JP2798874B2 - セラミックハニカム触媒コンバータ - Google Patents

セラミックハニカム触媒コンバータ

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JP2798874B2
JP2798874B2 JP5272286A JP27228693A JP2798874B2 JP 2798874 B2 JP2798874 B2 JP 2798874B2 JP 5272286 A JP5272286 A JP 5272286A JP 27228693 A JP27228693 A JP 27228693A JP 2798874 B2 JP2798874 B2 JP 2798874B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、セラミックハニカム触媒コンバ
ータに関するものであり、特に、メタルケースと、メタ
ルケース内に収められたセラミックハニカム触媒と、ハ
ニカム触媒外周面およびメタルケース内周面の間に圧縮
状態で配置され、かつ、その圧縮状態からの復元力に由
来する残留面圧によりハニカム触媒をメタルケース内に
保持する把持部材とを具えてなる触媒コンバータに係る
ものである。
【0002】
【背景技術】上述した構成を有するセラミックハニカム
触媒コンバータは、自動車用排ガス浄化システムに広く
使用されており、実開昭56-67314号、同55-130012 号お
よび同62-171614 号各公報等に開示されている。
【0003】最近における環境問題関連の排ガス規制強
化に伴い、自動車メーカー各社は触媒活性を高めるため
に排ガス温度の高いエンジン直近への触媒コンバータの
配置、あるいはエンジン排気温度の高温化を指向してい
る。また、CO2 規制および燃費規制等に伴い、高速域で
の燃焼を理論空燃比に近づけると高速時の排気温度上昇
が生じる。さらに、従来は排ガス規制の対象外とされて
いた二輪車への規制適用が進むにつれて、二輪車用内燃
機関においても排ガス浄化システムが搭載されるに至っ
ている。この場合、触媒のキャニング構造には従来以上
に高度の耐熱信頼性が要求されている。その理由の一つ
は、スペース上の制約から二輪車では触媒コンバータが
マフラー内に配置されることが多く、この場合には触媒
コンバータにおけるメタルケースが外気と接していない
ために冷却されにくく、したがってメタルケースおよび
把持部材が極めて高温となるからである。すなわち、従
来のセラミックハニカム触媒コンバータは、セラミック
ハニカム触媒が把持部材の残留面圧により常温時には外
周側から充分な力で保持されていても、高温の排ガスに
よりメタルケースが膨脹して把持部材の保持力が低下
し、ハニカム触媒がエンジン振動等により排ガスの流路
方向に遊動し、ひいてはケースの流路方向端部における
コーン部、リテーナリング及び/又は端面クッション材
等との摩擦によりハニカム触媒が早期に摩耗・破損傾向
を呈する場合がある。
【0004】
【発明の開示】したがって、本発明の課題は、上述した
難点を解消しうる新規な着想に立脚し、セラミックハニ
カム触媒をメタルケース内で長期に亘って安定に保持す
ることのできる触媒コンバータを提案することである。
【0005】本発明は、メタルケースと、該メタルケー
ス内に収められたセラミックハニカム触媒と、該ハニカ
ム触媒の外周面および前記メタルケースの内周面の間に
圧縮状態で配置され、かつ、その圧縮状態からの復元力
に由来する残留面圧により前記ハニカム触媒を前記メタ
ルケース内に保持する把持部材とを具えてなるセラミッ
クハニカム触媒コンバータにおいて、前記把持部材は、
アルミナ、ムライト、炭化珪素、窒化珪素およびジルコ
ニアからなる群より選ばれた少なくとも1種からなり、
繊維径が2μm 以上6μm 未満であるセラミック繊維で
形成され、かつ、室温時に2kgf/cm2 の初期面圧をかけ
た後に1000℃まで昇温したとき、少なくとも1kgf/cm2
の面圧を発生すると共に触媒コンバータの実用温度範囲
内で大きく増減を生じない圧縮特性を有する耐熱・非熱
膨張性セラミック繊維マットとして構成すること、並び
に、該セラミック繊維マットを排ガスの流路方向に圧縮
状態で固定する少なくとも1つの固定部材を前記メタル
ケースに設けてなることを特徴とするものである。
【0006】本発明によれば、ハニカム触媒をメタルケ
ース内に保持する把持部材が、アルミナ、ムライト、炭
化珪素、窒化珪素およびジルコニアからなる群より選ば
れた少なくとも1種からなり、繊維径が2μm 以上6μ
