JP2784524B2 - 多層電子部品搭載用基板及びその製造法 - Google Patents

多層電子部品搭載用基板及びその製造法

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JP2784524B2 JP2248337A JP24833790A JP2784524B2 JP 2784524 B2 JP2784524 B2 JP 2784524B2 JP 2248337 A JP2248337 A JP 2248337A JP 24833790 A JP24833790 A JP 24833790A JP 2784524 B2 JP2784524 B2 JP 2784524B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は,耐湿性及び放熱板の保持性に優れた多層電
子部品搭載用基板及びその製造方法に関する。
〔従来技術〕
従来,電子部品搭載用基板においては,半導体素子な
どの電子部品からの発熱を放散させるため,電気絶縁性
の基材に電子部品搭載用の電子部品搭載用凹部を設ける
と共にその反対側に放熱板を設けている(例えば,特開
昭59−32191号公報)。
また,従来,一般に,上記放熱板は接着剤を介して,
基材の凹所に接着されている。そのため,上記接着剤が
外気に露出している部分,つまり凹所側壁と放熱板側壁
との間を金属メッキ層により被覆することが行われてい
る。これを第8図〜第10図により説明する。
即ち,従来の電子部品搭載用基板90は,上記第8図に
示すごとく,基材9に設けた凹所92内に接着剤8を介し
て放熱板7を接合し,また基材裏側においては放熱板7
と基材9との間に金属メッキ層75が,また放熱板7の上
面と電子部品搭載用凹部93との間に金属メッキ層76が形
成されている。そのため,基材9の裏側から電子部品搭
載用凹部93内への湿気の浸入が遮断される。
なお,同図において,符号94は導体回路である。
〔解決しようとする課題〕
しかしながら,上記電子部品搭載用基板90は,第9図
に示すごとく,凹所92の側壁と放熱板7の側壁とが対向
している対向部分95において,その開口部750に金属メ
ッキ層75が形成されないことがある。つまり,メッキ不
良穴751を生ずる。
かかるメッキ不良穴751を生ずると,この部分より湿
気が浸入して,半導体などの電子部品が損傷するおそれ
がある。特に,基材9が樹脂系のものであるときには,
湿気が上記メッキ不良穴751より上記凹所92内に浸入
し,樹脂基材内を経て電子部品(図示略)に達する。
一方,上記メッキ不良穴751を発生する理由として
は,凹所92と放熱板7との間の前記対向部分95のクリア
ランス(約0.1〜0.2mm)が大きいためと考えられる。
そこで,この対向部分95のクリアランスを小さくする
ことが考えられる。しかし,凹所92の加工,放熱板7の
外形加工におけるバラツキのために,前記クリアランス
を生じてしまう。
また,上記問題点に対する対策として,第10図に示す
ごとく,凹所92を幅広く設けて,その天井面921におけ
る,凹所92の側壁と放熱板7の側壁との間を広く取る方
法がある。そして,これらの表面に金属メッキ層75を連
続的に設ける。この方法では,上記対向部分95のクリア
ランスが充分に大きいため,この対向部分においても金
属メッキ層75が形成される。
しかし,凹所92を大きく取ると,基材9の裏側面にお
ける導体回路パターン形成の自由度が阻害される。一
方,凹所92の大きさを制限すれば,放熱板7が小形状と
なり放熱性が阻害される。
また,上記方法では,凹所92の天井面921に放熱板7
を接着する際,接着剤8が両者の間よりはみ出す(溢
流)ことがある。そして,この接着剤のはみ出し部分が
大きいときには,金属メッキ層75が形成されない。その
ため,はみ出し防止のために,接着剤8の量を調整する
必要がある。
また,上記に示した電子部品搭載用基板においては,
放熱板が基材9の凹所92内に挿入され,接着剤8によっ
て接着されているが,長期間の使用中に放熱板が剥離脱
落するおそれがある。
また,近年は,電子部品搭載用基板に対して,高度の
機能が要求され,1個の電子部品搭載用基板にできるだけ
多数の導体回路を形成することが切望されている。
