JP2800184B2 - 感熱転写記録用受像体 - Google Patents

感熱転写記録用受像体

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JP2800184B2
JP2800184B2 JP63144241A JP14424188A JP2800184B2 JP 2800184 B2 JP2800184 B2 JP 2800184B2 JP 63144241 A JP63144241 A JP 63144241A JP 14424188 A JP14424188 A JP 14424188A JP 2800184 B2 JP2800184 B2 JP 2800184B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、サーマルヘッド、レーザ等の光ヘッド、通
電ヘッド等の記録手段を用いた昇華型感熱転写記録に用
いられる受像体に関する。
従来の技術 昇華型感熱転写記録に用いられる受像体の染着層に
は、飽和ポリエステル樹脂が染着性が高いためよく検討
される。しかし、飽和ポリエステル樹脂単独では記録時
に転写体(カラーシート)と融着する問題があるため他
の耐熱性樹脂との組合せや染着層を硬化型樹脂で構成す
ることが提案されている(例えば、特開昭58−212994号
公報)。
発明が解決しようとする課題 染着層を硬化型樹脂で構成して画像を記録した時、そ
の画像保存信頼性が問題となる。例えば、染着性物質を
ラジカル重合型樹脂あるいはイオン重合型樹脂で構成し
た場合、それぞれ空気中の酸素あるいは水分等により硬
化阻害を発生し染着層表面に未硬化部分を発生する。こ
の未硬化部分には未反応樹脂が残っているためこの未反
応樹脂が染料と反応し画像の信頼性を低下させる問題を
発生する。画像は、染着層表面部分に記録されるために
この問題は大きな課題である。
本発明は、保存信頼性の高い染着層を有する受像体を
得ることを目的とする。
課題を解決するための手段 基材上に湿分硬化型樹脂(但し、湿分反応性シリコン
含有アクリルウレタン樹脂を除く)の硬化を含む染着層
を設けた受像体とする。
作用 湿分硬化型樹脂は、空気中の水分で架橋するため一般
環境下での反応において染着層表面に未反応樹脂をほと
んど残さない。又、硬化物は染料と反応して染料を劣化
させる問題も発生させない。
実施例 図に本発明の一実施例である感熱転写記録用受像体の
概略断面図を示す。
基材1上に染着層2がある。基材1は特に限定されな
い。特に良好なのは合成紙、白色押出フイルム、透明フ
イルム、紙、あるいはフイルムと紙等のラミネートシー
ト、あるいは塗工シート等である。
染着層2は湿分硬化型樹脂の硬化物を少なくとも含ん
でいる。湿分硬化型樹脂は加水分解性シリル基、シラノ
ール基及び/又はイソシアネート基を分子末端または側
鎖に有する樹脂である。湿分硬化型樹脂がその分子構造
中にエステル、ウレタン、アミド、エーテル、エポキシ
構造を有している場合染着性の優れた湿分硬化型樹脂が
得られるため特に有用である。又、(メタ)アクリル酸
(及びその誘導体)、ハロゲン化炭化水素、アクリロニ
トリル、セルロース(およびその誘導体)から合成ある
いは変性されて得られる湿分硬化樹脂も同様の特性を示
す。
加水分解性シリル基としては、例えば珪素原子にハイ
ドライド基、ハロゲン基、アルコキシ基、アシルオキシ
基、アミノ基、アミド基、アミノキシ基、アルケニルオ
キシ基、オキシム基、チオアルコキシ基、フェノキシ基
等の結合したシリル基が上げられる。具体例として例え
ば、特開昭60−231722号公報に、又、加水分解性官能基
を形成する方法が例えば、特開昭54−123192号公報に示
されている。
分子末端あるいは側鎖に加水分解性シリル基を有する
湿分硬化型樹脂を以下に例示する。
(1)加水分解性シリル基を有するエチレン性不飽和単
量体(または加水分解性シリル基を有するエチレン性不
飽和単量体と他のエチレン性不飽和単量体)をポリオー
ル中で重合させて得られる重合体ポリオールと過剰のポ
リイソシアネートを反応させて得られるシリル基含有NC
O末端ウレタンプレポリマー(特開昭60ー231722号公
報)。
上記ウレタンプレポリマーにおいて加水分解性シリル
基を有するエチレン性不飽和単量体としては加水分解性
