JP2808860B2 - 予測符号化装置及び復号化装置 - Google Patents

予測符号化装置及び復号化装置

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JP2808860B2
JP2808860B2 JP22398290A JP22398290A JP2808860B2 JP 2808860 B2 JP2808860 B2 JP 2808860B2 JP 22398290 A JP22398290 A JP 22398290A JP 22398290 A JP22398290 A JP 22398290A JP 2808860 B2 JP2808860 B2 JP 2808860B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) ディジタル信号の処理を行なう記録,伝送,表示装置
において、信号をより少ない符号量で効率的に符号化す
る高能率符号化に関し、特に動画像信号の符号化装置及
び復号化装置に関する。
(従来の技術) 動画像の高能率符号化において、画像信号のフレーム
間の相関を利用し、予測対象フレームを符号化の済んだ
フレームで予測して、予測誤差(予測残差)のみを符号
化するフレーム間予測符号化がある。
近年はさらに、画像を動きに合わせて移動させて予測
する動き補償フレーム間予測符号化が一般的になってき
ている。
ISO(国際標準化機構)とIEC(国際電気標準会議)の
JTC(Joint Technical Committee)1のSC(Sub Commit
tee)2のWG(Working Group)8では、動画像符号化の
標準方式として、数フレーム飛び越して第1段の処理と
いて巡回型の予測符号化を行い、その間のフレームは第
2段の処理として、前後の第1段で符号化されているフ
レームから予測する符号化方式が検討されており、1990
年9月に標準化案をまとめる予定で進行している。
この方式は第2段の予測残差の符号化データ量を少な
くしても画質劣化が少なく、単純な前フレームからの巡
回予測よりも効率が高い。
この方式で、第1段の予測動作は基本的に通常のフレ
ーム間予測符号化と同じである。フレームの飛び越しを
3フレームにするのは、1秒あたり30フレームの動画像
を1秒あたり10フレームに駒落しして符号化するのに相
当する。
第2段の予測符号化は、第1段で符号化されなかった
フレームの処理であり、第1段で符号化処理が済んだ前
後のフレームから予測される。
即ち、第1段のフレームは第1段のフレーム間で予測
されるが、第2段のフムは第1段のものから予測され
る。
第2段は適応予測となっており、その予測方法は本出
願と同一出願人,同一発明者による特願開1−108419号
「適応型フレーム間予測方式」で説明したものと同様で
あるので、詳細な説明は省略する。
適応予測は、ブロック単位で4種類の予測の中から最
適なものが選ばれる。
前後両フレームからの線形予測 前フレームからの予測 後フレームからの予測 固定値からの予測(予測なし) この様な適応予測により予測効率が改善され、第2段
は非巡回予測なので残差の符号化データ量を減らしても
画質に影響が少ない。
(発明が解決しようとする課題) 従来例の符号化方式をインターレース信号に適用しよ
うとすると問題を生じる。
インターレース信号は、同じフレーム内でもフィール
ド間で画像が動いているので、フィールド単位に符号化
するのが適当である。その場合、第1段のフィールド間
隔Nが偶数か奇数かにより2種類のタイプに分けられ
る。
第6図は従来例のフィールド間予測の動作を説明する
ための図である。第6図(A)はフィールド間隔Nが偶
数の場合、第6図(B)はフィールド間隔Nが奇数の場
合である。
第6図において、方形は各フィールドを示し、矢印は
予測の方向を表す。数字はフレーム番号で、oとeはそ
れぞれ奇数フィールド(odd),偶数フィールド(eve
n)である。
又、図において、ハッチングを施したのが第1段の予
測符号化フィールドで、下の*は静止状態で適切な予測
ができないフィールドを示す。
第6図(A)に示すNが偶数の場合には、第1段の予
測符号化フィールドは偶数または奇数フィールドのみと
なる(図ではo奇数フィールド)。
