JP2798561B2 - 物体の境界面生成方法 - Google Patents

物体の境界面生成方法

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JP2798561B2
JP2798561B2 JP18930392A JP18930392A JP2798561B2 JP 2798561 B2 JP2798561 B2 JP 2798561B2 JP 18930392 A JP18930392 A JP 18930392A JP 18930392 A JP18930392 A JP 18930392A JP 2798561 B2 JP2798561 B2 JP 2798561B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、物体の内部あるいは表
面における境界面の構造を平面多角形の集合として明確
にする方法に関する。
【0002】
【従来の技術】物体の3次元的構造の表示やその解析を
行うために、物体の2次元断面画像データをもとにし
て、物体の3次元構造を数値化して記述することが従来
より行われている。それには物体の2次元断面画像デー
タを、背景以外の部分すなわち関心領域と、背景とに2
値化し、その2次元断面画像データを積み重ね、各断面
情報間での関連付けを行って3次元構造情報を得る。そ
の際、2次元断面画像データから得た物体の密度情報な
どをもとにして、物体における関心領域とその背景およ
びそれらの境界を数値化し、物体の内部あるいは表面に
おける境界面の構造を明確にすることができる。
【0003】そのための方法が、Medical Physics 誌,
Vol.15, No.3, May/Jun 1988の第320 頁掲載のH.E.Clin
e 他による論文「断層写真からの3次元構成のための2
つのアルゴリズム」や、特開平2-257376「物体内部に含
まれている内部構造を検出する装置と方法」に記載され
ている。
【0004】これらに記載の従来方法では、まず物体に
等間隔の格子点を想定する。そしてその格子点が、物体
において関心領域に当たるのかあるいはその背景に当た
るのかを、2次元断面画像データをもとに判定する。そ
の際、2次元断面画像データが想定した格子点位置に無
い場合でも、周囲のデータより内挿を行う、あるいは中
間値を採用するなどして格子点上にデータを設定するこ
とができる。
【0005】そしてこの結果をもとに、格子点上に並ん
だ2値化データの集合として3次元物体を記述する。す
なわち、格子点が関心領域中の画素に当たるのであれば
そこに値として例えば1を当て、背景中の画素に当たる
のであれば値として0を当てはめる。これによって物体
全体は、各格子点に1または0の値が付与された2値化
したデータの集合として記述されることとなる。しかし
このままでは、物体の内部あるいは表面における境界面
が、3次元的にどのようにつながっているかは明らかで
はない。
【0006】そこで前述の従来方法では、物体を8個の
格子点を頂点として構成される正立方体の単位キューブ
に分割する。そして各キューブごとに、境界面の状態を
解析する。すなわち、キューブを横断する境界面の有
無、そして横断する境界面が有る場合にはそれがキュー
ブのどの部分を横断しているかを解析する。
【0007】その際、8個の頂点を持つ正立方体のキュ
ーブでは各頂点が2値の状態を取りうる。このためキュ
ーブの状態パターンの組み合わせとしては、256 通り
(=2 8 )が考えられる。しかし位相幾何学的に見れば
キューブの回転を認めることで、そのパターンは23通り
に絞られる。さらに2値状態の逆転(すなわち関心領域
とその背景が逆転)したものをも同一パターンであると
想定すれば、それらは最終的に15通りのパターンに集約
できる。
【0008】従来技術では、この15パターンにおいて3
次元の連結性を考慮して図4に示した境界面を生成す
る。そしてこの15パターンの境界面を、物体を構成する
全キューブに当てはめる。すなわちパターンの回転、あ
るいは2値状態の逆転したパターンをも同一パターンと
見なすことで、図4の15パターンを物体を構成する全キ
