JP2809178B2 - 水質改良容器 - Google Patents

水質改良容器

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JP2809178B2
JP2809178B2 JP5409196A JP5409196A JP2809178B2 JP 2809178 B2 JP2809178 B2 JP 2809178B2 JP 5409196 A JP5409196 A JP 5409196A JP 5409196 A JP5409196 A JP 5409196A JP 2809178 B2 JP2809178 B2 JP 2809178B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水道水や井戸水等
の原水を浄水するとともに、水質改良材によって少なく
ともミネラル水化を図って、高品質の飲料水を供給でき
るようにする水質改良容器に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の水質改良容器として、本願出願
人は、平成7年5月23日付けで特許出願している。そ
の構成は、水を貯留する貯水槽と、水質を改良する改良
材を収容する水質改良槽と、濾過材を設けた浄水器と、
貯水槽内の水を水質改良槽内へ通してから貯水槽内に戻
して循環させる水質改良循環路と、貯水槽内の水を浄水
器内に通してから器体外に臨む注出口を経て器体外に送
り出す浄水注出路とを備え、前記水質改良槽内に収容す
る水質改良材としては、例えば活性炭や麦飯石等を用い
るとともに、その各種の水質改良材は該水質改良槽内が
満水時には全部が浸漬されるようになっている。つま
り、貯水槽が満水時には、水質改良槽も水質改良循環路
を介して貯水槽内の水面と同一となり満水状態となるか
らである。
【0003】また、上記先願の浄水注出路の注出口は、
公知の嘴状の注出パイプを設け、該注出パイプの内方と
器体の外部とは常時連通して開口しているものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記先願の
水質改良容器では、水道水や井戸水等の原水が確実に浄
水化される。しかし、麦飯石によってミネラル水化され
るためには、原水を貯水槽と水質改良槽との間で水質改
良循環路を介して多数回に亘って循環しなければ、麦飯
石からミネラル分が溶出し難く、ミネラル水化するには
時間がかかるという難点があった。
【0005】このような難点を解消するためには、前記
麦飯石に代えて、硫酸カルシウム等の如く水に溶け易い
水溶性のカルシウム剤を水質改良槽内に収容するとよ
い。ところが、水溶性のカルシウム剤を前記水質改良槽
内に収容した場合、水質改良槽(貯水槽)内が満水時に
は水面が水溶性のカルシウム剤より上方にあり、水の浸
漬時間が長いと該カルシウム剤からのミネラル分の溶出
が多くなり、その濃度が安定し難いという問題があっ
た。
【0006】また、前記先願の水質改良容器では、水質
改良材中の活性炭や浄水器の濾過材などによって、原水
中のカルキ成分や雑菌等は処理される。しかしながら、
非注出時には水質改良された水を貯水槽に貯留しておく
構造のものであるため、長時間水を注出しない場合に
は、空気中に浮遊している雑菌や塵芥が注出口から浄水
注出路等に侵入して、雑菌が繁殖し易いという問題があ
った。
【0007】本発明は、前記問題点を解消しようとする
ものであって、ミネラル水化が確実にかつ安定して溶出
される浄水が得られるとともに、該ミネラル水の濃度が
安定して得られ、さらに注出口から器体内への雑菌や塵
芥の侵入を防止することができる水質改良容器を提供す
ることを主な目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ため、本発明の水質改良容器は、水を貯留する貯水槽
と、水質を改良する改良材を収容する水質改良槽と、濾
過材を設けた浄水器と、貯水槽内の水を水質改良槽内へ
通してから貯水槽内に戻して循環させる水質改良循環路
と、貯水槽内の水を浄水器内に通してから器体外に臨む