この場合、第1段は問題ないが、第2段で第1段と偶
奇が異なったフィールド(図ではe偶数フィールド)は
ラインの位置が合わないので、静止状態での適切な予測
が出来ず、予測効率が悪くなる。
一方、第6図(B)に示すNが奇数の場合には、第1
段の予測符号化フィールドは交互に偶数、奇数となる。
この場合、第2段の予測は前後どちらかのフィールドが
適合し問題ないが、第1段の予測で遇奇が異なったフィ
ールド間の予測となり、適切な予測が出来ず、予測効率
が悪くなる。
ノンインターレース信号では、上記のような問題はな
いが、テレビ会議等で使われるインターレース信号の片
フィールドを間引いて作ったフレーム画像等の折返し歪
を含む画像では、符号化効率が低下する。
これは動き補償予測をしても、動き補償の精度不足や
折返し歪のために、必ずしも適切な予測とならないから
である。
本発明は、以上の点に着目してなされたもので、フィ
ールド(フレーム)を飛び越して第1段の予測を行な
い、その間のフィールド(フレーム)は第2段の予測と
して、第1段のフィールド(フレーム)から予測する符
号化で、過去複数フィールド(フレーム)から適応予測
することで、インターレース信号では静止状態で偶数奇
数が適合するフィールドが使われ、ノンインターレース
信号では折返し歪の影響を少なくできることで予測効率
が改善され、予測効率の改善により予測残差が少なくな
るので、より符号化データ量を少なくできる予測符号化
装置及び復号化装置を提供することを目的とするもので
ある。
(課題を解決するための手段) 本発明は、前記課題を解決するために、 (1)動画像の隣接するフレームやフィールドを飛び越
して離れたフレームやフィールドを予測する符号化で、
過去の符号化済みの複数のフレームやフィールドの信号
を得る手段と、予測対象フレームやフィールドの信号に
対して予測残差が最も小さくなる信号を、前記複数のフ
レームやフィールドの信号から選択し、予測信号として
出力する予測手段と、前記予測手段で選択された予測モ
ードの情報を復号化装置に伝送する伝送手段とを有する
ことを特徴とする予測符号化装置を提供し、 (2)動画像の隣接するフレームやフィールドを飛び越
して離れたフレームやフィールドを予測する復号化で、
過去の符号化済みの複数のフレームやフィールドの信号
を得る手段と、符号化装置から伝送された予測モードの
情報を受信する受信手段と、前記予測モードの情報に従
って、予測対象フレームやフィールドの信号に対して予
測残差が最も小さくなる信号を、前記複数のフレームや
フィールドの信号から選択し、予測信号として出力する
予測手段とを有することを特徴とする予測復号化装置を
提供し、 (3)動画像のインターレース画像信号に対する予測符
号化で、過去の符号化済みの偶数フィールドの信号を得
る手段と、過去の符号化済みの奇数フィールドの信号を
得る手段と、前記偶数フィールドの信号をα倍した信号
と前記奇数フィールドの信号を(1−α)倍した信号が
加算された信号を得る手段と、前記偶数フィールドの信
号と前記奇数フィールドの信号と前記加算された信号か
ら予測対象フィールドの信号に対して予測残差が最も小
さい信号を選択し、予測信号として出力する予測手段
と、前記予測手段で選択された予測モードの情報を復号
化装置に伝送する伝送手段とを有することを特徴とする
予測符号化装置を提供し、 (4)動画像のインターレース画像信号に対する予測復
号化で、過去の符号化済みの偶数フィールドの信号を得
る手段と、過去の符号化済みの奇数フィールドの信号を
得る手段と、前記偶数フィールドの信号をα倍した信号
と前記奇数フィールドの信号を(1−α)倍した信号が
加算された信号を得る手段と、符号化装置から伝送され
た予測モードの情報を受信する受信手段と、前記予測モ
ードの情報に従って、前記偶数フィールドの信号と前記
奇数フィールドの信号と前記加算された信号から予測対
象フィールドの信号に対して予測残差が最も小さい信号
を選択し、予測信号として出力する予測手段とを有する
ことを特徴とする予測復号化装置を提供し、 (5)インターレース画像信号のフィールド間の相関を
利用して、符号化済みのフィールドから予測対象フィー
ルドを予測して、予測残差のみを符号化する予測符号化
において、N(Nは3以上の奇数)フィールド間隔で飛
