JP2792973B2 - 抗高血圧過免疫ミルク、製法、組成物及び用途 - Google Patents

抗高血圧過免疫ミルク、製法、組成物及び用途

Info

Publication number
JP2792973B2
JP2792973B2 JP1503112A JP50311289A JP2792973B2 JP 2792973 B2 JP2792973 B2 JP 2792973B2 JP 1503112 A JP1503112 A JP 1503112A JP 50311289 A JP50311289 A JP 50311289A JP 2792973 B2 JP2792973 B2 JP 2792973B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
milk
hypertensive
factor
molecular weight
antihypertensive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1503112A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03505866A (ja
Inventor
ベック、リー・アー
ストール、ローフ・ジェイ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SUTOORU RISAACHI ANDO DEV CORP ZA
Original Assignee
SUTOORU RISAACHI ANDO DEV CORP ZA
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SUTOORU RISAACHI ANDO DEV CORP ZA filed Critical SUTOORU RISAACHI ANDO DEV CORP ZA
Publication of JPH03505866A publication Critical patent/JPH03505866A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2792973B2 publication Critical patent/JP2792973B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23CDAIRY PRODUCTS, e.g. MILK, BUTTER OR CHEESE; MILK OR CHEESE SUBSTITUTES; MAKING THEREOF
    • A23C9/00Milk preparations; Milk powder or milk powder preparations
    • A23C9/20Dietetic milk products not covered by groups A23C9/12 - A23C9/18
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A24TOBACCO; CIGARS; CIGARETTES; SIMULATED SMOKING DEVICES; SMOKERS' REQUISITES
    • A24BMANUFACTURE OR PREPARATION OF TOBACCO FOR SMOKING OR CHEWING; TOBACCO; SNUFF
    • A24B15/00Chemical features or treatment of tobacco; Tobacco substitutes, e.g. in liquid form
    • A24B15/18Treatment of tobacco products or tobacco substitutes
    • A24B15/28Treatment of tobacco products or tobacco substitutes by chemical substances
    • A24B15/30Treatment of tobacco products or tobacco substitutes by chemical substances by organic substances
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P9/00Drugs for disorders of the cardiovascular system
    • A61P9/12Antihypertensives
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/46Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans from vertebrates
    • C07K14/47Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans from vertebrates from mammals
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K2317/00Immunoglobulins specific features
    • C07K2317/10Immunoglobulins specific features characterized by their source of isolation or production
    • C07K2317/11Immunoglobulins specific features characterized by their source of isolation or production isolated from eggs

