JP2809677B2 - 転造ダイス用鋼 - Google Patents

転造ダイス用鋼

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、各種ねじ、スプライン軸、セレーション軸
などの転造に用いる転造ダイス用工具鋼に関するもので
ある。
〔従来の技術〕
転造による加工は、従来ねじ製造に主に用いられてき
たが、転造機構の改良や、高精度化に伴い、自動車部品
のスプライン軸やセレーション軸の製造にも適用されて
きている。転造ダイスの材質は、一部転造条件が過酷な
場合には、高速度工具鋼も用いられることはあるが、主
にSKD11を基本として、合金元素の添加、変動により改
良が行なわれている。
その一例として特公昭64−5100号に開示された冷間工
具鋼がある。この冷間工具鋼は概ねC 0.9〜1.3%、Si
0.5〜2.0%、Mn 0.1〜2.0%、Cr 5.0〜11.0%、Mo 1.3
〜4.0%、V 0.1〜0.35%、残部Feからなる組成を有し、
450℃以上の高温焼もどし処理を施して二次硬化硬さを
増大させることにより寿命および放電加工性の向上を図
ったものである。また、特公昭64−5100号の冷間工具鋼
のN、S、O、Pの量を低減し、靭性を向上した冷間工
具鋼(特開昭64−11945号)、N、S、O、Pを低減す
るとともに微量の希土類元素を添加し靭性を向上した冷
間工具鋼(特開昭64−31952号)等も知られている。
〔発明が解決しようとする課題〕
転造製品の適用拡大に伴い、これらの素材、つまり被
加工材の材質も多様になってきている。自動車部品等に
おいては、硬さHRC40前後の調質材を転造する場合も現
われてきている。また、難加工材であるステンレスの転
造も増加してきている。このような状況のもとで、転造
ダイスの使用条件は過酷になってきており、従来の転造
ダイス材では、山部の欠損や摩耗により十分な工具寿命
を維持することが難しくなってきている。このため、転
造ダイスの廃却原因を詳しく調査した結果、残留炭化物
の性状が工具寿命を左右する主因であり、また主に結晶
粒界に残存する不純物によって粒界が脆化していると山
部の欠損が生じやすいことがわかった。つまり従来材
は、耐摩耗性を重視するあまり、M7C3型やMC型の30μm
以上の大型の1次炭化物を10数%から数10%と多量に分
布させた組織としていたが、欠損や摩耗はこれら大型の
1次炭化物の連鎖状分布を径路としてクラックが進展す
るか、炭化物単位の欠落による微小欠損の集積が原因で
あり、過剰の1次炭化物が逆効果として作用していたの
である。また、従来鋼は、高温焼もどしでは十分な硬さ
が得られないため、低温焼もどしにより使用されていた
が、難加工材の転造では、かなりの昇温があるため、高
温焼もどしにおいても十分な硬さの確保ができ、軟化抵
抗の高い材質が求められている。
また、鋼中に含まれるP,As,Sb等の特定の不純物は主
に粒界に偏析し、粒界の脆化の原因となっているので、
炭化物を起点にした転造ダイスのの山部のクラックはこ
の脆化した粒界に添って伝播することがわかった。
本発明は、これらの事実をもとになされたものであ
り、化学成分の適正化とミクロ組織の調整により、1次
炭化物の適量化を図り、靭性を重視した材質とし、高温
焼もどしにおいてもHRC62以上の硬さの得られる高性能
転造ダイス材を提供するものである。さらに転造ダイス
の微小クラックの原因となり易い硫化物系の非金属介在
物を最小限にとどめるため、S含有量を炭化物の面積率
とともに規制することが有効なこと、およびPや他の不
純物であるAs、Sn、Sb、Cu、B、Pb、Biの含有量もある
特定値以下にすると、一段と靭性が向上し転造ダイスの
