JP2786722B2 - 現像方法 - Google Patents

現像方法

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JP2786722B2
JP2786722B2 JP2184936A JP18493690A JP2786722B2 JP 2786722 B2 JP2786722 B2 JP 2786722B2 JP 2184936 A JP2184936 A JP 2184936A JP 18493690 A JP18493690 A JP 18493690A JP 2786722 B2 JP2786722 B2 JP 2786722B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) この発明は、電子写真装置や静電記録装置において、
静電潜像を可視像化する現像方法に係り、さらに詳しく
はトナー担持体上に形成された非磁性トナーの薄層を潜
像に供給することによって現像を行う現像方法に関す
る。
(従来の技術) 一成分現像剤を用いる現像方法の一つとして加圧現像
法が知られている(米国特許3,754,963号明細書、同3,7
31,146号明細書、特公昭51−36070号公報、同52−36414
号公報)。この方法は弾力性、導電性および粗面性を有
するトナー担持体の表面に非磁性トナーのみから成る一
成分現像剤の薄層を形成し、このトナー層を静電潜像に
相対速度ゼロとなるように接触させることを特徴として
おり、装置の簡素化やカラー化が容易であるなど多くの
利点を有している。しかしながら、本発明者らによる追
試実験の結果、上記現像方法には下記の問題が含まれて
いることがわかった。
上記の加圧現像法の重要な特徴として、トナー層表面
と静電潜像を実質的にゼロの相対的周辺速度で移動させ
ることが明記されている。しかし、実験の結果、この条
件下で得られる現像像は、シャープネスに欠け、地カブ
リや濃度ムラの目立つ貧弱な画像となることがわかっ
た。これに対し、速度差を設けた場合には、トナー層と
静電潜像の接触位置において、トナー粒子のころがりや
すべりなどが生じ、トナー粒子の帯電促進や画像の整理
などが行われるため、極めてシャープで、地カブリがな
く、均一で高濃度の現像像が得られた。
加圧現像法を実行すると、トナー担持体上の帯電粒子
すなわちトナーが潜像面へ転移するため、トナー担持体
から現像バイアス用電源に至る電気回路に電流(以下、
現像電流と呼ぶ)が流れる。したがって、トナー担持体
表面の抵抗値、またはトナー担持体表面と現像バイアス
用電源の間の抵抗値を所定の値以下としなければならな
い。前記の公知例においては、この点について事実上有
効な概念の開示がなされていない。
さらに、上記の現像電流は主としてトナー粒子の移動
に起因するものであるため、トナー帯電量や潜像へのト
ナー付着量、トナー担持体表面の移動速度、トナー担持
体の寸法などに依存する。したがって、これらの諸要素
と上記の抵抗値との関係によってトナー担持体表面の電
位、すなわち実効現像バイアス値が変動し、場合によっ
てはカブリや濃度不足などが認められる極めて貧弱な画
像となることもある。
これらの問題点のうち、については特公昭60−1262
7号公報、特開昭53−23638号公報などにおいて、トナー
担持体を静電潜像よりも速く移動させることが、画質の
改良をもたらす旨開示されている。
一方、の問題に対しては、トナー担持体表面の体積
抵抗値の好ましい範囲について種々の提案がなされてい
る。特公昭60−22352号公報においては、トナー担持体
として105Ω・cm以下の導電性を有するものを使用すれ
ばよいことが、特公昭62−3949号公報では108Ω・cm以
下のものが好ましいことが、実公昭62−35097号公報で
は103Ω・cm以上のものがよいことが、特公昭63−26386
号公報には108Ω・cm程度がよいことが示されている。
しかしながら、このように個々の発明によって抵抗値の
好適範囲が異なることは、上述の問題点に示したいく
つかのファクタによって適正条件が変動してしまうこと
を示唆しており、これらファクタの総合的なバランスを
考慮しない限り、良好な画像を得ることは困難となる。
(発明が解決しようとする課題) 本発明はかかる従来技術の課題を解決すべくなされた
ものて、常にシャープで地カブリがなく均一で高濃度の
画像が得られる現像方法を提供することを目的とする。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 本発明は、潜像保持体に近接して配置されたトナー担
持体の表面にトナー薄層を形成し、このトナー薄層を、
前記潜像保持体に保持された静電潜像に供給することに
よって静電潜像を可視像化する現像方法において、 現像によって潜像保持体に付着したトナーの帯電量を
q[C/kg]、 潜像保持体との摩擦帯電によってトナーが獲得した電
荷量をqp[C/kg]、 トナー担持体の電気抵抗値をR[Ω・m2]、 トナー担持体の有効長さをl[m]、 トナー担持体の有効表面積をSr[m2]、 現像によって潜像保持体に付着するトナーの量をm
p[kg/m2]、 潜像保持体表面の移動速度をVp[m/sec]、 トナー担持体表面のトナー付着量をm[kg/m2]およ
び トナー担持体表面と潜像保持体表面の速度比をk、 としたとき、これらの値が下記の条件式 |{−(q−qp)mpVpl +qp(km−mp)Vpl}・R/Sr| <100 を満たし、かつ現像時における全ての電界下でトナー担
持体の抵抗値が105Ω・m2以下となるように調整されて
いることを特徴とする。
しかして、前記トナー担持体の抵抗値は、たとえばト
ナー担持体に印加する電圧の絶対値を200V/mm以下に設
定することによって、あるいは潜像の白地部の電位と現
像バイアス電位との差の絶対値を50V〜400Vに設定する
ことにより、現像時における全ての電界下で105Ω・m2
以下に調整し得る。
(作用) 本発明において、前記現像時の条件式、 |{−(q−qp)mpVpl +qp(km−mp)Vpl}・R/Sr| <100 の設定で、シャープで地カブリがなく、均一で高濃度の
良質な画像に現像されるが、さらにトナー担持体の電気
抵抗値を、現像時における全ての電界下でトナー担持体
の抵抗値が105Ω・m2以下に設定することにより、トナ
ー担持体にかかる電界によるトナー担持体の抵抗値変動
を制御し、前記現像の再現性および画像の良質性が向上
される。
(実施例) 以下本発明に係る現像方法の具体例に先立っ本発明の
基本的な構成ないし動作について説明する。
まず、第1図は、本発明の作用を説明するための現像
装置の部分断面図である。導電性シャフト1、弾性体層
2および表面樹脂層3より成るトナー担持体4の表面
に、たとえば一成分系非磁性トナーより成るトナー層5
を形成し、これを潜像担持体としての感光体6の表面に
接触させて現像を行う。本発明は、周知の正規現像法に
も適用できるものであるが、ここでは反転現像を行う場
合について例示する。
トナー担持体4の抵抗値によって次のように分類し、
第2図のモデルに基づいて理論解析を行う。
導電性ローラ…表面樹脂層3を導電性とし、この表面
層に図示してない電源により直接現像バイアスを印加す
る。トナー担持体4の端部にも導電性樹脂層を塗布し、
シャフト1と表面層3を導通状態とすれば、現像バイア
スはシャフト1に供給してもよい。弾性体層2をも導電
性とした場合にも同様にシャフト1からバイアスを供給
できる。なお、弾性体層2を導電性とした場合には、表
面樹脂層3はなくてもよい。
半導電性ローラ…弾性体層2を半導電性、表面層3を
導電性とし、シャフト1にバイアスを印加する。
誘電性ローラ…弾性体層2を導電性とし、表面層3を
誘電体層として、シャフトにバイアスを印加する。
第2図は、第1図の現像領域を拡大して示した模式図
であり、各層の内部もしくは表面における諸物理量を図
のように定義する。理論を一般化するため、はじめに前
記の誘電性ローラについて解析する。
第2図の各領域にGaussの法則を適用する。
div Dp=0 (1) div Dt=ρ(ρ=const.) (2) div Di=0 (3) 境界条件は、単位法線ベクトルをnとして、 Dp・n=σ (4) (Dt−Dp)・n=σ (5) (Di−Dt)・n=σ (6) −Di・n=σ (7) φ(0)=0 (8) φ(dp)=φt(dp) (9) φ(dp+dt)=φ(dp+dt) (10) φ(dp+dt+di)=Vb (11) 現像領域に到達する以前の感光体層および誘電体層の
表面電位をVoおよびViとすると、 σ=εpVo/dp (12) σ=εiVi/di (13) 上記の境界値問題を解き、トナー層中の電界を求める
と、 但し、 A=dp/ε+dt/ε+di/ε (15) トナー層中の電界が0となる点Xoでトナー層が分断さ
れ、現像が行われる。感光体に付着するトナー量mpは、
トナー担持体表面のトナー付着量をm、トナー担持体と
感光体の表面速度をVr,Vp、速度比をk=Vr/Vpとする