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Nutrition Science (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Cardiology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
  • Dairy Products (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 関連文書に関する相互参照 本出願は、1982年6月3日に出願され現在は放棄され
ている出願第384,625号の一部継続出願である、1983年1
0月27日に出願され現在アメリカ合衆国特許第546,162号
である出願第546,162号の分割出願である、1987年1月
9日に出願された出願第1,848号の一部継続出願であ
る。
発明の背景 発明の分野 本発明は、血圧を低下させる生物学的組成物の製造及
び患者の高い動脈圧を低下させるについてのかかる組成
物の使用に関する。
背景技術の記載 高い動脈圧(即ち、高血圧、高血液圧)は、多分、先
進国における最も重要な公衆衛生問題であり、・・共通
の自覚症状のない、容易に見つけうる、そして処置しな
いままにした場合、しばしば致死の併合症に至らしめる
ものである。ウイリアムス,ジー・エッチ.,等,イン:
ハリソンズ・プリンシプルズ・オブ・インターナル・メ
ディシン,10ス・エド.,ペータースドルフ,アー.ジ
ー.,等,エズ.,マックグローヒル,ニューヨーク,1983,
キャプチャー247. 高血圧患者は、二つの大きなカテゴリーに分類され
る。比較的少ない部分の患者は、同一であると証明でき
且つ特別に処理しうる内在的原因、例えば好クローム性
細胞腫、腎動脈狭窄又は内分泌疾患の発現として高血圧
を発達させる。このような患者は、二次高血圧を示すも
のとして名付けられる。
持続する高い動脈圧を伴う80から95%の患者は、認識
しうる内在的原因となる因子を有しない。これらの患者
は、本質的又は一次又は特発性高血圧を有すると云われ
る。
本質的高血圧の病因は、ほぼ確実に多因子であるとい
える。このような因子は、交感並びに副交換神経系、圧
力受容器作用及び腎ナトリウム並びに水変化をコントロ
ールするレニン−アンジオテンシン−アルドステロン並
びに心房ナトリウム利尿性因子系を含む。加えて、遺伝
子並びに心血管性危険因子、例えば肥満症、高コレステ
ロール血症、糖尿病、食塩摂取量、職業及び巻きタバコ
喫煙が、本質的高血圧の発生に重要であるとずっと想定
されて来た。
病気の原因が何であれ、処理しない高血圧患者は、ほ
とんど共通して心臓疾患で、しかし搏動及び腎機能不全
をしばしばひんぱんに起こして早死にする。臨床試験の
結果として、中年患者で90mmHg以上である拡張期血圧を
下げることが心臓血管に関する疾病率並びに死亡率の減
少と関連しているという確かな証拠がある。ブラシュ
ク,ティー・エフ.,等,イン;グッドマン・アンド・ギ
ルマンズ・ザ・ファーマコロジカル・ベイシス・オブ・
セラピューティクス,ギルマン,エイ.ジー.,等,エ
ズ.,マクミラン,ニューヨーク,1980,チップター32. 高血圧の最近の処置は、一般調査と特別調査からな
る。一般調査は、心血管性危険因子、例えば体重過多、
巻タバコ喫煙,高食塩摂取,ストレス等の毎日のコント
ロールと排除を含む。
高血圧を処置するための特別の調査は、抗高血圧薬物
による治療よりなる。多くの臨床研究は、高血圧性心血
管性疾患のほとんど全ての例で、血圧は最近入手しうる
薬物の巧みな使用により首尾よくコントロールできるこ
とが証明された。即ち、抗高血圧薬物の有効使用は「あ
りきたり」ではなく、治療は、患者個人に合せ、そして
治療効果と現在使用される抗高血圧薬物に伴う公知の不
利な副作用との間の最適バランスを保つのに必要である
として適合させなければならない。ブラシュク等,上記
809。
最近使用されている、それぞれ異なる機械の疾患に向
けられた4つのクラスの高血圧薬物がある。これらのク
ラスは、利尿剤、抗アドレナリン作用剤、血管拡張剤及
びアンジオテンシンブロッカーを含む。各々は特定の患
者には治療効果があるが、それぞれひどい不利な副作用
を生じうる。全て高価である。
よく用いられるチアジン利尿剤は速効性であるが、望
ましくない副作用、例えば低カリウム血症、低尿酸血症
及び炭水化物不耐症を生じうる。抗アドレナリン薬物
(即ち「ブータブロッカー」)は、ある型の高血圧に有
効である。即ち、心臓交感神経活性を増加するが、かか
る薬物は、うつ血性心臓不全及び喘息を生じさせ、糖尿
病患者には慎重に用いられなければならない。他の副作
用は、めまい、抑うつ症、はきけ、嘔吐、下痢及び便秘
を含む。静脈カパシタンスよりも動脈抵抗に主に作用す
る血管拡張剤は、高血圧に対して有効であるが、かかる
成分の効果は、不幸にも、心搏度数及び心臓血液搏出量
を上げる交感神経系放出における還流増加により無効と
なる。即ち、血管拡張剤は、ひどい冠動脈疾患に禁忌で
あり、又、望ましくない副作用、例えば頭痛、頻脈、狭
心症、酸素欠乏症、はきけ、嘔吐、下痢及び狼瘡様症候
群を生ずるも知られている。アンジオテンシンブロッカ
ーは、期待できるが、頻発な副作用は、白血球滅少症、
汎用球滅少症、蛋白尿、ネフローゼ症候群、皮疹熱及び
味覚の喪失を含む。ウイリアムズ等,上記1985。
利尿剤又はベーカブロッカーに有利に応答する全て
の、しかし軽度の高血圧患者において、薬物の組合せが
用いられる。うまく行った組合せは、その成分が相加的
又は相乗的治療効果を示し、最小の毒性しか起こさない
ものである。理想的には、治療は、患者にとって許容し
得なくなり、強要される養生法に従う、又は脳、心臓又
は腎臓の生体機能を危くするような副作用を起こすこと
なく、有効により低い血圧にする。
高血圧の薬物治療での非常に困難で重要な問題は、何
が「許容されうる」副作用を構成するかを決定すること
である。全ての有効な抗高血圧薬物は、臨床試験で、患
者は抗高血薬物よりもプラセポでよりよく感じると報告
した程度に、非常に有意に逆効果を生ずることができ
る。ブラシュク等,上記809。
これらの欠点を考慮して、先行技術で知られている抗
高血圧薬物の制限は容易に明らかである。従って、安価
で、容易に入手でき、天然源から導かれ、容易に投与さ
れ、高血圧に対して高度に有効で、望ましくない副作用
