JP2801662B2 - L―カルニチンの測定法 - Google Patents
L―カルニチンの測定法Info
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Description
いてなる被験液中のL-カルニチンの測定法に関する。
受ける際に前提となるミトコンドリア膜の通過を媒介す
る必須の物質とされており、その欠乏が起こると、脂質
代謝ばかりでなく種々の代謝にも異常が生じ得る。特に
カルニチンに依存度の高いエネルギー消費が活発で、ま
たカルニチンの生産能を欠く骨格筋や心筋に障害が出現
し易いとされている。これまでカルニチン代謝の先天性
異常による病態への関心が主であったが、最近では、腎
不全・透析患者などにおける二次的カルニチン代謝異常
も問題となっている。また筋・心筋疾患、透析患者など
カルニチン欠損が考えられる病態い対し、薬剤としてカ
ルニチンを投与する試みもなされている。このように、
カルニチンは既に病態の解析、治療など臨床的なレベル
におけるアプローチが必要とされているが、まだ臨床分
野での適当な定量法が開発されていない。
およびアセチルCoAにカルニチンアセチルトランスフェ
ラーゼ(CAT)を作用させ、遊離したCoASHと5,5′‐ジ
チオビス‐2-ニトロ安息香酸(DTNB)との反応により生
成するチオフェノレートイオンを比色定量する方法(DT
NB法)〔J.Biol.Chem.,238,2509(1963),J.Lipid Rese
arch,5,184〜187(1964)、臨床病理、36(11),1296〜
1302(1988)〕、L-カルニチンおよび〔14C〕または〔3
H〕標識アセチルCoAにCATを作用させて放射標識アセチ
ル‐L-カルニチンとCoASHを生成する反応において放射
活性を測定するラジオアイソトープ法〔Clin.Chim.Act
a,37,235〜243(1972),J.Lipid Research,17,277〜281
(1976),日本栄養・食糧学会誌,41(5),389〜395
(1988)〕、L-カルニチンおよびNADにL-カルニチンデ
ヒドロゲナーゼを作用させて3-デヒドロカルニチンとNA
DHを生成する反応において紫外部におけるNADHの増加を
測定するカルニチンデヒドロゲナーゼ法〔European J.B
iochem.,6,196〜201(1968),同,10,56〜60(1969),
Fresenius Z.Anal.Chem.,320(3),285〜289(198
5)〕、L-カルニチンおよびアセチルCoAにCATを作用さ
せ、生成したCoAにN-{p-(2-ベンズイミダゾリル)‐
フェニル}‐マレイミド(BIPM)を作成させ、生成した
CoA-BIPMの蛍光強度を測定する蛍光法〔厚生省神経病患
研61年度研報,315〜318(1986)〕などが知られてい
る。
蛋白操作を行う必要があるなど、操作が煩雑であり、ラ
ジオアイソトープ法は、感度、特異性において優れた方
法であるが、ラジオアイソトープを使用しなければなら
ず、測定できる施設に制限があるなどの問題がある。
ける分子吸光係数がε=6.22(cm2/μモル)と小さい
ために、例えばカルニチン欠損症〔Neurology,25,16〜2
4(1975)〕患者の血清カルニチン量を測定することは
困難であること、また血清中に含まれる脱水素酵素、例
えば乳酸脱水素酵素などによって生成されたNADHが減少
し、測定上の誤差が生じるなどの問題があった。
安全性の点で実施し得るL-カルニチン測定法を開発すべ
く酵素法に着目して種々研究を開始した。
利用して可視部で比色定量可能なホルマザンを生成さ
せ、これを比色定量することによりL-カルニチン量を測
定することであり、この場合、ホルマザンの分子吸光係
数εが約20cm2/μモルであることから、NADHを直接定
量する従来法より約3倍の感度が得られるものと予想さ
れた。
に当り、L-カルニチンデヒドロゲナーゼ生産菌として公
知のシュードモナス・アエルギノーサNCTC A7244[Euro
pean J.Biochem.,6,196〜201(1968)]キサントモナス
・トランスルッセンスIFO 13558[Agric.Biol.Chem.,5
2,851〜852(1988)を各々European J.Biochem.,6,196
〜201(1968)に記載の公知の方法により培養、精製し
たL-カルニチンデヒドロゲナーゼを使用し、テトラゾリ
ウム塩としてニトロテトラゾリウム・ブルー(NTB)を
使用し、生成されるホルマザンを550nm付近で比色定量
を行った。
れず、およびの組合せによる酵素反応は終了しなか
った。そのため、微量のL-カルニチンを測定することは
困難であった。
よる酵素反応が終了しないという欠点を解決すべく、さ
らに種々研究を続けた結果、全く意外にも、上記酵素反
応系に非イオン性界面活性剤を添加することにより化学
量論的にL-カルニチンを測定でき、可視部で比色定量可
能なL-カルニチンデヒドロゲナーゼを用いるL-カルニチ
ンの新規な測定法を見い出した。非イオン性界面活性剤
を添加することにより上記酵素反応が化学量論的に進行
する理由については定かではないが、少なくともホルマ
