JP2805511B2 - 液晶表示素子 - Google Patents
液晶表示素子Info
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- JP2805511B2 JP2805511B2 JP1235964A JP23596489A JP2805511B2 JP 2805511 B2 JP2805511 B2 JP 2805511B2 JP 1235964 A JP1235964 A JP 1235964A JP 23596489 A JP23596489 A JP 23596489A JP 2805511 B2 JP2805511 B2 JP 2805511B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は液晶表示素子に関し、特に正の誘電異方性を
有する液晶をホモジニアス配向させたECB(Electricall
y Controlled Birefringence)型液晶表示素子に関する
ものである。
有する液晶をホモジニアス配向させたECB(Electricall
y Controlled Birefringence)型液晶表示素子に関する
ものである。
電気的に制御される複屈折効果を利用したいわゆるEC
B型液晶素子は、上下基板間に液晶分子がホモジニアス
配向するように液晶層を挾持した液晶セルを有し、この
液晶セルの両側に、液晶層に近接した偏光子の透過軸ま
たは吸収軸と液晶分子の配向方向をずらして前記偏光子
が配設され、液晶分子の複屈折性を利用して液晶セルが
着色するような構成となっている。そして液晶層に電圧
を印加して液晶層の配向状態により表示色を変化させて
いる。
B型液晶素子は、上下基板間に液晶分子がホモジニアス
配向するように液晶層を挾持した液晶セルを有し、この
液晶セルの両側に、液晶層に近接した偏光子の透過軸ま
たは吸収軸と液晶分子の配向方向をずらして前記偏光子
が配設され、液晶分子の複屈折性を利用して液晶セルが
着色するような構成となっている。そして液晶層に電圧
を印加して液晶層の配向状態により表示色を変化させて
いる。
〔発明が解決しようとする課題〕 従来のECB型液晶表示素子を光シャッターとして利用
し、白黒表示やカラーフィルターを用いたカラー表示を
行うためには、液晶層のレターデーション(液晶分子の
屈折率異方性と液晶層の厚さの積)を小さくする必要が
ある。しかし、液晶層のレターデーションを小さくする
と、しきい値電圧近傍における明るさの電圧による変化
が小さくなり、高時分割駆動した時に十分なコントラス
トが得られないという欠点があった。
し、白黒表示やカラーフィルターを用いたカラー表示を
行うためには、液晶層のレターデーション(液晶分子の
屈折率異方性と液晶層の厚さの積)を小さくする必要が
ある。しかし、液晶層のレターデーションを小さくする
と、しきい値電圧近傍における明るさの電圧による変化
が小さくなり、高時分割駆動した時に十分なコントラス
トが得られないという欠点があった。
本発明は、このような従来技術の欠点を解消し、高時
分割駆動時にも良好なコントラストが得られ、光シャッ
ターに好ましく使用することのできるECB型液晶表示素
子を提供することを目的とする。
分割駆動時にも良好なコントラストが得られ、光シャッ
ターに好ましく使用することのできるECB型液晶表示素
子を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明によれば、正の誘電
異方性を有する液晶組成物からなる液晶層が、電極を備
えた一対の基板間でホモジニアス配向するように構成さ
れた液晶セルと、該液晶層を挾むようにして設けられた
一対の偏光子を有する液晶表示素子において、上記液晶
層と両偏光子との間の少なくとも一方に複屈折層を設
け、該複屈折層の面内最大屈折率方向が該液晶層の液晶
分子配向方向と略直交するようになし、該複屈折層のレ
ターデーション(複屈折層の面内の屈折率異方性ΔnCと
複屈折層の厚さdCのdC・ΔnC)と該液晶層のレターデー