注出口を経て器体外に送り出す浄水注出路とを備えた水
質改良容器であって、前記水質改良槽内の上部位置でか
つ満水位置より上方位置には、改良材として水溶性のカ
ルシウム剤を設けてあることを特徴としている。
【0009】改良材たる水溶性のカルシウム剤は、水質
改良槽内の上部位置でかつ満水位置より上方位置に設
け、貯水槽より水質改良槽へ連通され該貯水槽と同一水
位を有する水によって、常時接触されないようにする。
すなわち、水質改良槽(貯水槽)内が満水状態時におい
ても、該水質改良槽内に収容されている水溶性のカルシ
ウム剤の全部は、水に浸漬されることがなく、水質改良
槽と貯水槽との間を水質改良のために水が循環するとき
だけ水と接触する。従って、水質改良槽内に収容した水
溶性のカルシウム剤は水の循環の時だけ接触されるの
で、ミネラル分の溶出が確実で安定しその濃度が常に安
定して得られるばかりか、その水溶性のカルシウム剤を
長持ちさせる。
【0010】ここで、満水位置とは、任意に設定した位
置である。例えば、器体の外周に満水位置を表示するも
のとしては例えば4L等の如く満水位置を明記した場
合、貯水槽の上部開口より少し下方の位置を示す場合、
或いは器体に蓋を被冠したときに貯水槽内より水があふ
れ出ない位置を示す場合などをいう。
【0011】水溶性のカルシウム剤としては硫酸カルシ
ウム(CaSO4 )が好適であるが、乳酸カルシウム、
水酸化カルシウム(Ca(OH)2 )等の如くミネラル
分が水で溶出し易く飲料に適するものであればその他の
水溶性の化合物等でもよい。
【0012】水質改良槽内の水溶性のカルシウム剤より
下方位置には、珊瑚化石と麦飯石と医王石とゼオライト
等の少なくとも1つは充填する方が好ましい。
【0013】ここで、珊瑚化石とは、カルシウムや鉄等
の多数のミネラル分を含有するものであり、例えば陸上
で風化された造礁珊瑚化石の原石を乾燥後に適宜大きさ
に粉砕して粉粒体状にして使用するとよい。
【0014】麦飯石とは、火成岩類中の石英斑岩に属す
る岩石であって、これも多数のミネラル分を含有してい
る。この麦飯石も適宜大きさに粉砕して粉粒体状にして
使用するとよい。
【0015】水溶性のカルシウム剤は、水質改良槽内の
上部に設けた区画室に収容するようにしてある方が好ま
しい。
【0016】上記の如く区画室を設けた場合には、水質
改良槽に設けた区画室の上部には水溶性のカルシウム剤
を押える有孔状蓋を設け、この有孔状蓋はバネにより常
時前記水溶性のカルシウム剤を押さえつける方向に付勢
されている構成を採るのが好ましい。
【0017】水質改良槽は、水溶性のカルシウム剤以外
の改良材を収容する水質改良槽本体と、この水質改良槽
本体の上部に設け、かつ水溶性のカルシウム剤からなる
改良材を収容するカルシウム剤収容容器とからなり、前
記水質改良槽本体とカルシウム剤収容容器とは着脱自在
に設けてある方が好ましい。
【0018】水質改良槽は、水質改良循環路の一部に着
脱可能でかつ器体より取り外せるように構成したカート
リッジ式で交換自在としてある方が好ましい。
【0019】浄水注出路の注出口には該注出口に連通す
る短管を設け、この短管の通路内には、注水時に開弁さ
れ非注水時に閉弁される弁装置を設ける方が好ましい。
【0020】
【作用】水質改良して浄水すべき原水は、先ず貯水槽内
に供給されてから、ポンプ装置によって、該貯水槽と水
質改良槽とを連通接続した水質改良循環路を介して水質
改良槽に供給された後に貯水槽内に戻すことを繰り返し
て、水質改良槽内の水質改良材を繰り返し通るように循
環させられるため、貯水槽内の水の全量が所望の度合に
水質改良されて貯水槽内に貯えられる。
【0021】このとき、水質改良槽内には水質改良材と
して、少なくとも硫酸カルシウム等の水溶性のカルシウ
ム剤を設けているため、原水にミネラル分が短時間にか
つ確実に溶出される。しかも、上記水溶性のカルシウム
剤は水質改良槽内の上部位置でかつ満水位置より上方位
置に設けてあるため、前述した如く、水質改良槽内に収
容された水溶性のカルシウム剤は槽内が満水状態時にお
いても水に浸漬されることなく、水質改良のために水を
循環する時だけ水に接触されるため、ミネラル分が確実