m 未満であるセラミック繊維より形成され、かつ、室温
時に2kgf/cm2 の初期面圧をかけた後に1000℃まで昇温
したとき、少なくとも1kgf/cm2 の面圧を発生すると共
に触媒コンバータの実用温度範囲内で大きく増減を生じ
ない圧縮特性を有する耐熱・非熱膨張性セラミック繊維
マットとして構成されているため、最近におけるエンジ
ン排気温度の高温化に対しても把持部材に優れた耐熱性
を発揮させると共に、触媒コンバータをその実用温度範
囲内で常時適度の把持力をもって把持することが可能で
ある。また、このような耐熱・非熱膨脹性セラミック繊
維マットをメタルケースに設けた少なくとも1つの固定
部材によって排ガス流路方向に圧縮状態で固定するた
め、触媒コンバータの高温作動時に把持部材による外周
側からの把持力が低下傾向を呈する場合であってもセラ
ミックハニカム触媒がメタルケース内で流路方向に遊動
せず、したがってハニカム触媒の早期の摩耗・破損を確
実に防止することが可能となるものである。
【0007】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例について一
層詳細に説明する。
【0008】図1は、例えば乗用車用ガソリン機関の排
気系に搭載される触媒コンバータに本発明を適用した第
1実施例を示すものである。この実施例による触媒コン
バータ10は、例えば中空円筒形状を有するクラムシェル
構造のメタルケース11を具え、内燃機関からの排ガスが
通される多数の流路を内部に形成したセラミックハニカ
ム触媒12をメタルケース11内に収めてなるものである。
クラムシェル構造のメタルケースは、例えば半円断面形
状を呈する一対のハーフシェルを円周方向端部に沿って
相互に突合わせ溶接して形成するのが一般的である。本
発明においては、好適には有機結合剤またはヒル石等の
膨脹材を実質的に含まず、かつ、触媒コンバータの実用
温度範囲内で大きく増減を生じない圧縮特性を有する耐
熱・非熱膨脹性セラミック繊維マットよりなる把持部材
13を、ハニカム触媒12の外周面とメタルケース11の内周
面との間に圧縮状態で配置する。この場合、ハニカム触
媒12は、把持部材13の圧縮状態からの復元力に由来する
残留面圧によってメタルケース11内の所定位置に保持さ
れる。さらに、ハニカム触媒12における流路方向両端部
に相当する位置において、把持部材13を排ガス流路方向
に固定するための固定部材として一対の固定リング14a,
14bをメタルケース11の内周面に溶接し、これらの固定
リング14a, 14bにより把持部材13を流路方向の両側から
緊密に挟持する。把持部材13を固定する固定部材として
の固定リング14a, 14bは、例えば環状に成形してなる金
属ワイヤーネット又は適当な金属材料若しくはセラミッ
ク材料よりなるリングとして構成することができる。な
お、メタルケース11の両端領域はそれぞれコーン部11a,
11bとして形成され、コーン部11a, 11bの端部には排気
管との接続に供するフランジ11c, 11dが設けられてい
る。この場合、固定リング14a, 14bは、コーン部11a, 1
1bの手前側でメタルケース11の内周面に設けられた肩部
11e, 11fに係止する構成とすることができる。
【0009】図2は、上述した第1実施例と同様に、乗
用車用ガソリン機関の排気系に搭載される触媒コンバー
タに本発明を適用した第2実施例を示すものである。こ
の実施例による触媒コンバータ20は、中空円筒形状を有
するメタルケース21を具え、セラミックハニカム触媒22
がメタルケース21内に軸線方向一端側から圧入されてな
る押込み構造とされている。本実施例においても、好適
には耐熱・非熱膨脹性セラミック繊維マットよりなる把
持部材23を、ハニカム触媒22の外周面とメタルケース21
の内周面との間に圧縮状態で配置する。さらに、ハニカ
ム触媒22における一方の流路方向端部に相当する位置で
メタルケース21の内面に把持部材23を流路方向に固定す
るための固定リング24を一体的に固着する。固定リング
24としては、例えば適当な金属材料よりなるリングをメ
タルケース21の内面に溶接することができる。また、ハ
ニカム触媒22における他方の流路方向端部側に位置する
メタルケース21の端部を半径方向内方に向けて僅かに突
出する肩部21aとして形成し、この肩部21aにはリテー
ナリング25を介して把持部材23およびハニカム触媒22の
対応する端部をそれぞれ圧接させる。この場合、把持部
材23は、固定リング24および肩部21aにより流路方向の
