JP2786218B2 - 知識情報生成システム - Google Patents
知識情報生成システムInfo
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Description
【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は、各種制御対象の運転に関連する知識情報を
制御対象の運転状態情報より自動的に生成するシステム
に係り、特に複雑なプロセスから成る大規模制御対象の
運転に寄与する知識工学応用エキスパートシステムにお
ける知識データベースの構築に好適なシステムに関す
る。
制御対象の運転状態情報より自動的に生成するシステム
に係り、特に複雑なプロセスから成る大規模制御対象の
運転に寄与する知識工学応用エキスパートシステムにお
ける知識データベースの構築に好適なシステムに関す
る。
近年、各種の分野において人工知脳AI(Artificial I
ntelligence)の考えを利用した知識工学応用エキスパ
ートシステムの開発が広く行なわれている。これらのシ
ステムは質問事項に対して、既に蓄積された経験の中か
ら解決策や失敗策を抽出して表示し出力し、あるいは更
に各種制御対象に対する制御をも計算機により行なおう
とするものであるが、この実現に際し最大の問題点は運
転員等のエキスパートの過去の経験を知識として大量に
精度よく収集することが困難なことだとされている。こ
の原因をエキスパートシステムを制御対象の運転に適用
する場合で考えてみると、 1.中・大規模事故の経験は記録も完備しており運転員の
記憶も鮮明であるが、小規模事故あるいは事故迄は到ら
なかつた事象の場合には記録はなく記憶も不鮮明なのが
普通である。
ntelligence)の考えを利用した知識工学応用エキスパ
ートシステムの開発が広く行なわれている。これらのシ
ステムは質問事項に対して、既に蓄積された経験の中か
ら解決策や失敗策を抽出して表示し出力し、あるいは更
に各種制御対象に対する制御をも計算機により行なおう
とするものであるが、この実現に際し最大の問題点は運
転員等のエキスパートの過去の経験を知識として大量に
精度よく収集することが困難なことだとされている。こ
の原因をエキスパートシステムを制御対象の運転に適用
する場合で考えてみると、 1.中・大規模事故の経験は記録も完備しており運転員の
記憶も鮮明であるが、小規模事故あるいは事故迄は到ら
なかつた事象の場合には記録はなく記憶も不鮮明なのが
普通である。
2.知識を供給すべき運転員自身、日常の何気ない経験が
計算機に蓄積されエキスパートシステムの知識として利
用するに足る情報であるとは理解していない。
計算機に蓄積されエキスパートシステムの知識として利
用するに足る情報であるとは理解していない。
こと等が挙げられている。
しかるに、中・小規模事故は経験例もわずかでありこ
のようなむしろ特殊事例の経験のみでは有効な知識群を
構成し得ない。そのうえ制御対象に適用されるエキスパ
ートシステムはこのような事故に到ることなく運転すべ
き使命を有するものであるから、むしろ小規模事故ある
いは事故には到らなかつた事象等のどちらかと言えば日
常運転の中で経験される些細な現象の中から知識を収集
すべきである。
のようなむしろ特殊事例の経験のみでは有効な知識群を
構成し得ない。そのうえ制御対象に適用されるエキスパ
ートシステムはこのような事故に到ることなく運転すべ
き使命を有するものであるから、むしろ小規模事故ある
いは事故には到らなかつた事象等のどちらかと言えば日
常運転の中で経験される些細な現象の中から知識を収集
すべきである。
従来これらの知識収集に関しては幾つかのものが知ら
れているが、これらは計算機等により設定した状況に対
してエキスパート自身がどう反応し行動するかを知識と
して収得するものであつた。例えば、特開昭60−203576
号は列車のダイヤグラム作成の為の列車のルールを獲得
するシステムに関する発明であり、知識工学者やエキス
パート自身が異常状態(ダイヤグラムの乱れ等)を設定
することによりその状況を模擬表示し、現実問題に直面
したという臨場感をもつてエキスパートからの知識を引
出しやすくしようというものである。特開昭59−167771
号は、構造化手法を用いて体系化された知識の因果関係
を利用して究極的原因を探り出していく「質問」を作り
出し、専門家との連係により、知識を獲得していくシス
テムに関するものである。しかるにこれらのものでは、
設問を設定すること自体が困難であり制御対象の実運転
に則した知識情報を効率よく大量に収得できないという
問題点があつた。
れているが、これらは計算機等により設定した状況に対
してエキスパート自身がどう反応し行動するかを知識と
して収得するものであつた。例えば、特開昭60−203576
号は列車のダイヤグラム作成の為の列車のルールを獲得
するシステムに関する発明であり、知識工学者やエキス
パート自身が異常状態(ダイヤグラムの乱れ等)を設定
することによりその状況を模擬表示し、現実問題に直面
したという臨場感をもつてエキスパートからの知識を引
出しやすくしようというものである。特開昭59−167771
号は、構造化手法を用いて体系化された知識の因果関係
を利用して究極的原因を探り出していく「質問」を作り
出し、専門家との連係により、知識を獲得していくシス
テムに関するものである。しかるにこれらのものでは、
設問を設定すること自体が困難であり制御対象の実運転
に則した知識情報を効率よく大量に収得できないという
問題点があつた。
以上のことから本発明においては、制御対象の実運転
に則した知識情報を効率よく大量に収得することのでき
る知識情報生成システムを提供することを目的とする。
に則した知識情報を効率よく大量に収得することのでき
る知識情報生成システムを提供することを目的とする。
本発明においては、制御対象のプロセスデータ間の関
係を事前に把握して基本ルールとして記憶し、実際の制
御対象から入力したプロセスデータの変動からこのプロ
セスデータに関して記憶されている基本ルールのみを抽
出し、基本ルールに記述のプロセスデータの変化とトリ
ガーとなつたプロセスデータとからプロセスデータ間の
より詳細な関連を知り、知識とする。
係を事前に把握して基本ルールとして記憶し、実際の制
御対象から入力したプロセスデータの変動からこのプロ
セスデータに関して記憶されている基本ルールのみを抽
出し、基本ルールに記述のプロセスデータの変化とトリ
ガーとなつたプロセスデータとからプロセスデータ間の
より詳細な関連を知り、知識とする。
具体的には、例えば以下のようになる。
第1の発明は、知識情報生成システムであって、 (a)制御対象のプロセスデータ毎に基本ルールとして
予め定められた、前記プロセスデータとこのプロセスデ
ータに関連する他のプロセスデータ及びこれらプロセス
データ間の関連を記憶した基本ルール群格納部5と、 (b)制御対象のプラントから得られるプロセスデータ
検出値が変化、或いは所定の関係を逸脱した場合に、 該変化、或いは所定の関係を逸脱したプロセスデータ検
出値に関連する基本ルールを前記基本ルール群格納部5
から取り出し、 前記プロセスデータ検出値と、前記取り出した基本ルー
ルに前記プロセスデータ検出値に対応するプロセスデー
タに関連するプロセスデータとして規定されているプロ
セスデータのプロセスデータ検出値とを、制御対象のプ
ラントから検出される多数のプラントデータ検出値から
選択して取り込む編集処理を行う知識情報編集処理部3,
4と、 (c)該知識情報編集処理部から得られた知識情報を記
憶する知識データベース11と、を有する。
予め定められた、前記プロセスデータとこのプロセスデ
ータに関連する他のプロセスデータ及びこれらプロセス
データ間の関連を記憶した基本ルール群格納部5と、 (b)制御対象のプラントから得られるプロセスデータ
検出値が変化、或いは所定の関係を逸脱した場合に、 該変化、或いは所定の関係を逸脱したプロセスデータ検
出値に関連する基本ルールを前記基本ルール群格納部5
から取り出し、 前記プロセスデータ検出値と、前記取り出した基本ルー
ルに前記プロセスデータ検出値に対応するプロセスデー
タに関連するプロセスデータとして規定されているプロ
セスデータのプロセスデータ検出値とを、制御対象のプ
ラントから検出される多数のプラントデータ検出値から
選択して取り込む編集処理を行う知識情報編集処理部3,
4と、 (c)該知識情報編集処理部から得られた知識情報を記
憶する知識データベース11と、を有する。
第2の発明は、知識情報生成システムであって、 (a)制御対象のプロセスデータ毎に基本ルールとして
予め定められた、前記プロセスデータとこのプロセスデ
ータに関連する他のプロセスデータ及びこれらプロセス
データ間の関連を記憶した基本ルール群格納部5と、 (b)制御対象の各プロセスデータ検出値を入力し記憶
するプロセスデータ検出値入力処理部2と、 (c)該プロセスデータ検出値入力処理部2から得られ
るプロセスデータ検出値が変化、或いは所定の関係を逸
脱したことを検出し、該変化或いは逸脱が生じたプロセ
スデータについて知識情報収集要と判定する知識情報収
集要否判定部4と、 (d)該知識情報収集要否判定部3で収集要と判定され
たプロセスデータに関連する基本ルールを前記基本ルー
ル群格納部5から取り出し、前記収集要と判定されたプ
ロセスデータのプロセスデータ検出値と、 前記取り出した基本ルールに、前記収集要と判定された
プロセスデータに関連するプロセスデータとして規定さ
れているプロセスデータのプロセスデータ検出値とを、 前記プロセスデータ検出値入力処理部2から選択して取
り込む編集処理を行う知識情報編集処理部4と、 (e)該知識情報編集処理部4から得られた知識情報を
記憶する知識データベース11と、を有する。
予め定められた、前記プロセスデータとこのプロセスデ
ータに関連する他のプロセスデータ及びこれらプロセス
データ間の関連を記憶した基本ルール群格納部5と、 (b)制御対象の各プロセスデータ検出値を入力し記憶
するプロセスデータ検出値入力処理部2と、 (c)該プロセスデータ検出値入力処理部2から得られ
るプロセスデータ検出値が変化、或いは所定の関係を逸
脱したことを検出し、該変化或いは逸脱が生じたプロセ
スデータについて知識情報収集要と判定する知識情報収
集要否判定部4と、 (d)該知識情報収集要否判定部3で収集要と判定され
たプロセスデータに関連する基本ルールを前記基本ルー
ル群格納部5から取り出し、前記収集要と判定されたプ
ロセスデータのプロセスデータ検出値と、 前記取り出した基本ルールに、前記収集要と判定された
プロセスデータに関連するプロセスデータとして規定さ
れているプロセスデータのプロセスデータ検出値とを、 前記プロセスデータ検出値入力処理部2から選択して取
り込む編集処理を行う知識情報編集処理部4と、 (e)該知識情報編集処理部4から得られた知識情報を
記憶する知識データベース11と、を有する。
第3の発明は、前記いずれかに記載の知識情報生成シ
ステムであって、前記知識情報編集処理部4から得られ
た知識情報に、運転員から追加された追加情報を付与す
る追加情報処理部8を備え、運転員からの追加情報が付
与された知識情報を前記知識データベース11に格納する
ことを特徴とする。
ステムであって、前記知識情報編集処理部4から得られ
た知識情報に、運転員から追加された追加情報を付与す
る追加情報処理部8を備え、運転員からの追加情報が付
与された知識情報を前記知識データベース11に格納する
ことを特徴とする。
第4の発明は、前記いずれかに記載の知識情報生成シ
ステムであって、前記運転員からの追加情報が付与され
た知識情報、或いは前記基本ルールとは独自に形成され
た知識情報を、基本ルールに変換して前記基本ルール群
格納部5に格納する基本ルール情報処理部10を備えるこ
とを特徴とする。
ステムであって、前記運転員からの追加情報が付与され
た知識情報、或いは前記基本ルールとは独自に形成され
た知識情報を、基本ルールに変換して前記基本ルール群
格納部5に格納する基本ルール情報処理部10を備えるこ
とを特徴とする。
第5の発明は、知識情報生成方法であって、 (a)制御対象のプロセスデータ毎に、該プロセスデー
タとこのプロセスデータに関連する他のプロセスデータ
及びこれらプロセスデータ間の関連を基本ルールとして
予め定め、基本ルール群格納部5に格納するステップ
と、 (b)制御対象の各プロセスデータ検出値を入力しプロ
セスデータ検出値入力処理部2に記憶するステップと、 (c)該プロセスデータ検出値入力処理部2から得られ
るプロセスデータ検出値が変化、或いは所定の関係を逸
脱したことを検出し、該変化或いは逸脱が生じたプロセ
スデータについて、知識情報収集要否判定部3で知識情
報収集要と判定するステップと、 (d)該知識情報収集要否判定部3で収集要と判定され
たプロセスデータに関連する基本ルールを前記基本ルー
ル群格納部5から取り出し、 前記収集要と判定されたプロセスデータのプロセスデー
タ検出値と、 前記取り出した基本ルールに、前記収集要と判定された
プロセスデータに関連するプロセスデータとして規定さ
れているプロセスデータのプロセスデータ検出値とを、 前記プロセスデータ検出値入力処理部2から選択して取
り込む編集処理を知識情報編集処理部4で行うステップ
と、 (e)該知識情報編集処理部4から得られた知識情報を
知識情報データベース11に記憶するステップと、を有す
る。
タとこのプロセスデータに関連する他のプロセスデータ
及びこれらプロセスデータ間の関連を基本ルールとして
予め定め、基本ルール群格納部5に格納するステップ
と、 (b)制御対象の各プロセスデータ検出値を入力しプロ
セスデータ検出値入力処理部2に記憶するステップと、 (c)該プロセスデータ検出値入力処理部2から得られ
るプロセスデータ検出値が変化、或いは所定の関係を逸
脱したことを検出し、該変化或いは逸脱が生じたプロセ
スデータについて、知識情報収集要否判定部3で知識情
報収集要と判定するステップと、 (d)該知識情報収集要否判定部3で収集要と判定され
たプロセスデータに関連する基本ルールを前記基本ルー
ル群格納部5から取り出し、 前記収集要と判定されたプロセスデータのプロセスデー
タ検出値と、 前記取り出した基本ルールに、前記収集要と判定された
プロセスデータに関連するプロセスデータとして規定さ
れているプロセスデータのプロセスデータ検出値とを、 前記プロセスデータ検出値入力処理部2から選択して取
り込む編集処理を知識情報編集処理部4で行うステップ
と、 (e)該知識情報編集処理部4から得られた知識情報を
知識情報データベース11に記憶するステップと、を有す
る。
第6の発明は、前記知識情報生成方法であって、 前記知識情報編集処理部4から得られた知識情報に、運
転員から追加された追加情報を付与する追加情報処理を
追加情報処理部8において行うステップを備え、 運転員からの追加情報が付与された知識情報を前記知識
データベース11に記憶することを特徴とする。
転員から追加された追加情報を付与する追加情報処理を
追加情報処理部8において行うステップを備え、 運転員からの追加情報が付与された知識情報を前記知識
データベース11に記憶することを特徴とする。
第7の発明は、前記いずれかに記載の知識情報生成シ
ステム或いは前記いずれかに記載の知識情報生成方法で
あって、 前記知識情報編集処理部4は、前記収集要と判定された
プロセスデータのプロセスデータ検出値が変化してか
ら、或いは所定の関係を逸脱してから、前記プロセスデ
ータ検出値入力処理部2から選択して取り込む関連する
プロセスデータ検出値が変化するまでの時間を計測し、 該関連するプロセスデータ検出値が変化するまでの時間
を知識情報の一部とする編集処理を行うことを特徴とす
る。
ステム或いは前記いずれかに記載の知識情報生成方法で
あって、 前記知識情報編集処理部4は、前記収集要と判定された
プロセスデータのプロセスデータ検出値が変化してか
ら、或いは所定の関係を逸脱してから、前記プロセスデ
ータ検出値入力処理部2から選択して取り込む関連する
プロセスデータ検出値が変化するまでの時間を計測し、 該関連するプロセスデータ検出値が変化するまでの時間
を知識情報の一部とする編集処理を行うことを特徴とす
る。
第8の発明は、前記いずれかに記載の知識情報生成シ
