JP2807549B2 - 筒内噴射式2サイクルエンジン - Google Patents

筒内噴射式2サイクルエンジン

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JP2807549B2
JP2807549B2 JP2153123A JP15312390A JP2807549B2 JP 2807549 B2 JP2807549 B2 JP 2807549B2 JP 2153123 A JP2153123 A JP 2153123A JP 15312390 A JP15312390 A JP 15312390A JP 2807549 B2 JP2807549 B2 JP 2807549B2
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、空気燃料噴射式2サイクルエンジンのアイ
ドリング制御装置に関し、特にアイドリング中における
電気的負荷の増大等によるエンジン停止(ストール)を
防止できるようにした装置に関する。
〔従来の技術〕
燃料噴射式2サイクルエンジンにおいてアイドリング
回転数を制御するために、コントロールユニット等の燃
料噴射制御手段によって目標アイドリング回転数に対応
した燃料噴射量及び噴射時期を設定し、これをバルブ機
構,燃料噴射弁等に出力することが考えられる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところで上記アイドリング制御装置において、燃料噴
射量,噴射時期を、目標アイドリング回転数に対応して
設定された噴射量,噴射時期に制御するだけでは、例え
ば補器類の作動により電気的負荷が急に増大した場合等
はエンジン回転が不安定となり、極端な場合はエンジン
がストールするという問題がある。なおこの問題は、各
エンジン自体の個体差によっても生じる場合が考えられ
る。
本発明は上記問題を解消するためになされたもので、
電気的負荷が増大した場合、あるいはエンジン自体の個
体差によって上記目標アイドリング回転数に対応して設
定された噴射量,噴射開始時期が適正でない場合にもエ
ンジンのストールを防止でき、かつ燃費を悪化させるこ
とのない筒内噴射式2サイクルエンジンのアイドリング
制御装置を提供することを目的としている。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、燃料噴射装置によりクランク軸1回転毎に
燃料を燃焼室内に直接噴射した後点火するようにした筒
内噴射式2サイクルエンジンのアイドリング制御装置に
おいて、エンジン回転数を検出する回転数検出手段と、
エンジンのアイドリング状態を検出するアイドリング検
出手段と、アイドリング状態では、(i)ピストンが下
死点から上死点へ移動する上昇行程中に排気ポートを閉
じた後に燃料が燃焼室内に噴射され、(ii)検出エンジ
ン回転数が目標アイドリング回転数より低下したとき
は、ピストンが上記上昇行程中に上記排気ポートを閉じ
た後の範囲内において、燃料の噴射開始時期を上記目標
アイドリング回転数に対応した噴射開始時期より進角
し、かつ噴射終了時期を上記目標アイドリング回転数に
対応した噴射終了時期のままとするか又はこれより遅角
することにより燃料噴射期間を目標アイドリング回転数
に対応した燃料噴射期間より延長し、(iii)さらに上
記噴射開始時期の進角状態及び燃料噴射期間の延長状態
を所定時間保持した後、噴射開始時期を段階的に上記目
標アイドリング回転数に対応した噴射開始時期に戻し、
燃料噴射期間を段階的に上記目標アイドリング回転数に
対応した燃料噴射期間に戻すように、上記燃料噴射装置
を制御する燃料噴射制御手段とを備えたことを特徴とし
ている。
ここで本発明は、空気と燃料を別々に、かつ同時にシ
リンダ内に噴射し、この時点で両者を混合させるいわゆ
る同時噴射タイプのエンジン、あるいは燃料のみを噴射
