JP2783189B2 - ボトル - Google Patents

ボトル

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JP2783189B2
JP2783189B2 JP8956995A JP8956995A JP2783189B2 JP 2783189 B2 JP2783189 B2 JP 2783189B2 JP 8956995 A JP8956995 A JP 8956995A JP 8956995 A JP8956995 A JP 8956995A JP 2783189 B2 JP2783189 B2 JP 2783189B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、比較的少量の液体を
保温したりあるいは缶(又はビン)入り飲料をそのまま
保温したりすることができ、さらに容器体をそのままコ
ップとして利用し得るようにしたボトルに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】例えば、弁当等の喫食時に飲むお茶(あ
るいはコーヒー)は、比較的少量あればよく、近年、こ
のような少量用の保温ボトルも市販されている。
【0003】従来のこの種のボトルは、保温機能(金属
製真空二重壁構造)を有する容器体の開口部に栓体が螺
合されていて、栓体装着状態では、容器体内の空所が密
閉されるようになっている。そして、この従来のボトル
では、容器体内に液体を収容した状態で開口部を密栓し
て携帯し、飲用時には栓体を螺解して容器体内の液体を
そのまま飲用したり又は別のコップに移し変えて飲用す
る。尚、容器体内の液体をそのまま飲用する場合には、
容器体の開口縁部に直接、口を付けて行う。
【0004】ところで、この種のボトルでは、熱い液体
(例えばお茶やコーヒー)を収容する場合が多いが、こ
のような熱い液体を容器体内に収容して密栓すると、長
時間経過後、その液体が冷めたときには容器体内の空所
の空気も温度低下して該空所が負圧になる。そして、こ
のように空所が負圧になると、その負圧力によって栓体
の栓パッキンが容器体開口部の栓座に圧接するようにな
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のこの
種のボトルでは、上記した負圧を解消させる機能はな
く、従って容器体内の液体が冷めて空所が強度の負圧に
なると、栓体が栓座に圧接して栓体螺解操作が著しく重
くなるという問題があった。又、従来のこの種のボトル
では、容器体内に収容している液体を注出するときに
は、必ず栓体を螺解操作して取外さなければならず、液
体注出のための前操作が面倒であるという問題もあっ
た。
【0006】本願発明は、上記した公知のボトルの問題
点に鑑み、容器体内を密栓し得る構造のボトルにおい
て、容器体内の空所が負圧になっても、該負圧を人為的
あるいは自動的に解消させ得るようにし、さらに栓体を
装着したままで容器体内の液体を注出あるいは飲用し得
るようにするとともに、容器体内の液体を該容器体の開
口縁部に直接、口を付けて飲む場合に口当たりを良好に
し得るようにすることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願発明は、上記課題を
解決するための手段として次の構成を有している。
【0008】本願請求項1の発明 本願請求項1の発明のボトルは、外壁と内壁間を真空と
した金属製真空二重壁構造を有する容器体と該容器体の
開口部を密栓する栓体とを備え、開口部を容器体の胴部
内径とほぼ同径の広口とし、内壁の開口部形成部分に、
栓体を螺合する雌ネジと栓体の栓パッキンの栓座となる
環状の膨出部とを一体形成し、栓体に、容器体内の空所
と外気とを連通させる空気通路と、空気通路を開閉する
弁体と、弁体を外部から開弁操作して外気と連通させる
弁体操作手段とを設け、容器体の上縁外周部に、口当て
部となる小径段差部を形成したことを特徴している。
【0009】本願請求項2の発明 本願請求項2の発明は、上記請求項1のボトルにおい
て、空気通路を、容器体内の液体を注出するための注出
通路としたことを特徴としている。
【0010】本願請求項3の発明 本願請求項3の発明のボトルは、外壁と内壁間を真空と
した金属製真空二重壁構造を有する容器体と該容器体の
開口部を密栓する栓体とを備え、開口部を容器体の胴部
内径とほぼ同径の広口とし、内壁の開口部形成部分に、
栓体を螺合する雌ネジと栓体の栓パッキンの栓座となる
環状の膨出部とをそれぞれ一体形成し、栓体に、容器体
内の空所と外気とを連通させる空気通路と、空気通路を
開閉する弁体とを設け、弁体として、空所の圧力が所定
レベル以下の負圧になったときにのみ開弁するような圧
力作動弁を採用し、容器体の上縁外周部に、口当て部と
なる小径段差部を形成したことを特徴としている。
【0011】本願請求項4の発明 本願請求項4の発明は、上記請求項3のボトルにおい
て、空気通路を、ストローを栓体の上方から容器体内ま
で挿入させ得るような上下方向の直線上に形成し、弁体
として、ストローを挿入した際に該ストローで押圧され
て下方に退避するフラップ状の弁を採用したことを特徴
としている。
【0012】本願請求項5の発明 本願請求項5の発明は、上記請求項1〜4のうちのいず
れか1つに記載のボトルにおいて、栓体に、口当て部と
なる小径段差部の外側を被覆するカバー部を設けたこと
を特徴としている。
【0013】本願請求項6の発明 本願請求項6の発明は、上記請求項1〜5のうちのいず
れか1つに記載のボトルおいて、容器体の外壁の上部外
面に肩リングを無理嵌めによって取付け、該肩リングに
口当て部となる小径段差部を形成したことを特徴として
いる。
【0014】
【作用】本願各請求項のボトルでは、容器体を金属製真
空二重壁構造としているので、保温作用がある。又、容
器体の開口部は広口としているので、容器体内に飲料入
り缶をそのまま収容して保温することもできる。さら
に、容器体の内壁側に栓体螺合用の雌ネジと栓座となる
環状の膨出部とをそれぞれ一体形成しているので、容器
体の上部外面側に適宜の細工をすることができるように
なり、本願各請求項のボトルでは、容器体の上縁外周部
に口当て部となる小径段差部を形成している。このよう
にすると、容器体の開口縁部に直接、口を付けて飲用す
る際に、下唇を該小径段差部にあてがうことができ、そ
の場合、下唇が容器体開口縁部の広い面積部分に接触す
るので、該下唇の接触感覚が良好となる。
【0015】この種のボトルでは、熱い液体(例えばお
茶やコーヒー)を収容する場合が多いが、その熱い液体
が冷めたときには容器体内の空所の空気も温度低下して
該空所が負圧になる。
【0016】ところで、本願請求項1の発明のボトルで
は、栓体に外気と連通する空気通路と該空気通路を開閉
する弁体と該弁体を外部から開弁操作する弁体操作手段
とを設けているので、ボトル内の液体が冷めて容器体内
の空所が負圧になったときに、弁体操作手段により弁体
を開弁操作することができる。このように弁体を開弁さ
せると、空気通路を通って容器体内の空所に外気が導入
されて、該空所の負圧状態が解消される。又、本願請求
項1のボトルでは、密栓状態において、弁体を閉弁状態
に維持させておくと空気通路が常時閉塞されているの
で、例えばボトルを上下逆転させても、ボトル内の液体
が空気通路を通って外部に流出するおそれがなくなる。
又、弁体は通常閉弁状態にあるので、栓体に空気通路を
設けたものでも、ボトル内に収容されている液体の保温
作用が良好となる。
【0017】本願請求項2の発明のボトルでは、請求項
1の作用のほかに次の作用がある。即ち、栓体に設けた
空気通路を、容器体内の液体を注出するための注出通路
としているので、弁体を開弁させると、容器体内の液体
を栓体を取外すことなく注出通路(空気通路)を通して
外部に注出できる。
【0018】本願請求項3の発明のボトルでは、ボトル
内の液体が冷めて容器体内が所定レベル以下の負圧にな
ったときに、その負圧状態によって弁体が自動的に開弁
動作する(容器体内の空所と外気とが連通する)ように
なっている。従って、何ら特別に開弁操作することなし
に、容器体内空所の負圧状態を自動的に解消することが
できる。尚、弁体が開弁すると容器体内空所の負圧状態
が瞬時に解消され、続いてその負圧状態が解消すると弁
体が瞬時に閉弁動作するようになる。従って、空気通路
が開放される時間は瞬時となり、空気通路が開閉される
ものであっても容器体内の液体の温度低下速度は完全密
栓状態のものとさほど変わらない。尚、請求項3のボト
ルでは、弁体として圧力作動弁を採用しているが、この
弁体は、その下面側が所定レベル以下の負圧状態になら
ないと開弁動作が起こらないので、例えばボトルが上下
逆転状態にあって弁体にボトル内の液体が接触している
状態では、容器体内の空所(この場合、空所は容器体の
底側に位置している)が所定レベル以下の負圧状態にな
っても弁体が開弁することがない。
【0019】本願請求項4の発明のボトルでは、請求項
3の作用のほかに次の作用がある。即ち、栓体に設けた
空気通路にストローを挿入し得るようになっており、し
かもストローを挿入したときに弁体が該ストローで押圧
されて下方に退避するようになっているいるので、ボト
ル内の液体を飲用する際に、栓体を取外すことなくスト
ローを空気通路から容器体内に挿入することで、該スト
ローを通して吸引することができる。
【0020】本願請求項5の発明のボトルでは、栓体
に、口当て部となる小径段差部の外側を被覆するカバー
部を設けているので、栓体を容器体に螺合した状態で
は、口当て部となる小径段差部にゴミやホコリ等が付着
しなくなる。
【0021】本願請求項6の発明のボトルでは、容器体
の外壁の上部外面に肩リングを無理嵌めによって取付け
ているが、本願では、栓体螺合用の雌ネジと栓座となる
膨出部とを容器体の内壁に形成しているので、このよう
な構成(肩リングの取付け)が可能となる。又、この請
求項6の発明では、肩リングに口当て部となる小径段差
部を形成しているので、容器体の金属部分に直接小径段
差部を形成する場合より口当たりが良好となる。
【0022】
【発明の効果】本願請求項1〜6の各発明のボトルで
は、容器体の上縁外周部に口当て部となる小径段差部を
形成しているので、容器体の開口縁部に直接、口を付け
て飲用する場合の口当たりが良好となるという効果があ
る。
【0023】本願請求項1の発明は、容器体の開口部を
栓体で密閉し得るようにしたボトルにおいて、栓体に容
器体内の空所と外気とを連通させる空気通路と該空気通
路を開閉する弁体と、該弁体を外部から開弁操作する弁
体操作手段とを設けているので、容器体内の液体が冷め
て栓体下面側の空所が負圧になっても、栓体開放操作に
先立って弁体操作手段で弁体を開弁させることによっ
て、該空所の負圧を解消させることができる。従って、
本願請求項1のボトルでは、栓体開放操作が負圧によっ
て重くなるのを解消できるという効果がある。又、本願
請求項1のボトルでは、密栓状態においては、栓体内の
空気通路が弁体で常時閉塞されているので、栓体内に空
気通路を設けたものであっても、ボトル内の液体が空気
通路を通って外部に流出することがなく、携帯用として
使用可能(上下逆転可能)となる。又、該弁体は、通常
は閉弁状態にあるので、空気通路を設けたものであって
もボトル内に収容されている液体の保温作用が良好とな
るという効果もある。
【0024】本願請求項2の発明のボトルでは、請求項
1の効果のほかに、栓体に設けた空気通路を、容器体内
の液体を注出するための注出通路としているので、弁体
を開弁させると、容器体内の液体を栓体を取外すことな
く注出通路(空気通路)を通して外部に注出でき、液体
注出操作が簡単となる。又、栓体を装着したまま弁体を
開弁させるだけで容器体内の液体を注出できるので、例
えば車中等の揺れる場所で飲用する場合には、注出通路
の出口(上端開口)に直接、口を付けて行うことがで
き、その場合は容器体内の液体がこぼれないという効果
がある。
【0025】本願請求項3の発明のボトルでは、弁体と
して、容器体内空所の圧力が所定レベル以下の負圧にな
ったときにのみ開弁するような圧力作動弁を採用してい
るので、特別に開弁操作することなしに該空所の負圧状
態を自動的に解消でき、栓体開放操作が負圧によって重
くなるのを解消できるという効果がある。又、この請求
項3のボトルでも、栓体に空気通路を設けているもの
の、携帯用として何ら支障なく使用できるという効果が
ある。
【0026】本願請求項4の発明のボトルでは、請求項
3の効果のほかに、栓体に設けた空気通路から容器体内
にストローを挿入し得るようになっているので、容器体
内の液体を飲用する際に、栓体を装着したままストロー
で吸引することができ、例えば車中等の揺れる場所での
飲用時でも、揺れによって容器体内の液体がこぼれるこ
とがないという効果がある。
【0027】本願請求項5の発明のボトルでは、栓体
に、口当て部となる小径段差部の外側を被覆するカバー
部を設けているので、栓体を容器体に螺合した状態で
は、口当て部となる小径段差部にゴミやホコリ等が付着
しなくなり、衛生面で良好となるという効果がある。
【0028】本願請求項6の発明のボトルでは、容器体
の外壁の上部外面に肩リングを無理嵌めによって取付
け、該肩リングに口当て部となる小径段差部を形成して
いるので、容器体の金属部分に直接小径段差部を形成す
る場合より口当たりが良好となるという効果がある。
【0029】
【実施例】図1〜図6を参照して本願発明のいくつかの
実施例を説明すると、図1及び図2には本願第1実施
例、図3には同第2実施例、図4には同第3実施例、図
5及び図6には同第4実施例のボトルがそれぞれ示され
ている。
【0030】まず、第1〜第4の各実施例のボトルにお
ける共通部分の構成について説明する。この各実施例の
ボトルは、外壁11と内壁12をもつ金属製真空二重壁
構造の容器体1と、該容器体1の開口部13を閉塞する
栓体2とで構成している。又、この各ボトルは、その胴
部を片手で把持し得る程度の比較的小型に形成されてい
る。
【0031】容器体1の外壁11及び内壁12は、それ
ぞれステンレス鋼板で形成されている。又、この容器体
1は、外壁11と内壁12間を真空にして保温機能をも
たせている。
【0032】内壁12の開口部13は、容器体内径とほ
ぼ同径かそれよりやや小径の広口としている。そして、
この各実施例のボトルでは、開口部13から容器体1内
に、例えば図3に示すように飲料入り缶(又はビン)5
を出し入れし得るようにしている。
【0033】開口部13の内面には、雌ネジ14と、該
雌ネジ形成部分のやや下方位置に内方に膨出する環状の
膨出部15とがそれぞれ一体形成されている。このよう
にすると、容器体1の上部外面側に適宜の細工をするこ
とができるようになる。そして、第1実施例(図1、図
2)、第2実施例(図3)及び第4実施例(図5)で
は、外壁11の上部外周面に、肩リング10が符号19
で示すように凹凸嵌合によって無理嵌めして取付けられ
ている。又、この肩リング10の上縁外周部には、飲用
時の口当て部となる小径段差部17が形成されている。
このように肩リング10の上縁外周部に小径段差部17
を形成すると、容器体1の開口縁部に直接、口を付けて
飲用する際に、下唇を小径段差部17にあてがうことが
できる。尚、図4に示す第3実施例のものでは、肩リン
グがなく、外壁11の上端部に飲用時の口当て部となる
小径段差部17が形成されている。
【0034】栓体2は、容器形状の栓本体21と該栓本
体21の上部を被覆するカバー体22とを有している。
栓本体21とカバー体22とは、無理嵌めによって一体
化させている。
【0035】栓本体21の外側面には、雄ネジ25が形
成されている。又、栓本体21の下端部外周面には、環
状の栓パッキン23が取付けられている。又、カバー体
22の外周部には、下方に垂下する環状のカバー部22
aが一体形成されている。このカバー部22aは、栓体
螺合状態で飲用時の口当て部となる小径段差部17の外
側を被覆するようになっている。
【0036】そして、この各実施例のボトルでは、栓体
2の雄ネジ25を容器体開口部13の雌ネジ14に螺合
・緊締すると、栓パッキン23が栓座15に圧接して開
口部13を密栓できる。又、栓体螺合状態では、カバー
体22のカバー部22aが飲用時の口当て部となる小径
段差部17の外側を被覆するので、該小径段差部17に
ゴミやホコリが付着するのを防止できる。
【0037】栓体2には、容器体1内の空所16と外気
とを連通させる空気通路24が形成されている。又、こ
の栓体2には、空気通路24を開閉する弁体3が設けら
れている。
【0038】尚、上記各実施例のボトルでは、それぞれ
小型に形成しているので、栓体2を外せば容器体1をそ
のままカップとして使用することが可能である。
【0039】以下、個別実施例ごとに説明する。
【0040】まず、図1及び図2に示す第1実施例のボ
トルについて説明する。この第1実施例のボトルでは、
栓体2に形成している空気通路24は、該栓体2の外周
寄りに偏位した位置で上下に貫通させている。空気通路
24は、この第1実施例では容器体1内の液体Wを注出
するときの注出通路28に兼用されるもので、適宜大き
さの内径を有するとともに栓体2の上面に開口してい
る。
【0041】弁体3は、空気通路24(注出通路28に
もなる)の下部開口を下方から開閉する弁板31と該弁
板31の上面中心部に立設された弁棒32とを有してい
る。弁板31の外周部には、環状のパッキン33が取付
けられている。
【0042】他方、栓本体21の底壁には、栓体2の中
心より空気通路24側に若干距離だけ偏位した位置にガ
イド筒26が形成されている。そして、弁体3は、その
弁棒32部分を下方からガイド筒26内に挿通させて、
上下動自在に設置している。又、弁棒32の外周面には
ガイド筒26の内面に摺動するシール材34が取付けら
れており、弁棒32とガイド筒26間の隙間から液体が
漏れないようにしている。尚、この第1実施例のよう
に、弁体3の弁棒32を空気通路24側に近づけた位置
でガイドするようにすれば、空気通路24が栓体2の外
周寄りに位置していても、弁板31及びパッキン33の
直径を小さくできるようになる。
【0043】又、この弁体3は、弁棒32に設けた受け
座35と栓本体21の底壁間に介設したスプリング30
によって上方(閉弁方向)に付勢させており、弁体3の
自由状態では弁板31(パッキン33)が空気通路24
の下端開口を閉塞するようになっている。このスプリン
グ30は、容器体1内の空所16の負圧力が大きくなっ
ても弁体3を閉弁状態に維持させる程度の弾性力を有し
ている。
【0044】栓体2の上部には、弁体3を開弁操作する
ための弁体操作手段4が設けられている。この第1実施
例の弁体操作手段4は、スライド操作式の操作部材41
を使用している。この操作部材41は、弁体弁棒32の
直上方において、栓本体21に設けたスライド台45上
を水平方向にスライド可能に設置されている。操作部材
41の下面には、高低差及び斜面を有するカム面43か
形成されている。又、操作部材41の上面にはツマミ4
2が形成されており、該ツマミ42を栓体2のカバー体
22に形成したガイド穴27から上方に突出させてい
る。そして、この弁体操作手段4は、操作部材41のツ
マミ42を栓体直径方向にスライドさせることにより、
弁体3を図1に示す閉弁状態と図2に示す開弁状態とに
切換えることができるようになっている。
【0045】次に、この第1実施例のボトルの作用並び
に使用方法を説明する。容器体1内に熱い液体W(例え
ばお茶やコーヒー)を入れた後、栓体2を螺入・密栓す
ると(このとき弁体3は閉弁状態に維持させている)、
ボトルを上下逆転させても容器体1内の液体Wが外部に
漏れることがない。従って、このボトルを携帯用として
使用できる。又、栓体2に空気通路24を形成したもの
であっても、該空気通路24は通常弁体3で閉塞されて
いるので、保温作用が低下しない。又、この第1実施例
のボトルでは、容器体1内の液体Wを注出するときに、
従来通りの栓体2を取外す場合と、栓体2を装着したま
まの場合との2通りの方法で行える。即ち、栓体2を取
外す場合には、栓体2を螺解すればよく、栓体2を取外
した状態で容器体1をそのままコップとして使用でき
る。そして、容器体1の開口縁部に口を付けたときに
は、下唇が口当て部となる小径段差部17に接触し、そ
の場合、下唇が容器体開口縁部の広い面積部分に接触す
るので、該下唇の接触感覚が良好となる。又、栓体2を
装着したままの場合は、操作部材41を開弁側に操作し
て図2に示すように弁体3を開弁させれば、容器体1内
の液体Wを注出通路28(空気通路24)を通して外部
に注出できる。尚、栓体2を装着したままで開弁する
と、注出通路28の出口に直接、口を付けて飲むことが
でき、例えば車中等の揺れる場所で飲用する場合に容器
体内の液体がこぼれない。
【0046】又、ボトル内に熱い液体Wを入れて密栓し
た状態で長時間経過すると、容器体1に保温機能がある
ものの、該容器体1内の液体Wが徐々に冷めるようにな
る。すると、空所16の空気も温度低下して凝縮し、該
空所16が負圧になる。尚、空所16が強度の負圧にな
ると、そのままでは栓体2の螺解操作が著しく重くな
る。そして、空所16が強度の負圧になった状態で栓体
2を開放させる場合には、まず操作部材41を開弁側に
スライドさせて弁体3を開弁させる。すると、外気が空
気通路24を通して空所16内に流入し、該空所16の
負圧状態が解除される。従って、栓体2の螺解操作が軽
く行えるという作用が得られる。
【0047】図3に示す第2実施例のボトルは、第1実
施例における弁体操作手段4の変形例を示している。こ
の第2実施例のボトルでは、弁体操作手段4としてレバ
ー式の操作部材46が採用されている。この操作部材4
6は、その基端側を栓体2のカバー体22の上面部分に
設けた凹室47内面にピン48で枢支して、他端側(ツ
マミ49側)を上下に弧回動し得るように設置されてい
る。又、操作部材46の基端側には、弁体弁棒32の上
端部を押下げるカム面50が形成されている。そして、
この第2実施例のものでは、操作部材46を横倒しにし
た状態(図3の実線図示状態)ではカム面50が弁棒3
2に作用せずに弁体3が閉弁状態を維持し、又操作部材
46を符号46′で示すように上方に立起したときには
カム面50で弁棒32上端部を押下げて弁体3を符号
3′で示すように開弁させるようになっている。又、こ
の第2実施例では、操作部材46を横倒しにしたとき
に、その先端側(ツマミ49側)部分で空気通路24の
上部開口を閉塞するようになっている。このように、操
作部材46で空気通路24の上部開口を閉塞するように
すると、該空気通路24中にゴミやホコリが侵入しなく
なるとともに、操作部材46を弁体操作用のほかに空気
通路遮蔽部材として有効利用できる。又、図3では、容
器体1内に飲料入り缶5を収納しているが、缶内の飲料
が熱い場合には、それが冷めたときに第1実施例の場合
と同様に空所16に負圧現象が生じる。そして、その場
合には、操作部材46を開弁側に操作することによって
容器体1内の空所16の負圧を解消できる。尚、この第
2実施例におけるその他の構成は第1実施例とほぼ同様
である。
【0048】図4に示す第3実施例のボトルでは、栓体
2側の空気通路24を、栓本体21の底壁に形成した穴
51と、栓体内空所52と、例えば栓本体21の側壁に
形成した穴53(外気と連通する)とで構成している。
尚、栓体内空所52が外気と連通する構造では、上記穴
53は不要である。又、弁体3は、圧力作動弁が採用さ
れている。この弁体3は、栓本体底壁の穴51をその下
面側から開閉し得るように設置されている。又、この弁
体3は、弁棒32に設けた受け座35と栓本体21の底
壁間にスプリング54を介在させて上動閉弁方向に付勢
しているが、このスプリング54は、自然状態における
弁体3の自重による下動力を支持する程度の、比較的弾
性力の弱いものが採用されている。
【0049】そして、この第3実施例のボトルでは、容
器体1内の空所16の負圧力がスプリング54の弾性力
を超えない範囲であれば、弁体3は閉弁状態を維持し、
他方、ボトル内の液体Wが冷めて容器体1内が所定レベ
ル以下の負圧になったときに、その負圧状態によって弁
体3が自動的に開弁動作する(容器体1内の空所16と
外気とが連通する)ようになっている。従って、この第
3実施例のボトルでは、何ら特別に開弁操作することな
しに、空所16の負圧状態を自動的に解消することがで
きる。尚、弁体3が開弁すると空所16の負圧状態が瞬
時に解消され、続いてその負圧状態が解消すると弁体3
がスプリング51の付勢力により瞬時に閉弁動作するよ
うになる。従って、空気通路24が開放される時間は瞬
時となり、空気通路24が開閉されるものであっても容
器体1内の液体Wの温度低下速度は完全密栓状態のもの
とさほど変わらない。尚、この第3実施例のボトルで
は、弁体3として圧力作動弁を採用しているが、この弁
体3は、その下面側が所定レベル以下の負圧状態になら
ないと開弁動作が起こらないので、例えばボトルが上下
逆転状態にあって弁体3にボトル内の液体Wが接触して
いる状態では、容器体1内の空所(この場合、空所は容
器体の底側に位置している)が所定レベル以下の負圧状
態になっても弁体3が開弁することがない。
【0050】図5及び図6に示す第4実施例のボトルで
は、栓体2側の空気通路24を、栓本体21の底壁に設
けた穴55と、栓体内空所56と、カバー体22に上下
方向に向けて形成した筒穴57(外気と連通する)とで
構成している。筒穴57は栓本体底壁の穴55の直上方
に位置していて、空気通路24が上下方向の直線上に形
成されている。又筒穴57及び栓本体底壁の穴55は、
それぞれストロー6を挿通し得る程度の径を有してい
る。弁体3としては、フラップ状の圧力作動弁が採用さ
れている。そして、この弁体3は、上記栓本体底壁の穴
55を下方から開閉するように設置されている。この弁
体3は、自然状態では穴55を下方から閉塞している
が、容器体1内の空所16が所定レベル以上の負圧にな
ったときに、その負圧力により符号3′(図5)で示す
ように自動的に開弁するようになっている。従って、こ
の第4実施例のボトルでも、第3実施例のものと同様に
作用する。又、この第4実施例の弁体3は、ストロー6
を挿入した際に、該ストロー6の下端で押圧されて、図
6に示すように下方に退避するようになっている。この
第4実施例のボトルでは、ボトル内の液体Wを飲用する
場合に、従来通り栓体2を取外して行うこともできる
が、ストロー6を使用すれば栓体2を装着したままでも
行える。即ち、図6に示すように、ストロー6を栓体上
方から筒穴57、栓体内空所56、栓本体底壁の穴55
を順次貫通させて、容器体1内まで差し込めばよい。こ
のように、第4実施例のボトルでは、栓体装着状態のま
まで、ストロー6により容器体1内の液体Wを飲用でき
るので、例えば車中等の揺れる場所で飲む場合でも、容
器体1内の液体がこぼれることがない。
【0051】尚、第1実施例〜第4実施例において、図
面に同一符号を付しているものは、相互に同作用をする
ものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第1実施例にかかるボトルの縦断面
図である。
【図2】図1の状態変化図である。
【図3】本願発明の第2実施例にかかるボトルの縦断面
図である。
【図4】本願発明の第3実施例にかかるボトルの上半部
分の縦断面図である。
【図5】本願発明の第4実施例にかかるボトルの左半分
を断面とした側面図である。
【図6】図5の作用説明図である。
【符号の説明】
1は容器体、2は栓体、3は弁体、4は弁体操作手段、
6はストロー、10は肩リング、11は外壁、12は内
壁、13は開口部、15は膨出部、16は空所、17は
小径段差部、22aはカバー部、23は栓パッキン、2
4は空気通路、28は注出通路である。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外壁(11)と内壁(12)間を真空と
    した金属製真空二重壁構造を有する容器体(1)と前記
    内壁(12)の開口部(13)を密栓する栓体(2)と
    を備え、 前記開口部(13)を容器体(1)の胴部内径とほぼ同
    径の広口とし、 前記内壁(12)の開口部形成部分に、栓体(2)を螺
    合する雌ネジ(14)と栓体(2)の栓パッキン(2
    3)の栓座となる環状の膨出部(15)とをそれぞれ一
    体形成し、 前記栓体(2)に、前記容器体(1)内の空所(16)
    と外気とを連通させる空気通路(24)と、該空気通路
    (24)を開閉する弁体(3)と、該弁体(3)を外部
    から開弁操作して外気と連通させる弁体操作手段(4)
    とを設け、 前記容器体(1)の上縁外周部に、口当て部となる小径
    段差部(17)を形成した、 ことを特徴とするボトル。
  2. 【請求項2】 空気通路(24)を、容器体(1)内の
    液体(W)を注出するための注出通路(28)とした、 ことを特徴とする請求項1記載のボトル。
  3. 【請求項3】 外壁(11)と内壁(12)間を真空と
    した金属製真空二重壁構造を有する容器体(1)と前記
    内壁(12)の開口部(13)を密栓する栓体(2)と
    を備え、 前記開口部(13)を容器体(1)の胴部内径とほぼ同
    径の広口とし、 前記内壁(12)の開口部形成部分に、栓体(2)を螺
    合する雌ネジ(14)と栓体(2)の栓パッキン(2
    3)の栓座となる環状の膨出部(15)とをそれぞれ一
    体形成し、 前記栓体(2)に、前記容器体(1)内の空所(16)
    と外気とを連通させる空気通路(24)と、該空気通路
    (24)を開閉する弁体(3)とを設け、 該弁体(3)として、前記空所(16)の圧力が所定レ
    ベル以下の負圧になったときにのみ開弁するような圧力
    作動弁を採用し、 前記容器体(1)の上縁外周部に、口当て部となる小径
    段差部(17)を形成した、 ことを特徴とするボトル。
  4. 【請求項4】 空気通路(24)を、ストロー(6)を
    栓体(2)の上方から容器体(1)内まで挿入させ得る
    ような上下方向の直線上に形成し、 弁体(3)として、前記ストロー(6)を挿入した際に
    該ストロー(6)で押圧されて下方に退避するフラップ
    状の弁を採用した、 ことを特徴とする請求項3記載のボトル。
  5. 【請求項5】 栓体(2)に、口当て部となる小径段差
    部(17)の外側を被覆するカバー部(22a)を設け
    た、 ことを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか1つに
    記載のボトル。
  6. 【請求項6】 容器体(1)の外壁(11)の上部外面
    に肩リング(10)を無理嵌めによって取付け、該肩リ
    ング(10)に口当て部となる小径段差部(17)を形
    成した、 ことを特徴とする請求項1〜5のうちのいずれか1つに
    記載のボトル。
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