ューブへ適用させる。これにより、物体全体に渡って3
次元的に境界面を生成する。
【0009】そして物体の境界面の表面積を求めるため
には、まず前述の従来方法で各キューブ中での境界面を
生成する。そして各キューブごとに、境界面の面積を計
算する。これを物体の領域全体に渡って実施してその総
和を求めることで、物体の境界面の表面積を得る方法が
行われていた。
【0010】また表示装置画面上に表示された物体を利
用者が指示選択する際には、まず前述の従来方法で得ら
れた境界面の情報をもとに、処理装置によって表示装置
画面上に物体の形状を表示する。そして利用者は物体が
表示された画面上で選択したい物体を指示する。処理装
置は利用者が指示した画面上の点が、空間中でどの点に
当たるのかを計算する。この計算結果と物体の境界面の
情報とから、処理装置は利用者がどの物体を指示選択し
たのかを判定していた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らの検討によ
れば、前述の従来方法で示された15パターンによって物
体の境界面を生成した場合、物体の境界面に穴が開く場
合のあることが明らかとなった。すなわち、物体の各格
子点においては関心領域とその背景との2値状態が存在
し、異なる状態の格子点間では必ず境界面が存在するべ
きであるのに、この論理に矛盾した領域が生じてしまう
ことが明らかとなった。これは後述する比較例に示した
とおりである。
【0012】本発明の目的は、境界面に穴の開くという
ような矛盾した状態を生じさせずに、物体の内部あるい
は表面における境界面の構造を平面多角形の集合として
明確にする方法を得ることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる物体の境
界面生成方法は、物体の構造を示す等間隔の格子点状に
並んだ3次元データより、物体の内部あるいは表面にお
ける境界面を平面多角形の集合として生成する方法にお
いて、格子点における3次元データを予め定めたしいき
値によって関心領域とその背景とに2値化する手段と、
2値化した3次元データを記憶する手段と、記憶した2
値化3次元データより8点の格子点を頂点とする正立方
体の単位キューブを選択する手段と、3次元的に回転し
たパターンは同一パターンと見なすとした境界面選択パ
ターンを予め記憶する手段と、選択した単位キューブと
予め記憶した境界面選択パターンとの2値化データの分
布状況を比較して、対応する平面多角形の集合による境
界面を境界面選択パターンから選択する手段と、選択し
た境界面をもとの3次元データの座標に対応させて物体
の内部あるいは表面における境界面を生成する手段とを
備えたものであって、正立方体の単位キューブの各頂点
をA(X0,Y0,Z0)、B(X2,Y0,Z0)、C(X2,Y2,Z0)、D(X0,
Y2,Z0)、E(X0,Y0,Z2)、F(X2,Y0,Z2)、G(X2,Y2,Z2)、
H(X0,Y2,Z2)、また各頂点間の中点をa(X1,Y0,Z0)、b
(X2,Y1,Z0)、c(X1,Y2,Z0)、d(X0,Y1,Z0)、e(X1,Y0,Z
2)、f(X2,Y1,Z2)、g(X1,Y2,Z2)、h(X0,Y1,Z2)、i(X
0,Y0,Z1)、j(X2,Y0,Z1)、k(X2,Y2,Z1)、l(X0,Y2,Z
1)、ここでX0<X1<X2、Y0<Y1<Y2、Z0<Z1<Z2、であるとし
て表した場合に、予め記憶しておく境界面選択パターン
としては、 (1) キューブ中の頂点が全て背景に当たる場合、キュー
ブ中には境界面を設けない。 (2) 頂点Aが関心領域で他の頂点が背景に当たる場合、
キューブ中の境界面は平面adiとする。 (3) 頂点AとBが関心領域で他の頂点が背景に当たる場
合、キューブ中の境界面は平面bdijとする。 (4) 頂点AとFが関心領域で他の頂点が背景に当たる場
合、キューブ中の境界面は平面adiと平面efjとす
る。 (5) 頂点AとGが関心領域で他の頂点が背景に当たる場
合、キューブ中の境界面は平面adiと平面fgkとす
る。 (6) 頂点AとBとGが関心領域で他の頂点が背景に当た
る場合、キューブ中の境界面は平面bdijと平面fg
