JP2786335B2 - 軟判定値推定器および最尤系列推定器 - Google Patents

軟判定値推定器および最尤系列推定器

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JP2786335B2
JP2786335B2 JP51495595A JP51495595A JP2786335B2 JP 2786335 B2 JP2786335 B2 JP 2786335B2 JP 51495595 A JP51495595 A JP 51495595A JP 51495595 A JP51495595 A JP 51495595A JP 2786335 B2 JP2786335 B2 JP 2786335B2
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茂 小野
宏 林
朋子 田中
則昭 近藤
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Oki Electric Industry Co Ltd
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  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 この発明は、ディジタル通信用の受信機に関するもの
である。より詳細には、適応等化器とチャンネル復号器
を有する高速ディジタル通信用の受信機において、チャ
ンネル復号器で軟判定復号を行うために、適応等化器の
出力を軟判定化する軟判定値推定器に関するものであ
る。また、送信シンボルを推定する最尤系列推定器に関
するものである。
背景技術 軟判定値推定器に関する従来技術については、たとえ
ば、 文献1:Joachim Hagenauer and Peter Hoeher,「A Viter
bi algorithm with soft−decision outputs and its a
pplication」,IEEE GLOBECOM'89, IEEE Cat.No.CH2682−3/89,pp.1680−1686,1989 文献2:Jan−Eric Stjernvall,Bo Hedberg and Sven Eke
mark,「Radio test performance of a narrowband TDMA
system」,IEEE VTC'87, IEEE Cat.No.CH2429−9/87,pp293−299,1987 に記載されている。
また、最尤系列推定器については、たとえば、 文献3:Gottfried Ungerboeck,「Adaptive Max−imum−L
ikelihood Receiver for Carrier−Modulated Data−Tr
ansmission Systems」,IEEE Transactions on Communic
ations,Vol.COM−22,No.5,pp624−636,May 1974に記載
されている。
高速ディジタル通信においては、マルチパス伝搬によ
る周波数選択性フェージングのために、時間とともに伝
送路特性が大きく変動する。この変動と雑音の影響を受
けた受信信号から正しく送信シンボルを復元するため
に、適応等化器が用いられることが多い。そして、この
種の適応等化器としては文献1に示される最尤系列推定
型等化器(以下、MLSE等化器と呼ぶ)や文献2で用いら
れる判定帰還型等化器が多用されている。MLSE等化器の
最尤系列推定器では、通常、ディジタル化された受信信
号を伝送路特性に応じて特性を変化して雑音の影響を最
小化する整合フィルタに通し、その出力から送信シンボ
ル系列を最尤推定する。このときの最尤推定アルゴリズ
ムとしては、上記の文献3に示されるように、ビタビア
ルゴリズムが用いられることが多い。
又、高速ディジタル移動通信においては、一般に、送
信データが誤ることを軽減するために、畳み込み符号な
どの誤り訂正符号が用いられる。すなわち、誤り訂正符
号として畳み込み符号を用いた場合、送信データを畳み
込み符号化した送信シンボルを変調して送信し、受信時
には、変調周波数帯域からベースバンドに復調を行った
後に適応等化器により送信シンボルを推定し、その後、
畳み込み符号を復号して送信データを復元する。
畳み込み符号の復号には、通常、ビタビアルゴリズム
が用いられる。ビタビアルゴリズムによる畳み込み符号
の復号には、大きく分けて硬判定型と軟判定型の2種類
があるが、軟判定型の方が良好な特性を有する。そし
て、この軟判定型の復号を行うためには、畳み込み復号
部の入力である適応等化器の出力が軟判定値となってい
なければならない。
文献1に示されるように、適応等化器としてMLSE等化
器を用いた場合、適応等化器の出力を軟判定値とするた
めには、送信シンボルの最尤推定アルゴリズムを軟判定
出力型のビタビアルゴリズムとする必要がある。軟判定
出力型のビタビアルゴリズムでは、送信シンボルを表す
パスが確定するたびに、対応する送信シンボルの確かさ
を表す量(信頼度と呼ぶ)を更新する。このため、パス
メモリと同様に状態数×送信シンボル数のマトリックス
状の信頼度メモリが必要になる。
一方、適応等化受信器として文献2で用いられる判定
帰還型等化器を用いた場合、基本的には、適応等化器内
の判定器の前の信号を出力することにより、軟判定値を
得ることができる。
しかしながら、上述した従来の軟判定値推定器におい
ては、適応等化器としてMLSE等化器を用いた場合、状態
数×送信シンボル数のマトリックス状の信頼度メモリが
必要になり、特に考慮すべきマルチパスの最大遅延時間
が長くなると軟判定出力型のビタビアルゴリズムの考慮
する状態数が指数的に増加して、この信頼度メモリの容
量が膨大となる。また、信頼度を計算するための処理量