に安定して溶出されるとともに、ミネラル分の溶出濃度
が確実に安定化されるとともに、同水溶性のカルシウム
剤の寿命を長くできる。
【0022】なお、水質改良槽内には、ミネラル分を溶
出する水溶性のカルシウム剤だけでなく、原水中のカル
キや雑菌や有機物等を除去するための活性炭や麦飯石や
ゼオライト等を充填する方が好ましい。また、珊瑚化石
も充填すると更に好適である。
【0023】次に、上述の如く水質改良されて貯水槽に
貯留された原水(水)は、ポンプ装置によって、中途に
浄水器を接続した浄水注出路を介して注出口から器体外
に注出される。
【0024】この注出の際には、前記水質改良された原
水(水)は、浄水器内に収容された中空糸膜などの濾過
材によって、雑菌や赤水成分やその他の微細有機物質等
が除去された清浄な浄水として注出口から器体外に注出
される。
【0025】また、浄水注出路の注出口には、該注出口
の内周壁に固定される短管の通路内に設けられ、かつ注
水時には開弁され非注水時には閉弁される弁装置が設け
られているため、浄水化された水を注出口から注出しな
い非注水時においては、空気中に浮遊している雑菌や塵
芥が該注出口から浄水注出路等へ侵入することがない。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態の一例を図1
〜図9に基づいて以下に説明する。図1は水質改良容器
の構造を示す概略斜視図、図2は図1の水質改良容器の
水質改良槽及び浄水器の部分を断面して示した斜視図、
図3は器体の蓋を取り付けた状態の図6のAーA線に沿
った縦断面図、図4は図6の水質改良容器の水質改良槽
を含む部分縦断面図、図5は図6の浄水器を含む部分縦
断面図、図6は水質改良容器の平面図、図7は水質改良
容器の底面図、図8は浄水注出路の注出口に取り付けら
れた弁装置の閉弁時の断面図、図9は図8の弁装置の開
弁時の断面図である。
【0027】本発明の水質改良容器は、図1〜図6から
判るように、大別して、上部を開口した器体1と、該器
体1の上部開口1aを閉塞する蓋2とからなっている。
器体1内には、水道水や井戸水等の水(原水ともいう)
を貯留する貯水槽10と、原水の水質を改良する改良材
21を収容する水質改良槽20と、水を濾過する濾過材
31を設けた浄水器30と、第1の電動ポンプ41によ
って貯水槽10内の水を水質改良槽20内へ通してから
貯水槽10内に戻して循環させる水質改良循環路40
と、第2の電動ポンプ51によって貯水槽10内の水を
浄水器30内に通してから器体1外に臨む注出口50a
を経て器体1外に送り出す浄水注出路50とを備えてい
る。
【0028】器体1は、合成樹脂製又はステンレススチ
ール製の有底筒状の本体ケース1bと、この本体ケース
1bの上端部に結合された合成樹脂製の肩部材1cとで
構成されている。本体ケース1bの下面には脚部3…3
が設けてあるとともに、上面にはボス部4…4を立設
し、このボス部4に倒碗状の支持体5を設けている。肩
部材1cには、上部開口10aを有する貯水槽10の上
端部に形成した外向き鍔部11を支持する内向き段部6
aを持った貯水槽収容室6と、水質改良槽20を収容す
る水質改良槽収容室7と、浄水器30を収容する浄水器
収容室8とを形成している。
【0029】貯水槽10は、ステンレススチールやアル
ミニウム等の金属製で、図3に示す如く前記外向き鍔部
11を内向き段部6a上にパッキン12を介して支持さ
せているとともに、該貯水槽10の底板部13は前記支
持体5の天板部5aを介してボス部4とねじ14で固定
されている。この貯水槽10の容量は、この実施例では
図3で示すように4リットルを満水位置L1としたもの
であるが、これに限定されるものではない。
【0030】水質改良槽20は、これに通される原水を
改良材21によりミネラル分を溶出してミネラル水化す
るものである。すなわち、水質改良槽20は、貯水槽1
0と浄水器30とは離れた位置に配設されるが、第1の
電動ポンプ41によって貯水槽10内の水を水質改良槽
20内の改良材21を繰り返して通るように循環される
ので、貯水槽10内の水の全量が水質の改良、本実施態
