JP2806204B2 - インテグラルスキンフォームの成形方法及び成形用ポリウレタン材料 - Google Patents
インテグラルスキンフォームの成形方法及び成形用ポリウレタン材料Info
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- JP2806204B2 JP2806204B2 JP5128481A JP12848193A JP2806204B2 JP 2806204 B2 JP2806204 B2 JP 2806204B2 JP 5128481 A JP5128481 A JP 5128481A JP 12848193 A JP12848193 A JP 12848193A JP 2806204 B2 JP2806204 B2 JP 2806204B2
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Description
と高発泡のコア部とを備えた半硬質のインテグラルスキ
ンフォームの成形方法及び成形用ポリウレタン材料に関
し、例えば、自動車のステアリングホイールの被覆又は
パッド、インストルメントパネル、コンソールボックス
やグローブボックスの蓋体、ヘッドレスト、アームレス
ト、エアスポイラー等のISF成形品を反応射出成形
(以下、RIM成形という。)するのに好適なものであ
る。
内部に高発泡のコア部を備えた半硬質ポリウレタンフォ
ームは、一般にインテグラルスキンフォーム(以下、I
SFという。)と呼ばれる。従来、このISFは、ポリ
オール成分とイソシアネート成分とを主成分としフロン
を添加してなるポリウレタン材料を、型のキャビティに
注入し、ウレタン反応熱によりフロンを揮発・発泡させ
ることによって成形されていた。
では、反応硬化とフロンの揮発とが同時に進行し、無数
の泡が保持されるため、高発泡のコア部が形成される。
また、型表面に接したポリウレタン材料の表面部では、
反応熱が型に逃げて冷却されるため、前記内部と比べて
相対的にウレタン反応が遅れ、発熱量が少なくなる。そ
のため、フロンの揮発が抑制され、少数の泡しか発生し
ない。しかも、この泡は前記内部からの発泡圧により押
し潰されて縮小する。従って、この表面部には低発泡の
自己スキン層が形成される。
泡によるISFの成形方法には、次のような問題点があ
った。 (1) フロンは、大気に放散されるとオゾン層破壊や地球
温暖化の原因になるため、使用が禁止あるいは制限され
つつある。そのため、地球環境改善の立場から、フロン
を使用しないISFの成形方法の開発が待たれていた。
潰すことにより自己スキン層を形成していたため、該自
己スキン層には微小な泡が不可避的に残存し、これが表
面に現われて外観を損ねることがあった。
成しやすくするために、また、材料回り込み不良とエア
排出不良を防止するために、ポリウレタン材料をキャビ
ティにオーバーパックし、多量の余剰ポリウレタン材料
をベント部から吹き出させていたため、材料損失が大き
かった。
ロン発泡を行うと、該芯金によりポリウレタン材料に乱
流が起こり、空気が巻き込まれてピンホール、ボイド、
欠肉等の欠陥が生じやすかった。この問題は、ステアリ
ングホイールのリング部の芯金のように、長い芯金をキ
ャビティに配置する場合に、特に顕著であった。そこ
で、ゲートを乱流の起こりにくい位置に設けたり、巻き
込まれた空気を排出するためにベント部を複数箇所に設
けたりする必要があった。
なくてもISFを成形できる新しい方法について特許出
願をした(特開平4−226313号公報)。その方法
は、型のキャビティの気圧を低くする工程と、ポリオー
ル成分100重量部に対して水を0.1〜0.6重量部
添加したポリウレタン材料を、前記キャビティ内に注入
して発泡させることにより流動及び充満させる工程とを
含むものである。そのキャビティの減圧の程度(真空
度)は、例えば、水の添加量が0.1重量部である場合
には100Torr以下が好ましく、水の添加量が0.