欠け防止に有効であることを見出したものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、重量%でC 0.90〜1.35%、Si 0.70〜1.40
%、Mn 1.0%以下、S 0.004%以下、Cr 6.0〜10.0%、M
oとWの1種または2種をMo+W/2で1.5〜2.5%、VとNb
の1種または2種をV+Nb/2で0.15〜2.5%を含み、残
部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有し、焼入れ
焼もどし組織における、M7C3型炭化物の面積率が2%以
上9%以下、MC炭化物の面積率が2.5%以下である転造
ダイス用鋼であって、不純物であるAs、Sn、Sb、Cu、
B、Pb、Biの合計量が0.13%以下であることを特徴とす
る転造ダイス用鋼、 および重量%で重量%でC 0.90〜1.35%、Si 0.70〜
1.40%、Mn 1.0%以下、S 0.004%以下、Cr 6.0〜10.0
%、MoとWの1種または2種をMo+W/2で1.5〜2.5%、
VとNbの1種または2種をV+Nb/2で0.15〜2.5%、Ni
とCoの1種または2種をNi+Coで0.3〜1.5%を含み、残
部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有し、焼入れ
焼もどし組織における、M7C3型炭化物の面積率が2%以
上9%以下、MC炭化物の面積率が2.5%以下である転造
ダイス用鋼であって、不純物であるAs、Sn、Sb、Cu、
B、Pb、Biの合計量が0.13%以下であることを特徴とす
る転造ダイス用鋼、 および重量%でC 0.90〜1.35%、Si 0.70〜1.40%、M
n 1.0%以下、S 0.004%以下、P 0.015%以下、Cr 6.0
〜10.0%、MoとWの1種または2種をMo+W/2で1.5〜2.
5%、VとNbの1種または2種をV+Nb/2で0.15〜2.5%
を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有
し、焼入れ焼もどし組織における、M7C3型炭化物の面積
率が2%以上9%以下、MC炭化物の面積率が2.5%以下
である転造ダイス用鋼であって、不純物であるAs、Sn、
Sb、Cu、B、Pb、Biの合計量が0.13%以下であることを
特徴とする転造ダイス用鋼、 および重量%でC 0.90〜1.35%、Si 0.70〜1.40%、M
n 1.0%以下、S 0.004%以下、P 0.015%以下、Cr 6.0
〜10.0%、MoとWの1種または2種をMo+W/2で1.5〜2.
5%、VとNbの1種または2種をV+Nb/2で0.15〜2.5
%、NiとCoの1種または2種をNi+Coで0.3〜1.5%を含
み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有し、
焼入れ焼もどし組織における、M7C3型炭化物の面積率が
2%以上9%以下、MC炭化物の面積率が2.5%以下であ
ることを特徴とする転造ダイス用鋼であって、不純物で
あるAs、Sn、Sb、Cu、B、Pb、Biの合計量が0.13%以下
であることを特徴とする転造ダイス用鋼、 および真空溶解、真空脱ガスおよびエレクトロスラグ
溶解から選ばれる1種または2種以上の精練方法により
鋼塊を製造する工程、該鋼塊または該鋼塊を熱間加工す
る過程で、少なくとも一回以上1150〜1250℃で保持し、
高温拡散処理する工程を含む請求項1ないし4のいずれ
かに記載の転造ダイス用鋼の製造法である。
以下に、本発明における化学成分の限定理由について
述べる。
Cは、工具鋼の強度、耐摩耗性の主因をなす元素であ