様ではミネラル水化が図られて該貯水槽10に貯水され
る。
【0031】この場合、本発明は硫酸カルシウム、乳酸
カルシウム等の水溶性のカルシウム剤26zを改良材2
1として、水質改良槽20内の上部位置に設けている。
しかも、水質改良槽20内に設けた硫酸カルシウム等の
水溶性のカルシウム剤26zは、水質改良槽20の満水
位置L(貯水槽10の満水位置L1と等しい。図4参
照)より上方位置に設けてあり、それによって、前述し
たように該カルシウム剤26zは水が満水位置Lの場合
にでも浸漬・接触されることがなく、水質改良循環路4
0を循環するときだけ接触され、水の循環しない時には
ミネラル分を溶出することがないので、前述の如くミネ
ラル分の濃度が安定して溶出されるなどの利点を有す
る。本実施形態では、満水位置として器体1の外面に
「満水」の文字と液量線とを表記しているが、これに限
定されないことは前述している通りである。なお、上記
改良材21としては水酸化カルシウム(Ca(O
H)2 )を使用することもできる。
【0032】水質改良槽20について更に詳しく説明す
る。この水質改良槽20は、水質改良循環路40の一部
に着脱可能でかつ器体1より取り外せるように構成した
カートリッジ22としてある。すなわち、このカートリ
ッジ22は材質を問わないが本実施形態では合成樹脂製
で筒状に形成されており、カートリッジ本体22aの下
端中央部には、貯水槽10の排水口と連通された水質改
良循環路40の往路40aの先端に着脱自在に嵌合され
貯水槽10から水(原水)を導入する導入口22bが形
成されている。導入口22bはこの実施形態では往路4
0aの先端に形成した接続口40cに着脱自在に嵌合し
ている。また、カートリッジ本体22aの開口22cを
閉塞するカートリッジ蓋22dの上端中央部には、該水
質改良槽20内の改良材21によって水質改良された水
を貯水槽10の上部開口10aへ送り返す小口径の排出
口22eが形成されている。前記排出口22eの外周壁
には雄ねじ22fが形成され、この雄ねじ22fに水質
改良循環路40の復路40bの基端部に形成した雌ねじ
22gを螺合することにより復路40b用パイプがカー
トリッジ蓋22dに着脱自在に取り付けられる。この復
路40b用パイプはカートリッジ22を肩部材1cの水
質改良槽収容室7に出し入れする際に取手として使用で
きる。
【0033】水質改良槽20つまリカートリッジ22内
には、図2と図4に示すように、多数の小孔24…24
を有する多孔板(メッシュ又はすの子ともいう)23
a、23b、23c、23d、23eが複数個間隔をお
いて横設されているとともに、最上部には底板部に多数
の小孔25aを形成した皿状のバスケット25を設けて
いる。そして、これらの多孔板23a〜23d上及びバ
スケット25には水質を改良する改良材21及び必要な
処理材が設けられている。
【0034】すなわち、この実施態様では、カートリッ
ジ22内には、図2と図4に示す如く、抗菌活性炭26
a、麦飯石26b、珊瑚化石26c、浄水活性炭26
d、硫酸カルシウム等の水溶性のカルシウム剤26zを
順次に収容しており、麦飯石26b、珊瑚化石26c及
び水溶性のカルシウム剤26zによるミネラル水化のほ
か、抗菌活性炭26a及び浄水活性炭26dによる抗菌
処理及びカルキ分の浄化処理等が行われるようにしてあ
る。前記水溶性のカルシウム剤26zは、水に溶けない
ように、水質改良槽20(つまりカートリッジ22)内
の上部に設けたバスケット25の収容室(区画室)25
bに収容する必要があり、そのため前記バスケット25
の底面は水質改良槽20の満水位置Lより上方位置にな
るように設けてある。
【0035】なお、水溶性のカルシウム剤26z以外の
処理材は、上記例に限らず例えば医王石やゼオライト等
の如く適宜処理材を選定するとよいし、また多孔板で層
状に区切ることなく各処理材を混合したものでもよい。
【0036】水質改良循環路40は、貯水槽10内の水
を水質改良槽20内へ通してから貯水槽10内に戻し循
環させるため、貯水槽10の排水口と水質改良槽20の
導入口22bとをパイプで接続した往路40aと、基端
を水質改良槽20の排出口22eと接続し他端を貯水槽