するタイプのエンジン、及びチャンバ内に空気と燃料を
予め噴射して混合させておき、この混合気をシリンダ内
に噴射するいわゆるプリチャージタイプのエンジンのい
ずれにも適用できる。
さらにまた本発明における目標アイドリング回転数に
ついては予め安定的に回転し得るエンジン回転数を各エ
ンジン毎に実験により求めておき、また燃料噴射開始時
期については燃料の充分な霧化を確保し得る燃料噴射開
始時期を、実験等によって求めておくことが好ましい。
また噴射開始時期の進角値については、目標アイドリ
ング回転数との差に対応した値を求めておくことが好ま
しい。
〔作用〕
本発明に係るアイドリング制御装置では、アイドリン
グ状態になると、現時点でのエンジン回転数が目標アイ
ドリング回転数と比較され、上記電気的負荷の増大等に
よってエンジン回転数が目標値より低下すると直ちに、
燃料が十分に霧化しうるよう燃料の噴射開始時期が目標
アイドリング回転数に対応した噴射開始時期より進角さ
れ、かつ燃料噴射時期が目標アイドリング回転数に対応
した燃料噴射期間より延長され、これによりエンジン回
転数が復帰し、エンジンのストールを防止できる。
これは、噴射開始時期を進角させた場合は、シリンダ
内圧力がより低い時点で燃料が噴射されることとなり、
燃料の噴射速度が速くなり、空気内貫通力が大きくな
る。この点から霧化が良好となり、エンジン回転数が上
昇する。
一方、上記進角及び延長によりエンジン回転数が目標
より高くなった場合に、噴射開始時期及び燃料噴射期間
を直ちに元の状態に戻すと、上記電気的負荷がかかった
ままの場合はエンジンがストールする懸念がある。そこ
で、上記上記進角及び延長の状態を所定時間保持した
後、直ちに元の状態に戻すのではなく、段階的に戻すよ
うにしたので、上記ストールの発生を回避できる。つま
り噴射開始時期の遅角及び燃料噴射期間の短縮がゆるや
かであるので、負荷がかったままであってもエンジン回
転数が急激に低下することはなく、直ちにストールする
ことはない。
さらに、アイドリング状態において電気負荷の増大等
によってエンジン回転数が目標値より低下するときなさ
れる上記噴射開始時期の進角は、ピストンが上昇行程中
に上記排気ポートを閉じた後の範囲内においてなされる
ので、燃焼室に噴射された燃料が排気ポートからそのま
ま排出される吹き抜けを確実に防止でき、燃費が悪化す
るのを防止できる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図について説明する。
第1図〜第6図は本発明の一実施例による空気燃料噴
射式2サイクルエンジンのアイドリング制御装置を説明
するための図であり、第1図はその全体構成を示すブロ
ック図、第2図は本実施例の進角量の復帰状態を示す
図、第3図はアイドリング領域を説明するための図、第
4図は噴射時期を各ポートタイミングととともに示す
図、第5図は空気燃料噴射装置本体を示す断面図、第6
図は本実施例の動作を説明するためのフローチャート図
である。
まず、空気燃料噴射装置本体の構造について第5図を
参照して詳述する。
該空気燃料噴射装置本体2は主として、シリンダヘッ
ド8に挿入固着された噴射ボディ9と、該噴射ボディ9
内に形成された空気室及び燃料室の噴射口を開閉するバ
ルブ機構10と、上記噴射ボディ9の外壁の後側部分に装
着され、上記燃料室に燃料を供給する燃料噴射弁11とか
ら構成されている。
上記噴射ボディ9は、シリンダヘッド8の燃焼室12に
臨む取付孔8b内に挿入されたハウジング13と、該ハウジ
ング13をシリンダヘッド8上に押圧固定するとともに、
上記バルブ機構10及び上記燃料噴射弁11を保持するボデ
ィ本体14とから構成されており、該ボディ本体14のフラ
ンジ(図示せず)がシリンダヘッド8にボルト締め固定
されている。
上記ハウジング13は、円筒状の胴部15aの上端にフラ
ンジ部15bを一体形成してなる外側ハウジング15内に同
じく円筒状の胴部16aの上端にフランジ部16bを一体成形