ション(液晶層の屈折率異方性ΔnLと液晶層の厚さdLの
積・ΔnL)との差が0.1μm以下になるようにしたこと
を特徴とする液晶表示素子が提供される。
異方性を有する液晶組成物からなる液晶層が、電極を備
えた一対の基板間でホモジニアス配向するように構成さ
れた液晶セルと、該液晶層を挾むようにして設けられた
一対の偏光子を有する液晶表示素子において、上記液晶
層と両偏光子との間の少なくとも一方に複屈折層を設
け、該複屈折層の面内最大屈折率方向が該液晶層の液晶
分子配向方向と略直交するようになし、該複屈折層のレ
ターデーション(複屈折層の面内の屈折率異方性ΔnCと
複屈折層の厚さdCのdC・ΔnC)と該液晶層のレターデー
ション(液晶層の屈折率異方性ΔnLと液晶層の厚さdLの
積・ΔnL)との差が0.1μm以下になるようにしたこと
を特徴とする液晶表示素子が提供される。
上記複屈折層が多数重ねられる場合は、各屈折層のレ
ターデーションの合計と上記液晶層のレターデーション
との差が0.1μm以下になるようにする。また、複屈折
層を液晶層の両側に設ける場合も、両側の複屈折層の面
内最大屈折率方向は液晶層の液晶分子配向方向と略直交
し、両側の複屈折層のレターデーションの合計と液晶層
のレターデーションとの差が0.1μm以下になるように
する。
ターデーションの合計と上記液晶層のレターデーション
との差が0.1μm以下になるようにする。また、複屈折
層を液晶層の両側に設ける場合も、両側の複屈折層の面
内最大屈折率方向は液晶層の液晶分子配向方向と略直交
し、両側の複屈折層のレターデーションの合計と液晶層
のレターデーションとの差が0.1μm以下になるように
する。
ここで言う複屈折層とは、屈折率異方性を有するもの
で、かつ透明性を有することが必要である。具体的に
は、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアリレー
ト、ポリエーテルエーテルケトン、ポリスルホン、ポリ
エーテルスルホン等の芳香族高分子や、ポリエチレン、
ポリプロピレン等のポリオレフィン系高分子、塩化ビニ
リデン、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、アクリ
ル樹脂等のビニル系高分子、セルロース及びその誘導体
たとえば、再生セルロース(セロハン)、ジアセチルセ
ルロース、トリアセチルセルロース等の各高分子の延伸
または押し出し成形フィルムを例示することができる。
また、雲母、方解石、水晶等の結晶の薄片を光学軸に平
行な面で切り出したものを例示することもできる。
で、かつ透明性を有することが必要である。具体的に
は、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアリレー
ト、ポリエーテルエーテルケトン、ポリスルホン、ポリ
エーテルスルホン等の芳香族高分子や、ポリエチレン、
ポリプロピレン等のポリオレフィン系高分子、塩化ビニ
リデン、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、アクリ
ル樹脂等のビニル系高分子、セルロース及びその誘導体
たとえば、再生セルロース(セロハン)、ジアセチルセ
ルロース、トリアセチルセルロース等の各高分子の延伸
または押し出し成形フィルムを例示することができる。
また、雲母、方解石、水晶等の結晶の薄片を光学軸に平
行な面で切り出したものを例示することもできる。
大面積のものが容易に得られるという点で高分子系の
ものを特に有利に使用することができる。
ものを特に有利に使用することができる。
上記複屈折層は、液晶層の片側もしくは両側において
液晶層と偏光層の間に設けられるが、液晶セルの基板と
偏光子の間に設置して、液晶セルと別体としても良く、
液晶セルにおける基板を兼ねていても良く、液晶セルの
一部として構成されても良い。さらに、蒸着等により基
板上に複屈折層を形成しても良い。また、偏光子の保護
フィルムとして複屈折層を有するフィルムを用いること
により構成しても良い。
液晶層と偏光層の間に設けられるが、液晶セルの基板と