も大きくなるという問題点もあった。
そして、適応等化器として判定帰還型等化器を用いた
場合、一般に高速ディジタル移動通信で用いられるQPS
K,QAMといった複数ビットの情報で1シンボルを表わす
ような変調方式においては、推定された送信シンボルに
対する軟判定値は各ビットに単純に対応しない。特にバ
ースト誤りに対処するために送信側でインターリーブが
行なわれている場合、受信側の適応等化器の出力でデイ
ンターリーブを行なう必要があるが、軟判定のままこれ
を行なうことが難しいという問題があった。
発明の開示 従ってこの発明における目的は、軟判定値推定器の上
記問題点を考慮してなされたものであり、適応等化器の
種類に関係なく、小さなメモリ容量と処理量で軟判定値
を推定できる軟判定値推定器を提供することである。
また、この発明における他の目的は、最尤系列推定器
の上記問題点を考慮してなされたものであり、受信特性
を著しく劣化させることなく、小さなメモリ容量と処理
量で軟判定値を出力する最尤系列推定器を提供すること
である。
図面の簡単な説明 第1図は、軟判定値推定器の第1の実施例を示すブロ
ック図である。
第2図は、軟判定値推定器を適用する受信機の構成を
示すブロック図である。
第3図は、高速ディジタル移動通信において用いられ
るバースト信号の構成例を示す図である。
第4図は、軟判定値推定器の第2の実施例を示すブロ
ック図である。
第5図は、最尤系列推定器の実施例を示すブロック図
である。
第6図は、最尤系列推定器に用いる軟判定値計算部の
第1の実施例を示すブロック図である。
第7図は、最尤系列推定器を適用する高速ディジタル
移動通信の送受信系の構成例を示すブロック図である。
第8図は、整合フィルタ部の構成例を示すブロック図
である。
第9図は、最尤系列推定器に用いる軟判定値計算部の
第2の実施例を示すブロック図である。
第10図は、この発明の最尤系列推定器の計算機シミュ
レーション結果の例を示す図である。
発明を実施するための最良の形態 第1図は、この発明の軟判定値推定器の実施例を示す
ブロック図である。第1図において、入力端子1は記憶
部3の入力端に接続されており、記憶部3の出力端は伝
送路推定部6並びにメトリック計算部8の入力端に接続
されている。また、伝送路推定部6の出力端はメトリッ
ク計算部8の入力端に接続されている。
一方、入力端子2は記憶部4の入力端に接続されてお
り、記憶部4の出力端はシンボル反転部7の入力端に接
続されている。シンボル反転部7の出力端はメトリック
計算部8の入力端に接続され、メトリック計算部8の出
力端は記憶部5並びに減算部9の入力端に接続されてい
る。また、記憶部5の出力端は減算部9の入力端に接続
されている。そして、減算部9の出力端は乗算部10の入
力端に接続されており、乗算部10の出力端は出力端子11
に接続されている。また、前述の記憶部4の出力端は、
さらに乗算部10の入力端に接続されている。
第2図は、この発明の軟判定値推定器を適用する受信
機の構成を示すブロック図である。
第2図において、入力端子12は適応等化器13並びに軟
判定値推定部14の入力端に接続されている。また、適応
等化部13の出力端も軟判定値推定部14の入力端に接続さ
れている。軟判定値推定部14の出力端はチャンネル復号
部15の入力端に接続され、チャンネル復号部15の出力端
は出力端子16に接続されている。
次に、第1図及び第2図を参照しながら、この発明の
軟判定値推定器の動作について、信号の流れに沿って、
詳しく説明する。
第2図において、受信機の受信信号は、受信端子12よ
り適応等化部13に入力される。但し、第2図では、この
発明と直接関係しないため、受信端子12前のアンテナ、
受信端子12後の周波数変換器、復調器、各種フィルタな
どを省略している。適応等化部13では、フェージングや
マルチパスといった伝送路の特性を等化し、送信シンボ
ルを推定する。この発明の軟判定値推定方式を適用する
ためには、適応等化部13の方式は、送信シンボルを硬判
定するするものであればどのような種類のものでもよ
く、MLSE等化器や判定帰還型等化器など各種等化器を用
いることができる。また、特殊な場合であるが、特に等
化を行なわずに送信シンボルを閾値判定するだけでもよ
い。適応等化部13からの出力は、軟判定値推定部14に入
力される。
第1図において、軟判定値推定部14の入力端子1に
は、適応等化部13に入力される信号、すなわち受信端子
12からの受信信号が入力され、記憶部3に一時記憶され
る。また、軟判定値推定部14の入力端子2には、適応等
化部13からの出力信号が入力され、記憶部4に一時記憶
される。但し、第1図、第2図では特に示していない
が、記憶部3、4への信号は、通常ディジタル化されて
いる。第3図は、高速ディジタル通信において用いられ
るバースト信号の構成を示す図であり、欧州の標準ディ
ジタル移動通信システムであるGSMシステムでの例を示
している。軟判定値推定部14の処理はこのバーストを単
位として行なわれ、このため、記憶部3、4は、1バー
スト分の信号を記憶する。
記憶部3に記憶された信号は、まず、伝送路推定部6
に供給され、伝送路のインパルス応答が推定される。こ
の推定の方法としては、各種の方法が考えられるが、例
えば第3図のバースト信号を用いるGSMシステムの場
合、バースト信号の中央付近で伝送されるトレーニング
信号を用いて、比較的容易に推定を行なうことができ
る。すなわち、このトレーニング信号はインパルス状の
理想的な自己相関特性を有するように定められているた
め、伝送路推定部6では、このトレーニング信号を発生
し、記憶部3からのバースト信号のトレーニング信号部
分に対応する信号と相関を採れば、これが推定すべき伝
送路のインパルス応答を表わしている。なお、適応等化
部13がMLSE等化器として構成された場合、適応等化部13
内に伝送路推定部を有しているため、特に軟判定値推定