してなる内側ハウジング16を上側から挿入した2分割構
造のもので、外側ハウジング15のフランジ部15bが上記
ボディ本体14によってシリンダヘッド8上に押圧固定さ
れている。
ここで上記内側ハウジング16の軸心を貫通する孔内が
空気室17になっており、該貫通孔の下端開口が燃焼室12
に臨む空気噴射口16cとなっている。また上記内側ハウ
ジング16の外周面の上部,及び下部には上,下横凹溝16
d,16eがリング状に凹設されており、該上,下横凹溝16
d,16e同士は上記外周面に軸方向に延びるよう形成され
た一対の縦凹溝16fで連通されている。そして上記各横
凹溝16d,16e及び縦凹溝16f内が燃料室18になっており、
該燃料室18は内側ハウジング16の下端に形成された燃料
噴射口16gによって燃焼室12内に連通している。なお、1
9はシールリングである。
また上記ボディ本体14の車載時後側に位置する部分の
点火プラグ35上方に、上記燃料噴射弁11を取り付けるた
め取付凹部14aが該点火プラグと略平行に凹設されてい
る。この取付凹部14a内は、該ボディ本体14,上記外側ハ
ウジング15のフランジ部15bに斜め下方に延びるよう形
成された燃料通路14b,15cによって上記燃料室18の上側
の横凹溝16dに連通している。そして上記取付凹部14a内
に上記燃料噴射弁11の噴射ノズル側端部が挿入されてお
り、該噴射弁11の先端面11aが取付凹部14aの底面14cに
若干の隙間を開けて対向し、かつ該先端部と底面14cと
の間にはゴム製の緩衝部材20が介在されている。
また上記各燃料噴射弁11の上端の燃料供給口11bは1
本のフューエルレール21内に挿入され、該レール21内の
燃料通路21aに連通している。このフューエルレール21
はアルミ合金引き抜き材からなり、ステー22によって上
記シリンダヘッド8の上面にボルト締め固定されてい
る。
また上記内側ハウジング16の貫通孔には、上記バルブ
機構10を構成するバルブ23が下側から挿入されている。
このバルブ23は弁軸23aの下端に茸状の弁板23bを一体形
成してなり、この弁板23bによって上記空気噴射口16c及
び燃料噴射口16gを開閉する。また上記弁軸23aは、ボデ
ィ本体14の上面から突出し、該突出部23cには円盤状の
リテーナ24が螺装され、ロックナット25で固定されてお
り、該リテーナ24はキャップ26で囲まれている。また上
記リテーナ24の下方には通電時に励磁されて該リテーナ
24を下方に吸引する電磁コイル27が埋設されている。さ
らに該電磁コイル27の軸心には円筒状のばね座28がその
上下位置を可変に螺挿されており、該ばね座28と上記リ
テーナ24との間には該バルブ23を閉方向に付勢する付勢
バネ29が介設されている。なお、30は上記ばね座を所定
位置に固定するためのセットボルトである。
さらにまた上記ボディ本体14には、空気導入口14dが
形成されており、該導入口14dは上記ばね座28に形成さ
れた連通孔28aを介して上記内側ハウジング16内の空気
室17に連通している。また該空気燃料噴射装置本体2の
前側には、上記空気導入口14dを覆うようにエアレール3
1が配設されている。このエアレール31はアルミ合金引
き抜き材からなるものであり、これに貫通形成された空
気通路31aは、分岐通路31bにより上記ボディ本体14側の
空気導入口14dに連通している。なお32は分岐通路31b形
成時の加工孔を閉塞するプラグであり、また図示してい
ないが上記空気通路31aの一端は圧縮空気源に、他端は
圧力弁に接続されており、これにより該空気通路31a
内、ひいては上記内側ハウジング16の空気室17内は所定
空気圧に調整されている。
次に上記空気燃料噴射装置本体2の制御系を第1図な
いし第4図を参照して説明する。
第1図において、40はエンジン回転数を検出する回転
数検出センサ、41はスロットルバルブの開度位置を電圧
として取り出すポテンショナからなるスロットル開度検