シリル基を有するビニル化合物、(メタ)アリル化合
物、不飽和カルボン酸((メタ)アクリル酸、マレイン
酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、ケイ皮酸、ビ
ニル安息香酸等)エステル、不飽和カルボン酸アミド等
があり、およびこれらの二重以上を用いることができ、
例えば一般式 (式中、Dはエチレン性不飽和結合を有する一価の有機
基;Zはハロゲン基、アルコキシ基、アシロキシ基、アミ
ド基、アミノキシ基、アルケニルオキシ基、アミノ基、
オキシム基またはチオアルコキシ基;RはC1−12のアルキ
ル基またはアリール基;rは0,1または2である) で示される化合物があり、例えば、γ−メタクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロ
ピルメチルジメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピ
ルトリメトキシシラン等の(メタ)アクリロキシアルキ
ルアルコキシシラン等が特に有用である。
加水分解性シリル基を有するエチレン性不飽和単量体
とともに場合により用いられる他のエチレン性不飽和単
量体としては(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸
メチル、(メタ)アクリロニトリル等の(メタ)アクリ
ル酸およびその誘導体、スチレン等の芳香族ビニル単量
体、エチレン、プロピレン、ブタジエン等のオレフィン
系炭化水素単量体、酢酸ビニル等のビニルエステル単量
体、塩化ビニル、塩化ビニリデン等のビニルハライド単
量体、ビニルメチルエーテル等のビニルエーテル単量体
等がありこれらを単独あるいは併用して用いることがで
きる。
重合体ポリオールの製造に用いるポリオールとして
は、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオー
ル、ポリエーテルエステルポリオール、ポリブタジエン
ポリオール、アクリルポリオール等の高分子ポリオール
およびエチレングリコール、プロピレングリコール、1,
4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ペンタエ
リスリトール、ショ糖等の2〜8価アルコール等の低分
子ポリオールがある。
活性水素含有化合物としては、少なくとも2個の活性
水素と200〜5000の当量(活性水素含有基当りの分子
量)を有する化合物、例えば、前記高分子ポリオール、
少なくとも2個好ましくは2〜5個の活性水素と通常30
〜200未満の当量を有する化合物が使用できる。
ポリイソシアネートとしては炭素数(NCO基中の炭素
を除く)2〜12の脂肪族ポリイソシアネート、炭素数4
〜15の脂還式ポリイソシアネート、炭素数8〜12の芳香
脂肪族ポリイソシアネート、炭素数6〜20の芳香族ポリ
イソシアネート、およびこれらのポリイソシアネートの
変性物等、例えば、トリレンジイソシアネート、ヘキサ
メチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネー
ト、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフチレンジ
イソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ウレタ
ン変性トリレジニソシアネート等が使用できる。
(2)分子末端あるいは側鎖に加水分解性シリル基を有
する湿分硬化型樹脂としては、例えば、特公昭46ー3071
1号公報に記載のもの、および一般式 (式中Rはアルキル基、R′は2価の炭化水素基を示
し、Zは−S−または−NR−(このRは水素またはアル
キル基である)を示す) で表されるウレタン系ポリマー(特開昭51−73561号公
報) (3)末端活性水素原子を有するポリウレタンプレポリ
マーを、末端イソシアネート基および珪素に結合された
少なくとも1個の加水分解性アルコキシ基を有するイソ
シアナト有機シランと反応させた水分硬化性珪素末端ポ
リウレタン重合体(特開昭58−29818号公報) (4)末端NCO基が活性水素を有するビニル化合物およ
び活性水素を有するシランカップリング剤で封鎖された
ウレタンプレポリマーとビニル単量体との共重合体から
なるウレタン−ビニル系重合体(特開昭59−232110号公
報) (5)特公昭45−36319号公報および特公昭46−12154号
公報記載の湿分硬化型樹脂、例えば、一般式 (式中Rはアルキル基,aは0〜2の整数を表す) で示されるポリエーテル系ポリマー、 (6)式 (式中、R1,R2は水素または炭素数1〜10までのアルキ
ル基、アリール基、アラルキル基より選ばれる1価の炭
化水素基、Xはハロゲン、アルコキシ、アシロキシ、ア
ミノキシ、フェノキシ、チオアルコキシ、アミノ基より
選ばれる基,aは0〜2までの整数)で示されるシリル基
を分子中に少なくとも1つ以上有するビニル系樹脂(特
開昭54−123192号公報)等を用いることができる。特に
上記ビニル系樹脂が(メタ)アクリル酸及びこの誘導体
(例えば、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、ア
クリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、アクリロニトリ
ル等)、スチレン、α−メチルスチレン、アルキルビニ
ルエーテル、塩化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビ
ニルおよびエチレンよりなる群から選ばれる単独あるい
は共重合体を成分あるいは主成分として含有する場合特
に良好である。
シラノール基を有する樹脂としては従来からよく知ら
れている末端あるいは側鎖にシラノール基を有するシリ
コーン樹脂や、上記の末端あるいは側鎖の加水分解性シ
リル基を含有する樹脂の加水分解されたものを用いるこ
とができる。
加水分解性イソシアネート基を分子末端あるいは側鎖
に有する樹脂としては、例えば、2個以上の活性水素含
有化合物(例えば、ポリプロピレングリコール等)と有
機ポリイソシアネート(例えば、トリレンジイソシアネ
ート等)との反応で生成するNCO末端ポリウレタンがあ
げられ、例えば、特開昭57ー147511号公報、同57−9405
6号公報、同59−215310号公報、同60ー231722号公報に
記載されている樹脂を用いることができる。
湿分硬化型樹脂の中でも湿分反応性シリコン含有アク
リル樹脂は耐熱性の高い染着層を与えるため特に高速記
録に対応でき、又、湿分反応性シリコン含有ウレタン樹
脂は染着性及び耐光性が優れているため高記録感度高耐
光性の染着層に対応できる。
湿分硬化型樹脂として、更にフッ素を導入して変性し
たフッ素変性湿分硬化型樹脂は、カラーシートに対する
融着防止効果が大変優れているため特に有用である、染
着感度を高めるため湿分硬化型樹脂を熱的に軟化しやす
い分子構造にしてもフッ素変性することによりまったく
カラーシートと融着しなくなる。
フッ素変性としては例えば、アルキル基中の水素原子
の1部又は全部をフッ素原子で置換して変性させたもの
であり特にパーフルオロアルキル基を分子中に導入した
ものは著しく硬化が優れている。パーフルオロアルキル
基のCの数が4〜20の範囲のものを用いることもでき
る。フッ素変性湿分硬化型樹脂の平均分子量と含有され
ているフッ素原子の原子量総数との比率は、5000:1〜10
0:20の範囲で一般に用いることができる。
湿分硬化型樹脂として、又シリコーンを導入したシリ
コーン変性湿分硬化型樹脂は染着層表面に滑性を付与す
るため有用である。例えば、SiH変性、シラノール変
性、アルコキシ変性、カルボキシル変性、エポキシ変
性、アミノ変性、アルコール変性等の各種反応性シリコ
ーンオイル等によりシリコーンを樹脂中に導入すること
ができる。
湿分硬化型樹脂がフッ素並びにシリコーンの利用成分
により変性されている場合も良好に使用することができ
る。
湿分硬化型樹脂の平均分子量は、通常200〜300000、
好ましくは500〜150000である。
湿分硬化型樹脂は、単独または併用して用いることが
できる。又湿分硬化型樹脂と反応する各種反応性物質を
添加して用いることができる。例えば、加水分解性官能
基含有シリコーンオイル、加水分解性官能基含有フッ素
系化合物(パーフルオロ化合物等)、各種反応性シリコ
ーンオイル、シラン系、チタネート系、アルミニウム系
カップリング剤等の各種カップリング剤等がある。加水
分解性官能基含有シリコーンオイル、加水分解性官能基