部14内に伝送路推定部6を設けなくても、適応等化部13
内の伝送路推定部の信号を用いればよい。
次いで、記憶部4で記憶された信号は、シンボル反転
部7で何の処理も受けずにメトリック計算部8に供給さ
れる。この信号は送信シンボルを硬判定推定した系列で
あり、メトリック計算部8では、後述する方法で、この
適応等化部13で推定し送信した送信シンボルに対するメ
トリックを計算する。そして、このメトリックは、記憶
部5に記憶される。なお、適応等化部13がMLSE等化器と
して構成されている場合、このメトリックは、適応等化
部13における最終メトリックに等しく、適応等化部13か
ら直接供給されることも可能である。
記憶部5に適応等化部13で推定した送信シンボル系列
に対するメトリックが記憶されると、シンボル反転部7
は、記憶部4に記憶されている送信シンボル系列の第1
番目のシンボルの極性を反転させたシンボル系列を作
り、メトリック計算部8に供給する。メトリック計算部
8は、このシンボル系列に対するメトリックを計算し、
減算部9に供給する。そして、減算部9において記憶部
5に記憶されているメトリック(すなわち、適応等化部
13における最終メトリックに等しいメトリック)からメ
トリック計算部8から供給されたメトリックが減算され
る。そして、減算部9の出力は乗算部10において、記憶
部4に記憶されている適応等化部13で推定した送信シン
ボル系列の第1番目のシンボルと乗算され、これが第1
番目の軟判定値として出力端子11から出力される。
その後、シンボル反転部7において、記憶部4に記憶
されている送信シンボル系列における第2番目のシンボ
ルの極性を反転させたシンボル系列を作り、そのシンボ
ル系列はメトリック計算部8に供給される。メトリック
計算部8はこの第2番目のシンボルを反転したシンボル
系列に対するメトリックを計算する。そして、減算部9
において、記憶部5に記憶されたメトリックからメトリ
ック計算部8の出力するメトリックが減算される。減算
部9の出力は、乗算部10において、記憶部4に記憶され
ている送信シンボル系列の第2番目のシンボルと乗算さ
れ、この出力が第2の軟判定値として出力端子11から出
力される。以後同様に、最後のシンボルに対する軟判定
値が得られるまで処理が続けられる。
メトリック計算部8は、後述するようにメトリックを
計算するために、適応等化部13に入力される以前の信号
である記憶部3の内容と、伝送路推定部6の出力である
伝送路のインパルス応答を必要とし、第1図に示すよう
に供給される。
軟判定値推定部14の出力端子11からの軟判定値の系列
は、チャンネル復号部15において、誤り訂正符号の軟判
定復号が行なわれる。これは、例えば誤り訂正符号とし
て畳み込み符号を用いた場合、軟判定型のビタビアルゴ
リズムを用いることができる。また、送信側のインター
リーブが行なわれている場合、デインターリーブもチャ
ンネル復号部15において行なわれる。チャンネル復号部
15からの出力データは、出力端子16より出力される。
ここで、メトリック計算部8で計算されるメトリック
について、詳細に説明する。メトリック計算部8で用い
るメトリックは、各種のものが考えられるが、最も基本
的には、二乗平均誤差である。これは、シンボル系列を
送信したときに期待される適応等化部13の入力信号(す
なわち、伝送路推定部6で推定された伝送路のインパル
ス応答とメトリックの計算において対象としたシンボル
系列との畳み込み演算によって得られた信号)と実際の
適応等化部13の入力信号との二乗平均誤差であり、以下
のように書ける。
但し、y(k)は記憶部3に記憶した適応等化部13の
入力信号、h(m)は伝送路推定部6で推定した伝送路
のインパルス応答、x(k)はメトリックを求めるため
に仮定したシンボル系列、Es/NOは瞬時SNRである。式
(1)の最初のkに関するΣはシンボル系列の長さまで
の和を採る。このメトリックは、定数を乗算しても、定
数を加算してもよい。
さて、高速ディジタル移動通信においては、QPSKやQA
Mといった複数ビットの情報で1シンボルを表わすよう
な変調方式を用いることが多い。第4図は、このような
場合に適用するこの発明の軟判定値推定器の実施例を示
すブロック図である。第1図と同じ要素には同じ符号を
付している。第4図において、入力端子1は記憶部3の
入力端に接続されており、記憶部3の出力端は伝送路推
定部6ならびにメトリック計算部8の入力端に接続され
ている。また、伝送路推定部6の出力端もメトリック計
算部8の入力端に接続されている。
一方、入力端子2はビット展開部17の入力端に接続さ
れており、ビット展開部17の出力端は記憶部4の入力端
に接続されている。記憶部4の出力端はビット反転部18
ならびにユニポーラ/バイポーラ変換部19(以下U/B変
換部19)の入力端に接続されている。ビット反転部18の
出力端はメトリック計算部8入力端に接続されており、
メトリック計算部8の出力端は記憶部5ならびに減算部
9の入力端に接続されている。また、記憶部5の出力端
は減算部9の入力端に接続されている。そして、減算部
9の出力端は乗算部10の入力端に接続されている。ま
た、乗算部10の入力端は前述したU/B変換部19の出力端
に接続されている。乗算部10の出力端は出力端子11に接
続されている。
第4図において、入力端子1には、適応等化部13に入
力される信号、すなわち受信端子12からの受信信号が供
給され、記憶部3に一時記憶される。供給された適応等
化部13の入力信号は、第1図の場合と同様に伝送路推定
部6において伝送路のインパルス応答が推定され、その
結果がメトリック計算部8に供給される。
一方、入力端子2には、適応等化部13から出力された
送信シンボルを硬判定した系列が供給される。その送信
シンボルを硬判定した系列は、まず、ビット展開部17に
おいて、各シンボルを表わすビットに展開される。そし
て、この出力ビット列が、記憶部4に記憶される。次