出センサ、43はエンジンの運転状態全般を制御するコン
トロールユニットであり、該ユニット43の空気燃料噴射
制御部43aは、アイドリング状態において、空気燃料噴
射量を、目標アイドリング回転数に対応した噴射量に制
御するとともに、噴射開始時期については第4図に示す
ように、ピストンが下死点から上死点へ移動する上昇行
程中に、燃焼室に設けられた排気ポートを閉じた後、バ
ルブ機構10を作動させて燃料及び空気を燃焼室12内に噴
射するように制御する。そして上記空気燃料噴射制御部
43aはさらに検出エンジン回転数が目標アイドリング回
転数より低下すると、噴射開始時期をピストンが上記上
昇行程中に上記排気ポートを閉じた後の範囲内において
目標アイドリング回転数に対応した噴射開始時期より進
角させるとともに、噴射終了時期を目標アイドリング回
転数に対応した噴射終了時期のままとするか又はこれよ
り遅角することにより燃料噴射期間を延長する。そして
この進角状態及び延長状態を所定時間保持した後、段階
的に元の噴射量,噴射開始時期に復帰するように構成さ
れている。なお、ここで上記噴射量,噴射開始時期の増
量値,進角値は、検出回転数と目標アイドリング回転数
との差に対応させて予め実験等によって求め、マップ値
として該コントロールユニット43のメモリに記憶されて
いる。
次に第6図のフローチャートに沿ってアイドリング制
御動作を説明する。
まず、ステップS1において、スロットル開度検出セン
サ41からのスロットル開度を読み込み、該検出開度を第
3図のアイドリング開度と比較することによりアイドリ
ング状態か否かの判定を行う(ステップS2)。検出開度
の方が大きい場合は非アイドリング状態であるとして動
作を終了し、アイドリング制御は行わない。一方、小さ
い場合はアイドリング状態であるとして、目標アイドリ
ング回転数(第2図(b)のエンジン回転数a)を実現
する空気燃料の基準噴射量,及び該噴射燃料量の霧化時
間を確保し得る基準噴射開始時期を設定し、上記バルブ
機構10,燃料噴射弁11に出力する(ステップS3)。
一定時間経過後上記回転数検出センサ40からのエンジ
ン回転数を読み込み、この検出回転数と上記目標アイド
リング回転数とを比較し(ステップS4,S5)、検出回転
数が目標アイドリング回転数より高い場合は、ストール
の恐れはないとして動作を終了する。一方、例えば空調
装置のエアコップレッサの起動により負荷が増大してエ
ンジン回転数が目標アイドリング回転数より低下した場
合(第2図(b)のb参照)はステップS6に進んで、こ
の低下回転数に応じて設定された空気燃料噴射量の増量
値,噴射開始時期の進角値(例えばクランク角度で3
゜)を設定して上記バルブ機構10,燃料噴射弁11に出力
する。この場合、エンジン回転数が目標値より低いほど
増量値,進角値を大きく設定する。これにより第4図に
示すように、噴射開始タイミングは通常アイドリング時
のタイミングaから回転低下時のタイミングa′に進角
される。そしてこの進角させた際に、終了時期はそのま
まにして噴射期間を長くすることにより、噴射量を増量
させている。このような増量,進角状態で所定期間t
(例えばエンジンが70回転する期間)経過後、上記増
量,進角値を予め設定された値(例えばクランク角度で
1゜)だけ減量,遅角させた値を設定し、出力する(ス
テップS7,S8)。
そして再びエンジン回転数を読み込み、この検出回転
数と目標アイドリング回転数とを比較し(ステップS9,S
10)、エンジン回転数が低下した場合(第2図(b)の
c参照)はステップS6に戻って直ちに第2図(a)に二
点鎖線で示すように上記増量,進角状態に戻し、高い場
合はステップS11で、噴射量,噴射開始時期が上記基準
値に戻ったか否か判定し、戻っている場合は動作を終了
し、戻っていない場合はステップS7〜S8で再び減量,遅
角を繰り返す。これにより、第2図(a)に示すよう
に、及び第4図に破線で示すように進角量は、3゜の状