kとする。 (7) 頂点BとCとDが関心領域で他の頂点が背景に当た
る場合、キューブ中の境界面は平面ajkと平面adk
と平面dklとする。 (8) 頂点BとEとGが関心領域で他の頂点が背景に当た
る場合、キューブ中の境界面は平面abjと平面ehi
と平面fgkとする。 (9) 頂点AとBとCとDが関心領域で他の頂点が背景に
当たる場合、キューブ中の境界面は平面ijklとす
る。 (10)頂点AとCとDとGが関心領域で他の頂点が背景に
当たる場合、キューブ中の境界面は平面ailと平面a
blと平面bglと平面bfgとする。 (11)頂点AとCとDとHが関心領域で他の頂点が背景に
当たる場合、キューブ中の境界面は平面abkghiと
する。 (12)頂点AとCとEとGが関心領域で他の頂点が背景に
当たる場合、キューブ中の境界面は平面adheと平面
bcgfとする。 (13)頂点AとCとFとHが関心領域で他の頂点が背景に
当たる場合、キューブ中の境界面は平面adiと平面b
ckと平面efjと平面ghlとする。 (14)頂点BとCとDとEが関心領域で他の頂点が背景に
当たる場合、キューブ中の境界面は平面ajkと平面a
dkと平面dklと平面ehiとする。 (15)頂点BとCとDとHが関心領域で他の頂点が背景に
当たる場合、キューブ中の境界面は平面ajkと平面a
dkと平面dgkと平面dghとする。 (16)頂点AとCとDとFとHが関心領域で他の頂点が背
景に当たる場合、キューブ中の境界面は平面efjと平
面abkghiとする。 (17)頂点AとEとFとGとHが関心領域で他の頂点が背
景に当たる場合、キューブ中の境界面は平面adljと
平面jklとする。 (18)頂点CとDとEとFとHが関心領域で他の頂点が背
景に当たる場合、キューブ中の境界面は平面bgkと平
面bdgと平面dgiと平面fgijとする。 (19)頂点BとCとDとEとFとHが関心領域で他の頂点
が背景に当たる場合、キューブ中の境界面は平面afk
と平面fgkと平面fgiと平面afiとする。 (20)頂点BとCとDとEとGとHが関心領域で他の頂点
が背景に当たる場合、キューブ中の境界面は平面adf
jと平面dfeiとする。 (21)頂点CとDとEとFとGとHが関心領域で他の頂点
が背景に当たる場合、キューブ中の境界面は平面bdi
jとする。 (22)頂点BとCとDとEとFとGとHが関心領域で他の
頂点が背景に当たる場合、キューブ中の境界面は平面a
diとする。 (23)キューブ中の全ての頂点が関心領域に当たる場合、
キューブ中に境界面は設けない。 による23パターンを用いることを特徴としている。
【0014】すなわち本発明者の検討によれば、前述の
従来方法による処理結果に矛盾が生じたのは、2値状態
の逆転したものをも同一パターンであるとして処理した
ためであることが明らかとなった。
【0015】2値状態の逆転したものをも同一パターン
であるとして扱うことは、画素が関心領域であることを
示す格子点と、その背景であることを示す格子点とを、
同じ連結性のもとに記述することとなる。すなわち3次
元の連結性を検討している場合に、関心領域の格子点と
背景の格子点とを共に6連結、あるいは26連結で記述す
ることとなる。このように関心領域と背景とを共に同じ
連結で記述すると、連結性に矛盾が生じる。
【0016】そこで、関心領域と背景との2値状態の逆
転によって生じる組み合わせは別パターンとして扱う。
ただしそのパターンにおいて回転は認めるものとして、
物体全体における関心領域とその背景との分布状態を記
述するものとする。すなわち、格子点の画素が関心領域
にあるかあるいは背景にあるかを示す正立方体のキュー
ブのパターンとしては、図2に示す23パターンによって
物体全体における分布状態を記述するものとする。この
図2において、キューブの頂点すなわち格子点の画素が
関心領域にある場合、その部分を黒点で示している。
【0017】そして図2の23パターンの各キューブに対
して、3次元の連結性を考慮して境界面の線引きを行
う。その結果得られたものが、前述した23パターンの境
界面である。これを表にまとめるたものが表1である。
【0018】
【表1】
【0019】さらにこの境界面のパターンを図に示した
