JP2809418B2 - 超音波診断装置 - Google Patents

超音波診断装置

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JP2809418B2 JP1017018A JP1701889A JP2809418B2 JP 2809418 B2 JP2809418 B2 JP 2809418B2 JP 1017018 A JP1017018 A JP 1017018A JP 1701889 A JP1701889 A JP 1701889A JP 2809418 B2 JP2809418 B2 JP 2809418B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、超音波を利用して生体等の被検体を診断す
る超音波診断装置に関する。
〔従来の技術〕
この種の超音波診断装置としては、内視鏡の先端部に
配設された超音波振動子から送信波を出力して体内から
診断部を走査し、診断部からの反射波を超音波振動子で
受信し、エコー信号に変換した後、このエコー信号を信
号処理して診断部の断層像を得る超音波診断装置があ
る。
このような超音波診断装置には、可能な限り長い診断
距離および高い距離分解能が要求される。この要求を満
たす手段として超音波パルス圧縮法が考えられる。この
方法は、第17図(a)に示すような、直線的なFM変調
(チャープ)をかけた正弦波(以下、「チャープ波」と
いう)を被検体を走査する送信波として用い、この送信
波を第17図(b)に示すような特性を有する受信回路に
て受信する。そして、送信チャープ波を時間2T保持し、
周波数をΔfだけ変位させて、第17図(c)に示すよう
に、振幅が 倍に増幅され、パルス幅(−4dB)が1/Δfに圧縮され
た信号に変換する方法である。このようにエコー信号を
パルス圧縮することにより、高分解能を得ることができ
る。
一般に、超音波パルス圧縮法を適用した超音波診断装
置は、超音波振動子から得られるエコー信号を複素信号
に変換する直交検波手段と、基準波信号を出力する基準
波出力手段と、直交検波手段から出力される複素信号と
基準波出力手段から出力される基準波信号との相関処理
を行ない上記エコー信号を圧縮する相関手段とを具備し
た構成をしている。
ところで、上記相関手段では、エコー信号を圧縮する
ための相関処理の一部として、複素信号と基準波信号の
実時間面におけるたたみ込み積分が行なわれており、こ
のときに必要となる信号遅延には、コスト的な面からタ
ップ付遅延線が用いられている。
上記タップ付遅延線は一定の周波数範囲を越えると遅
延量の誤差が増大する。そのため、高分解能を得ること
を目的として広帯域の送信波を用いた場合には、上記遅
延線の周波数範囲を越えてしまい正確な遅延量を得るこ
とができない。
そこで、直交検波手段を備え、超音波振動子から得ら
れるエコー信号の周波数帯域の中心周波数に設定された
連続波信号とエコー信号とを乗算処理して、エコー信号
の帯域を低域に変換していた。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、現在のところは送信波の周波数帯域を広げ
ることが、超音波診断装置の診断可能領域を広げ、かつ
分解能を高める手段として最も有効である。
しかしながら、送信波の周波数帯域を広げすぎると、
エコー信号の帯域を直交検波手段によって低域に変換し
たとしても、なお相関手段に用いられているタップ付遅
延線の周波数範囲よりも広い帯域となる可能性がある。
このような場合には正確な遅延量を得ることができない
ので、相関手段からの出力信号に誤差が生じ、本来得ら
れるべき高分解能の断層像に対して著しい悪影響を及ぼ
す。
そこで本発明の目的は、広帯域の送信波を用いた超音
波診断が可能な超音波診断装置を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は上記課題を解決し目的を達成するために次の
ような手段を講じた。すなわち、FMチャープ波からなる
送信波を送信する送信手段と、この送信波により被検体
の診断部を走査する走査手段と、前記診断部からの反射
波を受信してエコー信号に変換する超音波振動子と、前
記超音波振動子で変換されたエコー信号の周波数帯域を
分割低域化する第1の帯域分割手段と、この帯域分割手
段で帯域分割された信号の帯域を再度分割低域化して複
数の狭帯域信号を出力する第2の帯域分割手段と、基準
波信号を出力する基準波出力手段と、この基準波出力手
段から出力される基準波信号と前記第2の帯域分割手段
から出力される信号と相関処理を行ないパルス圧縮され
た前記エコー信号を出力する相関手段と、この相関手段
でパルス圧縮されたエコー信号の帯域を復元する帯域復
元手段と、この帯域復元手段から出力されるエコー信号
の包絡線を検出する包絡線検波手段とを備える構成とし
た。
〔作用〕
上記手段を講じたことにより、次のような作用を呈す
る。すなわち、超音波振動子で変換されたエコー信号
は、第1の帯域分割波手段で周波数帯域が分割低域化さ
れる。そして、第2の帯域分割手段でさらに周波数帯域
の狭い狭帯域信号に変換される。したがって、広帯域の
送信波で被検体を走査しても、エコー信号は相関手段で
良好な相関処理がなされ、パルス圧縮される。このパル
ス圧縮されたエコー信号は帯域復元手段により信号帯域
が復元され、その包絡線が包絡線検波手段で検出され
る。そして、この包絡線検波手段からの出力信号を例え
ば画像処理することにより、高分解率の診断画像を得る
ことができる。
〔実施例〕
広帯域信号を複数の狭帯域信号に分割低域化する方法
として直交関数系による変換がある。直交関数系による
変換手段としては、ハードウェア化の簡単な1,−1の2
値で表わされるウォルシューアダマール変換(以下、ア
ダマール変換と略称する)が適している。
アダマール変換の概要について説明する。第16図に示
す信号f(t)を周期Tで時刻t0,t1,…でサンプリング
したときのサンプリング値f(t0),f(t1)…をそれぞ