態から2゜,1゜,基準噴射開始時期に段階的に戻ること
となる。
このように本実施例では、アイドリング制御におい
て、目標アイドリング回転数に対応した空気燃料噴射
量,噴射開始時期によりアイドリング制御を行うととも
に、常時エンジン回転数を目標アイドリング回転数と比
較し、エンジン回転数が低下した場合は、直ちに燃料噴
射量を増量するとともに噴射開始時期を進角するように
したので、安定して回転し得る燃料量が得られるととも
に必要な霧化時間が得られ、電気的負荷の増大等による
エンジンのストールを防止することができる。
また、アイドリング回転数制御において、ピストンが
下死点から上死点へ移動する上昇行程中に排気ポートを
閉じた後、燃料を燃焼室内に噴射し、噴射完了後早期に
点火するようにしたので、層状燃焼を発生させることが
でき、アイドル回転が安定しやすい。
そしてエンジン回転数が目標アイドリング回転数より
低下した時、燃料噴射開始時期を目標アイドリング回転
数に対応した噴射開始時期より進角させる場合におい
て、ピストンが上記上昇行程中に排気ポートを閉じた後
の範囲内で進角させるとしており、燃焼室に噴射される
燃料が排気ポートからそのまま排出されることが確実に
防止されるので、燃費の悪化はない。
また噴射開始時期を進角させたので、シリンダ内圧力
がより低い時点で燃料が噴射されることとなり、燃料の
噴射速度が速くなり、空気内貫通力が大きくなる。この
点からも霧化が良好となり、エンジン回転数が上昇す
る。
また上記増量,進角の状態を所定時間保持した後、進
角値(クランク角度3゜)を直ちに元の基準値に戻すの
ではなく、例えば1゜づつ段階的に戻すようにしたの
で、仮に上記電気的負荷の増大が続いている場合でもエ
ンジンのストールを防止できる。つまり、減量,遅角が
段階的であるので、エンジン回転数の低下もゆるやかで
あり、従って負荷が続いてもストールに至ることはほと
んどない。また、上記進角値を1゜戻した場合にエンジ
ン回転が第2図(b)のcに低下してもこの低下期間は
第2図(a)にt′で示すように極短期間であり、この
点からもストールを回避できる。
また本実施例では噴射開始時期によりエンジン回転数
を制御しているので、エンジン回転数を増減するにあた
り、燃料噴射弁の噴射時間を調整する必要がないか、あ
るいは少なくて済む。このためアイドリング時はダイナ
ミックレンジぎりぎりの不安定領域であるにもかかわら
ずアイドリング回転数が安定する。
ここで、燃料噴射量を増量させる手段としては以下の
ものが採用できる。
本実施例のように同時噴射タイプで、かつ燃料通路が
空気通路開閉弁近傍に開口している場合は、噴射期間は
そのままで噴射開始時期を進角させることによっても噴
射量を増量できる。これは噴射開始時期の進角によって
噴射圧力とシリンダ内圧力との差圧力が大きくなり、そ
の結果噴射量が増大するものである。なお、進角量を大
幅に大きくした場合は噴射期間を短くしても噴射量の増
大が可能となる場合がある。
なお、同時噴射タイプの場合は、噴射開始時期を進角
して噴射時間を長くする。この場合、噴射終了時期は目
標アイドリング回転数に対応した噴射終了時期のままか
又はこれより遅角させても良い。
またプリチャージタイプの場合はチャンバ内への噴射
期間を長くすることによって噴射量の増大を図ることが
できる。なお、この場合、シリンダへの開口を開閉する
バルブの開タイミングを早める必要があるが、該バルブ
の開期間自体は長くする必要は必ずしもない。
また、いずれのタイプの場合も、燃料圧力を変化させ
て燃料噴射量を制御しても良い。
なお、噴射量を減量させる手段は増量の場合の逆であ
り、噴射期間を短くする、噴射開始時期を遅角させるこ
とで実現できる。
また、上記実施例では燃料,空気を別個に供給するよ
うにしたが、本発明は燃料,空気をチャンバ内に予め噴
射して混合させ、この混合気をシリンダ内に噴射供給す
るプリチャージ方式のものにも適用できる。