に、記憶部4に記憶されたビット列は、まず、ビット反
転部18で何の処理も受けずにメトリック計算部8に供給
され、後述する方法で、メトリックが計算される。そし
て、このメトリックは、記憶部5に記憶される。
記憶部5に記憶部4のビット列に対するメトリックが
記憶されたら、ビット反転部18は、記憶部4に記憶され
ているビット列の第1番目のビットを反転したビット列
を作り、メトリック計算部8に供給する。メトリック計
算部8は、このビット列に対するメトリックを計算し、
次に、減算部9において記憶部5に記憶されているメト
リックからメトリック計算部8の出力するメトリックが
減算される。そして、減算部9の出力は、乗算部10にお
いて、記憶部4に記憶されているビット列の第1番目の
ビットをU/B変換部において(0,1)→(+1,−1)変換
した値と乗算される。そして、乗算結果が、第1番目の
軟判定値として出力端子11から出力される。
その後、ビット反転部18において、記憶部4に記憶さ
れているビット列の第2番目のビットを反転させたビッ
ト列が作られ、メトリック計算部8に供給される。メト
リック計算部8はこの第2番目のビットを反転したビッ
ト列に対するメトリックを計算する。そして、減算部9
において、記憶部5に記憶されたメトリックからメトリ
ック計算部8に出力するメトリックが減算される。減算
部9の出力は、乗算部10において、記憶部4に記憶され
ているビット列の第2番目のビットをU/B変換部におい
て(0,1)→(+1,−1)変換した値と乗算され、この
出力が第2の軟判定値として出力端子11から出力され
る。以下同様に最後ビットまで処理が行なわれる。
メトリック計算部8で用いるメトリックは、第1図の
場合と同様に各種のものが考えられる。すなわち、第1
図に対して用いたメトリックを、ビットに関連するよう
に変換すればよい。メトリックとして二乗平均誤差を用
いた場合、ビット列を変調理論に基づいてシンボル列に
変換し、式(1)を用いてメトリックを計算することが
できる。
なお、以上に説明した第1図、第2図、第4図では、
この発明を構成する機能ブロックで表わして、それぞれ
を個別のハードウェアで実現するように表現している
が、DSPなどを用いて、ソフトウェアで機能を分割して
表現することも可能である。
続いて、上述した軟判定値推定器を最尤系列推定器に
応用した実施例を以下に示す。
第5図は、最尤系列推定器の実施例を示すブロック図
である。第5図において、入力端子21は、記憶部22の入
力端に接続されており、記憶部22の出力端は、伝送路推
定部25ならびに整合フィルタ23の入力端に接続されてい
る。更に、伝送路推定部25の出力端は係数設定部24の入
力端に接続されており、係数設定部24の出力端は整合フ
ィルタ部23の入力端に接続されている。そして、整合フ
ィルタ部23の出力端は記憶部26の入力端に接続されてお
り、記憶部26の出力端は硬判定値計算部27の入力端に接
続されている。また、前述の伝送路推定部25の出力端
も、硬判定値推定部27の入力端に接続されている。硬判
定値計算部27の出力端は、軟判定値計算部28の入力端に
接続されており、軟判定値計算部28の入力端には、さら
に伝送路推定部25ならびに記憶部26の出力端が接続され
ている。そして、軟判定値計算部28の出力端は出力端子
29に接続されている。
第6図は、最尤系列推定器に用いる軟判定値計算部28
の実施例を示すブロック図である。第1図と同じ要素に
は、同じ参照符号を付している。第6図において、入力
端子2は、記憶部4の入力端に接続されている。記憶部
4の出力端は、シンボル反転部7の入力端に接続されて
おり、シンボル反転部7の出力端は、メトリック計算部
8の入力端に接続されている。さらに、メトリック計算
部8の入力端には、第5図で示した伝送路推定部25と記
憶部26の出力端が、入力端子14、15を介してそれぞれ接
続されている。メトリック計算部8の出力端は、記憶部
5および減算部9の入力端に接続されている。そして、
記憶部5の出力端は減算部9の入力端に接続されてい
る。減算部9の出力端は乗算部10の入力端に接続され、
乗算部10の入力端には更に記憶部4の出力端が接続され
ている。そして、乗算部10の出力端は、出力端子11に接
続されている。
第7図は、この発明の最尤系列推定器を適用する高速
ディジタル移動通信の送受信系の構成例を示すブロック
図である。第7図において、送信データ入力端子30は、
符号化部31に接続されている。符号化部31の出力端は変
調部32の入力端に接続されており、変調部32の出力端は
伝送路33を介して周波数変換部34の入力端に接続されて
いる。周波数変換部34の出力端は低域通過フィルタ(LP
Fと略す)部35の入力端に接続されており、LPF部35の出
力端はA/D変換部36の入力端に接続されている。A/D変換
部36の出力端は、最尤系列推定部37の入力端に接続され
ており、最尤系列推定部37の出力端は復号部38の入力端
に接続されている。復号部38の出力端はデータ出力端子
39の出力端に接続されている。そして、最尤系列推定部
37が第5図全体に対応している。
次に、第5図から第7図を参照しながら、この発明の
最尤系列推定器について、信号の流れに沿って、詳しく
説明する。第7図において、送信データが、送信データ
入力端子30より符号化部31に供給されると、例えば畳み
込み符号を用いて誤り訂正符号化が行われる。そして、
符号化部31の出力は、変調部32において、無線周波数帯
域へと変調され、電波として出力される。
電波は空間を伝搬し、受信機に到達する。第7図で
は、空間を伝送路33で表している。受信機に到達した受
信信号は、周波数変換部34において、同期検波などによ
りベースバンド信号に周波数変換される。このとき、変
調部32の変調方式がQPSKやMSKといった直交変調型の方
式であれば、同相成分と直交成分の2つが出力される。
