JP2796598B2 - 自動変速機の油温検出装置 - Google Patents
自動変速機の油温検出装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は自動変速機の作動油の過熱警報装置に関し、
特にオイルパン内の作動油のオイル温度とその温度上昇
率とを用いて作動油の過熱状態を検知して報知するよう
にしたものに関する。 〔従来技術〕 一般に、自動変速機においては、その自動変速制御を
行うための油圧制御回路と、エンジン出力軸と変速歯車
機構の変速機入力軸との間に介設された液体継手として
のトルクコンバータと、自動変速機内部のギア等摩擦摺
動部とに亙ってオイルが循環供給されているが、上記ト
ルクコンバータの駆動力伝達効率の低下や各部の潤滑不
良を防ぎ且つオイルの劣化を防ぐために、このオイルの
温度を検知してオイル温度を適正に維持する措置を講じ
る必要がある。 例えば、自動変速機のオイルパン下部にオイルの温度
を検出する油温センサを設け、油温センサが予め設定さ
れた温度以上の温度を検出したときに警報を発する警報
器を設けてなる自動変速機の油温監視装置がある(実開
昭58−130157号公報参照)。 〔発明が解決しようとする問題点〕 ところで、自動変速機内の充填オイルの温度は、トル
クコンバータ内のオイルの温度上昇に大きく影響を受け
るが、これは、トルクコンバータ内のオイル量が多いこ
と、トルクコンバータ内での発熱量が多いためである。 このトルクコンバータ内のオイルの温度上昇は変速歯
車機構の減速比が高い状態の時にすべりが増大して循環
オイルが高温状態となるからで、このような状態を放置
すると適正なオイルの使用温度域を越えて所謂オーバヒ
ート状態となりトルクコンバータの駆動力伝達効率が低
下し、変速歯車機構の潤滑不良やオイルの劣化を招くこ
とになる。 従って、トルクコンバータ内の循環オイルの温度状態
を正確に把握しオーバヒート状態にらならいような措置
を講じることが必要となる。 しかし、上記公報に記載の自動変速機の油温監視装置
では、オイルパン内のオイルの温度を検出し、その検出
温度が設定温度以上の高温となると警報器を作動させる
機構であるから次のような問題がある。 即ち、オイルパン内のオイルの温度は、自動変速機内
の全部のオイルの平均的温度を反映しており、オイルパ
ン内にも多量のオイルが収容されていることから、トル
クコンバータ内のオイル温度の上昇後ある程度時間が経
過しないとトルクコンバータ内のオイル温度がオイルパ
ン内のオイル温度に反映されない。従って、オイルパン
内のオイル温度を検出するだけではトルクコンバータ内
のオイル温度を加味してオイルの過熱状態を検知するこ
とが難しい。 そこで、上記設定温度を低目に設定して余裕を持たせ
ることも可能であるが、その場合警報器の作動頻度が増
え自動変速機の使用の制約が多くなる。 一方、トルクコンバータ内のオイル出口に油温センサ
を設けることも考えられるが、トルクコンバータの構造
上非常に難しく、また、例えば自動変速機のライン圧制
御や変速タイミング制御のために上記オイルパン内に油
温センサを設ける場合、油温センサを増やすことになる
ので不利である。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明に係る自動変速機の作動油の過熱警報装置は、
エンジンの出力軸に連結されたトルクコンバータと変速
歯車機構とを備え、この変速歯車機構の下方のオイルパ
ン内からトルクコンバータへ作動油を供給するように構
成した自動変速機の作動油の過熱警報装置であって、エ
ンジン負荷に関連する負荷関連量を検出する負荷関連量
検出手段と、上記オイルパン内の作動油のオイル温度及
びその温度上昇率を検知する温度状態検知手段と、上記
オイルパン内の作動油のオイル温度とその温度上昇率と
負荷関連量とをパラメータとして予め設定された警告特
性を有し、負荷関連量検出手段で検出された負荷関連量
と温度状態検知手段から受けるオイル温度及び温度上昇
率のデータと上記警告特性とに基づいて、作動油が過熱
状態にあることを判別する判別手段と、上記判別手段の
判別結果を受けて作動油が過熱状態にあることをドライ
バーに報知する警告手段とを備え、上記警告特性は、同
じ温度上昇率でもエンジン負荷が高いほど低い温度から
警告する特性に設定されたものである。 〔作用〕 本発明に係る自動変速機の作動油の過熱警報装置にお
いては、負荷関連量検出手段によりエンジン負荷に関連
する負荷関連量を検出し、温度状態検知手段によりオイ
ルパン内のオイル温度とその温度上昇率を検知し、判別
手段には、オイルパン内の作動油のオイル温度とその温
度上昇率と負荷関連量とをパラメータとして予め警告特
性を設定しておき、判別手段により、負荷関連量検出手
段から受け負荷関連量と温度状態検知手段から受けるオ
イル温度及びその温度上昇率と上記警告特性に基いて作
動油が過熱状態にあることを判別し、作動油が過熱状態
のときには警告手段によりドライバーに報知するので、
トルクコンバータ出口に温度検出手段を設けることな
く、作動油の過熱状態を知ることが出来る。また、オイ