10の上部開口10aに臨ませたパイプからなる復路4
0bと、往路40aの中途に設けた第1の電動ポンプ4
1とを備えている。従って、第1の電動ポンプ41を作
動することにより、貯水槽10内の水(原水)は水質改
良循環路40の往路40aを通って水質改良槽20内へ
送り込まれ、そこで抗菌活性炭26a、麦飯石26b、
珊瑚化石26c、浄水活性炭26d、水溶性のカルシウ
ム剤(硫酸カルシウム)26zを順次に通過して、抗菌
・浄水処理に加え、ミネラル分の溶出を受けた後に、再
度貯水槽10内に戻される。このような工程を何回か繰
り返して循環されるので、貯水槽10内の水(原水)は
均一にミネラル水化されるとともに浄水処理される。
【0037】浄水器30は、器体1の肩部材1cに形成
した浄水器用収容室8に着脱自在に収納されるととも
に、前記水質改良槽20で水質改良してミネラル水化さ
れ貯水槽10に戻された処理水は、第2の電動ポンプ5
1を作動することによって、浄水器30に供給され該浄
水器30内の濾過材31を通って、ここで更に水質改良
槽20で処理できなかった雑菌や赤水成分等を除去して
注出口50aから清浄水として注出される。
【0038】浄水器30は、図1、図2及び図5に示す
如く、合成樹脂製の有底形状の本体32と、この本体3
2の上部開口を閉塞する合成樹脂製の蓋体33とからな
っている。本体32内には濾過材31として、外周側に
浄水活性炭31aを内周側に周知の中空糸膜31bを設
けている。この場合の浄水活性炭31aは、貯水中の水
質改良された水の残料塩素を臭わないいき値(限界値)
程度以下にまで除去するのに用いる。また中空糸膜31
bは前述した各種の活性炭では除去されない、大腸菌等
の有害雑菌や赤水成分等を最終的に除去するのに用い
る。前記蓋体33の裏面と、浄水活性炭31a及び中空
糸膜31bの上端面との間には水が通過する通路34を
形成している。
【0039】前記浄水器30には、本体32の底板部に
前記浄水活性炭31aを収容する室31a1に通じる筒
状の導入口30aと、中空糸膜31bを収容する室31
b1に通じる筒状の流出口30bが一体に形成されてい
る。一方、これに対応して浄水器収容室8の底部には、
前記導入口30a及び流出口30bを嵌合して浄水注出
路50の基部側パイプ50bと先端部側パイプ50cと
に着脱自在に結合する接続口8a、8bが形成されてお
り、そこで導入口30aを接続口8aに流出口30bを
接続口8bに嵌合すると、浄水注出路50が浄水器30
を介して接続される。逆に、前記導入口30a及び注出
口30bを接続口8a、8bから取り外して浄水器30
を浄水器収容室8から持ち上げることにより、浄水器3
0が器体1から取り外せるから、浄水器30の使用後の
廃棄処理や濾過材31の交換も容易にできる。
【0040】基部側パイプ50bの途中には前記第2の
電動ポンプ51が設けられている。従って、この第2の
電動ポンプ51を作動することにより、前述したよう
に、貯水槽10内に水質改良操作によりミネラル水化さ
れた水は、図2に矢印で示すように、浄水器30内の浄
水活性炭31aを通って残留するカルキ分等を最終的に
除去した後に、蓋体33内側の通路34を経て中空糸膜
31b内に入り、この中空糸膜31bによって前述した
各種の活性炭で除去されない有害雑菌や赤水成分が最終
的に除去される。そして、器体1の前側上部に設けた嘴
部1d内から下方に突出した浄水注出路50の注出口5
0aから器体外に注出される。図3で60は受容器であ
る。
【0041】本発明には、注出口50aから空気中に浮
遊している雑菌や塵芥が侵入しないように、特別な工夫
が採られている。すなわち、図3、図8及び図9に示さ
れているように、浄水注出路50の注出口50aには該
注出口50aに連通する短管70を設け、この短管70
の通路71内には注水時に図9の如く開弁され、非注水
時に図8の如く閉弁される弁装置72を設けてある。
【0042】上記構造を詳しく説明すると、短管70
は、合成樹脂やゴム等の可撓性素材で構成し、その内部
の通路71の内周壁の下部には内向きの弁座73を形成
するとともに、該弁座73より下方を短管70の注出口
