ミラー)、5,6……凹面ミラー(反射ミラー)、15…
…アパーチャ、w……ビームウエスト、A……レーザビ
ームの長径、B……レーザビームの短径、C……アパー
チャの長径、D……アパーチャの短径。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01S 3/083 G01C 19/66
Claims (1)
- 【請求項1】電気絶縁性を有し所定の厚みをもったブロ
ック体と、このブロック体内にレーザビームを閉ループ
に共振するように配設され上記レーザビームの断面形状
を上記閉ループが作る面に対して直交する方向が長径と
なる楕円形状にする凹面ミラーを含む3個以上の反射ミ
ラーと、これら反射ミラー間を共振光路として形成され
ガスレーザ媒質が封入された細管路を有するリングレー
ザジャイロにおいて、 上記レーザビームのビームウエスト位置またはその近傍
に上記レーザビームを通過させるこのレーザビームに対
して相対的に長径と短径を有するアパーチャを、その長
径方向と短径方向を上記レーザビームの長径方向と短径
方向とに対応させてほぼ同軸に配設し、 上記レーザビームの断面の長径をA、短径をBとし、上
記アパーチャの長径をC、短径をDとした場合に、 C/A=D/B=2.20〜2.40 の関係が成立する寸法で上記アパーチャを形成したこと
を特徴とするリングレーザジャイロ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7960189A JP2809680B2 (ja) | 1989-03-30 | 1989-03-30 | リングレーザジャイロ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7960189A JP2809680B2 (ja) | 1989-03-30 | 1989-03-30 | リングレーザジャイロ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02260478A JPH02260478A (ja) | 1990-10-23 |
JP2809680B2 true JP2809680B2 (ja) | 1998-10-15 |
Family
ID=13694532
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7960189A Expired - Fee Related JP2809680B2 (ja) | 1989-03-30 | 1989-03-30 | リングレーザジャイロ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2809680B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115574800B (zh) * | 2022-12-06 | 2023-03-07 | 天津集智航宇科技有限公司 | 一种具有拟合式光阑的激光陀螺 |
-
1989
- 1989-03-30 JP JP7960189A patent/JP2809680B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02260478A (ja) | 1990-10-23 |
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