ルパン内の作動油のオイル温度を検出する油温センサは
他の制御例えば自動変速機のライン圧制御や変速タイミ
ング制御等との兼用化が可能になる。 〔発明の効果〕 本発明に係る自動変速機の作動油の過熱警報装置によ
れば、温度状態検出手段をオイルパン内の作動油のオイ
ル温度からその温度上昇を求めるように構成することが
十分可能であり、判別手段にオイルパン内の作動油のオ
イル温度とその温度上昇率と負荷関連量とをパラメータ
として予め警告特性を設定しておき、検出した負荷関連
量とオイルパン内の作動油のオイル温度及びその温度上
昇率と警告特性とに基づいて作動油が過熱状態にあるこ
とを判別してドライバーに報知するように構成したの
で、トルクコンバータの出口側に油温センサ等を設ける
ことなく、オイルパン内の作動油のオイル温度の検出値
を有効活用して、作動油が過熱状態にあることを確実に
判別し、ドライバーに知らせることができる。 しかも、エンジン負荷が高いほどオイルが過熱状態に
なり易いことに鑑み、警告特性は同じ温度上昇率でもエ
ンジン負荷が高いほど低い温度から警告する特性に設定
されているため、エンジン負荷を加味して適正に警告の
報知を行うことができる。 〔実施例〕 以下、本発明の実施例を図面に基いて説明する。 第1図に示すように、自動変速機1はトランスミッシ
ョンケース2内に、エンジン出力軸からの駆動トルクを
変速機入力軸7に伝達するトルクコンバータ3と、トル
クコンバータ3の後方に連なり変速機入力軸7に対して
前進4段、後進1段からなる複数段の減速を行なう変速
機講(変速歯車機構)5と、変速機講5の下部に配設さ
れて上記変速機構5の変速制御を行なう油圧制御機構6
等を備える既存公知のものであり、各部の構造及びその
機構についての詳細な説明は省略する。上記トルクコン
バータ3は、ドーナツ型のケーシング10内にエンジン出
力軸に連結するポンプインペラ11と、変速機入力軸7に
連結されたタービンライナ12と、ケーシング10に固定さ
れるステータ13とを夫々配設してなり、エンジン出力軸
の回転によってポンプインペラ11が回転してケーシング
10内に循環供給されるオイルに遠心力が作用し、この遠
心力によって生じるオイルの運動エネルギがポンプイン
ペラ11からタービンライナ12に流入してトルクを伝達す
るようになっている。ステータ13は変速機講5による減
速に応じてエンジントルクを増して変速機入力軸7に伝
達するものであるが、上記トルク伝達作用に供されるオ
イルは、トランスミッションケース2内部に配設された
給油ポンプ(図示略)、上記油圧制御機構6を介してト
ルクコンバータ3のケーシング10内に供給される一方、
変速機講5の各摩擦摺動部や油圧制御機構6の油圧回路
へも供給されるようになっている。そして、トルクコン
バータ3のケーシング10内に供給され循環するオイル
は、排出口(図示略)から変速機構5の前方下部に付設
された油口4へ導かれる。 上記自動変速機1の内部のオイルを冷却するため、エ
ンジンルーム前部に配設されるラジエータの下部にオイ
ルクーラ9が配設され、オイルクーラ9の流入側に連結
された油管9aの端部が上記油口4に連結されていて、オ
イルクーラ9の排出側にはオイルパン6に連結された油
管9bが連結されていて、トルクコンバータ3の内部を循
環して加熱されたオイルがオイルクーラ9で冷却されて
オイルパン8に戻されるようになっている。 更に、上記オイルパン8の下部にはオイルパン内部の
オイルの温度Tを検出する油温センサ14(温度状態検知
手段の一部に相当する)が設けられ、その検出信号がコ
ントロールユニット15に出力されている。上記コントロ
ールユニット15には、エンジンのスロットル弁の開度θ
を検出するスロットル開度センサ16と、車両の走行速度
Vを検出する車速センサ17と、変速機構5の変速段位M
を検出する変速段位センサ18とからの各検出信号が入力
される一方、コントロールユニット15からはブザーやア
ラームランプなどの警告手段19に制御信号が出力されて
いる。上記コントロールユニット15は、各センサ14・16
・17・18からの出力を受ける入力インタフェースと、CP
UとROMとRAMとからなるマイクロコンピュータと、警告
手段19を作動させるための駆動回路等から構成されてい
て、上記ROM内には後述のオイルのオーバヒートを警告
する油温警告制御に必要な制御プログラムとこの制御に
必要なメモリマップが予め入力格納されていて、RAMに
は上記制御に必要な各種メモリが設けらている。 本実施例に係る自動変速機の油温検出装置の油温警告
制御は、第2図・第3図に示すように、要約するとオイ
ルパン内油温Tとその油温上昇率dT/dtとをパラメータ
として制御プログラムやメモリマップに第1警告領域CA
と第2警告領域CB、及び警告解除領域CCを予め設定して
おいて、オイルパン内での油温上昇が著しくないときに
は第1警告領域CAに入ったときに警告を発し、オイルパ
ン内での油温上昇が著しいときには第2警告領域CBに入
ったときに警告を発するようにし、また警告解除領域CC
に入ったときに警告を解除しようとするものである。つ
まり、オイルパン内油温Tとその温度上昇率dT/dtとを