〔発明の効果〕
以上のように本発明に係る筒内噴射式2サイクルエン
ジンのアイドリング制御装置によれば、アイドリング状
態において、噴射開始時期を、目標アイドリング回転数
に対応した時期、すなわち、ピストンが上昇行程中に排
気ポートを閉じた後に設定し、燃料の燃焼室内への噴射
完了後早期に点火するようにしたので、層状燃焼を発生
させることができアイドル回転を安定させ易い。そして
電気的負荷の増大等によりエンジン回転数が目標アイド
リング回転数より低下した場合は、燃料の噴射開始時期
をピストンが上記上昇行程中に排気ポートを閉じた後の
範囲内で進角させ、かつ燃料噴射期間を延長するように
したので、エンジンのストールを防止できる効果があ
る。
また上記進角状態,延長状態を所定時間保持した後、
段階的に目標アイドリング回転数に対応した噴射開始時
期に遅角し、燃料噴射期間に戻すようにしたので、この
点からもエンジンのストールを防止できる効果がある。
さらにまたアイドリング状態時にエンジン回転数が目
標アイドリング回転数より低下した場合に燃料噴射開始
時期を遅角させるに当たり、ピストンが上記上昇行程中
に排気ポートを閉じた後の範囲内で進角させるようにし
たので、燃焼室に噴射される燃料が排気ポートからその
まま排出される吹き抜けを確実に防止でき、燃費の悪化
を防止できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第6図は本発明の一実施例による空気燃料噴射
式2サイクルエンジンのアイドリング制御装置を説明す
るための図であり、第1図はその全体構成を示すブロッ
ク図、第2図(a)は本実施例の進角量の制御状態を示
す図、第2図(b)はエンジン回転数の変化状態を示す
図、第3図はアイドリング領域を説明するための図、第
4図は噴射時期を各ポートタイミングとともに示す図、
第5図は空気燃料噴射装置本体を示す断面図、第6図は
本実施例の動作を説明するためのフローチャート図であ
る。 図において、40は回転数検出センサ(回転数検出手
段)、41はスロットル開度検出センサ(アイドリング検
出手段)、43aは空気燃料噴射制御部である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料噴射装置によりクランク軸1回転毎に
    燃料を燃焼室内に直接噴射した後点火するようにした筒
    内噴射式2サイクルエンジンのアイドリング制御装置に
    おいて、エンジン回転数を検出する回転数検出手段と、
    エンジンのアイドリング状態を検出するアイドリング検
    出手段と、アイドリング状態では、(i)ピストンが下
    死点から上死点へ移動する上昇行程中に排気ポートを閉
    じた後に燃料が燃焼室内に噴射され、(ii)検出エンジ
    ン回転数が目標アイドリング回転数より低下したとき
    は、ピストンが上記上昇行程中に上記排気ポートを閉じ
    た後の範囲内において、燃料の噴射開始時期を上記目標
    アイドリング回転数に対応した噴射開始時期より進角
    し、かつ噴射終了時期を上記目標アイドリング回転数に
    対応した噴射終了時期のままとするか又はこれより遅角
    することにより燃料噴射期間を目標アイドリング回転数
    に対応した燃料噴射期間より延長し、(iii)さらに上
    記噴射開始時期の進角状態及び燃料噴射期間の延長状態
    を所定時間保持した後、噴射開始時期を段階的に上記目
    標アイドリング回転数に対応した噴射開始時期に戻し、
    燃料噴射期間を段階的に上記目標アイドリング回転数に
    対応した燃料噴射期間に戻すように、上記燃料噴射装置
    を制御する燃料噴射制御手段とを備えたことを特徴とす
    る筒内噴射式2サイクルエンジンのアイドリング制御装
    置。
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