れx0,x1…とする。ここで、信号f(t)を4次のアダ
マール行列により直交変換する場合について説明する。
4次のアダマール行列をHとすると、 と書ける。4次のアダマール変換においては、x0〜x3,x
4〜x7,…という様に4つづつのサンプリング値が一度に
4次のアダマール行列Hにより直交変換される。ここ
で、x0〜x3までの4つのサンプリング値をアダマール変
換したときの変換値をF(h)とすると、 と表わせる。したがって、h0,0〜h0,3がアダマール変
換後の出力信号となり、その信号レベルは、 h0,0=x1+x2+x3+x40,1=x1+x2−x3−x40,2=x1−x2−x3+x40,3=x1−x2+x3−x4 となる。このh0,0〜h0,3はサンプルホールドの周期が
4Tの信号であり、サンプリング周波数の1/8の帯域をも
つ狭帯域信号となる。
次に、上記4つの狭帯域信号で表わされるF(h)を
もとの広帯域信号f(t)に変換するための操作につい
て述べる。ウォルシュ順序のアダマール行列において
は、H=H-1であるので、F(h)をアダマール行列H
により行列の積をとると、 となり、f(t)を周期Tでサンプリングした時の値x1
〜x4が並列信号として復元されたことになる。そして、
これらの並列信号をT間隔の直列信号に変換することに
よりf(t)が再生される。
以下、本発明装置の実施例について図面を参照して説
明する。
第1図は本発明の実施例である超音波診断装置の構成
を示すブロック図である。この超音波診断装置は、超音
波振動子を機械的にセクタ,ラジアル,リニア,コンベ
ックス等の走査を行ないながら被検体に対し超音波ビー
ムの送受信を行なうメカニカルスキャン方式のものであ
る。この超音波診断装置は、広帯域でかつFM変調された
チャープ信号を出力する送信手段10と、この送信手段10
から出力されたチャープ信号を受けて被検体にチャープ
波を送信すると共に、被検体からの反射波をエコー信号
に変換する超音波振動子20と、この超音波振動子20から
出力されたエコー信号を増幅するプリアンプ30と、この
プリアンプ30で増幅されたエコー信号を実数成分および
虚数成分を有する複素信号に変換し周波数帯域の低域変
換を行なう直交検波部40と、この直交検波部40で変換さ
れた複素信号の実数成分および虚数成分に対しアダマー
ル変換による直交変換を行ない各々複数の狭帯域信号に
変換する直交変換部50と、送信手段10から出力されるチ
ャープ信号に対応させた基準波を出力する基準波出力手
段70と、直交変換部50から出力された複数の狭帯域信号
を信号遅延部で遅延して並列信号に変換してからアダマ
ール逆変換をすると共に、このアダマール逆変換された
信号と基準波出力手段70から出力される基準波との相関
処理を行ないパルス圧縮を行なう相関・直交逆変換部60
と、この相関・直交逆変換手段60からの出力信号を検波
する包絡線検波部80と、この包絡線検波部80からの出力
信号を画像信号に変換するDSC(デジタルスキャンコン
バータ)90と、このDSC90からの出力信号に基づいて被
検体の断層像画像を表示する表示部100とから構成され
ている。なお、この超音波診断装置の具体的な構成を第
2図(a)(b)に示し、以下この図を参照して具体的
な説明を行なう。
送信手段10はチャープ信号を発生させる送信波形発生
部と、この送信波形発生部で発生させたチャープ信号を
超音波振動子20へ送信する送信回路とから構成されてい
る。送信波形発生部の具体的な構成を第3図に示す。同
図に示す111,112はPROM(Programmable Rom)であり、
送信用のチャープ波をその中心周波数で直交検波された
互いに直交する信号が記憶されている。PROM111および1
12から出力される信号はD/A変換器113,114およびローパ
スフィルタ115,116を介して乗算器117,118にそれぞれ入
力する。乗算器117,118はこの入力信号に対し分配器119
から出力される直交信号を乗じ、その入力信号の周波数
を高い周波数帯に変換し、バンドパスフィルタ120,121
にそれぞれ出力する。バンドパスフィルタ120,121はPRO
M111,112に記憶されていた信号のもれを除去した後、乗
算器123,124に出力する。乗算器123,124はこの入力した
信号に移相器125から出力された直交信号を乗じ、加算
器127へ出力する。加算器127から出力された信号はバン
ドパスフィルタ128で超音波振動子20の帯域に相当する
部分が取出された後、送信回路129へ出力される。な
お、120,126は発振器であり、発振器120は振動子20の中
心周波数よりも十分高い周波数を発振し、その高周波信
号を分配器119へ出力する。また、発振器126は発振器12
0の発振周波数と振動子20の帯域の中心周波数との差に
設定された周波数信号を分配器125へ出力する。
第4図はパルス直交系列による直交変換を用いる場合
の送信波形発生部の構成を示すブロック図である。PROM
131a〜131hには、送信チャープ波を直交検波により帯域
を1/2に分割し、時系列的に4系統にS/P変換したデー
タ、つまりパルス直交系列により直交変換したデータが
それぞれ記憶されている。132a〜132d,132e〜132hはゲ
ート回路であり、PROM131a〜131hに記憶されている各デ
ータを読出し、周期の1/4の幅でゲートをかけてP/S変換
器133,134に出力する。P/S変換器133,134は入力した信
号をP/S変換したのちロールオフフィルタ135,136へ出力
する。このロールオフフィルタ135,136は入力したシリ
アル信号を成形したのちデジタル乗算器137,138へ出力
する。デジタル乗算器137,138ではPROM139,140に記憶さ
れている信号とロールオフフィルタ135,136から出力さ
れた信号とを乗算し、直交変調を行なう。なお、PROM13
9と140から出力される信号は互いに直交している。デジ
タル乗算器137,138からの出力は加算器141で加算された
後、D/A変換器142でアナログ信号に変換される。そし
て、このアナログ信号が送信回路143で増幅され、超音