パラメータとして予めデータを入力格納しておき、この
データと検知された油温T及び油温上昇率dT/dtとに基
づいてトルクコンバータ3内の油温を間接的に検知しよ
うとするものである。但し、本実施例の場合、第1警告
領域CAと第2警告領域CBとの選択は車速Vやギヤの変速
段位Mやスロットル開度θ等に基いて決定される。 次に、上記コントロールユニット15によって行なわれ
る油温警告制御の制御ルーチンについて第4図のフロー
チャートに基づき説明する。 第4図中、S1〜S16は各ステップを示すもので、イグ
ニッションがON操作されることにより制御が開始され、
S1において、各センサ14・16・17・18からの各出力信号
が読込まれてS2に移行する。S2では、油温センサ14で検
出したオイルパン内油温Tの温度上昇率dT/dtが演算さ
れる。 S3において、トルクコンバータ3の状態判別用のフラ
グFが1か否かが判定される。このフラグFは、自動変
速機1内の循環するオイル、特に上記トルクコンバータ
3内を循環するオイルの温度が適正温度を上まわる高温
状態(オーバヒート状態)になったことが後述のステッ
プS9で検出されたときに1に設定され、適正温度以下の
状態に復帰したことが後述のステップS12で検出された
ときゼロに設定される。そして上記フラグFが1のとき
にはS12へ移行し、0のときにはS4に移行する。 S12において、オイルパン内油温Tが設定置T1o(℃)
よりも低いか否かが判定され、T1o以上の場合にはS1へ
戻され、T1oよりも低い場合にはS13に移行しフラグFを
ゼロに設定しS14にて警告手段19の警告出力信号を停止
させてS1へ戻される。 S4において、オイルパン内油温上昇率dT/dtが設定置
A(℃/分)よりも小さいか否かが判定され、Aよりも
小さいときにはS15へ移行し、A以上のときにはS5に移
行する。S15において、オイルパン内油温Tが上記T1よ
り高い値の設定置T3o(℃)よりも高いか否かが判定さ
れ、T3oよりも高い場合にはS10へ移行し、T3o以下の場
合にはS1へ戻される。 S5において車速Vが中速域の設定値V1(km/h)よりも
低いか否かが判定され、V1以上の場合にはS16に移行
し、V1よりも低い場合にはS6へ移行する。S6において、
変速段位Mが2速段位又は3速段位に設定されているか
否かが判定され、2速段位又は3速段位に設定されてい
る場合にはS7に移行し、それ以外の変速段位に設定され
ている場合にはS16へ移行する。S7において、スロット
ル開℃θが低開度域の設定置θ1開度以上か否かが判定
され、θ1開度以上の場合S8に移行し、θ1開度未満の
場合にはS16へ移行する。S16においては、オイルパン内
油温Tが上記T1oより高くT3oより低い設定置T2o(℃)
よりも高いか否かが判定され、T2oよりも高い場合にはS
10へ移行し、T2o以下の場合にはS1へ戻される。 S8において、オイルパン内油温上昇率dT/dtに応じた
第2警告領域CBのゾーン画定ライン(図中折線PQRのこ
とで、これはマップとして格納されている)上の油温値
定Mが読込まれてS9へ移行する。 S9において、オイルパン内油温Tが油温値TMよりも高
いか否かが判定され、T>TMのときS10に移行し、T≦T
MのときにはS1へ戻される。 S10において、フラグFが1に設定されてS11に移行
し、S11において警告手段19に警告信号を出力してS1へ
戻される。 上記油温検出装置のコントロールユニット15において
実行される油温警告制御は、油温センサ14によって検出
されるオイルパン内油温Tとトルクコンバータ3内を循
環してタービンライナ12側の排出口より排出されるオイ
ルの温度(以下、トルコン内油温という)T0との関係が
第5図・第6図に示すような関係にあることを利用して
オイルパン内油温Tを検出することによってトルコン内
油温T0を検知しトルクコンバータがオーバヒート状態と
なりそうなとき警告手段19に作動信号を出力して警告す
るものである。 即ち、第5図に示すようなオイルパン内油温Tの上昇
率が比較的緩やかな走行領域(以下、低熱負荷領域Aと
いう)と、第6図に示すようなオイルパン内油温Tの上
昇率が急激な走行領域(高熱負荷領域Bという)におけ
るトルコン内油温T0の温度状況は、同じオイルパン内油
温T1に対する低熱負荷領域でのトルコン内油温T2と高熱
負荷領域でのトルコン内油温T3は夫々T3>T2となる関係
にある。 つまり、高熱負荷領域Bとは、自動変速機1の変速機
講5での変速段位Mが低速段位でその減速比が高く、車
速Vが低速エンジン出力軸と変速機入力軸7とを遠心ク
ラッチ等で直結するロックアップ機構(図示略)が作動
しない状態で且つアクセル開度θが低負荷側にある状態
であり、具体例を挙げれば本実施例の場合、変速段位M
が2速段又は3速段で車速VがV1km/h以下で且つアクセ
ル開度θがθ1以上の状態であり、この高熱負荷領域B
ではトルクコンバータ3内でのオイルのスリップが大き
く内部循環オイルの温度上昇が大きくなる。 従って、高熱負荷領域Bでのトルコン内油温T3は低熱
負荷領域Aでのトルコン内油温T2に比較してオイルパン