のない抗高血圧薬物を有することが非常に要望される。
本発明の過免疫ウシ科動物のミルクはかかる抗高血圧剤
である。
先行技術では、種々の治療効果を有するミルクを生成
することが知られている。例えばベックは、歯の齲触抑
制効果を有するスタフィロコッカス・ムタンスに対する
抗体を含んでいるミルクを明らかにした。(ベック,米
国特許第4,324,782号、英国特許第1,505,513号)。ミル
クはストレプトコッカス・ムタンス抗原によるウシの過
免疫及びそこから治療力を有するミルクの収集により得
られる。ベックは、又、抗関節炎の性質を有するミルク
を記載し(米国特許第4,732,757号)、過免疫したウシ
からのミルクを用いて炎症を処置する方法の特許を得た
(ベック、米国特許第4,284,623号)。ストールは、血
管及び肺系の疾病を処置するために過免疫したウシから
のミルクを用いる方法を明らかにした。(ストール等,
米国特許第4,636,384号)。ハインバック、米国特許第
3,128,230号は、抗9エン−ハプテンに対するアルフ
ァ、ベータ及びガンマグロブリンを含んでいるミルクを
明らかにした。サイン(米国特許第3,911,108等)ペタ
ーソン(米国特許第3,376,198号及びカナダ特許第587,8
49号)、ホーム(米国出願(公開された)番号第628,98
7号)、タナー等,(英国特許第1,211,876号)及びバイ
オケマ・エス・エー.(英国特許第1,442,876号)も、
抗体含有ミルクを記載している。ステフコフ等,ミネル
バ・メディカ(イタリー)56:4163−4(1965)、酸っ
ぱくしたミルクによる高血圧疾患の処置が記載されてい
る。
種々の抗体タイプ、例えばIgA.IgG.及びIgMを含んで
いる血清グロブリンフラクシュンが、対応する抗原を迎
撃し、それにより抗原の効果を中和するのに用いること
ができることは、免疫の分野における当業者によく知ら
れている。発癌性の、細菌、ウイルス及び植物並びに動
物起源の調整因子、及び毒素並びに毒物を含んでおり、
毒物が暴露されうるほとんど無数の有害抗原が存在す
る。
通常、外来抗原、例えば細菌に暴露されると、ホスト
の免疫系は、抗原の効果を中和する抗体を生成する。こ
のような外来抗原への暴露は、自然に、又はワクチン形
内の抗原の投与により故意に起こすことができる。後者
は、一般に、抗原に暴露されたホスト種の能動免疫と言
われる。このような予防接種に対応して生成した抗体
は、与えられた動物の種と同種であり、又、抗原に対し
エピトープである。
同時係属関連特許出願、米国特許第4,636,384号及び1
987年1月9日出願の米国特許番号第001.848号に、死滅
細菌の混合物から誘導された多価の抗原の注射による過
免疫状態に保持した乳牛から得た、試験動物及びヒト抗
体含有ミルクを与えることによる、血液リピドの低下、
並びにリピド結合血管障害の処置及びマクロファージ関
連肺障害の処置方法が開示された。別の同時係属出願
(1987年7月2日出願の米国出願番号第069,139号)
に、消化器障害処置用に、過免疫乳牛から得た抗体含有
ミルクの使用が開示された。本発明は、前述の出願に開
示され、又、請求された発明を越えてさらに発展したも
のであり、これら出願の全開示を引用して明細書記載の
一部とする。
しかしながら、これら全ての引例は、種々の抗原に対
して作られた過免疫動物のイムノグロブリンからの分
離、及び診断手段、同種あるいは異種の受身免疫又は能
動免疫のため該抗原のその後の用途、にのみ関するもの
である。これらのいかなる引例にも、過免疫ウシ科動物
から得たミルクが動脈血圧を低下させるのに有用である
ことを示唆又は推論するものはない。
発明の概略 本発明者らは、高炎症効果を示し、且つ血管、肺並び
に消化器の障害に対して有益な効果を示す過免疫ウシ科
動物ミルクを既に開示した。
過免疫ウシ科動物のミルクの有利な血管効果から、本
発明者らはヒト及び他の動物での高い動脈圧に関するミ
ルクの可能な効果を発明するに至った。
このことを考慮し、次いで本発明者らは、ある細菌抗
原に対して過免疫した乳牛から得たミルク(即ち本発明
の過免疫ミルク)が、高血圧の患者に経口投与すると、
血圧を正常値に低下させ、しかもいかなる検出可能な望
ましくない副作用もなくそれを行なうという予期しない
発見をなした。又、非過免疫乳牛のミルクも抗高血圧活
性を有するが、この活性は、ドナーの乳牛の過免疫によ
り非常に強化されることが発見された。
従って、本発明は、過免疫ウシミルクの製造方法、患
者への投与に適した該ミルクの組成物及び患者における
高い動脈圧を低下するための該組成物の用途に関する。
図面の簡単な説明 本発明及び多くの付随する利点のより完全な理解は、
添付の図面と共に考慮して以下の詳細な説明を参照する
ことにより、さらに理解しやすいものとして容易に得ら
れるであろう。図面において、 第1図は、コントロールミルク及び過免疫ミルクを飲
んでいるヒト患者の心収縮期血圧における平均パーセン
ト変化を示す。
第2図は、5mg用量の本質的に純粋なミルク抗高血圧
因子のバッカル内吸収以後の時間とヒト心収縮期血圧へ
の影響を示す。
第3図は、DEAE−セファロースCL−6Bイオン交換カラ
ム(ステップ2)からのミルク抗高血圧因子の塩勾配に
よる溶出のプロフィールを示す。
第4図は、セファデクスG−10分子ふるいカラム(ス
テップ3)からのミルク抗高血圧因子の水による溶出の
プロフィールを示す。
好ましい態様の詳細な説明 発明は、抗高血圧性質を有する天然食物製品(ミル
ク)、同製品の製造法、高い動脈圧を有する患者を処理
する際の使用方法よりなる。本発明の製品は不利な副作
用がないので、本発明は、抗高血圧の薬理学の分野の状
態で明らかな利点を再現する。抗高血圧ミルクは、天然
食物製品であるので、副作用の恐れがなく動物及びヒト
の全ての疾病に関連する高血圧の処置に用いることがで
きる。抗高血圧ミルクで処置されうるヒト疾病条件の例
は、いかなる病因の一次又は二次高血圧を含む。用語
「高血圧」により、本発明の目的のために、少なくとも
90mmHgの高い心拡張期動脈圧が意図される。用語「抗高
血圧因子」により、動脈圧低下活性を有する過免疫ミル
ク中に得られる因子が意図される。ミルク生成動物の過
免疫は、ミルク中に治療に使用するのに適した超正常濃
度の抗高血圧因子を提供する。用語「過免疫ミルク」に
より、本発明の目的のために、過免疫状態に保持された
ミルク生成動物から得られるミルクが意図され、過免疫