6重量部である場合には400Torr以下が好ましい
とされていた。
ビティの真空度とを調節すれば、発泡倍率が変わるた
め、密度が種々異なるコア部を備えたISFを成形でき
た。しかし、水の添加量が0.1〜0.6重量部と少な
めであったため、特に高発泡倍率で低密度のコア部を備
えたISFは成形しにくかった。だからといって、単に
水の添加量を0.6重量部より多くしても、発泡中にポ
リウレタン材料が硬化してしまうため、必ずしもコア部
の発泡倍率は高くならなかった。そこで、本発明者らは
その後の研究により、水の添加量を0.6重量部より多
くし、かつ、ポリウレタン材料の硬化を遅延させること
により、高発泡倍率で低密度のコア部を備えたISFを
容易に成形できることを見い出し、本発明の完成に到っ
た。
使用しなくても高発泡倍率で低密度のコア部を備えたI
SFを成形できるようにし、地球環境改善に貢献するこ
とにある。第2の目的は、泡がほとんど残存しない低発
泡の緻密な自己スキン層を形成し、フロン発泡の場合と
同等又はそれ以上の優れた外観と感触とを得ることにあ
る。第3の目的は、ピンホール、ボイド、欠肉等の欠陥
を生じにくくし、ポリウレタン材料のオーバーパックを
不要にして、材料損失を低減することにある。
利用したポリウレタンフォームの製造技術が記載されて
いるが、いずれの技術も本発明の目的、構成及び効果を
開示又は示唆するものではない。 特開昭55−63237号公報と特開昭55−63
238号公報には、成形型に形成した細孔溝から真空引
きを行い、成形型の隅々まで均一にポリウレタン材料を
発泡させる方法が開示されている。しかし、この公報に
は、発泡剤に関する記載が何も無い。
は、ポリウレタン材料の発泡を減圧雰囲気下で行う方法
が開示され、その効果の一つとしてフロン等の発泡剤の
量を減少できることが挙げられている。しかし、この方
法は、依然としてフロン等による発泡を利用するもの
で、フロンに全く依存しない本発明とは基本的に異な
る。
は、発泡剤として水を加えたポリウレタン材料を減圧雰
囲気下で発泡させて、低密度のポリウレタンフォームを
製造する方法が開示されている。しかし、この方法は、
ISFを成形するものではなく、逆に、スキン層の形成
を表面性状の劣化として評価するものである。
は、ポリウレタン材料に窒素ガス等を容積比で2〜30
%捕捉させ、これを減圧雰囲気下で膨脹発泡させる方法
が開示されている。しかし、この方法も、ISFを成形
するものではない。
質ポリウレタン材料を、減圧した型にパック率約150
〜450%で注入して発泡させる方法が開示されてい
る。しかし、その硬質ポリウレタン材料にはフロン等の
発泡剤が含有される。
発泡の自己スキン層と高発泡のコア部とを備えた半硬質
のISFの成形方法において、型のキャビティを50超
〜700Torrに減圧する工程と、ポリオール成分と
イソシアネート成分とを主成分とし、フロンを無添加と
し、硬化遅延触媒を添加し、ポリオール成分100重量
部に対して水を0.6超〜3.0重量部添加してなるポ
リウレタン材料を、前記キャビティに注入して発泡させ
る工程とを含むように構成した。
ア部とを備えた半硬質のインテグラルスキンフォームを
成形するポリウレタン材料において、ポリオール成分と
イソシアネート成分とを主成分とし、フロンを無添加と
し、硬化遅延触媒を添加し、ポリオール成分100重量
部に対して水を0.6超〜3.0重量部添加するという
手段をとった。
度)は、50超〜700Torrとするが、好ましくは
50超〜600Torrである。50Torr以下とす
ると減圧に時間がかかり、大気圧に近過ぎると後述する
減圧による作用が少なくなるからである。また、硬化遅
延触媒としては、DBU(1,8ジアザビシクロウンデ
セン−7)、DBUのフェノール塩、DBUのギ酸塩、
アミン系触媒の有機酸塩(例えばトリエチレンジアミン
のオレイン酸塩)等を例示でき、これらは1種類を単独
