JP2809531B2 - ボス付デイスク材の恒温鍛造方法 - Google Patents

ボス付デイスク材の恒温鍛造方法

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統 津田
信夫 金丸
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ボス付デイスク材の恒
温鍛造方法に関し、特にはジエットエンジンや高温ガス
タービン用のタービンデイスク部材として用いられる超
耐熱合金からなるボス付デイスク材の恒温鍛造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】ジエットエンジンや高温ガスタービン用
のタービンデイスクおよびブレード材には、熱間変形抵
抗の極めて高い難加工性の超耐熱合金が用いられること
より、その塑性加工方法として近来では、これら材料が
超塑性挙動を示す高温下・低歪速度の領域を利用した恒
温鍛造法が広く適用されるようになっている。一方、こ
れらタービンデイスク材は、通常、ブレードを取付ける
デイスク部の中央に、出力軸と連結させるためのボス部
を有してなる形状とされている。また、その素材として
のボス付デイスク材を恒温鍛造するには、その概念説明
図である〔図4〕の (a)図に示すように、デイスク成形
部(43)およびボス成形部(44)を備える一体形の上・下金
型(41)(42)を用いて加圧成形する方法が採られていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、一体形の上・
下金型(41)(42)を用いてボス付デイスク材を恒温鍛造す
る従来方法では、加圧成形の初期段階において、〔図
4〕の (b)図に示すようにボス成形部(44)内に材料Mが
押し込まれて充満し一種のデッドゾーンを形成するた
め、該ボス成形部(44)内およびその付け根部における材
料の流動が早期に停滞し、該部位の材料に所期の疲労強
度を得るに必要とされる量の加工歪を付与し難くなる。
このため、得られたボス付デイスク材が、使用時に応力
集中部となるボス付け根部の疲労強度が十分でなく、耐
疲労特性面で不安定なものとなり易い。
【0004】本発明は、上記従来技術の問題点を解消す
べくなされたもので、その加圧成形に際し、ボス部およ
びその付け根部における材料の流動を高めて、該部位の
材料に所期の疲労強度を得るに十二分な量の加工歪を付
与でき、もって得られた製品の耐疲労特性を安定して高
めることのできるボス付デイスク材の恒温鍛造方法を提
供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は以下の構成とされている。すなわち、本
発明に係るボス付デイスク材の恒温鍛造方法は、閉塞形
の金型を用いて所定の高温雰囲気下でボス付デイスク材
を恒温鍛造するに際して、前記金型としてデイスク成形
部およびボス成形部を備えると共に、ボス成形部内に圧
入させるコア金型を備えた分割式の金型を用い、加圧成
形の初期段階においてコア金型をボス成形部内に圧入さ
せ、該ボス成形部内への材料の流入を規制して材料をデ
イスク成形部の外周方向に流動させ、次いで材料がデイ
スク成形部に充満した時点においてコア金型をボス成形
部内から退避させて材料の流入規制を解除し、デイスク
成形部に充満した材料を中心方向に流動させると共に、
デイスク成形部内に流入・充満させて最終形状に加圧成
形するものである。
【0006】
【作用】本発明方法では、加圧成形の初期段階において
金型のボス成形部内への材料の流入を規制して材料をデ
イスク成形部の外周方向に流動させ、次いで材料がデイ
スク成形部に充満した時点においてボス成形部内への材
料の流入規制を解除し、デイスク成形部に充満した材料
を中心方向に流動させると共に、デイスク成形部内に流
入・充満させて最終形状に加圧成形するので、その初期
段階でデスク部の材料に必要十分な量の加工歪を付与で
き、また、流動が停滞し易い中央部の材料をボス成形部
内へ向けて流入・充満させることで、該中央部すなわち
ボス付け根部とボス部の材料に所期の疲労強度を得るに
十二分な量の加工歪を付与することができる。
【0007】
【実施例】以下に、本発明に係るボス付デイスク材の恒
温鍛造方法の実施例を図面を参照して説明する。
【0008】〔図1〕は本発明の1実施例のボス付デイ
スク材成形用の金型を示す概要断面図であって、(a) 図