この場合、周波数変換部34以降は、全て同相と直交の2
つの信号を取り扱うことになる。周波数変換部34からの
信号は、LPF部35において所望周波数帯域外の雑音を除
去され、A/D変換部36においてディジタル信号に変換さ
れる。A/D変換部36の出力のディジタル信号が、最尤系
列推定部37に供給される。
ここで、最尤系列推定部37についてさらに詳細に説明
すると、最尤系列推定部37に供給されたディジタル信号
は、第5図に示したように、入力端子21を介して記憶部
22に一時記憶される。高速ディジタル移動通信において
は、一般に、信号はバーストを構成して伝送される。最
尤系列推定部37の処理はこのバーストを単位として行わ
れるため、記憶部22には1バースト分の信号が記憶され
る。
記憶部22に記憶された信号は、まず、伝送路推定部25
に供給され、伝送路のインパルス応答が推定される。こ
の推定の方法としては、各種の方法が考えられるが、例
えば第3図のバーストを用いるGSMシステムの場合、バ
ーストの中央付近で伝送されるトレーニング信号を用い
て、比較的容易に推定を行うことができる。すなわち、
このトレーニング信号はインパルス状の理想的な自己相
関特性を有するように定められているため、伝送路推定
部25では、このトレーニング信号を発生し、記憶部22か
らのバーストのトレーニング信号部分に対応する信号と
相関を採れば、これが推定すべき伝送路のインパルス応
答を表している。
記憶部22に記憶された信号は、一方、整合フィルタ部
23にも供給される。第8図は整合フィルタ部3の構成例
を示すブロック図である。第8図は、いわゆるトランス
バーサル型のディジタルフィルタであり、次数Nが5の
場合に対応する図となっている。入力端子310から入力
されたディジタル信号は、ディジタル信号のサンプリン
グ周期Tに等しい遅延時間を有する遅延部321、322、
…、32Nを順次に通過する。その際、入力端子310と遅延
部321、322、…、32Nからのそれぞれの出力信号が、乗
算部330、331、…、33Nにおいて、それぞれタップ係数C
0、C1、…CNを乗算される。そして、乗算部330、331、
…、33Nの出力信号が、加算部340で全て加算され、出力
端子350に出力される。但し、直交変調型においては、
同相成分を実数部、直交成分を虚数部として、便宜上複
素数で信号を表すことが普通であり、この場合、タップ
係数C0、C1、…、CNは複素数となる。タップ係数C0、C
1、…,CNは、雑音の影響を最小化する整合フィルタとし
て作用するためには、伝送路のインパルス応答の時間反
転複素共役となるように設定する必要がある。
上述した設定は、伝送路推定部25の出力の伝送路のイ
ンパルス応答を入力として、係数設計部24でこの時間反
転複素共役を採ることにより行われ、これが整合フィル
タ部23にタップ係数として供給される。
整合フィルタ部23の出力信号は、記憶部26に一時記憶
される。記憶部26に記憶された信号は、まず、硬判定値
推定部27に供給され、供給された信号は最尤推定アルゴ
リズムを用いて送信シンボル系列の最尤推定が行われ
る。このときの最尤推定アルゴリズムとしては、例えば
文献1に示されるようなビタビアルゴリズムを用いるこ
とができる。ビタビアルゴリズムは、後で具体的に述べ
るメトリックと呼ばれる評価量を用いて、最も確からし
い送信シンボルを逐次的に選択決定するものである。そ
して、このメトリックを計算するために、伝送路推定部
25で得た伝送路のインパルス応答が必要になる。硬判定
値推定部27の出力信号は、軟判定値計算部28に供給さ
れ、軟判定値の計算が行われる。
軟判定値の計算についてさらに詳細に説明すると、軟
判定値計算部28に入力された信号は、第6図に示したよ
うに、入力端子2を介して記憶部4に一時記憶される。
記憶部4に記憶された信号、すなわち、入力端子2に入
力された信号は、硬判定値推定部27で推定された送信シ
ンボル系列の硬判定値(推定送信シンボル系列)であ
り、まず、シンボル反転部7で何の処理も受けずにメト
リック計算部8に供給される。メトリック計算部8で
は、入力された推定送信シンボル系列に対するメトリッ
クが計算される。ただし、推定送信シンボルに対するメ
トリックは、硬判定値推定部27における最終メトリック
に等しく、硬判定値推定部27から直接供給されることも
可能である。メトリック計算部8で計算された最終メト
リックに等しいメトリックは、記憶部5に記憶される。
その後、シンボル反転部7は、記憶部4に記憶されて
いる送信シンボル系列の第1番目のシンボルの極性を反
転したシンボル系列を作り、メトリック計算部8に供給
する。メトリック計算部8は、この第1番目のシンボル
の極性を反転したシンボル系列に対するメトリックを計
算する。そして、記憶部5に記憶されたメトリックが減
算部9に供給され、同時に、メトリック計算部8で計算
されたメトリックも減算部9に供給される。そして、減
算部9においては、記憶部5に記憶されているメトリッ
ク(すなわち、硬判定値推定部27における最終メトリッ
クに等しいメトリック)からメトリック計算部8の出力
するメトリックが減算される。そして、減算部9の出力
は、乗算部10において、記憶部4に記憶されている推定
した送信シンボル系列の第1のシンボルと乗算され、こ
れが第1の軟判定値として出力端子11から出力される。
その後、シンボル反転部7において、記憶部4に記憶
されている推定した送信シンボル系列における第2番目
のシンボルの極性を反転させたシンボル系列を作り、そ
のシンボル系列はメトリック計算部8に供給される。メ
トリック計算部8は、この第2番目のシンボルの極性を
反転したシンボル系列に対するメトリックを計算する。
そして、減算部9において、記憶部5に記憶されたメト
リックからメトリック計算部8から出力されたメトリッ
クが減じられる。そして、減算部9の出力は、乗算部10
