JP2797202B2 - 炭素含有水素化アモルファスシリコン膜の製造方法 - Google Patents
炭素含有水素化アモルファスシリコン膜の製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔概要〕 電子写真感光体の表面保護層等に使用される高緻密性
の炭素含有水素化アモルファスシリコン膜の製造方法に
関し、 より緻密な炭素含有水素化アモルファスシリコン膜が
得られるようにすることを目的とし、 堆積空間内にセットされた基体に、水素ラジカルアシ
スト高周波−CVD法により炭素含有水素化アモルファス
シリコンを成膜する際に、水素ラジカルを、2つ以上の
方向から前記基体または前記堆積空間へ送り込むように
した構成とする。
の炭素含有水素化アモルファスシリコン膜の製造方法に
関し、 より緻密な炭素含有水素化アモルファスシリコン膜が
得られるようにすることを目的とし、 堆積空間内にセットされた基体に、水素ラジカルアシ
スト高周波−CVD法により炭素含有水素化アモルファス
シリコンを成膜する際に、水素ラジカルを、2つ以上の
方向から前記基体または前記堆積空間へ送り込むように
した構成とする。
本発明は電子写真感光体の表面保護層等に使用される
高緻密性の炭素含有水素化アモルファスシリコン膜の製
造方法に関するものである。
高緻密性の炭素含有水素化アモルファスシリコン膜の製
造方法に関するものである。
電子写真感光体の材料として、水素化アモルファスシ
リコン(以下a−Si:H)は、耐久性,無公害,光感度の
点で従来のSe感光体に代わるものとして有望視されてい
る。
リコン(以下a−Si:H)は、耐久性,無公害,光感度の
点で従来のSe感光体に代わるものとして有望視されてい
る。
第4図はアモルファスシリコン感光体(以下a−Si感
光体)構成図で、a−Si感光体101は、基体102上に、ブ
ロッキング層(ボロン高ドープのa−Si:H)103,感光層
(ボロン低ドープのa−Si:H)104,表面保護層(炭素含
有のa−Si:H,以下a−SiC:H)105を順次形成して成
る。表面保護層105は、表面から光導電性を持つ感光層1
04へのキャリア注入を防ぐために、絶縁性,透光性に優
れていることが必要である。従来用いられてきたa−Si
1-xCx:H(主にx<0.4)は、表面保護層として十分な硬
度と透光性と絶縁性とを持っているが、この膜を使用し
たa−Si感光体は、高温高湿(例えば35℃,80%RH)中
で長期使用時に画像がぼやける現像(以下「像流れ」)
が起きるという欠点を有してい。この原因に関しては、
本出願人により既に提案された特願昭63−58214号(昭
和63年3月14日出願)に詳しく記されている。ここから
分かるように、高炭素含有にして表面のSiを少なくする
ことにより、Si関連の吸着(Si−OHの増加),酸化(Si
−O−Siの増加)が起きにくくなり、「像流れ」が防止
できる。しかし、あまりに高炭素含有率にしたa−Si
1-xCx:H(例えばx>0.8)にした表面保護層は、耐湿性
に富んでいるが、炭素リッチの構造であるため、絶縁性
が低下し帯電能が下がるという欠点を持つ。
光体)構成図で、a−Si感光体101は、基体102上に、ブ
ロッキング層(ボロン高ドープのa−Si:H)103,感光層
(ボロン低ドープのa−Si:H)104,表面保護層(炭素含
有のa−Si:H,以下a−SiC:H)105を順次形成して成
る。表面保護層105は、表面から光導電性を持つ感光層1
04へのキャリア注入を防ぐために、絶縁性,透光性に優
れていることが必要である。従来用いられてきたa−Si
1-xCx:H(主にx<0.4)は、表面保護層として十分な硬
度と透光性と絶縁性とを持っているが、この膜を使用し
たa−Si感光体は、高温高湿(例えば35℃,80%RH)中
で長期使用時に画像がぼやける現像(以下「像流れ」)
が起きるという欠点を有してい。この原因に関しては、
本出願人により既に提案された特願昭63−58214号(昭