び越して、Nフィールド前、2Nフィールド前,3Nフィー
ルド前…のうちの少なくとも複数の符号化済みフィール
ドから適応予測を行い予測信号を得る第1段の予測手段
と、前記飛び越した間のフィールドを、前記第1段の予
測手段で予測されたフィールドから適応予測を行い予測
信号を得る第2段の予測手段と、前記画像信号から前記
予測信号を減算して予測残差を得る減算手段と、前記予
測残差を符号化し、データ信号として出力する符号化手
段とを有することを特徴とする予測符号化装置を提供
し、 (6)ノンインターレース画像信号のフレーム間の相関
を利用して、符号化済みのフレームから予測対象フレー
ムを予測して、予測残差のみを符号化する予測符号化に
おいて、N(Nは3以上の奇数)フレーム間隔で飛び越
して、Nフレーム前,2Nフレーム前,3Nフレーム前…のう
ちの少なくとも複数の符号化済みフレームから適応予測
を行い予測信号を得る第1段の予測手段と、前記飛び越
した間のフレームを、前記第1段の予測手段で予測され
たフレームから適応予測を行い予測信号を得る第2段の
予測手段と、前記画像信号から前記予測信号を減算して
予測残差を得る減算手段と、前記予測残差を符号化し、
データ信号として出力する符号化手段とを有することを
特徴とする予測符号化装置を提供し、 (7)インターレース画像信号のフィールド間の相関を
利用して、符号化済みのフィールドから予測対象フィー
ルドを予測して、予測残差のみを符号化して出力したデ
ータ信号を復号化して再生画像信号を得る予測復号化に
おいて、N(Nは3以上の奇数)フィールド間隔で飛び
越して、Nフィールド前,2Nフィールド前,3Nフィールド
前…のうちの少なくとも複数の符号化済みフィールドか
ら適応予測を行い予測信号を得る第1段の予測手段と、
前記飛び越した間のフィールドを、前記第1段の予測手
段で予測されたフィールドから適応予測を行い予測信号
を得る第2段の予測手段と、前記データ信号を復号し、
再生予測残差を得る復号化手段と、前記再生予測残差に
前記予測信号を加算して前記再生画像信号を得る加算手
段とを有することを特徴とする予測復号化装置を提供
し、 (8)ノンインターレース画像信号のフレーム間の相関
を利用して、符号化済みのフレームから予測対象フレー
ムを予測して、予測残差のみを符号化して出力したデー
タ信号を復号化して再生画像信号を得る予測復号化にお
いて、N(Nは3以上の奇数)フレーム間隔で飛び越し
て、Nフレーム前,2Nフレーム前,3Nフレーム前…のうち
の少なくとも複数の符号化済みフレームから適応予測を
行い予測信号を得る第1段の予測手段と、前記飛び越し
た間のフレームを、前記第1段の予測手段で予測された
フレームから適応予測を行い予測信号を得る第2段の予
測手段と、前記データ信号を復号し、再生予測残差を得
る復号化手段と、前記再生予測残差に前記予測信号を加
算して前記再生画像信号を得る加算手段とを有すること
を特徴とする予測復号化装置を提供することを目的とす
るものである。
(作用) インターレース信号では、従来例の2段階予測符号化
で、第1段のフィールド間隔Nを奇数とし、第1段の予
測を1つ前の符号化済みフィールド(Nフィールド前)
と、もう1つ前のフィールド(2Nフィールド前)の2つ
のフィールドから適応予測する。第2段の処理は従来例
と同じとする。
ノンインターレース信号でも、第1段の予測を過去2
フレームから適応的に行なう。第2段の処理は従来例と
同じとする。
(実施例) 本手法はインターレース信号、ノンインターレース信
号の両方に適用できるが、実施例は特徴的な動作となる
インターレース信号の場合を中心に説明する。
第1図は本発明の予測符号化装置の実施例の構成を示
すブロック図である。
画像入力端子1より入力された画像信号は、切り換え
スイッチ2へ供給されている。
この画像信号は、後述するブロック単位の適応処理に
合わせて、8×8画素などのブロック単位のものとす
る。
一方、同期入力端子3より入力された垂直同期信号
は、フィールドカウンタ4へ供給されている。
フィールドカウンタ4は、入力された垂直同期信号を
N進カウントし、第1段と第2段の制御信号、及び第2
段内のフィールド番号信号を発生して、切り換えスイッ
チ2,5,6及び適応予測器(予測手段)7へ供給してい
る。
まず第1段の予測符号化動作について説明する。