両側から緊密に挟持することにより排ガスの流路方向に
固定するものである。なお、メタルケース21には肩部21
aに隣接してコーン部21bが設けられ、コーン部21bの
端部には排気管との接続に供するフランジ21cが形成さ
れている。さらに、コーン部21bが設けられている端部
とは反対側、すなわちハニカム触媒22を圧入する側に位
置するメタルケース21の端部にも排気管26との接続に供
するフランジ21dが形成されている。この場合、ハニカ
ム触媒22と固定リング24の軸線方向位置を規制するスペ
ーサリング27を一対のリテーナリング28a, 28bにより挟
持してハニカム触媒22および固定リング24と排気管26と
の間に固定配置するのが望ましい。
【0010】図3は、押込み構造のメタルケースを具
え、例えば二輪車用内燃機関における排気系に搭載され
る触媒コンバータに本発明を適用した第3実施例を示す
ものである。この実施例による触媒コンバータ30は、中
空円筒形状を有する押込み構造のメタルケース31と、セ
ラミックハニカム触媒32と、ハニカム触媒32の外周面お
よびメタルケース31の内周面の間に圧縮状態で配置され
た把持部材33と、把持部材33を排ガス流路方向に固定す
るための固定部材34とを具える点で、上述した第2実施
例による触媒コンバータと基本的に同一構成とされてい
る。本実施例においては、触媒コンバータ30におけるメ
タルケース31の一端部に半径方向内方に向けて突出する
鍔35を設け、この鍔35にハニカム触媒32および把持部材
33の各一端を当接させる。ハニカム触媒32および把持部
材33はメタルケース31の他端側からメタルケース31内に
圧入することは言うまでもない。さらに、把持部材33を
固定するための固定リング34は、メタルケース31の当該
他端側で把持部材33に隣接させて固定配置する。この場
合、固定リング34はメタルケース31に対して例えば溶接
により固定するのが望ましい。本例によれば、把持部材
33の排ガス流路方向位置を固定リング34および鍔35によ
って固定することにより、メタルケース31内におけるハ
ニカム触媒32の流路方向への遊動を防止する。
【0011】図4〜図7は、上述した第3実施例につい
ての種々の変形例に係る触媒コンバータを示すものであ
る。各変形例による触媒コンバータは、第3実施例によ
る触媒コンバータと対比して、メタルケースが押込み構
造のものである点も含めて基本的に同一構成とされてお
り、主たる相違点のみを列記すれば下記のとおりであ
る。なお、説明の便宜のため、同一の参照符号は実質的
に同一の又は機能的に対応する構成要素を表すものと
し、重複記載を省略する。
【0012】前述した第3実施例ではメタルケース31の
一端部に設けられた鍔35の内周部をハニカム触媒32の外
周部よりも半径方向内方に位置させてハニカム触媒32の
一端面をも鍔35に当接させているが、図4に示す第1変
形例では鍔35の内周部をハニカム触媒32の外周部よりも
若干半径方向外方に位置させて把持部材33のみを一端面
において鍔35に当接させる。この場合でも、第3実施例
におけると同様、把持部材33の排ガス流路方向位置を固
定リング34および鍔35によって固定することにより、メ
タルケース31内におけるハニカム触媒32の流路方向への
遊動を防止することが可能である。また、図4に示す変
形例によれば、ハニカム触媒32を鍔35に当接させない構
成としたので、ハニカム触媒32における排ガス流通口の
有効断面積が増加し、触媒コンバータ30の実使用時にお
ける圧力損失を低減し得る効果も達成されるものであ
る。
【0013】図5に示す第2変形例においては、触媒コ
ンバータ30におけるメタルケース31の一端部に半径方向
内方に向けて突出する鍔35を設け、この鍔35にセラミッ
クハニカム触媒32および把持部材33の各一端を当接させ
る。また、把持部材33の排ガス流路方向位置を固定する
固定部材としての固定リング34をメタルケース31の他端
側で把持部材33に隣接させて配置し、メタルケース31の
他端にリテーナリング36を溶接して固定リング34を位置
決めする。これにより把持部材33を排ガス流路方向に固
定して、メタルケース31内におけるハニカム触媒32の流
路方向への遊動を防止するものである。この場合、図4
に示す変形例におけると同様、リテーナリング36及び/
又は鍔35の内周部をハニカム触媒32の外周部よりも若干
半径方向外方に位置させても良いことは、言うまでもな
い。
【0014】図6に示す第3変形例においても、触媒コ
ンバータ30におけるメタルケース31の一端部に半径方向