で又は2種類以上を混合して添加することができる。硬
化遅延触媒の添加量は、その種類や要求されるコア部の
発泡倍率等によって異なるが、通常はポリオール成分1
00重量部に対して0.01〜0.3重量部とする。ま
た、水の添加量(0.6超〜3.0重量部)は、材料に
自然吸湿された水(通常、0.1〜0.15重量部)も
含む値である。
キャビティ内に注入すると、該ポリウレタン材料にはそ
の部位により次のような変化が起こる。
の内部は、次の水による発泡作用とその膨脹作用と硬化
遅延作用とにより充分に発泡して、高発泡倍率で低密度
のコア部となる。
ネート成分とのウレタン反応が進み、その反応熱により
温度が高くなるため(例えば70〜90℃)、水とイソ
シアネート成分との反応も促進されてCO2 が発生し、
ポリウレタン材料が発泡する。また、キャビティを減圧
しているので、発生したCO2 はボイル・シャルルの法
則により膨脹する。一方、ウレタン反応が進むと、ポリ
ウレタン材料の硬化も進むため、発泡が抑制されるよう
になる。
発泡と硬化とのバランスで形成され、一般に、発泡に関
与するのは水の添加量とキャビティの真空度であり、硬
化に関与するのは触媒の種類及び添加量である。
0重量部と多めなので、CO2 の発生量も多い。さら
に、ポリウレタン材料に硬化遅延触媒を添加しているの
で、ポリウレタン材料の硬化が遅れ、その硬化前にCO
2 は多量に発生し膨脹する。従って、ポリウレタン材料
の内部は、特に高発泡倍率で低密度のコア部となる。こ
の発泡倍率は、前記範囲内で水の添加量、キャビティの
真空度、硬化遅延触媒の種類及び添加量等を適宜変更す
ることより、変えることができる。
ポリウレタン材料の内部の温度は、前述の通り高くな
る。従って、キャビティの気圧を特に低くしたり、ポリ
ウレタン材料の温度を特に高めたりすれば、水の沸点よ
りもポリウレタン材料の内部の温度の方を高くすること
ができる。その場合には、水が沸騰して気化するため、
前記化学発泡に加えて、その気化した水蒸気もコア部の
発泡に寄与する。
表面部においては、ポリオール成分とイソシアネート成
分との反応熱が型へ逃げてしまい、該表面部の温度が型
の温度(通常は40〜60℃)以上には上がりにくいた
め、水とイソシアネート成分との反応が進まず、CO2
はほとんど発生しない。また、キャビティを減圧してい
るので、特にポリウレタン材料の表面部においてCO2
が脱泡されやすい。そのため、この表面部は低発泡のス
キン層となり、その表面には問題にならない程度の極小
の気泡が現れるにすぎない。従って、従来のフロン発泡
の場合と同等又はそれ以上の優れた外観を得ることがで
きる。
薄になっているので、ピンホール、ボイド、欠肉等の欠
陥が生じにくい。従って、フロン発泡のようにポリウレ
タン材料をオーバーパックする必要はなく、材料損失を
低減できる。
の成形に具体化した第一実施例について、図1〜図8に
基づいて説明する。まず、本実施例で使用する成形装置
は、図1〜図3に示すように、2つの分割型からなる成
形用金型1と、該成形用金型1を内部に配置可能な真空
箱11と、該真空箱11内を真空吸引する真空ポンプ2
0と、該真空箱11に付設され、成形用金型1のキャビ
ティ4にポリウレタン材料を射出可能な材料射出機構2
1とから構成されている。また、本実施例で使用するス
テアリングホイール41の芯金42は、リング部とスポ
ーク部と中心のボス部とからなり、そのリング部の全部
とスポーク部の一部とにISF被覆43が成形される。
可動型3との2つの分割型からなり、両型2,3の対峙
面には型閉じ時に略リング状のキャビティ4を形成する
成形溝4aが形成されている。キャビティ4の断面中心
には、芯金42のリング部の全部とスポーク部の一部と
が配置される。固定型2と可動型3のPL面2a,3a
には、前記キャビティ4への材料流路であるスプルー
6、ランナー7及びゲート8が凹設され、成形溝4aの
外周側かつ図2等における左端にゲート8が開口してい
