JP2784362B2 - 殺虫剤組成物及びその製造方法 - Google Patents

殺虫剤組成物及びその製造方法

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JP2784362B2 JP4153716A JP15371692A JP2784362B2 JP 2784362 B2 JP2784362 B2 JP 2784362B2 JP 4153716 A JP4153716 A JP 4153716A JP 15371692 A JP15371692 A JP 15371692A JP 2784362 B2 JP2784362 B2 JP 2784362B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、メラミン−ホルムアル
デヒドまたはその誘導体を壁膜とし、アニオン性高分子
界面活性剤の存在下でピレスロイド系殺虫剤を被覆した
マイクロカプセル殺虫剤組成物及びその製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】ピレスロイド系殺虫剤は、一般にそれら
を界面活性剤を配合した有機溶剤に溶解した乳剤あるい
は油剤、また固体製剤として鉱物質微粉、ケイソウ土に
それらを吸着させた水和剤、粉剤あるいは、粒剤の剤型
に製剤化されている。しかしながら、これら既存の製剤
型においては、乳剤の有機溶剤による環境汚染、あるい
は水和剤の粉塵の問題等、種々の問題点を有している。
また、これらの製剤型により長期にわたる残効性を求め
ようとする場合、通常散布量よりも高濃度施用が求めら
れ、環境への影響あるいは安全性の面で問題を生ずるお
それがあることから、残効性の高い製剤型への要求が強
い。
【0003】ピレスロイド系殺虫剤は魚毒性の高いもの
が多く、そのために水田での使用が制限されてきてい
る。そこで、ピレスロイド系殺虫剤の水田での使用に際
してさらに水棲動物に対し安全性の高い剤型への要求が
強い。
【0004】こうした背景の中で、特に乳剤、水和剤の
代替剤としての期待が高く、安全性の面に於いても優れ
ているマイクロカプセル化製剤の研究開発が盛んに行わ
れてきている。
【0005】しかしながら、従来の殺虫活性成分を内包
したマイクロカプセル剤においては、界面重合反応を利
用したものが主体であり、これらは調製方法あるいは安
定した殺虫効果の面において不完全なものである。
【0006】複合コアセルベーション法のマイクロカプ
セルは使用原材料のコストあるいは貯蔵安定性の面にお
いて不完全なものであり、これらの問題点を克服し、な
おかつ殺虫活性の安定性に優れた製剤型が求められてい
る。
【0007】メラミン−ホルムアルデヒドを壁膜とする
マイクロカプセルは、感圧記録紙用途に主として開発さ
れている(特開昭61−11138 )。この技術に於いては主
として色素を内包したマイクロカプセルについて記載さ
れており、マイクロカプセル内包物が無圧力下で発色す
ることを防ぐために、芯物質対マイクロカプセル壁膜の
重量比を2:1〜20:1の範囲、さらにマイクロカプセ
ル粒子は5μm以下に調整している。
【0008】ピレスロイド系殺虫剤を内包したマイクロ
カプセル剤については、ポリウレタン系の高分子で被覆
した内包したマイクロカプセル剤(特公昭55−38325 公
報)、ポリアミド、ポリアミド−ポリウレア、ポリウレ
タンあるいはポリウレア等の界面重合反応によって得ら
れるピレスロイド系殺虫剤のマイクロカプセル剤(特開
昭61−115006)、さらにゼラチン−アラビアゴムを用い
複合コアセルベーション法によって得られるピレスロイ
ド系殺虫剤のマイクロカプセル剤(特開昭64−66104
)、ポリウレタン系の高分子で被覆したマイクロカプ
セル剤(特開平2−196703)等が知られている。
【0009】界面重合法を利用してマイクロカプセル化
する方法(特開昭61−115006)は重合反応するモノマー
の一方が芯物質中に溶解する必要があり、モノマーが原
体と相溶しない場合にはマイクロカプセル化は極めて困
難であり、充分な殺虫効果を発揮しない。
【0010】また天然多糖類を用いて複合コアセルベー
ション法によるマイクロカプセル化方法(特開昭64−66
104 )は、比較的温和な条件下で反応させることができ
るものの、天然多糖類は、供給面での不安があり、それ
故コストも大きく変動する可能性があること、また腐
敗、凝集の傾向を有するために長期の保存に耐えられな
いこと、それに伴う殺虫効果不足等の問題点を有してい
る。
【0011】さらにメラミン−ホルムアルデヒド系を壁
膜とした場合にも芯物質対マイクロカプセル壁膜の重量
比あるいはマイクロカプセル粒子の大きさがある範囲で
は殺虫効果の不足につながる問題点を有している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、長
期間にわたり安定した殺虫効果を示し、水棲動物に対す
る毒性を軽減したピレスロイド系殺虫剤の水懸濁型マイ
クロカプセル化組成物を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明の目的は、液状
ピレスロイド系殺虫剤またはピレスロイド系殺虫剤を高
沸点溶媒に溶解または相溶した疎水性溶液を芯物質と
し、メラミン−ホルムアルデヒド、メチロールメラミン