本発明はかかる問題点に鑑み,放熱板と凹所との対向
部分における金属メッキ層を確実に形成し,また放熱板
の脱落のおそれがない,高機能の多層電子部品搭載用基
板及びその製造方法を提供しようとするものである。
〔課題の解決手段〕
本発明は,導体回路を設けた第1基材と,第2基材
と,両者の間に接着剤を介して挟着固定した放熱板と,
上記第1基材側において該第1基材及び接着剤を貫通し
て放熱板の上部までザグリ加工形成した電子部品搭載用
凹部とよりなり,また上記放熱板の裏側は上記第2基材
に設けた段付穴よりその一部を露出させてなり,また導
体回路を有する上部基材層を上記第1基材上に積層して
なる多層状の電子部品搭載用基板であって,上記第2基
材の段付穴と放熱板との対向部分には,基材と放熱板の
両者にまたがると共に上記接着剤を同一表面上に露出さ
せた露出凹部をザグリ加工により設けてなり,かつ上記
放熱板と露出凹部と第2基材裏側には連続した金属メッ
キ層が被覆してあることを特徴とする多層電子部品搭載
用基板にある。
本発明において最も注目すべきことは,上記対向部分
において上記露出凹部を設け,放熱板と露出凹部と第2
基材裏側面との間に連続した金属メッキ層を被覆してい
ること,また第1基材と第2基材との間に放熱板を挟着
固定すると共に放熱板の裏側の一部分を第2基材の段付
穴より露出させていること,また第1基材の上に更に上
記上部基材層を積層形成して多層状としていることにあ
る。
上記露出凹部は,第2基材と放熱板の両者の間に,ま
たがって形成されている。また,第2基材の裏側の段付
穴は,通常,第2基材の中央部分に角状或いは円状等に
形成される。そして,放熱板は凸状を有しており,その
小径部分が上記第2基材の段付穴に挿入された状態で第
2基材に保持され,放熱板の裏側が外部へ露出している
(第1図参照)。そのため,放熱板の小径部は上記段付
穴と相似形に設けられる。それ故,上記対向部分は,通
常は角状,円状等の環状に形成される(第3図参照)。
また,接着剤は段付穴側壁と放熱板側壁との間,即ち
上記対向部分に充填されている。そして,該対向部分に
おいて,ザグリ加工によって設けた前記露出凹部には,
接着剤が露出した状態にある。該接着剤の露出表面は,
露出凹部の天井面とほぼ同じ面上にある。
上記第1基材,第2基材及び上部基材層の材料として
は,ガラス−エポキシ樹脂,ガラス−ビスマレイミド−
トリアジン樹脂,ガラス−ポリイミド樹脂等がある。ま
た,放熱板としては,銅,鉄系合金,銅系合金等があ
る。
また,接着剤としては流れ性の良い,プリプレグと称
される接着シートがある。また,接着剤の材料として
は,エポキシ樹脂,ビスマレイミド−トリアジン樹脂
(BT樹脂),ポリイミド樹脂等がある。また,金属メッ
キ層の材料としては,銅,ニッケル,金等がある。
また,上記対向部分におけるクリアランスは,0.05〜
0.3mmとすることが好ましい。0.05mm未満では,放熱板
と段付穴との寸法精度が厳しくなり,一方0.3mmを越え
ると接着剤層の幅が大きくなりすぎて金属メッキ層が充
分に形成されないおそれがある。
また,露出凹部の深さは,0.05〜0.2mmとすることが好
ましい。0.05mm未満では基材の厚み精度と露出凹部の加
工精度が厳しく,一方,0.2mmを越えると金属を加工する
上で負荷が大きすぎるからである。
更に露出凹部の幅は0.5〜2.0mmとすることが好まし
い。0.5mm未満では加工する刃の径が小さすぎて折れ易
く,一方,2.0mmを越えると加工される凹部がデッドスペ
ース(Dead Space)となる配線有効面積に制限を受け
ることになるからである。また,上記露出凹部はザグリ
加工により形成する。
また,上部基材層は,その上面に導体回路が形成され
ている。そして,該上部基材層は,上記と同様の接着剤
により,第1基材の導体回路の上に積層接着されてい
る。これにより,多層状の電子部品搭載用基板が構成さ
れる。また,上記上部基材層は,1層或いは2〜5層など
の複数層を設けることもできる。
次に,上記多層電子部品搭載用基板の製造方法として
は,第2基材の裏側に放熱板の裏側を露出させるための
段付穴を設け,ついで,該第2基材の段付穴と第1基材
との間には放熱板を挟着すると共に第2基材と該第1基
材と放熱板とを接着剤を介して接着し,また該接着剤を
第2基材裏側における段付穴側壁と放熱板側壁との対向
部分の開口部近くまで充填し,ついで,該対向部分にお
いて第2基材と放熱板との両者にまたがるザグリ加工を
行い,上記接着剤を露出させた露出凹部を形成し,ま
た,第1基材側においては第1基材及び接着剤を貫通し
て放熱板の上部までザグリ加工を行って電子部品搭載用
凹部を形成し,また,上記放熱板と露出凹部と第2基材
裏側面との間には連続した金属メッキ層を形成し,かつ
上記第1基材の上に導体回路を有する上部基材層を積層
接着することを特徴とする多層電子部品搭載用基板の製
造方法がある。
上記製造方法において,最も注目すべきことは,第1
基材と第2基材との間に放熱板を接着するに当たり,接
着剤を上記段付穴と放熱板との対向部分の開口部近くま
で充填し,次いで該対向部分を放熱板と第2基材にまた
がってザグリ加工して上記露出凹部を形成し,その後金
属メッキ層を形成すること,放熱板を第1基材と第2基
材との間に挟着すると共に第2基材の段付穴から放熱板
の裏側を露出させていること,及び上記第1基材の上に
更に上部基材層を積層接着することである。
また,上記接着に当たっては,接着剤を対向部分の開
口部に若干はみ出させることが好ましい。これにより,
接着剤が対向部分の開口部まで完全に充填されたことが
確認できる。このはみ出した接着剤は,上記露出凹部の
形成の際に,ザグリ加工により対向部分における放熱板
及び第2基材と共に取り除かれる。
また,露出凹部の形状としては,四角状(第2C図),
半円状(第4図),三角状(第5図),楕円状(第6
図)など,特に接着剤露出部分がメッキされ易い形状と
する。
また,上記放熱板の形状は,第1基材と第2基材とを
重ね合わせたとき,両者によって形成される空間部とほ
ぼ同じである(第2A図,第7A図参照)。
なお,前記電子部品搭載用凹部内には,金属メッキ層
を設ける場合,設けない場合がある。
〔作 用〕
本発明の多層電子部品搭載用基板においては,第2基
材と放熱板にまたがる前記露出凹部を設け,また該露出
凹部には接着剤を同一面上に露出させている。それ故,
第2基材裏側に金属メッキ層を被覆したとき,該金属メ
ッキ層は上記露出凹部表面に完全に形成されることとな
る。
つまり,露出凹部は,その天井面が放熱板,接着剤及
び第2基材の順に並んで同一面上に形成されている。そ
れ故,金属メッキ層はこれらの間に連続して形成される
こととなる。もしも,前記従来のごとく,上記対向部分
に接着剤が存在していない場合,或いは接着剤がはみ出
している状態の場合には金属メッキ層を完全に連続形成
させることができない。
また,本発明においては,接着剤を上記対向部分の間
に充填し,その後対向部分の開口部をザグリ加工して露
出凹部を形成する。そのため,接着剤は,対向部分を満
たすに充分な量を用い,場合によってははみ出させても
良い。それ故,従来のごとく接着剤がはみ出ないよう
に,かつ充填するに丁度良い量に調整する必要もない。
また,本発明においては,前記従来技術のごとく対向
部分の間隔を大きくする必要がない。それ故,放熱板は
パターン形成に可能な限り,大きくすることができ,放
熱性を向上させることができる。
また,本発明においては,放熱板,露出凹部,第2基
材裏側に連続した金属メッキ層が形成してあるので,電
子部品搭載用凹部に基材裏側から湿気が浸入するとがな
い。
また,放熱板は第1基材と第2基材との間に挟着固定
されているので,従来のごとく放熱板が脱落するおそれ
がない。
また,本発明においては,導体回路を形成した基板の
上に,更に導体回路を有する上部基材層を積層接着して
いる。それ故,導体回路を第1基材と上部基材層の両方
に多数設けることができ,電子部品搭載用基板は高度の
機能を有することとなる。
〔効 果〕
したがって,本発明によれば,上記対向部分における
金属メッキ層を確実に形成し,接着剤量の調整の必要が
なく,更に放熱板の脱落のおそれがない,高機能の多層
電子部品搭載用基板を提供することができる。
また,本発明の製造方法によれば,上記のごとき優れ
た多層電子部品搭載用基板を容易に製造することができ
る。
〔実施例〕
第1実施例 本発明の実施例にかかる多層電子部品搭載用基板につ
き,第1図〜第3図を用いて説明する。
本例の多層電子部品搭載用基板1は,第1図に示すご
とく,導体回路94を設けた第1基材1Aと,第2基材1B
と,両者の間に接着剤3を介して挟着固定した放熱板2
と,上記第1基材1A側において該第1基材1Aと接着剤3
を貫通して放熱板2の上部までザグリ加工形成した電子
部品搭載用凹部13とよりなる。
また,上記放熱板2の裏側は,上記第2基材1Bに設け
た段付穴11Bより,その一部を露出させている。また,
上記第2基材1Bの段付穴11Bと放熱板2の対向部分に
は,第2基材1Bと放熱板の両者にまたがると共に上記接
着剤3を同一表面上に露出させた露出凹部4(第2C図)
をザグリ加工により設けてある。
更に,上記放熱板2と露出凹部4と第2基材1Bの裏側
には連続した金属メッキ層75が被覆してある。
また,第1基材1Aの表側においては,電子部品搭載用
凹部13の内面に金属メッキ層76が形成され,第1基材1A
の上面には導体回路94が形成してある。更に,第1基材
及び第2基材を貫通しているスルーホール98には,導体
ピン99が挿入してある。スルーホール98の内部には金属
メッキ層981が形成してある。
また,第1基材1Aの導体回路94の上には上部基材層10
0が接着剤35を介して接着されている。また,該上部基
材層100の上面には導体回路940が形成されている。
次に上記電子部品搭載用基板1の製造方法につき,第
2A図〜第2F図及び第3図を用いて説明する。
まず,第2A図,第3図に示すごとく,第2基材1Bの裏
側に,放熱板2の裏側22を露出させるための段付穴11B
を設ける。また,第1基材1Aにおいては,その裏側に放
熱板2の内面側21を挿入する内面凹所11Aをザグリ加工
により設ける。
また,放熱板2は,逆凸形状を有し,その小径部が裏
側22を,大径部が内面側21を構成している。そして,該
放熱板2の形状は,上記第1基材1Aと第2基材1Bとを重
ね合わせたときに形成される空間と同じである(第2B図
参照)。また,第2基材1Bは段付穴11Bに,放熱板の裏
側22を挿入する開口部12Bを有する。なお,上記第1基
材1Aは銅箔19を貼った銅張り積層板である。
次に,第2A図に示すごとく,放熱板2及び第2基材1B
に接着剤3を付着させる。その後,第2B図に示すごと
く,第1基材1Aと第2基材1Bとの間に放熱板2を挟持
し,加熱加圧し,放熱板2を接着する。
このとき,接着剤3,第1基材1Aの内面凹所11Aと放熱
板2の間に,及び第2基材の段付穴11Bと放熱板2との
間,即ち対向部分120内に充填される。また,接着剤3
は,該対向部分120の開口部121より外部にはみ出し(溢
流)て,はみ出し部31を形成している。そのため,放熱
板2と第2基材の段付穴11Bとの間は,接着剤3によっ
て完全に満たされている。また,上記接着時には,第1
基材1Aと第2基材1Bとは同時に接着剤3により接着され
る。
次に,第2C図に示すごとく,上記対向部分120におい
て第2基材1Bと放熱板2との両者にまたがるザグリ加工
を行い,露出凹部4を形成する。該露出凹部4の天井面
は,第2基材1Bに形成された段部13Bと,放熱板2に形
成された段部24と,両者の間に露出した接着剤3の露出
面32とよりなり,これらは同一面上にある。
一方,第1基材1Aの表側においては,第2C図に示すご
とく,電子部品搭載用凹所13をザグリ加工により形成
し,放熱板2の内面側を露出させる。即ち,第1基材1A
と接着剤3とを貫通すると共に放熱板2の内面側の一部
まで達するザグリ加工を行う。また,該電子部品搭載用
凹部13においては,その側壁131と接着剤の露出面33と
は同一面上にある。
次に,第2D図に示すごとく,第2基材1Bの裏側におい
て,放熱板2,露出凹部4,第2基材1Bの表面に連続した金
属メッキ層75を形成する。また,第1基材1Aの表側にお
いても電子部品搭載用凹部13に金属メッキ層76を形成す
る。これら金属メッキ層の形成は,同時に行う。
その後,第2E図に示すごとく,エッチングにより導体
回路94の形成を行う。
更にその後,第2F図に示すごとく,第1基材1の導体
回路94の上にプリプレグ接着剤35を介して上部基材層10
0を積み重ね,加熱圧着して,これらを接合する。上記
上部基材層100は,表面に導体回路940を有する。また,
プリプレグ接着剤35及び上部基材層100は,第1基材1
の電子部品搭載用凹部13の部分に開口部350,105を,ま
たスルーホール98を有している。
以上により,多層電子部品搭載用基板が製造される。
このものは,前記第1図に示したものと同様である。
次に,作用効果につき説明する。
上記のごとく,本例の電子部品搭載用基板1は,前記
第2基材1Bの段付穴11Bと放熱板2との間の対向部分120
において,第2基材1Bと放熱板2にまたがる露出凹部4
を形成し,第2基材1B,露出凹部4,放熱板2に連続した
金属メッキ層75を設けている。そして,上記露出凹部4
においては,第2C図に示すごとく,第2基材の段部13B
と接着剤の露出面32と放熱板の段部24が同一面上にあ
る。そのため,金属メッキ層75が,これらの表面に確実
に連続形成される。
また,本例では,第2B図に示すごとく,放熱板2の接
着に当たり,接着剤3のはみ出し部31を形成させてい
る。そのため,接着剤3は,放熱板2と凹所11との間に
完全に充填される。そして,このはみ出し部31は,第2C
図に示すごとく,ザグリ加工による露出凹部4形成の際
に除去される。
それ故,露出凹部4の表面には,必ず接着剤3の露出
面32(第2C図)が形成され,前記金属メッキ層75が確実
に形成される。また,そのため,従来のごとく,接着剤
のはみ出し防止,接着剤の充填等のために,接着剤量の
調整を行う必要がない。
また,前記従来技術のごとく対向部分の間隔を大きく
する必要がない。そのため,放熱板は,できるだけ大き
く配設することができ,放熱性が向上する。また,放熱
板,露出凹部,第2基材裏側に,連続した金属メッキ層
75が形成されているので,電子部品搭載部分に基材裏側
から湿気が浸入することもない。
また,放熱板2は第1図に示すごとく,第1基材1Aと
第2基材1Bとにより挟着固定されているので,長期間の
使用においても放熱板2が脱落することがない。
また,本例の多層電子部品搭載用基板は,第1基材に
導体回路94を,上部基材層100に導体回路940を設けて多
層状に構成している。そのため,多層の導体回路を形成
でき,高機能である。
なお,上記第1実施例においては,下記の態様を採用
することもできる(特願平1−291756号参照)。
即ち,電子部品搭載用凹部の金属メッキ層76は,上例
では,その側壁と底面に形成したが,該金属メッキ層76
は,電子部品搭載用凹部の開口部周縁に対しても形成す
ることができる。また,該金属メッキ層76は,電子部品
搭載用凹部の側壁上方には設けないこと,電子部品搭載
用凹部の底面には設けないことという態様も取り得る。
また,電子部品搭載用凹部13内に搭載した電子部品の
回路端子は,通常は,基材表面の導体回路の端子にワイ
ヤーによりボンディングする。しかし,場合によって
は,電子部品のアース端子の1つを放熱板自体に直接ボ
ンディングすることもできる。
更に,放熱板には,放熱用フィンを接合して,放熱性
を高めることもできる。
第2実施例 本例は,第4図〜第6図に示すごとく,第1実施例に
おける露出凹部4の形状を種々変えたものである。
即ち,第4図に示す露出凹部4は,半円状で第2基材
1Bの円弧状面141と,接着剤の露出面32と,放熱板の円
弧状面212とよりなる。
また,第5図に示す露出凹部4は,三角状で,第2基
材1Bの斜面142と,接着剤の露出面32と放熱板の斜面213
とよりなる。
更に,第6図に示す露出凹部4は,略楕円状で,第2
基材1Bの弧面143と接着剤の露出面32と,放熱板の弧面2
14とよりなる。
上記いずれの露出凹部においても,上記の各表面は,
連続した面上にある。それ故,第1実施例と同様に,そ
の表面には連続した金属メッキ層を確実に形成でき,同
様の効果を得ることができる。
第3実施例 上記第1実施例における具体例について示す。
本例においては,第1基材1A,第2基材1Bとして,ビ
スマレイミド−トリアジン樹脂(BT樹脂)材の銅張積層
板を用いた。第1基材1Aは厚み0.5mm,第2基材1Bは厚み
1.0mmであった。放熱板は,銅板を用いた。
接着剤3,35としては,BT樹脂のプリプレグ接着剤を用
いた。その接着にあたっては,170℃で加熱圧着した。こ
のとき,はみ出し部31の高さは約0.1mmであった。ま
た,露出凹部4(第2C図)の深さは,0.1mm,幅1.0mmであ
った。該露出凹部4は対向部分120に沿って四角環状を
呈している。
金属メッキ層75,76は,無電解方法又は電解方法によ
り形成し,その金属メッキの厚みは約20μmであった。
また,金属メッキ層75は,放熱板2,露出凹部4,第2基材
1Bの裏側面に連続して,確実に形成されていた。金属メ
ッキ層76も同様に連続形成されていた。
なお,比較のために,第2B図に示すごとく,接着剤の
はみ出し部31があるままで,金属メッキ層75の形成を行
った。その結果,接着剤のはみ出し部31において,金属
メッキ層が被覆されていないメッキ不良部分を,各所で
生じていた。
第4実施例 本例にかかる多層電子部品搭載用基板及びその製造方
法につき,第7A図〜第7Dを用いて説明する。本例は,イ
ンナバイアホールを有する多層電子部品搭載用基板を,
いわゆる蓋取り法(例えば,特開昭62−156847号公報参
照)により製造するものである。
本例の多層電子部品搭載用基板は,第7D図に示すごと
く,インナバイアホール97及び導体回路94を設けた第1
基材1Aと,第2基材1Bと,両者の間に接着剤3を介して
挟着固定した放熱板2と,上記第1基材1A側において該
第1基材1Aと接着剤3を貫通して放熱板2の上部までザ
グリ加工形成した電子部品搭載用凹部13とよりなる。
また,上記放熱板2の裏側は,上記第2基材1Bに設け
た段付穴11Bより,その一部を露出させている。また,
上記第2基材1Bの段付穴11Bと放熱板2の対向部分に
は,第2基材1Bと放熱板の両者にまたがると共に上記接
着剤3を同一表面上に露出させた露出部凹部4をザグリ
加工により設けてある。
さらに,上記放熱板2と露出凹部4と第2基材1Bの裏
側には連続した金属メッキ層75が被覆してある。
また,第1基材1Aの表側においては,電子部品搭載用
凹部13の内面に金属メッキ層76が形成され,第1基材1A
の上面には導体回路94が形成してある。
また,第1基材1Aの導体回路94の上には上部基材層10
0が接着剤35を介して接着されている。また,該上部基
材層100の上面には導体回路940が形成されている。
次に,上記多層電子部品搭載用基板を製造する方法に
つき,第7A図〜第7D図を用いて説明する。
まず,第7A図に示すごとく,第2基材1Bの裏側に放熱
板2の裏側22を露出させるための段付穴11Bを設ける。
また,第1基材1Aはインナバイアホール97および銅箔19
を有する。そして,上記第2基材1Bの段付穴11Bに放熱
板2を逆凸状に嵌合し,更にその上にプリプレグ接着剤
3を介在させて第1基材1Aを積層する。なお,第2基材
1Bは下面に銅箔19,上面にランド用金属層191を有する。
次いで,これらを熱圧着する。これにより,第1基材
1Aと第2基材1Bとの間に放熱板2を挟着すると共にこれ
らを接着する。これらの工程は,第1実施例とほぼ同様
である。
その後,第7B図の下方に示すごとく,第1基材1Aの表
側において,該第1基材1A,接着剤3を貫通すると共に
放熱板2の上部に至る電子部品搭載用凹部13をザグリ加
工により形成し,次いでこれら基材の全表面にパネルメ
ッキを行い,エッチングにより導体回路94を設ける。ま
たこのメッキにより,上記電子部品搭載用凹部13の内面
には金属メッキ層76が,また第2基材1Bの裏側には金属
メッキ層751が被覆される。
その後,第7B図の上方に示すごとく,上記第1基材1A
上の導体回路94の上に上部基材層100を積層する。該上
部基材層100は,中央部に蓋部106を有し,上面に銅箔19
を,下面には接着剤36を有する。蓋部106の下面には凹
部104が設けてある。
そして,これら積層物を第7C図に示すごとく,熱圧着
する。これにより,電子部品搭載用凹部13は,上部基材
層100によって蓋をされ,空洞部を形成すると共に外部
からの汚れに対して,防御される。次に,これら圧着積
層物について,同図に示すごとく,スルーホール98を穿
設する。更に,放熱板2と,第2基材1Bの段付穴11Bと
の対向部分120において,両者にまたがるザグリ加工を
行い,第1実施例に示したと同様の露出凹部4を形成す
る。
更に,その後該加工物にスルーホールメッキを行い,
スルーホール98に金属メッキ層981を形成し,また露出
凹部4及び第2基材裏側に金属メッキ層75を形成する。
次いで,エッチングを行い,上部基材層100の上に導体
回路940を形成する。その後,上部基材層100の蓋部106
を削除する。
これにより,上部基材層100に開口部105が形成され,
また電子部品搭載用凹部13が再び開口される。以上によ
り,前記のごとく,第7D図に示した電子部品搭載用基板
が得られる。
本例においては,スルーホール98,露出凹部4,導体回
路940を加工形成する際には,電子部品搭載用凹部13が
上部基材層100の蓋部分106により覆われている。そのた
め,これらの加工,形成の際に電子部品搭載用凹部13内
が汚れることがない。
また,本例においても,第1実施例と同様に優れた多
層電子部品搭載用基板を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図は第1実施例の多層電子部品搭載用基板
を示し,第1図はその断面図,第2A図〜第2F図はその製
造工程説明図,第3図は第1基材,放熱板,第2基材の
展開斜視図,第4図〜第6図は第2実施例における露出
凹部の形状を示す図,第7A図〜第7D図は第4実施例にお
ける電子部品搭載用基板の製造工程説明図,第8図〜第
10図は従来の電子部品搭載用基板を示し,第8図は従来
の電子部品搭載用基板の断面図,第9図はその問題点を
示す断面図,第10図は他の従来の電子部品搭載用基板の
断面図である。 1……多層電子部品搭載用基板, 13……電子部品搭載用凹部, 16……蓋部, 100……上部基材層, 120……対向部分, 2……放熱板, 3……接着剤, 31……はみ出し部, 4……露出凹部, 75,76……金属メッキ層, 1A……第1基材, 1B……第2基材, 11B……段付穴,
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 23/12 H01L 23/34 - 23/473 H05K 1/02 H05K 3/46

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導体回路を設けた第1基材と,第2基材
    と,両者の間に接着剤を介して挟着固定した放熱板と, 上記第1基材側において該第1基材及び接着剤を貫通し
    て放熱板の上部までザグリ加工形成した電子部品搭載用
    凹部とよりなり,また上記放熱板の裏側は上記第2基材
    に設けた段付穴よりその一部を露出させてなり,また導
    体回路を有する上部基材層を上記第1基材上に積層して
    なる多層状の電子部品搭載用基板であって, 上記第2基材の段付穴と放熱板との対向部分には,基材
    と放熱板の両者にまたがると共に上記接着剤を同一表面
    上に露出させた露出凹部をザグリ加工により設けてな
    り, かつ上記放熱板と露出凹部と第2基材裏側には連続した
    金属メッキ層が被覆してあることを特徴とする多層電子
    部品搭載用基板。
  2. 【請求項2】第2基材の裏側に放熱板の裏側を露出させ
    るための段付穴を設け,ついで,該第2基材の段付穴と
    第1基材との間に放熱板を挟着すると共に第2基材と該
    第1基材と放熱板とを接着剤を介して接着し,また該接
    着剤を第2基材裏側における段付穴側壁と放熱板側壁と
    の対向部分の開口部近くまで充填し, ついで,該対向部分において第2基材と放熱板との両者
    にまたがるザグリ加工を行い,上記接着剤を露出させた
    露出凹部を形成し, また,第1基材側において第1基材及び接着剤を貫通し
    て放熱板の上部までザグリ加工を行って電子部品搭載用
    凹部を形成し, また,上記放熱板と露出凹部と第2基材裏側面との間に
    連続した金属メッキ層を形成し, かつ上記第1基材の上に導体回路を有する上部基材層を
    積層接着することを特徴とする多層電子部品搭載用基板
    の製造方法。
  3. 【請求項3】第2請求項において,放熱板を第1基材と
    第2基材の間に接着するに当たり,接着剤は上記段付穴
    と放熱板との対向部分の開口部にはさみ出させることを
    特徴とする多層電子部品搭載用基板の製造方法。
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