る。従って、ポリウレタン材料Mはこのゲート8からキ
ャビティ4に注入されて二方向に分かれて流動し、図2
等における右端の最終充満位置Lで合流して充満するよ
うになっている。
ベント孔5が設けられている。このベント孔5の直径
は、通常、1〜10mmとされる。直径1mm未満のベ
ント孔5では、最終充満位置Lがばらついたときに、ガ
ス抜き効果が充分得られない場合があり、直径10mm
を越えるベント孔5では、成形品の仕上げ加工後に、こ
のベント孔5の跡が目立ち、成形品の外観を悪くさせて
しまうので好ましくない。本実施例では、直径3mm、
長さ15mmの真直なベント孔5とした。また、型閉じ
時のPL面2a,3a間には、金型の加工精度の関係か
ら、キャビティ4の全周にわたり0.03〜0.06m
mの隙間が発生するが、該隙間はエアベントランドとし
て後述のガス抜きの作用を奏する。
には、両型2,3の型閉じ時の位置決め用嵌合部31
と、芯金42のボス部を収めて保持するための凹所32
及び台座33とが設けられている。この台座33には成
形後のステアリングホイール41を離型させるためのイ
ジェクトピン34が突出可能に内設されている。
(発泡圧は通常50〜500kPa程度である。)は要
求されないので、アルミニウム型、電鋳型等の安価な型
を使用することができる。
ース12と、可動型3が固定された下ケース13とから
なり、上ケース12の合せ部に設けられた取付溝にはO
リング状のシール部材14が装着され、真空箱11を閉
じたときに、その内部が密閉されるようになっている。
また、図1〜図3に示すように、下ケース13に設けら
れた吸引ノズル16には、吸引ホース15及びリークバ
ルブ17を介して、真空ポンプ20が接続されている。
この真空箱11は、成形用金型1を内部に配置可能で、
且つ、その成形用金型1との間に空間部Kが形成される
大きさに形成されている。
図6に示すように、該下ケース13の外部からベント孔
5の付近を目視し得る透視窓51が設けられている。こ
の透視窓51は、下ケース13に貫設された開口52
と、該開口52を内側から塞ぐように、シールリング5
3を介して下ケース13の内面に当てられたガラス製又
は合成樹脂製の透明板54と、該透明板54の周縁を押
さえてボルト55により下ケース13に止められる枠体
56とから構成される。枠体56と透明板54との間及
び、枠体54と下ケース13との間には、シール板57
を介することが好ましい。
と下ケース13は、各々一体化されている。この下ケー
ス13は図示しない油圧シリンダラム等に取り付けられ
ており、型閉じ時にはその周縁合せ部が上ケース12の
周縁合せ部に当たるまで上昇され、型開き時には下降さ
れるようになっている。
ポリオール混合成分を貯溜するタンク25及びイソシア
ネート成分を貯溜するタンク26とミキシングヘッド2
2とが、それぞれ高圧ポンプ27及びフィルタ28を具
備する循環路29により接続されて構成され、ポリオー
ル混合成分とイソシアネート成分との衝突混合及び各成
分の循環を繰返すことができるようになっている。図1
等に示すように、ミキシングヘッド22の射出ノズル2
3は、Oリング24,24を介して成形用金型1のスプ
ルー6部位に接続可能である。
ポリオール成分とイソシアネート成分とを主成分とし、
フロンを無添加とし、硬化遅延触媒を添加し、ポリオー
ル成分100重量部に対して水を0.6超〜3.0重量
部添加したものである。
に説明する。 図1に示すように成形用金型1を型開きした状態
で、図2に示すように可動型3に芯金42をセットす
る。
閉じしてキャビティ4を形成すると略同時に、真空箱1
1を閉じてその内部を密閉状態とする。本実施例では、
下ケース13を図示しない油圧シリンダラム等により上
昇させることにより、シール部材14を上ケース12の
合せ部に当接させて真空箱11を密閉状態とするととも
に、固定型2と可動型3とを型閉じした。なお、成形用