ステム或いは前記いずれかに記載の知識情報生成方法で
あって、 前記知識情報編集処理部4は、前記収集要と判定された
プロセスデータのプロセスデータ検出値が変化した時
刻、或いは所定の関係から逸脱した時刻を知識情報の一
部とする編集処理を行うことを特徴とする。
ステム或いは前記いずれかに記載の知識情報生成方法で
あって、 前記知識情報編集処理部4は、前記収集要と判定された
プロセスデータのプロセスデータ検出値が変化した時
刻、或いは所定の関係から逸脱した時刻を知識情報の一
部とする編集処理を行うことを特徴とする。
第9の発明は、前記いずれかに記載の知識情報生成シ
ステム或いは前記いずれかに記載の知識情報生成方法で
あって、 前記知識情報編集処理部4は、前記基本ルール群格納部
5から取り出した基本ルールに規定されたプロセスデー
タ間の関連が、相関関係、因果関係、或いは影響波及関
係のいずれかである場合に、 前記プロセスデータ検出値入力処理部2から選択して取
り込んだプロセスデータ検出値間に、前記取り出した基
本ルールに規定された相関関係、因果関係、或いは影響
波及関係があるとする編集処理を行うことを特徴とす
る。
ステム或いは前記いずれかに記載の知識情報生成方法で
あって、 前記知識情報編集処理部4は、前記基本ルール群格納部
5から取り出した基本ルールに規定されたプロセスデー
タ間の関連が、相関関係、因果関係、或いは影響波及関
係のいずれかである場合に、 前記プロセスデータ検出値入力処理部2から選択して取
り込んだプロセスデータ検出値間に、前記取り出した基
本ルールに規定された相関関係、因果関係、或いは影響
波及関係があるとする編集処理を行うことを特徴とす
る。
第10の発明は、前記いずれかに記載の知識情報生成シ
ステム或いは前記いずれかに記載の知識情報生成方法で
あって、 前記基本ルール群格納部5に格納される基本ルールに
は、制御対象を適宜の単位に分割し、さらに分割された
単位を細分化し、前記分割され或いは細分化された単位
内のプロセスデータ間に成立する相関関係、或いは他の
単位のプロセスデータとの間に成立する相関関係に基づ
いて作成した基本ルールが含まれることを特徴とする。
ステム或いは前記いずれかに記載の知識情報生成方法で
あって、 前記基本ルール群格納部5に格納される基本ルールに
は、制御対象を適宜の単位に分割し、さらに分割された
単位を細分化し、前記分割され或いは細分化された単位
内のプロセスデータ間に成立する相関関係、或いは他の
単位のプロセスデータとの間に成立する相関関係に基づ
いて作成した基本ルールが含まれることを特徴とする。
第11の発明は、前記いずれかに記載の知識情報生成シ
ステム或いは前記いずれかに記載の知識情報生成方法で
あって、 前記基本ルール群格納部5に格納される基本ルールに
は、プロセスや熱の流れ方向に沿ってプロセスデータ間
に成立する因果関係に基づいて作成した基本ルールが含
まれることを特徴とする。
ステム或いは前記いずれかに記載の知識情報生成方法で
あって、 前記基本ルール群格納部5に格納される基本ルールに
は、プロセスや熱の流れ方向に沿ってプロセスデータ間
に成立する因果関係に基づいて作成した基本ルールが含
まれることを特徴とする。
第12の発明は、前記いずれかに記載の知識情報生成シ
ステム或いは前記いずれかに記載の知識情報生成方法で
あって、 前記基本ルール群格納部5に格納される基本ルールに
は、所定のプロセスデータに存在する関数関係に基づい
て作成した基本ルールが含まれることを特徴とする。
ステム或いは前記いずれかに記載の知識情報生成方法で
あって、 前記基本ルール群格納部5に格納される基本ルールに
は、所定のプロセスデータに存在する関数関係に基づい
て作成した基本ルールが含まれることを特徴とする。
第13の発明は、前記いずれかに記載の知識情報生成シ
ステム或いは前記いずれかに記載の知識情報生成方法で
あって、 前記基本ルール群格納部5に格納される基本ルールに
は、所定のプロセスデータ間に存在する影響波及関係に
基づいて作成した基本ルールが含まれることを特徴とす
る。
ステム或いは前記いずれかに記載の知識情報生成方法で
あって、 前記基本ルール群格納部5に格納される基本ルールに
は、所定のプロセスデータ間に存在する影響波及関係に
基づいて作成した基本ルールが含まれることを特徴とす
る。
第14の発明は、エキスパートシステムであって、 前記いずれかに記載の知識情報生成システムと、 該知識情報生成システムの前記基本ルール群格納部5に
格納された基本ルール、前記知識情報編集処理部4から
得られた知識情報、又は前記知識データベース11に記憶
された知識情報のいずれかを表示し、出力し、或いは制
御装置に印加する出力部とを有することを特徴とする。
格納された基本ルール、前記知識情報編集処理部4から
得られた知識情報、又は前記知識データベース11に記憶
された知識情報のいずれかを表示し、出力し、或いは制
御装置に印加する出力部とを有することを特徴とする。
第15の発明は、ロガーシステムであって、 前記いずれかに記載の知識情報生成システムと、 前記知識情報データベース11に記載された知識情報に時
刻のデータを付与して出力する出力部とを有することを
特徴とする。
刻のデータを付与して出力する出力部とを有することを
特徴とする。
第1図は本発明の概略システム構成図、第2図はプロ
セスデータ入力処理部の概略構成図、第3図は第2図処
理部によつて得られたデータを蓄積するバツフアメモリ
の記憶状況を示す図、第4図は知識情報収集要否判定部
の考え方を記述したフローチヤート、第5図はプロセス
データのしきい値からの逸脱を判定するために使用する
テーブルを示す図、第6図から第9図は基本ルール作成
の為の考え方を示した図、第10図は基本ルール抽出のた
めの考え方を説明するために例として取りあげた火力発
電プラントの概略構成を示す図、第11図は第10図の水・
蒸発プロセスの高圧ヒータ群に関連して抽出した基本ル
ールの事例を示す図、第12図は第11図の基本ルールを注
目したプロセスデータをこれに関連するプロセスデータ
とその相関関係とともに記憶したテーブルを示す図、第
13図は知識情報編集処理部4の処理フローを示す図、第
14図は基本ルールに記述の各データの時系列的変化を示
す図、第15図は知識情報追加処理部8の処理フローを示
す図、第16図は知識情報処理部9の処理フローを示す
図、第17図は基本ルール情報処理部10の処理フローを示
す図であり、第18図はデータベース内の知識情報を用い
た編集処理を説明するための図である。
セスデータ入力処理部の概略構成図、第3図は第2図処
理部によつて得られたデータを蓄積するバツフアメモリ
の記憶状況を示す図、第4図は知識情報収集要否判定部
の考え方を記述したフローチヤート、第5図はプロセス
データのしきい値からの逸脱を判定するために使用する
テーブルを示す図、第6図から第9図は基本ルール作成
の為の考え方を示した図、第10図は基本ルール抽出のた
めの考え方を説明するために例として取りあげた火力発
電プラントの概略構成を示す図、第11図は第10図の水・
蒸発プロセスの高圧ヒータ群に関連して抽出した基本ル
ールの事例を示す図、第12図は第11図の基本ルールを注
目したプロセスデータをこれに関連するプロセスデータ
とその相関関係とともに記憶したテーブルを示す図、第
13図は知識情報編集処理部4の処理フローを示す図、第
14図は基本ルールに記述の各データの時系列的変化を示
す図、第15図は知識情報追加処理部8の処理フローを示
す図、第16図は知識情報処理部9の処理フローを示す
図、第17図は基本ルール情報処理部10の処理フローを示
す図であり、第18図はデータベース内の知識情報を用い
た編集処理を説明するための図である。
本発明は各種の制御対象に適用され得るものである
が、ここで制御対象とは自動あるいは手動にて制御され
る対象物であり、例えば火力・原子力発電プラント,鉄
鋼プラント、産業用プラント,化学プラント等がこれに
該当する。あるいは更に航空機,船舶,電車等の自動・
手動制御される乗り物も本発明の適用可能な制御対象に
含まれるものである。
が、ここで制御対象とは自動あるいは手動にて制御され
る対象物であり、例えば火力・原子力発電プラント,鉄
鋼プラント、産業用プラント,化学プラント等がこれに
該当する。あるいは更に航空機,船舶,電車等の自動・
手動制御される乗り物も本発明の適用可能な制御対象に
含まれるものである。
そして本発明はこの制御対象各部のプロセスデータを
時々刻々取り込むように制御対象と結合されて知識情報
を生成するという形で利用される。またさらに発展した
利用形態としては本発明により生成した知識情報を外部
に表示して運転員を介して、あるいは直接制御装置に出
力して制御対象を操作する。また各種プラントではプラ
ント内での発生事象を記録するロガー装置が使用され、
運転員による日報等の作成の一助とされているが、本発
明の利用によりプロセスデータ間の相関関係をも含めた
発生事象の記録が可能であり、日報の自動作成装置とし
ても利用できる。
時々刻々取り込むように制御対象と結合されて知識情報
を生成するという形で利用される。またさらに発展した
利用形態としては本発明により生成した知識情報を外部
に表示して運転員を介して、あるいは直接制御装置に出
力して制御対象を操作する。また各種プラントではプラ
ント内での発生事象を記録するロガー装置が使用され、
運転員による日報等の作成の一助とされているが、本発
明の利用によりプロセスデータ間の相関関係をも含めた
発生事象の記録が可能であり、日報の自動作成装置とし
ても利用できる。
以下本発明について説明するが、その前に本発明の概
略システム構成について第1図を用いて説明する。
略システム構成について第1図を用いて説明する。
この図において一点鎖線で囲む部分20が知識情報生成
部であり、このための入力情報として制御対象50の各部
のプロセスデータiをプロセスデータ入力処理部2を介
して取り込み、例えば前提部と結論部より構成されるい
わゆるイフーゼン(if−then)形の知識情報13を作成し
て知識データベース11に格納する。知識データベース11
は別途図示せぬ制御装置や表示装置等に結合され、制御
装置等からの読出し指令信号に対応した出力信号を出力
しあるいは表示するようにされて、いわゆる人工知脳形
制御装置,エキスパートシステムあるいは知識工学応用
装置に使用される。また、運転知識データベースの出力
から、日報作成を行なえる。以下この明細書においては
制御対象がプラント特に火力発電プラントである場合を
例にとり説明する。尚、プロセスデータ入力処理部2の
より詳細な構成は第2図に、またこの結果得られるデー
タ構成を第3図に示しており、この説明は後述する。
部であり、このための入力情報として制御対象50の各部
のプロセスデータiをプロセスデータ入力処理部2を介
して取り込み、例えば前提部と結論部より構成されるい
わゆるイフーゼン(if−then)形の知識情報13を作成し
て知識データベース11に格納する。知識データベース11
は別途図示せぬ制御装置や表示装置等に結合され、制御
装置等からの読出し指令信号に対応した出力信号を出力
しあるいは表示するようにされて、いわゆる人工知脳形
制御装置,エキスパートシステムあるいは知識工学応用
装置に使用される。また、運転知識データベースの出力
から、日報作成を行なえる。以下この明細書においては
制御対象がプラント特に火力発電プラントである場合を
例にとり説明する。尚、プロセスデータ入力処理部2の
より詳細な構成は第2図に、またこの結果得られるデー
タ構成を第3図に示しており、この説明は後述する。
知識情報生成部20において、知識情報収集要否判定部
3はプロセスデータ入力処理部2からのアナログデータ
が正常の範囲を逸脱し、あるいはデジタルデータが“1"
から“0"へあるいはその逆の状態に変化したとき、プラ
ント運転上有効な知識情報を得られる機会が発生したと
判断し、編集処理部4に対して収集要信号7を与える。
正常値からの逸脱を生じずあるいは状態変化を生じない
ときは収集不要6と判断し基本的には以後の処理を起動
しない。知識情報収集要否判定部3の処理内容を示すプ
ログラムを第4図に示し、第5図にアナログデータ逸脱
判定の考え方を示す。
3はプロセスデータ入力処理部2からのアナログデータ
が正常の範囲を逸脱し、あるいはデジタルデータが“1"
から“0"へあるいはその逆の状態に変化したとき、プラ
ント運転上有効な知識情報を得られる機会が発生したと
判断し、編集処理部4に対して収集要信号7を与える。
正常値からの逸脱を生じずあるいは状態変化を生じない
ときは収集不要6と判断し基本的には以後の処理を起動
しない。知識情報収集要否判定部3の処理内容を示すプ
ログラムを第4図に示し、第5図にアナログデータ逸脱
判定の考え方を示す。
5はプラントのプロセス基本ルール格納部であり、流
体や熱の流れ,プロセスデータ間の相関,プロセスデー
タの影響波及ルート,操作端の状態等に関連して予め知
られているプロセス基本ルールを記録しており、例えば
プロセスデータを検索のキーとしてこれに関連する基本
ルールが外部に読出される。第6図から第10図は予め基
本ルールを抽出しておく際の考え方を示しており、第11
図はこの考え方により抽出された基本ルールの一例を、
第11図は基本ルール格納部5の記憶内容の一例を示して
いる。尚、基本ルールは予め想定したものばかりでな
く、第1図装置により作成した知識の中から基本ルール
として使用するものもあり、プロセス基本ルール情報処
理部10において適宜基本ルールを抽出して基本ルール格
納部5に記憶する。
体や熱の流れ,プロセスデータ間の相関,プロセスデー
タの影響波及ルート,操作端の状態等に関連して予め知
られているプロセス基本ルールを記録しており、例えば
プロセスデータを検索のキーとしてこれに関連する基本
ルールが外部に読出される。第6図から第10図は予め基
本ルールを抽出しておく際の考え方を示しており、第11
図はこの考え方により抽出された基本ルールの一例を、
第11図は基本ルール格納部5の記憶内容の一例を示して
いる。尚、基本ルールは予め想定したものばかりでな
く、第1図装置により作成した知識の中から基本ルール
として使用するものもあり、プロセス基本ルール情報処
理部10において適宜基本ルールを抽出して基本ルール格
納部5に記憶する。
編集処理部4は、知識情報収集要否判定部3において
収集要とされたときに実行され、収集要とされたプロセ
スデータをキーワードとしてこのプロセスデータに関連
するプロセスデータと基本ルールとを基本ルール格納部
5から取出す。また関連プロセスデータの実測データを
プロセスデータ入力処理部2から取出し、これらプロセ
スデータ群及び基本ルールに則つて第13図の処理により
知識16を得る。この知識16はそのままデータベース11に
知識13として格納してもよいが、運転員等の経験者によ
り知識16の妥当性を評価し、例えば情報追加処理部8で
は知識16に経験者の追加情報14を付与して知識17を得、
また選択処理部9では知識17がすでにデータベース11に
登録済であるとかあるいは知識として有効でないことが
判明しているとき選択指令15により知識17を知識13とし
てデータベース11に登録しない。
収集要とされたときに実行され、収集要とされたプロセ
スデータをキーワードとしてこのプロセスデータに関連
するプロセスデータと基本ルールとを基本ルール格納部
5から取出す。また関連プロセスデータの実測データを
プロセスデータ入力処理部2から取出し、これらプロセ
スデータ群及び基本ルールに則つて第13図の処理により
知識16を得る。この知識16はそのままデータベース11に
知識13として格納してもよいが、運転員等の経験者によ
り知識16の妥当性を評価し、例えば情報追加処理部8で
は知識16に経験者の追加情報14を付与して知識17を得、
また選択処理部9では知識17がすでにデータベース11に
登録済であるとかあるいは知識として有効でないことが
判明しているとき選択指令15により知識17を知識13とし
てデータベース11に登録しない。
以下各部の構成及び動作について詳細に説明する。
I:プロセスデータ入力処理部2. この概略構成は第2図に示す如きものであり、プラン
トのプロセスデータのうちアナログデータi1A〜inA,i(
n+1)Aは同図(a)のアナログ入力処理部100に入
力され、まずサンプルホールダーSHにおいてサンプリン