ものが図1である。図1中のパターン番号は、表1にお
けるパターン番号(No. )に一致する。この図1におい
てキューブ内に設けられた太線で示した平面多角形の集
合が、関心領域と背景との境界面となる。この平面多角
形からなる境界面は、キューブの一辺の中点どうしを結
ぶ直線によってその一辺が構成されている。また図1に
おけるキューブの頂点の黒点は、図2と同様に格子点の
画素が関心領域にある場合を示すものであり、図1のパ
ターン番号は図2のものと一致する。ここでキューブ中
の各点の位置関係を示したものが図3である。
【0020】そして図1あるいは表1に示した23パター
ンの境界面を、パターンの回転を許しつつ物体全体に適
用することで、物体全体における境界面の生成を行う。
【0021】さらに、選択した境界面をもとの3次元デ
ータの座標に対応させて物体の内部あるいは表面におけ
る境界面を生成する際には、境界面が格子点間を横切る
点は、3次元データを関心領域とその背景とに2値化す
る際に用いたしいき値を基準にして両端の格子点におけ
る物体の構造を示すデータ値からの内挿により決定す
る、すなわ両端の格子点におけるデータ値およびしきい
値をD1とD2、およびD0とし、その際の両端の格子点から
境界面が格子点間を横切る点までの距離をそれぞれL1と
L2として表せば、L1:L2=(D0-D1):(D2-D0) の関係によっ
て横切る点を定めることが好ましい。これにより境界面
生成のための処理時間は多くかかることになるが、境界
面の構造をより実際の物体に近いものにすることができ
る。
【0022】そしてこの時、格子点間を横切る点は必ず
しも格子点間の中点とはならない。そのため、表1ある
いは図1に示したパターン中で頂点を4点以上有する多
角形の境界面においては、そのままでは平面とはならな
いものが生じる。その場合には、表1あるいは図1に示
したパターン中で頂点を4点以上有する多角形の境界面
をさらに3角形平面に分割して境界面を構成すること
で、境界面を平面の集合として記述することができる。
【0023】こうして本発明によって生成した境界面の
情報を利用者に示す際には、境界面を構成する各平面多
角形の頂点の3次元座標を出力する方法を用いることが
できる。あるいはこの各平面多角形の頂点座標のデータ
をもとにして、画像表示装置上に境界面を投影表示する
方法を用いることもできる。
【0024】また、物体の境界面の表面積を求める際に
は、本発明による物体の境界面生成方法より得られる境
界面を用いることが好ましい。すなわち本発明によると
ころの境界面を構成する各平面多角形ごとに面積を計算
し、その面積の合計によって物体の境界面の表面積を計
算した場合に、本発明では境界面に穴が開くというよう
な不確定な領域が生じることが無いことから、計算した
表面積は実際の物体の境界面の表面積に近いものにな
る。
【0025】あるいは表示装置画面上に表示された物体
を利用者が選択指示する際にも、本発明による物体の境
界面生成方法より得られる境界面を用いることが好まし
い。すなわち利用者が選択する物体に対応する画面上の
点を指示した後、処理装置が利用者の指示した点はどの
物体に当たるのかを判定するためにその指示点周辺の境
界面の状況を解析する場合に、本発明では境界面に穴が
開くというような不確定な領域が生じることが無いこと
から、指示された物体の判定を誤ることがない。
【0026】
【実施例】図5は、本発明の物体の境界面生成方法を用
いた物体の境界面生成装置を示す機能ブロック図であ
る。図5中、10は画像読み取り装置、20はコンピュータ
の演算処理部、21はデータ取り込み手段、22は3次元デ
ータ作成手段、23はデータ2値化手段、24は単位キュー
ブ選択手段、25は2値化状態比較手段、26は境界面生成
手段、27は画像生成手段、30はコンピュータのデータ記
憶部、31は断面画像データファイル、32は3次元格子点
データファイル、33は構造2値化データファイル、34は
境界面選択パターンファイル、35は境界面データファイ
ル、40は画像表示装置である。
【0027】まずX線CT装置などから得た物体の密度
を画像の濃淡で示す2次元断面画像を、画像読み取り装