金型1の開閉と真空箱11の開閉とは、別々の油圧シリ
ンダ等で個々に行うこともでき、両方の開閉タイミング
をずらすこともできる。
ル16から真空箱11の空間部Kを50超〜700To
rrの真空度まで減圧する。このとき、キャビティ4
は、PL面2a,3a間の隙間、スプルー6等の材料流
路、さらにはベント孔5を通じて、真空箱11の空間部
Kと連通状態にあるので、該キャビティ4も空間部Kと
同程度の真空度まで減圧される。
行いながら、図4に示すように、前記ポリウレタン材料
Mを射出ノズル23からキャビティ4に注入し、RIM
成形を行なう。
ポリウレタン材料Mの内部には、前述した作用により、
図8に示すような高発泡倍率で低密度のコア部45が形
成される。また、型表面に接するポリウレタン材料Mの
表面部には、前述した作用により、泡がほとんど残存し
ない低発泡の緻密な自己スキン層44が形成される。ま
た、芯金42に接するポリウレタン材料Mの内面部に
も、同様の作用により、低発泡の緻密な自己接着層47
が形成される。一般に、自己接着層47は自己スキン層
44よりやや薄く形成される。
PL面2a,3aの間の隙間を順に自己シールしてゆ
く。そして、ポリウレタン材料Mの流動先端部が最終充
満位置Lに到達してベント孔5から少し吹き出したとき
に、該流動先端部が反応硬化してベント孔5を自己シー
ルするように、ポリウレタン材料Mの反応速度が調整さ
れている。
真空箱11の外部から透視窓51を通してベント孔5の
付近を目視することができるので、真空箱11を密閉し
たまま、ポリウレタン材料Mの流動先端部がベント孔5
から吹き出したことを確認したり、その発泡状態を観察
したりすることができる。
な効果として、ポリウレタン材料Mの流動を邪魔する空
気が薄くなるため、キャビティ4にアンダーカット部や
枝部があっても、該ポリウレタン材料Mはそれらの部位
に確実に回り込む。また、脱泡された吸蔵ガスは、ベン
ト孔5及びPL面2a,3a間の隙間から吸引されて排
出される。そのため、フロン発泡のように、ポリウレタ
ン材料をオーバーパックする必要がなく、材料損失を低
減できる。
るのを待って、図7に示すように、成形用金型1を型開
きするとともに、真空箱11を開放状態とする。この型
開きと連動して、可動型3のイジェクトピン34が突出
し、成形されたISF被覆43付きのステアリングホイ
ール41が自動的に離型する。
ウレタン材料によれば、特にステアリングホイール41
のISF被覆43の成形に好適な、次のような効果(a)
(b)(c)も得られる。
リング部により乱流を起こしやすい。しかし、本実施例
のキャビティ4内は減圧により空気が薄くなっているの
で、ピンホール、ボイド、欠肉等の欠陥が生じにくい。
そのため、本実施例のようにゲート8をリング部の外周
側に設ける等、ゲート8位置の自由度が高くなる。ま
た、ベント孔5は一つで十分である。
ャビティ4内を二方向に分かれて流動し、最終充満位置
Lで合流するため、一般には、その合流部にウェルドラ
インが生じ易いとか、ピンホール、ボイド、欠肉等の原
因となるガスが溜り易いとかという特有の問題がある。
しかし、本実施例では、キャビティ4を減圧するととも
に、合流部の流動先端部をベント孔5から吹き出させる
ので、これらの欠陥を確実に防止することができる。
に泡がほとんど残存しない緻密な自己接着層47が形成
されるので、芯金42のリング部に対するISF被覆4
3の保持力が強くなる。
に示すように、本実施例の範疇に含まれる試験例1、試
験例2及び試験例3と、同範疇に含まれない比較例と
の、各組成のポリウレタン材料を作成した。使用したポ
リエーテルポリオールは、2官能ポリエーテルポリオー
ル(分子量4000)と3官能ポリエーテルポリオール
(分子量6000)とを等量ずつ含むものである。トリ
エチレンジアミンは、従来より添加されている触媒であ
って、発泡と硬化の両方を促進させるものであり、通
常、ポリオール成分100重量部に対して0.3〜1.