含有フッ素系化合物(パーフルオロ化合物等)、各種反
応性シリコーンオイルを添加して得られる硬化物は、カ
ラーシートとの融着防止効果ならびに染着層の表面滑性
形成にたいへん効果が大きい。
湿分硬化型樹脂の効果は必要により効果促進剤を使用
してもよい。効果促進剤としてはチタネート類、アミン
類、有機錫化合物、酸性化合物等、例えば、アルキルチ
タン酸塩、オクチル酸錫、ジブチル錫ジラウレート、ジ
ブチル錫マレエート等のカルボン酸に金属塩、ジブチル
アミン−2−ヘキソエート等のアミン塩、その他特開昭
58−19361号公報に記載の効果触媒を用いることができ
る。効果促進剤の添加量は樹脂に対し通常0.001〜20重
量%である。
湿分硬化型樹脂を塗料等の形態として用いる場合、必
要に応じて保存安定剤を添加して用いられ例えば、特開
昭60ー51724号公報、同57ー147511号公報等に記載され
ている安定剤がある。
染着層は湿分硬化型樹脂以外に各種高分子物質を含有
することができる。各種高分子として特に良好なのは分
散染料に対し染着性の優れた高分子である。例えば、ポ
リエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アクリ
ル樹脂、酢酸セルロール樹脂等を用いることができる。
特に、飽和ポリエステル樹脂やウレタン樹脂と組み合わ
せて用いると記録感度が高く良好である。各種高分子物
質は、湿分硬化型樹脂に対し固形分重量比で10倍以上添
加して用いることも可能である。
染着層には粒子、滑剤、界面活性剤、帯電防止剤、紫
外線吸収剤、酸化防止剤等の各種添加剤を含有させても
よい。又、基材と染着層間に接着層、剥離層等の適当な
中間層を1層以上設けてもよい。以下、具体的実施例を
示す。
実施例1 基材として白色PETフィルム(U−12、帝人株式会
社、厚さ:100μm)を用いてこの基材の片面に厚さ0.1
μmの飽和ポリエステル樹脂層(アンカーコート層)を
設けた後、このアンカーコート層上に湿分反応性シリコ
ン含有フッ素変性アクリル樹脂溶液(UA−01F,有効成分
51重量%、三洋化成株式会社製)50重量部、反応促進剤
(ジブチルスズジラウレート)1.0重量部、メタノール
3重量部から成る塗料をワイヤーバーで塗工後、100℃
のオーブン中で約2時間硬化反応させ、厚さ7μmの染
着層を有する受像体を作成した。
次にシアン色素2.5重量部、ポリサルホン4重量部、
モノクロルベンゼン100重量部から成るインキを下面に
滑性耐熱層を有し上面に厚さ0.1μmの飽和ポリエステ
ル樹脂層(アンカーコート層)を有するポリエチレンテ
レフタレートフイルム(厚さ、6μm)のアンカーコー
ト層上のワイヤーバーで塗工し、厚さ約1μmの色材層
を有する転写体を作製した。
上記受像体と転写体をサーマルヘッドとプラテンとの
間に挟み約4Kgの押圧をかけ下記の条件にて記録した。
主及び副操作のドット密度:4ドット/mn 記録電力:0.55W/ドット ヘッドの加熱時間:2〜8ms この結果、ヘッドの加熱時間8msにおいて記録濃度1.5
0が得られた。
次にこの記録画像を60℃、60%RHの恒温恒温槽中に30
0時間放置したが、記録画像の濃度低下はまったく発生
しなかった。
実施例2 実施例1と同一のアンカーコート処理済み基材上に湿
分反応性シリコン含有アクリル樹脂溶液(UA−01、有効
成分52重量%、三洋化成工業株式会社製)10重量部、湿
分反応性シリコン含有フッ素変性アクリルウレタン樹脂
溶液(UA−53F、有効成分44重量%、三洋化成工業株式
会社製)10重量部、触媒(Cat.FX、三洋化成工業株式会
社製)0.6重量部、トルエン5重量部、メチルエチケト
ン5重量部からなる塗料をワイヤーバーで塗工後、100
℃のオーブン中で約2時間硬化反応させ、厚さ約6μm
の染着層を形成して受像体を作製した。
この受像体と実施例1で作製した転写体を用いて実施
例1と同一の記録条件にて記録した。その結果、記録濃
度1.64が得られた。次に、60℃、60%RHの条件下に300
時間保存したが記録濃度の低下はまったく発生しなかっ
た。
実施例3 実施例1と同一のアンカーコート処理済み基材上に湿
分反応性シリコン含有フッ素変性ウレタン樹脂溶液(UA
−10F、有効成分38重量%、三洋化成工業株式会社製)5
0重量部、反応促進材(ジブチルスズジラウレート)1.0