74としている。この短管70は後述する弁装置72を
内装した状態で、図8に示すように、該短管70の基端
部側が、浄水注出路50の先端部側パイプ50cの先端
50c1面と当接するまで押し込むことによって、器体
1の嘴部1dの下部側に形成した筒状導孔1eに弾性的
に嵌合する。 図8及び図9で75はパッキンである。
【0043】前記弁装置72は、弁座73下方に垂設し
た弁体76と、弁体76の中央部より立設した弁棒77
と、弁棒77の上端部に一体に設けられ孔78aを有す
るバネ受78と、バネ受78下面と弁座73上面間に設
けられかつ閉弁方向に付勢されたコイルバネ79とから
なっている。それゆえ、この弁装置72は、非注水時に
は、第2の電動ポンプ51が作動しないので、弁体76
はコイルバネ79の付勢力により図8に示す如く弁座7
3に圧着して通路71を封止する。その結果、非注水時
に注出口74から通路71を経て注出口50aから浄水
注出路50中に雑菌等が侵入するのを防止する。一方、
注水時には、第2の電動ポンプ51が作動するので、そ
のポンプ51により水圧が弁体76にかかるため、コイ
ルバネ79の付勢力に抗して該弁体76は図9に示す如
く弁座73から離間して通路71を開放し注出口74か
ら注水できる。この注水動作が終わると、上記電動ポン
プ51が停止するとともに前記コイルバネ79の付勢力
により図8の如く閉弁状態となるのである。
【0044】短管70の注出口50aとの連通方式とし
ては、図8及び図9のものに限らず、例えば、図示しな
いが、短管70の基端部を先端部側パイプ50cに外嵌
めする方式とか、図3の器体1の嘴部1d下部側に形成
した筒状導孔1eの内周壁に短管70を螺合するとかし
て結合する方式を採ることもでき、適宜設計変更でき
る。
【0045】水質改良槽20は、前記実施形態のものに
代えて、図10に示す如く、水質改良槽20に設けた区
画室25bの上部には水溶性のカルシウム剤26zを押
さえる多数の小孔を有する有孔状蓋80を設け、この有
孔状蓋80はバネ81により常時前記水溶性のカルシウ
ム剤26zを押さえつける方向(図10では下方向)に
付勢してなる構成を採ることもできる。
【0046】この場合、区画室25bを形成するバスケ
ット25は、底板部の中央に外周壁と略同等の高さの小
円筒82を立設し、この小円筒82を有孔状蓋80の嵌
合孔80aに嵌挿して、前記水溶性のカルシウム剤26
zの溶解に伴う高さに応じて該有孔状蓋80が下動され
るようになっている。図10で83はパッキン、25m
はカートリッジ22の上部開口縁に形成した段部22n
に支持するフランジである。なお、図10でバスケット
25の直下には珊瑚化石又は麦飯石の改良材21を収容
しており、その下方の処理材については省略している。
このような構成によると、水溶性のカルシウム剤26z
が溶けて小さくなって行くに応じて、該水溶性のカルシ
ウム剤26zをいつも有孔状蓋80がバネ81の付勢力
によって押さえるので、前記区画室25b内で該カルシ
ウム剤26zが動いて音をたてるようなことがなくな
る。
【0047】また、水質改良槽20は、図11〜図12
に示すものを採用することもできる。この場合の水質改
良槽20は、水溶性のカルシウム剤26z以外の改良材
21を収容する水質改良槽本体90と、この水質改良槽
本体90の上部に設けかつ水溶性のカルシウム剤26z
からなる改良材21を収容するカルシウム剤収容容器9
1とからなり、前記水質改良槽本体90とカルシウム剤
収容容器91とは着脱自在に設けてなるものである。か
かる構成によれば、カルシウム剤収容容器91内の水溶
性のカルシウム剤26zのみを交換して、該カルシウム
剤26z以外の改良材21を収容する水質改良槽本体9
0は再利用できるので、水質改良槽20が安価となる。
【0048】水質改良槽本体90とカルシウム剤収容容
器91とを着脱自在にする構造としては、種々採りうる
のであるが、この実施形態では、カルシウム剤収容容器
91の上端部には復路40b用パイプを接続するととも
に、底部には接続管92を設け、この接続管92にはO
リング93を取り付ける。一方、水質改良槽本体90の