波振動子20を駆動する。
超音波振動子20は上記送信手段10から出力された信号
により駆動され被検体の診断部の走査するチャープ信号
を送信する。また、被検体を走査したチャープ信号の反
射波を診断部の特性情報を含むエコー信号に変換する。
振動子20で変換されたエコー信号はリミッタ回路101を
介してプリアンプ30に入力し、所定レベルに増幅され
る。ここで、被検体の診断深さを深くとる場合には、被
検体中の深さに応じて減衰を補正するためのタイムゲイ
ンコントロールがエコー信号に施される。なお、リミッ
タ回路101はプリアンプ30が送信電圧により破壊される
のを防止する機能を有している。そして、プリアンプ30
で増幅されたエコー信号は直交検波部40に入力する。
直交検波部40はプリアンプ30から出力されたエコー信
号がそれぞれ入力される乗算器41,42と、この乗算器41,
42に位相が90度相違する正弦波を出力する発振器43と、
乗算器41,42からの出力を低域の周波数に変換するロー
パスフィルタ44,45とを主な構成要素としている。この
ように構成された直交検波部40に入力されたエコー信号
は実数成分と虚数成分を含む複素信号に変換され、周波
数帯域の低域変換が行われる。
なお、上記直交検波部としては第5図に示す構成とし
てもよい。すなわち、プリアンプ30で増幅したエコー信
号を乗算器151に入力し、発振器152から出力される出力
信号を乗じる。なお、発振器152は振動子20のもつ帯域
の中心周波数より十分高い周波数を発振するように設定
してある。このように設定することによりバンドパスフ
ィルタ153でエコー信号の乗算器155,156からのもれを容
易に除去できる。乗算器151は入力されたエコー信号を
高い周波数帯に周波数変換した後、バンドパスフィルタ
153に出力する。バンドパスフィルタ153では入力された
信号の低域周波数成分を除去する。バイパスフィルタ15
3からの出力は分配器154へ入力し、分配処理が施されて
乗算器155,156へ出力される。乗算器155,156では、移相
器157から出力された直交信号と乗ぜられる。なお、移
相器157から出力される信号は発振器158から出力された
ものであり、この信号を移相器157が90度位相をずらし
て出力している。また、発振器157は発振器152の発振周
波数と送信手段10より出力される信号の帯域の中心周波
数との和の値に設定された周波数信号を発振する。そし
て、乗算器155,156より出力される信号はローパスフィ
ルタ159a,159bにそれぞれ入力する。このローパスフィ
ルタ159a,159bは送信手段10より出力されるチャープ信
号の信号帯域幅の半分の周波数をカットオフ周波数に持
っている。そして、ローパスフィルタ159a,159bから周
波数帯域の低域変換された複素信号が出力される。
直交変換部50は直交検波部40から出力された複素信号
の実数成分および虚数成分を直交変換する。ここではア
ダマール変換による直交変換について説明する。なお、
第4図では送信手段10の送信波形発生部にパルス直交系
列による直交変換を用いた場合を示しているが、アダマ
ール変換を用いてもよく、送信部における直交変換と受
信部における直交変換とは必ずしも一致させる必要はな
い。
すなわち、 前記複素信号をa(t)+jb(t)で表わすならば実
数成分a(t)に関しては、a(t)を間隔T毎にサン
プリングした値a0=a(0),a1=a(T),a2=a(2
T),a3=a(3T),…,a4N−1=a((4N−1)T)を
4つずつ並列にアダマール行列H にかけ合わせることにより時間間隔4Tの4系統の信号に
変換される。変換後の信号をhn,0,hn,1,hn,2,hn,3;n=
0,1,2…,N−1で表わすと と書ける。また、虚数成分b(t)についても同様にし
て時間間隔4Tの4系統の信号に変換される。これを実現
するための実際の回路は第2図に示すように信号遅延部
51,52と、加算器53(a〜g),54(a〜g)と、差動増
幅器55(a〜d),56(a〜d)と、サンプルホールド
回路57(a〜d),58(a〜d)とから構成されてい
る。即ち、 hn,0=a4n+a4n+1+a4n+2+a4n+3 は、加算器53a,差動増幅器55a,サンプルホールド回路57
aで演算される。
また、 hn,1=a4n+a4n+1−a4n+2−a4n+3 は加算器53bと53c,差動増幅器55b,サンプルホールド回
路57bで演算される。
n,2=a4n−a4n+1−a4n+2+a4n+3 は加算器53dと53e,差動増幅器55c,サンプルホールド回
路57cで演算される。
n,3=a4n−a4n+1+a4n+2−a4n+3 は加算器53fと53g,差動増幅器55d,サンプルホールド回
路57dで演算される。
虚数部においても同様の処理がなされる。
上記アダマール変換を行なう直交変換部50に入力した
複素信号は信号遅延部51,52に入力する。信号遅延部51,
52は、そのタップ間の遅延量つまり量子化量がサンプリ
ング定理によりローパスフィルタ44,45のカットオフ周
波数の半周期よりも小さくなるように設定されている。
また、信号遅延部51,52の全遅延量は、タップ間の遅延
量をT(s)とすると、その3倍である3T(s)に設定
されている。これは、一つの信号を4系統の並列信号に
変換するためであり、一般的には、n次のアダマール行
列を用いてn系列の並列信号に変換する場合は、信号遅
延部51,52の全遅延量を(n−1)Tに設定する必要が
ある。信号遅延部51,52からそれぞれ出力される4系列
の並列信号は、加算器53a〜53g,54a〜54gにそれぞれ入
力される。そして、加算器53a〜53g,54a〜54gで入力し
た並列信号は各系列毎にアダマール行列の各行要素に対
応した正負の符号付けが行われ、同じ符号に対応するも
の同士が加算される。
ところで、加算器53a〜54g,54a〜54gは、第6図に示
すようなトランジスタによるベース接地増幅器で構成さ
れている。すなわち、入力電圧Vin1,VinNに対応するエ
ミッタ抵抗をREとすれば、入力Vin1〜VinNのそれぞれに