偏光子の間に設置して、液晶セルと別体としても良く、
液晶セルにおける基板を兼ねていても良く、液晶セルの
一部として構成されても良い。さらに、蒸着等により基
板上に複屈折層を形成しても良い。また、偏光子の保護
フィルムとして複屈折層を有するフィルムを用いること
により構成しても良い。
さらに、上記液晶セルと同じ液晶セルを上記液晶セル
に重ね、二つの液晶セルの液晶分子配向方向が直交する
ように構成しても、本発明の目的を達成することができ
る。
に重ね、二つの液晶セルの液晶分子配向方向が直交する
ように構成しても、本発明の目的を達成することができ
る。
次に、本発明を図面により詳細に説明する。
第1図は本発明の液晶表示素子の構成例を示す断面図
である。透明電極12,22および配向膜11,21が形成された
上下両基板13,23の間に液晶層30が挾持されており、シ
ール材31によって外界と隔離されて液晶セルが形成され
ている。液晶層30の液晶分子は、配向膜11,21によって
基板13,23に対して略水平方向になっており、これら上
下基板13,23間でホモジニアス配向している。なお、必
要に応じて液晶層30またはシール材31に液晶層30の厚さ
を一定に保つためのギャップ材を混入してもよい。
である。透明電極12,22および配向膜11,21が形成された
上下両基板13,23の間に液晶層30が挾持されており、シ
ール材31によって外界と隔離されて液晶セルが形成され
ている。液晶層30の液晶分子は、配向膜11,21によって
基板13,23に対して略水平方向になっており、これら上
下基板13,23間でホモジニアス配向している。なお、必
要に応じて液晶層30またはシール材31に液晶層30の厚さ
を一定に保つためのギャップ材を混入してもよい。
上記のように形成された液晶セルの最も外側に偏光子
14,24が配設されるが、本構成例では、上側偏光子24と
上側基板23との間に前記の特徴を有する複屈折層32を設
けた。
14,24が配設されるが、本構成例では、上側偏光子24と
上側基板23との間に前記の特徴を有する複屈折層32を設
けた。
従来のECB型液晶表示素子の色度座標(x,y)及び明る
さYのレターデーションdL・ΔnLによる変化をそれぞれ
第2図及び第3図に示す。ここでは、上下の偏光子の透
過軸の成す角は90゜で、液晶分子の配向方向と隣接する
偏光子の透過軸の成す角は45゜とした。従来のECB型液
晶表示素子を光シャッターとして用いるためには、選択
点と非選択点の色が白又は黒で、かつ選択点と非選択点
の明るさの変化が大きいことが必要である。このために
は、第2図において、選択点と非選択点の色度座標が白
色を示す+印の近くなるようにレターデーションdL・Δ
nLを設定しなければならない。さらに、第3図におい
て、あるdL・ΔnLにおける明るさYNS(非選択点の明る
さ)と電圧の印加により小さくなったレターデーション
dL・ΔnL−δ(δ>0;δは、時分割数及び液晶の種類に
依存する。)における明るさYS(選択点の明るさ)の差
が大きくなるようにdL・ΔnLを設定する必要がある。し
たがって、第2図及び第3図より、dL・ΔnLは0.27(μ
m)程度に設定する必要がある。しかし、dL・ΔnLをこ
のような小さな値に設定すると、しきい値電圧近傍にお
ける明るさの電圧変化が小さくなり、高時分割駆動時に
十分なコントラストが得られなくなってしまう。
さYのレターデーションdL・ΔnLによる変化をそれぞれ
第2図及び第3図に示す。ここでは、上下の偏光子の透
過軸の成す角は90゜で、液晶分子の配向方向と隣接する
偏光子の透過軸の成す角は45゜とした。従来のECB型液
晶表示素子を光シャッターとして用いるためには、選択
点と非選択点の色が白又は黒で、かつ選択点と非選択点
の明るさの変化が大きいことが必要である。このために
は、第2図において、選択点と非選択点の色度座標が白
色を示す+印の近くなるようにレターデーションdL・Δ
nLを設定しなければならない。さらに、第3図におい
て、あるdL・ΔnLにおける明るさYNS(非選択点の明る