り、十分な熱処理硬さを得るためには0.9%以上必要で
ある。またCは、Cr、Mo、Vと炭化物を形成し、耐摩耗
性に寄与する。しかし過剰になると、凝固時の1次炭化
物が多くなり、靭性を劣化させる原因となるため、上限
を1.35%とした。
Siは通常脱酸剤として添加されるが、本発明において
は、低温焼もどし(180〜250℃)において使用される場
合も想定し、この温度域で軟化抵抗を発現するため規定
した。この効果を十分に発揮するためには、少なくとも
0.70%以上が必要であるが、1.40%を越えると靭性が低
下してくるため、これを上限とした。
Crは、凝固時にM7C3型炭化物として晶出する。これは
工具鋼の耐摩耗性を発揮する主因となるものであるが、
その量は材質の靭性を大きく左右する。このため、C量
とのバランスから工具鋼としての耐摩耗性を維持するた
めには、6.0%以上必要であり、10%を越えると1次炭
化物が過量となり、靭性が劣化してくるためこれを上限
とした。
Mo、Wは、Cr炭化物に固溶して耐摩耗性を高めるとと
もに、焼入性を向上させ、また焼もどしにおいて、炭化
物として析出し、強い2次硬化を示す元素である。転造
ダイスでは被加工材の種類、特に難加工材では加工中に
昇温するため、ダイスには高温焼もどしが必要になる場
合がある。したがって、高温焼もどしによる硬さをHRC6
2以上と設定しMo、W量を規定した。
Moは、靭性の改善にWは耐摩耗性の向上にそれぞれ有
効であるため、用途により使い分けを行なうこととし、
Wの原子量はMoの約2倍であるため、(Mo+W/2)とし
てまとめ硬さの設定から1.5〜2.5%とした。
V、Nbはともに凝固時にMC型炭化物として晶出するも
のであり、硬質の炭化物として耐摩耗性に重要な役割を
担うとともに、結晶粒微細化の効果があり、靭性の向上
に有効である。また2次硬化元素であるため、高温焼も
どしによる硬さ確保に有利である。これら効果を発揮す
るためには、VとNbの1種または2種を(V+Nb/2)で
少なくとも0.15%以上必要である。しかし、この型の炭
化物は多量になると連鎖状に分布し、分布方向の靭性を
劣化させるだけでなく、熱処理によってほとんど変化し
ない。このため後に述べるMC型炭化物量の規定から上限
を2.5%とした。
Ni、Coはともに基地に固溶して靭性や焼付性を改善す
る効果がある。またNiは焼入性の向上にも寄与する。こ
のためには、NiとCoの1種または2種を(Ni+Co)で少
なくとも0.3%以上必要であるが、過剰の添加はともに
熱処理硬さを低下させるため上限を1.5%とした。
Mnは通常脱酸剤として添加されるが、1%を越えると
熱間加工性を害するだけでなく、被削性を劣化させるた
めこれを上限とした。
As、Sn、Sb、Cu、B、Biは、凝固時に粒界部に濃縮
し、熱間加工後の縞状の偏析度を高めて靭性を低下さ
せ、また熱処理時オーステナイト粒界に偏析するので、
最終的に特に結晶粒界に残存して転造ダイスとして必要
な靭性の水準を低下させる。またPbは熱間加工方向に伸
びて靭性を低下させる。
本発明は、前述のように炭化物組織を規制するととも
に、As、Sn、Sb、Cu、B、Pb、Biといった微量不純物元
素の含有量を特に低く抑えることにより、転造ダイスに
必要な靭性向上を図ったものである。本発明者の検討に
よるとAs、Sn等の含有量の合成は、0.13%以下にすると
粒界への偏析が軽減され、転造ダイスに生じた微小クラ
ックの進展が阻止されることを後述の抗折試験片および
転造ダイスの破断部のミクロ組織観察により確認した。
なお、各成分の望ましい規制量は、As 0.005%以下、Sn
0.003%以下、Sb 0.0015%以下、Cu 0.08%以下、B 0.