切り換えスイッチ2,5,6は、フィールドカウンタ4よ
り供給される制御信号により、N(Nは3以上の奇数)
フィールドに1フィールドだけ、第1段の予測符号化処
理のため端子cが端子a側に接続される。
ここでNは奇数なので、第1段のフィールドは交互に
偶数のフィールドと奇数フィールドになる。
よって、第1段のフィールドの信号は、スイッチ2と
スイッチ5を通って適応予測器7及び減算器(減算手
段)8へ供給されている。
減算器8は、第1段のフィールドの信号から、適応予
測器7より出力される予測信号を減算し、予測残差を得
て、フィールド内符号化器(符号化手段)9へ供給して
いる。
フィールド内符号化器9は、入力信号をフィールド内
符号化し、DCT(Discrete Cosine Transform)とハフマ
ン符号等の可変長符号等により空間的な冗長が取り除か
れ、ディジタルデータを得て、切り換えスイッチ6へ供
給すると共に、データ出力端子10より出力している。
一方、予測処理のために必要な符号化装置での予測信
号は、復号装置側と同一の信号とするため、符号化され
た信号より作られる必要がある。
フィールド内符号化された圧縮データは、第1段のと
きだけ端子a側に接続されるスイッチ6を介して、フィ
ールド内復号化器(復号化手段)11へ供給されている。
そして、フィールド内復号化器11は、入力信号を復号
化し、再生残差信号を得て、加算器(加算手段)12へ供
給している。
加算器12は、適応予測器7から出力される予測信号
を、この再生残差信号と加算して、再生画像信号をえ
て、フィールドメモリ13へ供給している。
フィールドメモリ13は、入力信号を1フィールド分蓄
積し、新たな第1段のフィールドが入力された時に、フ
ィールドメモリ13の信号はフィールドメモリ14に移され
る。
フィールドメモリ13及び14の出力信号は、適応予測器
7へ供給され、予測信号となる。
適応予測器7へ、切り換えスイッチ5より供給される
現フィールド信号と、フィールドメモリ13より供給され
る前フィールド信号と、フィールドメモリ14より供給さ
れる後フィールド信号とにより適応予測を行ない、予測
信号を得て、減算器8および加算器12へ供給すると共
に、それに対応する予測モードを得て、この情報は復号
側(復号装置側)でも必要なので、予測モード出力端子
16を介して復号側に伝送している。
フィールドメモリ13と14の内容は、Nフィールドの間
繰り返し使われ、予測信号は全フィールドで作られる。
又、メモリ内容の更新は第1段の時、予測処理が済ん
だ部分から順次行われる。
次に、第2段の予測符号化動作について説明する。
切り換えスイッチ2,5,6は、フィールドカウンタ4よ
り供給される制御信号により、第2段の予測符号化処理
のため端子cが端子b側に接続される。
よって、第2段のフィールドの信号は、切り換えスイ
ッチ2を通ってN−1フィールドメモリ15へ供給されて
いる。
N−1フィールドメモリ15は、その予測に必要な第1
段のフィールドを先に符号化するために、第2段のフィ
ールドの信号を、(N−1)フィールド分遅延して、切
り換えスイッチ5を介して適応予測器7及び減算器8へ
供給している。
この後の処理は、第1段のフィールドと同様であるの
で省略するが、第2段のフィールドは予測に使われない
ので、復号を行なう必要はなく、切り換えスイッチ6は
端子b側となり、フィールド内復号化器11へはデータ信
号は供給されない。
又、フィールドメモリ13及び14の内容は第2段の予測
処理の間は書き換えられない。
適応予測器7へ、前記特願平1−108419号「適応型フ
レーム間予測方式」で説明したものと類似するが、第1
段と第2段では2つのフィールドを混合して使う予測信
号の部分が異なっている。
又、先願の様に予測なしの独立モードがあっても良
い。
適応処理は8×8画素程度のブロック単位で、次の3
種類の予測の中から最適なものを選ぶ。括弧内は第1段
の場合である。
両フィールドからの予測 前(2N前)フィールドからの予測 後(N前)フィールドからの予測 なお、ここで前フィールド,後フィールドというの
は、符号化処理の順番であり、時間的な前後ではない。
第1段の場合には、前(2N前)フィールドは、後(N
前)フィールドよりも過去のフィールドである。