上面には前記接続管92嵌挿用の挿入孔94を形成する
とともに、該挿入孔94の内周壁にはOリング93嵌入
用の環状溝95を形成している。従って、前記接続管9
2を挿入孔94に嵌挿して、Oリング93を環状溝95
に嵌入することによって、水質改良槽本体90とカルシ
ウム剤収容容器91とは着脱自在に結合される。
【0049】肩部材1cの前方に突出された嘴部1dの
上面には、図1、図3、図6に示すように操作パネル6
1が設けられ、この操作パネル61には、図1、図6に
示すように水質改良操作スタートキー62、注出・注出
停止キー63、リセットキー64、電源投入表示65、
カートリッジ交換表示66、水質改良水生成中表示6
7、出来上がり表示68等が設けられ、操作パネル61
の裏面にはこれらの操作及び表示に関する制御用の電気
部品や電子部品を搭載した操作基板69が設けられてい
る。
【0050】第1、第2の電動ポンプ41、51等の電
気装備品は図3に示す支持体5等からなる電気ボックス
15内に収容し、これを器体1の底部内に取り付けてい
る。
【0051】肩部材1cの両側には合成樹脂製のハンド
ル100の両端部が図6、図7に示すように枢軸101
によって起伏自在に枢支されており、肩部材1cの口部
に一体に形成したハンドル受け102でハンドル100
を支持するようにしている。
【0052】
【発明の効果】本発明の請求項1の記載によれば、水質
改良槽内の上部位置でかつ満水位置より上方位置に、改
良材として水溶性のカルシウム剤を設けているから、水
質の改良を必要としない時には水が循環しないため上記
カルシウム剤は水に浸漬・接触されないが、水質を改良
する時にだけ水が循環されて該水溶性のカルシウム剤に
水が接触するので、同水溶性のカルシウム剤のミネラル
分が確実で安定して溶出されるとともに、しかも循環さ
れた回数に応じた分だけミネラル分が溶出されるので濃
度が安定されるほか、該水溶性のカルシウム剤を長持ち
させることができる。
【0053】請求項2記載の如く、水溶性のカルシウム
剤としては硫酸カルシウムや乳酸カルシウム等を用いる
と、ミネラル分が確実に得られる。
【0054】請求項3記載の如く、水質改良槽内の水溶
性のカルシウム剤より下方位置には、珊瑚化石と麦飯石
と医王石とゼオライト等の少なくとも1つを充填する
と、ミネラル分の溶出がさらに確実になるほか、雑菌や
有機物等が更に除去される。
【0055】請求項4記載の如く、水溶性のカルシウム
剤は水質改良槽内の上部に設けた区画室に収容すると、
交換や廃棄の際に出し入れし易い。
【0056】請求項5記載の如く、区画室の上部にバネ
で押さえ付けられた有孔状蓋を設けると、水溶性のカル
シウム剤が溶けて小さくなったときでも、その溶けた水
溶性のカルシウム剤を有孔状蓋が押さえ付けるので、区
画室内で該カルシウム剤が動いて音をたてるようなこと
がなくなる。
【0057】請求項6記載の如く、水質改良槽を、水質
改良槽本体とカルシウム剤収容容器とで構成し、両者を
着脱自在に設けてあると、水溶性のカルシウム剤のみを
交換して、該カルシウム剤以外の改良材を収容している
水質改良槽本体は再利用できるので、水質改良槽が安価
となる。
【0058】請求項7記載の如く、水質改良槽を水質改
良循環路の一部に着脱可能でかつ器体より取り外せるよ
うに構成すると、水質改良槽の交換が容易であるととも
に、使い捨てすることもできる。
【0059】請求項8記載の如く、浄水注出路の注出口
に弁装置を設けることによって、非注水時には上記弁装
置で注出口を閉弁できるため、空気中に浮遊している雑
菌等が注出口から浄水注出路等へ侵入することがなく衛
生的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水質改良容器の一実施形態を示す概略
斜視図である。
【図2】図1の水質改良容器の水質改良槽及び浄水器の
部分を断面して示した斜視図である。
【図3】器体の蓋を取り付けた状態の図6のAーA線に
沿った縦断面図である。
【図4】図6の水質改良槽を含む部分縦断面図である。
【図5】図6の浄水器を含む部分縦断面図である。
【図6】水質改良容器の平面図である。
【図7】水質改良容器の底面図である。
【図8】浄水注出路の注出口に取り付けられた弁装置の
閉弁時の断面図である。
【図9】図8の弁装置の開弁時の断面図である。
【図10】水質改良槽の第1の変形例の要部断面図であ
る。
【図11】水質改良槽の第2の変形例の一部を断面した
正面図である。
【図12】図11の分解斜視図である。
【符号の説明】
1 器体 1c 肩部材 1d 嘴部 6 貯水槽収容室 7 水質改良槽収容室 8 浄水器収容室 10 貯水槽 20 水質改良槽 21 改良材 22 カートリッジ 25 バスケット 25b 収納室(区画室) 26b 麦飯石 26c 珊瑚化石 26z 水溶性のカルシウム剤(硫酸カルシ
ウム) 30 浄水器 31 濾過材 40 水質改良循環路 41 第1の電動ポンプ 50 浄水注出路 50a 注出口 51 第2の電動ポンプ 70 短管 71 通路 72 弁装置 73 弁座 76 弁体 77 弁棒 79 コイルバネ 80 有孔状蓋 81 バネ 90 水質改良槽本体 91 カルシウム剤収容容器 L 水質改良槽の満水位置 L1 貯水槽の満水位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C02F 1/68 530 C02F 1/68 530B 530E 540 540A 540D 540G A47J 27/21 102 A47J 27/21 102A C02F 1/28 C02F 1/28 G

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水を貯留する貯水槽と、水質を改良する
    改良材を収容する水質改良槽と、濾過材を設けた浄水器
    と、貯水槽内の水を水質改良槽内へ通してから貯水槽内
    に戻して循環させる水質改良循環路と、貯水槽内の水を
    浄水器内に通してから器体外に臨む注出口を経て器体外
    に送り出す浄水注出路とを備えた水質改良容器であっ
    て、 前記水質改良槽内の上部位置でかつ満水位置より上方位
    置には、改良材として水溶性のカルシウム剤を設けてあ
    ることを特徴とする水質改良容器。
  2. 【請求項2】 水溶性のカルシウム剤としては、硫酸カ
    ルシウムや乳酸カルシウム等である請求項1に記載の水
    質改良容器。
  3. 【請求項3】 水質改良槽内の水溶性のカルシウム剤よ
    り下方位置には、珊瑚化石と麦飯石と医王石とゼオライ
    トの少なくとも1つが充填されている請求項1または2
    に記載の水質改良容器。
  4. 【請求項4】 水溶性のカルシウム剤は、水質改良槽内
    の上部に設けた区画室に収容するようにしてある請求項
    1ないし3のいずれか1項に記載の水質改良容器。
  5. 【請求項5】 水質改良槽に設けた区画室の上部には水
    溶性のカルシウム剤を押える有孔状蓋を設け、この有孔
    状蓋はバネにより常時前記水溶性のカルシウム剤を押さ
    えつける方向に付勢されている請求項4に記載の水質改
    良容器。
  6. 【請求項6】 水質改良槽は、水溶性のカルシウム剤以
    外の改良材を収容する水質改良槽本体と、この水質改良
    槽本体の上部に設け、かつ水溶性のカルシウム剤からな
    る改良材を収容するカルシウム剤収容容器とからなり、
    前記水質改良槽本体とカルシウム剤収容容器とは着脱自
    在に設けてある請求項1ないし3のいずれか1項に記載
    の水質改良容器。
  7. 【請求項7】 水質改良槽は、水質改良循環路の一部に
    着脱可能でかつ器体より取り外せるように構成したカー
    トリッジ式で交換自在としてある請求項1ないし6のい
    ずれか1項に記載の水質改良容器。
  8. 【請求項8】 浄水注出路の注出口には該注出口に連通
    する短管を設け、この短管の通路内には、注水時に開弁
    され非注水時に閉弁される弁装置が設けられている請求
    項1ないし7のいずれか1項に記載の水質改良容器。
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