和63年3月14日出願)に詳しく記されている。ここから
分かるように、高炭素含有にして表面のSiを少なくする
ことにより、Si関連の吸着(Si−OHの増加),酸化(Si
−O−Siの増加)が起きにくくなり、「像流れ」が防止
できる。しかし、あまりに高炭素含有率にしたa−Si
1-xCx:H(例えばx>0.8)にした表面保護層は、耐湿性
に富んでいるが、炭素リッチの構造であるため、絶縁性
が低下し帯電能が下がるという欠点を持つ。
このため、炭素含有率が0.4≦x≦0.8で、Si関連の表
面吸着,酸化が起こりにくいa−SiC:H膜が必要とな
る。
面吸着,酸化が起こりにくいa−SiC:H膜が必要とな
る。
第5図は従来の高周波(以下RF)−CVD法によるa−S
iC:H膜形成装置の概要図で、図中、1〜4は原料ガス供
給用ボンベであり、例えばボンベ1にはSi2H6が、ボン
ベ2にはC3H8が、ボンベ3にはH2が、ボンベ4にはArが
それぞれ入っている。成膜時には、これらのガスを流量
調節器5で制御して真空容器6内へ導く。そして、2枚
の対向する電極71,72のカソード側電極72にRF電源8に
より13.56MHzのRF電力を印加して原料ガスを分解しプラ
ズマを発生させ、板状の基体9上に膜を堆積させる。排
気はメカニカルブーストポンプ10のロータリーポンプ11
により行われる。このようにして作製されたa−Si1-xC
x:H(x=0.5)に35℃,80%RH雰囲気中でコロナ照射を
行ったところ、コロナ照射時間とともにNO3 -,CO3 2-,Si
−OH,H−OH,Si−O−Siの吸着,酸化が起きていること
が高感度反射FT−IR(IR−RAS)で観測された。このこ
とは、本出願人により既に提案された特願平1−43269
号(平成元年2月27日出願)で述べられている。従来の
a−Si感光体の表面保護層に使用されるa−SiC:H膜
は、このように高湿度中でSi関連の吸着,酸化を起こ
し、表面に分極しやすくなる。従って、この膜を表面保
護層にしたa−Si感光体を高湿度中で長時間作動させる
と、水溶性吸着物質が付き、これを伝って帯電電荷が流
れて「像流れ」を起こすという問題を生じていた。
iC:H膜形成装置の概要図で、図中、1〜4は原料ガス供
給用ボンベであり、例えばボンベ1にはSi2H6が、ボン
ベ2にはC3H8が、ボンベ3にはH2が、ボンベ4にはArが
それぞれ入っている。成膜時には、これらのガスを流量
調節器5で制御して真空容器6内へ導く。そして、2枚
の対向する電極71,72のカソード側電極72にRF電源8に
より13.56MHzのRF電力を印加して原料ガスを分解しプラ
ズマを発生させ、板状の基体9上に膜を堆積させる。排
気はメカニカルブーストポンプ10のロータリーポンプ11
により行われる。このようにして作製されたa−Si1-xC
x:H(x=0.5)に35℃,80%RH雰囲気中でコロナ照射を
行ったところ、コロナ照射時間とともにNO3 -,CO3 2-,Si
−OH,H−OH,Si−O−Siの吸着,酸化が起きていること
が高感度反射FT−IR(IR−RAS)で観測された。このこ
とは、本出願人により既に提案された特願平1−43269
号(平成元年2月27日出願)で述べられている。従来の
a−Si感光体の表面保護層に使用されるa−SiC:H膜
は、このように高湿度中でSi関連の吸着,酸化を起こ
し、表面に分極しやすくなる。従って、この膜を表面保
護層にしたa−Si感光体を高湿度中で長時間作動させる
と、水溶性吸着物質が付き、これを伝って帯電電荷が流
れて「像流れ」を起こすという問題を生じていた。
第6図はこの点を改良するために使用した水素ラジカ
ルアシストRF−CVD装置の概要図で、該装置の構成,作
用は次の通り(詳しくは特願昭63−58214号参照)であ
る。
ルアシストRF−CVD装置の概要図で、該装置の構成,作
用は次の通り(詳しくは特願昭63−58214号参照)であ
る。
第6図において、31はマイクロ波(以下μ波)発振器
で、ここで発生したμ波(2.45GHz)は導波管32を通り