さ)と電圧の印加により小さくなったレターデーション
dL・ΔnL−δ(δ>0;δは、時分割数及び液晶の種類に
依存する。)における明るさYS(選択点の明るさ)の差
が大きくなるようにdL・ΔnLを設定する必要がある。し
たがって、第2図及び第3図より、dL・ΔnLは0.27(μ
m)程度に設定する必要がある。しかし、dL・ΔnLをこ
のような小さな値に設定すると、しきい値電圧近傍にお
ける明るさの電圧変化が小さくなり、高時分割駆動時に
十分なコントラストが得られなくなってしまう。
そこで、本発明の液晶表示素子は、液晶層と偏光子の
間に、液晶層のレターデーションとの差が0.1μm以下
のレターデーションを持つ複屈折層を、複屈折層の面内
最大屈折率方向が液晶分子配向方向と略直交するように
設置することにより、液晶層によって変化した偏光状態
を元に戻して、白黒表示を行えるようにしたものであ
る。光が下側から入射した場合、下側偏光子14を通った
光は直線偏光となり、液晶層30に入射する。液晶分子の
長軸方向(配向方向)は屈折率が大きく位相速度が遅
く、一方短軸方向は屈折率が小さく位相速度が速いた
め、液晶層を光が通過すると、2つの方向の振動成分の
間に位相差2πdL・ΔnL/λが生じる。ここでλは光の
波長を示す。二成分間の位相差は波長によって異なるた
めに、液晶層を通過した光は、波長により偏光状態が異
なる。このため、通常のECB型液晶表示素子のように、
液晶層の次に偏光子を通すと、波長により透過率が変化
して、着色表示となる。本発明では、液晶層を通過した
光は、面内最大屈折率方向が液晶分子配向方向と略直交
するように配置した複屈折層に入射する。そして上記の
二つの振動成分のうち、位相が遅れた方向(配向方向)
の成分は、複屈折層の面内最小屈折率方向を進み、位相
が進んだ方向(配向方向に直交する方向)の成分は、複
屈折層の面内最大屈折率方向を進む。したがって、液晶
層で位相が遅れた成分は複屈折層で位相が速く進み、液
晶層で位相が進んだ成分は複屈折層で位相が遅く進むこ
とになる。そこで、もし液晶層で生じる位相差2πdL・
ΔnL/λと複屈折層で生じる位相差2πdC・ΔnC/λが等
しければ、複屈折層を通過した光は液晶層に入射する前
の状態(直線偏光)に戻されることになる。したがっ
て、本発明による液晶表示素子の電圧無印加時の色は、
白(上下偏光子の透過軸が平行)又は黒(上下偏光子の
透過軸が直交)となる。
間に、液晶層のレターデーションとの差が0.1μm以下
のレターデーションを持つ複屈折層を、複屈折層の面内
最大屈折率方向が液晶分子配向方向と略直交するように
設置することにより、液晶層によって変化した偏光状態
を元に戻して、白黒表示を行えるようにしたものであ
る。光が下側から入射した場合、下側偏光子14を通った
光は直線偏光となり、液晶層30に入射する。液晶分子の
長軸方向(配向方向)は屈折率が大きく位相速度が遅
く、一方短軸方向は屈折率が小さく位相速度が速いた
め、液晶層を光が通過すると、2つの方向の振動成分の
間に位相差2πdL・ΔnL/λが生じる。ここでλは光の
波長を示す。二成分間の位相差は波長によって異なるた
めに、液晶層を通過した光は、波長により偏光状態が異
なる。このため、通常のECB型液晶表示素子のように、
液晶層の次に偏光子を通すと、波長により透過率が変化
して、着色表示となる。本発明では、液晶層を通過した
光は、面内最大屈折率方向が液晶分子配向方向と略直交
するように配置した複屈折層に入射する。そして上記の
二つの振動成分のうち、位相が遅れた方向(配向方向)
の成分は、複屈折層の面内最小屈折率方向を進み、位相
が進んだ方向(配向方向に直交する方向)の成分は、複
屈折層の面内最大屈折率方向を進む。したがって、液晶
層で位相が遅れた成分は複屈折層で位相が速く進み、液
晶層で位相が進んだ成分は複屈折層で位相が遅く進むこ
とになる。そこで、もし液晶層で生じる位相差2πdL・
ΔnL/λと複屈折層で生じる位相差2πdC・ΔnC/λが等
しければ、複屈折層を通過した光は液晶層に入射する前
の状態(直線偏光)に戻されることになる。したがっ