第2図は第1図における適応予測器の構成例を示すブ
ロック図である。
第2図において、前フィールド入力端子17より第1図
のフィールドメモリ13の出力信号が入来し、乗算器18,
減算器19及びブロック遅延器20へ供給されている。
同様に、後フィールド入力端子21より第1図のフィー
ルドメモリ14の出力信号が入来し、乗算器22,減算器23
及びブロック遅延器20へ供給されている。
なお、ここで前フィールド,後フィールドといってい
るのは、現フィールドに対して前後という事ではない。
第1図からも明らかなように、現フィールドに対してフ
ィールドメモリを1個と2個通過したいずれも過去のフ
ィールドであり、2信号間で相対的に前後という意味で
ある。
乗算器18は、入力信号をα倍して、加算器25へ供給し
ている。
同様に、乗算器22は、入力信号を(1−α)倍して、
加算器25へ供給している。
加算器25は、前フィールドと後フィールドの2信号を
加算し、両フィールドからの予測信号を得て、減算器26
及びブロック遅延後20へ供給している。
この前フィールドと後フィールドの2信号、即ち、偶
数フィールドと奇数フィールドの2信号を加算した信号
を予測信号の候補として用いるのは、周知のごとく、加
算することでノイズ成分が抑圧されて予測信号のS/Nが
良くなり、又、加算することで折返し歪がが抑圧され
て、より正確な予測信号が得られるからである。
乗算器の係数αは、フィールドNo入力端子24より入来
するフィールドNoによって決められる。
その値は第1段では線形予測とすると−1となるが、
予測信号のS/Nなどから現実には両者の均等加算となる1
/2とする。
第2段は線形予測とし、予測されるフィールドの位置
で、Nが3では前よりのフィールドで2/3、後よりのフ
ィールドで1/3となるようにする。
一方、現フィールド入力端子27より、第1図の切り換
えスイッチ5の出力信号である現フィールド信号が入来
し、減算器19,23,26へ供給されている。
減算器19は、前記現フィールド信号と後フィールド信
号の差をとり、予測残差を得て、二乗器28へ供給してい
る。
二乗器28は、予測残差の二乗値をとり、ブロック累積
器29へ供給している。
ブロック累積器29は、予測残差の二乗値を1ブローク
の間累積加算して、予測残差の二乗平均値を得て、比較
器30へ供給している。
二乗器31,32とブロック累積器33,34も、同様に動作
し、3種類の予測残差の二乗平均値が比較器30へ供給さ
れることとなる。
比較器30は、3種類の予測残差の二乗平均値を比較
し、最小のものがどれであるか判定し、それに対応する
予測モードを得て、予測モード出力端子16を介して復号
側に伝送すると共に、切り換えスイッチ35へも供給して
いる。
一方、ブロック遅延器20は、この判定処理の時間だけ
前記3つの予測信号を遅延させて、切り換えスイッチ35
へ供給している。
切り換えスイッチ35は、前記3つの予測信号のうち、
比較器30の効果により、二乗誤差(二乗平均値)が最小
となる予測信号が選ばれ、予測信号出力端子36を介して
出力される。
この様な適応予測により、画像が動いていない場合、
予測されるフィールドと同じフィールドが、前(2N前)
又は後(N前)に存在するので、静止状態で同じフィー
ルドが選択され、完全な予測ができる。
動きがある場合は、第1段では時間距離が近いN前の
フィールドが使われる可能性が高い。第2段では動きの
程度により適切な予測方向が前後で変わる。
一方、各予測に動き補償を用いることが考えられる。
この場合、画像が動いていても、動きが水平方向のみな
ら2N前のフィールドで適切な予測ができ、本手法の有効
性が顕著になる。
第3図は本発明の予測復号化装置の実施例の構成を示
すブロック図である。
第3図に示される復号化装置の動作は、第1図に示す
復号化装置の局部復号部の動作とほぼ同じである。
第3図において、データ入力端子38より、第1図のデ
ータ出力端子10より出力されたフィールド内符号化され
た圧縮データが入来し、フィールド内復号化器11へ供給
されている。
一方、同期入力端子39より入力された垂直同期信号
は、フィールドカウンタ4へ供給されている。
フィールドカウンタ4は、入力された垂直同期信号を
N進カウントし、第1段と第2段の制御信号、及び第2
段内のフィールド番号信号を発生して、切り換えスイッ