プラズマ発生炉33へ導かれる。ここで、ガス導入部34か
ら入れた水素(H2)ガス35を石英管36内で分解し、プラ
ズマ化する。そこで発生した励起水素原子である水素ラ
ジカル37は、真空容器38内の基体39上に導かれる。一
方、原料ガス(Si2H6,C3H8)40は、原料ガス導入部41よ
り入れられ、RF電源42に直結した電極43より真空容器38
内へ導かれ、もう一方の電極44との間で生じるRFプラズ
マにより分解されて基体39上にa−SiC:H膜となって堆
積する。この堆積中に上述の水素ラジカル37が表面を覆
い、膜の緻密性を高める。45は基体を加熱するヒータ、
46はガス排気用のポンプである。
で、ここで発生したμ波(2.45GHz)は導波管32を通り
プラズマ発生炉33へ導かれる。ここで、ガス導入部34か
ら入れた水素(H2)ガス35を石英管36内で分解し、プラ
ズマ化する。そこで発生した励起水素原子である水素ラ
ジカル37は、真空容器38内の基体39上に導かれる。一
方、原料ガス(Si2H6,C3H8)40は、原料ガス導入部41よ
り入れられ、RF電源42に直結した電極43より真空容器38
内へ導かれ、もう一方の電極44との間で生じるRFプラズ
マにより分解されて基体39上にa−SiC:H膜となって堆
積する。この堆積中に上述の水素ラジカル37が表面を覆
い、膜の緻密性を高める。45は基体を加熱するヒータ、
46はガス排気用のポンプである。
この水素ラジカルアシストRF−CVD法で作製したa−S
iC:H(1)膜と、従来のRF−CVD法で作製したa−SiC:H
(2)膜を高湿度中でコロナ照射したときの表面吸着,
酸化の違いをIR−RASで測定した結果、a−SiC:H(1)
膜はa−SiC:H(2)膜に比べSi−O−Si,Si−OH,H−OH
等のSi関連の吸着,酸化量が約1/3となった(特願平1
−43269号)。これは、膜の構造緻密性が向上したため
である。この構造緻密性を測定するためにレーザーラマ
ン分光測定を行った。この測定で得られるラマンスペク
トル結果において、a−SiC:H膜ではTO(約488cm-1)と
TA(約150cm-1)の2のピークが観測される。TO/TAピー
ク比はSi結合の対称性の乱れや構造の乱れを表し、この
値が大きい程構造緻密であることを示している。測定の
結果、a−SiC:H(2)のTO/TAが1.8であるのに対し、
a−SiC:H(1)のTO/TAは2.4となっており、構造緻密
であることが判明した。そして、a−SiC:H(1)膜を
使用したa−Si感光体は、a−SiC:H(2)膜に比べ高
温高湿中での「像流れ」現像が少なかった。
iC:H(1)膜と、従来のRF−CVD法で作製したa−SiC:H
(2)膜を高湿度中でコロナ照射したときの表面吸着,
酸化の違いをIR−RASで測定した結果、a−SiC:H(1)
膜はa−SiC:H(2)膜に比べSi−O−Si,Si−OH,H−OH
等のSi関連の吸着,酸化量が約1/3となった(特願平1
−43269号)。これは、膜の構造緻密性が向上したため
である。この構造緻密性を測定するためにレーザーラマ
ン分光測定を行った。この測定で得られるラマンスペク
トル結果において、a−SiC:H膜ではTO(約488cm-1)と
TA(約150cm-1)の2のピークが観測される。TO/TAピー
ク比はSi結合の対称性の乱れや構造の乱れを表し、この
値が大きい程構造緻密であることを示している。測定の
結果、a−SiC:H(2)のTO/TAが1.8であるのに対し、
a−SiC:H(1)のTO/TAは2.4となっており、構造緻密
であることが判明した。そして、a−SiC:H(1)膜を
使用したa−Si感光体は、a−SiC:H(2)膜に比べ高
温高湿中での「像流れ」現像が少なかった。
以上の結果より、水素ラジカルを基体上や堆積空間に
供給することが、a−SiC:H膜の緻密性を向上させ「像
流れ」を起こしにくくしていることは明らかである。
供給することが、a−SiC:H膜の緻密性を向上させ「像