と、 mp=km(Xo−dp)/dt (16) 式(14)、(16)より、 これが誘電性ローラの現像特性を示す特性方程式であ
る。
導電性ローラの特性式は、式(17)でdi=0、Vi=0
とおいて、 となる。
次に、半導電性ローラを考える。第2図においてdi
0、Vi=0とし、導電層と現像バイアス電源の間に抵抗
Rの半導電層を考える。この場合には、現像電流によっ
て実効現像バイアスが変動することを考慮しなければな
らない。
現像領域におけるトナー粒子と感光体表面の摩擦帯電
を考慮すると、全面ソリッド画像の現像における現像電
流Iは式(18)のmpを用いて、 I=Ip−Ir =−(q−qp)mpVpl +qp(km−mp)Vpl (19) 現像電流Iによって抵抗Rの両端に電位差が生じ、実
効現像バイアスVeは、 Ve=Vb+RI/Sr (20) となる。但し、下記の記号を用いた。
Ip:感光体へのトナー付着による電流 Ir:ローラ表面の残留トナーによる電流 q :感光体に付着したトナーの帯電量 qp:感光体との摩擦によるトナー帯電量 R :トナー担持体の抵抗(Ω・m2) l :トナー担持体の有効長さ Sr:トナー担持体の有効表面積 現像による実効現像バイアスVeの変動は現像トナー量
mpの変化をもたらし、その結果、再びVeが変動する。計
算機によってこのサイクルを繰返し、Veの変動が0.1V以
下に収束した時のmpの値を真の現像トナー量とした。第
3図に計算のフローチャートを示した。
以上の理論に基づき、前記3種類のトナー担持体の現
像特性を導出し、実験結果との比較から諸現像パラメー
タの最適化をはかる。
(1)導電性トナー担持体の現像特性 第4図に導電性トナー担持体の現像特性を示した。理
論と実験の一致は良好である。解析においては、現像領
域のトナー層の厚さは速度比kに依存しないものと仮定
し、下記の実験値を用いた。実験では、63Ω・m2の表面
導電層を有するローラを使用した。
m=4.8×10-3kg/m2 dp=20、dt=11、di=50μm ε*=3.4、ε*=1.2、ε*=6.5 q=−1.10×10-2C/kg(at k=1.30) q=−1.43×10-2C/kg(at k=2.36) q=−1.55×10-2C/kg(at k=3.32) Vo=−70V、l=0.2m Vp=3.93×10-2m/sec Sr=1.13×10-2m2 qp=−0.2×10-2C/kg (2)半導電性トナー担持体の現像特性 現像特性を第5図に示す。同図から1.1×105Ω・m2
下の範囲では抵抗値による特性の違いはほとんど認めら
れないが、この値を超えるとγ値(特性曲線の傾き)が
低下する傾向が認められる。
ここで、第6図に示すように、現像位置における潜像
全体に占める画像部面積の割合(S/So)によって単位面
積あたりの現像トナー量mpが変化することに注意しなけ
ればならない。
第7図は、全面ソリッド現像(すなわちみS/So=1)
における現像トナー量と現像ローラ抵抗Rの関係を示し
ている。同図から、抵抗値が1×105Ω・m2を超えると
急激な濃度低下が生じることがわかる。画質の良否を検
討した結果、1.1×105Ω・m2では問題はないが、1.5×1
06Ω・m2では目視によって明らかに画像濃度が低下して
いることがわかった。したがって、トナー担持体抵抗R
はR<1.5×106Ω・m2、好ましくはR≦1.1×105Ω・m2
としなければならない。
ここで、本発明におけるトナー担持体の抵抗Rについ
て定義する。物質の抵抗値として一般に固有抵抗ρが使
用されるが、ここでは実際に現像特性を支配するローラ
パラメータとして、固有抵抗値ρと弾性体層の肉厚leと
の積ρ・le(=Rとおく)を用いる。但し、実際にはト
ナー担持体の周面に面積Sの電極を接触させ、これに電
流計を接続してシャフトに10Vの電圧を印加して、観測
される電流値(I)から、この時の抵抗値Ro(=10/I)
を計算し、さらにR=Ro・Sによって抵抗値Rを得る。
一般的な抵抗値の定義式、 Ro=ρ・le/S を用いると、Ro・S=ρ・leであることから、本発明に
おけるローラ抵抗R(=ρ・le)はRo・Sとして計算し
てよいことがわかる。
第3図に示したフローチャートに基づくシミュレーシ
ョンの結果をさらに詳しく検討する。フローチャートに
おいては、実効現像バイアスを計算し、n=n+1とお
いてスタートに戻るループを繰返すことにより、実効現
像バイアスの収束を知ることができる。第8図はループ
の繰返し回数nを横軸として、実効現像バイアスの計算