0重量部添加する。同触媒に加え、試験例1には硬化遅
延触媒としてDBUを添加し、試験例2には同じくDB
Uのフェノール塩を添加し、試験例3には同じくDBU
のギ酸塩を添加した。一方、比較例には硬化遅延触媒を
添加しなかった。そして、表1に併記した各真空度のキ
ャビティ4に各ポリウレタン材料を注入して発泡させ、
ステアリングホイールのISF被覆43を成形した。
45の密度を測定したところ、表1に併記したように、
比較例は0.7g/cm3 であったのに対し、試験例1
は0.5g/cm3 、試験例2は0.3g/cm3 、試
験例3は0.2g/cm3 であり、いずれ も高発泡倍率
で低密度になって いた。また、試験例1〜3の自 己スキ
ン層44の表面には泡がほとんど現れず、フロン発泡の
場合と同等又はそれ以上の優れた外観と感触とが得られ
た。
SFパッドの成形に具体化した第二実施例について、図
9〜図12に基づいて説明する。本実施例で使用する成
形装置は、可動型3に設けられた成形凹部と固定型2に
設けられた成形凸部との間にISFパッド成形用のキャ
ビティ4が形成される点、下ケース13の合せ部にシー
ル部材14が装着された点、等においてのみ第一実施例
と相違する。従って、第一実施例と共通する部材には、
同図に第一実施例と共通の符号を付して重複説明を避け
る。
ソシアネート成分とを主成分とし、フロンを無添加と
し、硬化遅延触媒を添加し、ポリオール成分100重量
部に対して水を0.6超〜3.0重量部添加したポリウ
レタン材料Mを、50超〜700Torrの真空度に減
圧したキャビティ4に注入してRIM成形を行なう。こ
のとき、図12に示すように、型表面から離れたポリウ
レタン材料Mの内部には発泡倍率の特に高いコア部38
が形成され、型表面に接するポリウレタン材料Mの表面
部には泡がほとんど残存しない低発泡の緻密な自己スキ
ン層39が形成され、もって外観及び物性に優れたIS
Fパッド37が成形される。
覆43に特有の効果を除き、第一実施例と同様の効果が
得られる。
れず、例えば以下のように発明の趣旨から逸脱しない範
囲で任意に変更して具体化することもできる。 (1)実施例では、成形用金型1と真空箱11とが別体
のものを示したが、成形用金型を二重壁構造とし、外側
の壁を真空箱11と同じ作用をさせるようにして、成形
用金型内に空間部を一体に設けてもよい。
のキャビティ4の外周において、その全周に亘って又は
一部に、このキャビティ4の内部を減圧可能な大きな溝
状凹部9が形成できれば、この溝状凹部9は空間部とし
て作用する。この溝状凹部9は、成形用金型1の可動型
3又は固定型2の一方又は両方に形成することができ
る。また、溝状凹部9の外周には外気を遮断するための
シール部材10を設けることが好ましい。
けたものを示したが、ベント孔5の代わりに、キャビテ
ィに面して、かつポリウレタン材料の最終充満部位に微
細な多孔を備えたコアを用いた金型を使用して、前記の
微細な多孔から最終のガス抜きを行なわせて、この発明
の成形方法を行なってもよい。
泡圧力に耐え得るセラミック型、樹脂型その他の各種型
を使用することができる。
タン材料によれば、次のような優れた効果を奏する。 フロンを使用しなくても高発泡倍率で低密度のコア
部を備えたISFを成形でき、地球環境改善に貢献でき
る。 泡がほとんど残存しない低発泡の緻密な自己スキン
層を形成でき、フロン発泡の場合と同等又はそれ以上の
優れた外観と感触とが得られる。 キャビティ内は減圧により空気が稀薄になっている
ので、ピンホール、ボイド、欠肉等の欠陥が生じにく
い。従って、フロン発泡のようにポリウレタン材料をオ
ーバーパックする必要はなく、材料損失を低減できる。
覆のRIM成形に使用する成形用金型及び真空箱を開い
たときの断面図である。
面図である。
る。
行うときの断面図である。
離型したときの断面図である。
ッドのRIM成形に使用する成形用金型及び真空箱を開
いたときの断面図である。
を行うときの断面図である。
ある。
グホイール 42 芯金 43 ISF被覆 44 自己スキン層 45 コア部 M ポリウレタン材料
Claims (2)
- 【請求項1】 低発泡の自己スキン層と高発泡のコア部
とを備えた半硬質のインテグラルスキンフォームの成形
方法において、型のキャビティを50超〜700Tor
rに減圧する工程と、ポリオール成分とイソシアネート
成分とを主成分とし、フロンを無添加とし、硬化遅延触
媒を添加し、ポリオール成分100重量部に対して水を
0.6超〜3.0重量部添加してなるポリウレタン材料
を、前記キャビティに注入して発泡させる工程とを含む
ことを特徴とするインテグラルスキンフォームの成形方
法。 - 【請求項2】 低発泡の自己スキン層と高発泡のコア部
とを備えた半硬質のインテグラルスキンフォームを成形
するポリウレタン材料において、ポリオール成分とイソ
シアネート成分とを主成分とし、フロンを無添加とし、
硬化遅延触媒を添加し、ポリオール成分100重量部に
対して水を0.6超〜3.0重量部添加したことを特徴
とするインテグラルスキンフォームの成形用ポリウレタ
ン材料。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5128481A JP2806204B2 (ja) | 1993-04-30 | 1993-04-30 | インテグラルスキンフォームの成形方法及び成形用ポリウレタン材料 |
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