JP2787392B2 - 自動設定減圧弁装置 - Google Patents

自動設定減圧弁装置

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JP2787392B2
JP2787392B2 JP4143438A JP14343892A JP2787392B2 JP 2787392 B2 JP2787392 B2 JP 2787392B2 JP 4143438 A JP4143438 A JP 4143438A JP 14343892 A JP14343892 A JP 14343892A JP 2787392 B2 JP2787392 B2 JP 2787392B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は自動設定減圧弁装置に
関し、さらに詳細には、二次側流体圧力を一次側流体圧
力よりも低い一定圧力に減圧して保持する減圧弁におい
て、減圧弁の圧力設定を遠隔操作や自動制御により行う
自動設定減圧弁装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動設定減圧弁装置は、減圧弁の素早い
応答性を確保して、従来の手動設定式の減圧弁の欠点、
つまり、設定圧力を頻繁に変更する場合の不便さを解消
するとともに、減圧弁の遠隔操作や自動制御を実現すべ
く開発されたもので、その一例として図4に示すような
構成のものがある(特開昭63−20603号公報参
照)。
【0003】この減圧弁装置は本出願人が先に提案した
もので、自力式圧力調整弁としての減圧弁aと、この減
圧弁aの設定圧力調整部bを操作する電動モータcと、
この電動モータcを駆動制御する制御部dとを備えてな
る。
【0004】上記減圧弁aは、その主弁体eがダイヤフ
ラムfの変位により、パイロット弁gを介して間接的に
開閉動作する構造とされ、上記ダイヤフラムfの一側面
には二次側の流体圧力が作用するとともに、他側面には
設定圧力調整部bの圧力設定ばねhの弾性力つまり減圧
弁aの設定圧力P0 が作用している。
【0005】そして、これらダイヤフラムfの両側の圧
力が不平衡であると、ダイヤフラムfはこれらの圧力が
釣り合うまで低い圧力の方へ変位する。これに応じて、
主弁体eが開閉動作して一次側から二次側への流体の通
過量を調節し、これにより、二次側の流体圧力を、上記
圧力設定ばねhの弾性力P0 に対応した一定値に維持す
る。
【0006】また、上記圧力設定ばねhの弾性力P0
設定は、上記制御部dからの制御信号に従って、電動モ
ータcによる調節ねじiの螺進退動作を介して行われ
る。上記制御部dは調節計jと比較調節器kを備えてな
り、調節計jには、所望の設定圧力目標値が予め入力さ
れるとともに、圧力設定ばねhの弾性力(設定圧力)P
0 と調節ねじiの変位量の関数関係式が記憶されてい
る。また、上記比較調節器kには、調節ねじiの変位量
が位置検出センサlから検出信号として入力される。
【0007】そして、上記調節計jを通して所望の設定
圧力値P0 が入力されると、上記関数関係式に従って、
この設定圧力値が調節ねじiの変位量としての設定信号
に換算されて比較調節器kへ送られる。この比較調節器
kでは、上記設定信号と位置検出センサlからの検出信
号とが比較演算されて、この演算結果に従った制御信号
が、ドライバmを介して電動モータcへ送られ、この電
動モータcの回転駆動により調節ねじiが一気に目標値
へ変位(螺進退動作)されて、上記圧力設定ばねhの弾
性力がP0 に設定される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この減圧弁
装置が二次側圧力供給対象である装置、例えば蒸気使用
装置nの蒸気配管oに配設される場合、蒸気使用装置n
に実際に供給される蒸気圧力Pは、蒸気配管oの管抵抗
による圧力損失によって減圧弁aの設定圧力P0よりも
低下してしまう。つまり、減圧弁aの主弁体eが設定圧
力P0 どおりの弁開度にあったとしても、蒸気使用装置
nにおける蒸気圧力Pは設定圧力より低くなってしま