グ指令信号TSHに同期してその瞬時の値がサンプルされ
ホールドされる。尚、プロセスデータの中には長周期の
サンプルホールドで良いものと短周期でなければならな
いものとがあるため、必要に応じてプロセスデータごと
に適宜の周期でサンプルホールドが行なわれる。サンプ
ルホールド後のデータはマルチプレキサMPXにより順次
取出され、アナログ−デジタル変換器ADによりデジタル
値とされたのちにサンプルホールド値とそのプロセスデ
ータ名とが対になつた信号102としてアナログ入力処理
部100から出力される。これに対しプロセスデータのう
ちデジタルデータi1D…inDは同図(b)のデジタル入力
処理部103に入力され状態変化検出部104においてデジタ
ルデータが“1"から“0"へあるいはその逆の状態に変化
したことを検知され、時刻付与部105において、状態変
化検出時刻とデータ値(1又は0の状態)とそのプロセ
スデータ名とが対になつた信号106として出力される。
トのプロセスデータのうちアナログデータi1A〜inA,i(
n+1)Aは同図(a)のアナログ入力処理部100に入
力され、まずサンプルホールダーSHにおいてサンプリン
グ指令信号TSHに同期してその瞬時の値がサンプルされ
ホールドされる。尚、プロセスデータの中には長周期の
サンプルホールドで良いものと短周期でなければならな
いものとがあるため、必要に応じてプロセスデータごと
に適宜の周期でサンプルホールドが行なわれる。サンプ
ルホールド後のデータはマルチプレキサMPXにより順次
取出され、アナログ−デジタル変換器ADによりデジタル
値とされたのちにサンプルホールド値とそのプロセスデ
ータ名とが対になつた信号102としてアナログ入力処理
部100から出力される。これに対しプロセスデータのう
ちデジタルデータi1D…inDは同図(b)のデジタル入力
処理部103に入力され状態変化検出部104においてデジタ
ルデータが“1"から“0"へあるいはその逆の状態に変化
したことを検知され、時刻付与部105において、状態変
化検出時刻とデータ値(1又は0の状態)とそのプロセ
スデータ名とが対になつた信号106として出力される。
このようにして検出された信号102や106はプロセスデ
ータ入力処理部2内に設けられたバツフアメモリ内に例
えば第3図のように一時記憶される。アナログデータの
場合は同図(a)のようにプロセスデータごとに各サン
プリング時刻(t=1,2…j−1,j,j+1…m)のときの
アナログ値が記憶される。サンプリング時刻tはmが最
新時刻、t=1が最古時刻を意味しており、第2図入力
装置100からの信号102は該当するプロセスデータ名のt
=mのエリアに格納される。そしてt=mのエリアにあ
つた旧データはm−1の位置にシフトされ、このシフト
は順次全データに対して行なわれ最終的にt=1のエリ
アの最古データは廃棄される。このバツフアメモリに蓄
積されたデータはプロセスデータ名を指定することによ
つてこのデータ名の一連の(t=1〜mまで)データを
一度に読出すこともできるし、またプロセスデータ名と
時刻とを指定することによつて個個のデータを読出すこ
ともできるようにされる。同図(b)はデジタルデータ
を記憶するバツフアメモリを示しており、各プロセスデ
ータごとにデジタルデータ値と状態変化検出時刻とが対
として記憶される。この場合は状態変化を生じたときの
みバツフアメモリへの記憶が行なわれ、バツフアメモリ
からのデータ取出しはプロセスデータ名の指定により行
なわれる。
ータ入力処理部2内に設けられたバツフアメモリ内に例
えば第3図のように一時記憶される。アナログデータの
場合は同図(a)のようにプロセスデータごとに各サン
プリング時刻(t=1,2…j−1,j,j+1…m)のときの
アナログ値が記憶される。サンプリング時刻tはmが最
新時刻、t=1が最古時刻を意味しており、第2図入力
装置100からの信号102は該当するプロセスデータ名のt
=mのエリアに格納される。そしてt=mのエリアにあ
つた旧データはm−1の位置にシフトされ、このシフト
は順次全データに対して行なわれ最終的にt=1のエリ
アの最古データは廃棄される。このバツフアメモリに蓄
積されたデータはプロセスデータ名を指定することによ
つてこのデータ名の一連の(t=1〜mまで)データを
一度に読出すこともできるし、またプロセスデータ名と
時刻とを指定することによつて個個のデータを読出すこ
ともできるようにされる。同図(b)はデジタルデータ
を記憶するバツフアメモリを示しており、各プロセスデ
ータごとにデジタルデータ値と状態変化検出時刻とが対
として記憶される。この場合は状態変化を生じたときの
みバツフアメモリへの記憶が行なわれ、バツフアメモリ
からのデータ取出しはプロセスデータ名の指定により行
なわれる。
II:知識情報収集要否判定部3. 第4図にこの部分の考え方を記述したフローチヤート
を示す。このフローチヤートは運転員からの、あるいは
適宜の図示せぬ装置からの知識作成指令によつて起動さ
れ、まずブロツク110においてt=1の時刻のアナログ
データI1A(=I1A(1))を指定し、この値を第3図
(a)のバツフアメモリから読出す。
を示す。このフローチヤートは運転員からの、あるいは
適宜の図示せぬ装置からの知識作成指令によつて起動さ
れ、まずブロツク110においてt=1の時刻のアナログ
データI1A(=I1A(1))を指定し、この値を第3図
(a)のバツフアメモリから読出す。
ブロツク111から116では第5図のテーブルを参照して
この値I1A(1)としきい値とを比較する。この部分の
機能を説明すると、一般にプロセスデータXとYに相関
関係がある場合、プロセスデータYは通常はXで定まる
範囲内の値となつているはずである。例えばY=kX(k
は定数)なる比例関係にあるとすると、Yの値は正常時
においてkX−a<Y<kX+b(但し、a,bは定数)の関
係を満足するはずであり、Yがこの範囲を逸脱したとき
には何らかの特異現象が発生したと考えることができ
る。本発明では、このプロセスデータの特異現象に着目
することによつて、プラント運転上有効な知識を作成し
ようとするものである。ブロツク111から116はアナログ
データの特異現象の有無を判断するものであり、このた
めに予め第5図の如きテーブルを準備しておく。このテ
ーブルは入力するアナログデータの全てについて、この
アナログデータと他のプロセスデータとの間の相関関係
の有無及び相関関係有の場合、対応する相関プロセスデ
ータ名、さらに相関関係式を記憶している。
この値I1A(1)としきい値とを比較する。この部分の
機能を説明すると、一般にプロセスデータXとYに相関
関係がある場合、プロセスデータYは通常はXで定まる
範囲内の値となつているはずである。例えばY=kX(k
は定数)なる比例関係にあるとすると、Yの値は正常時
においてkX−a<Y<kX+b(但し、a,bは定数)の関
係を満足するはずであり、Yがこの範囲を逸脱したとき
には何らかの特異現象が発生したと考えることができ
る。本発明では、このプロセスデータの特異現象に着目
することによつて、プラント運転上有効な知識を作成し
ようとするものである。ブロツク111から116はアナログ
データの特異現象の有無を判断するものであり、このた
めに予め第5図の如きテーブルを準備しておく。このテ
ーブルは入力するアナログデータの全てについて、この
アナログデータと他のプロセスデータとの間の相関関係
の有無及び相関関係有の場合、対応する相関プロセスデ
ータ名、さらに相関関係式を記憶している。
ブロツク111から116の働きを第5図に沿つて更に詳細
に説明すると、まず111において、入力したプロセスデ
ータi1Aの相関関係を第5図テーブルから判断し、相関
無しであることからブロツク115において第5図テーブ
ルの関係式の欄から上限のしきい値k(kg/cm2)をとり
出し、ブロツク116においてi1Aとの大小関係を判断す
る。ブロツク117では当該アナログデータの全データ
(第3図(a)t=1からmまでのデータ)のチエツク
が完了したことを判定し、未完の場合、ブロツク118に
おいてt=t+1として次のサンプル時刻のi1Aのデー
タをとり出し、ブロツク111,115,116の処理をくり返し
実行する。i1Aについてt=mのデータまで実行する
と、ブロツク118においてしきい値からの逸脱を判定
し、このプロセスデータについてのしきい値からの逸脱
があつたときはブロツク119においてこのプロセスデー
タに関連して知識情報収集の必要性があることを編集処
理部4に送出する。120では全アナログデータについて
の判断の完了を確認し、未完の場合、121で次のプロセ
スデータを指定し、122でt=0として以上の処理をく
り返し実行する。なお、プロセスデータがi2A,i4Aのよ
うに他のプロセスデータと相関を有する場合についてi
2Aを例にとり説明すると、ブロツク112ではi2Aと関数関
係を有するのが、i10Aとi13Aであることを第5図テーブ
ルを参照して確認し、第1図プロセスデータ入力処理部
2内のバツフアメモリ(第3図(a))からi10A,i13A
のデータ値を取出す。ブロツク113では第5図の関係式
を参照してしきい値(i10Aでは上限値m・i10A、下限値
(m−2)・i10A,i13Aでは上限n・i13A+a,下限n・i
13A−b)を算出し、114ではi10Aとの間で(m−2)・
i10A<i2A<m・i10Aを演算し、またi13Aとの間でn・i
13A−b<i2A<n・i13A+aを演算する。i2Aがこれら
の範囲を逸脱すると、ブロツク118において知識情報収
集要とされて第1図の編集処理部4に収集要信号7が送
出される。
に説明すると、まず111において、入力したプロセスデ
ータi1Aの相関関係を第5図テーブルから判断し、相関
無しであることからブロツク115において第5図テーブ
ルの関係式の欄から上限のしきい値k(kg/cm2)をとり
出し、ブロツク116においてi1Aとの大小関係を判断す
る。ブロツク117では当該アナログデータの全データ
(第3図(a)t=1からmまでのデータ)のチエツク
が完了したことを判定し、未完の場合、ブロツク118に
おいてt=t+1として次のサンプル時刻のi1Aのデー
タをとり出し、ブロツク111,115,116の処理をくり返し
実行する。i1Aについてt=mのデータまで実行する
と、ブロツク118においてしきい値からの逸脱を判定
し、このプロセスデータについてのしきい値からの逸脱
があつたときはブロツク119においてこのプロセスデー
タに関連して知識情報収集の必要性があることを編集処
理部4に送出する。120では全アナログデータについて
の判断の完了を確認し、未完の場合、121で次のプロセ
スデータを指定し、122でt=0として以上の処理をく
り返し実行する。なお、プロセスデータがi2A,i4Aのよ
うに他のプロセスデータと相関を有する場合についてi
2Aを例にとり説明すると、ブロツク112ではi2Aと関数関
係を有するのが、i10Aとi13Aであることを第5図テーブ
ルを参照して確認し、第1図プロセスデータ入力処理部
2内のバツフアメモリ(第3図(a))からi10A,i13A
のデータ値を取出す。ブロツク113では第5図の関係式
を参照してしきい値(i10Aでは上限値m・i10A、下限値
(m−2)・i10A,i13Aでは上限n・i13A+a,下限n・i
13A−b)を算出し、114ではi10Aとの間で(m−2)・
i10A<i2A<m・i10Aを演算し、またi13Aとの間でn・i
13A−b<i2A<n・i13A+aを演算する。i2Aがこれら
の範囲を逸脱すると、ブロツク118において知識情報収
集要とされて第1図の編集処理部4に収集要信号7が送
出される。
以上はアナログのプロセスデータの場合の処理である
が、デジタルデータの場合には第4図(b)の処理が実
施される。まず、ブロツク123では第1図のプロセスデ
ータ入力処理部2のバツフアメモリ第3図(b)に格納
されているデジタルデータinDについての記憶内容を読
出す。124では所定の期間(例えば前回知識編集処理を
した時点以降現在まで)内の状態変化の有無を判断す
る。変化有りの場合、このデータのデータ名及び変化時
刻を第1図編集処理部4に送出する(ブロツク125)。1
24において変化無しとされた場合及び126において全デ
ジタルデータについての判断が終了していない場合には
ブロツク128において次のデジタルデータのチエツクを
行なう。編集処理部4は、例えば全アナログデータと全
デジタルデータについての確認が完了したことをもつて
駆動される。
が、デジタルデータの場合には第4図(b)の処理が実
施される。まず、ブロツク123では第1図のプロセスデ
ータ入力処理部2のバツフアメモリ第3図(b)に格納
されているデジタルデータinDについての記憶内容を読
出す。124では所定の期間(例えば前回知識編集処理を
した時点以降現在まで)内の状態変化の有無を判断す
る。変化有りの場合、このデータのデータ名及び変化時
刻を第1図編集処理部4に送出する(ブロツク125)。1
24において変化無しとされた場合及び126において全デ
ジタルデータについての判断が終了していない場合には
ブロツク128において次のデジタルデータのチエツクを
行なう。編集処理部4は、例えば全アナログデータと全
デジタルデータについての確認が完了したことをもつて
駆動される。
III.基本ルール格納部5. アナログデータについてしきい値からの逸脱があり、
あるいはデジタルデータについて状態変化があつたとい
うことは、プラントやプロセスに常ならぬ現象が発生し
たということであり、本発明ではこれらの異常現象を呈
したプロセスデータに着目して知識を得る。より具体的
には異常プロセスデータと、これに影響を与える(ある
いは影響される)プロセスデータあるいは何らかの相関
のあるプロセスデータ(以下これらをまとめて関連プロ
セスデータという)との間の関係を知り得る範囲で抽出
し、基本ルールとして第1図のプラントの基本ルール格
納部5に予め格納しておく。これらの基本ルールはプロ
セスデータaとbとの間に比例関係がある、aはbの結
果として変化する等の抽象的なものであり、編集処理部
4では、基本ルールに更なる肉づけをするものであり、
例えば比例定数を特定したりあるいはプロセスデータ間
の遅れ時間を決定する。次に編集処理部4の説明の前
に、基本ルール格納部5について説明する。
あるいはデジタルデータについて状態変化があつたとい
うことは、プラントやプロセスに常ならぬ現象が発生し
たということであり、本発明ではこれらの異常現象を呈
したプロセスデータに着目して知識を得る。より具体的
には異常プロセスデータと、これに影響を与える(ある
いは影響される)プロセスデータあるいは何らかの相関
のあるプロセスデータ(以下これらをまとめて関連プロ
セスデータという)との間の関係を知り得る範囲で抽出
し、基本ルールとして第1図のプラントの基本ルール格
納部5に予め格納しておく。これらの基本ルールはプロ
セスデータaとbとの間に比例関係がある、aはbの結
果として変化する等の抽象的なものであり、編集処理部
4では、基本ルールに更なる肉づけをするものであり、
例えば比例定数を特定したりあるいはプロセスデータ間
の遅れ時間を決定する。次に編集処理部4の説明の前
に、基本ルール格納部5について説明する。
前述したように基本ルールとは異常プロセスデータと
関連プロセスデータとの関係を規定したものであるが、
実際には予め基本ルールを作成することは容易ではな
い。このため基本ルールの作成に関しては以下の観点か
らの検討が好ましい。
関連プロセスデータとの関係を規定したものであるが、
実際には予め基本ルールを作成することは容易ではな
い。このため基本ルールの作成に関しては以下の観点か
らの検討が好ましい。
A).プロセスの流体や熱の流れ方向に注目すること
(第6図参照)。
(第6図参照)。
プロセスには必ず流れ方向が存在する。水,蒸気,
油,ガス等の流体と熱・電気の流れが通常プラントでは
考えられ、これらの流れに伴う相対関係等をルール化す
る。流量,圧力,温度,熱に関して下記説明する。ここ
で、第6図(a)は対象としてとりあげた配管系を示し
ており、図の左側に高温・高圧の流体源があり、右側に
枝分れした流体消費部がある。このように単純化した配
管系で考えると、I〜IXの各点の流量,圧力,温度等に
は次の関係がある。
