JP2808934B2 - 電子ビーム管 - Google Patents

電子ビーム管

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JP2808934B2 JP19755091A JP19755091A JP2808934B2 JP 2808934 B2 JP2808934 B2 JP 2808934B2 JP 19755091 A JP19755091 A JP 19755091A JP 19755091 A JP19755091 A JP 19755091A JP 2808934 B2 JP2808934 B2 JP 2808934B2
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metal wire
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満 吉田
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Nippon Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子ビーム管に関し、
特に高電圧用絶縁電線の取り出し構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】進行波管やマイクロ波管をはじめとする
電子ビーム管は、現在、通信,放送など様々な分野で使
用されている。そのような電子ビーム管の電子銃部真空
外囲器は、複数の金属円板電極とセラミック絶縁円筒に
より、一般に構成されている。その1例として進行波管
を挙げることができる。図2(a)は進行波管の軸方向
断面図であり、図2(b)は、図2(a)に示す進行波
管の電子銃部の拡大断面図である。図示の進行波管にお
いて、電子銃部1より射出された電子ビーム(図示せ
ず)は、電子銃部1の前方に位置した高周波回路部2内
の螺旋状遅波回路3内を、高周波回路部2の外周に配置
した磁界集束装置4により集束されて通過する。
【0003】その際、電子ビームは高周波回路部2の入
力線5より導入された高周波と相互作用し、高周波信号
は増幅される。増幅された高周波は出力線6から外部に
取り出され、相互作用を終えた電子ビームは高周波回路
部2の前方に位置したコレクタ7により捕捉される。進
行波管の電子銃部1は複数個の金属円板電極8〜12と
セラミック絶縁円筒13〜16がそれぞれ交互に連続
し、電子銃内部の真空気密を維持するようにろう付封着
されている。
【0004】電極9と加速電極17、電極10と集束電
極18、及び電極11とカソード電極19は、それぞれ
あらかじめ1体の金属電極部材として製作されている
か、あるいは複数の金属部材をろう付もしくは溶接など
により電気的に接続して製作されている。更に、カソー
ド電極19を加熱するためのヒータ20は電極11およ
び12に接続されており、それらを介して給電される。
【0005】このような進行波管を動作させるために、
電極11と電極12との間に比較的低電圧のカソード電
極加熱用のヒータ電圧が供給され、電極11側を正電位
とし、電極10と電極11との間に数+Vの集束電極電
圧が印加され、電極9側を正電位とし、電極9と電極1
1との間に数KVから数10KVの高電圧が印加され、
更に螺旋状遅波回路3側を正電位とし、螺旋状遅波回路
3と電極11との間に数KVから数10KVの高電圧が
印加される。
【0006】但し図2の例のように螺旋状遅波回路3側
の真空外囲器22が金属製の場合は、螺旋状遅波回路3
と真空外囲器22は直流的に同電位となるため、ケース
23も螺旋状遅波回路と同電位とし、かつアース電位と
して動作させるのが一般的である。従って図2の進行波
管ではケース23と螺旋状遅波回路3と電極8とはアー
ス電位である。通常これらの電位は進行波管外部に設け
られた電源(図示せず)から撚銅線にテフロン材などを
被覆した高電圧用絶縁電線24を介して各電極に印加さ
れる。
【0007】即ち、図2(b)に示すように高電圧用絶
縁電線24の一端は各電極にろう付された金属線28に
はんだ付などで接続され高電圧用絶縁電線24の他端は
ケースの端部25に集められ固定された後、外部に取り
出されて電源に接続される。高電圧が印加される電極9
および負の高電圧が印加された状態で露出している電極
10,11,12などはアース電位であるケース23よ
り十分電気的に絶縁する必要がある。そこで、電極1
0,11,12およびその高電圧用絶縁電線24との接
続部はアース電位であるケース23より十分電気的に絶
縁し、耐振性良く固定するためシリコンゴム26などで
モールドしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したようなセ
ラミック絶縁円筒を電子銃部の真空外囲器として用いた
構造は、耐振性および真空気密性に優れている。また、
セラミック絶縁円筒の長さを長くすることで、電極間の
絶縁を十分確保することができるので進行波管などの電
子ビーム管には多く使用されている。
【0009】しかし、最近になって電子ビーム管の高出
力、高周波数化が進んでくると、各電極に印加される電
圧も高くなるため、高電圧用絶縁電線に使用されている
絶縁被覆も厚くする必要がある。特に、衛星搭載用の電
子ビーム管のように、真空中において10年以上の長寿
命かつ高信頼性が要求されるものについては、絶縁被覆
の劣化に伴なうコロナ放電の防止などのため絶縁被覆も
厚くする必要が生じる。絶縁被覆が厚くなると高電圧用
絶縁電線の剛性が著しく増大する。高電圧用絶縁電線は
ケースの端部および、各電極に接続された金属線とのは