置10によって読み取る。そして読み取ったデータを、デ
ータ取り込み手段21によって断面画像データファイル31
へ取り込む。この段階で物体の構造は、平面座標におけ
る画像の濃淡データとして取り込まれる。2次元断面画
像の取り込みは、物体を構成するのに必要な分だけ階層
的に繰り返す。
【0028】そして3次元データ作成手段22は、断面画
像データファイル31中の各断面画像データ間の関連付け
を行いながら、等間隔の3次元格子点位置における画像
の濃淡データである3次元格子点データを作成して、3
次元格子点データファイル32に記憶する。その際、断面
画像データファイル31中の断面画像データだけでは、等
間隔の格子点位置における画像の濃淡データを得られな
い場合がある。その場合には、求める格子点周辺の濃淡
データから内挿計算を行い、必要な格子点における濃淡
データを設定する。
【0029】その上でデータ2値化手段23は、予め設定
した画像濃淡のしきい値により、3次元格子点データフ
ァイル32中の各格子点における濃淡データを関心領域と
背景とに2値化して構造2値化データファイル33に記憶
する。
【0030】続いて単位キューブ選択手段24は、構造2
値化データファイル33における境界面を生成しようとす
る領域中から、8点の格子点を頂点とする正立方体の単
位キューブを選択する。
【0031】2値化状態比較手段25は、選択した単位キ
ューブの格子点における2値化データの分布状況を、境
界面選択パターンファイル34中のパターンと比較して同
じパターンを検索する。ここで境界面選択パターンファ
イル34には、前述したとおり表1あるいは図1〜2にて
示した2値化データの分布状況とそれに対応する境界面
のパターンを予め記憶しておく。そしてこの比較の際に
は、選択した単位キューブを3次元的に回転させて得ら
れるパターンも用いて、境界面選択パターンファイル34
中から2値化データの分布状況が同じパターンを検索す
る。そして、2値化データの分布状況が同じパターンに
おける境界面を、選択した単位キューブにおける境界面
として境界面選択パターンファイル34から選択する。
【0032】その上で境界面生成手段26は、2値化状態
比較手段25によって選択した境界面のパターンを、物体
の3次元座標に変換して物体の境界面データを生成し、
境界面データファイル35に記憶する。
【0033】こうした単位キューブの選択から物体の境
界面データの生成にいたる処理は、境界面を作成しよう
とする領域内における境界面の作成処理が完了するまで
繰り返し実施され、平面多角形の集合からなる境界面が
生成される。
【0034】画像生成手段27は、境界面データファイル
35をもとにして画像表示用データを作成し、画像表示装
置40により物体の境界面の表示を行う。
【0035】図6は本発明の実施例として、近接する12
個の格子点における処理を示した例である。図6中の黒
点はその頂点が関心領域にあることを示すものであり、
図6では12個の格子点のうち6個の格子点が関心領域に
あることを示している。
【0036】この図6に示すような12個の格子点におけ
る2値化データがあった場合、ここからは2つの単位キ
ューブが選択される。そして選択された2つの単位キュ
ーブには、関心領域にあたる格子点がそれぞれ2個と6
個あることになる。この2つの単位キューブは、キュー
ブを回転させて関心領域と背景とを逆転させると同じパ
ターンとなる。しかし本発明では両者を区別して、境界
面選択パターンファイル34を適用する。すなわち図6中
の関心領域の格子点を2個持つ単位キューブには、境界
面選択パターン中からパターン4を適用する。そしても
う一方の関心領域の格子点を6個持つ単位キューブに
は、パターン20を適用する。これによって図6のキュー
ブ中に太線で示した平面多角形の集合からなる境界面が
選択される。
【0037】
【比較例】図7は、実施例の図6と同じ近接する12個の
格子点における2値化データに対して、従来の境界面パ
ターンを適用して境界面を生成した例である。
【0038】従来の境界面パターンでは、図7の12個の
格子点における2値化データから選択された2つのキュ
ーブには同じ境界面パターンが適用されることになる。