内油温T1に対して大きな温度差になっていることから、
トルコン内油温T0が適正温度を越えてオーバヒート状態
になることを警告する警告領域を上記低熱負荷領域Aと
高熱負荷領域Bとにおける警告領域TCA・TCBに区分し、
更にトルコン内油温T0とオイルパン内油温Tとの温度差
を考慮することによって、第2図に示すような、オイル
パン内油温Tとオイルパン内油温上昇率dT/dtとで区画
される第1・第2警告領域CA・CB(これらが、警告特性
に相当する)に置換えて設定している。 よって、上記油温警告制御ルーチンにおいて、S4〜S7
で低熱負荷領域A及び高熱負荷領域Bの判別が行なわ
れ、トルコン内油温T0の温度上昇が比較的小さい低熱負
荷領域AについてはS15・16に移行して第1警告領域CA
内にオイルパン内油温Tがあるかどうか、即ち、トルク
コンバータ3がオーバヒート状態となる可能性があるか
どうかが判定され、可能性のある場合に警告手段19を作
動するようになっている。また、トルコン内油温T0の温
度上昇が大きい高熱負荷領域BについてはS8・9におい
て第2警告領域CB内にオイルパン内油温Tと油温上昇率
dT/dtとがあるかどうか、即ち、トルクコンバータ3が
オーバヒート状態となる可能性があるかどうか判定さ
れ、可能性のある場合に警告手段19を作動させるように
なっている。 一方、S12においてはオイルパン内油温Tが警告解除
領域CC内かどうか、即ちトルクコンバータ3がオーバヒ
ート状態となる可能性がなくなり適正油温以下にあるか
どうかが判定されて、オーバヒートの可能性がなくなっ
た場合に警告手段19の作動を停止させるようになってい
る。 従って、上記自動変速機の油温検出装置によれば、油
温センサ14によってオイルパン内油温Tを検出すること
によって直接的に油温センサを設けて検出することが困
難なトルコン内油温T0を用いることなく、異なる走行状
況下においてその状況に適した油温異常(過熱)を警告
することが出来、警告手段19の信頼性が向上する。 尚、上記実施例において、オイル温度を適正に維持す
る措置として、オーバヒート警告を行なっているが、こ
れに加えて、例えば温度上昇検出時ロックアップクラッ
チを強制的に直結状態にする、あるいはオイルクラーの
冷却能力を上げる等のことが考えられる。
特にオイルパン内の作動油のオイル温度とその温度上昇
率とを用いて作動油の過熱状態を検知して報知するよう
にしたものに関する。 〔従来技術〕 一般に、自動変速機においては、その自動変速制御を
行うための油圧制御回路と、エンジン出力軸と変速歯車
機構の変速機入力軸との間に介設された液体継手として
のトルクコンバータと、自動変速機内部のギア等摩擦摺
動部とに亙ってオイルが循環供給されているが、上記ト
ルクコンバータの駆動力伝達効率の低下や各部の潤滑不
良を防ぎ且つオイルの劣化を防ぐために、このオイルの
温度を検知してオイル温度を適正に維持する措置を講じ
る必要がある。 例えば、自動変速機のオイルパン下部にオイルの温度
を検出する油温センサを設け、油温センサが予め設定さ
れた温度以上の温度を検出したときに警報を発する警報
器を設けてなる自動変速機の油温監視装置がある(実開
昭58−130157号公報参照)。 〔発明が解決しようとする問題点〕 ところで、自動変速機内の充填オイルの温度は、トル
クコンバータ内のオイルの温度上昇に大きく影響を受け
るが、これは、トルクコンバータ内のオイル量が多いこ
と、トルクコンバータ内での発熱量が多いためである。 このトルクコンバータ内のオイルの温度上昇は変速歯
車機構の減速比が高い状態の時にすべりが増大して循環
オイルが高温状態となるからで、このような状態を放置
すると適正なオイルの使用温度域を越えて所謂オーバヒ
ート状態となりトルクコンバータの駆動力伝達効率が低
下し、変速歯車機構の潤滑不良やオイルの劣化を招くこ
とになる。 従って、トルクコンバータ内の循環オイルの温度状態
を正確に把握しオーバヒート状態にらならいような措置
を講じることが必要となる。 しかし、上記公報に記載の自動変速機の油温監視装置
では、オイルパン内のオイルの温度を検出し、その検出
温度が設定温度以上の高温となると警報器を作動させる
機構であるから次のような問題がある。 即ち、オイルパン内のオイルの温度は、自動変速機内
の全部のオイルの平均的温度を反映しており、オイルパ
ン内にも多量のオイルが収容されていることから、トル
クコンバータ内のオイル温度の上昇後ある程度時間が経
過しないとトルクコンバータ内のオイル温度がオイルパ
ン内のオイル温度に反映されない。従って、オイルパン
内のオイル温度を検出するだけではトルクコンバータ内
のオイル温度を加味してオイルの過熱状態を検知するこ
とが難しい。 そこで、上記設定温度を低目に設定して余裕を持たせ
ることも可能であるが、その場合警報器の作動頻度が増
え自動変速機の使用の制約が多くなる。 一方、トルクコンバータ内のオイル出口に油温センサ
を設けることも考えられるが、トルクコンバータの構造
上非常に難しく、また、例えば自動変速機のライン圧制
御や変速タイミング制御のために上記オイルパン内に油