対応する増幅度は、RL/REとなる。また、Voutには、そ
れぞれの入力がRL/RE倍に増幅された信号が出力され
る。
なお、RL/REは負の値をもたないため、次のような手
段が講じられている。つまり、加算器53a〜53g,54a〜54
gにおいて、アダマール行列の各行の要素のうち正の符
号をもつ要素に対応するもの同士は同じ加算器において
加算し、負の符号をもつ要素に対応するもの同士は別の
加算器において加算を行ない、それぞれ次段の差動増幅
器55a〜55d,56a〜656dの非反転および反転入力端子に入
力している。
すなわち、第7図に示すように、信号遅延部51の端子
P1〜P4の出力に4次のアダマール行列の各行の各要素の
符号を配し、同符号のもの同士を加算するようにしてい
る。例えば、hn,0にはアダマール行列の第1行[1
1 1 1]が対応し、 hn,0=|・a4n+|・a4n+1+|・a4n+2+|・a4n+3 と表わされる。アダマール行列の第1行の要素はすべて
正(1)であるため、信号遅延部51の各タップからの出
力は、すべて同一の加算器53aで加算される。また、h
0,4n+1にはアダマール行列の第2行[1 1 −1−
1]が対応し、 hn,1=|・a4n+|・a4n+1+(−1)・a4n+2+(−
1)・a4n+3 と表わされる。従って、第2行の要素のうち、正の符号
の要素に対応するa4nとa4n+1は同じ加算器53bで加算さ
れる。また、第2行の要素のうち負の符号の要素に対応
するa4n+2とa4n+3は同じ加算器53cで加算される。以
下、同様にしてアダマール行列の第3行および第4行に
対応する系列についてもそれぞれ同様の加算が行われ
る。また、虚数成分ln,0〜ln,3についても同様に加算
が行われる。
そして、加算器53a〜53g,54a〜54gの出力はアダマー
ル行列の要素の符号に応じて差動増幅器55a〜55d,56a〜
56dの非反転または反転入力端子に入力される。例え
ば、加算器53aの出力は4次のアダマール行列の第1行
の要素の符号がすべて正(1)であるから、差動増幅器
55aの非反転入力端子に入力され、所定の電圧レベルに
増幅される。また、加算器53bの出力はアダマール行列
の第2行の正の符号をもつ要素に対応しているので、差
動増幅器55bの非反転入力端子に入力され、加算器53cの
出力はアダマール行列の第2行の負の符号をもつ要素に
対応しているので差動増幅器55bの反転入力端子に入力
される。加算器53d〜53gの出力も同様にして差動増幅器
55c,55dの非反転または反転入力端子に入力される。ま
た、加算器54a〜54gから出力される虚数成分についても
同様の処理が行われる。
差動増幅器55a〜55d,56a〜56dで増幅された各信号は
サンプルホールド回路57a〜54d,58a〜58dに入力する。
サンプルホールド回路57a〜57d,58a〜58dは入力した実
数成分および虚数成分の各4系統の信号を信号遅延部5
1,52のタップ間遅延量T(s)の4倍の時間間隔4T
(s)でサンプルホールドする。なお、n次のアダマー
ル行列によりn系列の信号に変換する場合にはnT(s)
間隔でサンプルホールドする。サンプルホールド回路57
a〜57d,58a〜58dの出力はローパスフィルタ59a〜59d,59
e〜59hに入力する。そして、ローパスフィルタ59a〜59
d,59e〜59hは入力した各信号をサンプルホールド周波数
の半分での周波数である1/8T(Hz)に帯域制限する。こ
れにより、直交検波されて実数成分および虚数成分に分
割されたエコー信号の帯域を、さらに1/4に帯域制限し
た4系列の狭帯域信号に変換されたことになる。この4
系列の狭帯域信号は相関・直交逆変換部60A,60Bにそれ
ぞれ入力される。
第8図は相関・直交逆変換部60の構成を示す図であ
る。この相関・直交逆変換部60の相関部60A,60Bは、振
動子20で受信された受信波(エコー信号)と基準波出力
手段70から出力される基準波との相関処理を行ない、受
信波のパルス圧縮を行なう。ところで、直交変換部50に
おいて実数成分a(t)がhn,0,hn,1,hn,2,hn,3、虚数
成分がln,0,ln,1,ln,2,ln,3のそれぞれ4系統の狭帯域
信号に変換されているので、入力した狭帯域信号は、信
号遅延したのちアダマール逆変換を施し、もとの形の信
号に復元する。そこで、アダマール逆変換を施すため
に、直交変換部50で用いたのと同一のアダマール行列
H、 を用いて、hn,0,hn,1,hn,2,hn,3およびln,0,ln,1,l
n,2,ln,3の変換を行なう。すなわち前述したように、 となり、アダマール変換を行う前の信号が復元される。
n,0〜ln,3についても同様で となる。
ところで本実施例においては、アダマール逆変換と相
関処理を同時に行なっている。本実施例における相関・
逆直交変換手段60での相関処理について第15図を参照し
て説明する。
同図は、持続時間τでc0〜c4N-1までの4N個の離散値
を有する基準波に対し、同じく持続時間τでa0〜a4N-1
までの4N個の離散値を有する受信波が時間とともに移動
し、t=0〜t=2τまでの時間において、相関が行な
われている様子を表わしている。t=τにおいて受信波
anと基準波cnが丁度一致し、相関出力もピーク値を示し
ている。
今、m<0,m>4N−1のとき、am=cm=0であるとす
ると、t=0のとき、相関出力は、 また、anとan-1との時間差つまり量子化間隔をTとすれ
ば、t=Tのとき相関出力は、 t=τのとき、相関出力は、 そして、t=2τのときの相関出力は、 となり、時間Tの間隔で の順序で相関値が並ぶことになる。
ここで本実施例の場合に、前記した相関値を当てはめ
て考えると、第8図に示すように は加算器69b, は加算器69c, は加算器69d, は加算器69aからそれぞれ出力され、さらに時間T後の
相関出力 は初めに戻って加算器69bから出力される。
従って、加算器69bについてみるとt=0から4T間隔
なる相関値が順番に出力され加算器69cからは同様にし