流れ」を起こしにくくしていることは明らかである。
しかし、「像流れ」に強いa−SiC:H膜を作製するの
に効果のある従来の水素ラジカルアシストRF−CVD法に
おいては、水素ラジカルが一方向のみから供給されるた
め、基体が円筒状の場合、効率良く水素ラジカルが供給
されない部分が生じる。
に効果のある従来の水素ラジカルアシストRF−CVD法に
おいては、水素ラジカルが一方向のみから供給されるた
め、基体が円筒状の場合、効率良く水素ラジカルが供給
されない部分が生じる。
従って、電子写真等に利用される円筒状基体上に成膜
した感光体を作製する場合、基体を回転させながら成膜
を行っても、水素ラジカルに直進性があるため、水素ラ
ジカルを供給できない部分が生じ、そのため上記の効果
が薄れるといった問題点を生じていた。
した感光体を作製する場合、基体を回転させながら成膜
を行っても、水素ラジカルに直進性があるため、水素ラ
ジカルを供給できない部分が生じ、そのため上記の効果
が薄れるといった問題点を生じていた。
本発明はより緻密なa−SiC:H膜が得られるようにす
ることを目的としている。
ることを目的としている。
上述の目的を達成するため、本発明では、堆積空間内
にセットされた基体に、水素ラジカルアシスト高周波−
CVD法により炭素含有水素化アモルファスシリコンを成
膜する際に、水素ラジカルを、2つ以上の方向から前記
基体または前記堆積空間へ送り込むようにした構成とす
る。
にセットされた基体に、水素ラジカルアシスト高周波−
CVD法により炭素含有水素化アモルファスシリコンを成
膜する際に、水素ラジカルを、2つ以上の方向から前記
基体または前記堆積空間へ送り込むようにした構成とす
る。
2つ以上の方向から水素ラジカルを基体または堆積空
間へ送り込むようになっているため、従来のように水素
ラジカルが当たらなかった部分がなくなり、a−SiC:H
膜の緻密性を向上させることができる。この方法で成膜
された膜は、表面のSiの反応性が弱まり、高湿度中での
コロナ照射により起こるSi関連の吸着,酸化が減少す
る。この膜を表面保護層に用いたa−Si感光体は、高温
高湿中での表面劣化が少なくなり、「像流れ」等の画像
劣化がなくなる。
間へ送り込むようになっているため、従来のように水素
ラジカルが当たらなかった部分がなくなり、a−SiC:H
膜の緻密性を向上させることができる。この方法で成膜
された膜は、表面のSiの反応性が弱まり、高湿度中での
コロナ照射により起こるSi関連の吸着,酸化が減少す
る。この膜を表面保護層に用いたa−Si感光体は、高温
高湿中での表面劣化が少なくなり、「像流れ」等の画像
劣化がなくなる。
以下、第1図乃至第3図に関連して本発明の実施例を
説明する。
説明する。
第1図は本発明が適用される水素ラジカルアシストRF
−CVD装置の概要図で、図中、51は外径80mmのAl製の円
筒状基体である。該基体51は、加熱用ヒータ52を含んだ
基板ホルダに取り付けられ、成膜時に基板ホルダととも
に回転するようになっている。53はRF電源42に直結され
る電極、54はこれに対向する電極で、基体51は、これら
の電極53,54の間の堆積空間55内にセットされる。ま
た、本装置では、μ波発振器31,導波管32,プラズマ発生
炉33,石英管36より成る2つの水素ラジカル発生手段が
対向配置されており、水素ラジカル37を2つの方向から
基体51または堆積空間55内に送り込むようになってい
る。なお、従来と同様の部材には同符号を用いている。
−CVD装置の概要図で、図中、51は外径80mmのAl製の円
筒状基体である。該基体51は、加熱用ヒータ52を含んだ
基板ホルダに取り付けられ、成膜時に基板ホルダととも
に回転するようになっている。53はRF電源42に直結され
る電極、54はこれに対向する電極で、基体51は、これら
の電極53,54の間の堆積空間55内にセットされる。ま
た、本装置では、μ波発振器31,導波管32,プラズマ発生
炉33,石英管36より成る2つの水素ラジカル発生手段が