んだ付部で固定されているため、周囲温度の変化に伴な
うケース側との膨張差により生じる応力は構造的にはん
だ付部に集中し易い。そのため、はんだ付部で疲労破壊
を生じる危険があった。はんだ付部の破壊は接触不良や
断線といった不具合となり、各電極に安定な電圧を印加
することが不可能となり、電子ビーム管として動作不能
となる恐れがあった。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による電子ビーム
管は、各金属円板電極にろう付により接合されている金
属線に高電圧用絶縁電線と垂直な部分を設けることによ
り、周囲温度の変化に伴う高電圧用絶縁電線と金属製ケ
ースとの膨張差を金属線の弾性変形で吸収することがで
きるのではんだ付部に力が加わることはなく、はんだ付
部の破損を防止することができる。
【0011】
【実施例】次に本発明について図面を参照して説明す
る。図1は本発明の一実施例であり、進行波管の電子銃
部分を示したものである。電子銃部は従来の進行波管の
電子銃部と同様、複数個の金属円板電極8〜12とセラ
ミック絶縁円筒13〜16がそれぞれ交互に連結され、
内部の真空気密を保持するようにろう付封着されてい
る。金属円板電極8〜12は金属線28のろう付を容易
にするため、セラミック絶縁円筒13〜16の外径より
大きくしている。
【0012】金属円板電極8〜12にろう付されている
金属線28は高電圧用絶縁電線24と垂直な部分が設け
られており、垂直な部分の必要な長さは以下の通りであ
る。
【0013】高電圧用絶縁電線24と金属製ケース23
との周囲温度の変化に伴なう膨張差を考えるための有効
長l(図中符号l),高電圧用絶縁電線24の膨張係数
をα1 ,金属製ケース23の膨張係数をα2 ,周囲温度
の変化量をΔtとすると膨張差Δlは Δl=Δt×(α1 −α2 )×l……(1) により求まる。
【0014】次に、金属線28を曲げることにより生じ
るたわみyと発生する応力σは y=M×L2 /3×E×I……(2) σ=M/Z……(3) ここで、Mは金属線28に加わるモーメント,Eはヤン
グ率,Lは長さ(図中符号L),Iは断面2次モーメン
ト,Zは断面係数である。(2),(3)式より、たわ
みyと発生する応力σの関係は y=σ×Z×L2 /3×E×I……(4) となる。ここで金属線28の許容応力をσmax,その
場合の最大たわみをymaxとすると、 ymax=σmax×Z×L2 /3×E×I……
(4)′ ここで、ymaxは高電圧絶縁電線24と金属製ケース
23との膨張差によるものであるため、金属線28が破
壊しないためには Δl≦ymax……(5) である必要がある。従って、(1),(4)′,(5)
式より
【0015】
【0016】以上のように、金属線28の高電圧絶縁電
線24と垂直な部分の長さを式(6)を満す範囲に取る
ことにより、周囲温度の変化に伴う高電圧用絶縁電線2
4と金属製ケース23との膨張差をはんだ付部に力が加
わることなく、金属線28の弾性変形で吸収することが
できる。
【0017】また、本実施例では金属線28に高電圧用
絶縁電線24と垂直な部分を設けたが、高電圧用絶縁電
線24の被覆をむいた部分を垂直に曲げることでも同様
の効果があることが容易に考えられる。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は各金属円
板電極にろう付により接合されている金属線に高電圧用
絶縁電線と垂直な部分を設けることにより、周囲温度の
変化に伴う高電圧用絶縁電線と金属製ケースとの膨張差
を金属線の弾性変形で吸収することができるのではんだ
付部に力が加わることなく、はんだ付部の破損を防止す
ることができる。つまりは、電子ビーム管の信頼性を高
めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の進行波管電子銃の一実施例の縦断面図
である。
【図2】従来の電子銃部構造を備える進行波管を示す図
で(a)図は軸方向断面図であり、(b)図は従来の進
行波管電子銃の縦断面図である。
【符号の説明】
8,9,10,11,12 金属円板電極 13,14,15,16 セラミック絶縁円筒 23 金属製ケース 24 高電圧用絶縁電線 26 シリコンゴム 27 はんだ 28 金属線

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数個の金属円板電極とセラミック絶縁
    円筒とを交互に連結して外囲器とした電子銃部と、この
    電子銃部から射出された電子ビームを捕捉するコレクタ
    部と、前記電子ビームに高周波信号を相互作用させる高
    周波回路部とにより構成された電子ビーム管が、金属製
    ケース内に収納され、前記電子銃部の各金属円板電極に
    は金属線がろう付されており、前記金属製ケース外部か
    ら高電圧用絶縁電線がはんだ付により前記金属線と接続
    され、前記高電圧用絶縁電線と前記金属線との接続部を
    含む前記電子銃部外周囲は電気絶縁性の良い充填材でモ
    ールドされている電子ビーム管において、前記金属線
    は、前記金属円板電極と前記金属線とのろう付部端部
    と、前記高電圧用絶縁電線と前記金属線とのはんだ付端
    との間で、周囲温度の変化に伴う前記高電圧用絶縁電
    線と前記金属製ケースとの膨張差を前記金属線の弾性変
    形で吸収することができる長さの、前記高電圧用絶縁電
    線に対しほぼ垂直な部分を有することを特徴とする電子
    ビーム管。
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