すなわち従来の境界面パターンを示す図4中のパターン
4が、2つのキューブに適用される。そのため図7で
は、キューブ中に太線で示した平面多角形の集合からな
る境界面が選択されるが、そこには境界面が不確定の領
域Xが生じてしまう。
【0039】
【発明の効果】本発明は以上詳述したとおり、境界面に
穴の開くというような矛盾した状態を生じさせずに、物
体の内部あるいは表面における境界面の構造を平面多角
形の集合として明確にする方法を得ることができる。ま
た本発明を物体の表面積計算方法に用いることで、実際
の物体の境界面表面積により近い表面積を求めることが
できる。あるいは本発明を物体の選択方法に用いること
で、利用者が指示した画面上の点から誤り無く物体を選
択することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の境界面選択パターン
【図2】本発明での格子点のパターン
【図3】キューブの各点の位置関係
【図4】従来の境界面選択パターン
【図5】本発明による境界面生成装置機能ブロック図
【図6】本発明による境界面生成例
【図7】従来法によく境界面生成例
【符号の説明】
10 画像読み取り装置 20 コンピュータの演算処理部 21 データ取り込み手段 22 3次元データ作成手段 23 データ2値化手段 24 単位キューブ選択手段 25 2値化状態比較手段 26 境界面データ生成手段 27 画像生成手段 30 コンピュータのデータ記憶部 31 断面画像データファイル 32 3次元格子点データファイル 33 構造2値化データファイル 34 境界面選択パターンファイル 35 境界面データファイル 40 画像表示装置 X 境界面不確定領域

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】物体の構造を示す等間隔の格子点状に並ん
    だ3次元データより、物体の内部あるいは表面における
    境界面を平面多角形の集合として生成する方法におい
    て、格子点における3次元データを予め定めたしいき値
    によって関心領域とその背景とに2値化する手段と、2
    値化した3次元データを記憶する手段と、記憶した2値
    化3次元データより8点の格子点を頂点とする正立方体
    の単位キューブを選択する手段と、3次元的に回転した
    パターンは同一パターンと見なすとした境界面選択パタ
    ーンを予め記憶する手段と、選択した単位キューブと予
    め記憶した境界面選択パターンとの2値化データの分布
    状況を比較して、対応する平面多角形の集合による境界
    面を境界面選択パターンから選択する手段と、選択した
    境界面をもとの3次元データの座標に対応させて物体の
    内部あるいは表面における境界面を生成する手段とを備
    えたものであって、正立方体の単位キューブの各頂点を
    A(X0,Y0,Z0)、B(X2,Y0,Z0)、C(X2,Y2,Z0)、D(X0,Y
    2,Z0)、E(X0,Y0,Z2)、F(X2,Y0,Z2)、G(X2,Y2,Z2)、
    H(X0,Y2,Z2)、また各頂点間の中点をa(X1,Y0,Z0)、b
    (X2,Y1,Z0)、c(X1,Y2,Z0)、d(X0,Y1,Z0)、e(X1,Y0,Z
    2)、f(X2,Y1,Z2)、g(X1,Y2,Z2)、h(X0,Y1,Z2)、i(X
    0,Y0,Z1)、j(X2,Y0,Z1)、k(X2,Y2,Z1)、l(X0,Y2,Z
    1)、ここでX0<X1<X2、Y0<Y1<Y2、Z0<Z1<Z2、であるとし
    て表した場合に、予め記憶しておく境界面選択パターン
    としては、 (1) キューブ中の頂点が全て背景に当たる場合、キュー
    ブ中には境界面を設けない。 (2) 頂点Aが関心領域で他の頂点が背景に当たる場合、
    キューブ中の境界面は平面adiとする。 (3) 頂点AとBが関心領域で他の頂点が背景に当たる場
    合、キューブ中の境界面は平面bdijとする。 (4) 頂点AとFが関心領域で他の頂点が背景に当たる場
    合、キューブ中の境界面は平面adiと平面efjとす