温センサを設ける場合、油温センサを増やすことになる
ので不利である。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明に係る自動変速機の作動油の過熱警報装置は、
エンジンの出力軸に連結されたトルクコンバータと変速
歯車機構とを備え、この変速歯車機構の下方のオイルパ
ン内からトルクコンバータへ作動油を供給するように構
成した自動変速機の作動油の過熱警報装置であって、エ
ンジン負荷に関連する負荷関連量を検出する負荷関連量
検出手段と、上記オイルパン内の作動油のオイル温度及
びその温度上昇率を検知する温度状態検知手段と、上記
オイルパン内の作動油のオイル温度とその温度上昇率と
負荷関連量とをパラメータとして予め設定された警告特
性を有し、負荷関連量検出手段で検出された負荷関連量
と温度状態検知手段から受けるオイル温度及び温度上昇
率のデータと上記警告特性とに基づいて、作動油が過熱
状態にあることを判別する判別手段と、上記判別手段の
判別結果を受けて作動油が過熱状態にあることをドライ
バーに報知する警告手段とを備え、上記警告特性は、同
じ温度上昇率でもエンジン負荷が高いほど低い温度から
警告する特性に設定されたものである。 〔作用〕 本発明に係る自動変速機の作動油の過熱警報装置にお
いては、負荷関連量検出手段によりエンジン負荷に関連
する負荷関連量を検出し、温度状態検知手段によりオイ
ルパン内のオイル温度とその温度上昇率を検知し、判別
手段には、オイルパン内の作動油のオイル温度とその温
度上昇率と負荷関連量とをパラメータとして予め警告特
性を設定しておき、判別手段により、負荷関連量検出手
段から受け負荷関連量と温度状態検知手段から受けるオ
イル温度及びその温度上昇率と上記警告特性に基いて作
動油が過熱状態にあることを判別し、作動油が過熱状態
のときには警告手段によりドライバーに報知するので、
トルクコンバータ出口に温度検出手段を設けることな
く、作動油の過熱状態を知ることが出来る。また、オイ
ルパン内の作動油のオイル温度を検出する油温センサは
他の制御例えば自動変速機のライン圧制御や変速タイミ
ング制御等との兼用化が可能になる。 〔発明の効果〕 本発明に係る自動変速機の作動油の過熱警報装置によ
れば、温度状態検出手段をオイルパン内の作動油のオイ
ル温度からその温度上昇を求めるように構成することが
十分可能であり、判別手段にオイルパン内の作動油のオ
イル温度とその温度上昇率と負荷関連量とをパラメータ
として予め警告特性を設定しておき、検出した負荷関連
量とオイルパン内の作動油のオイル温度及びその温度上
昇率と警告特性とに基づいて作動油が過熱状態にあるこ
とを判別してドライバーに報知するように構成したの
で、トルクコンバータの出口側に油温センサ等を設ける
ことなく、オイルパン内の作動油のオイル温度の検出値
を有効活用して、作動油が過熱状態にあることを確実に
判別し、ドライバーに知らせることができる。 しかも、エンジン負荷が高いほどオイルが過熱状態に
なり易いことに鑑み、警告特性は同じ温度上昇率でもエ
ンジン負荷が高いほど低い温度から警告する特性に設定
されているため、エンジン負荷を加味して適正に警告の
報知を行うことができる。 〔実施例〕 以下、本発明の実施例を図面に基いて説明する。 第1図に示すように、自動変速機1はトランスミッシ
ョンケース2内に、エンジン出力軸からの駆動トルクを
変速機入力軸7に伝達するトルクコンバータ3と、トル
クコンバータ3の後方に連なり変速機入力軸7に対して
前進4段、後進1段からなる複数段の減速を行なう変速
機講(変速歯車機構)5と、変速機講5の下部に配設さ
れて上記変速機構5の変速制御を行なう油圧制御機構6
等を備える既存公知のものであり、各部の構造及びその
機構についての詳細な説明は省略する。上記トルクコン
バータ3は、ドーナツ型のケーシング10内にエンジン出
力軸に連結するポンプインペラ11と、変速機入力軸7に
連結されたタービンライナ12と、ケーシング10に固定さ
れるステータ13とを夫々配設してなり、エンジン出力軸
の回転によってポンプインペラ11が回転してケーシング
10内に循環供給されるオイルに遠心力が作用し、この遠
心力によって生じるオイルの運動エネルギがポンプイン
ペラ11からタービンライナ12に流入してトルクを伝達す
るようになっている。ステータ13は変速機講5による減
速に応じてエンジントルクを増して変速機入力軸7に伝
達するものであるが、上記トルク伝達作用に供されるオ
イルは、トランスミッションケース2内部に配設された
給油ポンプ(図示略)、上記油圧制御機構6を介してト
ルクコンバータ3のケーシング10内に供給される一方、
変速機講5の各摩擦摺動部や油圧制御機構6の油圧回路
へも供給されるようになっている。そして、トルクコン
バータ3のケーシング10内に供給され循環するオイル
は、排出口(図示略)から変速機構5の前方下部に付設
された油口4へ導かれる。 上記自動変速機1の内部のオイルを冷却するため、エ
ンジンルーム前部に配設されるラジエータの下部にオイ
ルクーラ9が配設され、オイルクーラ9の流入側に連結
された油管9aの端部が上記油口4に連結されていて、オ