において、記憶部4に記憶されている推定送信シンボル
系列の第2番目のシンボルと乗算され、これが第2の軟
判定値として出力端子11から出力される。以下同様に、
最後のシンボルに対する軟判定値が得られるまで処理が
行われる。
メトリック計算部8は、前述したメトリックを計算す
るために、整合フィルタ部23の出力である記憶部26の内
容と、伝送路推定部25の出力である伝送路のインパルス
応答を必要とする。その記憶部26の内容と伝送路のイン
パルス応答は、メトリック計算部8に、それぞれ入力端
子14と15から供給される。最尤系列推定部37の出力端子
29からの軟判定値の系列は、復号部38に供給され、誤り
訂正符号の軟判定復号が行われる。これは、例えば誤り
訂正符号として畳み込み符号を用いた場合、軟判定型の
ビタビアルゴリズムを用いて行うことができる。復号部
38からの出力データは、復号データ出力端子39より出力
される。
硬判定値推定部27の最尤推定アルゴリズムや軟判定値
計算部28内のメトリック計算部8で用いるメトリック
は、各種のものが考えられるが、最も基本的には文献2
に示される二乗平均誤差である。これは、シンボル系列
を送信したときに期待される整合フィルタ部23の入力信
号、すなわち、伝送路推定部25で推定された伝送路のイ
ンパルス応答とメトリックの計算において対象としたシ
ンボル系列との畳み込み積分演算によって得られた信号
と、実際の整合フィルタ部23の入力信号との二乗平均誤
差であり、以下のように書ける。
但し、y(k)は整合フィルタ部23の入力信号であ
り、すなわち、記憶部22に記憶した最尤系列推定部37の
入力信号である。また、h(m)は伝送路推定部25で推
定した伝送路のインパルス応答、x(k)はメトリック
の計算において対象としたシンボル系列、Es/NOは瞬時S
NRである。式(1)の最初のkに関するΣはシンボル系
列の長さまで和を採り、後ろのmに関するΣは伝送路の
インパルス応答h(m)が値を有する範囲で和を採る。
式(1)は最も基本的なメトリックであるが、前述し
たように整合フィルタ23は雑音の影響を最小化するもの
であるから、信号の評価は、一般に整合フィルタ23の前
よりも後ろで行う方が良い。このため、メトリックとし
て、シンボル系列を送信したときに期待される整合フィ
ルタ部3の出力信号と実際の整合フィルタ部23の出力信
号との二乗平均誤差を採れば、以下のように書ける。
但し、z(k)は整合フィルタ部23の出力信号であ
る。また、s(m)は伝送路推定部25で推定した伝送路
のインパルス応答h(m)が整合フィルタ部23を通過し
たときの応答を表しており、整合フィルタ部23の伝達関
数をg(m)として、 と書ける。整合フィルタ23の伝達関数g(m)は伝送路
のインパルス応答h(m)の時間反転複素共役を採った
ものとなっているため、s(m)は伝送路のインパルス
応答の自己相関になる。また、式(2)の最初のkに関
するΣはシンボル系列の長さまで和を採り、後ろのmに
関するΣは伝送路のインパルス応答の自己相関s(m)
が値を有する範囲で和を採り、また、式(3)のnに関
するΣは整合フィルタ部23のタップ数だけ和を採る。ま
た、このメトリックは、定数を乗算しても、定数を加算
してもよい。
さて、上記の式(1)または式(2)に示した二乗平
均誤差は、基本的なメトリックであるが、計算が複雑な
ため、文献1に示されるように、式(4)に示すこれを
変形した量をメトリックとして用いることが多い。
但し、Re[ ]は[ ]内の実数部を採ることを示
し、*は複素共役を採ることを示す。また、nに関する
Σは仮定したシンボル系列の長さまで和を採り、i、k
に関するΣは伝送路のインパルス応答の長さだけ和を採
ることを示している。式(4)は、シンボル系列と整合
フィルタ部3の出力の相互相関の実数部の2倍から、シ
ンボル系列と伝送路のインパルス応答の相互相関の自己
相関を減ずることを意味している。式(4)は、次のよ
うにも変形できる。
また、これに、定数を乗算しても、定数を加算しても
よい。式(5)のメトリックを用いて、第6図に示す軟
判定値計算部28の処理を行うと、これは、次の式を実行
することと等価になる。
但し、kに関するΣは伝送路のインパルス応答の自己
相関s(n−k)が値を有する範囲でk=n以外のとき
に和を採ることを意味する。このため、軟判定値計算部
28は式(6)を演算してもよいことになる。
第9図は、この発明の最尤系列推定器に用いる軟判定
値計算部28の別の実施例を示すブロック図であり、特
に、前述した式(6)を利用して実現するものである。
そして、第6図と同じ要素には、同じ参照符号を付して
いる。第9図において、入力端子2には、硬判定値推定
部27から出力されたシンボル系列が供給される。入力端
子2に供給されたシンボル系列は、そのまま記憶部4に
一時記憶される。また、入力端子15には、伝送路推定部
25から伝送路のインパルス応答が入力される。そして、
まず、自己相関計算部41が、入力端子15から入力された
伝送路のインパルス応答の自己相関(式(3))を計算
する。
この計算が終わるのを待って、積和部43は、記憶部4
に記憶されているシンボル系列の最初のシンボルと自己
相関計算部41の出力である自己相関関数の時間原点を合
わせて積和演算をする。具体的には、式(6)のkに関
するΣの演算を行う。積和部43の出力は、減算部44に出
力される。また、減算部44には入力端子14が接続され、
整合フィルタ部23の最初の出力が、入力端子14を介して
供給される。そこで、演算部44は、その整合フィルタ部
23の最初の出力から積和部43の出力を減算する。減算が
行なわれた減算部44の出力は、乗算部45に供給される。
次に、複素共役部42が先の記憶部4からの最初のシン
ボルから複素共役を採り、この出力が、乗算部45に入力
される。そこで、乗算部45は、複素共役部42の出力と減
算部44の出力を乗算し、その結果を実数部選択部46に出
力する。実数部選択部46は、乗算部45から出力された乗
算結果から実数のみを選択して出力する。そして、実数
部選択部46の出力が、第1番目の軟判定値として出力端
子11から出力される。その後記憶部4に記憶されている
シンボル系列の2番目のシンボルに対して同様の処理が
行われ、第2番目の軟判定値として出力端子11から出力
され、以下同様に最後のシンボルまで処理が行われる。
なお、式(6)にある定数4の乗算は、乗算部45で行っ
てもよいし、省略してもよい。
さて、送信するバーストの長さに対して、伝送路が時
間的に速く変化する場合、伝送路推定部25で推定した伝
送路のインパルス応答が定常とは見なせなくなる。この
場合、整合フィルタ部23の処理が、かえって性能を劣化
させることがある。この場合、整合フィルタ部23を無処
理、もしくは、第5図における記憶部22の出力をそのま
ま硬判定値推定部7に入力した方がよい。この場合に
も、この発明に特徴的な軟判定値の計算は有効である。
ただし、記憶部22の出力をそのまま硬判定値推定部7に
入力した場合、記憶部22の出力は、軟判定値計算部28に
も入力される。
なお、以上に説明した第5図、第6図、第7図、第8
図、第9図では、この発明を構成する機能をブロックで
表して、それぞれを個別のハードウエアで実現するよう
に表現しているが、DSPなどを用いて、ソフトウエアで
機能を分割して実現することも可能である。第10図は、
この発明の最尤系列推定器の計算機シミュレーション結
果の例を示す図である。横軸に1ビット当たりの信号電
力と雑音電力密度の比Eb/NO、縦軸にビット誤り率を採
っている。また、この場合、GSMシステムの条件を前提
としている。第10図は、この発明の最尤系列推定器が軟
判定型のビタビアルゴリズムを用いた従来の最尤系列推
定器とほぼ同じ性能を有することを示している。
産業上の利用可能性 上述したように、この発明は、適応等化部の出力する
硬判定推定値の送信シンボル系列あるいは送信ビット列
から軟判定値を推定することができる。したがって、適
応等化器の種類に関係なく、また、小さなメモリ容量と
処理量で軟判定値を推定する軟判定値推定器を提供する
ことができる。
さらに、この発明を用いた最尤系列推定器は、軟判定
出力型のビタビアルゴリズムを用いることなく、硬判定
値の系列を推定した後に軟判定値の系列を計算すること
ができる。さらに、この計算は、硬判定値の系列と整合
フィルタの出力と伝送路のインパルス応答とから計算さ
れるため、最尤系列推定器は、信頼度メモリが不要とな
り、小さなメモリと処理量で軟判定値を出力することが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 近藤 則昭 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電 気工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−230430(JP,A) 特開 昭61−161027(JP,A) 特開 平3−253123(JP,A) 特表 平5−504872(JP,A) 欧州公開467522(EP,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H03M 13/12 H04L 25/30 H04L 27/00 WPI EPAT

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】適応等化器で推定した送信シンボル系列に
    対するメトリックを計算する第1のメトリック計算手段
    と、 前記送信シンボル系列の内で軟判定値を求める位置のシ
    ンボルの極性を反転したシンボル系列を生成すると共
    に、前記シンボル系列に対するメトリックを計算する第
    2のメトリック計算手段と、 前記第1のメトリック計算手段で得られたメトリックか
    ら前記第2のメトリック計算手段で得られたメトリック
    を減ずる減算手段と、 前記減算手段の出力を前記送信シンボル系列内で軟判定
    値を求める位置のシンボルと乗算する乗算手段と、 を有することを特徴とする軟判定値推定器。
  2. 【請求項2】前記送信シンボル系列の内で軟判定値を求
    める位置のシンボルを極性を反転させたシンボル系列を
    生成するシンボル反転手段と、 適応等化器で推定した送信シンボル系列に対する第1の
    メトリック、および前記シンボル系列に対する第2のメ
    トリックを順次計算するメトリック計算手段と、 前記第1のメトリックから第2のメトリックを減じる減
    算手段と、 前記減算手段の出力を前記送信シンボル系列内で軟判定
    値を求める位置のシンボルと乗算する乗算手段と、 を有することを特徴とする軟判定値推定器。
  3. 【請求項3】前記メトリックは、伝送路のインパルス応
    答とメトリックの計算において対象としたシンボル系列
    との畳み込み演算によって得られた信号と適応等化器へ
    の入力信号との二乗平均誤差と等価であるか、その定数
    倍あるいは定数加算したものであることを特徴とする請
    求項1もしくは2に記載の軟判定値推定器。
  4. 【請求項4】適応等化器で推定した送信シンボルを変調
    方式に応じて送信ビット列に展開するビット展開手段
    と、 前記ビット展開手段で得られた送信ビット列に対するメ
    トリックを計算する第1のメトリック計算手段と、 前記送信ビット列内で軟判定値を求める位置のビットを
    反転したビット列を生成すると共に、前記ビット列に対
    するメトリックを計算する第2のメトリック計算手段
    と、 前記第1のメトリック計算手段で得られたメトリックか
    ら第2のメトリック計算手段で得られたメトリックを減
    じる減算手段と、 前記ビット列内で軟判定値を求める位置のビットを±1
    のバイポーラ値に変換するユニポーラ/バイポーラ変換
    手段と、 前記ユニポーラ/バイポーラ変換手段の出力を前記減算
    手段の出力と乗算する乗算手段と、 を有することを特徴とする軟判定値推定器。
  5. 【請求項5】適応等化器で推定した送信シンボルを変調
    方式に応じて送信ビット列に展開するビット展開手段
    と、 前記送信ビット列内で軟判定値を求める位置のビットを
    反転したビット列を生成するビット反転手段と、 前記ビット展開手段で得られた送信ビット列に対する第
    1のメトリック、および前記ビット反転手段から得られ
    た前記ビット列に対する第2のメトリックを順次計算す
    るメトリック計算手段と、 前記第1のメトリックから第2のメトリックを減じる減
    算手段と、 前記送信ビット列内で軟判定値を求める位置のビットを
    ±1のバイポーラ値に変換するユニポーラ/バイポーラ
    変換手段と、 前記ユニポーラ/バイポーラ変換手段の出力を前記減算
    手段の出力と乗算する乗算手段と、 を有することを特徴とする軟判定値推定器。
  6. 【請求項6】入力信号から伝送路のインパルス応答を推
    定する伝送路推定手段と、 前記伝送路のインパルス応答に基づいたタップ係数によ
    って、前記入力信号における雑音の影響を最小化する整
    合フィルタ手段と、 前記整合フィルタ手段の出力から、前記伝送路のインパ
    ルス応答を用いて送信シンボル系列を最尤推定する硬判
    定値推定手段と、 前記硬判定値推定手段の出力から、前記整合フィルタ手
    段の出力と前記伝送路のインパルス応答を用いて軟判定
    値を計算する軟判定値計算手段と、 を有することを特徴とする最尤系列推定器。
  7. 【請求項7】入力信号から伝送路のインパルス応答を推
    定する伝送路推定手段と、 前記入力信号から、前記伝送路のインパルス応答を用い
    て送信シンボル系列を最尤推定する硬判定値推定手段
    と、 前記硬判定値推定手段の出力から、前記入力信号と前記
    伝送路のインパルス応答を用いて軟判定値を計算する軟
    判定値計算手段と、 を有することを特徴とする最尤系列推定器。
  8. 【請求項8】前記軟判定値計算手段は、 前記硬判定値推定手段から出力された推定送信シンボル
    系列に対するメトリックを計算する第1のメトリック計
    算手段と、 前記推定送信シンボル系列の内で軟判定値を求める位置
    のシンボルの極性を反転したシンボル系列を生成すると
    共に、前記シンボル系列に対するメトリックを計算する
    第2のメトリック計算手段と、 前記第1のメトリック計算手段で得られたメトリックか
    ら前記第2のメトリック計算手段で得られたメトリック
    を減算する減算手段と、 前記減算手段の出力を前記推定送信シンボル系列の内で
    軟判定値を求める位置のシンボルと乗算する乗算手段
    と、 を有することを特徴とする請求項6もしくは7に記載の
    最尤系列推定器。
  9. 【請求項9】前記軟判定値計算手段は、 前記硬判定値推定手段から出力された推定送信シンボル
    系列の内で軟判定値を求める位置のシンボルの極性を反
    転させたシンボル系列を生成するシンボル反転手段と、 前記硬判定値推定手段から出力された推定送信シンボル
    系列に対する第1のメトリック、および前記シンボル反
    転手段から出力された前記シンボル系列に対する第2の
    メトリックを順次計算するメトリック計算手段と、 前記第1のメトリックから第2のメトリックを減じる減
    算手段と、 前記減算手段の出力を前記送信シンボル系列内で軟判定
    値を求める位置のシンボルと乗算する乗算手段と、 を有することを特徴とする請求項6もしくは7に記載の
    最尤系列推定器。
  10. 【請求項10】前記メトリックは、 前記伝送路のインパルス応答とメトリックの計算におい
    て対象としたシンボル系列とから畳み込み積分演算によ
    り算出された出力を整合フィルタに通した出力と、前記
    整合フィルタ手段の出力との二乗平均誤差であるか、前
    記二乗平均誤差を定数倍あるいは定数加算したものであ
    ることを特徴とする請求項8もしくは9に記載の最尤系
    列推定器。
  11. 【請求項11】前記メトリックは、 前記硬判定値推定手段で推定されたシンボル系列と整合
    フィルタ手段の出力の相互相関の実数部の2倍から、前
    記メトリックの計算において対象としたシンボル系列と
    前記伝送路のインパルス応答との相互相関の自己相関を
    減じた算出値か、前記算出値に定数倍あるいは定数加算
    したものであることを特徴とする請求項8もしくは9に
    記載の最尤系列推定器。
  12. 【請求項12】前記軟判定値計算手段は、 前記伝送路のインパルス応答の自己相関を計算する自己
    相関計算手段と、 前記硬判定値推定手段で推定した推定送信シンボル系列
    の軟判定値を求めるシンボルと自己相関計算手段で計算
    した自己相関の時間原点を合わせて積和を採る積和手段
    と、 軟判定値を求めるシンボルに対応する位置の前記整合フ
    ィルタ手段の出力から前記積和手段の出力を減算する減
    算手段と、 前記軟判定値を求めるシンボルの複素共役を採る複素共
    役手段と、 前記減算手段の出力と前記複素共役手段の出力を乗算す
    る乗算手段と、 前記乗算手段の出力の実数部を採る実数部選択手段と、 を有することを特徴とする請求項6に記載の最尤系列推
    定器。
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