油,ガス等の流体と熱・電気の流れが通常プラントでは
考えられ、これらの流れに伴う相対関係等をルール化す
る。流量,圧力,温度,熱に関して下記説明する。ここ
で、第6図(a)は対象としてとりあげた配管系を示し
ており、図の左側に高温・高圧の流体源があり、右側に
枝分れした流体消費部がある。このように単純化した配
管系で考えると、I〜IXの各点の流量,圧力,温度等に
は次の関係がある。
流量:系統分岐点における流入流量と流出流量の総和は
常に等しい。第6図(b)に示す如く、各部流量Qa〜Qe
にはQa=Qb+Qc,Qc=Qd+Qeの関係が常に成立し、流出
流量の総和が流入流量より小さい場合には、分岐点後の
流出流量検出点上流部でのリークが発生したという異
常、また、流入流量の方が小さい場合には、外系からの
別流体の混入という、通常考慮できない異常事態発生と
の情報となる。
常に等しい。第6図(b)に示す如く、各部流量Qa〜Qe
にはQa=Qb+Qc,Qc=Qd+Qeの関係が常に成立し、流出
流量の総和が流入流量より小さい場合には、分岐点後の
流出流量検出点上流部でのリークが発生したという異
常、また、流入流量の方が小さい場合には、外系からの
別流体の混入という、通常考慮できない異常事態発生と
の情報となる。
圧力:流体流速に基づく圧力損失の為に上流側における
圧力検出値(ポンピングアクシヨンを含まない系統に限
定)は常に下流における圧力検出値より大きい。第6図
(c)に示す如く、P1P2P3(P3′),P3P4P6等
の相対関係が成立する。もし、この関係が不成立である
場合は、流体の流れ方向が異常であり、前記流量のチエ
ツクと合わせて異常情報が作成されることになる。
圧力検出値(ポンピングアクシヨンを含まない系統に限
定)は常に下流における圧力検出値より大きい。第6図
(c)に示す如く、P1P2P3(P3′),P3P4P6等
の相対関係が成立する。もし、この関係が不成立である
場合は、流体の流れ方向が異常であり、前記流量のチエ
ツクと合わせて異常情報が作成されることになる。
温度:流体は、その流れの過程において、必ず外系と熱
交換を行なう。低温流体を扱う場合には外系からの熱の
流入、高温流体を扱う場合には外系への熱の流出が生じ
る。第6図(d)には、後者の場合を例示してあり、T1
T2T3(T3′),T3T4T6等の相対関係が成立す
る。
交換を行なう。低温流体を扱う場合には外系からの熱の
流入、高温流体を扱う場合には外系への熱の流出が生じ
る。第6図(d)には、後者の場合を例示してあり、T1
T2T3(T3′),T3T4T6等の相対関係が成立す
る。
熱:媒体となる流体がない場合でも、温度差のある場合
には、エントロピー増大の方向に、必ず熱の移動が生じ
る。肉厚のある金属材料を用いるプラント構成機器で
は、その内外壁温度差に基づく熱応力の監視が重要であ
る。第6図(e)に示す如く、運転条件毎に熱の移動は
推定でき、ある条件下では、Ta>Tb,Tc>Tb若しくは、T
a−Tb<設定値,Tc−Tb<設定値等の相関関係が成立し、
その関係逸脱時異常の情報を発することができる。
には、エントロピー増大の方向に、必ず熱の移動が生じ
る。肉厚のある金属材料を用いるプラント構成機器で
は、その内外壁温度差に基づく熱応力の監視が重要であ
る。第6図(e)に示す如く、運転条件毎に熱の移動は
推定でき、ある条件下では、Ta>Tb,Tc>Tb若しくは、T
a−Tb<設定値,Tc−Tb<設定値等の相関関係が成立し、
その関係逸脱時異常の情報を発することができる。
B).プロセスデータ間の相関に注目すること(第7図
参照)。
参照)。
プロセスデータは、プラントで製造する最終プロセス
量の品質を管理,制御する為に、必須のデータであり、
原料投入量に対する1次生成プロセス量,2次生成プロセ
ス量、或いは、特定パラメータ,最終プロセス量等の相
対関係で重要なものに着目する。そして第7図(a)〜
(c)に示す如く、例えばリニア特性,反比例特性,飽
和特性等の相関関係を持つ2つのプロセスデータに対し
て、その独立変数側プロセスデータXの計測値に対応し
た従属変数側プロセスデータYを、可能であれば相関式
とともに(d)の如き表形式にまとめる。
量の品質を管理,制御する為に、必須のデータであり、
原料投入量に対する1次生成プロセス量,2次生成プロセ
ス量、或いは、特定パラメータ,最終プロセス量等の相
対関係で重要なものに着目する。そして第7図(a)〜
(c)に示す如く、例えばリニア特性,反比例特性,飽
和特性等の相関関係を持つ2つのプロセスデータに対し
て、その独立変数側プロセスデータXの計測値に対応し
た従属変数側プロセスデータYを、可能であれば相関式
とともに(d)の如き表形式にまとめる。
C).プロセスデータの影響波及ルートに注目すること
(第8図)。
(第8図)。
あるプロセスデータに着目したとき、これにまつわる
他のデータを想定しておく。この想定データは、第8図
のように注目中のプロセスデータの影響波形元となるデ
ータ群と、影響波及先のデータ群の2群を考慮するのが
よい。
他のデータを想定しておく。この想定データは、第8図
のように注目中のプロセスデータの影響波形元となるデ
ータ群と、影響波及先のデータ群の2群を考慮するのが
よい。
D).操作端の状態に注目すること(第9図)。
プラントの運転状態と各操作端とはプラント異常時に
特に密接な関係がある。この為、プラント正常異常の各
場合の各操作端の動作状態に注目し、これらを、個別
に、或いはグループで基本ルール化しておく。第9図
は、個別操作端(弁Aのみ)に対してチエツクする場合
と、2つの操作端(弁Aと弁B)に対して行なう場合の
例を示す。
特に密接な関係がある。この為、プラント正常異常の各
場合の各操作端の動作状態に注目し、これらを、個別
に、或いはグループで基本ルール化しておく。第9図
は、個別操作端(弁Aのみ)に対してチエツクする場合
と、2つの操作端(弁Aと弁B)に対して行なう場合の
例を示す。
以上、プラントの基本ルールを抽出する際の考え方を
幾つか紹介したが、巨大プラントであるほど効率よくか
つもれなく基本ルールを抽出することが困難となる。次
に効果よくかつもれなく基本ルールを抽出するための考
え方について火力発電プラントを例にとり説明する。
幾つか紹介したが、巨大プラントであるほど効率よくか
つもれなく基本ルールを抽出することが困難となる。次
に効果よくかつもれなく基本ルールを抽出するための考
え方について火力発電プラントを例にとり説明する。
第10図は、例として取り上げた火力発電プラントの概
略系統構成図である。第10図において、ボイラ201で発
生した蒸気は主蒸気管218を通つて高圧タービン202に入
り、ここで蒸気の熱エネルギーの一部は発電機204をま
わす為の回転機械エネルギーに変換される。高圧タービ
ン202で仕事をした蒸気は低温再熱蒸気管219を通り、再
熱器216で再び加熱され、高温再熱蒸気管220を通つて再
熱タービン203に導かれ、再び仕事をする。再熱タービ
ン203で仕事をした蒸気は排気として復水器205に入り、
海水等の冷却水によつて冷却されて水に復する。この復
水は復水ポンプ206によりポンプアツプされ、復水熱交
換器207,空気抽出器208およびグランドコンデンサ209の
各熱交換器を通つて熱回収を行ない、低圧給水加熱器21
0,脱気器211で復水の温度を上げ、ボイラ給水ポンプ212
で昇圧された給水は高圧給水加熱器213で更に給水の温
度を上げて主給水管221を通つてボイラ201に給水され
る。高圧給水加熱器213,脱気器211および低圧給水加熱
器210内の給水はいずれもタービンの抽気で加熱され
る。またボイラは燃料調節弁217でコントロールされた
燃料が燃料バーナ214を通り必要な空気量を得て火炉内
で燃焼する。給水はこの燃焼による輻射熱を受けて蒸気
となり、過熱器215で過熱されタービンに送られる。
略系統構成図である。第10図において、ボイラ201で発
生した蒸気は主蒸気管218を通つて高圧タービン202に入
り、ここで蒸気の熱エネルギーの一部は発電機204をま
わす為の回転機械エネルギーに変換される。高圧タービ
ン202で仕事をした蒸気は低温再熱蒸気管219を通り、再
熱器216で再び加熱され、高温再熱蒸気管220を通つて再
熱タービン203に導かれ、再び仕事をする。再熱タービ
ン203で仕事をした蒸気は排気として復水器205に入り、
海水等の冷却水によつて冷却されて水に復する。この復
水は復水ポンプ206によりポンプアツプされ、復水熱交
換器207,空気抽出器208およびグランドコンデンサ209の
各熱交換器を通つて熱回収を行ない、低圧給水加熱器21
0,脱気器211で復水の温度を上げ、ボイラ給水ポンプ212
で昇圧された給水は高圧給水加熱器213で更に給水の温
度を上げて主給水管221を通つてボイラ201に給水され
る。高圧給水加熱器213,脱気器211および低圧給水加熱
器210内の給水はいずれもタービンの抽気で加熱され
る。またボイラは燃料調節弁217でコントロールされた
燃料が燃料バーナ214を通り必要な空気量を得て火炉内
で燃焼する。給水はこの燃焼による輻射熱を受けて蒸気
となり、過熱器215で過熱されタービンに送られる。
上記火力発電プラントをエネルギー担体としてのプロ
セスで区分した場合、4つの主要プロセスとして表現で
きる。即ち、水・蒸気系42,空気・ガス・燃料系41,ター
ビン・電気系44,冷却水系43の各主要プロセスである。
このように区分されたプロセスを第10図の機器構成とあ
えて対応させると、夫々第10図の一点鎖線で囲まれた範
囲のものと一応考えることができる。尚、水・蒸気系は
機器上はボイラの熱交換機能やタービンの熱消費機能を
も含む範囲のものである。そして、このエネルギー担体
としての物質の流れに着目した主要プロセスは、その中
の流れ作業を分担して受け持つ、いくつかのサブプロセ
スに分類できる。これらは水・蒸気系42に例をとると、
低圧ヒータ群,高圧ヒータ群,ボイラ,タービンといつ
た区分である。更に、このサブプロセスは、その分担す
る流れ作業を実現する為の機器の集合を包含し、その集
合をユニプロセスと考える。高圧ヒータ群で考えると、
個々の高圧ヒータがユニプロセスとして把握される。そ
して発電プラントの機器操作端レベルまて分割すること
で、全プラントを一つの側面から把握できる。尚、高圧
ヒータの場合の機器とは、高圧ヒータ、その出口,入口
弁,バイパス弁,抽気弁等である。
セスで区分した場合、4つの主要プロセスとして表現で
きる。即ち、水・蒸気系42,空気・ガス・燃料系41,ター
ビン・電気系44,冷却水系43の各主要プロセスである。
このように区分されたプロセスを第10図の機器構成とあ
えて対応させると、夫々第10図の一点鎖線で囲まれた範
囲のものと一応考えることができる。尚、水・蒸気系は
機器上はボイラの熱交換機能やタービンの熱消費機能を
も含む範囲のものである。そして、このエネルギー担体
としての物質の流れに着目した主要プロセスは、その中
の流れ作業を分担して受け持つ、いくつかのサブプロセ
スに分類できる。これらは水・蒸気系42に例をとると、
低圧ヒータ群,高圧ヒータ群,ボイラ,タービンといつ
た区分である。更に、このサブプロセスは、その分担す
る流れ作業を実現する為の機器の集合を包含し、その集
合をユニプロセスと考える。高圧ヒータ群で考えると、
個々の高圧ヒータがユニプロセスとして把握される。そ
して発電プラントの機器操作端レベルまて分割すること
で、全プラントを一つの側面から把握できる。尚、高圧
ヒータの場合の機器とは、高圧ヒータ、その出口,入口
弁,バイパス弁,抽気弁等である。
このように、発電プラント全体を、主プロセス,サブ
プロセス,ユニプロセス,機器といつた分類で細分化す
るとともに、各細分レベル間あるいは上下関係にあるレ
ベル間での因果関係を逐次抽出することで効率よくかつ
もれなく基本ルールを抽出可能である。第11図は水・蒸
気系の高圧ヒータ群に関連して抽出した基本ルールの事
例を示すもので、系統プロセスの区分と抽出した基本ル
ールの事例と第6図から第9図で説明したルール抽出の
考え方との対応を示している。以下第11図について説明
する。
プロセス,ユニプロセス,機器といつた分類で細分化す
るとともに、各細分レベル間あるいは上下関係にあるレ
ベル間での因果関係を逐次抽出することで効率よくかつ
もれなく基本ルールを抽出可能である。第11図は水・蒸
気系の高圧ヒータ群に関連して抽出した基本ルールの事
例を示すもので、系統プロセスの区分と抽出した基本ル
ールの事例と第6図から第9図で説明したルール抽出の
考え方との対応を示している。以下第11図について説明
する。
事例1:機器レベルの基本ルール(機器固有) 基本ルール抽出種別Dの操作端の状態に関するもの
で、プラント通常運転時は、ヒータ抽気弁は常に全開で
あるという内容をルール化したものである。
で、プラント通常運転時は、ヒータ抽気弁は常に全開で
あるという内容をルール化したものである。
事例2:機器レベルの基本ルール(機器間) 基本ルール抽出種別Dの操作端の状態に関するもの
で、高圧ヒータ1セツト内に属する機器同志の間で相関
を持つ条件として、ヒータの出口弁と入口弁の開閉状態
が同一であるという内容をルール化したものである。2
つの弁の開閉状態に無視しうる時間差があるような場合
は、それを除く処理を施す。
で、高圧ヒータ1セツト内に属する機器同志の間で相関
を持つ条件として、ヒータの出口弁と入口弁の開閉状態
が同一であるという内容をルール化したものである。2
つの弁の開閉状態に無視しうる時間差があるような場合
は、それを除く処理を施す。
事例3:ユニプロセスレベルの基本ルール(ユニプロセス
内) 基本ルール抽出種別Dの操作端の状態に関するもの
と、Aのプロセスの流れ方向に関するものの2種別から
成り、前者では、プラント通常運転時に出入口弁全開,
バイパス弁全閉、また、予期しうるプラント異常運転
時、即ち、当該ヒータのバイパス運転時において出入口
弁全閉,バイパス弁全開という内容をルール化したもの
である。後者では、ヒータ出口給水流量は、ヒータ水位
一定下で、ヒータ入口給水流量に等しいという内容をル
ール化したものである。
内) 基本ルール抽出種別Dの操作端の状態に関するもの
と、Aのプロセスの流れ方向に関するものの2種別から
成り、前者では、プラント通常運転時に出入口弁全開,
バイパス弁全閉、また、予期しうるプラント異常運転
時、即ち、当該ヒータのバイパス運転時において出入口
弁全閉,バイパス弁全開という内容をルール化したもの
である。後者では、ヒータ出口給水流量は、ヒータ水位
一定下で、ヒータ入口給水流量に等しいという内容をル
ール化したものである。
事例4:ユニプロセスレベルの基本ルール(ユニプロセス
間) 基本ルール抽出種別Aのプロセスの流れ方向に関する
もので、ヒータ出口給水温度は、次段(後流側)ヒータ
の出口給水温度より低いという内容をルール化したもの
と、同様に、ヒータ出口給水圧力は、次段ヒータ出口給
水圧力より高いという内容をルール化したものである。
これらは高圧ヒータ廻りの給水ラインの系統での熱交
換,流路圧力損失に基づくルールである。
間) 基本ルール抽出種別Aのプロセスの流れ方向に関する
もので、ヒータ出口給水温度は、次段(後流側)ヒータ
の出口給水温度より低いという内容をルール化したもの
と、同様に、ヒータ出口給水圧力は、次段ヒータ出口給
水圧力より高いという内容をルール化したものである。
これらは高圧ヒータ廻りの給水ラインの系統での熱交
換,流路圧力損失に基づくルールである。
事例5:サブプロセスレベルの基本ルール(サブプロセス
内) 基本ルール抽出種別Aのプロセスの流れ方向に関する
もので、高圧ヒータ群の抽気流量の総和は、ヒータ水位
一定下で、最終段ヒータのドレン流量に等しいという内
容をルール化したものである。また、基本ルール抽出種
別Bのプロセスデータ間の相関に関するもので、各高圧
ヒータ給水温度上昇値の総和がある設定値より大きいと
いう内容をルール化したもので、高圧ヒータ群における
総交換熱量がヒートバランス的に問題なきことを1側面
から見たものである。
内) 基本ルール抽出種別Aのプロセスの流れ方向に関する
もので、高圧ヒータ群の抽気流量の総和は、ヒータ水位
一定下で、最終段ヒータのドレン流量に等しいという内
容をルール化したものである。また、基本ルール抽出種
別Bのプロセスデータ間の相関に関するもので、各高圧
