JP2784625B2 - フォトクロミック染料含有ポリオレフィン樹脂微粉末の製造法 - Google Patents
フォトクロミック染料含有ポリオレフィン樹脂微粉末の製造法Info
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- JP2784625B2 JP2784625B2 JP21910793A JP21910793A JP2784625B2 JP 2784625 B2 JP2784625 B2 JP 2784625B2 JP 21910793 A JP21910793 A JP 21910793A JP 21910793 A JP21910793 A JP 21910793A JP 2784625 B2 JP2784625 B2 JP 2784625B2
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- Japan
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- polyolefin resin
- photochromic dye
- fine powder
- resin fine
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、フォトクロミック染
料を含有したポリオレフィン樹脂微粉末の製法に関す
る。
料を含有したポリオレフィン樹脂微粉末の製法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】紫外線によって発色し可視光によって無
色化するフォトクロミック材料は各種のものが知られて
いる。従来の色材製品は、発色染料を単に合成樹脂に混
練しただけのもので反覆発色ライフが10〜40時間程
度であってその有用性に拘らず特定の物品にしか応用さ
れていないのが実状である。
色化するフォトクロミック材料は各種のものが知られて
いる。従来の色材製品は、発色染料を単に合成樹脂に混
練しただけのもので反覆発色ライフが10〜40時間程
度であってその有用性に拘らず特定の物品にしか応用さ
れていないのが実状である。
【0003】
【解決しようとする問題点】本発明は、ウレタン系又は
アクリル系バインダに混練して印刷インク化できる発色
剤含有ポリオレフィン樹脂微粉末を提供するものであっ
て、本発明に係る色材は、合成樹脂成形品は勿論、繊維
製品その他、印刷可能な物品に適用してフォトクロミッ
ク効果を長期間付与できるものである。本発明が適用で
きるフォトクロミック染料は、ポリエチレン又はポリプ
ロピレン等のポリオレフィン樹脂に対して相溶性がある
ものが好ましく、例えばスピロピラン系染料が好適であ
る。本発明者の経験によれば粉末化を目的としてポリオ
レフィン樹脂を加熱溶解させる場合、キシレンとメチル
グリコール7:3の混合溶剤によるのが最も効率的であ
るが、この混合溶剤はスピロピラン系染料を無色化する
ことが判明した。しかしながらこの材料はキシレンの単
独溶剤によっては無色化されない。他方、キシレンを溶
剤とする場合、スピロピラン系染料の耐熱温度は120
℃であるから基材樹脂をキシレンに120℃以下の温度
で完全溶解させる必要があり、このためより低温でキシ
レンに溶解する分子量5000〜15000の低分子量
のポリオレフィン樹脂を用いる必要がある。なお、本発
明の最終目的である微粒子のインク化には粒径70μm
以下の粒子を90%以上の高収率で得ることが必要であ
る。
アクリル系バインダに混練して印刷インク化できる発色
剤含有ポリオレフィン樹脂微粉末を提供するものであっ
て、本発明に係る色材は、合成樹脂成形品は勿論、繊維
製品その他、印刷可能な物品に適用してフォトクロミッ
ク効果を長期間付与できるものである。本発明が適用で
きるフォトクロミック染料は、ポリエチレン又はポリプ
ロピレン等のポリオレフィン樹脂に対して相溶性がある
ものが好ましく、例えばスピロピラン系染料が好適であ
る。本発明者の経験によれば粉末化を目的としてポリオ
レフィン樹脂を加熱溶解させる場合、キシレンとメチル
グリコール7:3の混合溶剤によるのが最も効率的であ
るが、この混合溶剤はスピロピラン系染料を無色化する
ことが判明した。しかしながらこの材料はキシレンの単
独溶剤によっては無色化されない。他方、キシレンを溶
剤とする場合、スピロピラン系染料の耐熱温度は120
℃であるから基材樹脂をキシレンに120℃以下の温度