    る。 (5) 頂点AとGが関心領域で他の頂点が背景に当たる場
    合、キューブ中の境界面は平面adiと平面fgkとす
    る。 (6) 頂点AとBとGが関心領域で他の頂点が背景に当た
    る場合、キューブ中の境界面は平面bdijと平面fg
    kとする。 (7) 頂点BとCとDが関心領域で他の頂点が背景に当た
    る場合、キューブ中の境界面は平面ajkと平面adk
    と平面dklとする。 (8) 頂点BとEとGが関心領域で他の頂点が背景に当た
    る場合、キューブ中の境界面は平面abjと平面ehi
    と平面fgkとする。 (9) 頂点AとBとCとDが関心領域で他の頂点が背景に
    当たる場合、キューブ中の境界面は平面ijklとす
    る。 (10)頂点AとCとDとGが関心領域で他の頂点が背景に
    当たる場合、キューブ中の境界面は平面ailと平面a
    blと平面bglと平面bfgとする。 (11)頂点AとCとDとHが関心領域で他の頂点が背景に
    当たる場合、キューブ中の境界面は平面abkghiと
    する。 (12)頂点AとCとEとGが関心領域で他の頂点が背景に
    当たる場合、キューブ中の境界面は平面adheと平面
    bcgfとする。 (13)頂点AとCとFとHが関心領域で他の頂点が背景に
    当たる場合、キューブ中の境界面は平面adiと平面b
    ckと平面efjと平面ghlとする。 (14)頂点BとCとDとEが関心領域で他の頂点が背景に
    当たる場合、キューブ中の境界面は平面ajkと平面a
    dkと平面dklと平面ehiとする。 (15)頂点BとCとDとHが関心領域で他の頂点が背景に
    当たる場合、キューブ中の境界面は平面ajkと平面a
    dkと平面dgkと平面dghとする。 (16)頂点AとCとDとFとHが関心領域で他の頂点が背
    景に当たる場合、キューブ中の境界面は平面efjと平
    面abkghiとする。 (17)頂点AとEとFとGとHが関心領域で他の頂点が背
    景に当たる場合、キューブ中の境界面は平面adljと
    平面jklとする。 (18)頂点CとDとEとFとHが関心領域で他の頂点が背
    景に当たる場合、キューブ中の境界面は平面bgkと平
    面bdgと平面dgiと平面fgijとする。 (19)頂点BとCとDとEとFとHが関心領域で他の頂点
    が背景に当たる場合、キューブ中の境界面は平面afk
    と平面fgkと平面fgiと平面afiとする。 (20)頂点BとCとDとEとGとHが関心領域で他の頂点
    が背景に当たる場合、キューブ中の境界面は平面adf
    jと平面dfeiとする。 (21)頂点CとDとEとFとGとHが関心領域で他の頂点
    が背景に当たる場合、キューブ中の境界面は平面bdi
    jとする。 (22)頂点BとCとDとEとFとGとHが関心領域で他の
    頂点が背景に当たる場合、キューブ中の境界面は平面a
    diとする。 (23)キューブ中の全ての頂点が関心領域に当たる場合、
    キューブ中に境界面は設けない。 による23パターンを用いることを特徴とする物体の境界
    面生成方法。
  2. 【請求項2】選択した境界面をもとの3次元データの座
    標に対応させて物体の内部あるいは表面における境界面
    を生成する際に、境界面が格子点間を横切る点は、3次
    元データを関心領域とその背景とに2値化する際に用い
    たしいき値を基準にして両端の格子点における物体の構
    造を示すデータ値からの内挿により決定する、すなわ両
    端の格子点におけるデータ値およびしきい値をD1とD2、
    およびD0とし、その際の両端の格子点から境界面が格子
    点間を横切る点までの距離をそれぞれL1とL2として表せ
    ば、L1:L2=(D0-D1):(D2-D0) の関係によって横切る点を
    定めることを特徴とする請求項1記載の物体の境界面生
    成方法。
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