ヒータ給水温度上昇値の総和がある設定値より大きいと
いう内容をルール化したもので、高圧ヒータ群における
総交換熱量がヒートバランス的に問題なきことを1側面
から見たものである。
事例6:サブプロセスレベルの基本ルール(サブプロセス
間) 特に設けるルールなし。
間) 特に設けるルールなし。
事例7:主プロセスレベルの基本ルール(主プロセス内) 基本ルール抽出種別Bのプロセスデータ間の相関に関
するもので、高圧ヒータ出口給水流量と主蒸気流量との
間にリニア関係が存在するという内容をルール化したも
ので、水・蒸気プロセスにおける水と蒸気との関係をプ
ラント性能の観点から監視するものである。
するもので、高圧ヒータ出口給水流量と主蒸気流量との
間にリニア関係が存在するという内容をルール化したも
ので、水・蒸気プロセスにおける水と蒸気との関係をプ
ラント性能の観点から監視するものである。
事例8:主プロセスレベルの基本ルール(主プロセス間) 基本ルール抽出種別Cのプロセスデータ間の相関に関
するもので、ヒータカツト運転を許容するプラントにお
いて、その期間中は発電機出力が5%上昇する場合があ
るという内容をルール化したものである。これは、異な
るプロセスにおいて、プラントの主要データの相関が、
ある運転条件下では変更されることを意味する。
するもので、ヒータカツト運転を許容するプラントにお
いて、その期間中は発電機出力が5%上昇する場合があ
るという内容をルール化したものである。これは、異な
るプロセスにおいて、プラントの主要データの相関が、
ある運転条件下では変更されることを意味する。
以上の如く、高圧ヒータに関する何種類かの基本ルー
ルの例を挙げたが、各区分プロセス内とプロセス間とで
の相異が不明確若しくは重複するようなルールは設ける
必要がない。
ルの例を挙げたが、各区分プロセス内とプロセス間とで
の相異が不明確若しくは重複するようなルールは設ける
必要がない。
上記の要領で抽出した各基本ルールは、第12図におけ
る一覧表としてまとめられ、プラント運転情報自動生成
装置内の基本ルール部に格納される。第12図は第11図の
ようにして抽出された基本ルールの一部を示したもので
あり、異常プロセスデータとこれの関連プロセスデータ
と相関関係とを一組の情報として定義テーブルの形で記
憶される。例えば同図ルールR1は第11図の「1」に記載
の内容であり、異常プロセスデータであるヒータ抽出弁
開度信号I1Aに関連する関連プロセスデータとして高圧
ヒータ抽気流量I2A,マスタートリツプリレーセツト信号
I4D,アラームリセツト信号I5d、発電機出力信号I3Aを監
視すべきことを記述しており、I2A,I3Aが夫々所定値よ
り大、かつI4D,I5Dリセツト状態をもつて通常運転と判
断するというものである。ルールR2とR3は第11図の
「7」と「3−3」に記載の内容であり、いずれも高圧
ヒータ出口給水流量I4Aに関して定められた互いに独立
の2つのルールである。このうちR2は関連プロセスデー
タとして主蒸気流量I5A,主蒸気圧力I6A、主蒸気温度I7A
を監視すべきであり、これらの間に |I4A−I5A×I6A×I7A|≦C4A×I3A の関係が成立することを記述したものである。但し、C
4Aは定数である。R3は関連プロセスデータとして高圧ヒ
ータ入口給水流量I8A、高圧ヒータ水位I9Aを監視すべき
であり、これらの間に |I4A−I8A|≦C9A×I9A(C9A:定数) の関係が成立することを記述したものである。第12図に
は記述していないが、第11図の他の基本ルールに対して
もプロセスデータとの関連で記述される。
る一覧表としてまとめられ、プラント運転情報自動生成
装置内の基本ルール部に格納される。第12図は第11図の
ようにして抽出された基本ルールの一部を示したもので
あり、異常プロセスデータとこれの関連プロセスデータ
と相関関係とを一組の情報として定義テーブルの形で記
憶される。例えば同図ルールR1は第11図の「1」に記載
の内容であり、異常プロセスデータであるヒータ抽出弁
開度信号I1Aに関連する関連プロセスデータとして高圧
ヒータ抽気流量I2A,マスタートリツプリレーセツト信号
I4D,アラームリセツト信号I5d、発電機出力信号I3Aを監
視すべきことを記述しており、I2A,I3Aが夫々所定値よ
り大、かつI4D,I5Dリセツト状態をもつて通常運転と判
断するというものである。ルールR2とR3は第11図の
「7」と「3−3」に記載の内容であり、いずれも高圧
ヒータ出口給水流量I4Aに関して定められた互いに独立
の2つのルールである。このうちR2は関連プロセスデー
タとして主蒸気流量I5A,主蒸気圧力I6A、主蒸気温度I7A
を監視すべきであり、これらの間に |I4A−I5A×I6A×I7A|≦C4A×I3A の関係が成立することを記述したものである。但し、C
4Aは定数である。R3は関連プロセスデータとして高圧ヒ
ータ入口給水流量I8A、高圧ヒータ水位I9Aを監視すべき
であり、これらの間に |I4A−I8A|≦C9A×I9A(C9A:定数) の関係が成立することを記述したものである。第12図に
は記述していないが、第11図の他の基本ルールに対して
もプロセスデータとの関連で記述される。
IV.知識情報の編集処理部4. ここでの処理は基本的に第13図の処理フローに則り実
施される。このフローは知識情報収集要否判定部(第1
図3)から収集要信号7が得られたことで起動され、収
集要とされた異常プロセスデータを入力(ブロツク12
9)し、これに対応してまずブロツク130においてプラン
トのプロセス基本ルール格納部(第1図5)内のテーブ
ル(第12図)を参照して関連プロセスデータが何かを探
索し、次にブロツク131においてプロセスデータ入力処
理部(第1図2)内のバツフアメモリ(第3図)から異
常プロセスデータ及び関連プロセスデータを取り出す。
尚、1つの異常プロセスデータに対して複数のルールが
設定されている場合は、そのうちの1つを対象として取
出す。尚、各種のメモリやテーブルを参照する際のデー
タ取出し高速化のためには前記の主プロセス,サブプロ
セス,ユニプロセス,機器ごとに関連のある入力信号番
号としておくのがよく、例えば水・蒸気プロセス回りの
信号は1000番台、そのサブプロセスである高圧ヒータ群
回りの信号は1100番台、さらにそのユニプロセスである
個々の高圧ヒータ回りの信号は1110番台というようにす
るのがよい。
施される。このフローは知識情報収集要否判定部(第1
図3)から収集要信号7が得られたことで起動され、収
集要とされた異常プロセスデータを入力(ブロツク12
9)し、これに対応してまずブロツク130においてプラン
トのプロセス基本ルール格納部(第1図5)内のテーブ
ル(第12図)を参照して関連プロセスデータが何かを探
索し、次にブロツク131においてプロセスデータ入力処
理部(第1図2)内のバツフアメモリ(第3図)から異
常プロセスデータ及び関連プロセスデータを取り出す。
尚、1つの異常プロセスデータに対して複数のルールが
設定されている場合は、そのうちの1つを対象として取
出す。尚、各種のメモリやテーブルを参照する際のデー
タ取出し高速化のためには前記の主プロセス,サブプロ
セス,ユニプロセス,機器ごとに関連のある入力信号番
号としておくのがよく、例えば水・蒸気プロセス回りの
信号は1000番台、そのサブプロセスである高圧ヒータ群
回りの信号は1100番台、さらにそのユニプロセスである
個々の高圧ヒータ回りの信号は1110番台というようにす
るのがよい。
次にブロツク132では異常プロセスデータを検索信号
としてテーブル(第12図)から基本ルールに記述された
関連プロセスデータを入力する。そして第8図で述べた
ような波及関係をブロツク133で確認し、これでないと
きブロツク134では後述するようにこの抽出したルール
に基づく編集処理を実施し、ブロツク135では各ルール
ごとの編集結果を個別に出力する。136ではこの注目し
た異常プロセスデータに関して記憶されている全ルール
についての編集処理が終了したか否かを判断し、否なら
次のルールをブロツク137で設定し、130〜136の処理を
再実行する。終了の場合、この異常プロセスデータにつ
いての処理を終了する。ブロツク133において波及先・
元のデータが注目したルール内に記憶されている場合
は、138の編集処理(この処理は134とほぼ同じものであ
る。)を実施し、140において波及先信号を新異常プロ
セスデータとして設定する。141では全ての波及信号に
ついての130〜133,138,140の処理を実行せしめ、142で
は波及に関連する編集処理結果を一連の結果として出力
する。このようにすることにより、個々に独立して存在
する事象と互いに影響関係にある事象とを区別し、かつ
影響関係にある複数事象を一連のものとして出力把握す
ることができる。
としてテーブル(第12図)から基本ルールに記述された
関連プロセスデータを入力する。そして第8図で述べた
ような波及関係をブロツク133で確認し、これでないと
きブロツク134では後述するようにこの抽出したルール
に基づく編集処理を実施し、ブロツク135では各ルール
ごとの編集結果を個別に出力する。136ではこの注目し
た異常プロセスデータに関して記憶されている全ルール
についての編集処理が終了したか否かを判断し、否なら
次のルールをブロツク137で設定し、130〜136の処理を
再実行する。終了の場合、この異常プロセスデータにつ
いての処理を終了する。ブロツク133において波及先・
元のデータが注目したルール内に記憶されている場合
は、138の編集処理(この処理は134とほぼ同じものであ
る。)を実施し、140において波及先信号を新異常プロ
セスデータとして設定する。141では全ての波及信号に
ついての130〜133,138,140の処理を実行せしめ、142で
は波及に関連する編集処理結果を一連の結果として出力
する。このようにすることにより、個々に独立して存在
する事象と互いに影響関係にある事象とを区別し、かつ
影響関係にある複数事象を一連のものとして出力把握す
ることができる。
次に編集処理134,138の処理内容について説明する
と、編集とはプロセスデータに発生したイベント間の時
間を測定することであり、あるいはプロセスデータの極
値等の発生を検知することである。
と、編集とはプロセスデータに発生したイベント間の時
間を測定することであり、あるいはプロセスデータの極
値等の発生を検知することである。
編集処理の事例として、火力発電所の水・蒸気プロセ
ス内の高圧ヒータ群(サブプロセス)内の1つの高圧ヒ
ータ(ユニプロセス)を、運転員の手動操作によりこの
高圧ヒータに抽気を供給する抽気弁を全閉したときにつ
いて説明する。これは一般にヒータカツトと称される運
転であり、第13図ブロツク129は抽気弁全閉を表わすデ
ジタルデータの入力によつて、第12図からこれに関連す
るプロセスデータ名及び相関関係の情報を入手する。高
圧ヒータ回りの基本ルールは第11図に示したようなもの
であるが、このうち抽気弁開度に関連するルールは「通
常運転時ヒータ抽気弁全開」という機器レベルの基本ル
ールと、影響波及ルートに関して「波及元(抽気弁開
度,主蒸気流量,主蒸気圧力)−異常現象(発電機過負
荷運転)−波及先(発電機固定子巻線温度,スラスト伸
び差)」、という基本ルール及び「異常運転時、出入口
弁全閉、バイパス弁全開」という基本ルールの3つであ
る。この3つの基本ルールの具体的な設定法としては、
最初のルールに対しては、考えられる異常運転の各々の
ケースを符号化したものの補集合の形で通常運転を定義
し、本例の場合では、「負荷運転(Gen.MW≧0)中であ
つて、トリツプ,警報状態でない。または、抽気流量が
正常範囲である。」としている。次に2番目のルールに
対しては、プラント過負荷運転状態を1つの異常状態と
考え、その原因として考えられるものを影響波及元、そ
の結果として考えられるものを影響波及先としてルール
化したものである。また、3番目のルールに対しては、
運転状態に対応した弁の開閉状態の観点からルール化し
たものである。ここで、第1の基本ルールによる編集処
理を「E1処理」、第2,3の基本ルールによる編集処理を
夫々「E2処理,E3処理」と呼ぶことにする。尚、第13図
ブロツク130〜133までの各種プロセスデータの取得・入
力の結果、E1,E2,E3処理に必要な基本ルールが特定さ
れ、第1図の基本ルール部5から編集処理部4に呼び込
まれる。この時、基本ルール内容が複写され、編集処理
の作業エリアに格納され、連続監視を実行する対象とし
ての各プロセスデータを受け付ける。また、この編集処
理部4には、各プロセスデータの経時変化を自動的に演
算する機能や、基本ルール内で規定された固有の最大
値,最小値,極大値,極小値を、計測プロセスデータと
常時比較し、逸脱した場合には、その時点のデータを特
異データと扱い、知識情報編集期間中は、編集処理部内
部で保持する機能を備える。また、計測データを処理し
た結果の各データ間の相関を運転員に理解できる形とし
て表現する機能、即ち、IF−THEN形式であるとか、AND
(並列)形式であるとか、その他、事象の包含関係を明
らかにする枠付け等の処理機能を有する。
ス内の高圧ヒータ群(サブプロセス)内の1つの高圧ヒ
ータ(ユニプロセス)を、運転員の手動操作によりこの
高圧ヒータに抽気を供給する抽気弁を全閉したときにつ
いて説明する。これは一般にヒータカツトと称される運
転であり、第13図ブロツク129は抽気弁全閉を表わすデ
ジタルデータの入力によつて、第12図からこれに関連す
るプロセスデータ名及び相関関係の情報を入手する。高
圧ヒータ回りの基本ルールは第11図に示したようなもの
であるが、このうち抽気弁開度に関連するルールは「通
常運転時ヒータ抽気弁全開」という機器レベルの基本ル
ールと、影響波及ルートに関して「波及元(抽気弁開
度,主蒸気流量,主蒸気圧力)−異常現象(発電機過負
荷運転)−波及先(発電機固定子巻線温度,スラスト伸
び差)」、という基本ルール及び「異常運転時、出入口
弁全閉、バイパス弁全開」という基本ルールの3つであ
る。この3つの基本ルールの具体的な設定法としては、
最初のルールに対しては、考えられる異常運転の各々の
ケースを符号化したものの補集合の形で通常運転を定義
し、本例の場合では、「負荷運転(Gen.MW≧0)中であ
つて、トリツプ,警報状態でない。または、抽気流量が
正常範囲である。」としている。次に2番目のルールに
対しては、プラント過負荷運転状態を1つの異常状態と
考え、その原因として考えられるものを影響波及元、そ
の結果として考えられるものを影響波及先としてルール
化したものである。また、3番目のルールに対しては、
運転状態に対応した弁の開閉状態の観点からルール化し
たものである。ここで、第1の基本ルールによる編集処
理を「E1処理」、第2,3の基本ルールによる編集処理を
夫々「E2処理,E3処理」と呼ぶことにする。尚、第13図
ブロツク130〜133までの各種プロセスデータの取得・入
力の結果、E1,E2,E3処理に必要な基本ルールが特定さ
れ、第1図の基本ルール部5から編集処理部4に呼び込
まれる。この時、基本ルール内容が複写され、編集処理
の作業エリアに格納され、連続監視を実行する対象とし
ての各プロセスデータを受け付ける。また、この編集処
理部4には、各プロセスデータの経時変化を自動的に演
算する機能や、基本ルール内で規定された固有の最大
値,最小値,極大値,極小値を、計測プロセスデータと
常時比較し、逸脱した場合には、その時点のデータを特
異データと扱い、知識情報編集期間中は、編集処理部内
部で保持する機能を備える。また、計測データを処理し
た結果の各データ間の相関を運転員に理解できる形とし
て表現する機能、即ち、IF−THEN形式であるとか、AND
(並列)形式であるとか、その他、事象の包含関係を明
らかにする枠付け等の処理機能を有する。
E1処理 発電機が負荷を持つていて、トリツプ・警報の保護動
作がされていない。または、ヒータ抽気流量が正常範囲
である時、ヒータ抽気弁は全開であるという基本ルール
に対し、ヒータ抽気弁全閉により、発電機負荷a,トリツ
プ接点の動作状態b,警報接点の動作状態c,ヒータ抽気量
d,ヒータ抽気弁開度e状態が、連続的に、編集処理部内
のE1処理部に集められ、その経時変化が観察される。
作がされていない。または、ヒータ抽気流量が正常範囲