で完全溶解させる必要があり、このためより低温でキシ
レンに溶解する分子量5000〜15000の低分子量
のポリオレフィン樹脂を用いる必要がある。なお、本発
明の最終目的である微粒子のインク化には粒径70μm
以下の粒子を90%以上の高収率で得ることが必要であ
る。
【0004】
【解決するための手段】本発明は、分子量5000〜1
5000のポリエチレン又はポリプロピレン樹脂とフォ
トクロミック染料をキシレンに110℃以下の温度で溶
解させた後、液送可能な温度に下降させて溶剤回収槽に
導入し、該回収槽内で着色粒子を析出させる方法であ
る。70μm以下の粒子を高効率で回収するにはキシレ
ンとポリオレフィン樹脂は重量比で100:15〜3
0、フォトクロミック染料の樹脂に対する割合は0.5
wt%以上で効果があるが、染料が高価であることから
実用上最高10wt%程度とする。また、析出粒子の回
収は、染料をキシレン中に溶存させないためと回収粒子
の取扱いを容易にするために溶剤回収と同時に乾燥状態
として得られるようにする必要があることから回収と溶
解は専用槽で行なう。従って通常の溶解法の如く溶解槽
内で粒子を析出させる必要はなく、溶液が液送可能な温
度になったら析出状態に関係なく回収槽に移し、上記操
作によって粒子を生成できる。
5000のポリエチレン又はポリプロピレン樹脂とフォ
トクロミック染料をキシレンに110℃以下の温度で溶
解させた後、液送可能な温度に下降させて溶剤回収槽に
導入し、該回収槽内で着色粒子を析出させる方法であ
る。70μm以下の粒子を高効率で回収するにはキシレ
ンとポリオレフィン樹脂は重量比で100:15〜3
0、フォトクロミック染料の樹脂に対する割合は0.5
wt%以上で効果があるが、染料が高価であることから
実用上最高10wt%程度とする。また、析出粒子の回
収は、染料をキシレン中に溶存させないためと回収粒子
の取扱いを容易にするために溶剤回収と同時に乾燥状態
として得られるようにする必要があることから回収と溶
解は専用槽で行なう。従って通常の溶解法の如く溶解槽
内で粒子を析出させる必要はなく、溶液が液送可能な温
度になったら析出状態に関係なく回収槽に移し、上記操
作によって粒子を生成できる。
【0005】
【効果】本発明着色粉末は市販のウレタン系又はアクリ
ル系バインダ中に容易に分散してインク化し、スクリー
ン印刷に適用できる。また、着色染料が基材樹脂中に溶
解し、該樹脂粉末自体を染料しているので従来の練込み
製品より遙かに長時間の600〜800時間の発色ライ
フを維持する。本発明製品の発色ライフが従来の発色剤
練込製品に比して10倍以上も長い理由は現在解明され
ていない。
ル系バインダ中に容易に分散してインク化し、スクリー
ン印刷に適用できる。また、着色染料が基材樹脂中に溶
解し、該樹脂粉末自体を染料しているので従来の練込み
製品より遙かに長時間の600〜800時間の発色ライ
フを維持する。本発明製品の発色ライフが従来の発色剤
練込製品に比して10倍以上も長い理由は現在解明され
ていない。
【0006】
【実施例】攪拌翼とジャケットを備えた溶解槽にキシレ
ン100kg、ポリプロピレン樹脂パウダー(三洋化成
工業「ハイマー330P」分子量5000〜1500
0)25kg、スピロピラン系フォトクロミック染料
(記録素材製「サニーカラー」(ブルー))1kgを夫
々投入して温度を110℃として1時間攪拌して原料溶
液とした。その後、温度を70℃まで下降させエアポン
プ(圧力2〜4kgG/cm2 )により攪拌機付減圧乾
燥機に移送し温度を60℃に維持して減圧乾燥すると共
にキシレンを回収した。機内の粒子は、2次凝集してい
るためジェット粉砕機又は回転式機械粉砕機によって解
砕する。粒度分布は表1のようであった。なお、色系を
ブルーの他、イエロー、パープル、バイオレット、グリ
ーン及びピンクに替えて夫々実施したがほぼ同様の分布
を得た。更に樹脂をポリエチレン樹脂ペレットとしても
同様の条件で着色粉末を得ることができた。
ン100kg、ポリプロピレン樹脂パウダー(三洋化成
工業「ハイマー330P」分子量5000〜1500
0)25kg、スピロピラン系フォトクロミック染料
(記録素材製「サニーカラー」(ブルー))1kgを夫
々投入して温度を110℃として1時間攪拌して原料溶
液とした。その後、温度を70℃まで下降させエアポン
プ(圧力2〜4kgG/cm2 )により攪拌機付減圧乾
燥機に移送し温度を60℃に維持して減圧乾燥すると共