なる相関値が順次出力され、加算器69dからは 加算器69aからはt=Tから4T間隔で なる相関値が順次出力される。
ところでアダマール交換を用いた本実施例においては
第9図に示す様に、アダマール交換によって交換された
4系列の信号hn,0,hn,1,hn,2,hn,3と基準波g0,0〜g
4N−1,3による相関処理が行なわれ、 の相関値が得られるわけである。ここで本実施例におけ
る基準波の値g0,0〜g4N−1,3の決め方を説明する。相
関値の中から を例にとると となり、第9図における基準波の値g0,0〜gN−1,3
ついては g0,0=c0+c1+c2+c30,1=c0+c1−c2−c30,2=c0−c1−c2+c30,3=c0−c1+c2−c3 …… gN−1,0=c4N-4+c4N-3+c4N-2+c4N-1N−1,1=c4N-4+c4N-3−c4N-2−c4N-1N−1,2=c4N-4−c4N-3−c4N-2+c4N-1N−1,3=c4N-4−c4N-3+c4N-2−c4N-1 とすればよい。ここでcnは従来のパルス圧縮法における
基準波の離散値を表わしている。同様にして第9図のg
N,0〜g4N−1,3は gN,0=(c1+c2+c3+c4) gN,1=(c1+c2−c3−c4) gN,2=(c1−c2−c3+c4) gN,3=(c1−c2+c3−c4) …… g2N−1,0=(c4N-3+c4N-2+c4N-1) g2N−1,1=(c4N-3+c4N-2−c4N-1) g2N−1,2=(c4N-3−c4N-2−c4N-1) g2N−1,3=(c4N-3−c4N-2+c4N-1) また g2N,0=(c2+c3+c4+c5) g2N,1=(c2+c3−c4−c5) g2N,2=(c2−c3−c4+c5) g2N,3=(c2−c3+c4−c5) …… g3N−1,0=(c4N-2+c4N-1) g3N−1,1=(c4N-2+c4N-1) g3N−1,2=(c4N-2−c4N-1) g3N−1,2=(c4N-2−c4N-1) また g3N,0=(c3+c4+c5+c6) g3N,1=(c3+c4−c5−c6) g3N,2=(c3−c4−c5+c6) g3N,3=(c3−c4+c5−c6) …… g4N−1,0=c4N-14N−1,1=c4N-14N−1,2=c4N-14N−1,3=c4N-1 とすれば良い。まとめて整理して書くならば、加算器69
aの系列においては、 gK,0=c4K+c4K+1+c4K+2+c4K+3K,1=c4K+c4K+1−c4K+2−c4K+3K,2=c4K−c4K+1−c4K+2+c4K+3K,3=c4K−c4K+1+c4K+2−c4K+3 加算器69bの系列においては、 gN+K,0=c4K+1+c4K+2+c4K+3+c4K+4N+K,1=c4K+1+c4K+2−c4K+3−c4K+4N+K,2=c4K+1−c4K+2−c4K+3+c4K+4N+K,3=c4K+1−c4K+2+c4K+3−c4K+4 加算器69cの系列においては、 g2N+K,0=c4K+2+c4K+3+c4K+4+c4K+52N+K,1=c4K+2+c4K+3−c4K+4−c4K+52N+K,2=c4K+2−c4K+3−c4K+4+c4K+52N+K,3=c4K+2−c4K+3+c4K+4−c4K+5 加算器69dの系列においては、 g3N+K,0=c4K+3+c4K+4+c4K+5+c4K+63N+K,1=c4K+3+c4K+4−c4K+5−c4K+63N+K,2=c4K+3−c4K+4−c4K+5+c4K+63N+K,3=c4K+3−c4K+4+c4K+5−c4K+6 となる。ただし0≦K≦N−1でn<0,n>4N−1のと
き、cn=0である。
以上の説明は受信波a+jbと基準波c−jbの相関 (a+jb)☆(c−jb)=a☆c+b☆d−j(a☆
d−b☆c) のうちa☆cの項に関するものであるが、他のb☆d,a
☆d,b☆cに関しても同様にして相関処理が行なわれ
る。
なお、超音波振動子20は通常リアクタンス成分を持っ
ており、周波数に対する振幅と位相の応答特性は振幅,
位相ともフラットにはなっていない。従って、リニアFM
チャープ波を送信波として用い、同じFMチャープ波を基
準波として用いても相関処理によって理想的なパルス圧
縮波形をえることはできない。そこで、エコー信号をr,
そのフーリエ変換値をR,相関処理による理想的な圧縮波
形を得ることができるチャープ波形をGとすると、 F-1{(G/R)・} ……(1) で示される値を基準波として使用すれば理想的な圧縮波
形を得ることができる。なぜならば、 r*F-1{(G/R)・} =F{r}.F[F-1{(G/R)・}] =R・・G/R =G・ となるからである。なお、上式におけるF-1はフーリエ
逆変換を示し、はGの位相共役を示している。したが
って、例えば振幅がガウシアンの形をもつ波形を採用
し、上記(1)式で示されるような基準波を用いれば、
サイドローブのないパルス圧縮波が得られる。
上記相関部60Aに入力した実数成分hn,0〜hn,3およ
び60Bに入力した虚数成分ln,0〜ln,3はインピーダン
ス変換器61a〜61dを介して信号遅延部62a〜62dに入力さ
れる。この信号遅延部は62a〜62dは、そのタップ間の遅
延量つまり量子化量がサンプリング定理によりローパス
フィルタ59a〜59hのカットオフ周波数の半周期以下に設
定されている。そして、全遅延量はローパスフィルタ59
a〜59hを通過した後の信号持続時間と等しい時間に設定
されている。つまり相関を行なうウインドウ幅の時間に
設定している。そして、信号遅延部62a〜62dで(n+
1)系列の並列信号に変換されたのち、乗算器64−1〜
64−(32n+32)で各々の基準波と乗算される。そし
て、各系列の出力が加算器68−1〜68−(8n+8)で加
算され、さらにこの各加算器からの出力が加算器69a〜6
9hで加算され、パルス圧縮された信号を出力する。
また、上記相関・直交逆変換部60を第10図に示す構成
にしてもよい。同図に示す601は信号遅延部であり、集
中定数Lcの遅延線で構成されている。このような信号遅
延線で信号遅延部601を構成する場合には、全遅延量を
複数個の遅延線をカスケードに接続する。このようにす
ることにより、遅延部としての周波数を落とさずに、か
つ遅延線を安価に済ませるとができる。また、602a〜60
2dは増幅器であり、終端整合による−6dBの減衰を回復
させる機能を有している。信号遅延部601で具体的な構
成を第11図に示す。相関・直交逆変換部60に入力した信
号は、インピーダンス変換器611〜614を介して信号遅延
部615〜618に入力し、(n+1)系列の並列信号に変換
される。各信号遅延部615〜618から出力される並列信号
はインピーダンス変換器621−1〜621−(4n+4),各
抵抗列622を介して補償対称型ベース接地増幅器623−1
〜623−16のエミッタラインに入力され、加算増幅され
る。なお、増幅器623−1〜623−16の増幅度は、抵抗列
の抵抗値をREとし、増幅器623−1〜623−16のコレクタ
側の負荷抵抗をRLとすれば、RL/REとなる。このRL/R
Eが、第8図に示す乗算器64−1〜64−(32n+32)と加
算器68−1〜68−(8n+8)の機能をはたしている。と
ころで、上記直交変換部50のところでも述べたように、
RL/REは負の値を持たないので、次のような手段を講じ
る必要がある。つまり、信号遅延部601の抵抗列622を通
過した並列信号は、相関を行なう基準波の値が正の場合
には、抵抗列622の基準波の値に対応する抵抗ラインが
ベース接地増幅器623−1,623−3,…623−15に接続さ
れ、この増幅器からの出力が差動増幅器624−1〜624−
8の非反転入力端子に入力される。また、基準波の値が
負の場合には、各基準波の値に対応する抵抗列622の抵
抗ラインはベース接地増幅器623−1,632−3,…623−16
に接続され、これらの増幅器からの出力は差動増幅器62
4−1〜624−8の反転入力端子に入力される。そして、
差動増幅器624−1〜624−8の出力は、加算器631〜634
および減算器635〜638で相関部60Bから出力される信号
と(a☆c+b☆d)および(a☆d−b☆c)といっ
た加算および減算処理がなされる。
相関処理された信号は加算器201〜204および減算器20
5〜208に入力し、加算または減算される。そして、この
加算器201〜204および減算器205〜208から(a☆c+b
☆d)および(a☆d−b☆c)を表わす4系統の並列
信号が出力される。この4系列の並列信号はサンプルホ
ールド回路211〜214,215〜218にそれぞれ入力され、4T
間隔でサンプルホールドされた後、ゲート回路221〜22
4,225〜228に入力される。このゲート回路221〜224,225
〜228は第13図に示す如きカレントスイッチ回路で構成
されている。そのため、ゲート入力がハイレベルのとき
は、トランジスタTr1がオフし、トランジスタTr2がオン
となり、ハイレベルの入力信号が出力される。また、ゲ
ート入力信号がローレベルのときは、トランジスタTr1
がオンし、トランジスタTr2がオフとなり、サンプルホ
ールド回路211〜214または215〜218のホールド値が出力
される。ただし、ゲート入力のハイレベルはサンプルホ
ールド回路の出力値の最大よりも大きく、また、ゲート
入力のローレベルはサンプルホールド回路の出力値の最
少よりも小さく設定されている。このようにすることに
より、トランジスタTr1,Tr2を常に能動領域で使用する
ことができ、動作速度を速くすることができ、しかも細
い幅のゲートをかけることができる。
また、第14図に示すように、上記ゲート回路211〜21
4,215〜218に入力した各信号は、ホールド期間中にホー
ルド期間の1/4の幅T(s)のゲートがかけられ、ホー
ルド期間における電圧値が取出される。その後、遅延加
算部231,232に入力され、0,T,2T,3Tの遅延を施されると
共に、サンプルホールド回路211〜214からの各出力およ
びサンプルホールド回路215〜218からの各出力が加算さ
れる。そして、遅延加算部231,232から出力された並列
信号は、ローパスフィルタ233,234に入力し、実数成分
および虚数成分を表わす直列信号つまりパルス圧縮を施
された直交信号(a☆c+b☆d)および(a☆d−b
☆c)に変換される。ローパスフィルタ233,234から出
力された直交信号は、15dB増幅用,0dB,−15dB減衰用の
3つのステージに入力される。すなわち、ローパスフィ
ルタ233の出力信号は増幅器235,クランプ回路236,減衰
器237にそれぞれ入力され、ローパスフィルタ234らの出
力信号は増幅器238,クランプ回路239,減衰器240にそれ
ぞれ入力される。増幅器235,238に入力した信号は15dB
の増幅が施される。減衰器237,240に入力した信号は−1
5dBの減衰が施される。各ステージのクランプ回路(24
1,242)、(236,239)、(243,244)では直流再生が行
われ、包絡線検波器としての機能を有する二乗回路(24
5,246)、(247,248)、(249,250)に入力される。そ
して、(a☆c+b☆d)および(a☆d−b☆c)
といった演算処理が行われる。なお、15dB,0dB,−15d
Bの3つのステージにわけられているのは、後に60d以上
の対数圧縮を行なうためである。二乗回路245および246
から出力された信号は加算器251において、(a☆c+
b☆d)+(a☆d−b☆c)といった演算がなさ
れる。同様に、二乗回路247,248から出力された信号お
よび二乗回路249,250から出力された信号は加算器252,2
53においてそれぞれ上記演算がなされる。なお、増幅器
235,238は二乗回路245,246の後に設置することも可能で
あるが、後ろに設置されると二乗回路245,246のオフセ
ット誤差の影響が大きくなるため図示のような位置が精
度を向上させる上で好ましい。加算器251〜253でそれぞ
れ加算された信号は増幅器257〜259で振幅調整が行われ
た後、ローパスフィルタ260〜261で不用高周波成分が除