の詳細は以下により詳細に記載される。用語「抗高血圧
因子の超正常濃度」により、非過免疫動物のミルク中に
存在するよりも大きな濃度が意図される。
用語「ミルク生成動物」により、本発明の目的のため
に、商業的に実施可能な量のミルクを生成する哺乳動
物、好ましくはウシ、ヒツジ及びヤギ、より好ましくは
属ボス(Bos)(ウシ科)の乳牛、好ましくは最高収量
のミルクを与えるこれらの種属、例えばホルスタインが
意図される。
用語「細菌抗原」により、本発明の目的のために、加
熱殺菌した細菌細胞の凍結乾燥標品が意図される。
用語「処置」は、本発明の目的のために、障害の症候
が好転し又は完全に除かれることを意図する。用語「投
与」により、本発明の目的のために、患者を物質で例え
ば経口で、鼻腔内に、非経口的に(静脈内で、筋肉内で
又は皮下で)又は直腸に、薬理学的に許容されうる溶剤
中で、処理する全ての方法が意図される。用語「動物」
により、本発明の目的のために、ヒト及び動物を含む、
高血圧にかかる全ての生き物が意図される。
本発明は、ウシ科動物を抗原の定期的ブースター投与
の手段により免疫の特殊状態とすると、ウシ科動物が高
血圧の処置に非常に有利な性質を有するミルクを生成す
るという発見に基づいている。免疫感受性のみの導入
は、たとえ乳牛疾病に対する正常免疫の間、乳牛を種々
の抗原に対し感作させたとしても、正常乳牛ミルクは過
免疫乳牛からのミルクよりも低レベルの活性を有すると
いう事実により示されるようにミルク内の抗高血圧性質
を強めるのに十分でない。
ミルクの抗高血圧性質は、ブースター注射により免疫
状態に維持されたウシ科動物により生成されたミルクで
最高となる。過免疫は、十分に高い用量の抗原又は抗原
の混合物で定期的にブースターを投与することにより達
成される。好ましい用量範囲は、ウシ科動物の一次感作
を起こすのに必要な供与量の50%に等しいかそれよりも
大であるべきである。即ち、たとえ乳牛が正常に免疫状
態と呼ばれる状態にあっても、それ以下で最大性質が乳
牛中に生成されないブースター供与量閾値が存在する。
過免疫状態に達するために、最初のシリーズのブースタ
ー投与後にウシ科動物のミルクを試験するのが必須であ
る。ミルク投与量が所望の性質を有しないときは、二次
の組の高供与量のブースターを投与しなければならな
い。本工程は、最大性質がミルクに現れるまで繰り返さ
れる。過免疫ミルクの製造工程は、ベックの米国特許第
4,284,623号に開示され、本特許を、過免疫ミルクの製
造の詳細を掲示することを限度に引用して明細書記載の
一部とする。要約すると、工程は以下のステップよりな
る。
1.抗原選択 2.一次免疫によるウシ科動物の感作 3.ウシ科動物の血清を試験して感受性誘導を確認するこ
と 4.適当供与量のブースターを投与して過免疫状態を誘発
させ維持すること 5.ミルクの抗高血圧性質を試験すること 6.過免疫の間にウシ科動物からミルクを収集すること。
本発明のミルクは、常套の方法で収集することができる
が、しかしながらミルクの生物学的性質を保護するため
に、特別のプロセシングが必要である。低温度の低温殺
菌が要求される。低温殺菌温度は、140℃を超えるべき
でない。低温殺菌に次いで、脂肪が標準的に手法により
除かれる。ミルクは濃縮されてスプレードライされる。
スキムミルクは、真空下、低温度で抗高血圧因子が死滅
しないように濃縮する。(例えば、コザコウスキ、エ
フ.,「チーズ・アンド・ファーメンテッド・ミルク・プ
ロダクツ」セカンド・エディション,1977参照)。最終
生成物は、抗高血圧性質を有するミルクパウダーであ
る。
もちろん、液体ミルクも、濃縮したミルク生成物又は
生物学的活性因子、例えば酸ホエーフラクションを含ん
でいるミルクのフラクションも使用できる。用語「ホエ
ー」により、本発明の目的のために、クリーム及びカゼ
イン状物質を分離したミルク意図される。
本発明ミルクは、動物の高血圧条件の低減に影響を及
ぼすどのような量でも提供することができる。高血圧及
び動物種の特別の状態に応じて、全液体ミルクの1mlか
ら10に対応して、一日量が提供できる。好ましい用量
は、体量kg当り0.5−1.0gのスキムミルクである。
もちろん、脂肪除去ミルクは、食物製品が、温度が高
すぎて製品の抗高血圧性質を不活性にする温度で処理さ
れない限りどのような食物製品にも加えることができ
る。140℃以下の低温度が好ましい。例えばプリン又は
ヨーグルトは抗高血圧ミルクから調製しうる。
さらに、脂肪除去ミルクをレンネットで処理してカゼ
インを沈殿後、分離した場合、スイート−ホエイ(swee
t−whey)上清フラクションが抗高血圧因子を含むこと
が判った。このスイート−ホエー因子も、シロップ、ア
イスクリームミックス、キャンディ、飲み物(beverag
e)、ウシ類飼料などに添加しうる。(コザコウスキ,
上記、446参照)。
超正常レベルの抗高血圧因子を含んでいる過免疫ミル
クの製造方法は以下の通りである。要約すると、超正常
レベルの抗高血圧因子を含んでいる過免疫ミルクの一製
造工程は、以下のステップよりなる:(1)抗原選択;
(2)ウシ科動物の一次免疫;(3)血清を試験して感
受性誘発を確認すること;(4)適当供与量のブースタ
ーによる過免疫;及び所望により(5)抗高血圧性質用
にミルクを試験すること;(6)過免疫ウシ科動物から
ミルクを収集すること;及び(7)ミルクをプロセシン
グして抗高血圧因子を分別すること。
ステップ1:いかなる抗原又は抗原の組合せも適用しう
る。抗原は、ミルク生成動物の免疫系が反応する、細
菌、ウイルス原生動物、真菌、細胞又は他のいかなる物
質であることもできる。本ステップにおける重要点は、
抗原が、ミルク生成動物の免疫及び過免疫状態を誘発す
るだけでなく、ミルク内に超正常レベルの抗高血圧因子
を生成しなければならないことである。好ましくは、多
価の細菌物用物質が用いられる。一つの好ましいワクチ
ンは、以下実施例1に詳細に記載される、多価の細菌抗
原の混合物である。
ステップ2:抗原は、感作を起こすどのような方法でも投
与できる。一方法では、1×106から1×1020好ましく
は108から1010、最も好ましくは2×108、加熱死滅細菌
から由来する抗原から構成されるワクチンが、筋肉内注
射により投与される。しかしながら、他の方法、例えば
静脈内注射、腫腔内注射、直腸内座薬又は経口投与も用
いうる。
ステップ3:ミルク生成動物が抗原に感受性になったかど