である時、ヒータ抽気弁は全開であるという基本ルール
に対し、ヒータ抽気弁全閉により、発電機負荷a,トリツ
プ接点の動作状態b,警報接点の動作状態c,ヒータ抽気量
d,ヒータ抽気弁開度e状態が、連続的に、編集処理部内
のE1処理部に集められ、その経時変化が観察される。
第14図はこの基本ルールに記述された各プロセスデー
タが時系列的にどう変化していつたかを示した図であ
り、基本ルールによれば全データとも“1"となつている
はずである。この理想状態を満足しなくなる過程を観察
することで高圧ヒータ抽気弁が全閉したことに起因する
異常現象の展開過程を知識として収集できる。尚、第14
図の各データa〜eに付した“1"は夫々以下のプロセス
データを表わしている。
タが時系列的にどう変化していつたかを示した図であ
り、基本ルールによれば全データとも“1"となつている
はずである。この理想状態を満足しなくなる過程を観察
することで高圧ヒータ抽気弁が全閉したことに起因する
異常現象の展開過程を知識として収集できる。尚、第14
図の各データa〜eに付した“1"は夫々以下のプロセス
データを表わしている。
a:発電機負荷所定値以上…1 b:トリツプ接点 動作(トリツプ)…1 c:警報接点動作(警報)…1 d:ヒータ抽気量所定量以上…1 e:ヒータ抽気弁所定開度以上…1 第14図(a)は異常プロセスデータ(この例ではヒー
タ抽気弁e)と関連プロセスデータの状態を時系列的に
並べただけのものであるが、このうち前回と今回データ
で状態変化を生じた時刻のデータのみを抽出すると第14
図(b)のようになり、このことから1つの知識情報が
生成される。この時生成された知識情報を、そのままの
形で表現すれば、同図(c)に示すように、「時刻tに
おいて、ヒータ抽気弁が全開でなくなり、Δt後に、ヒ
ータ抽気流量が正常範囲の下限流量値より少なくなり、
その4Δt後に、発電機出力=0となり、トリツプ接
点,警報接点共セツトするに至つた。その状態でΔt′
経過しても状態変化がない為、その時点で編集処理を終
了した。」ということになる。この情報はE1処理により
得られた知識情報として記憶されるが、このときの参考
情報として発生年月日,曜日,時刻,発電機出力等とと
もに記録される。このように波及関係のない基本ルール
の処理は第13図ブロツク134にて行なわれ、基本的には1
29〜137のルートで処理が行なわれる。
タ抽気弁e)と関連プロセスデータの状態を時系列的に
並べただけのものであるが、このうち前回と今回データ
で状態変化を生じた時刻のデータのみを抽出すると第14
図(b)のようになり、このことから1つの知識情報が
生成される。この時生成された知識情報を、そのままの
形で表現すれば、同図(c)に示すように、「時刻tに
おいて、ヒータ抽気弁が全開でなくなり、Δt後に、ヒ
ータ抽気流量が正常範囲の下限流量値より少なくなり、
その4Δt後に、発電機出力=0となり、トリツプ接
点,警報接点共セツトするに至つた。その状態でΔt′
経過しても状態変化がない為、その時点で編集処理を終
了した。」ということになる。この情報はE1処理により
得られた知識情報として記憶されるが、このときの参考
情報として発生年月日,曜日,時刻,発電機出力等とと
もに記録される。このように波及関係のない基本ルール
の処理は第13図ブロツク134にて行なわれ、基本的には1
29〜137のルートで処理が行なわれる。
E2処理 E1処理と同様にE2処理に必要な基本ルールの探索が行
なわれ、編集処理部に複写される。ここでは、プラント
の異常状態を発電機過負荷により認識(異常プロセスデ
ータが発電機負荷)し、その影響波及ルートの波及元の
1つの項目として抽気弁開度を設定している場合であ
る。この場合、発電機負荷高により、編集処理開始のト
リガーとなつたのであれば、現象の結果の変化から、原
因をたどつていく因果関係の特定化処理を行なうことに
なる。つまり、第13図のフローにおいて、発電機負荷高
を異常プロセスデータとしてブロツク129がスタート
し、130〜137の一連の処理を実行するが、この中に波及
関係についての基本ルールが発見されたときは138にお
いてその処理を行なうとともに140において波及元であ
る抽気弁開度を新異常プロセスデータに設定して以後の
繰り返し処理を行なう。これによりブロツク142での出
力は抽気弁開度から発電機負荷に到るまでの一連の編集
処理結果を出力できることになる。前例E1においては、
抽気弁が全開でなくなつたことが最初の原因であつて、
その結果として生じる2次的現象,3次的現象を把握して
ゆく作業であつた。従つて基本ルールの設定の仕方によ
つては、因果関係を原因と結果の両方から、お互いの方
向にたどつてゆくことが可能である。
なわれ、編集処理部に複写される。ここでは、プラント
の異常状態を発電機過負荷により認識(異常プロセスデ
ータが発電機負荷)し、その影響波及ルートの波及元の
1つの項目として抽気弁開度を設定している場合であ
る。この場合、発電機負荷高により、編集処理開始のト
リガーとなつたのであれば、現象の結果の変化から、原
因をたどつていく因果関係の特定化処理を行なうことに
なる。つまり、第13図のフローにおいて、発電機負荷高
を異常プロセスデータとしてブロツク129がスタート
し、130〜137の一連の処理を実行するが、この中に波及
関係についての基本ルールが発見されたときは138にお
いてその処理を行なうとともに140において波及元であ
る抽気弁開度を新異常プロセスデータに設定して以後の
繰り返し処理を行なう。これによりブロツク142での出
力は抽気弁開度から発電機負荷に到るまでの一連の編集
処理結果を出力できることになる。前例E1においては、
抽気弁が全開でなくなつたことが最初の原因であつて、
その結果として生じる2次的現象,3次的現象を把握して
ゆく作業であつた。従つて基本ルールの設定の仕方によ
つては、因果関係を原因と結果の両方から、お互いの方
向にたどつてゆくことが可能である。
このE2によつて生成される知識情報としては、第1原
因のヒータ抽気弁開度が徐々に全開から閉方向に向かつ
てゆくとすれば、ある時刻で発電機負荷が、知識情報作
成要のしきい値を越えた時から編集処理が開始され、
「発電機負荷がx%以上上昇し、その原因は、抽気弁閉
によるものであり、また、その結果、発電機固定子巻線
温度が上昇する結果となる。」という内容のものが得ら
れることになる。
因のヒータ抽気弁開度が徐々に全開から閉方向に向かつ
てゆくとすれば、ある時刻で発電機負荷が、知識情報作
成要のしきい値を越えた時から編集処理が開始され、
「発電機負荷がx%以上上昇し、その原因は、抽気弁閉
によるものであり、また、その結果、発電機固定子巻線
温度が上昇する結果となる。」という内容のものが得ら
れることになる。
尚、E1の例では入力した信号がデジタルデータであ
り、状態変化信号であつたため相互の時間関係に着目し
た編集となつているが、このE2例のようにアナログ信号
を含むときはイベント(状態変化発生、アナログデータ
が所定値を逸脱といつた事象)発生のときのアナログデ
ータの大きさや比をも1つの知識とし得る。
り、状態変化信号であつたため相互の時間関係に着目し
た編集となつているが、このE2例のようにアナログ信号
を含むときはイベント(状態変化発生、アナログデータ
が所定値を逸脱といつた事象)発生のときのアナログデ
ータの大きさや比をも1つの知識とし得る。
E3処理 E1,E2処理と同様に、E3処理に必要な基本ルールを探
索してくるが、この時の異常運転の定義としては、ヒー
タカツト運転を考慮して、負荷運転中であつて抽気弁全
閉を異常運転と考えている。この時、抽気弁全閉から、
ヒータ出入口弁全閉までの所要時間,ヒータバイパス弁
全開までの所要時間が短く、知識情報編集部で、状態変
化が抽出不可能となる場合もあるが、その時には、その
異常状態が継続中であるという内容の知識情報が得られ
る。これは、所要動作時間のオーダーに依存する為、プ
ロセスデータの状態変化が皆無であることより抽出した
情報である。また、これは、対象補機の逆方向動作に基
づくプロセスデータの取込みにより、必ず変化の生じた
原因・結果を把握することも可能である。
索してくるが、この時の異常運転の定義としては、ヒー
タカツト運転を考慮して、負荷運転中であつて抽気弁全
閉を異常運転と考えている。この時、抽気弁全閉から、
ヒータ出入口弁全閉までの所要時間,ヒータバイパス弁
全開までの所要時間が短く、知識情報編集部で、状態変
化が抽出不可能となる場合もあるが、その時には、その
異常状態が継続中であるという内容の知識情報が得られ
る。これは、所要動作時間のオーダーに依存する為、プ
ロセスデータの状態変化が皆無であることより抽出した
情報である。また、これは、対象補機の逆方向動作に基
づくプロセスデータの取込みにより、必ず変化の生じた
原因・結果を把握することも可能である。
以上の如く、E1,E2,E3により、最低3つの知識情報が
生成されるが、これらは、同一事象をその起源に持つ
為、相対的に知識情報としての品質程度に差が生じる。
これらは、場合によつては、相補的な知識情報として成
立している可能性もあり、単純に優劣をつけて、自動的
に取捨選択はできない。従つて、全部を知識データベー
スに入力不可能である時、運転員の判断を加えて、情報
の質的向上を図ることも可能としてある。
生成されるが、これらは、同一事象をその起源に持つ
為、相対的に知識情報としての品質程度に差が生じる。
これらは、場合によつては、相補的な知識情報として成
立している可能性もあり、単純に優劣をつけて、自動的
に取捨選択はできない。従つて、全部を知識データベー
スに入力不可能である時、運転員の判断を加えて、情報
の質的向上を図ることも可能としてある。
V.知識情報追加処理部8. IVまでの過程で生成された運転知識情報は、直接知識
データベース11に格納することが可能であるが、自動生
成された情報に対し、運転員による補正・補足・追加の
処理を可能なものとするためにこの処理部を設ける。第
1図に示す情報追加処理部8において追加情報14の挿入
の方法としては、例えば第15図の如く、編集処理部4か
らの運転知識情報に対して、まずCRT等の表示装置に表
示させ、運転員による内容確認,追加情報がある場合の
追加操作及び装置側認識結果の表示等を行なうことが必
要であり、運転員修正操作中を含み次段の処理機能部へ
の送信指令を運転員が出すまでは、新旧両知識情報を任
意に呼び出せて再修正ができるような記憶処理機能を併
せ持つものである。
データベース11に格納することが可能であるが、自動生
成された情報に対し、運転員による補正・補足・追加の
処理を可能なものとするためにこの処理部を設ける。第
1図に示す情報追加処理部8において追加情報14の挿入
の方法としては、例えば第15図の如く、編集処理部4か
らの運転知識情報に対して、まずCRT等の表示装置に表
示させ、運転員による内容確認,追加情報がある場合の
追加操作及び装置側認識結果の表示等を行なうことが必
要であり、運転員修正操作中を含み次段の処理機能部へ
の送信指令を運転員が出すまでは、新旧両知識情報を任
意に呼び出せて再修正ができるような記憶処理機能を併
せ持つものである。
この機能の必要性について説明すると、編集処理段階
IVまでの過程で生成された運転知識情報は、生成時刻,
負荷等の主要パラメター,作成回数等の付帯情報と共
に、運転知識データベースに格納される。この時、自動
生成された知識情報は、あくまで初期入力された条件
(基本ルール作成時の条件)に従うものである為、運転
員があとで気付いた条件の反映は手動により入力する必
要がある。また、運転員が手動操作により補機を動作さ
せた時には、本知識情報自動生成装置側での認識とし
て、プラント異常との区別がつかない場合がある為、や
はり運転員が生成された知識情報を加工する必要があ
る。このように、知識情報生成の過程において、自動生
成後の手動による情報加工工程を設けることで知識情報
の質的改善を図る。
IVまでの過程で生成された運転知識情報は、生成時刻,
負荷等の主要パラメター,作成回数等の付帯情報と共
に、運転知識データベースに格納される。この時、自動
生成された知識情報は、あくまで初期入力された条件
(基本ルール作成時の条件)に従うものである為、運転
員があとで気付いた条件の反映は手動により入力する必
要がある。また、運転員が手動操作により補機を動作さ
せた時には、本知識情報自動生成装置側での認識とし
て、プラント異常との区別がつかない場合がある為、や
はり運転員が生成された知識情報を加工する必要があ
る。このように、知識情報生成の過程において、自動生
成後の手動による情報加工工程を設けることで知識情報
の質的改善を図る。
上記の如き機能を付加する為に、自動生成された知識
情報を運転員に提示するCRT等の表示装置を備え、知識
情報内容を確認し、情報内容に対する運転員の追加情報
を組込む為のキーボード等の操作器具を備える。その
後、追加修正された知識情報の再表示,再修正動作を可
能としておき、知識情報内容の確認後、本装置内の次段
処理機能部即ち、知識情報選択処理部へ送信する。
情報を運転員に提示するCRT等の表示装置を備え、知識
情報内容を確認し、情報内容に対する運転員の追加情報
を組込む為のキーボード等の操作器具を備える。その
後、追加修正された知識情報の再表示,再修正動作を可
能としておき、知識情報内容の確認後、本装置内の次段
処理機能部即ち、知識情報選択処理部へ送信する。
知識追加処理を具体的に説明すると、火力発電プラン
ト高圧ヒータ廻りでの例として、運転員が高圧ヒータ除
外運転を意図して、抽気止弁を全閉した場合を考える。
この時、弁全閉の状態変化を認識した本知識情報自動生
成装置は基本ルールの参照によるプロセスデータの取込
みと知識情報生成の作業を開始するが、この時、手動操
作の動作に対応するプロセスデータの変化を基本ルール
化していなければ、知識情報としては弁全閉に起因する
現象の因果関係知識若しくは、影響波及ルートに関する
基本ルールの影響波及元の一項目としての手動介入操作
といつた知識情報が得られるのみで、手動介入という確
定要素を知識情報に含むことができない。一方、運転員
としては、自らの手動操作に基づくプロセスデータの変
化は明白な事実として受け止めている為、本情報追加処
理部8において、「手動介入した結果以下のプロセスデ
ータの変化が生じた」という内容を自動生成された知識
情報に追加することが可能となる。あるいは別の事例と
して、今知識情報として前述の「通常運転中にヒータ抽
気弁を閉じると、異常運転に移行し、その結果、発電機
出力は増加し、ヒータ給水温度は低下する。」の場合を
考えるとヒータ抽気弁閉となつた原因が制御装置異常に
基づく誤動作であることを運転員が知つていたとすれ
ば、運転員は、CRT画面上において「制御装置異常でヒ
ータ抽気弁が誤動作した」という知識情報を構成する1
要素ブロツクを追加する。その結果、追加修正された知
識情報として「通常運転中に制御装置異常が発生し、ヒ
ータ抽気弁が誤動作した結果、弁閉し、この異常運転移
行に伴い、発電機出力が増加し、ヒータ給水温度が低下
する。」という内容のものが得られる。
ト高圧ヒータ廻りでの例として、運転員が高圧ヒータ除
外運転を意図して、抽気止弁を全閉した場合を考える。
この時、弁全閉の状態変化を認識した本知識情報自動生
成装置は基本ルールの参照によるプロセスデータの取込
みと知識情報生成の作業を開始するが、この時、手動操
作の動作に対応するプロセスデータの変化を基本ルール
化していなければ、知識情報としては弁全閉に起因する
現象の因果関係知識若しくは、影響波及ルートに関する
基本ルールの影響波及元の一項目としての手動介入操作
といつた知識情報が得られるのみで、手動介入という確
定要素を知識情報に含むことができない。一方、運転員
としては、自らの手動操作に基づくプロセスデータの変
化は明白な事実として受け止めている為、本情報追加処
理部8において、「手動介入した結果以下のプロセスデ
ータの変化が生じた」という内容を自動生成された知識
情報に追加することが可能となる。あるいは別の事例と
して、今知識情報として前述の「通常運転中にヒータ抽
気弁を閉じると、異常運転に移行し、その結果、発電機
出力は増加し、ヒータ給水温度は低下する。」の場合を
考えるとヒータ抽気弁閉となつた原因が制御装置異常に