単量体またはその低分子量重合体、アルキル化メチロー
ルメラミン単量体またはその低分子量重合体およびこれ
らの組合せからなる群から選ばれた1種以上を重縮合さ
せた薄膜を壁膜とする水懸濁型マイクロカプセル殺虫組
成物により達成された。
【0014】この組成物の、特に芯物質とマイクロカプ
セル壁膜との重量比あるいはマイクロカプセル粒子の大
きさを適当な範囲にしたものは、既存の剤型に比し、極
めて長期にわたり、安定した殺虫効果を発現し得る。
【0015】さらに、この組成物は従来のピレスロイド
乳剤あるいは他の市販殺虫乳剤にくらべて水棲動物に対
する毒性が顕著に軽減する。
【0016】この発明の水懸濁型マイクロカプセル殺虫
剤組成物は、メラミン−ホルムアルデヒド、メチロール
メラミン単量体またはその低分子量重合体、アルキル化
メチロールメラミン単量体またはその低分子量重合体お
よびこれらの組合せからなる群から選ばれた1種以上
を、アニオン性高分子界面活性剤を含む水に溶解し、そ
の溶液中に、液状ピレスロイド系殺虫剤またはピレスロ
イド系殺虫剤を高沸点溶媒に溶解または相溶した疎水性
溶液を加えて乳化分散させ、加温して該乳化粒子周囲
に、該メラミン単量体および/または低分子量重合体を
重縮合させて壁膜として形成させることにより製造され
る。
【0017】本発明に用いられるピレスロイド系殺虫剤
としては、以下にその例を示すがこれらに限定されるも
のではない。
【0018】例えば、3−フェノキシベンジル(1R
S)−シス、トランス−3−(2,2−ジクロロビニ
ル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレー
ト[ペルメトリン]、α−シアノ−3−フェノキシベン
ジル−1−(4−エトキシフェニル)−2,2−ジクロ
ロシクロプロパンカルボキシレート[シクロプロトリ
ン]、(RS)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル
(RS)−2−(4−クロロフェニル)−3−イソバ
レレート[フェンバレレート]、(S)−α−シアノ−
3−フェノキシベンジル (S)−2−(4−クロロフ
ェニル)イソバレレート〔エスフェンバレレート〕、α
−シアノ−3−フェノキシベンジル(S)−2−(4−
ジフルオロメトキシフェニル)イソバレレート〔フルシ
トリネート〕、α−シアノ−3−フェノキシベンジル
2−(2−クロロ−4−トリフルオロメチルアニリン)
イソバレレート〔フルバリネート〕、(RS)−α−シ
アノ−3−フェノキシベンジル 2,2,3,3−テト
ラメチルシクロプロパンカルボキシレート〔フェンプロ
パスリン〕、3−フェノキシベンジル (1R)−シ
ス、トランス−クリサンテメート〔d−フェノスリ
ン〕、(RS)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル
(1R)−シス、トランス−クリサンテメート〔シフ
ェノスリン〕、(RS)3−アリル−2−メチル−4−
オキソシクロペント−2−エンイル (1RS)−シ
ス、トランス−クリサンテメート〔アレスリン〕、α−
シアノ−3−フェノキシベンジル (1R)−シス、ト
ランス−3−フェノキシベンジル (1R)−シス、ト
ランス−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジ
メチルシクロプロパンカルボキシレート〔シペルメトリ
ン〕、(S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル
(1R)−シス−3−(2,2−ジブロモビニル)−
2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート〔デ
ルタメスリン〕、(S)−α−3−フェノキシベンジル
(1R)−シス−2,2−ジメチル−3−(1,2,
2,2−テトラブロモエチル)シクロプロパンカルボキ
シレート〔トラロメスリン〕、3,4,5,6−テトラ
ヒドロイミドメチル(1RS)−シス、トランス−クリ
サンテメート〔テトラメスリン〕、5−ベンジル−3−
フリルメチル(1RS)−シス、トランス−クリサンテ
メート〔レスメスリン〕、α−シアノ−4−フルオロ−
3−フェノキシベンジル (1R,トランス)−2,2
−ジメチル−3−(2,2−ジクロロビニル)シクロプ
ロパンカルボキシレート〔サイフルスリン〕等が用いら
れる。
【0019】中でも特に、一般式(1)
【0020】
【化3】 (式中、Xは酸素原子またはメチレン基を表し、Rは低
級アルキル基または、ハロメチル基を、R1 は水素原子
またはフッ素原子を表す。)で示される化合物及びそれ
らの異性体が好ましい。上記一般式(1) で示される化合
物を例示すれば下記の通りであり、なお、化合物番号は
以後の記載において参照される。
【0021】化合物1:2−(4−エトキシフェニル)
−2−メチルプロピル 3−フェノキシベンジルエーテ
ル 化合物2:2−(4−ジフルオロブロモメトキシフェニ
ル)−2−メチルプロピル 3−フェノキシベンジルエ
ーテル 化合物3:2−(4−エトキシフェニル)−2−メチル
−5−(4−フルオロ−3−フェノキシフェニル)ペン
タン 化合物4:2−(4−ジフルオロクロロメトキシフェニ
ル)−2−メチルプロピル 3−フェノキシベンジルエ
ーテル 化合物5:2−(4−トリフルオロメトキシフェニル)
−2−メチルプロピル3−フェノキシベンジルエーテ