い、この圧力低下(圧力損失)分を補う操作が必要とな
る。
【0009】この点に関して、上記減圧弁装置において
は、蒸気使用装置nの上流側直近に圧力センサsが設け
られており、この圧力センサsによって、蒸気使用装置
nに実際に供給される蒸気圧力Pを検出するように構成
されている。
【0010】圧力センサsにより検出された圧力Pは、
調節計jへ送られて設定圧力値P0と比較され、この設
定圧力値との偏差があれば、上記関数関係式に従った演
算がなされて、この演算結果に従った制御信号が電動モ
ータcへ送られて、偏差(P0 −P)に相当する調節ね
じiの締め込みつまり圧力設定ばねhの弾性力の補正が
行われる。
【0011】しかしながら、このような構成において
も、以下に述べるように応答性においてまだ十分でな
く、さらなる改良が要望されていた。
【0012】すなわち、上記のように、蒸気使用装置n
に実際に供給される蒸気圧力Pを検出し、その圧力低下
分(P0 −P)に従って調節ねじiの締込みを行うとい
う制御方法をとった場合、その圧力修正工程は、圧力セ
ンサsで上記実測値Pを検出した時点から始まって、調
節ねじiの締込みにより減圧弁aの二次側出口qの蒸気
圧力が修正され、この修正蒸気圧力が蒸気配管oを介し
て蒸気使用装置nへ到達し、圧力センサsで検出される
実測値が設定圧力値P0 となった時点で終了することに
なる。
【0013】換言すれば、一つの圧力修正に要する時間
は、制御部の処理時間がほぼ無視できるとして、調節ね
じiの動作に要する時間と、この結果生じる二次側蒸気
が蒸気配管oを通過する時間に支配されることになり、
特に、この蒸気配管oの通過時間の影響は大きい。
【0014】したがって、この点および蒸気配管oにお
ける蒸気圧の圧力損失を考慮したとき、減圧弁aと蒸気
使用装置nはできるだけ近くに配置されることが理想で
ある。ところが、実際には、他の工場設備等との関係か
らその設置場所に制限を受けて、減圧弁aから蒸気使用
装置nまでの蒸気配管oはかなり長くかつ屈曲している
場合が多く、その結果として上記圧力修正に時間遅れを
生じていた。
【0015】しかも、蒸気使用装置nの生産工程におい
ては上記減圧弁aの設定圧力 を変更することが多々
あるところ、上記圧力修正動作はこの設定圧力 を変
更するたびに行なわれる。このため、上記時間遅れの解
消はそのまま減圧弁装置の動作応答性の大幅な向上に寄
与することとなることからも、その改良が強く要望され
ていた。
【0016】本発明はかかる従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであって、その目的とするところは、減圧弁か
ら装置部までの配管の長さや配設形状の如何にかかわら
ず、装置部の圧力を所望の設定圧力に時間遅れなく維持
することができ、特に減圧弁の設定圧力を頻繁に変更す
る場合の応答性にすぐれた自動設定減圧弁装置を提供す
ることにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の自動設定減圧弁装置は、自力式圧力調節弁
としての減圧弁と、該減圧弁の設定圧力調整部を操作す
るアクチュエータと、該アクチュエータを駆動制御する
制御部とを備え、該アクチュエータを介して減圧弁の設
定圧力を自動的に変更することができるものにおいて、
この制御部は、上記減圧弁の目標設定圧力値を入力する
設定圧力入力手段と、上記減圧弁の二次側出口直近の流
体圧力を検出する第1の圧力センサと、装置部に供給さ
れる流体圧力を検出する第2の圧力センサと、これら両
圧力センサの検出圧力の差を求める圧力差演算部とから
なり、上記減圧弁の二次側出口および装置部を結ぶ配管
における二次側流体圧力の圧力低下分を検出する圧力損
失検出手段と、該圧力損失検出手段により検出された上
記圧力低下分を上記目標設定圧力値に加算して、補正設
定圧力を求める補正設定圧力演算手段と、上記設定圧力
調整部の圧力調整手段の変位量を検出する変位検出手段
と、該変位検出手段により検出された上記圧力調整手段
の変位量および上記補正設定圧力演算手段で求められた
上記補正設定圧力から、上記圧力調整手段の補正変位量
を求める補正変位量演算手段と、該補正変位量演算手段
で求められた上記補正変位量に従って、上記アクチュエ
ータを駆動させるアクチュエータ駆動手段とを備えてな
ることを特徴とする。
【0018】
【作用】本発明の減圧弁装置の設置当初においては、設
定圧力入力手段により減圧弁の目標設定圧力値が入力さ
れると、減圧弁の設定圧力と減圧弁の圧力調整手段の変
位量との間の関数関係式により、目標設定圧力値に対応
した圧力調整手段の変位量が演算され、この演算結果に
従って、アクチュエータを介して減圧弁の設定圧力調整
部が駆動制御されて、減圧弁の二次側出口の流体圧力が
目標設定圧力値に維持される。
【0019】この目標設定圧力に維持された二次側流体
は、配管を介して装置部へ供給されるが、この配管通過
時の管抵抗によって圧力損失を生じ、実際に装置部へ供
給される流体圧力は、減圧弁の設定圧力よりも低下して
しまう。
【0020】この流体圧力の低下分(圧力損失)は圧力
損失検出手段によって検出された後、補正設定圧力演算
手段により、上記目標設定圧力値に加算されて補正設定
圧力が求められ、さらに、補正変位量演算手段により補
正変位量が求められ、前記と同様の手順により、減圧弁
の二次側出口の流体圧力が補正設定圧力値(目標設定圧
力+圧力損失)に設定される。この結果、装置部へ実際
に供給される流体圧力は当初の目標設定圧力値に維持さ
れることとなる。
【0021】一方、こうして一旦設定した目標設定圧力
を変更する場合、設定圧力入力手段により新たな目標設
定圧力値が入力されると、この目標設定圧力値に、前記
の当初圧力設定時に検出された圧力損失がそのまま加算
されて、直ちに新たな補正設定圧力が求められ、前記と
同様の手順により、装置部へは新たな目標設定圧力の流
体が供給される。以後は、二次側配管構成が変更されな
い限り、目標設定圧力を変更するたびにこの圧力修正工
程が繰り返され、配管部における流体圧力低下分の検出
・補正作業が省略されることとなる。
【0022】
【実施例】以下、本発明に係る実施例を図面に基づいて
説明する。本発明に係る自動設定減圧弁装置を図1に示
し、該自動設定減圧弁装置1は、具体的には蒸気使用装
置2の蒸気配管3,4に介装されるものであって、減圧
弁5、アクチュエータ6および制御部7を主要部として
備えてなる。
【0023】減圧弁5は自立式圧力調整弁であって、そ
の具体的構造は図2に示すような従来周知のものであ
り、主弁部A、パイロット弁部Bおよび設定圧力調整部
Cからなる。
【0024】主弁部Aにおいて、一次側入口8と二次側
出口9は、それぞれ一次側蒸気配管3と二次側蒸気配管
4に接続されている。これら入出口8,9は主弁口10
を介して連通され、この主弁口10は主弁体11により
開閉される。主弁体11は弁ばね12により常時閉弁方
向(上方)へ弾発付勢されているとともに、弁棒を介し
てピストン13に連結されている。
【0025】ピストン13の下面には二次側出口9側の
蒸気圧力P1 が作用し、その上面には、一次側入口8の
蒸気圧力が作用する。この一次側蒸気は、圧力導入路1
4、ストレーナ15および圧力導入路16を介し、さら
にパイロット弁部Bのパイロット弁体17で制御されて
上記ピストン13のピストン室13aに導入される。パ
イロット弁体17はパイロット弁ばね18により常時閉
弁方向(上方)へ弾発付勢されるとともに、弁棒17a
を介して圧力応動部材であるダイヤフラム19の下面に
当接され、このダイヤフラム19の変位により開弁方向
(下方)への操作力を受ける。
【0026】したがって、ダイヤフラム19が下方へ変
位すると、パイロット弁体17がパイロット弁ばね18
の付勢力に抗して押し下げられ、一次側入口8の蒸気が
蒸気経路14,15,16さらに通路20を通ってピス
トン室13aへ導入されて、ピストン13が下方へ移動
する。これにより、主弁体11が弁ばね12の付勢力に
抗して押し下げられ、これにより主弁口10が開き、一
次側入口8の蒸気は該主弁口10を通って二次側出口9
へ流れる。
【0027】一方、ダイヤフラム19が上方へ変位する
と、パイロット弁体17がパイロット弁ばね18の付勢
力により押し上げられて、上記経路14,15,16が
閉塞される。これにより、ピストン13と主弁体11が
弁ばね12の付勢力により押し上げられて、主弁口10
が塞がれる。この際、ピストン室13a内に残留する蒸
気は、ピストン13に設けられた貫通孔13bを通っ
て、二次側出口9へ排出される。
【0028】設定圧力調整部Cにおいて、上記ダイヤフ
ラム19の上方は細孔25aを介して外気に連通され、
ほぼ一定の外気圧に保たれている。ダイヤフラム19の
一側面(上面)には、圧力設定ばね22の下端が当接し
て、その弾性力が下向きに作用している。また、この圧
力設定ばね22の上端には、圧力調整手段としての調節
ねじ23の下端がばね受け部材24を介して当接されて
いる。
【0029】この調節ねじ23は、弁ケーシングの一部
をなすばね収容ケース25に取り付けられた雌ねじ部材
26に螺合されており、該調節ねじ23の上下方向への
螺進退動作により、上記圧力設定ばね22の圧縮量つま
りダイヤフラム19に作用する弾性力が調節可能とされ
ている。
【0030】アクチュエータ6は上記設定圧力調整部C
を操作するもので、上記ばね収容ケース25に固定され
たヨーク部材27の取付部27aに設けられており、上
記調節ねじ23の駆動源としての電動モータ28および
減速機29を備えてなる。
【0031】この減速機29は電動モータ28の回転速
度を減速して調節ねじ23に伝えるもので、その出力軸
29aが、ボール・スプライン30を介して上記調節ね
じ23に連結されている。つまり、ボール・スプライン
30のスプライン軸30aは、調節ねじ23と同一軸線
上に整合されるとともに、その下端部が調節ねじ23の
六角頭部23aに一体的に連結されている。
【0032】また、ボール・スプライン30の外周部材
30bは、円筒状の連結部材31を介して上記減速機2
9の出力軸29aに連結されている。31はスプライン
軸30aの上下方向の移動ストロークを規定するための
係止部材を示し、スプライン軸30aの上端に取り付け
られるとともに、上記外周部材30bと連結部材31に
対して上下方向に係合可能とされている。
【0033】上記スプライン軸30aの下部には位置検
出円盤32が一体的に形成されている。この位置検出円
盤32の上面には、制御部7の変位検出手段としての位
置検出センサ33が係合されている。この位置検出セン
サ33は接触型のもので、ヨーク部材27の取付部27
a下面に取り付けられており、その検出棒33aが位置
検出円盤32の上面に常時当接されている。
【0034】したがって、電動モータ28が回転する
と、減速機29の出力軸29aが回転し、ボール・スプ
ライン30を介して、上記調節ねじ23が右または左へ
回転して、上下方向へ螺進退動作される。これに伴っ
て、ボール・スプライン30のスプライン軸30aも上
下方向へ追従し、このスプライン軸30aの位置検出円
盤32の移動量が、位置検出センサ33により調節ねじ
23の上下螺進退方向位置(変位量)として検出され
る。この検出された調節ねじ23の上下螺進退方向位置
(変位量)は、後述する比較調節器43へ送られる。
【0035】電動モータ28は、その横に配置されたド
ライバ34を介して、制御部7に電気的に連結され、こ
の部分は防塵、防湿用の保護カバー35で覆われてい
る。なお、動力線およびその引込口の図示は簡略化され
ている。
【0036】制御部7はアクチュエータ6を駆動制御す
るもので、変位検出手段としての上記位置検出センサ3
3のほか、二次側蒸気配管4の圧力損失検出手段を構成
する第1の圧力センサ40および第2の圧力センサ41
と、これらの検出結果に基いて各種の演算および制御を
行う調節計42および比較調節器43を主要部として備
える。44は端子台を示し、この端子台44は上記位置
検出センサ33とドライバ34に結線されるとともに、
信号線45により上記比較調節器43に結線されてい
る。比較調節器43は端子台44の位置に配置してもよ
い。
【0037】第1の圧力センサ40は、減圧弁5の二次
側出口9直近の蒸気圧力P1 を検出する二次側出口圧力
センサとして機能し、図示例においては、ダイヤフラム
19の下側部分の蒸気圧力を検出する。また、第2の圧
力センサ41は、蒸気使用装置2に供給される蒸気圧力
2 を検出する蒸気使用装置圧力センサとして機能し、
図示例においては、蒸気使用装置2の上流側直近の二次
側蒸気配管4内の蒸気圧力を検出する。これら両圧力セ
ンサ40,41により検出された蒸気圧力P1,P
2 は、それぞれ信号線46,47を介して調節計42へ
送られる。
【0038】調節計42は、図示しないが、減圧弁5の
目標設定圧力値P0 を入力する設定圧力入力手段と、圧
力損失検出手段と、補正設定圧力演算手段としての機能
を備えている。上記圧力損失検出手段は、その圧力差演
算部において、上記両圧力センサ40,41の検出値P
1 ,P2 から二次側蒸気配管4による二次側蒸気の圧力
損失分ΔPを算出する。
【0039】また、上記補正設定圧力演算手段は、上記
圧力損失分ΔPを加味した補正設定圧力を算出するもの
で、具体的には、圧力低下分ΔPを上記目標設定圧力値
0に加算して、補正設定圧力P3 を求めるとともに、
その記憶部に、上記圧力低下部ΔPを記憶しておく。
【0040】また、調節計42内の記憶部には、調節ね
じ23の軸方向の変位、つまり位置検出円盤32の上下
方向の変位と、減圧弁5の設定圧力Pとの関数関係式
(図3参照)が記憶されている。上記設定圧力入力手段
で入力された目標設定圧力値P0 または上記補正設定圧
力演算手段で算出された補正設定圧力P3 は、この関数
関係式に従って、調節ねじ23の変位量(図3における
0 ,X3 点)としての設定信号に換算され、比較調節
器43へ送られる。
【0041】上記比較調節器43は、図示しないが、補
正変位量演算手段とアクチュエータ駆動手段としての機
能を備える。上記補正変位量演算手段は、上記調節計4
2から送られてくる信号と上記位置検出センサ33から
送られてくる信号23を比較して、両者の差が零になる
ような調節ねじ23の補正変位量を算出する。上記アク
チュエータ駆動手段は、この補正変位量演算手段で求め
られた補正変位量に従った駆動信号をドライバ34へ送
り、アクチュエータ6の電動モータ28を駆動制御す
る。
【0042】次に、以上のように構成された自動設定減
圧弁装置1における減圧弁5の圧力設定動作について説
明する。
【0043】A.初期圧力設定 I.目標設定圧力値設定動作: 調節計42に減圧弁5の目標設定圧力値P0 を入力
すると、図3の関数関係式に従って調節ねじ23の変位
量X0 に換算された信号が比較調節器43へ送られる。
この比較調節器43では、この調節計42からの信号と
位置検出センサ33から送られる現在の調節ねじ23の
変位量に対応する信号とが比較されて、これら両者の差
が零になるような駆動信号がアクチュエータ6へ送ら
れ、調節ねじ23が所定量螺進退動作される。
【0044】これにより、圧力設定バネ22は、その弾
性力が上記目標設定圧力値P0 に対応した大きさになる
まで撓まされ、ダイヤフラム19の上面には、目標設定
圧力P0 の弾性力が作用することとなる。
【0045】 すると、ダイヤフラム19はこの弾性
力P0 と釣り合うまで変位して、これに応じて、主弁体
11は前述したように開閉動作して、一次側入口8から
二次側出口9への蒸気の通過量を調節し、これにより、
二次側出口9の蒸気圧力が目標設定圧力に対応した一定
値に減圧維持される。
【0046】II.目標設定圧力修正動作: この二次側蒸気は、二次側蒸気配管4を介して蒸気
使用装置2へ供給されるが、種々の構造的制限から、二
次側蒸気配管4はかなり長くかつ屈曲している場合が多
い。したがって、この二次側蒸気配管4を通過する二次
側蒸気は、その通過時の管抵抗によって圧力損失を生じ
てしまい、実際に蒸気使用装置2へ供給される上記圧力
は、減圧弁5の設定圧力P0 よりも低下してしまうこと
となる。
【0047】 この二次側蒸気配管4を通過する二次
側蒸気は、二次側出口圧力センサ40により、減圧弁5
のダイヤフラム19の下側部分の蒸気圧力P1 (目標設
定圧力P0 に等しい)が検出されるとともに、蒸気使用
装置圧力センサ41により、蒸気使用装置2の上流側直
近の二次側蒸気配管4内の蒸気圧力P2 が検出される。
【0048】 調節計42で、これら両者の差圧ΔP
(P1 −P2 :二次側蒸気配管4による圧力損失分)が
算出され、この差圧ΔPが目標設定圧力P0 に加算され
て補正設定圧力P3 が求められる。この補正設定圧力P
3 は、図3の関数関係式に従って調節ねじ23の変位量
3 に換算された信号として比較調節器43へ送られ
る。
【0049】 この比較調節器43では、上記調節計
42からの信号と、位置検出センサ33から送られる現
在の調節ねじ23の変位量に対応する信号とが比較さ
れ、これら両者の差が零になるような調節ねじ23の補
正変位量ΔXが算出される。
【0050】 前記と同様の手順により、減圧弁5の
二次側出口9の蒸気圧力が補正設定圧力値P3 (P0
ΔP)に設定維持される。この結果、蒸気使用装置2へ
実際に供給される蒸気圧力は当初の目標設定圧力値P0
に維持されることとなる。
【0051】B.初期圧力設定後の設定圧力変更: 一旦設定した目標設定圧力を変更する場合は、調節
計42に減圧弁5に新たな目標設定圧力値P0 ´を入力
すると、この目標設定圧力値P0 ´に、当初圧力設定時
に検出された圧力損失ΔPがそのまま加算されて、直ち
に新たな補正設定圧力P3 ´が求められる。この補正設
定圧力P3 ´は、調節ねじ23の変位量X3 ´(図3参
照)に換算された信号として比較調節器43へ送られ、
前記と同様の手順により、蒸気使用装置2へ実際に供給
される蒸気圧力が新たな目標設定圧力値P0 ´に設定維
持されることとなる。
【0052】 これ以後は、二次側蒸気配管4の構成
が変更されない限り、目標設定圧力を変更するたびに
の圧力修正工程が繰り返されて、この二次側蒸気配管4
における蒸気圧力低下分ΔPの検出・補正作業が省略さ
れることとなる。
【0053】なお、本実施例においては、自力式圧力調
整弁としての減圧弁5を用いていることにより、調節ね
じ23の変位量と位置検出センサ33からの検出変位量
との差が必ずしも零になるまでアクチュエータ6を操作
する必要はない。すなわち、両者の偏差に所定の幅をも
たせて、この所定偏差幅内に入るようにアクチュエータ
6を操作し、残りの偏差は減圧弁5の自力圧力調整機能
により、減圧弁5が自力で作動して零になるようにする
ことができる。
【0054】したがって、偏差検出値が所定の偏差幅の
範囲に入った時に、電動モータ28を停止させる駆動信
号をドライバ34へ送るようにすれば良い。この場合の
比較ループは、比較調節器43、ドライバ34、電動モ
ータ28、位置検出センサ33、そして再び比較調節器
43をループすることとなり、これを繰り返すことによ
って、調節ねじ23を目標値へもって行くことができ
る。
【0055】なお、本発明は上述した実施例に限定され
ることなく、種々設計変更可能である。例えば、減圧弁
5の構造は図示例のようなパイロット弁部Bを備えるも
ののほか、主弁部Aが設定圧力調整部Cにより直接操作
されるものも適用可能である。また、図示例の位置検出
センサ33としては、直線的に動くポテンショメータが
用いられているが、出力軸29aの回転を検出する回転
ポテンショメータや、作動トランスあるいはエンコーダ
等の他の構造のものも用いることができる。
【0056】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
減圧弁の二次側出口と装置部とを結ぶ配管における二次
側流体圧力低下分を、上記減圧弁の二次側出口直近の流
体圧力と装置部に供給される流体圧力の差によって検出
して、この圧力低下分を目標設定圧力値に加味した条件
でアクチュエータの駆動制御を行なうように構成されて
いるから、装置部へ実際に供給される流体圧力は目標設
定圧力値に安定して維持される。
【0057】また、一旦設定した目標設定圧力を変更す
る場合は、二次側配管構成が変更されない限り、装置設
置当初に検出された二次側配管における流体圧力の低下
分を記憶しておくことにより、新たな目標設定圧力値が
入力されると、この目標設定圧力値に上記流体圧力の低
下分がそのまま加算されて、直ちに新たな補正設定圧力
が求められる。
【0058】したがって、装置設置当初の圧力設定時以
後の設定圧力変更に際しては、二次側配管部における流
体圧力低下分の検出・補正作業が省略され、一回の圧力
修正動作で、装置部へ新たな目標設定圧力の流体を供給
することができる。この結果、従来のステップ応答的な
圧力修正動作に比較して、時間遅れのない応答性にすぐ
れる圧力修正が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例である自動設定減圧弁装
置の全体構成を示す概略図で、蒸気使用装置の蒸気配管
に配設された状態を示す。
【図2】同自動設定減圧弁装置の減圧弁を拡大して示す
縦断面図である。
【図3】同減圧弁における調節ねじの変位と設定圧力と
の関数関係を示した線図である。
【図4】従来の自動設定減圧弁装置の全体構成を示す図
1に対応する概略図である。
【符号の説明】
1 自動設定減圧弁装置 2 蒸気使用装置 3 一次側蒸気配管 4 二次側蒸気配管 5 減圧弁 6 アクチュエータ 7 制御部 8 一次側入口 9 二次側出口 19 ダイヤフラム 22 圧力設定ばね 23 調節ねじ(圧力調整手段) 28 電動モータ 29 減速機 33 位置検出センサ 40 第1の圧力センサ(二次側出口圧力セン
サ) 41 第2の圧力センサ(蒸気使用装置圧力セ
ンサ) 42 調節計 43 比較調節器 A 主弁部 B パイロット弁部 C 設定圧力調整部 P0 ,P0 ´ 目標設定圧力 P1 二次側出口蒸気圧力 P2 蒸気使用装置蒸気圧力 ΔP 蒸気圧力低下分 P3 補正設定圧力 ΔX 調節ねじの補正変位量

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自力式圧力調節弁としての減圧弁と、該
    減圧弁の設定圧力調整部を操作するアクチュエータと、
    該アクチュエータを駆動制御する制御部とを備え、該ア
    クチュエータを介して減圧弁の設定圧力を自動的に変更
    することができるものにおいて、この制御部は、 前記減圧弁の目標設定圧力値を入力する設定圧力入力手
    段と、前記減圧弁の二次側出口直近の流体圧力を検出する第1
    の圧力センサと、装置部に供給される流体圧力を検出す
    る第2の圧力センサと、これら両圧力センサの検出圧力
    の差を求める圧力差演算部とからなり、 前記減圧弁の二
    次側出口および装置部を結ぶ配管における二次側流体圧
    力の圧力低下分を検出する圧力損失検出手段と、 該圧力損失検出手段により検出された前記圧力低下分を
    前記目標設定圧力値に加算して、補正設定圧力を求める
    補正設定圧力演算手段と、 前記設定圧力調整部の圧力調整手段の変位量を検出する
    変位検出手段と、 該変位検出手段により検出された前記圧力調整手段の変
    位量および前記補正設定圧力演算手段で求められた前記
    補正設定圧力から、前記圧力調整手段の補正変位量を求
    める補正変位量演算手段と、 該補正変位量演算手段で求められた前記補正変位量に従
    って、前記アクチュエータを駆動させるアクチュエータ
    駆動手段とを備えてなることを特徴とする自動設定減圧
    弁装置。
  2. 【請求項2】 前記補正設定圧力演算手段は、前記圧力
    損失検出手段により検出された二次側流体圧力の圧力低
    下分を記憶する記憶部を備える請求項1に記載の自動設
    定減圧弁装置。
  3. 【請求項3】 前記補正変位量演算手段は、前記変位検
    出手段により検出された前記圧力調整手段の検出変位量
    と、所定の関数関係に従って圧力調整手段の変位量に換
    算された前記補正設定圧力とを比較して、前記圧力調整
    手段の補正変位量を求める請求項1に記載の自動設定減
    圧弁装置。
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