イルクーラ9の排出側にはオイルパン6に連結された油
管9bが連結されていて、トルクコンバータ3の内部を循
環して加熱されたオイルがオイルクーラ9で冷却されて
オイルパン8に戻されるようになっている。 更に、上記オイルパン8の下部にはオイルパン内部の
オイルの温度Tを検出する油温センサ14(温度状態検知
手段の一部に相当する)が設けられ、その検出信号がコ
ントロールユニット15に出力されている。上記コントロ
ールユニット15には、エンジンのスロットル弁の開度θ
を検出するスロットル開度センサ16と、車両の走行速度
Vを検出する車速センサ17と、変速機構5の変速段位M
を検出する変速段位センサ18とからの各検出信号が入力
される一方、コントロールユニット15からはブザーやア
ラームランプなどの警告手段19に制御信号が出力されて
いる。上記コントロールユニット15は、各センサ14・16
・17・18からの出力を受ける入力インタフェースと、CP
UとROMとRAMとからなるマイクロコンピュータと、警告
手段19を作動させるための駆動回路等から構成されてい
て、上記ROM内には後述のオイルのオーバヒートを警告
する油温警告制御に必要な制御プログラムとこの制御に
必要なメモリマップが予め入力格納されていて、RAMに
は上記制御に必要な各種メモリが設けらている。 本実施例に係る自動変速機の油温検出装置の油温警告
制御は、第2図・第3図に示すように、要約するとオイ
ルパン内油温Tとその油温上昇率dT/dtとをパラメータ
として制御プログラムやメモリマップに第1警告領域CA
と第2警告領域CB、及び警告解除領域CCを予め設定して
おいて、オイルパン内での油温上昇が著しくないときに
は第1警告領域CAに入ったときに警告を発し、オイルパ
ン内での油温上昇が著しいときには第2警告領域CBに入
ったときに警告を発するようにし、また警告解除領域CC
に入ったときに警告を解除しようとするものである。つ
まり、オイルパン内油温Tとその温度上昇率dT/dtとを
パラメータとして予めデータを入力格納しておき、この
データと検知された油温T及び油温上昇率dT/dtとに基
づいてトルクコンバータ3内の油温を間接的に検知しよ
うとするものである。但し、本実施例の場合、第1警告
領域CAと第2警告領域CBとの選択は車速Vやギヤの変速
段位Mやスロットル開度θ等に基いて決定される。 次に、上記コントロールユニット15によって行なわれ
る油温警告制御の制御ルーチンについて第4図のフロー
チャートに基づき説明する。 第4図中、S1〜S16は各ステップを示すもので、イグ
ニッションがON操作されることにより制御が開始され、
S1において、各センサ14・16・17・18からの各出力信号
が読込まれてS2に移行する。S2では、油温センサ14で検
出したオイルパン内油温Tの温度上昇率dT/dtが演算さ
れる。 S3において、トルクコンバータ3の状態判別用のフラ
グFが1か否かが判定される。このフラグFは、自動変
速機1内の循環するオイル、特に上記トルクコンバータ
3内を循環するオイルの温度が適正温度を上まわる高温
状態(オーバヒート状態)になったことが後述のステッ
プS9で検出されたときに1に設定され、適正温度以下の
状態に復帰したことが後述のステップS12で検出された
ときゼロに設定される。そして上記フラグFが1のとき
にはS12へ移行し、0のときにはS4に移行する。 S12において、オイルパン内油温Tが設定置T1o(℃)
よりも低いか否かが判定され、T1o以上の場合にはS1へ
戻され、T1oよりも低い場合にはS13に移行しフラグFを
ゼロに設定しS14にて警告手段19の警告出力信号を停止
させてS1へ戻される。 S4において、オイルパン内油温上昇率dT/dtが設定置
A(℃/分)よりも小さいか否かが判定され、Aよりも
小さいときにはS15へ移行し、A以上のときにはS5に移
行する。S15において、オイルパン内油温Tが上記T1よ
り高い値の設定置T3o(℃)よりも高いか否かが判定さ
れ、T3oよりも高い場合にはS10へ移行し、T3o以下の場
合にはS1へ戻される。 S5において車速Vが中速域の設定値V1(km/h)よりも
低いか否かが判定され、V1以上の場合にはS16に移行
し、V1よりも低い場合にはS6へ移行する。S6において、
変速段位Mが2速段位又は3速段位に設定されているか
否かが判定され、2速段位又は3速段位に設定されてい
る場合にはS7に移行し、それ以外の変速段位に設定され
ている場合にはS16へ移行する。S7において、スロット
ル開℃θが低開度域の設定置θ1開度以上か否かが判定
され、θ1開度以上の場合S8に移行し、θ1開度未満の
場合にはS16へ移行する。S16においては、オイルパン内
油温Tが上記T1oより高くT3oより低い設定置T2o(℃)
よりも高いか否かが判定され、T2oよりも高い場合にはS
10へ移行し、T2o以下の場合にはS1へ戻される。 S8において、オイルパン内油温上昇率dT/dtに応じた
第2警告領域CBのゾーン画定ライン(図中折線PQRのこ
とで、これはマップとして格納されている)上の油温値