は被成形材を加圧成形する際の成形初期段階、(b) 図は
成形中間段階、(c) 図は成形終了段階それぞれにおける
状態を示す断面図である。
【0009】〔図1〕において、(1) は上金型、(2) は
下金型であって、これら上・下金型(1),(2) は、被成形
材Mのデイスク部MD およびボス部MB を成形するイン
プレッションを有してなる。
【0010】また、上金型(1) の中央部には、その下部
が被成形材Mのボス部MB を成形するインプレッション
をなすコア穴(1a)が上下方向に貫通させて設けられると
共に、このコア穴(1a)に、ポンチ状のコア金型(3) が上
下動可能に嵌入されている。
【0011】本実施例の金型は、上記構成のもとで閉塞
形金型とされ、加熱手段を内設した恒温チャンバを備え
る複動式プレス装置に装着される。
【0012】次いで、上記構成の金型による本実施例の
ボス付デイスク材の恒温鍛造方法について説明する。
【0013】先ず、コア金型(3) を基準位置から初期設
定位置まで降下させておいてから、(a)図に示すよう
に、上金型(1) とコア金型(3) を同調・圧下させ、下金
型(2)上に載置された被成形材Mを加圧する。
【0014】なお、本実施例におけるコア金型(3) の基
準位置は、その下端面が被成形材Mのボス部MB の上端
面と同一となる高さ位置とし、一方、初期設定位置は、
その下端面が上金型(1) のコア穴(1a)の下端と略同高さ
となり、該コア金型(3) の下部がコア穴(1a)内を充填・
封鎖する高さ位置とした。
【0015】このとき、上金型(1) およびコア金型(3)
の圧下にて加圧された被成形材Mは、コア金型(3) に阻
まれてボス部MB を成形する上金型(1) のコア穴(1a)内
下部には流入できず、 (b)図に示すように、上・下金型
(1),(2) のインプレッション内で外周方向に流動させら
れて該インプレッション内に充満して行き、その過程で
外周部に大きな量の加工歪を受ける。
【0016】続いて、被成形材Mが材料が上・下金型
(1),(2) のインプレッション内に充満すると同時に、上
金型(1) の圧下を続けながら、コア金型(3) を上昇させ
て基準位置まで復帰させ、該基準位置において上金型
(1) と同調・圧下させる。
【0017】このとき、上・下金型(1),(2) のインプレ
ッション内に充満した被成形材Mは、続く上金型(1) の
圧下により中心方向に流動させられてコア金型(3) によ
る封鎖を解かれた上金型(1) のコア穴(1a)内下部に流入
し、その過程で大きな量の加工歪を受けながら該コア穴
(1a)内下部に充満し、 (c)図に示すように、当該上・下
金型(1),(2) が閉塞状態となる最終段階において所定の
デイスク部MD およびボス部MB を有するボス付デイス
ク材に成形される。
【0018】このようにして加圧成形する本実施例の恒
温鍛造では、その成形初期段階おいてデスク部の材料に
必要十分な量の加工歪を付与し、また、流動が停滞し易
い中央部の材料をコア穴の内下部へ向けて流入させるこ
とで、該中央部すなわちボス付け根部とボス部の材料に
所期の疲労強度を得るに十二分な量の加工歪を付与する
ことができる。
【0019】本実施例では、上記構成もとで、Ni基超耐
熱合金(Mod, IN100)からなるボス付デイスク材を恒温鍛
造する一方、比較のために、従来の一体形の上下金型を
用いて同条件のもとで同Ni基超耐熱合金からなるボス付
デイスク材を恒温鍛造した。そして、これらボス付デイ
スク材の熱処理後の耐疲労特性を、成形過程で付与され
た加工歪量との相関において比較調査した。なお、調査
は、恒温鍛造時の歪分布と材料特性との関係を解析する
に使用して実績のある変形解析プログラムによる解析
と、熱処理後のボス付デイスク材のボス付け根部から採
取した試料についての低サイクル疲労試験を主体とする
各種材料試験によるものとした。
【0020】その結果、成形過程で付与された加工歪量
εは、比較例のものでは 0.5以下であったに対して、本
実施例のものでは 0.8以上に増大していた。また、ボス
付け根部の試料の低サイクル疲労試験の結果は、〔図
2〕のグラフに示すように、変形解析プログラムによる
解析による加工歪量εと低サイクル疲労寿命Nとの関係
曲線A上にのっており、しかも本実施例のものは、比較
例のものに比べて格段に高い値を示し、これにより本発
明方法の優れた効果を確認することができた。なお、