去される。そして、ローパスフィルタ257〜259から出力
された各信号はそれぞれクランプ回路260〜261に入力し
再度直流再生が施されて対数増幅器262に出力される。
対数増幅器262では入力信号の対数圧縮を行なう。以上
の信号処理により包絡線検波が行われる。そして、この
対数圧縮回路262からの出力信号は、増幅器263で利得制
御が行われた後、バッファ増幅回路264を介してデジタ
ルスキャンコンバータ256に入力する。デジタルスキャ
ンコンバータ256に入力した信号は画像信号に変換され
た後、表示部266に出力される。表示部266はデジタルス
キャンコンバータ265からの画像信号に基づいて例えば
診断部の断層画像を表示する。
このように本実施例によれば、直交検波部40で帯域分
割したエコー信号を、さらに直交変換手段50でアダマー
ル変換またはパルス直交系列による直交変換を施すよう
にしたので、容易にハードウェア化でると共に、広帯域
のパルス圧縮を行なうこができ、そのため従来の狭帯域
の相関器を用いて広帯域の周波数信号を用いた超音波診
断が可能となり、高分解能診断を行なうことができる。
また、相関・直交逆変換部60において、相関処理と直交
変換とを同時に行なうようにしたので、回路構成を簡素
化することができ、回路規模を縮小できる。また、直交
交換部50および相関・直交逆変換部60では、アダマール
変換またはパルス直交関数系列を用いてエコー信号を直
交変換するようにしたので、容易にハードウェア化で
き、さらにパルス直交関数系列の直交変換を行なうよう
にした場合には相関処理を行なう場合の基準波を容易に
決定することができる。また、相関・直交逆変換部60の
出力信号にゲートをかけるゲート回路221〜224,225〜22
8をカレントスイッチ回路で構成したので、回路規模を
縮小でき、コシト低減を図ることができる。また、送信
手段10における送信波形発生部のPROM111,112に予めFM
チャープ波を記憶させておくようにしたので、送信波の
振幅および角度変調を容易に行なうことができ、しかも
送信波形の変更を容易に行なうことができる。また、パ
ルス直交系列による直交変換を行なう場合の送信波形発
生部のPROM131a〜131hに、送信チャープ波を1/2に分割
し、パルス直交系列により直交変換したデータを記憶す
るようにしたので、従来の記憶素子を用いて広帯域の送
信波を発生することができる。また、包絡線検波部80に
おいて、対数増幅器262の前に包絡線検波機能を有する
二乗回路245〜250を配置したので、直交変調を行なう必
要がなく回路構成を簡素化できると共に、高周波の局部
発生器を使用する必要がないので、調整が極めて容易と
なる。
なお、上記実施例においては、相関・直交逆変換部60
からの出力をサンプルホールド回路211〜218,ゲート回
路221〜228を介して遅延加算部231,231に入力して加算
し、さらにローパスフィルタ233,234を介して3つのス
テージに入力するようにしているが、第12図に示すよう
な構成にしてもよい。すなわち、相関・直交逆変換部60
からの出力信号を、クランプ回路301〜304,305〜308に
おいて、ダイナミッククランプを行ない直流再生を行な
った後、二乗回路311〜318で二乗演算を行なう。そし
て、各加算器321〜324で(a☆c+b☆d)+(a☆
d−b☆c)といった演算のなされたそれぞれ4系列
の並列信号として出力する。加算器321〜324から出力さ
れた並列信号はサンプルホールド回路325〜328でサンプ
ルホールドされ、さらにゲート回路330〜333で上記ホー
ルド時間の1/4の幅T(s)のゲートがかけられる。そ
して、遅延加算部340で0,T,2T,3Tの遅延に基づき加算さ
れる。遅延加算部340からの出力信号はローパスフィル
タ341で高周波成分が除去され、増幅器342で振幅調整を
受けた後、対数圧縮のための3つのステージに入力され
る。3つのステージでは増幅器343,減衰器345により30d
B,0dB,−30dBの利得調整が施される。その後、クランプ
回路346,344,347においてダイナミッククランプが行わ
れ、対数増幅器262に入力し、増幅器263,バッファ増幅
器264を介してデジタルスキャンコンバータ265に入力
し、さらに表示部266へ送られる。
このような構成にすることにより、サンプルホールド
回路325〜328,ゲート回路330〜333,遅延加算部340の前
に二乗回路311〜318が配置されるので、二乗回路311〜3
18の帯域が、第2図(b)に示す構成とした場合に比し
て1/4で済むという利点がある。
また、上記実施例では、直交変換部50において、4次
のアダマール行列を用いて直交変換する場合を示した
が、例えば4次の単位行列を用いるようにしてもよい。
単位行列を用いた変換、すなわちパルスを行列による直
交変換を行なうと、第2図(a)に示す実施例で用いた
加算器53a〜53g,54a〜54g,差動増幅器55a〜55d,56a〜56
dが不用となる。さらに、相関・直交逆変換部60におけ
る基準波に対応する抵抗値の設定が容易になる。
しかしながら、アダマール行列を用いた場合には、変
換後の各系列が周波数的な特徴を持っており、例えばあ
る周波数帯域成分を強調する等の処理を容易に行なうこ
とができる。また、帯域制限された信号に対し、多次数
のアダマール行列を用いて多くの系列に帯域分割を行な
った場合、高い周波数成分に対応する系列の振幅がしだ
いに減衰,収束していき、原信号を十分に復元できる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、直交検波手段で帯域分割したエコー
信号を、さらに直交変換手段で直交変換するようにした
ので、広帯域信号のパルス圧縮を行なうこができる。し
たがって、広帯域信号を用いた超音波診断を行なうこと
ができ、装置の分解能を向上させることができ、高分解
率の診断画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第14図は本発明の実施例を示す図であり、第1