0005%以下、Pb 0.0002%以下、Bi 0.0001%以下であ
る。
Sは特にMnと非金属介在物(MnS)を形成し、圧延方
向に伸びた状態で分布する傾向を持つ。この場合、特に
圧延方向の靭性が低下する。転造ダイスにおいては、刃
部の圧造方向にこの非金属介在物が並ぶと、刃の欠損に
つながるためできるだけ低Sとすることが望まれる。こ
の点について検討したところ、0.004%以下のSにおい
て、改善効果が見られたのでこれを上限とした。
Pは、転造ダイスの刃部に作用する衝撃力に耐えるた
めに低い方がよい。特に0.015%以下にすると衝撃値の
縦横の異方性を小さくできるために転造ダイスの寿命向
上に寄与する。
前述したように、転造ダイス材の寿命を大きく左右す
るのは、凝固時に晶出する1次炭化物である。したがっ
て、本発明の効果を十分発揮するためには本発明の成分
範囲において、さらに1次炭化物の量を規定する必要が
ある。従来のSKD11レベルでは、M7C3型の1次炭化物の
面積率は、10〜12%であった。M7C3型1次炭化物を種々
の面積率を示す材質について靭性との関連を調査したと
ころ、9%以下において改善効果が見られるため、これ
を上限とした。しかし工具としての耐摩耗性も必要であ
り、完全になくすことはできない。耐摩耗性の面からは
少なくとも2%以上必要である。MC型炭化物は、耐摩耗
性に大きな効果があるだけでなく、凝固時にM7C3型炭化
物に先立って晶出し、M7C3型炭化物の分布状態を改善す
る効果もある。しかし、面積率で2.5%を越えると靭性
が低下してくるため、これを上限とした。
本発明鋼を製造するには、S、PおよびAs、Sn、Sb、
Cu、B、Pb、Biなどの不純物を低め、非金属を最小限に
調整して靭性の向上を図るために真空溶解、真空脱ガス
およびエレクトロスラグ溶解から選ばれる1種または2
種以上を精練方法を適用することが望ましい。さらに上
述のM7C3型およびMC型の1次炭化物量を調整する手段と
して、本発明鋼の製造するに当って鋼塊または鋼塊を熱
間加工する過程で、少なくとも1回以上1150〜1250℃で
保持し高温拡散処理する工程を含むことが望ましい。拡
散温度は1150℃未満だと十分な元素の拡散、均質化が行
なわれないため、下限を1150℃とし、1250℃を越えると
一部炭化物が溶融し、機械的強度を下げるため上限を12
50℃とする。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例に基づいて説明する。第1表は
本発明鋼を評価するために従来鋼および比較鋼とともに
製造した本発明鋼の化学成分を示すものである。供試鋼
Noのうち、No.1が従来鋼であり、No.1,2は基本成分は本
発明の成分範囲内にあるが、As、Sn等の不純物およびM7
C3型炭化物の多いものである。供試鋼No.1については高
周波溶解、供試鋼No.2ないしNo.6については真空誘導溶
解、供試鋼No.7とNo.8についてはESR溶解、および供試
鋼No.9ないしNo.11については、真空脱ガス処理を行な
ったものである。供試鋼No.3ないしNo.11の本発明鋼の
鋼塊については、1次炭化物、特にM7C3型炭化物を調整
するために、1170℃で20時間保持する高温拡散処理を行
なった。
この高温拡散処理の条件は、1次炭化物が溶融しない
範囲でできるだけ高い温度が望まいので、温度としては
1150〜1250℃の範囲が最適である。すべての鋼塊は鍛造
圧延により、断面寸法が100mm×100mmの鋼片とした。こ
の鋼片に焼なまし処理を行ない供試材とした。
抗折試験片は、鋼片の圧延方向(以下L方向という)
と圧延方向に直角な方向(以下T方向という)よりφ5
×70mmlの試験片を採取し、所定の焼入れ焼もどしを行
ない試験に供した。なお、焼もどしは二次硬化を示す範
囲での高温焼もどしである。抗折試験は2点支持で、支
点間隔50mmで行ない、ミクロ組織の炭化物の定量はL方
向とT方向の試料の平均値として表わした。これらの結
果を第2表にまとめて示す。
本発明鋼は、HRC62以上の高い硬さが得られるととも
に一次炭化物の調整および不純物の規制により、従来材
に比較して高い抗折力と大きなたわみが得られ、靭性の
優れた材質であることがわかる。
また、本発明鋼と類似する比較鋼でも、一次炭化物の
多いものは抗折力が小さいこと、さらに不純物の多い供
試鋼No.1、No.2に比較して大きく、本発明鋼の靭性値の
縦横の差異が小さいことがわかる。
また耐摩耗性について、大越式摩耗試験を行なった結
果を同時に示した。これは相手材をSKD61(HRC40)と
し、摩擦速度1.37m/s、摩擦距離400m、最終荷重6.3kgの
条件で試験を行ない、摩耗体積を測定し、従来鋼の摩耗