ル。
【0022】また、無論これらの異なる殺虫活性成分間
の混合物並びにその他の殺虫・殺ダニ剤等の混合成分を
用いることも可能である。
【0023】これらの殺虫活性成分の他に共溶媒として
高沸点溶媒を芯物質中に配合することが望ましい。高沸
点溶媒としては、アルキルベンゼン類、フェニルキシリ
ルエタン、メチルナフタレンあるいは、フタル酸、トリ
メリット酸、セバシン酸、アジピン酸等の各アルキルエ
ステル類等を用いることが出来る。特に、効果の安定
性、環境への影響等を考慮した場合にはアルキル基の炭
素数8〜13のフタル酸アルキルエステル類が特に好まし
く、アルキル基は直鎖あるいは分岐状のいずれかを示
す。共溶媒の配合割合は、目的とするマイクロカプセル
スラリーの有効成分濃度にも依存するが、芯物質である
疎水性溶液中に10〜90%含まれることが望ましい。本発
明に関わる炭素数の8〜13のアルキル基を有するフタル
酸アルキルエステルとしては、ジノルマルオクチルフタ
レート、ジノルマルノニルフタレート、ジイソノニルフ
タレート、ジノルマルデシルフタレート、ジイソデシル
フタレート、ジノルマルウンデシルフタレート、ジノル
マルドデシルフタレート、ジノルマルトリデシルフタレ
ート等が挙げられる。これらのフタル酸アルキルエステ
ルは単独あるいは数種混合して使用しても構わない。さ
らに必要であれば、ピペロニルブトキサイドのような共
力剤等を芯物質中に配合することも可能である。
【0024】疎水性溶液である芯物質を乳化、分散する
ために用いられるアニオン性の高分子界面活性剤として
は、エチレン/無水マレイン酸の共重合体、スチレン/
マレイン酸共重合体、酢酸ビニル/無水マレイン酸共重
合体等を用いることが出来るが、好ましくは、特開昭61
−4524記載の(A) アクリル酸、メタクリル酸、(B) アク
リロニトリルまたはメタクリロニトリル、(C) アクリル
アミドアルキルスルホン酸またはアクリル酸のスルホア
ルキルエステルのそれぞれのモノマーから少なくとも1
種のモノマーを重合して得たアニオン性高分子界面活性
剤が好ましい。さらに好ましくは(A) アクリル酸20〜70
モル%、(B) アクリロニトリル20〜70モル%、(C) 2−
アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸0.5 〜
20モル%の単量体構成を有する共重合体またはその塩で
あり、その20重量%の水溶液がpH4.0 、25℃において
10〜1000 cpsの粘度のものが好ましい。
【0025】本発明でマイクロカプセル壁膜となるメラ
ミン−ホルムアルデヒド重縮合物の出発材料としては、
メラミン−ホルムアルデヒド、メチロールメラミン単量
体またはその低分子量重合体、アルキル化メチロールメ
ラミン単量体またはその低分子量重合体及びこれらの組
合せからなる群から選ばれた1種またはそれ以上の水溶
性カプセル壁先駆物質が使用される。
【0026】マイクロカプセル化の方法は、アニオン性
の高分子界面活性剤を含む水溶液に、カプセル壁先駆物
質であるメラミン−ホルムアルデヒドあるいはその誘導
体を溶解し、その溶液中に芯物質となる殺虫活性成分を
含む疎水性溶液を乳化分散機器を用いて乳化、分散させ
た後、加温し、重合反応を起こさせるものである。
【0027】好ましい方法としては、上述の特開昭61−
4524に示されるアニオン性高分子界面活性剤を一定量含
む水溶液のpHを5N NaOHにより4前後に調整し
た溶液中に水溶性のカプセル壁先駆物質、即ちメラミン
−ホルムアルデヒド誘導体を溶解し、T.K.オートミ
キサー(特殊機化工業(株)商品名)のような乳化分散
機器により、芯物質となる殺虫活性成分を含む疎水性溶
液を乳化し、分散させる。その後、60℃程度に加温し、
2〜3時間程度反応させることによって目的とするマイ
クロカプセルスラリーを得る方法である。
【0028】カプセル化反応後は、得られたカプセル分
散液をそのまま所定の原体濃度になるように水で希釈
し、必要なら懸濁安定剤を添加して安定なスラリー型製
剤とする。
【0029】さらにマイクロカプセル壁膜形成後、残存
しているフリーのホルムアルデヒドを除去減少させるこ
とを衛生上必要とされる場合には、尿素、エチレン尿
素、亜硫酸塩、糖類、アンモニア、アミン、ホルムアミ
ド、ヒドロキシアミン塩(塩酸塩、硫酸塩、リン酸
塩)、メラミン、活性メチレン基を有する化合物、ヒド
ロキシアルキルアミン、アクリルアミド、アクリルアミ
ド系共重合体等の添加と適切な反応条件下でホルムアル
デヒドを無害な物質に変化させることにより、残存ホル
ムアルデヒドを除去することが可能である。
【0030】カプセルスラリーの懸濁安定剤としては、
ザンサンガム、ローカストビーンガム等の天然多糖類、
カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセル
ロースなどの半合成多糖類、ポリアクリル酸ソーダ塩な
どの合成高分子、マグネシウムアルミニウムシリケイ
ト、高純度のベントナイト等の鉱物微粉末等で、単独ま
たは2種以上を混合して使用される。これらはカプセル
スラリーを増粘し、安定させる。
【0031】さらに、懸濁安定性、分散安定性を良好に
するためにリグニンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン
酸ナトリウムのホルマリン縮合物、ポリオキシエチレン
アルキルアリルサルフェート塩、ポリオキシエチレンス
チリルフェニルエーテルサルフェート塩、ポリオキシエ
チレンノニルエーテルサルフェート塩等のアニオン系界
面活性剤、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテ
ル、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル、ポ
リオキシエチレンアルキルアリルエーテル等のノニオン
系界面活性剤を単独あるいは混合して配合することも可
能である。
【0032】調製されるマイクロカプセルの平均粒径は
懸濁分散に際して用いられた分散剤の種類、濃度、懸濁
分散時の機械的攪拌の強度によって決定されるものであ
るが、通常5〜80μmの範囲、好ましくは5〜50μmの
範囲に調整することが望ましい。
【0033】本発明で用いられるメラミン−ホルムアル
デヒドあるいはその誘導体と芯物質との重量比は1:50
0 〜1:20が好ましい。マイクロカプセルの壁膜の厚さ
は、芯物質と水溶性カプセル壁先駆物質の体積比によっ
て変動するが、以下のような近似式によって求められ
る。即ちマイクロカプセルの平均粒径をd、芯物質の重
量をWC 、膜物質の重量をWW 、膜物質の密度をρW
芯物質の密度をρC とすると下記の式により計算され
る。
【0034】
【数1】 本発明におけるマイクロカプセルの膜厚は、10〜500nm
の範囲であり、好ましくは20〜300nm の範囲に調整する
ことが好ましい。
【0035】本発明の組成物を水田、そ菜畑、果樹園等
の害虫防除に用いる場合には、これらを所定濃度になる
ように水で希釈後、散布施用することができる。この場
合、同一有効成分濃度の施用によっても、既存の製剤
型、例えば乳剤と比較して、薬効は数倍の数週間にわた
り保持される。また、異種の壁膜を有するマイクロカプ
セル剤と比較しても初期活性及び残効性の両者に優れ、
さらに同様壁膜を有するマイクロカプセル剤と比較して
も芯物質に対する壁膜重量とマイクロカプセル粒子の大
きさを最適範囲にすることによって、初期の活性のみな
らず、長期にわたる活性を保持することが可能である。
以上の点から、本殺虫組成物は前に述べた既存の製剤と
比較して、長期にわたり活性を保持することから、散布
回数の削減による省力化あるいは散布薬量の減少の点で
も非常に有用なものである。さらに、本発明組成物は魚
毒性の高い合成ピレスロイド剤の毒性を軽減することが
可能であり、それらの化合物の水田への適用に際して
も、安全性の高い製剤として有用なものである。
【0036】
【実施例】次に、実施例、比較例及び試験例をあげて本
発明を更に詳細に説明するが本発明はこれらに限定され
るものではない。 実施例1 純水104.3gに、アニオン性高分子界面活性剤(アクリル
酸、アクリロニトリル、アクリルメチルウロパンスルフ
ォン酸がそれぞれ60,40,10モル%の共重合体の20重量
%水溶液)38.56gを溶解し、5N NaOHにより、p
Hを4付近に調整する。さらにこの溶液に、カプセル壁
先駆物質としてユーラミンT−34(ユーラミン工業製;
メチル化メチロールメラミン)を2.90g (固形分割合
で、芯物質に対し1.5 %)加え、さらに芯物質として化
合物1とビニサイザー100((株)花王製品;アルキル基
の炭素数10のフタル酸アルキルエステル)の重量比50:
50の混合溶解物を154.24g 加え、T.K.オートミキサ
ー(特殊機化工業(株)商品名)を用いて、5000 rpmの
回転数にて数分間疎水性溶液を乳化分散させた。次い
で、60℃の恒温槽中で2〜3時間緩やかに攪拌しながら
反応させるとマイクロカプセル化物の分散液が得られ
た。最終濃度が、それぞれ0.05%となるようにケルザン
S((株)三晶製品:キサンタンガム)及びジャガー81
11((株)三晶製品:グァーガム)の混合溶液を所定量
加え、有効成分濃度が20重量%、平均粒径が30μmの化
合物1のマイクロカプセルスラリーを得た。 実施例2 芯物質として、化合物1とビニサイザー124((株)花王
製品;アルキル基の炭素数10〜12のフタル酸アルキルエ
ステル混合物)の重量比50:50の混合溶解物を154.24g
加え、実施例1と同様の操作を行い、有効成分濃度が20
重量%、平均粒径が30μmの化合物1のマイクロカプセ
ルスラリーを得た。 実施例3 カプセル壁先駆物質としてユーラミンT−34を3.08g
(固形分割合で、芯物質に対し2.0 %)、芯物質とし
て、化合物1とDINP(協和発酵(株);アルキル基の炭
素数が9のフタル酸アルキルエステル)を重量比50:50
の割合で混合溶解したものを154.24g 加え、実施例1と
同様の操作を行い、有効成分濃度20重量%、平均粒径が
30μmの化合物1のマイクロカプセルスラリーを得た。 実施例4 カプセル壁先駆物質としてユーラミンT−34を3.08g 、
芯物質として、化合物1とDnOP(和光純薬(株);アル
キル基の炭素数が8のフタル酸アルキルエステル)を重
量比50:50の割合で混合溶解したものを154.24g 加え、
実施例1と同様の操作を行い、有効成分濃度10重量%の
化合物1のマイクロカプセルスラリーを得た。 実施例5 カプセル壁先駆物質としてユーラミンT−34を3.08g 、
芯物質として、化合物1とビニサイザー100 を重量比5
0:50の割合で混合溶解したものを154.24g 加え、T.K.
オートホモミキサーの回転数を7000 rpmにした以外は実
施例1と同様の操作を行い、有効成分濃度20重量%、平
均粒径が20μmの化合物1のマイクロカプセルスラリー
を得た。 実施例6 T.K.オートホモミキサーの回転数を4000 rpmとした以外
は、実施例5と同様の操作を行い、有効成分濃度20重量
%、平均粒径が40μmの化合物1のマイクロカプセルス
ラリーを得た。 実施例7 T.K.オートホモミキサーの回転数を8000 rpmとした以外
は、実施例5と同様の操作を行い、有効成分濃度20重量
%、平均粒径が15μmの化合物1のマイクロカプセルス
ラリーを得た。 実施例8 カプセル壁先駆物質としてユーラミンT−33(ユーラミ
ン工業製;メチル化メチロールメラミン)を2.90g とし
た以外は、実施例1と同様の操作を行い、有効成分濃度
20重量%、平均粒径が30μmの化合物1のマイクロカプ
セルスラリーを得た。 実施例9 芯物質として、化合物1とハイゾールSAS-296 (日本石
油化学(株);フェニルキシリルエタン)を重量比50:
50の割合で混合溶解したものを154.24g 加えた以外は、
実施例5と同様の操作を行い、有効成分濃度20重量%、
平均粒径が20μmの化合物1のマイクロカプセルスラリ
ーを得た。 実施例10 芯物質として、化合物とビニサイザー100 を重量比5
0:50の割合で混合溶解したものを154.24g 加えた以外
は、実施例5と同様の操作を行い、有効成分濃度20重量
%、平均粒径が20μmの化合物3のマイクロカプセルス
ラリーを得た。 実施例11 芯物質として、フェンバレレートとビニサイザー100 を
重量比40:60の割合で混合溶解したものを154.24g 加え
た以外は、実施例5と同様の操作を行い、有効成分濃度
10重量%、平均粒径が20μmのフェンバレレートのマイ
クロカプセルスラリーを得た。 実施例12 芯物質として、ペルメトリンとビニサイザー124 を重量
比30:70の割合で混合溶解したものを154.24g 加えた以
外は、実施例5と同様の操作を行い、有効成分濃度10重
量%、平均粒径が20μmのペルメトリンのマイクロカプ
セルスラリーを得た。 実施例13 カプセル壁先駆物質としてユーラミンT−34を0.77g
(固形分割合として、芯物質に対し0.5 %)、芯物質と
して、化合物2とビニサイザー105((株)花王製品;ア
ルキル基の炭素数10のフタル酸アルキルエステル)を重
量比25:75の割合で混合溶解したものを154.24g 加え、
乳化分散時のT.K.オートホモミキサーの回転数を9000 r
pmにした以外は、実施例1と同様の操作を行い、有効成
分濃度10重量%、平均粒径が10μmの化合物2のマイク
ロカプセルスラリーを得た。 実施例14 カプセル壁先駆物質としてユーラミンT−34を1.54g
(固形分割合で、芯物質に対し1.0 %)とした以外は、
実施例13と同様の操作を行い、有効成分濃度10重量%、
平均粒径が10μmの化合物2のマイクロカプセルスラリ
ーを得た。 実施例15 乳化分散時のT.K.オートホモミキサーの回転数を10000r
pmにした以外は、実施例14と同様の操作を行い、有効成
分濃度10重量%、平均粒径が5μmの化合物2のマイク
ロカプセルスラリーを得た。 実施例16 アニオン性高分子界面活性剤としてエチレン無水マレイ
ン酸共重合体5重量%水溶液を77g 添加した以外は、実
施例14と同様の操作を行い、有効成分濃度が5重量%、
平均粒径が10μmの化合物2のマイクロカプセルスラリ
ーを得た。 比較例1 化合物1とビニサイザー100 を重量比50:50の割合で混
合溶解したもの100gにオレスターNP−2000(ヘキサメチ
レンジイソシアナート;三井東圧化学(株))2.7gを溶
解し、この組成物全量をPVA-217(ポリビニルアルコー
ル;呉羽化学(株))水溶液50g に加えて、T.K.オート
ホモミキサーを用いて5000 rpmの回転数にて、数分間攪
拌、乳化した。次いで、ヘキサメチレンジアミンを0.25
g 加え、pHを9以上に調整した後、50℃で2時間緩や
かに反応させるとポリウレアを壁膜とするマイクロカプ
セル化物の分散液が得られた。これに最終濃度が、それ
ぞれ0.05%となるようにケルザンS及びジャガー8111の
混合溶液を所定量加え、有効成分濃度が20重量%、平均
粒径が30μmの化合物1のマイクロカプセルスラリーを
得た。 比較例2 乳化分散時のT.K.オートホモミキサーの回転数を7000 r
pmにした以外は、比較例1と同様の操作を行い、有効成
分濃度20重量%の化合物1のマイクロカプセルスラリー
を得た。 比較例3 化合物1とビニサイザー100 を重量比50:50の割合で混
合溶解したもの100gにメチレンジイソシアナート3.0gを
溶解し、この組成物全量を0.5 %PVA-217 水溶液200gに
加えて、T.K.オートホモミキサーを用いて5000 rpmの回
転数にて数分間攪拌、乳化した。次いで、エチレンジア
ミン、ジエチレントリアミンをそれぞれ4.5g、炭酸ナト
リウム12.8g を溶解したイオン交換水62g を加え、50℃
で2時間緩やかに反応させるとポリアミドを壁膜とする
マイクロカプセル化物の分散液が得られた。これに最終
濃度が、それぞれ0.05%となるようにケルザンS及びジ
ャガー8111混合溶液を所定量加え、有効成分濃度が20重
量%、平均粒径30μmの化合物1のマイクロカプセルス
ラリーを得た。 比較例4 メチレンジイソシアナートの添加量を1.5g、エチレンジ
アミン、ジエチレントリアミンをそれぞれ4.3g、炭酸ナ
トリウム6.4gを溶解したイオン交換水62g を加えた以外
は、比較例3と同様の操作を行い、有効成分濃度が20重
量%、平均粒径30μmの化合物1のマイクロカプセルス
ラリーを得た。 比較例5 芯物質として、化合物1とビニサイザー100 を重量比5
0:50の割合で混合溶解したものをPVA-217((株)呉羽
製品;ポリビニルアルコール)を用いて乳化分散し、実
施例1と同様の操作を行なったが、マイクロカプセルス
ラリーを得ることが出来なかった。 比較例6 カプセル壁先駆物質としてユーラミンT−34を12.34g
(固形分割合で、芯物質に対し8%)、芯物質として、
化合物1とビニサイザー100 を重量比50:50の割合で混
合溶解したものを154.24g 加えた以外は、実施例5と同
様の操作を行い、有効成分濃度が20重量%、平均粒径20
μmの化合物1のマイクロカプセルスラリーを得た。 比較例7 カプセル壁先駆物質としてユーラミンT−34を18.51g
(固形分割合で、芯物質に対し12%)、芯物質として、
化合物1とビニサイザー100 を重量比50:50の割合で混
合溶解したものを154.24g 加えた以外は、実施例1と同
様の操作を行い、有効成分濃度が20重量%、平均粒径30
μmの化合物1のマイクロカプセルスラリーを得た。 比較例8 カプセル壁先駆物質としてユーラミンT−34を15.42g
(固形分割合で、芯物質に対し10%)、芯物質として、
化合物2とビニサイザー105 を重量比25:75の割合で混
合溶解したものを154.24g 加えた以外は、実施例13と同
様の操作を行い、有効成分濃度が10重量%、平均粒径10
μmの化合物2のマイクロカプセルスラリーを得た。 比較例9 カプセル壁先駆物質としてユーラミンT−34を23.14g
(固形分割合で、芯物質に対し15%)、芯物質として、
化合物2とビニサイザー105 を重量比25:75の割合で混
合溶解したものを154.24g 加えた以外は、実施例15と同
様の操作を行い、有効成分濃度が10重量%、平均粒径5
μmの化合物2のマイクロカプセルスラリーを得た。 比較例10 芯物質として、化合物2とフタル酸ジメチル(和光純薬
(株);アルキル基の炭素数1のフタル酸アルキルエス
テル)を重量比50:50の割合で混合溶解したものを154.
24g 加えた以外は、実施例13と同様の操作を行い、有効
成分濃度10重量%、平均粒径が10μmの化合物2のマイ
クロカプセルスラリーを得た。 比較例11 芯物質として、化合物2とフタル酸ジメチル(和光純薬
(株);アルキル基の炭素数2のフタル酸アルキルエス
テル)を重量比50:50の割合で混合溶解したものを154.
24g 加えた以外は、実施例13と同様の操作を行い、有効
成分濃度10重量%、平均粒径が10μmの化合物2のマイ
クロカプセルスラリーを得た。 比較例12 トレボン乳剤(20%)(市販品;化合物1を含む既存剤
型) 比較例13 化合物2を10重量部及びソルポール355F(東邦化学
(株)製)4重量部を混合キシレン86重量部に溶解し、
化合物2の乳剤100 重量部を得た。 比較例14 パイドリン乳剤(30%)(海外品;フェンバレレートを
含む既存剤型) 比較例15 アデイオン乳剤(20%)(市販品;ペルメトリンを含む
既存剤型)比較例1,2,3,4は、本発明に対して壁
膜の成分が異なるマイクロカプセル化殺虫組成物を示
す。
【0037】比較例5は、高分子系の界面活性剤が非イ
オン系のものを示す。
【0038】比較例6,7,8,9は、芯物質溶液とマ
イクロカプセル壁膜の重量比が、請求項6の範囲外にあ
る例を示す。
【0039】比較例10,11は、芯物質中のフタル酸アル
キルエステルのアルキル基炭素数が、請求項5の範囲外
にある例を示す。
【0040】比較例12,13,14,15は既存剤型の1つで
あるそれぞれの化合物の乳剤を示す。 試験例 試験例1 実施例1,2,3,5,8,10及び比較例1,4,6,
7で得られた組成物及び比較例12についてヒメトビウン
カに対する殺虫効果試験を実施した。試験方法は、1/
10000 アールの樹脂製ポットに水稲5本を1束として移
植し、葉令が4〜5葉となるまで約1〜2週間温室内で
生育させる。実施例,比較例で得られたマイクロカプセ
ル化殺虫組成物と比較例10のトレボン乳剤をそれぞれ有
効成分濃度が100 ppm となるように水で希釈し、水稲に
散布した。これを金網かごで覆い、その中にヒメトビウ
ンカ成虫を所定日数ごとに10頭ずつ放飼し、24時間後に
生死を判定した。なお、試験は3反復で行った。結果を
表1に示す。
【0041】
【表1】 試験例2 実施例13,15,16及び比較例8,9,13で得られた組成
物について、ナミハダニに対する薬効試験を実施した。
試験方法は、実施例及び比較例で得られた化合物2の乳
剤を有効成分濃度がそれぞれ25 ppmとなるように水で希
釈し、鉢植えのインゲンに散布し、温室内に保持した。
所定日数ごとにインゲンの葉を2cm角程度に切り抜き、
ペトリ皿上に置き、その上に供試虫を10頭放飼した。
【0042】放飼後48時間後に生死を判定した。なお、
試験は2反復で行った。結果を表2に示す。
【0043】
【表2】 試験例3 実施例11,12,13及び比較例11で得られた組成物及び比
較例12,13についてコイに対する毒性試験を実施した。
試験方法は、各組成物の有効成分濃度が5ppmとなるよ
うに脱塩素水道水10Lの入った円柱ガラス水槽に添加し
た後、十分に攪拌した。この水槽に体長4〜5cmのコイ
の稚魚各10尾を放し、48時間後の死亡数を調査した。結
果を表3に示す。
【0044】
【表3】 上記の結果より、本発明の組成物は、従来の製剤型あ
るいは他壁膜で被覆されたマイクロカプセル組成物、さ
らにはメラミン誘導体を用いた場合でもカプセル被膜重
量比が最適範囲を越えた組成物に比べて長期間にわたり
高い殺虫活性を示し、水棲動物に対して毒性が著しく軽
減改良されることが明らかである。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のメラミン
−ホルムアルデヒドあるいはその誘導体を壁膜としたピ
レスロイド系殺虫剤のマイクロカプセル化は、長期にわ
たり極めて安定した殺虫効果を示す製剤型であるととも
に、水棲動物に対する毒性が著しく軽減され、しかも殺
虫活性成分の性能を十分に発揮させる剤型として非常に
有用なものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今北 武 千葉県茂原市東郷1144番地 三井東圧化 学株式会社内 (72)発明者 桐谷 幸生 千葉県茂原市東郷1144番地 三井東圧化 学株式会社内 (72)発明者 榎本 祐司 千葉県茂原市東郷1144番地 三井東圧化 学株式会社内 (72)発明者 松本 俊男 千葉県茂原市東郷1144番地 三井東圧化 学株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−178840(JP,A) 特開 昭62−215504(JP,A) 特開 平1−172306(JP,A) 特開 平2−196703(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A01N 25/28

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液状ピレスロイド系殺虫剤またはピレス
    ロイド系殺虫剤をアルキル基の炭素数が8〜13のフタ
    ル酸アルキルエステルに溶解または相溶した疎水性溶液
    を芯物質とし、メラミン−ホルムアルデヒド、メチロー
    ルメラミン単量体またはその低分子量重合体、アルキル
    化メチロールメラミン単量体またはその低分子量重合体
    およびこれらの組合せからなる群から選ばれた1種以上
    を重縮合させた薄膜を壁膜とするマイクロカプセル粒子
    であることを特徴とする水懸濁型マイクロカプセル殺虫
    組成物。
  2. 【請求項2】 ピレスロイド系殺虫剤が、一般式(1) 【化1】 (式中、Xは酸素原子またはメチレン基を表し、Rは低
    級アルキル基または、ハロメチル基を、R は水素原
    子またはフッ素原子を表す。)で、示される請求項1に
    記載のマイクロカプセル殺虫組成物。
  3. 【請求項3】 ピレスロイド系殺虫剤が2−(4−エト
    キシフェニル)−2−メチルプロピル3−フェノキシベ
    ンジルエーテル(エトフェンプロックス)である請求項
    1に記載のマイクロカプセル殺虫組成物。
  4. 【請求項4】 ピレスロイド系殺虫剤が2−(4−ジフ
    ルオロブロモメトキシフェニル)−2−メチルプロピル
    3−フェノキシベンジルエーテルである請求項1に記載
    のマイクロカプセル殺虫組成物。
  5. 【請求項5】 芯物質と壁膜の重量比が 500:1〜
    20:1である請求項1に記載のマイクロカプセル殺虫
    組成物。
  6. 【請求項6】 マイクロカプセル粒子の平均粒径が5〜
    80μmの範囲である請求項1に記載のマイクロカプセ
    ル殺虫組成物。
  7. 【請求項7】 芯物質にピペロニルブトキサイドを配合
    することを特徴とする請求項1に記載のマイクロカプセ
    ル殺虫組成物。
  8. 【請求項8】 マイクロカプセル粒子の壁膜の膜厚が1
    0〜500nmであることを特徴とする請求項1に記載
    のマイクロカプセル殺虫組成物。
  9. 【請求項9】 メラミン−ホルムアルデヒド、メチロー
    ルメラミン単量体またはその低分子量重合体、アルキル
    化メチロールメラミン単量体またはその低分子量重合体
    およびこれらの組合せからなる群から選ばれた1種以上
    を、アニオン性高分子界面活性剤を含む水に溶解し、そ
    の溶液中に、液状ピレスロイド系殺虫剤またはピレスロ
    イド系殺虫剤をアルキル基の炭素数が8〜13のフタル
    酸アルキルエステルに溶解または相溶した疎水性溶液を
    加えて乳化分散させ、加温して該乳化粒子周囲に、該メ
    ラミン単量体および/または低分子量重合体を重縮合さ
    せて壁膜として形成させマイクロカプセル粒子を作製す
    ることを特徴とする請求項1に記載の水懸濁型マイクロ
    カプセル殺虫組成物の製造方法。
  10. 【請求項10】 アニオン性高分子界面活性剤が(A)
    アクリル酸またはメタクリル酸、(B) アクリロニ
    トリルまたはメタクリロニトリル、(C)アクリルアミ
    ドアルキルスルホン酸またはアクリル酸のスルホアルキ
    ルエステル、のそれぞれの単量体から少なくとも1種を
    配合し、重合して得たアニオン性の水溶性高分子界面活
    性剤である請求項記載のマイクロカプセル殺虫組成物
    の製造方法。
  11. 【請求項11】 アニオン性高分子界面活性剤が、
    (A)アクリル酸20〜70モル%、(B)アクリロニ
    トリル20〜70モル%、(C)2−アクリルアミド−
    2−メチルプロパンスルホン酸0.5〜20モル%の単
    量体構成を有する共重合体またはその塩であることを特
    徴とする請求項10記載のマイクロカプセル殺虫組成物
    の製造方法。
  12. 【請求項12】 共重合体またはその塩の20重量%の
    水溶液がpH4.0、25℃において10〜100cp
    sであることを特徴とする請求項11記載のマイクロカ
    プセル殺虫組成物の製造方法。
  13. 【請求項13】 ピレスロイド系殺虫剤が、一般式
    (1) 【化2】 (式中、Xは酸素原子またはメチレン基を表し、Rは低
    級アルキル基または、ハロメチル基を、R は水素原
    子またはフッ素原子を表す。)で、示される請求項
    載のマイクロカプセル殺虫組成物の製造方法。
  14. 【請求項14】 ピレスロイド系殺虫剤がエトフェンプ
    ロックス[2−(4−エトキシフェニル)−2−メチル
    プロピル3−フェノキシベンジルエーテル]である請求
    記載のマイクロカプセル殺虫組成物の製造方法。
  15. 【請求項15】 ピレスロイド系殺虫剤が2−(4−ジ
    フルオロブロモメトキシフェニル)−2−メチルプロピ
    ル3−フェノキシベンジルエーテルである請求項記載
    のマイクロカプセル殺虫組成物の製造方法。
  16. 【請求項16】 芯物質と壁膜の重量比が 500:1
    〜20:1である請求項記載のマイクロカプセル殺虫
    組成物の製造方法。
  17. 【請求項17】 マイクロカプセル粒子の平均粒径が5
    〜80μmの範囲である請求項記載のマイクロカプセ
    ル殺虫組成物の製造方法。
  18. 【請求項18】 芯物質にピペロニブトキサイドを配合
    することを特徴とする請求項9記載のマイクロカプセル
    殺虫組成物の製造方法。
  19. 【請求項19】 マイクロカプセル粒子の壁膜の膜厚が
    10〜500nmであることを特徴とする請求項9記載
    のマイクロカプセル殺虫組成物の製造方法。
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