チ40及び適応予測器7へ供給している。
フィールド内復号化器11は、入力信号を復号化し、再
生残差信号を得て、加算器12へ供給している。
加算器12は、適応予測器7から出力される予測信号
を、この再生残差信号と加算して、再生画像信号を得
て、切り換えスイッチ40の端子a,dを介して、フィール
ドメモリ13へ供給している。
切り換えスイッチ40は、第1段の予測符号化では、図
に示す如くたすきがけ状態に、端子aとd、端子bとc
が接続されている。
フィールドメモリ13は、入力信号を1フィールド分蓄
積し、新たな第1段のフィールドが入力された時に、同
時にそれまで書かれていた画像信号は適応量子化器7、
フィールドメモリ14に入力されると共に、切り換えスイ
ッチ40の端子b,cを介して、再生画像出力端子41から出
力される。
これは符号化装置で第1段のフィールドが第2段に先
行して符号化されているのを時間的に補正するため、フ
ィールドメモリ13を遅延器として共用するためである。
フィールドメモリ13及び14の出力信号は、適応予測器
7へ供給され、予測信号となる。
適応予測器7は、予測モード入力端子42より入来する
予測モードに応じて、フィールドメモリ13より供給され
る前フィールド信号と、フィールドメモリ14より供給さ
れる後フィールド信号とにより適応予測を行ない、予測
信号を得て、加算器12へ供給している。
フィールドメモリ13と14の内容は、Nフィールドの間
繰り返し使われ、予測信号は全フィールドで作られる。
又、メモリ内容の更新は第1段の時、予測処理が済ん
だ部分から順次行なわれる。
次に、第2段の予測符号化動作について説明する。
切り換えスイッチ40は、フィールドカウンタ4より供
給される制御信号により、第2段の予測符号化処理のた
め第3図の状態から変化して、端子aとc、端子bとd
が接続され、加算器12の出力信号は、そのまま再生画像
出力端子41から出力される。
このような動作でフレームの順番は元に戻る。
第4図は本実施例のフィールド間予測の動作を説明す
るための図である。インターレース信号でNが3の場合
の予測を示している。
本発明のフィールド間予測方法では、第1段の処理
で、1つ前の符号化済みフィールド(Nフィールド前)
は偶奇が異なったフィールドであるが、もう1つ前のフ
ィールド(2Nフィールド前)は同じになる。
両方から適応予測されるので、画像が動いているとす
ぐ前の予測フィールド(3フィールド前)の方が距離が
近く、画像の相関性が高いので、それが選ばれる確立が
高いが、画像が停止していると同じフィールド関係であ
るもう1つ前のフィールド(6フィールド前)が選択さ
れる。
本手法はインターレース信号で特に効果的だが、ノン
インターレース信号の動き補償フレーム間予測にそのま
ま適用することもできる。
この場合、動き補償がないとあまり意味がない。
第5図は本実施例のフレーム間予測の動作を説明する
ための図である。
ノンインターレース信号では、第5図に示す様に、第
4図のフィールドがそのままフレームになる。
この場合、2Nフレーム前の信号も使われるので、Nフ
レーム前の動き補償予測信号が折返し歪の影響でうまく
予測できなくても、2N前でうまく予測できることがあ
り、その分予測効率が改善される。
ノンインターレース信号の実施例は、前記実施例のフ
ィールドを、そのままフレームとしたものとなる。
ノンインターレース信号のフレームとインターレース
信号のフィールドは、ラインがオフセットしている以外
同じと見なせるからである。
この場合、ラインの位置はすぐ前のフレームで合うの
で静止状態で特に効果はないが、画像が動いた場合は動
き補償の精度や、画像に含まれる折返し歪から必ずしも
近い方が良い予測とならず、遠くてもうまく適合した方
が有効になる。
これはインターレース信号の片フィールドを間引いて
作ったフレーム画像など、折返し歪を含む画像で顕著に
なる。
(発明の効果) 本発明の予測符号化装置及び復号化装置は、動画像の
インターレース信号やノンインターレース信号におい
て、予測効率が改善でき、予測効率の改善により予測残
差が少なくなるので、より符号化データ量を少なくでき
る等、実用上極めて優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の予測符号化装置の実施例の構成を示す
ブロック図、第2図は第1図における適応予測器の構成
例を示すブロック図、第3図は本発明の予測復号化装置
の実施例の構成を示すブロック図、第4図は本実施例の
フィールド間予測の動作を説明するための図、第5図は
本実施例のフレーム間予測の動作を説明するための図、
第6図は従来例のフィールド間予測の動作を説明するた
めの図である。 1……画像入力端子、2,5,6,35,40……切り換えスイッ
チ、3……同期入力端子、4……フィールドカウンタ、
7……適応予測器、8,19,23,26……減算器、9……フィ
ールド内符号化器、10……データ出力端子、11……フィ
ールド内復号化器、12,25……加算器、13,14……フィー
ルドメモリ、15……N−1フィールドメモリ、16……予
測モード出力端子、17……前フィールド入力端子、18,2
2……乗算器、20……ブロック遅延器、21……後フィー
ルド入力端子、24……フィールドNo入力端子、27……現
フィールド入力端子、28,31,32……二乗器、29,33,34…
…ブロック累積器、30……比較器、36……予測信号出力
端子、38……データ入力端子、39……同期入力端子、41
……再生画像出力端子、42……予測モード入力端子。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−117487(JP,A) 特開 平2−192378(JP,A) 特開 昭49−73018(JP,A) 特開 昭62−91091(JP,A) 特開 昭55−55682(JP,A) 特公 昭50−9250(JP,B1) JAS journal[1](1990 −1)P.16−28 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04N 7/24 - 7/68

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】動画像の隣接するフレームやフィールドを
    飛び越して離れたフレームやフィールドを予測する符号
    化で、 過去の符号化済みの複数のフレームやフィールドの信号
    を得る手段と、 予測対象フレームやフィールドの信号に対して予測残差
    が最も小さくなる信号を、前記複数のフレームやフィー
    ルドの信号から選択し、予測信号として出力する予測手
    段と、 前記予測手段で選択された予測モードの情報を復号化装
    置に伝送する伝送手段とを有することを特徴とする予測
    符号化装置。
  2. 【請求項2】動画像の隣接するフレームやフィールドを
    飛び越して離れたフレームやフィールドを予測する復号
    化で、 過去の符号化済みの複数のフレームやフィールドの信号
    を得る手段と、 符号化装置から伝送された予測モードの情報を受信する
    受信手段と、 前記予測モードの情報に従って、予測対象フレームやフ
    ィールドの信号に対して予測残差が最も小さくなる信号
    を、前記複数のフレームやフィールドの信号から選択
    し、予測信号として出力する予測手段とを有することを
    特徴とする予測復号化装置。
  3. 【請求項3】動画像のインターレース画像信号に対する
    予測符号化で、 過去の符号化済みの偶数フィールドの信号を得る手段
    と、 過去の符号化済みの奇数フィールドの信号を得る手段
    と、 前記偶数フィールドの信号をα倍した信号と前記奇数フ
    ィールドの信号を(1−α)倍した信号が加算された信
    号を得る手段と、 前記偶数フィールドの信号と前記奇数フィールドの信号
    と前記加算された信号から予測対象フィールドの信号に
    対して予測残差が最も小さい信号を選択し、予測信号と
    して出力する予測手段と、 前記予測手段で選択された予測モードの情報を復号化装
    置に伝送する伝送手段とを有することを特徴とする予測
    符号化装置。
  4. 【請求項4】動画像のインターレース画像信号に対する
    予測復号化で、 過去の符号化済みの偶数フィールドの信号を得る手段
    と、 過去の符号化済みの奇数フィールドの信号を得る手段
    と、 前記偶数フィールドの信号をα倍した信号と前記奇数フ
    ィールドの信号を(1−α)倍した信号が加算された信
    号を得る手段と、 符号化装置から伝送された予測モードの情報を受信する
    受信手段と、 前記予測モードの情報に従って、前記偶数フィールドの
    信号と前記奇数フィールドの信号と前記加算された信号
    から予測対象フィールドの信号に対して予測残差が最も
    小さい信号を選択し、予測信号として出力する予測手段
    とを有することを特徴とする予測復号化装置。
  5. 【請求項5】インターレース画像信号のフィールド間の
    相関を利用して、符号化済みのフィールドから予測対象
    フィールドを予測して、予測残差のみを符号化する予測
    符号化において、 N(Nは3以上の奇数)フィールド間隔で飛び越して、
    Nフィールド前,2Nフィールド前,3Nフィールド前…のう
    ちの少なくとも複数の符号化済みフィールドから適応予
    測を行い予測信号を得る第1段の予測手段と、 前記飛び越した間のフィールドを、前記第1段の予測手
    段で予測されたフィールドから適応予測を行い予測信号
    を得る第2段の予測手段と、 前記画像信号から前記予測信号を減算して予測残差を得
    る減算手段と、 前記予測残差を符号化し、データ信号として出力する符
    号化手段とを有することを特徴とする予測符号化装置。
  6. 【請求項6】ノンインターレース画像信号のフレーム間
    の相関を利用して、符号化済みのフレームから予測対象
    フレームを予測して、予測残差のみを符号化する予測符
    号化において、 N(Nは3以上の奇数)フレーム間隔で飛び越して、N
    フレーム前,2Nフレーム前,3Nフレーム前…のうちの少な
    くとも複数の符号化済みフレームから適応予測を行い予
    測信号を得る第1段の予測手段と、 前記飛び越した間のフレームを、前記第1段の予測手段
    で予測されたフレームから適応予測を行い予測信号を得
    る第2段の予測手段と、 前記画像信号から前記予測信号を減算して予測残差を得
    る減算手段と、 前記予測残差を符号化し、データ信号として出力する符
    号化手段とを有することを特徴とする予測符号化装置。
  7. 【請求項7】インターレース画像信号のフィールド間の
    相関を利用して、符号化済みのフィールドから予測対象
    フィールドを予測して、予測残差のみを符号化して出力
    したデータ信号を復号化して再生画像信号を得る予測復
    号化において、 N(Nは3以上の奇数)フィールド間隔で飛び越して、
    Nフィールド前,2Nフィールド前,3Nフィールド前…のう
    ちの少なくとも複数の符号化済みフィールドから適応予
    測を行い予測信号を得る第1段の予測手段と、 前記飛び越した間のフィールドを、前記第1段の予測手
    段で予測されたフィールドから適応予測を行い予測信号
    を得る第2段の予測手段と、 前記データ信号を復号し、再生予測残差を得る復号化手
    段と、 前記再生予測残差に前記予測信号を加算して前記再生画
    像信号を得る加算手段とを有することを特徴とする予測
    復号化装置。
  8. 【請求項8】ノンインターレース画像信号のフレーム間
    の相関を利用して、符号化済みのフレームから予測対象
    フレームを予測して、予測残差のみを符号化して出力し
    たデータ信号を復号化して再生画像信号を得る予測復号
    化において、 N(Nは3以上の奇数)フレーム間隔で飛び越して、N
    フレーム前,2Nフレーム前,3Nフレーム前…のうちの少な
    くとも複数の符号化済みフレームから適応予測を行い予
    測信号を得る第1段の予測手段と、 前記飛び越した間のフレームを、前記第1段の予測手段
    で予測されたフレームから適応予測を行い予測信号を得
    る第2段の予測手段と、 前記データ信号を復号し、再生予測残差を得る復号化手
    段と、 前記再生予測残差に前記予測信号を加算して前記再生画
    像信号を得る加算手段とを有することを特徴とする予測
    復号化装置。
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