重量部、メタノール3重量部、トルエン5重量部からな
る塗料をワイヤーバーで塗工後、100℃のオーブン中で
約2時間硬化反応させ、厚さ約6μmの染着層を形成し
て受像体を作製した。以下同様にして記録した結果、記
録濃度1.85が得られた。次に、60℃、60%RHに条件下に
300時間保存したが記録濃度の低下はまったく発生しな
かった。
実施例5 実施例1と同一のアンカーコート処理済み基材上に、
ポリエーテル系湿分硬化型樹脂(サイリル5B25、鐘淵化
学工業株式会社製)5重量部、湿分反応性シリコン含有
フッ素変性アクリルウレタン樹脂溶液(UA−53F)40重
量部、触媒(Cat.FX)1.2重量部、トルエン15重量部か
らなる塗料をワイヤーバーで塗工後、100℃のオーブン
中で約2時間硬化反応させ、厚さ5μmの染着層を形成
して受像体を作製した。以下同様にして記録した結果、
記録濃度1.77が得られた。次に、60℃、60%RHの条件下
に300時間保存したが記録濃度の低下はまったく発生し
なかった。
比較例1 実施例1と同一の基材上にラジカル重合性樹脂(SP−
5003、昭和高分子株式会社製)30重量部、イルガキユア
184(日本チバガイギー株式会社製)1.5重量部、メチル
エチルケトン80重量部からなる塗料をワイヤーバーで塗
工乾燥後、窒素雰囲気下で高圧水銀灯を照射して硬化さ
せ厚さ約5μmの染着層を形成させた。
この受像体と実施例1で作製した転写体を用いて実施
例1と同一の記録条件にて記録した。その結果、記録濃
度1.36が得られた。記録画像を、60℃、60%RHの条件下
に300時間保存した結果記録濃度は初期値に対し約8%
の濃度低下が発生した。
比較例2 実施例1と同一の基材上にイオン重合性樹脂(ERL−4
299,ユニオンカーバイド社製)40重量部、UV硬化開始剤
(SP−150,旭電化工業株式会社製)2重量部、メチルエ
チルケトン20重量部からなる塗料をワイヤーバーで塗工
乾燥後、高圧水銀灯を照射して硬化させ厚さ約5μmの
染着層を形成させた。
この受像体と実施例1で作製した転写体を用いて実施
例1と同一の記録条件にて記録した。その結果、記録濃
度0.92が得られた。記録画像を、60℃、60%RHの条件下
に300時間保存した結果記録濃度は初期値に対し約13%
の濃度低下が発生した。
発明の効果 基材上に湿分硬化型樹脂の硬化物を含む染着層を形成
することにより、保存信頼性の高い染着層を有する受像
体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
図は本発明の一実施例における感熱転写記録用受像体の
概略断面図である。 1……基材、2……染着層。
フロントページの続き (72)発明者 弓場上 惠一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 田口 信義 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−257090(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41M 5/38 - 5/40

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材上に染着層を有する受像体において、
    前記染着層が湿分硬化型樹脂(但し、湿分反応性シリコ
    ン含有アクリルウレタン樹脂を除く)の硬化物を含む感
    熱転写記録用受像体。
  2. 【請求項2】湿分硬化型樹脂が、フッ素変性湿分硬化型
    樹脂、シリコーン変性湿分硬化型樹脂、湿分反応性シリ
    コン含有アクリル樹脂、湿分反応性シリコン含有ウレタ
    ン樹脂の中から選ばれた少なくとも一種である特許請求
    の範囲第1項記載の感熱転写記録用受像体。
  3. 【請求項3】染着層が飽和ポリエステル樹脂を含む特許
    請求の範囲第1項記載の感熱転写記録用受像体。
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JP2646644B2 (ja) * 1988-04-07 1997-08-27 松下電器産業株式会社 感熱転写記録用受像体

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