基づく誤動作であることを運転員が知つていたとすれ
ば、運転員は、CRT画面上において「制御装置異常でヒ
ータ抽気弁が誤動作した」という知識情報を構成する1
要素ブロツクを追加する。その結果、追加修正された知
識情報として「通常運転中に制御装置異常が発生し、ヒ
ータ抽気弁が誤動作した結果、弁閉し、この異常運転移
行に伴い、発電機出力が増加し、ヒータ給水温度が低下
する。」という内容のものが得られる。
VI.知識情報選択処理部9. Vの過程で運転員による生成知識情報の確認まで完了
した後、この知識情報は知識データベースに格納・構築
されるべき資質を備えたものと考える。しかるに、運転
期間の長いプラントである場合には、既に蓄積されてい
る知識情報の中に、今生成したばかりの知識情報と同一
または同様のものが含まれている場合があり、データベ
ースへの新規登録の意義のないものも存在する。この
為、プラント運転知識データベースの中身を自由に呼び
出し、本装置追加処理部9から送信されてきた知識情報
と比較検討する必要があり、この為には新規に生成され
た知識情報を構成するプロセスデータ個々を含む、デー
タベース内既存の知識情報に関しては、自動的にCRT画
面等に呼び出し、比較する機能が必要となる。従つて第
16図に示す如く、新規生成知識情報のCRT等への表示機
能、また同時にデータベース中知識情報の表示機能、及
び両者の比較機能と知識情報の付帯情報の更新機能,知
識情報の選択格納機能,データベースからの抽出,デー
タベースへの格納機能,削除機能等を備えた知識情報選
択処理を行なう。ここに、知識情報の付帯情報の更新機
能というのは、例えば、生成した知識情報内容が、デー
タベース中に存在する知識情報と同一内容である場合、
その知識情報の最新生成時期さえ管理しておけばよい時
とか、同一知識情報生成回数のみ管理しておく時に、付
帯情報としてのそれらを更新し、格納する場合に必要で
ある。
した後、この知識情報は知識データベースに格納・構築
されるべき資質を備えたものと考える。しかるに、運転
期間の長いプラントである場合には、既に蓄積されてい
る知識情報の中に、今生成したばかりの知識情報と同一
または同様のものが含まれている場合があり、データベ
ースへの新規登録の意義のないものも存在する。この
為、プラント運転知識データベースの中身を自由に呼び
出し、本装置追加処理部9から送信されてきた知識情報
と比較検討する必要があり、この為には新規に生成され
た知識情報を構成するプロセスデータ個々を含む、デー
タベース内既存の知識情報に関しては、自動的にCRT画
面等に呼び出し、比較する機能が必要となる。従つて第
16図に示す如く、新規生成知識情報のCRT等への表示機
能、また同時にデータベース中知識情報の表示機能、及
び両者の比較機能と知識情報の付帯情報の更新機能,知
識情報の選択格納機能,データベースからの抽出,デー
タベースへの格納機能,削除機能等を備えた知識情報選
択処理を行なう。ここに、知識情報の付帯情報の更新機
能というのは、例えば、生成した知識情報内容が、デー
タベース中に存在する知識情報と同一内容である場合、
その知識情報の最新生成時期さえ管理しておけばよい時
とか、同一知識情報生成回数のみ管理しておく時に、付
帯情報としてのそれらを更新し、格納する場合に必要で
ある。
次に、火力発電プラント高圧ヒータ廻りでの例とし
て、ヒータ水位高という異常時にヒータドレン弁全開と
いう事象が1つの知識情報の1部を構成する時、プラン
トの運転状態がその後正常に復帰する場合には特に問題
ないが、タービンウオータインダクシヨン発生時等に原
因解明,対策立案の一助として、ドレン弁全開の履歴を
参照したい場合には、ドレン弁全開回数,全開時間最大
値等を知識情報の付帯情報として登録しておき、同一知
識情報生成時に更新しておく。
て、ヒータ水位高という異常時にヒータドレン弁全開と
いう事象が1つの知識情報の1部を構成する時、プラン
トの運転状態がその後正常に復帰する場合には特に問題
ないが、タービンウオータインダクシヨン発生時等に原
因解明,対策立案の一助として、ドレン弁全開の履歴を
参照したい場合には、ドレン弁全開回数,全開時間最大
値等を知識情報の付帯情報として登録しておき、同一知
識情報生成時に更新しておく。
VII.基本ルール情報処理部10. 知識データベース11中に蓄えられる知識情報にはその
生成方法により2種類に分類される。1つは、本知識情
報自動生成装置20により生成されるものであり、他の1
つは、知識データベースに予め本装置以外の手段により
作成入力された知識情報である。この後者による知識情
報は全く存在しない場合もあるが、本装置としては、そ
れらの知識情報から内容上合理的な基本ルールを抽出す
ることを許容する、システム全体としての整合性を追求
する柔軟性を持たせる。これは、初期設定した基本ルー
ルの改質・改善を自動的に行なうものであり、最終的に
はデータベースに蓄積される知識情報の質的改善を可能
とするものである。具体的には、初期設定した基本ルー
ルのうち陳腐化したルールの淘汰,データベースに格納
された知識情報間の情報検索による法則性,因果関係の
抽出とし、その抽出結果と既存の基本ルールとの照合及
び合理性チエツクを本基本ルール情報処理部10で行な
う。
生成方法により2種類に分類される。1つは、本知識情
報自動生成装置20により生成されるものであり、他の1
つは、知識データベースに予め本装置以外の手段により
作成入力された知識情報である。この後者による知識情
報は全く存在しない場合もあるが、本装置としては、そ
れらの知識情報から内容上合理的な基本ルールを抽出す
ることを許容する、システム全体としての整合性を追求
する柔軟性を持たせる。これは、初期設定した基本ルー
ルの改質・改善を自動的に行なうものであり、最終的に
はデータベースに蓄積される知識情報の質的改善を可能
とするものである。具体的には、初期設定した基本ルー
ルのうち陳腐化したルールの淘汰,データベースに格納
された知識情報間の情報検索による法則性,因果関係の
抽出とし、その抽出結果と既存の基本ルールとの照合及
び合理性チエツクを本基本ルール情報処理部10で行な
う。
第17図に基本ルール情報処理部10での処理法の一例を
示す。これは、基本ルールを参照してプロセスデータ編
集の結果生成された知識情報16と外部入力された知識情
報16′に対し、それらから基本ルールを逆に作成する場
合の処理概略である。
示す。これは、基本ルールを参照してプロセスデータ編
集の結果生成された知識情報16と外部入力された知識情
報16′に対し、それらから基本ルールを逆に作成する場
合の処理概略である。
a).本装置編集処理装置20により生成された知識情報
16の場合 本装置20により生成されたプラント運転知識情報16
は、基本的には初期設定された基本ルールを参照するこ
とで生成されている為、運転員による情報加工操作がな
い場合には、初期設定した基本ルールを超える基本ルー
ルは生じない。即ち、ルールの簡略化統合化は可能性と
して存在するが、既存ルールと矛盾することなく内容的
に異なるルールは生じない。つまり、運転員による情報
加工操作の結果生成された知識情報に対してのみ、新た
な意義を持つ基本ルールが作成されうる。
16の場合 本装置20により生成されたプラント運転知識情報16
は、基本的には初期設定された基本ルールを参照するこ
とで生成されている為、運転員による情報加工操作がな
い場合には、初期設定した基本ルールを超える基本ルー
ルは生じない。即ち、ルールの簡略化統合化は可能性と
して存在するが、既存ルールと矛盾することなく内容的
に異なるルールは生じない。つまり、運転員による情報
加工操作の結果生成された知識情報に対してのみ、新た
な意義を持つ基本ルールが作成されうる。
この場合の新基本ルール作成過程を以下説明する。ま
ず、第17図において知識データベース中の知識情報16を
常時或いは、一定期間を設けて知識情報の構造類似性を
モニタする(ブロツク200)。知識情報の構造として
は、複数の単位ブロツクが連結したものとし、それらの
連接関係(直列・並列)及び包含関係(例えば、システ
ム区分毎)をモニタする。単位ブロツクが3ケ以上で構
成される場合には、構造類似性を検索する時に、任意の
1ブロツクを欠落させた場合を検索対象に加え、全体ブ
ロツク構造は同一でなくとも部分的に類似しているとい
う観点からの基本ルール作成への足がかりを探る。上記
の如く構造類別化機構においてその類似性をチエツクし
た後、各々の構造類似グループ毎にまとめ、その員数・
頻度をカウントする。この計数作業は、基本ルールとし
て設定するに値するものか、或いは特殊ケースの知識情
報のまま保存するのみとするかを判定する為に、必要な
もので予め所定数値を与えておいて比較するものであ
る。
ず、第17図において知識データベース中の知識情報16を
常時或いは、一定期間を設けて知識情報の構造類似性を
モニタする(ブロツク200)。知識情報の構造として
は、複数の単位ブロツクが連結したものとし、それらの
連接関係(直列・並列)及び包含関係(例えば、システ
ム区分毎)をモニタする。単位ブロツクが3ケ以上で構
成される場合には、構造類似性を検索する時に、任意の
1ブロツクを欠落させた場合を検索対象に加え、全体ブ
ロツク構造は同一でなくとも部分的に類似しているとい
う観点からの基本ルール作成への足がかりを探る。上記
の如く構造類別化機構においてその類似性をチエツクし
た後、各々の構造類似グループ毎にまとめ、その員数・
頻度をカウントする。この計数作業は、基本ルールとし
て設定するに値するものか、或いは特殊ケースの知識情
報のまま保存するのみとするかを判定する為に、必要な
もので予め所定数値を与えておいて比較するものであ
る。
知識情報の構造類別化とその集約化作業及び員数・頻
度における基本ルール化要件を満たすことを確認後、各
グループ毎に共通因子の抽出(201)を行ない、それら
のみで連接ブロツクを構成(202)する。この共通因子
は、グループ内を通しての共通因子でなくとも複数のブ
ロツク連接における共通因子であれば十分である。後述
する運転員による基本ルール化判定部を設けない時に
は、ここで再度頻度審査を行ない、基本ルールたりうる
条件の1つとすることが必要である。その後、各連接ブ
ロツクに対して既存の基本ルールとの内容照合(203)
を行なう。これは、知識情報自動生成装置20により生成
された知識情報の生成過程が、既存基本ルールに由来す
る為、それらとの相異性を確認する為の作業である。こ
の相異性、換言すれば新基本ルールとして成立させる十
分条件の中の最終条件は、由来する基本ルールのみチエ
ツクすることで十分である。
度における基本ルール化要件を満たすことを確認後、各
グループ毎に共通因子の抽出(201)を行ない、それら
のみで連接ブロツクを構成(202)する。この共通因子
は、グループ内を通しての共通因子でなくとも複数のブ
ロツク連接における共通因子であれば十分である。後述
する運転員による基本ルール化判定部を設けない時に
は、ここで再度頻度審査を行ない、基本ルールたりうる
条件の1つとすることが必要である。その後、各連接ブ
ロツクに対して既存の基本ルールとの内容照合(203)
を行なう。これは、知識情報自動生成装置20により生成
された知識情報の生成過程が、既存基本ルールに由来す
る為、それらとの相異性を確認する為の作業である。こ
の相異性、換言すれば新基本ルールとして成立させる十
分条件の中の最終条件は、由来する基本ルールのみチエ
ツクすることで十分である。
上記各段階での処理終了後、運転員に対し、基本ルー
ル化判定要求の為の信号を作り、運転員に判定を委ねる
(204)。これは新基本ルール候補の部分修正,確認をC
RT等の表示装置を介して行なうもので、本プラント運転
知識情報自動生成装置の根幹部を構成するもので、その
プラント運用に拘わる運転員複数の合議が望ましい。
ル化判定要求の為の信号を作り、運転員に判定を委ねる
(204)。これは新基本ルール候補の部分修正,確認をC
RT等の表示装置を介して行なうもので、本プラント運転
知識情報自動生成装置の根幹部を構成するもので、その
プラント運用に拘わる運転員複数の合議が望ましい。
b).外部入力により格納された知識情報の場合 外部入力により知識データベースに格納された知識情
報は、まずそれらの内容が全て真であるという前提であ
り、その中から基本ルール化できるものを探索する。基
本的には、a)の場合と同様に、そのブロツク要素間の
構造類別化作業(206),グループ化作業,同種構造知
識情報内の共通因子抽出作業(207),共通因子による
連接ブロツク化作業(208),頻度計数作業を行うが、
外部入力された知識情報である故の、(I)の場合とは
異なる既存基本ルールとの合理性チエツク(209)を行
なう必要がある。知識データベース内に格納される時点
で外部入力する全知識情報に対し、合理性をチエツクす
るのが最善であるが、外部入力後、本プラント運転知識
情報自動生成装置を起動する場合もある為、本基本ルー
ル情報処理部に合理性チエツク機能を設けるものであ
る。知識データベース中にある知識情報は、相互に影響
を与えない為、内容的に矛盾していても特に問題はない
が、本処理部の如く、基本ルール作成に関与するに際し
ては、害悪を与える影響が大きい為、未然に誤知識は防
止しなければならない。尚、外部入力の知識情報が常に
真と仮定できない場合には、前述の如く、外部入力する
知識情報に対して全て初期設定済の基本ルールとの合理
性をチエツクする必要があり、この為には、知識データ
ベース外部入力時に、その前処理として本基本ルール情
報処理部中の既存基本ルールとの合理性チエツク部機能
を拡大適用する等で対処する。
報は、まずそれらの内容が全て真であるという前提であ
り、その中から基本ルール化できるものを探索する。基
本的には、a)の場合と同様に、そのブロツク要素間の
構造類別化作業(206),グループ化作業,同種構造知
識情報内の共通因子抽出作業(207),共通因子による
連接ブロツク化作業(208),頻度計数作業を行うが、
外部入力された知識情報である故の、(I)の場合とは
異なる既存基本ルールとの合理性チエツク(209)を行
なう必要がある。知識データベース内に格納される時点
で外部入力する全知識情報に対し、合理性をチエツクす
るのが最善であるが、外部入力後、本プラント運転知識
情報自動生成装置を起動する場合もある為、本基本ルー
ル情報処理部に合理性チエツク機能を設けるものであ
る。知識データベース中にある知識情報は、相互に影響
を与えない為、内容的に矛盾していても特に問題はない
が、本処理部の如く、基本ルール作成に関与するに際し
ては、害悪を与える影響が大きい為、未然に誤知識は防
止しなければならない。尚、外部入力の知識情報が常に
真と仮定できない場合には、前述の如く、外部入力する
知識情報に対して全て初期設定済の基本ルールとの合理
性をチエツクする必要があり、この為には、知識データ
ベース外部入力時に、その前処理として本基本ルール情
報処理部中の既存基本ルールとの合理性チエツク部機能
を拡大適用する等で対処する。
以上の如く、初期設定した基本ルールを参照すること
により編集し、生成された知識情報は、知識データベー
ス格納後、その蓄積量が増大するに従い、新たな基本ル
ール作成動作が機能し、基本ルール部が成長する。
により編集し、生成された知識情報は、知識データベー
ス格納後、その蓄積量が増大するに従い、新たな基本ル
ール作成動作が機能し、基本ルール部が成長する。
具体例として、火力発電プラント高圧ヒータを例に、
前述の「通常運転中にヒータ抽気弁を閉じると、異常運
転に移行し、その結果、発電機出力は増加する場合があ
り、ヒータ給水温度は低下する。」という知識情報に関
連する知識情報が多数生成され、知識データベース内に
蓄積された時、その構造類似性がモニタされる。これら
の知識情報は、例えば、自動的に発電機出力を絞り込む
操作がある場合に、知識情報を構成する1要素ブロツク
「発電機出力が増加する場合がある。」が削除されたも
のであり、また「ヒータカツト運転選択時には負荷制限
モードとする。」という運転員操作内容を知識情報の1
要素ブロツクとして追加したものである。そして、共通
因子抽出過程においては、 「ヒータカツト運転を選択し、負荷制限モードとす
る。」 「ヒータ抽気弁全閉で異常運転に移行」 「ヒータ給水温度が低下する。」 「プラント効率が低下。」 の各因子が抽出されたとすれば、これらを連接したもの