内方に向けて突出する鍔35を設けると共に他端にリテー
ナリング36を溶接する。把持部材33の排ガス流路方向位
置を固定するための固定部材を金属ワイヤーネット製固
定リング34a, 34bにより構成し、これらの固定リング34
a, 34bをハニカム触媒32および把持部材33の各一端と鍔
35との間、並びにハニカム触媒32および把持部材33の各
他端とリテーナリング36との間にそれぞれ配置する。そ
して、固定リング34a, 34bをそれぞれ鍔35およびリテー
ナリング36と協動させて把持部材33のみならずハニカム
触媒32をも排ガス流路方向に固定してメタルケース31内
におけるハニカム触媒32の流路方向への遊動を防止する
ものである。
【0015】図7に示す第4変形例において、触媒コン
バータ30のメタルケース31は、図3〜図6に示すごとき
鍔35を持たない円筒体よりなるものとする。この場合、
把持部材33を固定するための固定リング34は、メタルケ
ース31の両端で把持部材33に隣接させて固定配置する。
なお、固定リング34はメタルケース31に対して例えば溶
接により固定するのが望ましい。本例によれば、把持部
材33の排ガス流路方向位置を固定リング34によって両端
固定することにより、メタルケース31内におけるハニカ
ム触媒32の流路方向への遊動を防止する。
【0016】図8は、メタルケース31がマフラー40に内
蔵される二輪車用触媒コンバータ30の一例を示すもので
ある。図8において、排ガスの流れ方向は矢印で示すと
おりである。このような構成の触媒コンバータ30におい
ては、前述したとおり、メタルケース31が外気と接して
いないために冷却されにくく、メタルケース31および把
持部材33が極めて高温となり、その結果としてメタルケ
ース31が膨張し、把持部材33の保持力が低下してハニカ
ム触媒32の遊動およびこれに起因する早期の摩耗・破損
を招来する場合がある。
【0017】したがって、触媒コンバータの高温作動条
件下でもハニカム触媒12, 22, 33を安定に保持するに十
分な残留面圧を実現するため、上述したいずれの実施例
および変形例においても、把持部材13, 23, 33を、有機
結合剤またはヒル石等の膨脹材を含まず、アルミナ、ム
ライト、炭化珪素、窒化珪素およびジルコニアからなる
群より選ばれた少なくとも1種からなり、繊維径が2μ
m 以上6μm 未満のセラミック繊維で形成され、室温時
に2kgf/cm2 の初期面圧をかけた後に1000℃まで昇温し
たとき、少なくとも1kgf/cm2 の面圧を発生すると共に
触媒コンバータの実用温度範囲内で大きく増減を生じな
い圧縮特性を有する耐熱・非熱膨張性セラミック繊維か
らなるセラミック繊維マットとして構成する。このセラ
ミック繊維マットは、その非圧縮時の公称厚さを5〜30
mm、嵩密度を0.05〜0.3 g/cm3 とするのが望ましい。こ
の場合、実質的には、セラミック繊維の高温強度特性お
よびコスト面からムライト繊維が好適である。このよう
な耐熱・非熱膨張性セラミック繊維マットは、例えば三
菱化成(株)製「マフテック」(商品名)あるいは電気
化学工業(株)製「アルセン」(商品名)として市販さ
れている。なお、把持部材13, 23, 33を排ガス流路方向
に最適状態で固定するために、セラミック繊維マットの
排ガス流路方向への圧縮代は、ハニカム触媒12, 22, 33
の担体長さ100mm 当り2mm以上とするのが好適である。
また、本発明を押込み構造の触媒コンバータに適用する
場合には、セラミック繊維マットの非圧縮状態での嵩密
度は少なくとも0.2g/cm3とするのが望ましい。これは、
セラミック繊維マットの非圧縮状態での嵩密度が0.2g/c
m3未満であればセラミック繊維マットの押込みが困難と
なる場合があるからである。
【0018】さらに、上述したいずれの実施例および変
形例においても、固定部材14a, 14b,24, 34, 34a, 34b
は、触媒コンバータ30の実使用時に把持部材13, 23, 33
を排ガス流路方向に固定する機能を発揮し得るものであ
れば必要かつ十分である。すなわち、固定部材を把持部
材の全周に亙って連続的に延在させることは必須条件で
はなく、例えば、固定部材を円周方向に二分割または多
分割した構成としても良い。しかし、把持部材を排ガス
流路方向に最適状態で固定する見地から、固定部材は把
持部材の全周長の 1/2以上、望ましくは 2/3以上に亙っ
て延在させるのが好適である。なお、固定部材は基本的
には任意形状とし得るものであり、例えば、図9に示す
ように耐熱金属材料板を波形状に変形させた固定リング