にキシレンを回収した。機内の粒子は、2次凝集してい
るためジェット粉砕機又は回転式機械粉砕機によって解
砕する。粒度分布は表1のようであった。なお、色系を
ブルーの他、イエロー、パープル、バイオレット、グリ
ーン及びピンクに替えて夫々実施したがほぼ同様の分布
を得た。更に樹脂をポリエチレン樹脂ペレットとしても
同様の条件で着色粉末を得ることができた。
【0007】
【表1】
【0008】表の如く32μm以下の粒子が殆どであっ
た。この着色粒子をウレタン系又はアクリル系バインダ
中に混練してインク化し、これをTシャツにシルクスク
リーン印刷した。太陽光線の照射による発色と暗所内で
の消色を反覆したが発色濃度の減少は認められず、60
0時間以上の発色ライフが確認できた。
た。この着色粒子をウレタン系又はアクリル系バインダ
中に混練してインク化し、これをTシャツにシルクスク
リーン印刷した。太陽光線の照射による発色と暗所内で
の消色を反覆したが発色濃度の減少は認められず、60
0時間以上の発色ライフが確認できた。
Claims (1)
- 【請求項1】 キシレン100重量部に分子量5000
〜15000のポリオレフィン樹脂15〜30重量部及
び前記樹脂量に対して0.5〜10wt%のフォトクロ
ミック染料を110℃以下の温度で均一に溶解させた
後、温度を約80℃以下にして該溶液を減圧乾燥機内に
移して溶剤回収と同時に粒径70μm以下の生成粒子を
乾燥状態で得ることを特徴とするフォトクロミック染料
含有ポリオレフィン樹脂微粉末の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21910793A JP2784625B2 (ja) | 1993-08-10 | 1993-08-10 | フォトクロミック染料含有ポリオレフィン樹脂微粉末の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21910793A JP2784625B2 (ja) | 1993-08-10 | 1993-08-10 | フォトクロミック染料含有ポリオレフィン樹脂微粉末の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0753729A JPH0753729A (ja) | 1995-02-28 |
JP2784625B2 true JP2784625B2 (ja) | 1998-08-06 |
Family
ID=16730371
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21910793A Expired - Fee Related JP2784625B2 (ja) | 1993-08-10 | 1993-08-10 | フォトクロミック染料含有ポリオレフィン樹脂微粉末の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2784625B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20000049641A (ko) * | 2000-04-15 | 2000-08-05 | 서정섭 | 감광 변색 특성을 갖는 폴리프로필렌 시트 제조 방법 |
KR20040043299A (ko) * | 2002-11-18 | 2004-05-24 | 이춘호 | 광호환성 화합물을 이용한 수지착색 방법 |
AU2002356430A1 (en) * | 2002-12-09 | 2004-06-30 | Hetero Drugs Limited | A novel polymorph of clopidogrel hydrogen sulfate |
KR100517066B1 (ko) * | 2003-01-24 | 2005-09-27 | 주식회사 썬보우 | 광호변성 화합물을 함유하는 폴리프로필렌 수지 및폴리프로필렌 사의 제조방법 |
-
1993
- 1993-08-10 JP JP21910793A patent/JP2784625B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0753729A (ja) | 1995-02-28 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |