JP2808795B2 - ドットラインプリンタ - Google Patents

ドットラインプリンタ

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JP2808795B2 JP4281890A JP4281890A JP2808795B2 JP 2808795 B2 JP2808795 B2 JP 2808795B2 JP 4281890 A JP4281890 A JP 4281890A JP 4281890 A JP4281890 A JP 4281890A JP 2808795 B2 JP2808795 B2 JP 2808795B2
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孝良 朽木
孝男 阿部
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は新規なドットラインプリンタ用印字ハンマに
関するものである。
〔発明の背景〕
ドットプリンタは従来より印字する方式としてシリア
ルタイプのものが多かったが、この方式では印字速度が
遅く最近のデータ処理の高速化に対処できない。この問
題を解決するために印字ハンマを横一列に100〜160個並
べてライン化し、これらの印字ハンマ群を横方向に往復
運動させ、この移動時に瞬時に印字して高速化を図るも
のが提案される。また、一列にライン化した印字ハンマ
群を更に高速化を図るため、上下2段に配列することに
より印字速度の高速化が可能となる。この方式であれ
ば、短時間に多くのドット(点)を印字することが可能
で、このドットラインプリンタの印字速度は漢字を300
行/分と高速に印字できる。
第1図はドットラインプリンタの印字機構部の構成図
である。この動作機構は次のとおりである。ハンマ11は
板バネ2の自由端にピン1及びアマチュア3が装着さ
れ、ハンマ11は永久磁石6、リアヨーク7、フロントヨ
ーク4及びスペーサ5から成る磁気回路構造によって、
リアヨーク7の先端のポール部10に吸引保持される。該
ポール部10には印字時に板バネ2を釈放駆動するための
釈放コイル8が巻回されている。またハンマ11はその下
端がボルト9によってフロントヨーク4とスペーサ5間
に固定されている。
これらの機構において問題となることは、ハンマ11が
ポール部10に吸引保持される部分の寿命すなわち耐摩耗
性である。従来のドットラインプリンタのハンマ材とし
てステンレス鋼または炭素鋼等を焼入焼戻ししたもの
に、耐摩耗性の向上を図るため硬質クロムメッキ、ある
いは化学Niメッキを被覆したもの、また後熱処理により
Niメッキ層の硬さを高めることなどをして耐摩耗性を持
たせていた。一方ポール部10についても同じ処理を行い
対処していた。これらのハンマ11の寿命は2×108回程
度であった。これに対し、高速化及び長寿命化を図った
ハンマ11が要求されている。これらの要求に対し、前述
したようにハンマをライン化し、更にハンマの印字時間
の短縮を行い、ハンマ動作が高速化したためにハンマと
ポール部の接触打撃力が高くなった。このため、従来の
硬質クロムメッキあるいは化学Niメッキでは目標寿命10
×108回を満足できないことがわかった。これは高速化
したために打撃力が高くなり、硬質クロムメッキではそ
のビッカース硬さが950と低いこと、また、化学Niメッ
キのような非電解式のメッキでは密着力が低く、また後
熱処理してもその硬さがビッカース硬さ850〜950と低い
ためと考えられる。
そこで、これらの欠点を解決するために本発明者らは
更に硬くて耐摩耗性の良いTiN被膜をハンマの吸着面に
処理し、寿命向上策を試みたが、目標寿命にはほど遠
く、硬質クロムメッキあるいは化学Niメッキとほとんど
変わらなかった。また、ハンマ吸着面とポール部の両方
にTiN被膜を3μm被覆しても寿命は2.5×108回とわず
かに伸びた程度であった。このTiN被膜はビッカース硬
さがHV2000程度あるが、靱性に乏しいためハンマのよう
な打撃部品には耐摩耗性の効果は少ないことがわかっ
た。
また、TiN被膜を3μmから5、10μmと厚く形成さ
せてもその効果は認められず、印字試験中初期の段階で
剥離、欠けが発生した。
〔発明の目的〕
本発明の目的は耐摩耗性に優れたハンマ及びポール部
を有するドットラインプリンタ用印字ハンマを提供する
ことである。
〔発明の概要〕
本発明は、板バネの自由端に装着されたピンとアマチ
ュアとを取り付けてなるハンマと、該板バネの他端を固
定するヨーク、永久磁石、および前記板バネの自由端が
当接するポール部を含む磁気回路構造と、該磁気回路構
造中に設けられた釈放コイルからなり、前記ハンマの釈
放駆動により文字を形成するドットラインプリンタにお
いて、前記ハンマと前記ポール部とが接触する夫々の個
所に、クロム層を形成させると同時に窒素あるいは炭素
を固溶させた硬化層を形成し、該硬化層をビッカース硬
さ1000以上で3μm以上の厚さとしたことを特徴とす
る。
また、前記ハンマと前記ポール部とが接触する夫々の
個所に設けられた硬化層は複数の層からなることを特徴
とする。
以下、本発明を図面に従って詳細に説明する。
〔発明の実施例〕
第2図は板バネの自由端に装着されたピン1とアマチ
ュア3とを取り付けてなるハンマ11の吸着部に硬化層12
を形成した図である。また、第3図は板バネ2の自由端
に装着したアマチュア3の先端にピン1を設けたハンマ
11から成り、このハンマ11に装着したアマチュア3がポ
ール部10と接触する面に硬化層12を形成した図である。
第4図はポール部10の表面に硬化層13を形成した図であ
る。
本発明の硬化層は物理的蒸着法によって形成すること
ができる。物理的蒸着法としてスパッタリング法、イオ
ンスプレーティング法などが適しており、特に成膜速度
の速いマグネトロンスパッタリング法が好ましい。この
成膜条件により所望に応じ、硬化層12、13の硬さ、厚さ
を任意に選択することが可能で、スパッタリング法の場
合、プラズマの中のグロー放電を利用して硬化層12、13
をハンマ吸着面およびポール部10の表面に均一に形成す
ることができる。ターゲット用クロムは市販品を用いて
良く、出来ればクロム純度99.9%以上が好ましい。耐摩
耗性を向上するために、ハンマ11とポール部10とが吸着
する面にクロム層を形成させると同時に窒素あるいは炭
素をその層中に固溶またはそれらの化合物を形成して達
成できる。窒素源としては窒素ガス、アンモニアガス等
を利用することができ、更にこれらのガスの単独または
混合ガスとしても良く、あるいはArガス等の中性ガスと
混合しても良い。また炭素源としてはメタンガス、炭素
ガス等の単独または混合ガスとしても良く、あるいはAr
ガス等の中性ガスと混合しても良い。
クロム中の窒素または炭素の含有量が多くなるとその
硬化層の硬さは高くなるが、所望の硬化層の硬さを得る
時は雰囲気のガス量及び成膜条件を調整することにより
可能である。窒素含有量が0.7wt%以上になると硬化層
の硬さはビッカース硬さ1300以上となり、耐摩耗性の点
から好ましい。炭素については0.2wt%以上の含有量で
窒素と同じようにその硬化層のビッカース硬さは1300以
上を示す。また、窒素と炭素を同時にクロム層に固溶ま
たはそれらの化合物としても良い。
ハンマ吸着面及びポール部の硬化層の硬さは目標寿命
10×108回を考えると、ビッカース硬さは1000以上必要
であるが、更には硬さを高めて窒素含有量を1.5〜2.0wt
%とした時の硬化層のビッカース硬さ1900〜2200が好ま
しい。また炭素含有量0.8〜1.3wt%とした時の硬化層の
ビッカース硬さ1950〜2400が好ましい。ハンマ吸着面ま
たはポール部の表面に第1層としてクロム層と窒素の硬
化層を形成し、第2層にクロム層を形成させると同時に
炭素をその層中に固溶またはそれらの化合物を形成し、
2重に硬化層を設けることもできる。
次に、これらの硬化層の厚さは成膜条件により任意に
制御可能であり、目標寿命から判断すると3〜50μmが
適切であるが、好ましくは5〜20μmである。硬化層厚
さが3μm以下では、ハンマ吸着面およびポール部の目
標寿命を満足できずに耐摩耗性の効果はない。硬化層の
厚さが50μm以上では処理時間が長くなり、それだけコ
ストアップにつながり、このように硬化層を厚く形成し
ても寿命向上の点から実用的でない。
硬化層を形成する部所は耐摩耗性を必要とするハンマ
吸着面及びポール部の表面であるが、このように局部的
に硬化層を形成する場合は、形成する部分以外をマスキ
ングする。また、ハンマの磁気特性を損なわない程度に
ハンマ及びポール全面に硬化層を形成しても良い。
(実施例1) 板バネ材として炭素工具鋼(SK4)を用い、またピン
とアマチュアとを装着してハンマを製作し、このハンマ
がポール部と打撃接触する部分に耐摩耗性向上を目的
に、マグネトロンスパッタリング法により硬化層を形成
した。クロムターゲットは純度99.9%以上のクロムで、
成膜条件及び窒素雰囲気のガス量を調節して、クロム層
を形成させると同時に窒素を固溶またはそれらの化合物
を形成し、その硬化層のビッカース硬さを900〜950、10
00、1300、1600としてその硬化層厚さをすべて10μmと
した。また、磁性材料から成るポール部の硬化層の硬さ
も上記のハンマ吸着面に形成したように硬さを変えて製
作した。これらを組み合わせて、実機のドットラインプ
リンタによって印字速度300行/分で10×108回印字を行
った時の摩耗試験結果を第5図に示す。実機において印
字品質上問題となるハンマ吸着面とポール部の打撃接触
部の総摩耗量は50μm以上に達した場合である。従っ
て、ハンマ吸着面あるいはポール部のいずれか一方が50
μm以上摩耗すると印字品質が問題となるので、両部品
間の相対的摩耗を考える必要がある。
この図から明らかなように、ハンマ吸着面及びポール
部の硬化層の硬さがビッカース硬さ950以上では総摩耗
量50μm以上となり、印字品質が悪くなった。また、両
部品のどちらか一方の硬化層の硬さがビッカース硬さ95
0以下でも同様に印字品質が低下し、使用に耐えなかっ
た。これに対し、両部品とも硬化層のビッカース硬さが
1000以上になると総摩耗量は20〜42μmと少なく、耐摩
耗性に優れているので、常時印字品質が安定している。
(実施例2) 硬化層の形成方法を実施例1と同じにし、その硬化層
硬さをビッカース硬さ1000とした場合についてハンマ吸
着面及びポール部の硬化層厚さを種々変えて実機による
印字試験を行った。その結果両部品の硬化層厚さが1μ
m同志では期待したほどの耐摩耗性はなく、摩耗が初期
の段階で生じた。また、両部品のどちらか一方の硬化層
厚さを1μmとし、他方をこれ以上の厚さに形成しても
耐摩耗性の効果は認められなかった。これに対し、両部
品とも硬化層厚さが3μm以上になると寿命向上が図ら
れ、目標寿命10×108回を達成することができた。
〔発明の効果〕
以上のごとく、本発明によれば耐摩耗性が優れ、印字
品質が低下することなく10×108回の印字ができる優れ
た効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図はドットラインプリンタ用印字ハンマの印字機構
部の構成を示す断面図、第2図、第3図はハンマの吸着
部に硬化層を形成したことを示す側面図、第4図はポー
ル部の表面に硬化層を形成したことを示す側面図、第5
図は本発明品の実機による摩耗特性を示すために摩耗量
と硬化層厚さとの関係を示すグラフである。 1はピン、2は板バネ、7はリアヨーク、10はポール
部、11はハンマ、12はハンマ吸着部の硬化層、13はポー
ル部の硬化層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41J 2/275 - 2/28 B41J 9/133

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】板バネの自由端に装着されたピンとアマチ
    ュアとを取り付けてなるハンマと、該板バネの他端を固
    定するヨーク、永久磁石、および前記板バネの自由端が
    当接するポール部を含む磁気回路構造と、該磁気回路構
    造中に設けられた釈放コイルからなり、前記ハンマの釈
    放駆動により文字を形成するドットラインプリンタであ
    って、 前記ハンマと前記ポール部とが接触する夫々の個所に、
    クロム層を形成させると同時に窒素あるいは炭素を固溶
    させた硬化層を形成し、該硬化層をビッカース硬さ1000
    以上で3μm以上の厚さとしたことを特徴とするドット
    ラインプリンタ。
  2. 【請求項2】前記ハンマと前記ポール部とが接触する夫
    々の個所に設けられた硬化層は複数の層からなることを
    特徴とする請求項1記載のドットラインプリンタ。
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