ザンの沈澱の防止を助けるための非イオン性界面活性剤
が添加されたものではない。
て、被験液中のL-カルニチンの測定において、被験液に
L-カルニチンデヒドロゲナーゼの作用によりL-カルニ
チンおよびNAD+またはチオNAD+から3-デヒドロカルニチ
ン、H+およびNADHまたはチオNADHを生成する酵素反応系
および電子伝達剤の存在下、テトラゾリウム塩、生成
したNADHまたはチオNADHおよびH+からホルマザンおよび
NAD+またはチオNAD+に変換する変換反応系との組合せに
よる反応を行わせるに際し、該反応系に非イオン性界面
活性剤を添加して反応を行わせ、生成したホルマザンを
比色定量することを特徴とするL-カルニチンの測定法を
提供するものである。
の組合せに基づくものである。
公知の酵素であるが、細菌由来のL-カルニチンデヒドロ
ゲナーゼ生産菌の産生する酵素が励用される。このよう
なL-カルニチンデヒドロゲナーゼ生産菌の例としては、
Pseudomonas aeruginosa IFO 13130、Pseudomonas puti
da B−0781(FERM BP−2665)、Pseudomonas putida IF
03738などのシュードモナス属細菌、Xanthomonas tran
slucens IFO 13558などのキサントモナス属細菌などが
挙げられる。上記の細菌由来のL-カルニチンデヒドロゲ
ナーゼはEuropean J.Biochem.,6,196〜201(1968),同
誌,10,56〜60(1969),Agric.Biol.Chem.,52(1),24
9〜250(1988)などに記載の方法により上記生産菌を培
養し、該培養物から分離精製することによっても製造さ
れる。また上記生産菌から得られたL-カルニチンデヒド
ロゲナーゼ遺伝子を遺伝子組み換え技術によって得られ
た宿主細胞を培養し、精製することによって製造される
〔Agric.Biol.Chem.,52(3),851〜852(1988)〕。
ラゾリウム塩、NADH(またはチオNADH)およびH+からホ
ルマザンおよびNAD+(またはチオNAD+)に変換すること
のできる試薬であり、例えばジアホラーゼ、フェナジン
誘導体が挙げられる。
ことができる。
ート、メルドラブルー、メトシキフェナジンメトサルフ
ェートなどが挙げられる。
3′‐(3,3′‐ジメトキシ‐4,4′‐ビフェニレン)‐
ビス〔2-(p-ニトロフェニル)‐5-フェニル‐テトラゾ
リウムクロライド〕〔別名;ニトロテトラゾリウム(NT
B)〕、3,3′‐(3,3′‐ジメトキシ‐4,4′‐ビフェニ
レン)‐ビス〔2,5-ビス(p-ニトロフェニル)‐テトラ
ゾリウムクロライド〕、3,3′‐(3,3′‐ジメトキシ4,
4′‐ビフェニレン)‐ビス(2,5-ジフェニル‐テトラ
ゾリウムクロライド、2-(p-ニトロフェニル)‐3-(p-
ヨードフェニル)‐5-フェニル‐テトラゾリウムクロラ
イド(INT)、3-(4,5-ジメチル‐2-チアゾリル)‐2,5
-ジフェニル‐テトラゾリウムクロライド(4,5-MTT)、
3-(4,5-ジメチル‐2-トリアゾリル)‐2,4-ジフェニル
‐テトラゾリウムクロライド(MTT)、2,2′,5,5′‐テ
トラ‐(p-ニトロフェニル)‐3,3′‐(3-ジメトキシ
‐4-ジフェニレン)‐ジテトラゾリウムクロライド(TN
BT)、2,3,5-トリフェニル‐テトラゾリウムクロライド
(TT)、ネオテトラゾリウムクロライド(NT)などが挙
げられる。
しては、本発明の反応系の反応を阻害するような悪影響
を与えず、且つHLB約10以上の水溶性の非イオン性界面
活性剤が用いられる。好ましくは約11〜17のHLBを有す
る非イオン性界面活性剤を使用するのが望ましい。例え
ば、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシ
エチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリ
ルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポ
リオキシエチレンヘキサデシルエーテル、ポリオキシエ
チレントリデシルエーテルなどのポリオキシエチレンア
ルキルエーテル;ポリオキシエチレンノニルフェニルエ
ーテル、ポリオキシオクチルフェニルエーテルなどのポ
リオキシエチレンアルキルアリールエーテル;ポリオキ
シエチレンポリオキシプロピレンセチルエーテルなどの
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンエーテル;ポ
リオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレ
ンモノラウレート、ポリオキシエチレンモノオレエート
などのポリオキシエチレンアルキルエステル;ソルビタ
ンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソル
ビタンモノステアレート、ソルビタントリステアレー
ト、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレ
エート、ソルビタントリオレエート;グリセリンモノス