定Mが読込まれてS9へ移行する。 S9において、オイルパン内油温Tが油温値TMよりも高
いか否かが判定され、T>TMのときS10に移行し、T≦T
MのときにはS1へ戻される。 S10において、フラグFが1に設定されてS11に移行
し、S11において警告手段19に警告信号を出力してS1へ
戻される。 上記油温検出装置のコントロールユニット15において
実行される油温警告制御は、油温センサ14によって検出
されるオイルパン内油温Tとトルクコンバータ3内を循
環してタービンライナ12側の排出口より排出されるオイ
ルの温度(以下、トルコン内油温という)T0との関係が
第5図・第6図に示すような関係にあることを利用して
オイルパン内油温Tを検出することによってトルコン内
油温T0を検知しトルクコンバータがオーバヒート状態と
なりそうなとき警告手段19に作動信号を出力して警告す
るものである。 即ち、第5図に示すようなオイルパン内油温Tの上昇
率が比較的緩やかな走行領域(以下、低熱負荷領域Aと
いう)と、第6図に示すようなオイルパン内油温Tの上
昇率が急激な走行領域(高熱負荷領域Bという)におけ
るトルコン内油温T0の温度状況は、同じオイルパン内油
温T1に対する低熱負荷領域でのトルコン内油温T2と高熱
負荷領域でのトルコン内油温T3は夫々T3>T2となる関係
にある。 つまり、高熱負荷領域Bとは、自動変速機1の変速機
講5での変速段位Mが低速段位でその減速比が高く、車
速Vが低速エンジン出力軸と変速機入力軸7とを遠心ク
ラッチ等で直結するロックアップ機構(図示略)が作動
しない状態で且つアクセル開度θが低負荷側にある状態
であり、具体例を挙げれば本実施例の場合、変速段位M
が2速段又は3速段で車速VがV1km/h以下で且つアクセ
ル開度θがθ1以上の状態であり、この高熱負荷領域B
ではトルクコンバータ3内でのオイルのスリップが大き
く内部循環オイルの温度上昇が大きくなる。 従って、高熱負荷領域Bでのトルコン内油温T3は低熱
負荷領域Aでのトルコン内油温T2に比較してオイルパン
内油温T1に対して大きな温度差になっていることから、
トルコン内油温T0が適正温度を越えてオーバヒート状態
になることを警告する警告領域を上記低熱負荷領域Aと
高熱負荷領域Bとにおける警告領域TCA・TCBに区分し、
更にトルコン内油温T0とオイルパン内油温Tとの温度差
を考慮することによって、第2図に示すような、オイル
パン内油温Tとオイルパン内油温上昇率dT/dtとで区画
される第1・第2警告領域CA・CB(これらが、警告特性
に相当する)に置換えて設定している。 よって、上記油温警告制御ルーチンにおいて、S4〜S7
で低熱負荷領域A及び高熱負荷領域Bの判別が行なわ
れ、トルコン内油温T0の温度上昇が比較的小さい低熱負
荷領域AについてはS15・16に移行して第1警告領域CA
内にオイルパン内油温Tがあるかどうか、即ち、トルク
コンバータ3がオーバヒート状態となる可能性があるか
どうかが判定され、可能性のある場合に警告手段19を作
動するようになっている。また、トルコン内油温T0の温
度上昇が大きい高熱負荷領域BについてはS8・9におい
て第2警告領域CB内にオイルパン内油温Tと油温上昇率
dT/dtとがあるかどうか、即ち、トルクコンバータ3が
オーバヒート状態となる可能性があるかどうか判定さ
れ、可能性のある場合に警告手段19を作動させるように
なっている。 一方、S12においてはオイルパン内油温Tが警告解除
領域CC内かどうか、即ちトルクコンバータ3がオーバヒ
ート状態となる可能性がなくなり適正油温以下にあるか
どうかが判定されて、オーバヒートの可能性がなくなっ
た場合に警告手段19の作動を停止させるようになってい
る。 従って、上記自動変速機の油温検出装置によれば、油
温センサ14によってオイルパン内油温Tを検出すること
によって直接的に油温センサを設けて検出することが困
難なトルコン内油温T0を用いることなく、異なる走行状
況下においてその状況に適した油温異常(過熱)を警告
することが出来、警告手段19の信頼性が向上する。 尚、上記実施例において、オイル温度を適正に維持す
る措置として、オーバヒート警告を行なっているが、こ
れに加えて、例えば温度上昇検出時ロックアップクラッ
チを強制的に直結状態にする、あるいはオイルクラーの
冷却能力を上げる等のことが考えられる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例に係るもので、第1図は自動変速
機及びその油温検出装置の全体概略構成図、第2図は警
告領域を示す説明図、第3図は警告解除領域を示す説明
図、第4図は油温警告制御のルーチンのフローチャー
ト、第5図は低熱負荷領域でのオイルパン内油温とトル
コン内油温の関係を示す説明図、第6図は高熱負荷領域
での第5図相当図である。 1……自動変速機、3……トルクコンバータ、5……変
速機講、8……オイルパン、14……油温センサ、15……
コントロールユニット、CA・CB……第1・第2警告領
域、CC……警告解除領域。
機及びその油温検出装置の全体概略構成図、第2図は警
告領域を示す説明図、第3図は警告解除領域を示す説明
図、第4図は油温警告制御のルーチンのフローチャー
ト、第5図は低熱負荷領域でのオイルパン内油温とトル
コン内油温の関係を示す説明図、第6図は高熱負荷領域
での第5図相当図である。 1……自動変速機、3……トルクコンバータ、5……変
速機講、8……オイルパン、14……油温センサ、15……
コントロールユニット、CA・CB……第1・第2警告領
域、CC……警告解除領域。
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名)
F16H 41/30
F16H 59/00 - 59/78
F16H 61/00 - 61/24
F16H 63/40 - 63/48
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.エンジンの出力軸に連結されたトルクコンバータと
変速歯車機構とを備え、この変速歯車機構の下方のオイ
ルパン内からトルクコンバータへ作動油を供給するよう
に構成した自動変速機の作動油の過熱警報装置であっ
て、 エンジン負荷に関連する負荷関連量を検出する負荷関連
量検出手段と、 上記オイルパン内の作動油のオイル温度及びその温度上
昇率を検知する温度状態検知手段と、 上記オイルパン内の作動油のオイル温度とその温度上昇
率と負荷関連量とをパラメータとして予め設定された警
告特性を有し、負荷関連量検出手段で検出された負荷関
連量と温度状態検知手段から受けるオイル温度及び温度
上昇率のデータと上記警告特性とに基づいて、作動油が
過熱状態にあることを判別する判別手段と、 上記判別手段の判別結果を受けて作動油が過熱状態にあ
ることをドライバーに報知する警告手段とを備え、 上記警告特性は、同じ温度上昇率でもエンジン負荷が高
いほど低い温度から警告する特性に設定されたことを特
徴とする自動変速機の作動油の過熱警報装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62264852A JP2796598B2 (ja) | 1987-10-20 | 1987-10-20 | 自動変速機の油温検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62264852A JP2796598B2 (ja) | 1987-10-20 | 1987-10-20 | 自動変速機の油温検出装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01108469A JPH01108469A (ja) | 1989-04-25 |
JP2796598B2 true JP2796598B2 (ja) | 1998-09-10 |
Family
ID=17409112
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62264852A Expired - Lifetime JP2796598B2 (ja) | 1987-10-20 | 1987-10-20 | 自動変速機の油温検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2796598B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101813542B1 (ko) * | 2016-10-06 | 2018-01-30 | 현대자동차주식회사 | 하이브리드 차량 및 그 제어 방법 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS56129524A (en) * | 1980-03-14 | 1981-10-09 | Hitachi Ltd | Temperature characteristic malfunction detecting system for bearing temperature or like |
JPS6120958U (ja) * | 1984-07-12 | 1986-02-06 | アイシン精機株式会社 | 自動変速機の作動油温検出装置 |
-
1987
- 1987-10-20 JP JP62264852A patent/JP2796598B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101813542B1 (ko) * | 2016-10-06 | 2018-01-30 | 현대자동차주식회사 | 하이브리드 차량 및 그 제어 방법 |
US10479346B2 (en) | 2016-10-06 | 2019-11-19 | Hyundai Motor Company | Hybrid vehicle and method of controlling the same |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01108469A (ja) | 1989-04-25 |
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