JP2782577B2 - ウエハース - Google Patents
ウエハースInfo
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- JP2782577B2 JP2782577B2 JP5348408A JP34840893A JP2782577B2 JP 2782577 B2 JP2782577 B2 JP 2782577B2 JP 5348408 A JP5348408 A JP 5348408A JP 34840893 A JP34840893 A JP 34840893A JP 2782577 B2 JP2782577 B2 JP 2782577B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- lactic acid
- cream
- acid bacteria
- wafer
- yeast
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビール酵母を生地中に
含有させたウエハース生地に乳酸菌入りクリームをはさ
んだ機能性食品に関する。
含有させたウエハース生地に乳酸菌入りクリームをはさ
んだ機能性食品に関する。
【0002】
【従来技術】ビールの製造においては、ビール酵母が約
4倍位増殖し、発酵槽中に沈殿する。このうちの1部は
ビール製造用酵母として再利用されるが、残りの酵母を
どのように有効利用するかはビール業界にとって重要な
課題である。
4倍位増殖し、発酵槽中に沈殿する。このうちの1部は
ビール製造用酵母として再利用されるが、残りの酵母を
どのように有効利用するかはビール業界にとって重要な
課題である。
【0003】一方、生菌または粉末乾燥した乳酸菌また
は酵母菌とウエハースの組合せに関する技術としては、
特開昭60−30647号があるが、この公報の技術
は、生菌または粉末乾燥した乳酸菌または酵母菌をオブ
ラート、ゼラチン紙、ウエハースなどの食用可能な包装
材料で包装して空気および水分から遮断し、これを菌が
死滅しない低温の食品の中たとえば、握り寿司、餅ある
いは飴などの中に挿入して、その菌の持つ微生物的効力
を生かした食品を提供しようとするものである。
は酵母菌とウエハースの組合せに関する技術としては、
特開昭60−30647号があるが、この公報の技術
は、生菌または粉末乾燥した乳酸菌または酵母菌をオブ
ラート、ゼラチン紙、ウエハースなどの食用可能な包装
材料で包装して空気および水分から遮断し、これを菌が
死滅しない低温の食品の中たとえば、握り寿司、餅ある
いは飴などの中に挿入して、その菌の持つ微生物的効力
を生かした食品を提供しようとするものである。
【0004】乳酸菌とクリームとを組合わせた技術とし
ては特開昭48−77063号公報がある。この技術
は、乳脂肪および/または植物性油脂40〜50%を含
有する生クリームまたは脱脂乳に、乳酸菌を接種して培
養した乳酸菌培養体5〜50%を加えて混合したクリー
ム状食品であり、そのクリーム中の水分量は、その表の
記載のとおり45〜40%という多量の水を含有するも
のであるため、乳酸菌にとって余り好ましい環境ではな
く、経時的に乳酸菌の死滅が激しい。
ては特開昭48−77063号公報がある。この技術
は、乳脂肪および/または植物性油脂40〜50%を含
有する生クリームまたは脱脂乳に、乳酸菌を接種して培
養した乳酸菌培養体5〜50%を加えて混合したクリー
ム状食品であり、そのクリーム中の水分量は、その表の
記載のとおり45〜40%という多量の水を含有するも
のであるため、乳酸菌にとって余り好ましい環境ではな
く、経時的に乳酸菌の死滅が激しい。
【0005】
【目的】本発明の目的は、製造から食品が食されるまで
の間に乳酸菌の生菌数が損なわれることなく、ビール酵
母と乳酸菌を同時に摂取することによって、整腸作用が
期待され、更に官能的に好まれ、携帯に便利で手軽に食
することができる食品を提供することにある。
の間に乳酸菌の生菌数が損なわれることなく、ビール酵
母と乳酸菌を同時に摂取することによって、整腸作用が
期待され、更に官能的に好まれ、携帯に便利で手軽に食
することができる食品を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第一は、ビール
酵母を含有するウエハース生地で、乳酸菌入りクリーム
がサンドイッチされていることを特徴とするウエハース
に関する。
酵母を含有するウエハース生地で、乳酸菌入りクリーム
がサンドイッチされていることを特徴とするウエハース
に関する。
【0007】前記ビール酵母の含有量は、ウエハース重
量に対して5〜30重量%、好ましくは5〜20重量%
であることが好ましい。30重量%をこえるとウエハー
ス生地がもろくなり、また官能的にも好ましくなく、5
重量%を下回るとビール酵母の特徴である香ばしさを生
かせなくなる。
量に対して5〜30重量%、好ましくは5〜20重量%
であることが好ましい。30重量%をこえるとウエハー
ス生地がもろくなり、また官能的にも好ましくなく、5
重量%を下回るとビール酵母の特徴である香ばしさを生
かせなくなる。
【0008】本発明の第二は前記乳酸菌の数をクリーム
1g当り107〜109個とした請求項1記載のウエハー
スに関する。
1g当り107〜109個とした請求項1記載のウエハー
スに関する。
【0009】前記乳酸菌の数が、クリーム1gに対して
109個を越えると、発酵しすぎの感じになり、107個
を下回ると乳酸菌の存在価値が少なくなるので好ましく
ない。
109個を越えると、発酵しすぎの感じになり、107個
を下回ると乳酸菌の存在価値が少なくなるので好ましく
ない。
【0010】前記クリームの含水率は1〜3重量%であ
ることが好ましい。1重量%を下回るとクリームという
感じではなくなり、3重量%をこえるとウエハースが湿
った感じになり好ましくなく、また乳酸菌にとっても好
ましい環境ではなくなる。
ることが好ましい。1重量%を下回るとクリームという
感じではなくなり、3重量%をこえるとウエハースが湿
った感じになり好ましくなく、また乳酸菌にとっても好
ましい環境ではなくなる。
【0011】ウエハース生地は、一般にその生地として
使用される素材、例えば、小麦粉、コーンスターチ等を
ベースとして必要に応じて砂糖やその他、添加物と一緒
に水および又は牛乳等と混合する。これにビール酵母を
ウエハース全重量に対して、5〜30重量%、好ましく
は5〜20重量%加えよく混練する。ビール酵母は、食
品用、医薬品用に用いられているものであれば特に何で
も良い。次にウエハースの生地を、例えば天火等で焼
き、ウエハース生地を製造する。
使用される素材、例えば、小麦粉、コーンスターチ等を
ベースとして必要に応じて砂糖やその他、添加物と一緒
に水および又は牛乳等と混合する。これにビール酵母を
ウエハース全重量に対して、5〜30重量%、好ましく
は5〜20重量%加えよく混練する。ビール酵母は、食
品用、医薬品用に用いられているものであれば特に何で
も良い。次にウエハースの生地を、例えば天火等で焼
き、ウエハース生地を製造する。
【0012】クリームは、一般にクリームに用いられる
素材、例えばショートニング、粉糖、無水ブドウ糖、バ
ター等と混合する。これに乳酸菌をクリーム1gあた
り、107〜109個になるように加え、ミキシングす
る。なお、クリームの含水率は1〜3重量%になるよう
に調整する。乳酸菌としては、フェカリス菌、アシドフ
ィルス菌、ビフィズス菌等、食用に使用できる乳酸菌で
あれば何でもよいが、特にフェカリス菌が安定であり、
好ましい。
素材、例えばショートニング、粉糖、無水ブドウ糖、バ
ター等と混合する。これに乳酸菌をクリーム1gあた
り、107〜109個になるように加え、ミキシングす
る。なお、クリームの含水率は1〜3重量%になるよう
に調整する。乳酸菌としては、フェカリス菌、アシドフ
ィルス菌、ビフィズス菌等、食用に使用できる乳酸菌で
あれば何でもよいが、特にフェカリス菌が安定であり、
好ましい。
【0013】ビール酵母と乳酸菌を同時に摂取すると、
ビール酵母が乳酸菌を増殖させて、整腸作用が促進され
るので、両者の併用はこの点でも極めて優れた組合せで
ある。
ビール酵母が乳酸菌を増殖させて、整腸作用が促進され
るので、両者の併用はこの点でも極めて優れた組合せで
ある。
【0014】前記クリームにはビタミンやミネラルを配
合することができる。ビタミンは水溶性のものと油溶性
のものがあるが、クリームへの配合であるので、いずれ
のタイプのものでも容易に混合できる。ミネラルとして
は、カルシウム、リン、マグネシウム、カリウム、鉄、
ヨウ素などを挙げることができる。カルシウムは、特に
ビタミンD3と併用することが好ましい。
合することができる。ビタミンは水溶性のものと油溶性
のものがあるが、クリームへの配合であるので、いずれ
のタイプのものでも容易に混合できる。ミネラルとして
は、カルシウム、リン、マグネシウム、カリウム、鉄、
ヨウ素などを挙げることができる。カルシウムは、特に
ビタミンD3と併用することが好ましい。
【0015】
【実施例】以下、実施例を示すが、本発明はこれに限定
されるものではない。
されるものではない。
【0016】実施例1 〈生地処方〉 小麦粉 68.3(%) 乾燥ビール酵母 18.2 コーンスターチ 5.0 ワキシーコーンスターチ 5.0 ベーキングパウダー 2.7 その他 0.8(植物油、粉糖、塩、
レシチン)
レシチン)
【0017】〈クリーム処方〉 ショートニング 36.9(%) フェカリス菌 10.0(1010コ/1g) 粉糖 20.5 無水ブドウ糖 17.8 乳糖 11.1 全脂大豆粉 2.8 その他 0.9(レシチン、塩、香
料)
料)
【0018】〈製造法〉生地はよく混合した後、天火で
160〜170℃で約3分焼いた。クリームは、ミキシ
ング後、クリームサンド機でウエハースにサンドした。
この時、ウエハースとクリームの重量が約1:1になる
ようにサンドした。クリームをサンドしたウエハースを
約7cm×3cmまたは10cm×2cmにカットし
て、ピロー包装し、製品とした。
160〜170℃で約3分焼いた。クリームは、ミキシ
ング後、クリームサンド機でウエハースにサンドした。
この時、ウエハースとクリームの重量が約1:1になる
ようにサンドした。クリームをサンドしたウエハースを
約7cm×3cmまたは10cm×2cmにカットし
て、ピロー包装し、製品とした。
【0019】実施例2 乳酸菌生菌数の経時変化 実施例1で製造した食品を常温で、製造時、製造から1
ケ月後、3ケ月後のクリーム1g中の乳酸菌生菌数を測
定した。なお、乳酸菌の測定法はBL培地法に従った。
その結果を表1に示す。
ケ月後、3ケ月後のクリーム1g中の乳酸菌生菌数を測
定した。なお、乳酸菌の測定法はBL培地法に従った。
その結果を表1に示す。
【表1】 以上の結果から、クリーム中の乳酸菌生菌数の低下は認
められなかった。
められなかった。
【0020】実施例3 官能評価 ウエハース生地に乾燥ビール酵母を5%、10%,20
%,30%の割合で配合したもので下記の評価基準で2
0名のパネリストを対象に、官能評価を実施した。評価
基準は表2に示し、パネリストの平均評価値を表3に示
す。
%,30%の割合で配合したもので下記の評価基準で2
0名のパネリストを対象に、官能評価を実施した。評価
基準は表2に示し、パネリストの平均評価値を表3に示
す。
【0021】
【表2】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 評価基準 1 2 3 4 5 非 適 普 非 常 当 通 常 に に ━━━━━━━━━━━━━━━━━┯━━━━━━━━ 1酵母臭の強さ ←弱い │ 強い→ 2甘みの強さ ←嫌い │ 好き→ 3食感 ←嫌い │ 好き→ 4風味 ←嫌い │ 好き→ 5後味 ←嫌い │ 好き→ 6総合評価 ←嫌い │ 好き→ ━━━━━━━━━━━━━━━━━┷━━━━━━━━━
【0022】
【表3】 以上の結果から、乾燥ビール酵母含有率が30%になる
と5〜20%に比べて官能的に劣ることから、乾燥ビー
ル酵母含有率は、5〜20%が好ましい。
と5〜20%に比べて官能的に劣ることから、乾燥ビー
ル酵母含有率は、5〜20%が好ましい。
【0023】
【発明の効果】本発明により、製造から食品が食される
までの間に乳酸菌の生菌数が損なわれることなく、ビー
ル酵母と乳酸菌を同時に摂取することによって、整腸作
用が増進され、更に官能的に好まれ、携帯に便利で手軽
に食することができる食品を提供することができた。
までの間に乳酸菌の生菌数が損なわれることなく、ビー
ル酵母と乳酸菌を同時に摂取することによって、整腸作
用が増進され、更に官能的に好まれ、携帯に便利で手軽
に食することができる食品を提供することができた。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A21D 2/00 - 13/08 A23G 3/00 A23L 1/30
Claims (3)
- 【請求項1】 ビール酵母を含有するウエハース生地
で、乳酸菌入りクリームがサンドイッチされていること
を特徴とするウエハース。 - 【請求項2】 前記乳酸菌の数がクリーム1g当り10
7〜109個である請求項1記載のウエハース。 - 【請求項3】 前記クリームの含水率が1〜3重量%で
ある請求項1または2記載のウエハース。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5348408A JP2782577B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | ウエハース |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5348408A JP2782577B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | ウエハース |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07184531A JPH07184531A (ja) | 1995-07-25 |
JP2782577B2 true JP2782577B2 (ja) | 1998-08-06 |
Family
ID=18396821
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5348408A Expired - Fee Related JP2782577B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | ウエハース |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2782577B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8263146B2 (en) * | 2001-02-19 | 2012-09-11 | Nestec S.A. | Consumable product containing probiotics |
JP4791721B2 (ja) * | 2004-09-09 | 2011-10-12 | 花王株式会社 | 肥満予防・改善剤 |
EP2578088A1 (en) | 2011-10-06 | 2013-04-10 | Nestec S.A. | Edible web comprising microorganisms |
JP6197229B2 (ja) * | 2011-12-08 | 2017-09-20 | アサヒグループホールディングス株式会社 | 微生物由来還元性混合物 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4877063A (ja) * | 1972-01-24 | 1973-10-17 | ||
AT390354B (de) * | 1985-12-20 | 1990-04-25 | Konsumex Kuelkereskedelmi Vall | Verfahren zur herstellung von suesswaren |
-
1993
- 1993-12-27 JP JP5348408A patent/JP2782577B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07184531A (ja) | 1995-07-25 |
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Legal Events
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---|---|---|---|
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