て、本発明による液晶表示素子の電圧無印加時の色は、
白(上下偏光子の透過軸が平行)又は黒(上下偏光子の
透過軸が直交)となる。
液晶表示素子を時分割駆動すると、非選択時にしきい
値電圧近傍の電圧が液晶層に印加され、液晶層のレター
デーションは電圧無印加時のレターデーションdL・ΔnL
よりも小さくなる。したがって、時分割駆動時において
液晶層で生じる位相差を打ち消すためには複屈折層のレ
ターデーションdC・ΔnCをdL・ΔnLよりも少し小さくす
る必要がある。
値電圧近傍の電圧が液晶層に印加され、液晶層のレター
デーションは電圧無印加時のレターデーションdL・ΔnL
よりも小さくなる。したがって、時分割駆動時において
液晶層で生じる位相差を打ち消すためには複屈折層のレ
ターデーションdC・ΔnCをdL・ΔnLよりも少し小さくす
る必要がある。
本発明の液晶表示素子の電圧無印加時の状態は、液晶
層で生じる位相差が複屈折層での逆の位相差によって打
ち消されるため、全体の位相差は0となり、第2図及び
第3図のdL・ΔnLが0の場合と同等になる。また、電圧
印加時には、液晶層のレターデーションが減少し、dL・
ΔnLはdC・ΔnCよりも小さくなり、全体のレターデーシ
ョンはdL・ΔnLとdC・ΔnCの差δとなる。したがって、
電圧印加時の偏光状態は、第2図及び第3図において、
dL・ΔnLがδの場合と同等になる。
層で生じる位相差が複屈折層での逆の位相差によって打
ち消されるため、全体の位相差は0となり、第2図及び
第3図のdL・ΔnLが0の場合と同等になる。また、電圧
印加時には、液晶層のレターデーションが減少し、dL・
ΔnLはdC・ΔnCよりも小さくなり、全体のレターデーシ
ョンはdL・ΔnLとdC・ΔnCの差δとなる。したがって、
電圧印加時の偏光状態は、第2図及び第3図において、
dL・ΔnLがδの場合と同等になる。
以上のように、本発明の液晶表示素子は、従来のECB
型液晶表示素子と同様な白黒表示を実現することができ
る上、従来のECB型液晶表示素子は白黒表示をするため
に液晶層のレターデーションを小さな値に限定する必要
があったが、本発明の液晶表示素子は、液晶層のレター
デーションを制限する必要がないので、液晶層のレター
デーションを大きな値にして、高時分割駆動時にもコン
トラストの良い表示を実現することができるようにな
る。
型液晶表示素子と同様な白黒表示を実現することができ
る上、従来のECB型液晶表示素子は白黒表示をするため
に液晶層のレターデーションを小さな値に限定する必要
があったが、本発明の液晶表示素子は、液晶層のレター
デーションを制限する必要がないので、液晶層のレター
デーションを大きな値にして、高時分割駆動時にもコン
トラストの良い表示を実現することができるようにな
る。
次に本発明の実施例につき説明するが、本発明はこれ
ら実施例のみに限定されるものではない。
ら実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1) ストライプ状の透明電極を形成したガラス基板にポリ
イミド系配向膜を形成し、ラビング処理を施し、これを
2枚貼り合わせて、その間に正の誘電異方性を有するネ
マティック液晶ZLI2293(メルク社製)を封入した液晶
セルを二組作製した。二組の液晶セルのレターデーショ
ンはほぼ1.16μmであった。
イミド系配向膜を形成し、ラビング処理を施し、これを
2枚貼り合わせて、その間に正の誘電異方性を有するネ
マティック液晶ZLI2293(メルク社製)を封入した液晶
セルを二組作製した。二組の液晶セルのレターデーショ
ンはほぼ1.16μmであった。
この二組の液晶セルを、各液晶層の液晶分子配向が直
交するように重ね合わせ、偏光板で挾んで液晶表示素子
を作製し、該液晶表示素子に電圧を印加して表示色を観
察した。上下偏光板の透過軸の成す角Δβを90゜とし、
偏光板の透過軸と液晶分子配向方向の成す角βmを45゜
となるように偏光板の方向を設定したところ、電圧無印
加時の表示色は黒で、しきい値電圧近傍では白、さらに
電圧を上げると黄、赤、紫、青と次々に表示色が変化し