34として構成しても良い。ここに、図9は、第3実施例
についての更に他の変形例を示すものである。
【0019】
【発明の効果】上述したとおり、本発明は、セラミック
ハニカム触媒12, 22, 32をメタルケース11, 21, 31内で
把持する把持部材13, 23, 33を、メタルケース11, 21,
31に設けられた固定部材14a, 14b, 24,34, 34a, 34bに
よって排ガス流路方向に固定する構成としたものであ
る。かかる構成に基づく本発明の効果を検証するため、
図1〜図6に示した本発明の実施例による触媒コンバー
タと、各実施例と実質的に同一構成を有するも本発明に
よる固定部材が設けられていない比較例としての触媒コ
ンバータとを用いて加熱・加振試験を行った。この試験
は、把持部材の圧縮代および面圧、並びに振動加速度お
よび加熱・加振時間を変化させて実施したものである。
そして、加熱・加振試験後における把持部材の異常の有
無および担体把持状況を検査した。その結果は次表に示
すとおりである。
【0020】
【表1】
【0021】以上詳述したところから明らかなとおり、
本発明によれば、ハニカム触媒をメタルケース内に保持
する把持部材が、アルミナ、ムライト、炭化珪素、窒化
珪素およびジルコニアからなる群より選ばれた少なくと
も1種からなり、繊維径が2μm 以上6μm 未満である
セラミック繊維で形成され、かつ、室温時に2kgf/cm2
の初期面圧をかけた後に1000℃まで昇温したとき、少な
くとも1kgf/cm2 の面圧を発生すると共に触媒コンバー
タの実用温度範囲内で大きく増減を生じない圧縮特性を
有する耐熱・非熱膨張性セラミック繊維マットとして構
成されているため、最近におけるエンジン排気温度の高
温化に対しても把持部材に優れた耐熱性を発揮させると
共に、触媒コンバータをその実用温度範囲内で常時適度
の把持力をもって把持することが可能である。また、こ
のような耐熱・非熱膨脹性セラミック繊維マットをメタ
ルケースに設けた少なくとも1つの固定部材によって排
ガス流路方向に圧縮状態で固定するため、触媒コンバー
タの高温作動時に把持部材による外周側からの把持力が
低下傾向を呈する場合であってもセラミックハニカム触
媒がメタルケース内で流路方向に遊動せず、したがって
ハニカム触媒の早期の摩耗・破損を確実に防止すること
が可能となるものである。
【0022】なお、本発明が前述した各種実施例・変形
例のみに限定されるものでなく、その範囲内で種々の態
様をもって実施し得ることは言うまでもない。すなわ
ち、例えば、本発明は、前述したクラムシェル構造また
は押込み構造のメタルケースを有する触媒コンバータ以
外にも、セラミックハニカム触媒の外周面にセラミック
繊維マットを被覆した後、そのセラミック繊維マット上
で耐熱性ステンレス鋼板を円周方向両端部が互いに重な
るよう円筒状に巻締めて変形させ、円周方向の重ね合わ
せ端部を互いに溶接してなる巻締め構造のメタルケース
を有する触媒コンバータに適用することも可能である。
この場合でも、ハニカム触媒をメタルケース内で把持す
る把持部材を固定部材によって排ガス流路方向に固定す
ることにより、前述したと同様の顕著な作用効果を達成
し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による触媒コンバータを示
す縦断面図である。
【図2】本発明の第2実施例による触媒コンバータを示
す縦断面図である。
【図3】本発明の第3実施例による触媒コンバータを示
す縦断面図である。
【図4】第3実施例の一変形例による触媒コンバータを
示す縦断面図である。
【図5】第3実施例の他の変形例による触媒コンバータ
を示す縦断面図である。
【図6】第3実施例の更に他の変形例による触媒コンバ
ータを示す縦断面図である。
【図7】第3実施例の更に他の変形例による触媒コンバ
ータを示す縦断面図である。
【図8】触媒コンバータを内蔵した二輪車用マフラーを
示す縦断面図である。
【図9】第3実施例の更に他の変形例による触媒コンバ
ータを示す平面図である。
【符号の説明】
10, 20, 30 セラミックハニカム触媒コンバータ,11,
21, 31メタルケ−ス,12, 22, 32 セラミックハニカ
ム触媒,13, 23, 33 把持部材,14a, 14b, 24, 34, 34
a, 34b 固定部材