体積を100とした場合の指数である。比較鋼はM7C3型炭
化物およびMC型炭化物量が多く耐摩耗性に優れているが
靭性で劣る。本発明鋼は靭性を重視した材質であるが、
耐摩耗性においても従来鋼と遜色なく、またMC型炭化物
の多い供試鋼No.5、No.11では従来鋼より優れているこ
とがわかる。
〔発明の効果〕
本発明は、従来の転造ダイスの廃却原因の解析に基づ
きなされたものであり、1次炭化物を適正化すること、
および不純物を規制することにより、高硬度でしかも高
い靭性を有する転造ダイス用鋼を開発したものである。
本発明により、過酷な転造条件においても、長寿命を有
する転造ダイスを製造することができる。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量%でC 0.90〜1.35%、Si 0.70〜1.40
    %、Mn 1.0%以下、S 0.004%以下、Cr 6.0〜10.0%、M
    oとWの1種または2種をMo+W/2で1.5〜2.5%、VとNb
    の1種または2種をV+Nb/2で0.15〜2.5%を含み、残
    部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有し、焼入れ
    焼もどし組織における、M7C3型炭化物の面積率が2%以
    上9%以下、MC炭化物の面積率が2.5%以下である転造
    ダイス用鋼であって、不純物であるAs、Sn、Sb、Cu、
    B、Pb、Biの合計量が0.13%以下であることを特徴とす
    る転造ダイス用鋼。
  2. 【請求項2】重量%でC 0.90〜1.35%、Si 0.70〜1.40
    %、Mn 1.0%以下、S 0.004%以下、Cr 6.0〜10.0%、M
    oとWの1種または2種をMo+W/2で1.5〜2.5%、VとNb
    の1種または2種をV+Nb/2で0.15〜2.5%、NiとCoの
    1種または2種をNi+Coで0.3〜1.5%を含み、残部Feお
    よび不可避的不純物からなる組成を有し、焼入れ焼もど
    し組織における、M7C3型炭化物の面積率が2%以上9%
    以下、MC炭化物の面積率が2.5%以下である転造ダイス
    用鋼であって、不純物であるAs、Sn、Sb、Cu、B、Pb、
    Biの合計量が0.13%以下であることを特徴とする転造ダ
    イス用鋼。
  3. 【請求項3】重量%でC 0.90〜1.35%、Si 0.70〜1.40
    %、Mn 1.0%以下、S 0.004%以下、P 0.015%以下、Cr
    6.0〜10.0%、MoとWの1種または2種をMo+W/2で1.5
    〜2.5%、VとNbの1種または2種をV+Nb/2で0.15〜
    2.5%を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組
    成を有し、焼入れ焼もどし組織における、M7C3型炭化物
    の面積率が2%以上9%以下、MC炭化物の面積率が2.5
    %以下である転造ダイス用鋼であって、不純物であるA
    s、Sn、Sb、Cu、B、Pb、Biの合計量が0.13%以下であ
    ることを特徴とする転造ダイス用鋼。
  4. 【請求項4】重量%でC 0.90〜1.35%、Si 0.70〜1.40
    %、Mn 1.0%以下、S 0.004%以下、P 0.015%以下、Cr
    6.0〜10.0%、MoとWの1種または2種をMo+W/2で1.5
    〜2.5%、VとNbの1種または2種をV+Nb/2で0.15〜
    2.5%、NiとCoの1種または2種をNi+Coで0.3〜1.5%
    を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有
    し、焼入れ焼もどし組織における、M7C3型炭化物の面積
    率が2%以上9%以下、MC炭化物の面積率が2.5%以下
    であることを特徴とする転造ダイス用鋼であって、不純
    物であるAs、Sn、Sb、Cu、B、Pb、Biの合計量が0.13%
    以下であることを特徴とする転造ダイス用鋼。
  5. 【請求項5】真空溶解、真空脱ガスおよびエレクトロス
    ラグ溶解から選ばれる1種または2種以上の精練方法に
    より鋼塊を製造する工程、該鋼塊またた該鋼塊を熱間加
    工する過程で、少なくとも一回以上1150〜1250℃で保持
    し、高温拡散処理する工程を含む請求項1ないし4のい
    ずれかに記載の転造ダイス用鋼の製造法。
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