うかを測定することが必要である。感受性は試験するた
めに、免疫の分野における当業者にとって数多くの既知
の方法がある(メソーズ・イン・イムノロジィ・アンド
・イムノケミストリィ,ウイリアムズ,シー・エー・
等,アカデミック・プレス,ニューヨーク,ボリウムス
1−5(1975))。好ましい方法は、抗原として多重細
菌種を含む多ワクチンを用い、且つワクチンによる攻撃
の前後に動物の血清中に抗原凝集の存在を試験すること
である。ワクチンによる免疫後のミルク抗体の現れるこ
とが、感受性を示し、この時点で、ステップ4に進むこ
とが可能である。
ステップ4:これは、感作動物における過免疫状態の誘発
及び維持を含む。これは、一次感作に達するのに用いた
同一の多価ワクチンの一定間隔時間でのブースター投与
を繰り返すことにより成しとげられる。2週間ブースタ
ー間隔は、多価細菌抗原には最適である。しかしなが
ら、動物が過免疫状態から抗原に対し免疫寛容の状態に
移らないことを保証することが必要である。
好ましい態様では、ウシ科動物の過免疫は、以下の実
施例18に詳細に記載したように調製したマイクロカプセ
ル化ワクチンの一回投与により達成しうる。
別の態様では、異なる免疫手段を組合せること、例え
ばマイクロカプセル化及び液体抗体又は一次免疫用の筋
肉内注射及びマイクロカプセル手段による経口投与又は
非経口投与によるブースター投与量を同時に投与するこ
とが可能である。一次及び過免疫の多くの異なる組合せ
は本分野の当業者にとって既知である。
ステップ5:抗高血圧活性レベルについてミルクを試験す
ることが必要である。これは、過免疫から由来する過免
疫ミルク又は生成物の効果を試験する全ての調査手段に
より達成できる。
ステップ6:これはミルクの収集とプロセシングを含む。
ミルクは、常套の方法により集めることができる。次い
で抗高血圧因子を得るためにミルクを分別することが実
施できる。
ステップ7:過免疫ミルクから抗高血圧因子を分離及び精
製する一般的方法は以下の通りである。(1)ミルクを
脱脂してスキムミルクを製造する:(b)所望により、
スキムミルクからカゼインを除いてホエーを製造する:
(c)分子量>10,000ダルトンの高分子物質をホエーか
ら除く:(d)先のステップからの生成物をイオン交換
カラムで分別して、分子量<10,000ダルトンを有する除
電荷分子を得る:(e)ミルク抗高血圧因子を含有す
る、<10,000ダルトンフラクションを分子ふるいゲルで
サイズを分別できる:(f)<10,000ダルトンフラクシ
ョンのpHを約6−12、好ましくは10.5のアルカリ性値に
上げること及びミルク抗高血圧因子(略字(abbrev.)M
AF)を含む沈殿を収集すること:及び(g)先のステッ
プからの沈殿を凍結乾燥すること。
本発明は、ミルクに通常見られるが、細菌抗原ワクチ
ンに対してミルク生成動物を過免疫とすることにより大
量に生産される、抗高血圧因子が、ヒト及び犬を含む動
物での種々の高血圧状態を処理するのに有効であるとい
う予期し得ない発見に一部基づいている。動物を過免疫
するのに用いられるワクチンは、抗高血圧活性を有しな
い。従って、混合死滅細菌抗原ワクチンに対して免疫し
た動物から得られた、ミルク因子による処置が、高血圧
状態を高めること(elevating)又は除去することに有
効であることは驚くべきことである。
今まで一般的用語で発明を記載して来たが、同様のこ
とをさらに幾つかの特別の実施例を引用することにより
記載するが、これら実施例は説明のための目的でここに
供されるのであって、特に明示していない限り限定する
ことを意図したものではない。
ミルクの調製 実施例1A 混合細菌ワクチンの調製 下記第1表に示される、アメリカン・タイプ・カルチ
ャー・コレクションから得られる細菌のスペクトルを含
む、細菌培養株を15mlの増殖培地で再構成し37℃で一夜
インキュベートした。良好な増殖が得られたとき、ほぼ
1/2の細菌懸濁液を1リットルのブロスに接種するのに
用いた。接種は37℃に保温した。残りの懸濁液を無菌グ
リコールチューブに移して−20℃で6ケ月間保存した。
良好な増殖が培養中にみえた後、20分間、懸濁液を遠
心分離して細菌細胞を取り、増殖培地を除いた。得られ
た細菌のペレットを無菌生理食塩溶液に再び懸濁して細
菌試料を3回遠心分離して細胞から培地を洗った。第3
回の無菌生理食塩水洗浄後、遠心分離により得られた細
菌のペレットを少量の2回蒸留水に再び懸濁した。
培地が存在しない細菌懸濁液を、グラスフラスコ中の
懸濁液を80℃の水浴中に一夜置くことにより加熱死滅し
た。ブロス培養の生存度は、少量の加熱死滅細菌で以下
のように試験した。:ブロスを加熱死滅細菌と、37℃に
5日間保温してインキュベートし、毎日、増殖をチェッ
クした。乳牛の安全のため、細菌はワクチンに使用する
ために死滅すべきである。
加熱死滅細菌を乾燥するまで凍結乾燥した。次いで乾
燥細菌を生理食塩溶液と混合して約2.2×108細菌細胞/m
l生理食塩水(660nmで1.0吸光度単位)の濃度とした。
乳牛には、多価の液体ワクチンの5ml試料の注射が毎
日与えられた。注射したウシに対する抗体(IgG)タイ
ターレベルは、ウシのミルクから得た抗体含有液体試料
の410nmで読み取られる吸光度を取ることにより定期的
に測定した。
実施例 1B コントロールした遊離混合細菌ワクチンの調製 加熱死滅細菌を上述した手法で調製した。得られた多
価抗原を常套の相分離工程によりマイクロカプセル化し
て多価抗原含有微粒子製品を調製した。一般に、抗原含
有形状化マトリックス材料は、生物適合性材料、好まし
くは生物学的に分解可能又は生物学的に破壊可能材料の
ポリマー、好ましくはポリ乳酸、ポリグリコール酸、乳
酸とグリコール酸のコポリマー、ポリカプロラクトン、
コポリシュウ酸エステル、蛋白、例えばコラーゲン、グ
リセリンの脂肪酸エステル及びセルロースエステルから
形成される。これらのポリマーは、当分野でよく知られ
ており、例えば米国特許第3,773,919号、米国特許第3,8
87,699号、米国特許第4,118,470号、米国特許第4,076,7
98号に記載され、全てを引用して明細書記載の一部とす
る。適用されるポリマーマトリックス材料は、生物学的
に分解可能なラクチドーグリコリドコポリマーであっ
た。
加熱死滅細菌抗原は、好ましくは1−500ミクロン
径、好ましくは10−250ミクロンの小球形のようなマト
リックス材料でカプセル化される。カプセル化工程は、