結果をプロットした図である。第8図(a)はR=1.5
×166Ω・m2のとき、第8図(b)はR=3.0×106Ω・m
2のときの状態を示している。ただし、Vo=0Vとした。
第8図(b)では実効現像バイアスが発散しており、過
渡現象論的な考察が必要な抵抗範囲にあることがわか
る。第8図(a)においては、第1のループにおける実
効現像バイアスの値が初期値の−100Vから約0Vまで変動
している。この結果から、ローラ抵抗に関する前述の条
件R<1.5×106Ω・m2は、さらに一般化すれば、式(2
0)のRI/Srの絶対値が100V以下、すなわち、 100<{−(q−qp)mpVpl+qp (km−mp)Vpl}・R/Sr<100 とすることが、常に高濃度の良好な画像を得るための条
件となる。
(3)誘電性トナー担持体の現像特性 第9図に示した結果から、誘電体層の厚さや誘電率に
よって現像のγ値を制御できるという特徴と、トナーと
の摩擦帯電に起因するトナー担持体表面電位の変化によ
り現像特性が変動するという問題があることがわかる。
したがって、実用上は誘電体層の表面電位を安定化する
手段が必要となる。なお、実験では28Ω・m2の導電性弾
性体層の表面に厚さ50μmの誘電体層を設けたトナー担
持体を使用した。
以上の結果から、トナー担持体の抵抗値を1.5×106Ω
・m2以下とすることにより、安定で高濃度の現像特性が
得られることが明らかになった。
実用的には、 1)感光体の絶縁破壊の防止を考慮すると、1×104
いし1.5×106Ω・m2の抵抗値が必要である。
2)このような抵抗範囲の半導電性弾性ローラを再現よ
く製造することは容易ではない。
3)本発明で検討した半導電性ローラは、導電性ローラ
の表面導電層と現像バイアス電源の間に抵抗器を挿入し
たものと等価であることを考慮すると、トナー担持体の
表面層は1.5×106Ω・m2未満の安定な導電層とし、これ
に1×104ないし1.5×106Ω・m2に相当する保護抵抗
(約1MΩ〜100MΩ)を介して現像バイアスを印加する方
法が最も有効であると考えられる。
さらに、現像特性の向上・改善に当り、本発明におい
ては、トナー担持体の抵抗値Rが、その現像過程で全体
的にかかる電界下で、105Ω・m2以下に常に設定され
る。つまり、前記現像条件式の範囲にあっても、トナー
担持体表面のトナーの帯電量が分布している場合、逆極
性のトナーが存在し、正規の帯電トナーとは逆の挙動を
起して、地カブリを生じたり充分な画像濃度を得られな
い場合などがある。また、前記逆極性のトナーの存在
は、通常その影響が現れにくくても、環境の変動によっ
て画質の劣化をもたらすばかりでなく、トナーの浪費を
招く。この改善策としては、トナーの帯電量分布を均一
にする必要があるが、完全に逆極性のトナーをなくすの
は困難で、むしろ長期間の使用によって逆極性トナーが
増加する傾向が認められる。
本発明者らは、このような問題点について検討を進め
た結果、トナー担持体に対する平均的な印加電圧の絶対
値をたとえば200V/mm以下、好ましくは100V/mm程度以下
に設定し、トナー担持体の抵抗値Rを、その現像過程に
おいて全体的にかかる電界下で、105Ω・m2以下に調整
することによって、上記問題を容易にかつ確実に解消し
得ることを見出した。なお、上記問題の全面的な解消
は、たとえば潜像の白地部の電位と現像バイアス電位と
の差の絶対値を50V〜400Vに設定することによっても達
成し得る。
前記トナー担持体の抵抗値Rを、その現像過程におい
て全体的にかかる電界下で、105Ω・m2以下に調整する
ことによって、上記問題を容易にかつ確実に解消し得る
のは次のように考えられる。すなわち、本発明に係る現
像方法においては、トナーの挙動は静電気力によってほ
ぼ決定されるが、トナー担持体表面の帯電したトナー
は、鏡像力によりトナー担持体表面に担持されている。
したがって、前記鏡像力に打ち勝つような静電気力によ
ってトナーを移動し、潜像が現像されることになる。こ
こで、逆極性のトナーも同じ原理で移動するので、地カ
ブリ(白地部への現像)を抑えるには、逆極性のトナー
に働く静電気力を小さくしてやればよいことになり、上
記のごとくその値を設定ないし調整したことによって、
常にシャープで地カブリがなく、また均一で極めて高濃
度の良質な画像が現像される。
次に本発明の具体例を詳細に説明する。
第10図は、本発明方法の実施に用いた現像装置の要部
断面図である。現像装置10は一成分系トナー11aを収納
するトナー容器11、前記一成分系トナー11aをトナー担