ていった。
交するように重ね合わせ、偏光板で挾んで液晶表示素子
を作製し、該液晶表示素子に電圧を印加して表示色を観
察した。上下偏光板の透過軸の成す角Δβを90゜とし、
偏光板の透過軸と液晶分子配向方向の成す角βmを45゜
となるように偏光板の方向を設定したところ、電圧無印
加時の表示色は黒で、しきい値電圧近傍では白、さらに
電圧を上げると黄、赤、紫、青と次々に表示色が変化し
ていった。
次に、本実施例の液晶表示素子について、時分割駆動
特性を測定した結果、素子の相対透過率が50%変化する
電圧V50と10%変化する電圧V10の比(V50/V10)で示さ
れる急峻度γは1.148で、後に述べる従来のECB型液晶表
示素子のγに比べて小さく、時分割駆動特性が優れてい
ることが確認された。
特性を測定した結果、素子の相対透過率が50%変化する
電圧V50と10%変化する電圧V10の比(V50/V10)で示さ
れる急峻度γは1.148で、後に述べる従来のECB型液晶表
示素子のγに比べて小さく、時分割駆動特性が優れてい
ることが確認された。
(実施例2) 実施例1と同様にして作製された1個の液晶セルの上
に、一軸性延伸ポリマーフィルムをその面内最大屈折率
方向の液晶分子配向方向が直交するように設置し、偏光
板で挟んで、本発明による実施例2の液晶表示素子とし
た。なお、上記液晶セルのレターデーションは1.81μm
であったが、一軸延伸ポリマーフィルムのレターデーシ
ョンも1.81μmとなるように該フィルムの厚さを制御し
た。
に、一軸性延伸ポリマーフィルムをその面内最大屈折率
方向の液晶分子配向方向が直交するように設置し、偏光
板で挟んで、本発明による実施例2の液晶表示素子とし
た。なお、上記液晶セルのレターデーションは1.81μm
であったが、一軸延伸ポリマーフィルムのレターデーシ
ョンも1.81μmとなるように該フィルムの厚さを制御し
た。
以上のようにして作製した液晶表示素子について、実
施例1と同様にして、Δβを90゜、βmを45゜として急
峻度λを測定した結果、γは1.093となり、時分割駆動
特性の優れていることが確認された。
施例1と同様にして、Δβを90゜、βmを45゜として急
峻度λを測定した結果、γは1.093となり、時分割駆動
特性の優れていることが確認された。
(比較例) 実施例1と同様にして液晶セルを作製し、該液晶セル
のレターデーションは0.27μmとした。該液晶セルの両
側にΔβを90゜、βmを45゜となるように上下偏光板を
配設し、比較例の液晶表示素子とした。そして、この液
晶表示素子について急峻度γを測定した結果、γは1.33
6となり、高時分割駆動時に十分なコントラストが得ら
れなかった。
のレターデーションは0.27μmとした。該液晶セルの両
側にΔβを90゜、βmを45゜となるように上下偏光板を
配設し、比較例の液晶表示素子とした。そして、この液
晶表示素子について急峻度γを測定した結果、γは1.33
6となり、高時分割駆動時に十分なコントラストが得ら
れなかった。
〔発明の効果〕 以上詳細に説明したように、本発明によれば、一対の
基板間にホモジニアス配向した液晶層を有するECB型液
晶表示素子において、液晶層と偏光子の間に、液晶層の
レターデーションとの差が0.1μm以下の複屈折層を、
その面内最大屈折率方向が液晶層の液晶分子配向方向と
略直交するように設けたので、時分割駆動特性に優れ、
光シャッターに好ましく使用できる液晶表示素子を提供
することが可能となる。
基板間にホモジニアス配向した液晶層を有するECB型液
晶表示素子において、液晶層と偏光子の間に、液晶層の
レターデーションとの差が0.1μm以下の複屈折層を、
その面内最大屈折率方向が液晶層の液晶分子配向方向と
略直交するように設けたので、時分割駆動特性に優れ、
光シャッターに好ましく使用できる液晶表示素子を提供
することが可能となる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の液晶表示素子の構成例を示す断面図、
第2図、第3図はそれぞれ従来のECB型液晶表示素子の