対向配置されており、水素ラジカル37を2つの方向から
基体51または堆積空間55内に送り込むようになってい
る。なお、従来と同様の部材には同符号を用いている。
このような構成の装置による表面保護層の成膜条件の
一例をあげると次の通りである。
一例をあげると次の通りである。
圧 力 ;0.2Torr 基体温度 ;250℃ RFパワー ;100W Si2H6 流量;2sccm C3H8流量 ;10sccm H2 流量 ;200sccm μ波パワー;500W H2の200sccmは2方向からそれぞれ100sccmずつ供給さ
れ、各々プラズマ発生炉33で分解されて水素ラジカル37
となって基体51に対して両方向から供給される。
れ、各々プラズマ発生炉33で分解されて水素ラジカル37
となって基体51に対して両方向から供給される。
0.56μmのB高ドープa−Si:H膜のブロッキング層、
10μmのB低ドープa−Si:H膜の感光層の上に上記条件
でa−SiC:Hの表面保護層を0.2μm形成したa−Si感光
体は、35℃80%RH雰囲気中で2時間の連続コロナ照射を
した後でも、またその後の一晩放置後でも「像流れ」は
起こさなかった。
10μmのB低ドープa−Si:H膜の感光層の上に上記条件
でa−SiC:Hの表面保護層を0.2μm形成したa−Si感光
体は、35℃80%RH雰囲気中で2時間の連続コロナ照射を
した後でも、またその後の一晩放置後でも「像流れ」は
起こさなかった。
第2図に本発明が適用される他の水素ラジカルアシス
トRF−CVD装置を示す。本例の場合は、石英管36の先端
に水素ラジカル導入部61が設けられている点が第1図と
異なっている。水素ラジカル導入部61は、第1図の場合
基体が円筒形で縦方向(第1図の紙面と垂直方向)に長
いのに対し水素ラジカル導入部分が小さいために、縦方
向に水素ラジカルが不均一になり、膜厚や特性にばらつ
きが生じる問題を解決するためのもので、第3図に示す
ように、縦方向(図の上下方向)に末広がりになった外
壁62内を、2枚の仕切り板63により縦方向に分割して構
成されている。右方から2重矢印線で示すように外壁62
内に導入される水素ラジカルは仕切り板63により縦方向
に分散され、矢印線で示すように左方に流出して基体51
に向け堆積空間55内に均一に流れ込む。従って、より一
層の優れた効果が得られる。本例の場合と前例の第1図
の場合のTO/TA比を対比すると次表1の通りである。
トRF−CVD装置を示す。本例の場合は、石英管36の先端
に水素ラジカル導入部61が設けられている点が第1図と
異なっている。水素ラジカル導入部61は、第1図の場合
基体が円筒形で縦方向(第1図の紙面と垂直方向)に長
いのに対し水素ラジカル導入部分が小さいために、縦方
向に水素ラジカルが不均一になり、膜厚や特性にばらつ
きが生じる問題を解決するためのもので、第3図に示す
ように、縦方向(図の上下方向)に末広がりになった外
壁62内を、2枚の仕切り板63により縦方向に分割して構
成されている。右方から2重矢印線で示すように外壁62
内に導入される水素ラジカルは仕切り板63により縦方向
に分散され、矢印線で示すように左方に流出して基体51
に向け堆積空間55内に均一に流れ込む。従って、より一
層の優れた効果が得られる。本例の場合と前例の第1図
の場合のTO/TA比を対比すると次表1の通りである。
本表1より、導入部61の効果は明らかである 〔発明の効果〕 以上述べたように、本発明によれば、2方向以上から
水素ラジカルを基体または堆積空間へ送り込むことによ
り、水素ラジカルを均一に供給することができ、より緻
密なa−SiC:H膜の作製が可能となる。そして、このa
−SiC:H膜を表面保護層に使用することにより、耐湿性
に優れた高帯電能のa−Si感光体を得ることができる。
水素ラジカルを基体または堆積空間へ送り込むことによ
り、水素ラジカルを均一に供給することができ、より緻
密なa−SiC:H膜の作製が可能となる。そして、このa
−SiC:H膜を表面保護層に使用することにより、耐湿性