図は超音波診断装置の構成を示すブロック図、第2図
(a)(b)は第1図に示す超音波診断装置の詳細な構
成を示す図、第3図は送信手段の構成を示す図、第4図
はパルス直交系列の直交変換を行なう場合の送信手段の
構成を示す図、第5図は直交検波部の構成を示す図、第
6図は直交変換部における加算器の構成を示す図、第7
図は直交変換部の具体的な作用を説明するための図、第
8図,第9図は相関・直交逆変換部における相関処理を
説明するための図、第10図は第2図(a)に示す回路の
等価回路の構成を示す図、第11図は第10図に示す信号遅
延部の構成を示す図、第12図は第2図(b)に示す回路
の変形例の構成を示す図、第13図(a)(b)は第2図
(b)に示すゲート回路の具体的な構成を示す図、第14
図は直交変換部における信号変換の状態を示す図、第15
図は相関処理を説明するための図、第16図はアダマール
変換を説明するための図、第17図はチャープ波信号のパ
ルス圧縮を示す図である。 10……送信手段、20……超音波振動子、40……直交検波
部、50……直交変換部、60……相関・直交逆変換部、70
……基準波出力手段、80……包絡線検波部。
フロントページの続き (72)発明者 田口 耕司 東京都渋谷区幡ケ谷2丁目43番2号 オ リンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 今出 愼一 東京都渋谷区幡ケ谷2丁目43番2号 オ リンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 安達 豊 東京都渋谷区幡ケ谷2丁目43番2号 オ リンパス光学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−233369(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61B 8/14 G01N 29/22

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】FMチャープ波からなる送信波を送信する送
    信手段と、 この送信波により被検体の診断部を走査する走査手段
    と、 前記診断部からの反射波を受信してエコー信号に変換す
    る超音波振動子と、 前記超音波振動子で変換されたエコー信号の周波数帯域
    を分割低域化する第1の帯域分割手段と、 この帯域分割手段で帯域分割された信号の帯域を再度分
    割低域化して複数の狭帯域信号を出力する第2の帯域分
    割手段と、 基準波信号を出力する基準波出力手段と、 この基準波出力手段から出力される基準波信号と前記第
    2の帯域分割手段から出力される信号と相関処理を行な
    いパルス圧縮された前記エコー信号を出力する相関手段
    と、 この相関手段でパルス圧縮されたエコー信号の帯域を復
    元する帯域復元手段と、 この帯域復元手段から出力されるエコー信号の包絡線を
    検出する包絡線検波手段と、 を具備したことを特徴とする超音波診断装置。
  2. 【請求項2】第1の帯域分割手段をエコー信号を複素信
    号にして帯域を分割低域化する直交検波手段とし、第2
    の帯域分割手段を前記複素信号を直交変換する直交変換
    手段とし、帯域復元手段を直交逆変換手段としたことを
    特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
  3. 【請求項3】前記相関手段による相関処理と前記帯域復
    元手段による帯域復元処理を同時に行なうようにしたこ
    とを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
  4. 【請求項4】直交変換手段および直交逆変換手段をアダ
    マール行列を用いた直交変換および逆変換とすることを
    特徴とする請求項2に記載の超音波診断装置。
  5. 【請求項5】直交変換手段および直交逆変換手段をパル
    ス直交関数系列による直交変換および直交逆変換とした
    ことを特徴とする請求項2に記載の超音波診断装置。
  6. 【請求項6】前記送信手段に書込み可能な記憶部を設
    け、この記憶部にFMチャープ波を予め記憶させておき、
    このFMチャープ波で被検体を走査するようにしたことを
    特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
  7. 【請求項7】前記送信手段に書込み可能な記憶部を設
    け、この記憶部にFMチャープ波を直交検波したのち直交
    変換して帯域分割した信号を記憶することを特徴とする
    請求項1に記載の超音波診断装置。
  8. 【請求項8】前記帯域復元手段から出力される並列エコ
    ー信号をサンプルホールドするサンプルホールド回路
    と、ホールド期間の一部を取出すためのカレントスイッ
    チ回路からなるゲート回路と、このゲート回路から出力
    されるエコー信号を遅延加算する回路とからなり、帯域
    の復元された複素エコー信号を得るための並直列変換回
    路を設けたことを特徴とする請求項1に記載の超音波診
    断装置。
  9. 【請求項9】前記帯域復元手段から出力される複素エコ
    ー信号の内,実数成分信号,虚数成分信号をそれぞれ複
    数のステージに分割し、分割された信号毎に、その信号
    の振幅を制限する手段と、この制御手段から出力される
    信号を直流再生するクランプ回路と、このクランプ回路
    から出力される信号の包絡線を検出する2乗検波回路
    と、2乗検波された実数成分信号と虚数成分信号を各ス
    テージ毎に加算する手段と、この加算手段により加算さ
    れた各ステージ毎の信号に基づいて対数圧縮する手段と
    を有することを特徴とする請求項2に記載の超音波診断
    装置。
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