背景色の色度座標及び明るさYのレターデーションdL・
ΔnLによる変化を示すグラフである。 11,21……配向膜、12,22……透明電極 13,23……基板、14,24……偏光子 30……液晶層、31……シール材 32……複屈折層
第2図、第3図はそれぞれ従来のECB型液晶表示素子の
背景色の色度座標及び明るさYのレターデーションdL・
ΔnLによる変化を示すグラフである。 11,21……配向膜、12,22……透明電極 13,23……基板、14,24……偏光子 30……液晶層、31……シール材 32……複屈折層
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02F 1/1335
Claims (1)
- 【請求項1】正の誘電異方性を有する液晶組成物からな
る液晶層が、電極を備えた一対の基板間でホモジニアス
配向するように構成された液晶セルと、 該液晶層を挾むようにして設けられた一対の偏光子を有
する液晶表示素子において、 上記液晶層と両偏光子との間の少なくとも一方に複屈折
層を設け、該複屈折層の面内最大屈折率方向が該液晶層
の液晶分子配向方向と略直交するようになし、該複屈折
層の面内の屈折率異方性と該複屈折層の厚さの積と、該
液晶層の屈折率異方性と該液晶層の厚さの積との差が0.
1μm以下になるようにしたことを特徴とする液晶表示
素子。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1235964A JP2805511B2 (ja) | 1989-09-12 | 1989-09-12 | 液晶表示素子 |
US07/887,381 US5175638A (en) | 1989-09-12 | 1992-05-21 | ECB type liquid crystal display device having birefringent layer with equal refractive indexes in the thickness and plane directions |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1235964A JP2805511B2 (ja) | 1989-09-12 | 1989-09-12 | 液晶表示素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0398018A JPH0398018A (ja) | 1991-04-23 |
JP2805511B2 true JP2805511B2 (ja) | 1998-09-30 |
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ID=16993822
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP1235964A Expired - Fee Related JP2805511B2 (ja) | 1989-09-12 | 1989-09-12 | 液晶表示素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2805511B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5460772A (en) * | 1991-12-27 | 1995-10-24 | Nippon Steel Chemical Co., Ltd. | Process for multilayer blow molding |
-
1989
- 1989-09-12 JP JP1235964A patent/JP2805511B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0398018A (ja) | 1991-04-23 |
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