に優れた高帯電能のa−Si感光体を得ることができる。
第1図は本発明が適用される水素ラジカルアシストRF−
CVD装置の概要図、 第2図は本発明が適用される他の水素ラジカルアシスト
RF−CVD装置の概要図、 第3図は第2図の要部形状説明図、 第4図はa−Si感光体構成図、 第5図は従来のRF−CVD法によるa−SiC:H膜形成装置の
概要図、 第6図は従来の水素ラジカルアシストRF−CVD装置の概
要図で、 図中、 37は水素ラジカル、 51は基体、 55は堆積空間である。
CVD装置の概要図、 第2図は本発明が適用される他の水素ラジカルアシスト
RF−CVD装置の概要図、 第3図は第2図の要部形状説明図、 第4図はa−Si感光体構成図、 第5図は従来のRF−CVD法によるa−SiC:H膜形成装置の
概要図、 第6図は従来の水素ラジカルアシストRF−CVD装置の概
要図で、 図中、 37は水素ラジカル、 51は基体、 55は堆積空間である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C23C 16/00 - 16/56 C01B 33/02
Claims (1)
- 【請求項1】堆積空間(55)内にセットされた基体(5
1)に水素ラジカルアシスト高周波−CVD法により炭素含
有水素化アモルファスシリコンを成膜する際に、 水素ラジカル(37)を、2つ以上の方向から前記基体
(51)または前記堆積空間(55)へ送り込むようにした
ことを特徴とする炭素含有水素化アモルファスシリコン
膜の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20969989A JP2797202B2 (ja) | 1989-08-15 | 1989-08-15 | 炭素含有水素化アモルファスシリコン膜の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20969989A JP2797202B2 (ja) | 1989-08-15 | 1989-08-15 | 炭素含有水素化アモルファスシリコン膜の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0375371A JPH0375371A (ja) | 1991-03-29 |
JP2797202B2 true JP2797202B2 (ja) | 1998-09-17 |
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ID=16577171
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20969989A Expired - Fee Related JP2797202B2 (ja) | 1989-08-15 | 1989-08-15 | 炭素含有水素化アモルファスシリコン膜の製造方法 |
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---|---|
JP (1) | JP2797202B2 (ja) |
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---|---|---|---|---|
JP4296523B2 (ja) | 2007-09-28 | 2009-07-15 | 勝 堀 | プラズマ発生装置 |
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1989
- 1989-08-15 JP JP20969989A patent/JP2797202B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH0375371A (ja) | 1991-03-29 |
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