〔図2〕は、ボス付デイスク材のボス付け根部のおける
加工歪量εと低サイクル疲労寿命Nとの関係を示すのグ
ラフであって、白丸印のプロットは本実施例のもの、黒
丸印のプロットは比較例のものの調査結果をそれぞれ示
す。
【0021】なお、本実施例においては、加圧成形の初
期段階におけるコア金型(3) の初期設定位置を、その下
端面が上金型(1) のコア穴(1a)の下端と略同高さとなる
高さ位置としたが、これは、コア金型(3)によって、加
圧成形の初期段階における上金型(1) のコア穴(1a)内下
部への被成形材Mの流入を阻止できれば良く、例えば、
その別の実施態様の説明断面図である〔図3〕に示すよ
うに、コア金型(3) の初期設定位置を、その下端面が上
金型(1) のコア穴(1a)の下端より下方に突出する高さ位
置とするこもできる。この場合、加圧成形の初期段階に
おける被成形材Mの中央部に対する変形量を増大させて
積極的に流動させ、該被成形材Mの中央部に付与する加
工歪量をより高めることができる。
【0022】また、本実施例では、一方に突出する片ボ
ス形のボス付デイスク材を成形対象とした例について述
べたが、本発明方法はこれに限定されるものではなく、
双方に突出する両ボス形のボス付デイスク材についても
適用できることは言うまでもない。この場合には、下金
型についても本実施例の上金型と同様にコア金型を設け
ることで本発明方法を達成することができる。
【0023】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明に係るボス
付デイスク材の恒温鍛造方法によれば、その加圧成形に
際し、ボス部およびその付け根部における材料の流動を
高めて該部位の材料に所期の疲労強度を得るに十二分な
量の加工歪を付与でき、もって得られた製品の耐疲労特
性を安定して高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例のボス付デイスク材成形用の
金型を示す概要断面図であって、(a) 図は被成形材を加
圧成形する際の成形初期段階、(b)図は成形中間段階、
(c) 図は成形終了段階それぞれにおける状態を示す断面
図である。
【図2】本発明の1実施例に関わるボス付デイスク材の
加工歪量εと低サイクル疲労寿命Nとの関係を示すグラ
フである。
【図3】本発明の別の実施態様の説明断面図である。
【図4】従来のボス付デイスク材を恒温鍛造に用いられ
る金型の概念説明図である。
【符号の説明】
(1) --上金型 (1a)--コア穴 (2) --下金型 (3) --コア金型 M --被成形材 MD --デイスク部 MB --ボス部
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B21J 5/02 B21J 13/02 B21K 1/32

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 閉塞形の金型を用いて所定の高温雰囲気
    下でボス付デイスク材を恒温鍛造するに際して、前記金
    型としてデイスク成形部およびボス成形部を備えると共
    に、ボス成形部内に圧入させるコア金型を備えた分割式
    の金型を用い、加圧成形の初期段階においてコア金型を
    ボス成形部内に圧入させ、該ボス成形部内への材料の流
    入を規制して材料をデイスク成形部の外周方向に流動さ
    せ、次いで材料がデイスク成形部に充満した時点におい
    てコア金型をボス成形部内から退避させて材料の流入規
    制を解除し、デイスク成形部に充満した材料を中心方向
    に流動させると共に、デイスク成形部内に流入・充満さ
    せて最終形状に加圧成形することを特徴とするボス付デ
    イスク材の恒温鍛造方法。
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JP4733498B2 (ja) * 2005-10-28 2011-07-27 昭和電工株式会社 鍛造成形品、その製造方法、鍛造成形装置および鍛造品製造システム
CN109482804B (zh) * 2018-12-27 2020-08-07 贵州航宇科技发展股份有限公司 一种c字型断面环形锻件的制坯方法

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