JP2799285B2 - 光ディスクドライブの最適フォーカスバイアス電圧調整装置 - Google Patents

光ディスクドライブの最適フォーカスバイアス電圧調整装置

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JP2799285B2 JP20473793A JP20473793A JP2799285B2 JP 2799285 B2 JP2799285 B2 JP 2799285B2 JP 20473793 A JP20473793 A JP 20473793A JP 20473793 A JP20473793 A JP 20473793A JP 2799285 B2 JP2799285 B2 JP 2799285B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光ディスクドライブの最
適フォーカスバイアス電圧調整装置に関し、特に光磁気
ディスク等の光ディスクを再生する光ディスクドライブ
の最適フォーカスバイアス電圧調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】MDプレーヤ、光磁気ドライブ等の光デ
ィスクドライブ装置では、個々の装置構成部品に特性バ
ラツキがあるため、出荷前の装置特性の初期調整が重要
である。かかる初期調整のうち、レーザダイオードのよ
うな光発光素子から発射される光を光ディスク表面に合
焦状態で照射可能とするフォーカシング状態に設定する
ために、フォーカスバイアス電圧がフォーカス信号に重
畳されるように調整される。
【0003】図4は、光ディスクドライブ装置の基本構
成図を示し、光ディスクドライブ装置2には、光ディス
ク21が載置され、アクチュエータ22で駆動される光
ピックアップ23により光照射、反射光の受光動作が行
われる。光ピックアップ23からの反射光信号は、RF
アンプ24で増幅され、RF信号として出力される。ま
た、RFアンプ24からのRF信号は、フォーカスサー
ボ制御回路25に供給され、得られたフォーカス動作の
ためのフォーカス制御信号が光ピックアップ23に送出
されてオートフォーカス動作が行われる。
【0004】一方、前述のように、光ディスクドライブ
装置の構成部品(例えば、アクチュエータ22や光ピッ
クアップ23等)の個々の部品には特性バラツキがある
ため、オートフォーカス動作に必要なフォーカスレンジ
内に特性を収める調整、設定が必要である。
【0005】従来は、この調整、設定は、フォーカスサ
ーボ制御回路25に設けられたフォーカスバイアス電圧
調整部251により行われる。フォーカスバイアス電圧
調整部251は、構成部品の特性バラツキが及ぼすフォ
ーカス動作のずれを補償するフォーカスバイアス電圧を
発生し、フォーカス制御信号に重畳すべく出力するもの
である。このフォーカスバイアス電圧は、通常、ボリュ
ームでその値が調整される。
【0006】フォーカスバイアス電圧を最適値に設定す
るには、RFアンプ24から出力されるRF信号に基づ
いてジッタを測定するジッタ測定器3が用いられる。ジ
ッタ測定器3は、基準光ディスクからのRF信号をコン
パレータに入力させ、コンパレータ出力であるパルス幅
のブレ量をジッタ値として測定するもので、ジッタ値が
最小となるようにフォーカスバイアス電圧が設定され
る。
【0007】図5には、フォーカスバイアス電圧とジッ
タ値との関係が示されている。特性Aは、CDディスク
のジッタ値の変化を示し、ジッタ値の最小となるフォー
カスバイアス電圧は、ジッタ値の変化が非常に少ない不
感帯と称される狭い範囲内にある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
光ディスクドライブの最適フォーカスバイアス電圧調整
装置におけるフォーカスバイアス電圧の調整は、ジッタ
測定器により得られるパルス幅のバラツキ(ジッタ値)
が最小になるようなフォーカスバイアス電圧が設定され
ている。
【0009】しかしながら、光ディスクが光磁気ディス
クである場合には、ジッタ値とフォーカスバイアス電圧
との関係は図5の特性曲線Bに示すようになり、不感帯
の幅が著しく広くなってしまい、従来のジッタ測定器の
測定分解能では、フォーカスバイアス電圧を変化させて
ジッタ値の最小値を得ることがきわめて難しく、最適フ
ォーカスバイアス電圧の設定が困難であった。
【0010】そこで、本発明の目的は、光磁気ディスク
であっても最適なフォーカスバイアス電圧の設定が容易
な光ディスクドライブの最適フォーカスバイアス電圧調
整装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
め、本発明による光ディスクドライブの最適フォーカス
バイアス電圧調整装置は、光ディスクドライブ装置の光
ピックアップからのRF信号と、フォーカスバイアス電
圧を調整する調整器からのフォーカスバイアス電圧信号
とを入力とし、前記RF信号から前記フォーカスバイア
ス電圧に依存するジッタ値を測定するジッタ測定手段
と、前記フォーカスバイアス電圧に対する前記ジッタ測
定手段で得られるジッタ値の変化が小さい不感帯領域外
でジッタ値が略同一の大きい値を示す2つのフォーカス
バイアス電圧を検出する検出手段と、前記検出された2
つのフォーカスバイアス電圧に基づいて定めた電圧を最
適フォーカスバイアス電圧として出力する最適電圧演算
手段と、を備えて構成される。
【0012】
【作用】本発明では、ジッタ値とフォーカスバイアス電
圧との関係を示すジッタ値特性における不感帯領域外の
両側領域で同一ジッタ値が得られる2つのフォーカスバ
イアス電圧を得、得られた2つのフォーカスバイアス電
圧に基づいて最適なフォーカスバイアス電圧を求めて設
定している。
【0013】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
ながら説明する。図1は、本発明による光ディスクドラ
イブの最適フォーカスバイアス電圧調整装置の一実施例
を示す構成図である。本実施例は、図2に示すような光
ディスクドライブ装置2(図4と構成は同一)のRFア
ンプ24からのRF信号と、フォーカスサーボ制御回路
25のフォーカスバイアス電圧調整部251からのフォ
ーカスバイアス電圧とを入力とする最適フォーカスバイ
アス電圧調整装置1(図1)によって最適なフォーカス
バイアス電圧を得ている。
【0014】図1を参照すると、RF信号は、従来のジ
ッタ測定器3と同様な機能を有するジッタ測定部11に
入力され、得られたジッタ値が指示メータ12にメータ
指示される。一方、フォーカスバイアス電圧は、フォー
カスバイアス電圧保持器13と14に入力される。フォ
ーカスバイアス電圧保持器13と14は、それぞれ対応
して設けられた保持スイッチ15と16のON動作に応
答して、入力フォーカスバイアス電圧を保持し、保持電
圧信号VAとVBとして出力する。保持スイッチ15と1
6のON動作は、例えば作業者のマニュアル操作により
次のようにして行われる。
【0015】図3は、光磁気ディスクを用いたときのジ
ッタ値とフォーカスバイアス電圧との関係を示す。図5
を参照して説明したように、この場合の不感帯の幅はC
Dディスクの場合と比較して著しく広く従来の手法では
最適なフォーカスバイアス電圧の設定は困難である。
【0016】本実施例では、作業者が指示メータ12を
目視で確認し、不感帯領域外でジッタ値が大きい値JA
を示すタイミングで保持スイッチ15をON動作させ
る。続いて、フォーカスバイアス電圧を大きくして行く
と、不感帯領域に入るが、更に大きくすると不感帯領域
を脱し、ジッタ値JAと略等しいジッタ値JBが得られる
ので、このタイミングで保持スイッチ16をON動作さ
せる。その結果、保持スイッチ15と16のON動作に
応答して、フォーカスバイアス電圧保持器13と14か
らは保持電圧VAとVBが得られ、最適フォーカスバイア
ス電圧演算器17に供給される。最適フォーカスバイア
ス電圧演算器17は、供給された保持電圧VAとVBの平
均電圧(VA +VB)/2を最適フォーカスバイアス電
圧として求め、出力する。
【0017】電圧比較器18は、この最適フォーカスバ
イアス電圧と、フォーカスバイアス電圧調整部251か
らの入力フォーカスバイアス電圧とを比較し、両電圧が
一致したとき、表示器19には、その旨の表示が為され
る。作業者が、この表示器19の表示を確認したフォー
カスバイアス電圧調整器251からのフォーカスバイア
ス電圧が、最適なフォーカスバイアス電圧となる。
【0018】以上の実施例において、不感帯領域外の大
きい値をもつジッタ値の等しい 2つのフォーカスバイ
アス電圧の確認は、作業者の目視ではなく、電気的に行
うこともできることは勿論である。また、最適なフォー
カスバイアス電圧の決定は、上記2つのフォーカスバイ
アス電圧の平均電圧でなくとも良く、設計により上記2
つのフォーカスバイアス電圧に基づいて定めれば良い。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による光デ
ィスクドライブの最適フォーカスバイアス電圧調整装置
は、ジッタ値とフォーカスバイアス電圧との関係を示す
ジッタ値特性における不感帯領域外の両側領域で同一の
ジッタ値が得られるフォーカスバイアス電圧を得、得ら
れたフォーカスバイアス電圧に基づいて最適なフォーカ
スバイアス電圧を求めて設定しているので、不感帯の影
響がなく、常時最適なフォーカスバイアス電圧が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光ディスクドライブの最適フォー
カスバイアス電圧調整装置の一実施例を示す構成図であ
る。
【図2】本実施例における光ディスクドライブ装置の構
成図である。
【図3】光磁気ディスクを用いたときのジッタ値とフォ
ーカスバイアス電圧との関係を示す図である。
【図4】従来の光ディスクドライブ装置の基本構成図で
ある。
【図5】フォーカスバイアス電圧とジッタ値との関係を
示す図である。
【符号の説明】
1 最適フォーカスバイアス電圧調整器 2 光ディスクドライブ装置 3 ジッタ測定器 11 ジッタ測定部 12 指示メータ 13,14 フォーカスバイアス電圧保持器 15,16 保持スイッチ 17 最適フォーカスバイアス電圧演算器 18 電圧比較器 19 表示器 21 光ディスク 22 アクチュエータ 23 光ピックアップ 24 RFアンプ 25 フォーカスサーボ制御回路 251 フォーカスバイアス電圧調整部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光ディスクドライブ装置の光ピックアップ
    からのRF信号と、フォーカスバイアス電圧を調整する
    調整器からのフォーカスバイアス電圧信号とを入力と
    し、 前記RF信号から前記フォーカスバイアス電圧に依存す
    るジッタ値を測定するジッタ測定手段と、 前記フォーカスバイアス電圧に対する前記ジッタ測定手
    段で得られるジッタ値の変化が小さい不感帯領域外でジ
    ッタ値が略同一の大きい値を示す2つのフォーカスバイ
    アス電圧を検出する検出手段と、 前記検出された2つのフォーカスバイアス電圧に基づい
    て定めた電圧を最適フォーカスバイアス電圧として出力
    する最適電圧演算手段と、を備えて成ることを特徴とす
    る光ディスクドライブの最適フォーカスバイアス電圧調
    整装置。
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