常套で、相分離法、界面反応及び物理的方法よりなる。
微粒子からホストの体への細菌抗原の放出最適速度を与
えるために、材料の多くの組合せ及び選別した抗原の多
くの濃度が適用されうる。これらの組合せは、本分野の
当業者により、過渡の実験を要することなく決定するこ
とができる。
本実施例での微粒子は、径が250ミクロン以下であっ
た。22%(16.5mg)の多価抗原を含有するに約750mgの
微粒子を、次いで約3ccの溶剤(水中1重量%ツイーン2
0及び2重量%カルボキシメチルセルロース)に懸濁し
た。
ウシの小グループをより大きな群れのウシから選ん
だ。5匹のこれら無作為に選んだウシをコントロールと
して選択した。4匹のウシを上述のように調製した微粒
子含有溶液の注射により処置した。
4匹の乳牛に生理食塩水に懸濁した多価抗原含有微粒
子を筋肉内注射した。抗原の投与量は、ml当り2×108
細菌細胞以上であった。抗体(IgG)タイターレベル
は、接種した乳牛及びコントロールの乳牛から得たウシ
のミルクの試料から定期的に測定した。
実施例 1C 未知の抗原組成物のワクチンの調製 我々は、ハチのみつが種々のグループの抗原を含有し
ており、その組成が未知であることを発見した。はちみ
つ中の抗原は、乳牛に注射すると、過免疫状態を起こ
し、その結果ミルクの最大高血圧性質を生じる。
例えば、水中1:5に希釈した1mlのはちみつの投与量
を、5乳牛に1週に1度、5連続週間次いで2週間各に
1度、2ヵ月間注射した。ミルクを第3月と第6月の
間、試験用に収集した。
本実施例は、抗原の正確な組成が本発明を実施するた
めに既知である必要がないこと、及び既知あるいは未知
の全ての抗原又は抗原の組合せが、抗高血圧因子の生成
用に乳牛を免疫するのに用いうることの点を示すために
入れられる。
抗高血圧活性のための過免疫ミルクの試験 実施例 2 これは、7人のヒトボランティア患者の1実験グルー
プに過免疫ミルク生成物を与え、そして7人の患者の第
2のコントロールグループに過免疫しない乳牛から生成
したミルクを与える二重盲検調節研究であった。心収縮
期血圧を処置前及び処置中の両方で測定した。
研究は、14週の全期間で2相に分けた。第1相は、4
週処置相で、1週及び4週の終りに心収縮期血圧を測定
した。第2相は10週処置期間よりなり、その間患者は、
2、4、6、8及び10週の終りになされる血圧測定を伴
いつつ毎日、水中に懸濁した50gの粉末スキムミルクを
飲食した。
本研究の結果は、第1表と第1図に示され、第1表は
先のデータを提供し、第1図は、実験及びコントロール
グループ間の心収縮期血圧での平均変化の皮革を提供す
る。過免疫ミルク生成物を摂取している患者の心収縮期
血圧は、10週処置期間終了時、5.3%から8.4%の間の範
囲の低下で、減少した。対称的に、非過免疫ミルク生成
物を与えられたコントロールグループでは、変化は、10
週処置期間を終えて1%と3.92%の間の範囲で、非常に
小さかったが、これらの変化は又、処置の長さに関係し
た。
実施例3 本実施例では、5mgの部分的に精製したMAF試験材料
(MAFの分離及び精製の詳細については実施例4参照)
は、ヒトボランティア患者の舌の先に直接置き、そし
て、心収縮期血圧測定を10から15分の間隔で次の時間を
終えて行なった。一つのかかる実験の結果は第2図に示
される。心収縮血圧低下効果は、即時で且つ有意であ
り、30分以内に圧力で30−40%低下起こした。本実験
は、異なる抗原(第1A−1C図参照)で処置した乳牛から
得られたミルクMAFで数回繰り返した。各ケースの結果
は類似した。
本手順はMAF活性に関して種々のミルクフラクション
の急速スクリーニングに用いうる。
ミルクの抗高血圧因子の分離及び精製 実施例 4 ステップ1:ミルク濾過物調製 正常又は過免疫乳牛からの20リットルの新鮮なミルク
はクリームセパレータ(デラベル モデル102)を通過
させて脂肪を除いた。残っている16リットルの脱脂した
ミルク(skimmed milk)の中空糸ダイアフイルトレーシ
ョン/濃縮器(アミコンDL−10L)を用いて限外濾過し
高分子量種(>10,000ダルトン)を除いた。濃縮器は2
個の10,000ダルトン分子量切断カートリッジを備えてい
た。脱脂したミルクをメーターで80のポンプ速度で、入
口及び出口圧それぞれ30psi及び25psiで流し込んだ。時
間当り4リットルの流速でカートリッジから出て来た12
リットルの濾液(<10,000ダルトン)を、貯臓のため又
はさらに精製のため凍結又は凍結乾燥した。
ステップ2:イオン交換クロマトグラフィー 濾液中のミルク抗高血圧因子、MAFをアニオン交換ク
ロマトグラフィカラムによりまず分離した。
本手順中、DEAE−セファロースCL−6Bゲル(ファルマ
シア)を用いて無菌2回蒸留水pH7で平衡化した5×10c
mガラスカラムに充填した。
1リットルの濾液(<10,000ダルトンフラクション)
をカラムに適用して無菌2回蒸留水、pH7で時間当り160
mlの流速で溶出した。10ミリリットルフラクションを集
めて、LKBユビコード4700吸光光度計中280nmで、接続し
た記録器(ファルマシアREC−482)にプリントアウトさ
れる吸光度でモニターした。
陽及び中性電荷を有するMAF以外の物質は、DEAE−セ
ファロースゲルに結合しなかった。それらはフォール・
スルー(fall−through)ピーク(一次ピーク)で溶出
した。陰電荷を持っているMAFは、ゲルにより保持され
た。
MAFを溶出するため、カラムを無菌NaCl溶液、pH7.0を
用いる階段勾配で溶出した。典型的プロフィールは第3
図に示される。二次ピーク及びその肩はMAF及びその他
の陰電荷種を含有した。二次ピーク及びその肩を含んで
いる20mlフラクションをプールし、貯臓用及び次の精製
用に凍結乾燥した。回収の研究は7グラムの乾燥粉末が
得られたことを示した。
ステップ3:ゲル濾過クロマトグラフィ ステップ2から得られたフラクションはMAF及びその
他の陰電荷成分から構成され、それゆえ、付加的精製ス
テップが必要であった。分子サイズ及び形状を基に次の
精製を達成するため、ゲル濾過カラムを用いてこれらの
陰電荷成分を分離することが必要であった。
本工程で、セファデックスG−10樹脂(ファルマシ
ア)を2.5×80cmガラスカラムに充填して無菌2回蒸留
水、pH7.0で平衡化した。ステップ2からの2グラムのM
AFフラクションを無菌2回蒸留水に再び溶解し、カラム
のトップに適用した。カラムを時間当り30mlの流速で溶
出した。3.3mlのフラクションを集めて254nm及び280nm
(ファルマシアズオ(DuO)光学単位)で、連続した記
録器(ファルマシアREC−482)にプリントアウトされる
吸光度でモニターした。
第4図に示されるように、溶出プロフィール中3つの
ピークがあった。大きな陰電荷物質が取り除かれた最後
のピークは、MAFを含有した。回収の研究は、全工程か
ら260mgの乾燥粉末の収量を示した。
ここに本発明を一般的に記載したが、多くの変更及び
修飾が、本発明の精神又は範囲に影響を及ぼすことなく
なすことができることは、当分野の当業者にとって容易
に明らかとなるであろう。
この発明の実施態様を例示すれば次の通りである: 1.(i)過免疫した動物からミルクを得ること (ii)約10,000ダルトン以上の分子量を有する高分子物
質をミルクから除くこと。
(iii)ステップ(ii)の10,000ダルトン以下の生成物
をイオン交換クロマトグラフィーにより分別して約10,0
00ダルトン以下の低分子量の陰電荷生成物を得ること。
(iv)ステップ(iii)からの陰電荷生成物を分子ふる
いクロマトグラフィーにより分別すること、及び(v)
ステップ(iv)において分別された抗高血圧生成物を等
電点沈殿により分離すること よりなる工程により生成された、本質的に純粋形の、抗
高血圧因子。
2.等電点沈殿を約9以上で約12以下のpH値で行なう、1
(v)のミルク抗高血圧因子。
3.等電点沈殿を約10.5のpHで行なう、1(v)のミルク
抗高血圧因子。
4.(i)荷免疫した動物からミルクを得ること (ii)10,000ダルトン以上の分子量の高分子物質をミル
クから除くこと (iii)ステップ(ii)の10,000ダルトン以下の分子量
の生成物をイオン交換クロマトグラフィーにより分別し
て約10,000以下の分子量の陰電荷生成物を得ること (iv)ステップ(iii)からの陰電荷生成物を分子ふる
いクロマトグラフィーにより分別すること、及び(v)
ステップ(iv)において分別された抗高血圧生成物を等
電点沈殿により分離すること よりなる、本質的に純粋なミルク抗高血圧因子の分離方
法。
5.等電点沈殿を約9以上で約12以下のpH値で行なう、4
(v)の方法。
6.等電点沈殿を約10.5のpHで行なう、4(v)の方法。
7.動物に抗高血圧の有効量の、1又は4のどれか一つの
ミルク抗高血圧因子を投与することよりなる、動物にお
ける高血圧処置方法。
8.ミルク抗高血圧因子が全ミルクを含む、7の方法。
9.ミルク抗高血圧因子が全ミルク粉を含む、7の方法。
10.ミルク抗高血圧因子がスキムミルクを含む、7の方
法。
11.ミルク抗高血圧因子がスキムミルク粉を含む、7の
方法。
12.ミルク抗高血圧因子がミルクホエーを含む、7の方
法。
13.ミルク抗高血圧因子がミルクホエーのサブフラクシ
ョンを含む、7の方法。
14.ミルク抗高血圧因子が約10,000ダルトン以下の分子
量の本質的に純粋な分子を含む、7の方法。
15.動物がヒトである、7の方法。
16.ミルク抗高血圧因子を動物に定時に投与する、7の
方法。
17.ミルク抗高血圧因子の投与が経口、非経口又は鼻腔
内の手段の中から選択される、7の方法。
18.経口手段が薬理学的に許容されうる溶剤中、因子の
形の懸濁液を含む、17の方法。
19.経口手段が、カプセル形が時限放出及びエンテリッ
クコーチングカプセル形の中から選ばれた、因子のカプ
セル形を含む、17の方法。
20.非経口手段が静脈内、腹腔内、筋肉内及び皮下の手
段の内から選ばれた、17の方法。
21.ミルク抗高血圧因子が薬理学的に許容されうる溶解
中で非経口的に投与される、17の方法。
22.ミルク抗高血圧因子が薬理学的に許容されうる溶剤
中で鼻腔内に投与される、17の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61K 37/02 A61K 35/20 CA(STN) MEDLINE(STN) BIOTECHABS(STN)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(i)過免疫した動物からミルクを得るこ
    と、 (ii)上記ミルクから約10,000ダルトン以上の分子量を
    有する高分子物質を除くこと、 (iii)ステップ(ii)で得られた約10,000ダルトン以
    下の物質をイオン交換クロマトグラフィーにより分別し
    て約10,000ダルトン以下の低分子量の陰電荷物質を得る
    こと、 (iv)ステップ(iii)で得られた陰電荷物質を分子ふ
    るいクロマトグラフィーにより分別すること、及び (v)ステップ(iv)において分別された抗高血圧生成
    物を等電点沈殿により分離すること よりなる工程により得られうる、本質的に純粋状態の、
    抗高血圧因子。
  2. 【請求項2】ステップ(v)における等電点沈殿を9以
    上で12以下のpH値で行なう、請求項1のミルク抗高血圧
    因子。
  3. 【請求項3】ステップ(v)における等電点沈殿を10.5
    のpHで行なう、請求項1のミルク抗高血圧因子。
  4. 【請求項4】請求項1のミルク抗高血圧因子を有効成分
    として含有する、高血圧処置剤。
  5. 【請求項5】ミルク抗高血圧因子が全ミルクを含む、請
    求項4の処置剤。
  6. 【請求項6】ミルク抗高血圧因子がスキムミルクを含
    む、請求項4の処置剤。
  7. 【請求項7】ミルク抗高血圧因子がミルクホエーを含
    む、請求項4の処置剤。
  8. 【請求項8】ミルク抗高血圧因子が約10,000ダルトン以
    下の分子量の本質的に純粋な分子を含む、請求項4の処
    置剤。
JP1503112A 1988-02-26 1989-02-23 抗高血圧過免疫ミルク、製法、組成物及び用途 Expired - Lifetime JP2792973B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US07/161,039 US4879110A (en) 1983-10-27 1988-02-26 Antihypertensive hyperimmune milk, production, composition, and use
US161,039 1988-02-26

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03505866A JPH03505866A (ja) 1991-12-19
JP2792973B2 true JP2792973B2 (ja) 1998-09-03

Family

ID=22579548

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1503112A Expired - Lifetime JP2792973B2 (ja) 1988-02-26 1989-02-23 抗高血圧過免疫ミルク、製法、組成物及び用途

Country Status (15)

Country Link
US (1) US4879110A (ja)
EP (1) EP0330521B1 (ja)
JP (1) JP2792973B2 (ja)
AT (1) ATE88349T1 (ja)
AU (1) AU621604B2 (ja)
CA (1) CA1339760C (ja)
DE (1) DE68906054T2 (ja)
DK (1) DK201590A (ja)
ES (1) ES2039847T3 (ja)
HK (1) HK1005013A1 (ja)
IE (1) IE63032B1 (ja)
IL (1) IL89352A (ja)
MX (1) MX168997B (ja)
NZ (1) NZ228105A (ja)
WO (1) WO1989007948A1 (ja)

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5863561A (en) * 1982-06-03 1999-01-26 Stolle Research & Development Corporation Immune suppressive product
US6054124A (en) * 1982-06-03 2000-04-25 Stolle Milk Biologics, Inc. Immune suppressive product
US4956349A (en) * 1983-10-27 1990-09-11 Stolle Research & Development Corporation Anti-inflammatory factor, method of isolation, and use
US5194255A (en) * 1982-06-03 1993-03-16 Stolle Research & Development Corporation Antihypertensive hyperimmune milk, production, composition, and use
US5352462A (en) * 1982-06-03 1994-10-04 Stolle Research & Development Corporation Anti-inflammatory factor, method of isolation, and use
US5106618A (en) * 1987-07-02 1992-04-21 Stolle Research And Development Corporation Method of treating protozoal gastrointestinal disorders by administering hyperimmune milk product
US4994496A (en) * 1987-09-09 1991-02-19 Repasky Elizabeth A Use of milk globules as carriers for drugs
US5128127A (en) * 1989-02-08 1992-07-07 Stolle Research & Development Corp. Increased protein production in animals
CA2086101C (en) * 1990-07-05 2002-11-19 Lee R. Beck Immune suppressive product from milk
NZ253866A (en) * 1992-06-16 1997-05-26 Stolle Res & Dev The use of hyperimmune milk to retard or delay physiological aging and increase longevity
US6056978A (en) * 1992-06-16 2000-05-02 Stolle Milk Biologics, Inc. Use of hyperimmune milk to prevent suppression of T-lymphocyte production
US20040047856A1 (en) * 2000-11-15 2004-03-11 Williams Charles Edward Colorstrum-based composition
US6770280B1 (en) 2001-11-15 2004-08-03 Humanetics Corporation Treatment of menorrhagia, hypermenorrhea, dysmenorrhea and menstrual migraines by the administration of an antibacterial milk product
US10716850B2 (en) 2014-12-31 2020-07-21 Wellin, Inc. Anti-inflammatory factor retentate, method of isolation, and use
US10478493B2 (en) 2015-08-31 2019-11-19 Stolle Milk Biologics, Inc. Method of treating protozoal gastrointestinal disorders in immunocompromised patients

Family Cites Families (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA587849A (en) * 1959-12-01 E. Petersen William Production of protective principle
US2175090A (en) * 1938-06-22 1939-10-03 Lederie Lab Inc Purification of antibody compositions
US3128230A (en) * 1961-04-04 1964-04-07 Sunbury Milk Products Co Milk having antibodies therein and process for producing same
US3376198A (en) * 1965-07-21 1968-04-02 Collins Products Inc Method of producing antibodies in milk
SE337183B (ja) * 1967-04-28 1971-07-26 B Selander
GB1211876A (en) * 1967-11-23 1970-11-11 Twyford Lab Ltd Improvements in and relating to prophylactic and therapeutic preparations
US3911108A (en) * 1973-02-14 1975-10-07 Diamond Shamrock Corp Process of producing bovine milk products containing specific antibodies
CH590064A5 (ja) * 1973-11-28 1977-07-29 Biokema Sa
CA1007568A (en) * 1973-12-13 1977-03-29 Michael C. Attwell Bovine immunoglobulin isolation process
US4324782A (en) * 1974-01-28 1982-04-13 Beck Lee R Dental caries inhibiting product of immunized cow's milk having antibodies specific to killed Streptococcus mutans cells
US3987161A (en) * 1974-06-19 1976-10-19 The Procter & Gamble Company Composition and method for conditioning hair with hair antiserum
CH625415A5 (en) * 1975-05-20 1981-09-30 Stolle Res & Dev Process for the production of milk with an anticaries action and use thereof for the production of a composition with an anticaries action
US4732757A (en) * 1978-02-06 1988-03-22 Stolle Research And Development Corporation Prevention and treatment of rheumatoid arthritis
FR2452881A1 (fr) * 1979-04-04 1980-10-31 Bel Fromageries Procede de preparation de proteines animales ou vegetales, particulierement de lactoproteines, et nouveaux produits ainsi obtenus
US4284623A (en) * 1979-11-09 1981-08-18 Beck Lee R Method of treating inflammation using bovine milk
FR2487642B2 (fr) * 1980-07-31 1985-10-18 Bel Fromageries Procede de preparation de fractions proteiques par ultrafiltration et chromatographie d'exclusion et d'echange d'ions
ATE16349T1 (de) * 1981-04-28 1985-11-15 Stolle Res & Dev Verfahren zur herstellung einer entzuendungshemmenden rindermilch.
US4636384A (en) * 1982-06-03 1987-01-13 Stolle Research & Development Corporation Method for treating disorders of the vascular and pulmonary systems
US4956349A (en) * 1983-10-27 1990-09-11 Stolle Research & Development Corporation Anti-inflammatory factor, method of isolation, and use
BE901672A (fr) * 1985-02-07 1985-08-07 Oleofina Sa Procede de purification de proteines du lait et de ses derives.
US4684623A (en) * 1985-05-02 1987-08-04 The Board Of Trustees Of The Cetus Corporation Use of tumor necrosis factor as a weight regulator
EP0300102B1 (en) * 1987-07-21 1993-03-24 The Stolle Research And Development Corporation Improved method of obtaining immune regulatory factors by mammal immunization
SE458818B (sv) * 1987-11-27 1989-05-16 Svenska Mejeriernas Riksforeni Foerfarande foer utvinning av rena fraktioner av laktoperoxidas och laktoferrin ur mjoelkserum

Also Published As

Publication number Publication date
AU3350089A (en) 1989-09-22
DE68906054T2 (de) 1993-09-16
IE63032B1 (en) 1995-03-22
ES2039847T3 (es) 1993-10-01
DK201590D0 (da) 1990-08-22
EP0330521B1 (en) 1993-04-21
DK201590A (da) 1990-08-22
CA1339760C (en) 1998-03-17
US4879110A (en) 1989-11-07
ATE88349T1 (de) 1993-05-15
IL89352A (en) 1994-06-24
JPH03505866A (ja) 1991-12-19
IE890607L (en) 1989-08-26
EP0330521A2 (en) 1989-08-30
DE68906054D1 (de) 1993-05-27
IL89352A0 (en) 1989-09-10
MX168997B (es) 1993-06-16
EP0330521A3 (en) 1990-10-31
AU621604B2 (en) 1992-03-19
HK1005013A1 (en) 1998-12-18
WO1989007948A1 (en) 1989-09-08
NZ228105A (en) 1990-10-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2792973B2 (ja) 抗高血圧過免疫ミルク、製法、組成物及び用途
JP2834244B2 (ja) 抗炎症因子、その単離方法、およびその使用
CA2090011C (en) Anti-inflammatory factor, method of isolation, and use
JP2008074861A (ja) 抗炎症因子、単離法および使用
KR100424403B1 (ko) 항염증인자,분리방법및사용
US5194255A (en) Antihypertensive hyperimmune milk, production, composition, and use

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080619

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090619

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090619

Year of fee payment: 11