持体14を供給するトナー供給ローラ14a、供給されたト
ナーを規制してトナー担持体14上に均一なトナー層を形
成するトナー層厚規制部材14b、トナー層を担持して回
転するトナー担持体14に対峙し表面に形成担持している
静電潜像が可視像化される感光体ドラム16、前記現像残
りのトナーをトナー容器11に回収するためのリカバリー
ブレード14c、トナー容器11内のトナー11aを撹拌する撹
拌子11bおよび前記トナー層厚規制部材14bを一定の荷重
でトナー担持体14に押圧するスプリング14dなどで構成
されている。
なお、第10図において、15は潜像担持体としての感光
体ドラム16に所要の静電荷を付与する帯電器、17は所要
の静電潜像を形成するための露光手段、18は前記潜像保
持体としての感光体ドラム16の静電潜像が現像により可
視像化されたものを、たとえば紙などの支持体に転写す
る転写装置、12はトナー担持体14およびトナー供給ロー
ラ14aに所要の電流を供給する直流電源、13は保護抵抗
である。
次に、上記構成の現像装置の構成部品について説明す
る。トナー担持体14は、アルミニウムやステンレスなど
の金属や、フェノール樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹
脂、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、シリコーン樹脂、メ
ラミン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、エ
ポキシ樹脂などの硬質もしくは軟質の樹脂、さらにはこ
れらの複合体などから成るものを用いることができ、内
部に磁極を配設したマグネットローラのごときものを用
いてもよい。本実施例では、弾性と導電性を有する非磁
性の(もしくは磁化されていない)トナー担持体14につ
いて例示する。このトナー担持体14としては、シャフト
の周囲に導電性ゴム層(たとえばウレタンゴム、シリコ
ーンゴム、エチレンプロピレンゴム、NBR、クロロプレ
ンゴム、ブチルゴムなどのゴム中に導電性カーボン粒子
や金属粒子、金属ファイバーなどを分散することによっ
て105Ω・m2以下の抵抗値としたもの)を設けたもの、
もしくはその表面にシリコーン樹脂、ウレタン樹脂、フ
ッ素樹脂などを被覆したもの、高抵抗ないし絶縁性のゴ
ムローラの表面に導電性の樹脂を被覆したもの、あるい
は半導電性(105Ω・m2以下)のゴムローラの表面に導
電層を設けたものなどが好適といえるが、ここでは特に
硬度30度(JISA型)のEPDMゴムローラの表面に導電性ウ
レタン塗料を塗布し、金属シャフトと塗膜表面の間の抵
抗値が105Ω・m2以下となるように調整した弾性導電ロ
ーラを用いた場合について説明する。金属シャフトの外
径は8mm、ゴムローラの外径は18mm、導電性ウレタン塗
料の厚さは20ないし200μmとした。
潜像の現像法としては、潜像面とトナー担持体14表面
とを非接触状態とし、現像電界によってトナー粒子を飛
翔させて現像を行う方法、両者を接触させて転動もしく
は摺動することにより現像を行う方法がある。本発明の
場合はいずれの方法にも適用可能であるが、本実施例に
おいては潜像面にトナー担持体14を当接する場合につい
て説明する。なお、非接触現像においては前述のqpはゼ
ロとなる。
トナー層厚規制部材14bは、先端が円柱面状もしくは
曲面状(円柱面状ないし曲面状)に加工されゴム硬度30
度ないし100度の板状高分子体で構成されており、その
先端がスプリング14dの押圧力によってトナー担持体14
の表面に当接している。規制部材14bの断面先端が円弧
もしくは曲線であることは、比較的低い押圧力で所望の
トナー薄層を形成でき、かつトナー粒子を確実に摩擦帯
電することが可能となる。先端の円柱面もしくは曲面の
曲率半径は0.1mmないし20mm、好ましくは0.5mmないし10
mmの時に良好な結果が得られる。
本実施例では、その他の現像条件として、感光体16の
表面電位(未露光部)を−500V、露光部電位を−50Vの
反転現像法によって現像した場合を示めす。すなわち、
背景電位(白地部電位)−500V、画像部電位−50V、ト
ナー担持体の導電体層には現像バイアス電源の出力を−
200V印加、保護抵抗の値を10MΩ、さらにトナー担持体
の電気抵抗値Rをトナー担持体にかかる電界全て(最低
で平均0、最大で60V/mmにおいて105Ω・m2以下、トナ
ー担持体の表面速度80mm/sec、感光体ドラムの表面速度
40mm/sec、トナー担持体と感光体ドラムとの接触幅1〜
3mm、トナーとしてスチテンアクリル樹脂、カーボンブ
ラック、帯電制御剤、ワックスおよび疎水性シリカなど
から成る負帯電型一成分非磁性トナーを用いて現像を行
ったところ、常にシャープで地カブリのない、均一で極
めて高濃度の良質な画像が得られた。また、環境条件が
変化しても上記のように設定した現像条件下では、同様
に極めて良好な画像が得られた。
[発明の効果] このように本発明によれば、常にシャープで地カブリ
のない、良好な画像を得るための現像条件を設定するこ
とが極めて容易になり、例外なく良好な現像像を得るこ
とができる。従来は現像ローラの体積抵抗値として種々
の値が提案されており、これらに従って現像を行っても
必ずしも良好な画像が得られなかったが、本発明によっ
て重要な諸パラメータを総合的に考慮した条件設定を行
うことが可能となり、真に実用性のある現像方法を得る
ことができる。
なお、実施例では非磁性一成分トナーを用いる場合に
ついて例示したが、磁性トナーを使用する現像方法にも
本発明を適用できること、また現像ローラとして弾性体
ローラを例示したが、金属や樹脂などより成る硬質の現
像ローラを用いる場合においては、多大の効果を発揮す
ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法の作用を説明するための現像装置部
分断面図、第2図は同じく本発明方法の作用を説明する
ため現像ローラの構成部分と電気的特性との関係を示す
模式図、第3図は本発明方法の作用を裏付ける計算機シ
ミュレーションのフローチャート、第4図ないし第9図
は本発明方法における現像特性のシミュレーションおよ
び実験の結果を示す特性図、第10図は本発明方法の一実
施例に用いた現像装置の断面図である。 4,14……トナー担持体(現像ローラ) 5……トナー層 6,16……潜像保持体 11……トナー容器 12……現像バイアス電源 14a……トナー供給ローラ 14b……トナー層厚規制部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 周逸 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝総合研究所内 (72)発明者 斉藤 三長 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝総合研究所内 (72)発明者 高野 浩樹 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝総合研究所内 (72)発明者 大高 善光 静岡県三島市南町6―78 東京電気株式 会社技術研究所内 (56)参考文献 特開 平3−7972(JP,A) 特開 平4−66977(JP,A) 特開 平3−72386(JP,A) 特開 平2−93671(JP,A) 特開 平1−310363(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 15/08 G03G 9/08 G03G 15/09 G03G 13/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】潜像保持体に近接配置されたトナー担持体
    の表面にトナー薄層を形成し、このトナー薄層を前記潜
    像保持体に保持された静電潜像に供給することによって
    静電潜像を可視像化する現像方法において、 現像によって潜像保持体に付着したトナーの帯電量をq
    [C/kg]、 潜像保持体との摩擦帯電によってトナーが獲得した電荷
    量をqp[C/kg]、 トナー担持体の電気抵抗値をR[Ω・m2]、 トナー担持体の有効長さをl[m]、 トナー担持体の有効表面積をSr[m2]、 現像によって潜像保持体に付着するトナーの量をmp[kg
    /m2]、 潜像保持体表面の移動速度をVp[m/sec]、 トナー担持体表面のトナー付着量をm[kg/m2]および トナー担持体表面と潜像保持体表面の速度比をk、 としたとき、これらの値が下記の条件式 |{−(q−qp)mpVpl +qp(km−mp)Vpl}・R/Sr| <100 を満たし、かつ現像時における全ての電界下でトナー担
    持体の抵抗値が105Ω・m2以下となるように調整されて
    いることを特徴とする現像方法。
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