JP2798428B2 - 磁性薄膜の磁化特性測定方法 - Google Patents

磁性薄膜の磁化特性測定方法

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透 中島
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の目的; (産業上の利用分野) この発明は、磁気テープや磁気カードの磁気ストライ
プ、或いは磁気ディスク等の磁性薄膜、特に微小磁気量
の磁性薄膜の磁化特性を正確に測定するための磁化特性
測定方法に関する。
(従来の技術) 情報化社会の進展に伴ない、磁気カードあるいはデー
タ記録媒体としての磁気テープ,磁気ディスク等は既に
大きな市場になっているが、今後もさらに大きく発展す
ることは容易に予測できる。これらの媒体が大量,安
定,低価格に生産されるためには、更に研究開発の進
展,品質レベルの向上などが求められており、これらの
ことを支援するための手段の一つとして、媒体の磁化特
性を測定する装置が使用されている。
磁気テープや磁気カードの磁気ストライプ等の磁性薄
膜の磁化特性値を、測定試料を切り取ることなく測定で
きる装置を本出願人は特願昭62−70668号(特開昭63−2
36981号),特願昭63−48819号で提案している。これは
差動型磁気ヘッドを測定試料上に移動させ、低周波で励
磁したときの差動出力と、差動型磁気ヘッドを測定試料
から退避させたときの差動出力との差を演算して、磁性
薄膜の磁化特性をソフトウエア積分により算出するよう
にしたものである。
すなわち、第6図に示すような磁気ヘッド1の測定原
理について説明すると、コイル部の磁気コア30の断面積
をS,ギャップ部1Aの磁気コア30の断面積をSg,コア磁路
長をl,ギャップ長をlg,磁気コア30の透磁率をμ,空気
の透磁率をμとし、ギャップ部1Aに何も媒体を接触さ
せない状態の磁束Φは、磁気コア30の磁気抵抗をR(=
l/μS)、ギャップ部1Aの磁気抵抗をRg(=lg0Sg
とすると、 であり、ギャップ部1Aの磁界Hgは である。ここで、 とすると、磁界Hgと電流Iの関係は、 となる。
次に、磁気抵抗R<<Rgの関係により第7図に示すよ
うにギャップ部1Aにおいては磁束Φは広がりを有し、磁
性薄膜40の内部にも一部の磁束が見かけ上ギャップ長lg
の方向に平行に近い状態になる。磁性薄膜40をギャップ
部1Aに接触させた時の磁束をΦとすると、2次コイル
32の起電圧Vs であり、非検出側の2次コイル34の起電圧Vscは磁束を
Φとすると、 となる。従って、差動増幅器37の出力電圧VDは(4)〜
(5)式より、磁性薄膜40が無いときは であり、磁性薄膜40が有るときは となる。磁束Φは低周波の三角波が1次コイル31及び33
に印加されていることから単調増加又は単調減少する。
このような差動増幅器37の出力電圧VD,VD1を変換してメ
モリに記憶させておくと共に、印加磁界Hで同期をと
り、メモリよりデータを読出して前記(7)及び(8)
式の差をとることによって、磁性薄膜40を設定したこと
による磁束Φの増分に基づく出力電圧VD′を算出するこ
とができる。
そして、磁性薄膜40の断面積をS1(=厚さd×幅W)
とすると、この部分の磁束密度B1は、 Φ−Φ=Φ′=B1・S1 ……(10) とおくことができ、(9)式より である。
磁性薄膜40の透磁率μ(正確には磁化率χとなり、
μ=χ=μ′−1,μ′は真の透磁率)は となる。(9)式において各磁界強度におけるデータを
加算することによって、ソフトウエア積分を行なう。す
なわち、 であるから となる。ここに、Δtはサンプリング周期であり、加算
は印加磁界Hの1周期分とする。
ここで、上記ソフトウエア積分を説明すると、第8図
の特性Iは磁界Hに対する前記(9)式による電圧VD
の変化v(H)を示すものであり、この特性Iにおいて
任意の点をviとする。次に、この初期値viからデータサ
ンプリング周期ΔHを使って以下のような積分値ψを得
る。
従って、磁束Φi+1に対応した値ψi+nが横軸H(磁
界)に対しての積分値となる。この特性は第8図におい
てIIで示される。つまり、第8図の特性Iをviから積分
して行くと、特性IIの曲線が得られるのである。磁束
Φ′は以下のような補正を施せば求めることができる。
ここで、ψとψi+aは磁化曲線の重心に対して対称
な値とする。尚、ψは必ずしも積分初期値を選ぶ必要
はなく、重心対称値であればよい。ここに、nは初期値
iからサンプリング周期ΔHごとに数えられた整数を表
わす。ここで、検出側ヘッドと非検出側ヘッドとのコア
のバラツキによる誤差を取り除く為に第1図に示すよう
に差動型磁気ヘッド1を試料から退避させて低周波励磁
による差動出力を別途測定して、試料接触時の差動出力
から引算するようにしている。
(発明が解決しようとする課題) しかし、上述した測定装置で例えばハードディスクや
磁気量の少ない磁気カード等の磁化特性を測定した場合
には、第9図のように測定誤差が大きく生じてしまう欠
点があった。これは、差動型磁気ヘッド1が試料(磁性
薄膜40)に接触したとき、ヘッドに加わる応力による影
響が大きい為であり、また、この応力以外にも2つの位
置では磁気ヘッド1に対する鉄系部品の相対位置が異な
る為、つまり磁気ヘッド周辺の磁性材による影響を無視
できなくなる為、測定誤差が大きくなり実用上問題とな
っていた。
この発明は上記各問題点に鑑みなされたもので、この
発明の目的は、ハードディスク及び磁気量の少ない磁気
カード等の微小磁気量の磁性薄膜の磁化特性を、試料を
切取るといった物理的に破壊したり変形することなく、
極めて正確に測定することができるようにした磁化特性
測定方法を提供することにある。
発明の構成; (課題を解決するための手段) この発明は高精度な磁化特性測定方法に関するもの
で、この発明の上記目的は、低周波信号で励磁される差
動型磁気ヘッドを移動させ、測定台に載置された磁性薄
膜に接触した状態における前記差動型磁気ヘッドからの
第1の測定データと、前記磁性薄膜とは離間した状態に
おける前記差動型磁気ヘッドからの第2の測定データと
の差を求め、前記差データに基づいて前記磁性薄膜の磁
化特性値を算出するようになっている磁性薄膜の磁化特
性測定方法において、前記差動型磁気ヘッドを前記測定
台に接触した状態における前記差動型磁気ヘッドからの
第3の測定データを求め、前記第3の測定データと前記
第2の測定データとの差データを補正用データとして前
記磁化特性値を算出するようにしたことにより達成され
る。又、低周波信号で励磁される差動型磁気ヘッドを移
動させ、測定台に載置された磁性薄膜に接触した状態に
おける前記差動型磁気ヘッドからの測定データと、前記
差動型磁気ヘッドを前記測定台に接触した状態における
前記差動型磁気ヘッドからの測定データとの差を求め、
前記差データに基づいて前記磁性薄膜の磁化特性値を算
出するようにしたことによっても達成させる。
(作用) この発明では、低周波信号で励磁される差動型磁気ヘ
ッドを測定台上の試料(磁性薄膜)に接触させた状態で
の差動出力電圧データを得、その後、ヘッドを測定台か
ら離間した位置に移動させた状態での差動出力電圧を得
て、両位置における前記差動型磁気ヘッドの差動出力電
圧をデータ変換部でデジタル信号のデータに変換すると
共に、差動型磁気ヘッドを測定台に接触させた状態での
差動出力電圧のデータを求め、ヘッドを測定台から離間
した位置の差動出力電圧を求めて両位置での差動出力電
圧を得てこれら2種の測定データの差動出力に基づいた
ソフトウエア積分によって磁化特性値を演算するように
している。すなわち、磁気ヘッドを測定台に接触した状
態における差動出力データを求め、この差動出力データ
に対して、磁気ヘッドを試料とは離間した状態における
差動出力データを減算して補正用データを求め、この補
正用データによって試料の正確な磁化特性値を得るよう
にしている。また、磁気ヘッドを試料に接触させたとき
の差動出力データと、測定台に接触させたときの差動出
力データとに基づいても、試料の補正された正確な磁化
特性値を得ることができる。この場合、ヘッドを測定台
から離間した位置における出力データは必要ない。
(実施例) この発明では第1図に示すように、測定装置のホルダ
ー2に取付けられた差動型磁気ヘッド1を、測定台3上
に載置されたハードディスク等の試料10に接触させたと
きの差動出力電圧VD1を求め、次にホルダー2を平行リ
ンク機構等で駆動して差動型磁気ヘッド1を試料10から
離間したときの差動出力電圧VDを求め、 VS=VD1−VD ……(17) として前述したような磁束Φの増分に基づく出力電圧
VD′を算出する。
ここにおいて、ハードディスクの断面構造は第3図の
ようになっており、支持層のAl母体11の上にNi−Pメッ
キ層12が設けられ、更にCr層13が設けられてその上にCo
合金の磁性層14が設けられている。そして、磁性層14上
に保護膜としてのアモルファスカーボン層15が層設され
ているので、差動型磁気ヘッド1をハードディスク等の
試料10に接触させると、磁気ヘッドが応力を受けてコア
出力にひずみが生ずる。このため、この発明では第2図
に示すように測定台3に試料を載置しない状態で、差動
型磁気ヘッド1を測定台3に接触させたときの差動出力
電圧V0を求め、測定台3から離間したときの差動出力電
圧VDを求めてその差電圧VBを VB=V0−VD ……(18) として求め、前記(17)式の出力電圧VSを下記の如く補
正する。
VS′=VS−VB ……(19) 上述の如くして試料10が載置されていないときのデー
タを測定して補正するようにしているので、正確な磁化
特性値を求めることができ、測定結果はハードディスク
の磁気量の少ない磁性薄膜に対して第4図の如くなっ
た。なお、補正データVBは測定の都度求めるようにして
も良いし、1回とったデータをそれ以後繰返して用いる
ようにしても良い。
ところで、上記(19)式は VS′=VS−VB=(VD1−VD)−(V0−VD) =VD1−V0 ……(20) となるので、差動型磁気ヘッド1を測定台3(又は試料
10)から離間した状態で、差動出力電圧VDを求めなくて
も正確な磁化特性値を検出することができる。
なお、測定台3の差動出力電圧V0の測定時に、第5図
に召す如くハードディスク基板16(磁性層14をスパッタ
リングする前段階のもの)を測定台3上に載置しても良
い。この場合、応力による誤差の影響をより精度良く補
正することができる。更に、この発明に用いる磁気ヘッ
ド1の磁気コアの形状及び1次コイル,2次コイルの巻回
は第6図のものに限定されるものではなく、低周波励磁
信号は三角波や正弦波等であっても良い。また、ソフト
ウエアによる積分方式を採用せずに、CRの積分回路によ
って差動出力電圧を積分してもよい。
発明の効果; 以上のようにこの発明の磁化特性測定方法によれば、
ハードデイスク等の磁気量の小さい磁性薄膜の磁化特性
の測定を正確に行なうことができ、磁性材に対する検査
を効率的に行ない得るという利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図はこの発明の一実施例を説明するため
の図、第3図はハードデイスクの断面構造図、第4図は
この発明の磁化特性の測定例を示す図、第5図は測定時
の他の例を示す図、第6図は差動型磁気ヘッド及び測定
原理を説明するための図、第7図及び第8図は磁化特性
値の測定原理を説明するための図、第9図は従来の測定
例を示す図である。 1……磁気ヘッド、2……ホルダー、3……測定台、1
0,40……磁性薄膜、11……Al母体、14……磁性層、16…
…ハードディスク基板、30……磁気コア。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】低周波信号で励磁される差動型磁気ヘッド
    を移動させ、測定台に載置された磁性薄膜に接触した状
    態における前記差動型磁気ヘッドからの第1の測定デー
    タと、前記磁性薄膜とは離間した状態における前記差動
    型磁気ヘッドからの第2の測定データとの差を求め、前
    記差データに基づいて前記磁性薄膜の磁化特性値を算出
    するようになっている磁性薄膜の磁化特性測定方法にお
    いて、前記差動型磁気ヘッドを前記測定台に接触した状
    態における前記差動型磁気ヘッドからの第3の測定デー
    タを求め、前記第3の測定データと前記第2の測定デー
    タとの差データを補正用データとして前記磁化特性値を
    算出するようにしたことを特徴とする磁性薄膜の磁化特
    性測定方法。
  2. 【請求項2】低周波信号で励磁される差動型磁気ヘッド
    を移動させ、測定台に載置された磁性薄膜に接触した状
    態における前記差動型磁気ヘッドからの測定データと、
    前記差動型磁気ヘッドを前記測定台に接触した状態にお
    ける前記差動型磁気ヘッドからの測定データとの差を求
    め、前記差データに基づいて前記磁性薄膜の磁化特性値
    を算出するようにしたことを特徴とする磁性薄膜の磁化
    特性測定方法。
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