フロントページの続き (72)発明者 土方 俊彦 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日本碍子株式会社内 (56)参考文献 特開 昭50−116813(JP,A) 特開 平3−169347(JP,A) 特開 昭61−241413(JP,A) 実開 昭48−74843(JP,U) 実開 平3−97521(JP,U) 実開 平3−116723(JP,U) 実開 昭56−67314(JP,U) 特公 昭58−7806(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F01N 3/28 301 - 311

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】メタルケースと、該メタルケース内に収め
    られたセラミックハニカム触媒と、該ハニカム触媒の外
    周面および前記メタルケースの内周面の間に圧縮状態で
    配置され、かつ、その圧縮状態からの復元力に由来する
    残留面圧により前記ハニカム触媒を前記メタルケース内
    に保持する把持部材とを具えてなるセラミックハニカム
    触媒コンバータにおいて、前記把持部材は、アルミナ、
    ムライト、炭化珪素、窒化珪素およびジルコニアからな
    る群より選ばれた少なくとも1種からなり、繊維径が2
    μm 以上6μm 未満であるセラミック繊維で形成され、
    かつ、室温時に2kgf/cm2 の初期面圧をかけた後に1000
    ℃まで昇温したとき、少なくとも1kgf/cm2 の面圧を発
    生すると共に触媒コンバータの実用温度範囲内で大きく
    増減を生じない圧縮特性を有する耐熱・非熱膨張性セラ
    ミック繊維マットとして構成すること、並びに、該セラ
    ミック繊維マットを排ガスの流路方向に圧縮状態で固定
    する少なくとも1つの固定部材を前記メタルケースに設
    けてなることを特徴とするセラミックハニカム触媒コン
    バータ。
  2. 【請求項2】前記固定部材による前記把持部材の、排ガ
    ス流路方向における圧縮代は、セラミックハニカム担体
    長さ100 mm当り2 mm以上であることを特徴とする、第1
    項記載のセラミックハニカム触媒コンバータ。
  3. 【請求項3】前記固定部材は触媒単体の流路方向端面を
    も固定するものであることを特徴とする、第1項又は第
    2項記載のセラミックハニカム触媒コンバータ。
  4. 【請求項4】前記固定部材はセラミック製であることを
    特徴とする、第1項〜第3項のいずれか一項に記載のセ
    ラミックハニカム触媒コンバータ。
  5. 【請求項5】前記固定部材は金属製であることを特徴と
    する、第1項〜第3項のいずれか一項に記載のセラミッ
    クハニカム触媒コンバータ。
  6. 【請求項6】前記固定部材は金属ワイヤーネットである
    ことを特徴とする、第5項記載のセラミックハニカム触
    媒コンバータ。
  7. 【請求項7】前記メタルケースは押込み構造であること
    を特徴とする、第1項〜第6項のいずれか一項に記載の
    セラミックハニカム触媒コンバータ。
  8. 【請求項8】前記メタルケースは巻締め構造であること
    を特徴とする、第1項〜第6項のいずれか一項に記載の
    セラミックハニカム触媒コンバータ。
  9. 【請求項9】前記メタルケースはクラムシェル構造であ
    ることを特徴とする、第1項〜第6項のいずれか一項に
    記載のセラミックハニカム触媒コンバータ。
  10. 【請求項10】前記把持部材の非圧縮状態での嵩密度は
    少なくとも 0.2g/cm3 であることを特徴とする、第7項
    記載のセラミックハニカム触媒コンバータ。
  11. 【請求項11】二輪車用内燃機関における排気系に搭載
    されるものであることを特徴とする、第1項〜第10項
    のいずれか一項に記載のセラミックハニカム触媒コンバ
    ータ。
  12. 【請求項12】メタルケースがマフラ内部に収納されて
    搭載されるものであることを特徴とする、第1項〜第1
    1項のいずれか一項に記載のセラミックハニカム触媒コ
    ンバータ。
  13. 【請求項13】メタルケースおよび固定部材の少なくと
    も一方において、排ガス流通口の内周がその全周に亙っ
    てハニカム触媒の外周より大きいことを特徴とする、第
    1項〜第12項のいずれか一項に記載のセラミックハニ
    カム触媒コンバータ。
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