テアレート、プロピレングリコールモノステアレート、
グリセリンモノオレエートなどのグリセリン・プロピレ
ングリコール脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンソル
ビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタン
モノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノ
ステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリステ
アレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエー
ト、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエートなど
のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル;ポリ
オキシエチレンソルビトールモノラウレート、ポリオキ
シエチレンソルビトールテトラオレエート、ポリオキシ
エチレンソルビトールヘキサステアレートなどのポリオ
キシエチレンソルビトール脂肪酸エステル;ポリオキシ
エチレングリセリンモノステアレートなどのポリオキシ
エチレングリセリン脂肪酸エステル;ポリオキンエチレ
ンステアリルアミンなどのポリオキシエチレンアルキル
アミン;ポリオキシエチレンステアリルアミドなどのポ
リオキシエチレンアミド;ラウリン酸ジエタノールアミ
ド、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドなどの脂肪酸アル
カノールアミド、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油誘導
体などのポリオキシエチレンヒマシ油誘導体;アデカノ
ール(旭電化工業社製)などの第1級アルコールエトキ
シレート;アデカトール(旭電化工業社製)などの第2
級アルコールエトキシレート;テトロニック(旭電化工
業社製)などのエチレンジアミンのポリオキシプロピレ
ンポリオキシエチレンエーテルなどが挙げられるが、プ
ロニックF−68(旭電化工業社製)などのポリオキシエ
チレンポリオキシプロピレンエーテル、ニッコールTO−
10(日光ケミカルズ社製)、ポリオキシエチレン(20)
ソルビタンモノオレエート(和光純薬社製)などのポリ
オキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン
脂肪酸エステル、アデカトール(旭電化工業社製)など
の第2級アルコールエトキシレートが好ましい一例であ
る。
よいし、また2種以上を組合せて使用してもよい。
素および必要な試薬の濃度は、一般的には、次の濃度の
範囲で適宜決定し、本発明の反応系の反応を行わせるの
が望ましい。
れた血清または尿、動物の血清、尿または組織から抽出
された抽出液、牛乳、乳製品などの食品から抽出された
抽出液などが挙げられる。
からなる系として、水溶液状に保存してもよいし、また
乾燥した粉末状に保存してもよい。特に凍結乾燥により
乾燥保存することが有利である。上記の酵素および必要
な試薬を安定に保存するためには、安定性に悪影響を与
えないような成分と共に保存するのが好ましい。例え
ば、L-カルニチンデヒドロゲナーゼと非イオン性界面活
性剤、NAD+またはチオNAD+とテトラゾリウム塩、電子伝
達剤とテトラゾリウム塩、非イオン性界面活性剤とテト
ラゾリウム塩は互いにできるだけ同一系で長期保存しな
い方が望ましい。
近で1分以上反応させればよい。上記反応において、に
ごりが生じる場合には、反応液のにごりを除去する目的
でKCl,NaClなどの添加物を適宜添加して反応を行っても
よい。
おける反応によって生じたホルマザンの特異的吸収波長
である吸収波長域、例えば500〜550nm付近における極大
吸収波長域に基いて比色定量することにより求められ
る。
セチルカルニチンなどのアシルカルニチンを加水分解す
ることにより遊離されてくるL-カルニチンも測定するこ
とができる。例えば、被験液に存在するL-カルニチンの
みを測定する場合には、被験液を加水分解処理すること
なく、そのまゝ本発明の反応系を利用してL-カルニチン
量を測定すればよく、L-カルニチンおよびアシルカルニ
チンの総カルニチン量を測定する場合には、被験液を加
水分解処理した後、測定すればよい。逆にアシルカルニ
チン量のみを測定する場合には、加水分解処理した後の
被験液のL-カルニチン量から加水分解処理しない被験液
のL-カルニチン量を差引くことによりアシルカルニチン
量を測定することができる。従って、本発明は、遊離の
L-カルニチン量の測定方だけでなく、総カルニチン量お
よびアシルカルニチン量の測定法も包含されるものであ
る。
は、被験液を除蛋白する必要があり、操作が煩雑になる
上、被験液が希釈されるという問題があり、またラジオ
アイソトープ法は測定できる施設が限られるなどの問題
があったが、本発明方法によれば、DTNB法の如く除蛋白
する必要がなく、例えば血清を被験液としてそのまゝ血
清中のL-カルニチン量を測定できるし、また、どこの施
設にも設置されている一般的な分光光度計で測定可能な
方法であり、しかも従来のカルニチンデヒドロゲナーゼ
法より約3倍の感度で得られるので、経済性、簡便性、
安全性の点で優れた方法である。従って、L-カルニチン
に係る臨床生化学検査、食品検査、カルニチン製造にお
けるモニタリングに有利に使用される測定法が提供でき
る。
的に説明するが、これに限定されるものではない。
O4・7H2O10g、酵母エキス10g、FeSO4・7H2O0.01g、MnSO
4・nH2O0.01gおよび消泡剤KS−66(信越シリコーン社
製)10m1からなる培地(pH7.5)20lを30l容ジャーファ
ーメンターに仕込み、120℃、20分間蒸気滅菌した後、
上記と同一組成の培養液で前培養したPseudomonas aeru
ginosa IFO 13130の種培養液100m1を移植し、通気量20l
/分、攪拌速度200r.p.m.、円圧0.4kg/cm2、28℃で20時
間培養し、培養物19.5lを得た。
の菌体に20mMリン酸緩衝液(pH7.5)、0.1%リゾチーム
および20mMエチレンジアミン四酢酸ジナトリウム塩(ED
TA・2Na)5lを加え、37℃で30分間可溶化した後、沈澱
物を遠心分離し、上清4500m1(酵素活性6.1U/m1)を得
た。この上清に硫安1094gを溶解した後、遠心分離し
た。得られた上清に再び硫安890gを溶解した後、遠心分
離した。沈澱物を20mMリン酸緩衝剤(pH7.5)1に溶
解し、この溶液(酵素活性24.1U/m1)をセファデックス
G−25(5l)のカラムに通し、20mMリン酸緩衝液(pH7.
5)1.5lで溶出した。得られた酵素活性区分1.5lを20mM
リン酸緩衝液(pH7.5)で緩衝化したDEAEセファロースC
L−6B(ファルマシア社製)200m1のカラムに通した後、
0.2M KClを含む20mMリン酸緩衝液(pH7.5)200m1で溶出
した。得られた酵素活性区分200m1をセファデックスG
−25(1)のカラムに通し、10mMトリス塩酸緩衝液
(pH7.5)で溶出した。得られた酵素活性区分300m1を10
mMトリス塩酸緩衝液(pH7.5)で緩衝化したハイドロキ
シルアパタイト(KOKEN社製)(50m1)のカラムに流
し、2mMリン酸緩衝液(pH7.5)50m1で溶出した。溶出さ
れた酵素活性区分に牛血清アルブミン50mgを溶解した
後、凍結乾燥してL-カルニチンデヒドロゲナーゼ粉末
(酵素活性15U/mg)271mgを得た。
定量 反応液組成 トリス塩酸緩衝液(pH9.0) 100mM NAD+(オリエンタル酵母社製) 1mM ジアホラーゼ(東洋醸造社製) 5U ニトロテトラゾリウム・ブルー(和光純業社製) 0.025% ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレート(和
光純薬社製) 1% KCl 50mM L-カルニチンデヒドロゲナーゼ 15U 上記反応液1m1にL-カルニチンを1,5,10,20,30,40μM
となるように添加し、37℃で10分間インキュベートした
後、550nmにおける吸光度を測定した。
終了し、L-カルニチンの標準曲線(−○−)を示すと第
1図の通りであって、原点を通る直線が得られた。上記
方法での分子吸光係数εは21.5cm2/μモルであった。
ルビタンモノオレエートを除いた以外は上記と同様に行
った実験結果(−●−)は、第1図の通りであって、理
論量の反応が起っていないことを示した。この実験での
分子吸光係数εは17.8cm2/μモルであった。
ト(和光純薬社製) 0.1m1 1M KCl 0.05m1 0.25%ニトロテトラゾリウム・ブルー(和光純薬社製) 0.1m1 150U/m1 L-カルニチンデヒドロゲナーゼ 0.1m1 合計 0.6m1 上記反応液0.60m1に健康人男子(32才)の血清を各々
25,50,75,100μlおよび蒸留水375,350,325,300μlを
添加し、37℃,10分間インキュベートした後、550nmにお
ける吸光度を測定した。
線が得られた。実施例1で示した本発明方法での550nm
における分子吸光係数εは21.5cm2/μモルであるか
ら、本血清中のL-カルニチン量は51.1μMであると算定
される。
しない条件で測定したL-カルニチンの標準曲線を示し、
第2図は本発明方法により健康人血清中のL-カルニチン
を測定した結果を示す。
Claims (7)
- 【請求項1】被験液中のL-カルニチンの測定において、
被験液にL-カルニチンデヒドロゲナーゼの作用により
L-カルニチンおよびNAD+またはチオNAD+から3-デヒドロ
カルニチン、H+およびNADHまたはチオNADHを生成する酵
素反応系および電子伝達剤の存在下、テトラゾリウム
塩、生成したNADHまたはチオNADHおよびH+からホルマザ
ンおよびNAD+またはチオNAD+に変換する変換反応系との
組合せによる反応を行わせるに際し、該反応系に非イオ
ン性界面活性剤を添加して反応を行わせ、生成したホル
マザンを比色定量することを特徴とするL-カルニチンの
測定法。 - 【請求項2】L-カルニチンデヒドロゲナーゼがシュード
モナス属細菌またはキサントモナス属細菌由来のもので
ある請求項1記載の測定法。 - 【請求項3】電子伝達剤がジアホラーゼまたはフェナジ
ン誘導体である請求項1記載の測定法。 - 【請求項4】フェナジン誘導体がフェナジンメトサルフ
ェート、メルドラブル−またはメトキシフェナジンメト
サルフェートである請求項3記載の測定法。 - 【請求項5】テトラゾリウム塩が3,3′‐(3,3′‐ジメ
トキシ‐4,4′‐ビフェニレン)‐ビス〔2-(p-ニトロ
フェニル)‐5-フェニル‐テトラゾリウムクロライ
ド〕、3,3′‐(3,3′‐ジメトキシ‐4,4′‐ビフェニ
レン)‐ビス〔2,5-ビス(p-ニトロフェニル)‐テトラ
ゾリウムクロライド〕、3,3′‐(3,3′‐ジメトキシ‐
4,4′‐ビフェニレン)‐ビス(2,5-ジフェニル‐テト
ラゾリウムクロライド)、2-(p-ニトロフェニル)‐3-
(p-ヨードフェニル)‐5-フェニル‐テトラゾリルクロ
ライド、3-(4,5-ジメチル‐2-チアゾリル)‐2,5-ジフ
ェニル‐テトラゾリウムクロライド、3-(4,5-ジメチル
‐2-トリアゾリル)‐2,4-ジフェニル‐テトラゾリウム
クロライド、2,2′,5,5′‐テトラ‐(p-ニトロフェニ
ル)‐3,3′‐(3-ジメトキシ‐4-ジフェニレン)‐ジ
テトラゾリウムクロライド、2,3,5-トリフェニル‐テト
ラゾリウムクロライドまたはネオテトラゾリウムクロラ
イドである請求項1記載の測定法。 - 【請求項6】非イオン性界面活性剤がHLB約10以上の水
溶性の非イオン性界面活性剤である請求項1記載の測定
法。 - 【請求項7】非イオン性界面活性剤がポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリ
ールエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレ
ンエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ソ
ルビタン脂肪酸エステル、グリセリン・プロピレングリ
コール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン
脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪
酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エス
テル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシ
エチレンアミド、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキ
シエチレンヒマシ油誘導体、第1級アルコールエトキシ
レート、第2級アルコールエトキシレートまたはエチレ
ンジアミンのポリオキシプロピレンポリオキシエチレン
エーテルの1種または2種以上の組合せよりなる請求項
6記載の測定法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1196550A JP2801662B2 (ja) | 1989-07-31 | 1989-07-31 | L―カルニチンの測定法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP1196550A JP2801662B2 (ja) | 1989-07-31 | 1989-07-31 | L―カルニチンの測定法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0361499A JPH0361499A (ja) | 1991-03-18 |
JP2801662B2 true JP2801662B2 (ja) | 1998-09-21 |
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JP1196550A Expired - Lifetime JP2801662B2 (ja) | 1989-07-31 | 1989-07-31 | L―カルニチンの測定法 |
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---|---|---|---|---|
JP7446875B2 (ja) * | 2020-03-16 | 2024-03-11 | オリエンタル酵母工業株式会社 | L-カルニチン測定方法及びl-カルニチン測定キット |
-
1989
- 1989-07-31 JP JP1196550A patent/JP2801662B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Title |
---|
Analytical Biochemistry,179(1989)P.382−388 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0361499A (ja) | 1991-03-18 |
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