が1つの基本ルール候補となり、既存ルールに同一のも
のがないことを確認した後、基本ルール化判定要求を運
転員に出す。運転員は、CRT等の表示装置を介し、その
内容確認を行ない、例えば項の「異常」という内容を
削除したものを基本ルールとして格納する。その結果作
成された基本ルールは、例えば、「ヒータカツト運転が
選択される場合には、負荷制限モードとなり、ヒータ抽
気弁全閉し、ヒータ給水温度が低下し、プラント効率が
低下する。」という内容となる。
前述の「通常運転中にヒータ抽気弁を閉じると、異常運
転に移行し、その結果、発電機出力は増加する場合があ
り、ヒータ給水温度は低下する。」という知識情報に関
連する知識情報が多数生成され、知識データベース内に
蓄積された時、その構造類似性がモニタされる。これら
の知識情報は、例えば、自動的に発電機出力を絞り込む
操作がある場合に、知識情報を構成する1要素ブロツク
「発電機出力が増加する場合がある。」が削除されたも
のであり、また「ヒータカツト運転選択時には負荷制限
モードとする。」という運転員操作内容を知識情報の1
要素ブロツクとして追加したものである。そして、共通
因子抽出過程においては、 「ヒータカツト運転を選択し、負荷制限モードとす
る。」 「ヒータ抽気弁全閉で異常運転に移行」 「ヒータ給水温度が低下する。」 「プラント効率が低下。」 の各因子が抽出されたとすれば、これらを連接したもの
が1つの基本ルール候補となり、既存ルールに同一のも
のがないことを確認した後、基本ルール化判定要求を運
転員に出す。運転員は、CRT等の表示装置を介し、その
内容確認を行ない、例えば項の「異常」という内容を
削除したものを基本ルールとして格納する。その結果作
成された基本ルールは、例えば、「ヒータカツト運転が
選択される場合には、負荷制限モードとなり、ヒータ抽
気弁全閉し、ヒータ給水温度が低下し、プラント効率が
低下する。」という内容となる。
VIII.知識データベース内知識情報を用いた知識情報編
集処理時参照機能 プラント運転知識データベースに格納された知識情報
を単に蓄積する、或いはVIIに述べた如く、新たに基本
ルールを作成する為に使用する以外に、IVに述べた如く
編集処理時に活用する為の機能であり、編集処理終了後
の生成知識情報と知識データベース内知識情報との比較
機能を備え、同一である場合には、付帯情報部分のみを
更新しデータベースに格納する機能或いは廃棄する機能
を持つものである。また異なる場合には、通常処理ルー
トで運転員による追加,選択操作を介してデータベース
に格納する。この機能は運転員の操作上の煩雑さの軽減
を主と考える時に効果的である。第18図には、上記機能
を知識情報編集機能部に付加した構成例を示す。火力発
電プラント高圧ヒータを例にとれば、ヒータカツト運転
に移行した場合の知識情報生成結果が、前回生成時と同
一内容であつた場合に、その付帯情報のみ更新し、直接
データベースに格納する場合である。
集処理時参照機能 プラント運転知識データベースに格納された知識情報
を単に蓄積する、或いはVIIに述べた如く、新たに基本
ルールを作成する為に使用する以外に、IVに述べた如く
編集処理時に活用する為の機能であり、編集処理終了後
の生成知識情報と知識データベース内知識情報との比較
機能を備え、同一である場合には、付帯情報部分のみを
更新しデータベースに格納する機能或いは廃棄する機能
を持つものである。また異なる場合には、通常処理ルー
トで運転員による追加,選択操作を介してデータベース
に格納する。この機能は運転員の操作上の煩雑さの軽減
を主と考える時に効果的である。第18図には、上記機能
を知識情報編集機能部に付加した構成例を示す。火力発
電プラント高圧ヒータを例にとれば、ヒータカツト運転
に移行した場合の知識情報生成結果が、前回生成時と同
一内容であつた場合に、その付帯情報のみ更新し、直接
データベースに格納する場合である。
産業上の利用可能性 本発明によれば、プロセスデータ間の相関・因果関係
を予め基本ルールとして準備し、検出されたプロセスデ
ータのイベントに着目した情報を付与することで容易に
知識情報を得ることができる。
を予め基本ルールとして準備し、検出されたプロセスデ
ータのイベントに着目した情報を付与することで容易に
知識情報を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G05B 13/00 - 13/04 JICST
Claims (15)
- 【請求項1】(a)制御対象のプロセスデータ毎に基本
ルールとして予め定められた、前記プロセスデータとこ
のプロセスデータに関連する他のプロセスデータ及びこ
れらプロセスデータ間の関連を記憶した基本ルール群格
納部5と、 (b)制御対象のプラントから得られるプロセスデータ
検出値が変化、或いは所定の関係を逸脱した場合に、 該変化、或いは所定の関係を逸脱したプロセスデータ検
出値に関連する基本ルールを前記基本ルール群格納部5
から取り出し、 前記プロセスデータ検出値と、前記取り出した基本ルー
ルに前記プロセスデータ検出値に対応するプロセスデー
タに関連するプロセスデータとして規定されているプロ
セスデータのプロセスデータ検出値とを、制御対象のプ
ラントから検出される多数のプラントデータ検出値から
選択して取り込む編集処理を行う知識情報編集処理部3,
4と、 (c)該知識情報編集処理部から得られた知識情報を記
憶する知識データベース11と、 を有する知識情報生成システム。 - 【請求項2】(a)制御対象のプロセスデータ毎に基本
ルールとして予め定められた、前記プロセスデータとこ
のプロセスデータに関連する他のプロセスデータ及びこ
れらプロセスデータ間の関連を記憶した基本ルール群格
納部5と、 (b)制御対象の各プロセスデータ検出値を入力し記憶
するプロセスデータ検出値入力処理部2と、 (c)該プロセスデータ検出値入力処理部2から得られ
るプロセスデータ検出値が変化、或いは所定の関係を逸
脱したことを検出し、該変化或いは逸脱が生じたプロセ
スデータについて知識情報収集要と判定する知識情報収
集要否判定部3と、 (d)該知識情報収集要否判定部3で収集要と判定され
たプロセスデータに関連する基本ルールを前記基本ルー
ル群格納部5から取り出し、前記収集要と判定されたプ
ロセスデータのプロセスデータ検出値と、 前記取り出した基本ルールに、前記収集要と判定された
プロセスデータに関連するプロセスデータとして規定さ
れているプロセスデータのプロセスデータ検出値とを、 前記プロセスデータ検出値入力処理部2から選択して取
り込む編集処理を行う知識情報編集処理部4と、 (e)該知識情報編集処理部4から得られた知識情報を
記憶する知識データベース11と、 を有する知識情報生成システム。 - 【請求項3】前記知識情報編集処理部4から得られた知
識情報に、運転員から追加された追加情報を付与する追
加情報処理部8を備え、運転員からの追加情報が付与さ
れた知識情報を前記知識データベース11に格納すること
を特徴とする請求項1乃至請求項2のいずれかに記載の
知識情報生成システム。 - 【請求項4】前記運転員からの追加情報が付与された知
識情報、或いは前記基本ルールとは独自に形成された知
識情報を、基本ルールに変換して前記基本ルール群格納
部5に格納する基本ルール情報処理部10を備えることを
特徴とする請求項3に記載の知識情報生成システム。 - 【請求項5】(a)制御対象のプロセスデータ毎に、該
プロセスデータとこのプロセスデータに関連する他のプ
ロセスデータ及びこれらプロセスデータ間の関連を基本
ルールとして予め定め、基本ルール群格納部5に格納す
るステップと、 (b)制御対象の各プロセスデータ検出値を入力しプロ
セスデータ検出値入力処理部2に記憶するステップと、 (c)該プロセスデータ検出値入力処理部2から得られ
るプロセスデータ検出値が変化、或いは所定の関係を逸
脱したことを検出し、該変化或いは逸脱が生じたプロセ
スデータについて、知識情報収集要否判定部3で知識情
報収集要と判定するステップと、 (d)該知識情報収集要否判定部3で収集要と判定され
たプロセスデータに関連する基本ルールを前記基本ルー
ル群格納部5から取り出し、 前記収集要と判定されたプロセスデータのプロセスデー
タ検出値と、 前記取り出した基本ルールに、前記収集要と判定された
プロセスデータに関連するプロセスデータとして規定さ
れているプロセスデータのプロセスデータ検出値とを、 前記プロセスデータ検出値入力処理部2から選択して取
り込む編集処理を知識情報編集処理部4で行うステップ
と、 (e)該知識情報編集処理部4から得られた知識情報を
知識情報データベース11に記憶するステップと、 を有する知識情報生成方法。 - 【請求項6】前記知識情報編集処理部4から得られた知
識情報に、運転員から追加された追加情報を付与する追
加情報処理を追加情報処理部8において行うステップを
備え、 運転員からの追加情報が付与された知識情報を前記知識
データベース11に記憶することを特徴とする請求項5記
載の知識情報生成方法。 - 【請求項7】前記知識情報編集処理部4は、前記収集要
と判定されたプロセスデータのプロセスデータ検出値が
変化してから、或いは所定の関係を逸脱してから、前記
プロセスデータ検出値入力処理部2から選択して取り込
む関連するプロセスデータ検出値が変化するまでの時間
を計測し、 該関連するプロセスデータ検出値が変化するまでの時間
を知識情報の一部とする編集処理を行うこと を特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の
知識情報生成システム、又は請求項5乃至請求項6のい
ずれかに記載の知識情報生成方法。 - 【請求項8】前記知識情報編集処理部4は、前記収集要
と判定されたプロセスデータのプロセスデータ検出値が
変化した時刻、或いは所定の関係から逸脱した時刻を知
識情報の一部とする編集処理を行うことを特徴とする請
求項1乃至請求項4又は請求項7のいずれかに記載の知
識情報生成システム、又は請求項5乃至請求項7のいず
れかに記載の知識情報生成方法。 - 【請求項9】前記知識情報編集処理部4は、前記基本ル
ール群格納部5から取り出した基本ルールに規定された
プロセスデータ間の関連が、相関関係、因果関係、或い
は影響波及関係のいずれかである場合に、 前記プロセスデータ検出値入力処理部2から選択して取
り込んだプロセスデータ検出値間に、前記取り出した基
本ルールに規定された相関関係、因果関係、或いは影響
波及関係があるとする編集処理を行うこと を特徴とする請求項1乃至請求項4又は請求項7乃至請
求項8のいずれかに記載の知識情報生成システム、又は
請求項5乃至請求項8のいずれかに記載の知識情報生成
方法。 - 【請求項10】前記基本ルール群格納部5に格納される
基本ルールには、制御対象を適宜の単位に分割し、さら
に分割された単位を細分化し、前記分割され或いは細分
化された単位内のプロセスデータ間に成立する相関関
係、或いは他の単位のプロセスデータとの間に成立する
相関関係に基づいて作成した基本ルールが含まれること
を特徴とする請求項1乃至請求項4又は請求項7乃至請
求項9のいずれかに記載の知識情報生成システム、又は
請求項5乃至請求項9のいずれかに記載の知識情報生成
方法。 - 【請求項11】前記基本ルール群格納部5に格納される
基本ルールには、プロセスや熱の流れ方向に沿ってプロ
セスデータ間に成立する因果関係に基づいて作成した基
本ルールが含まれること を特徴とする請求項1乃至請求項4又は請求項7乃至請
求項10のいずれかに記載の知識情報生成システム、又は
請求項5乃至請求項10のいずれかに記載の知識情報生成
方法。 - 【請求項12】前記基本ルール群格納部5に格納される
基本ルールには、所定のプロセスデータに存在する関数
関係に基づいて作成した基本ルールが含まれること を特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の
知識情報生成システム、又は請求項5乃至請求項11のい
ずれかに記載の知識情報生成方法。 - 【請求項13】前記基本ルール群格納部5に格納される
基本ルールには、所定のプロセスデータ間に存在する影
響波及関係に基づいて作成した基本ルールが含まれるこ
とを特徴とする請求項1乃至請求項4又は請求項7乃至
請求項12のいずれかに記載の知識情報生成システム、又
は請求項5乃至請求項12のいずれかに記載の知識情報生
成方法。 - 【請求項14】請求項1乃至請求項4又は請求項7乃至
請求項13のいずれかに記載の知識情報生成システムと、 該知識情報生成システムの前記基本ルール群格納部5に
格納された基本ルール、前記知識情報編集処理部4から
得られた知識情報、又は前記知識データベース11に記憶
された知識情報のいずれかを表示し、出力し、或いは制
御装置に印加する出力部とを有することを特徴とするエ
キスパートシステム。 - 【請求項15】請求項1乃至請求項4又は請求項7乃至
請求項13のいずれかに記載の知識情報生成システムと、 前記知識情報データベース11に記載された知識情報に時
刻のデータを付与して出力する出力部とを有することを
特徴とするロガーシステム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP50510788A JP2786218B2 (ja) | 1988-06-17 | 1988-06-17 | 知識情報生成システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP50510788A JP2786218B2 (ja) | 1988-06-17 | 1988-06-17 | 知識情報生成システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2786218B2 true JP2786218B2 (ja) | 1998-08-13 |
Family
ID=18527287
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP50510788A Expired - Fee Related JP2786218B2 (ja) | 1988-06-17 | 1988-06-17 | 知識情報生成システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2786218B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007171226A (ja) * | 2005-12-19 | 2007-07-05 | Hitachi Ltd | プロセス要因分析訓練システム |
WO2020110953A1 (ja) * | 2018-11-28 | 2020-06-04 | 昭和電工株式会社 | 技術予測装置、方法、およびプログラム |
-
1988
- 1988-06-17 JP JP50510788A patent/JP2786218B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007171226A (ja) * | 2005-12-19 | 2007-07-05 | Hitachi Ltd | プロセス要因分析訓練システム |
JP4603971B2 (ja) * | 2005-12-19 | 2010-12-22 | 株式会社日立製作所 | プロセス要因分析訓練システム |
WO2020110953A1 (ja) * | 2018-11-28 | 2020-06-04 | 昭和電工株式会社 | 技術予測装置、方法、およびプログラム |
CN113168655A (zh) * | 2018-11-28 | 2021-07-23 | 昭和电工株式会社 | 技术预测装置、方法、以及程序 |
JPWO2020110953A1 (ja) * | 2018-11-28 | 2021-09-02 | 昭和電工株式会社 | 技術予測装置、方法、およびプログラム |
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---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |