JP2781840B2 - 釉薬の塗布方法 - Google Patents

釉薬の塗布方法

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孝宏 山川
信之 南
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日本セメント株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、釉薬の塗布方法に関し、特に焼成を完了し
たセラミックスに釉薬をスプレー塗布する場合の釉薬の
塗布方法に関するものである。
〔従来の技術〕
一般の陶磁器製造工程において、釉がけは通常素焼き
した素地の浸せき法(どぶ漬け法)で行われ、陶磁器素
地と釉は同時に焼成されている。
しかしながら、アルミナ成分含有量が多い、いわゆる
高アルミナ質磁器の場合は、通常1500℃以上で焼結する
ため、釉との同時焼成は困難とされ、施釉する場合に
は、焼成を完了した素地に釉薬を塗布して、再度釉焼成
が行なわれる。この場合、素地は焼成が完了しているの
で吸水性がなく、浸せき法の適用は非常に困難である。
そこで通常、焼成を完了した素地に釉薬を塗布する場
合にはスプレー法が用いられている。このスプレー法
は、一流体ノズル又は二流体ノズルを用いて、釉薬のス
ラリーを圧縮空気で磁器に吹き付けて、塗布を行なうも
のである。
従来、このスプレー法に用いる釉薬のスラリーをつく
るに際して、分散媒としては水が用いられていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
水を分散媒として用いたスラリーを、セラミックスに
吹き付けた場合、素地に吸水性がないため、少量の噴霧
でセラミックス表面は濡れた状態になり、更に続けて噴
霧を行なうと、吹き付けたスラリーがセラミックス表面
上を流れ落ちて下部にたまり、釉薬の厚みの不均一の原
因となる。厚みの不均一があるまま乾燥すると、釉層に
ひび割れや剥離が発生する。そのため、少量噴霧して放
置し、乾燥するのを待って、再度噴霧するという工程の
繰り返しが必要であり、生産性が悪かった。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、吹き付けたときにセラミックス表面が
濡れず、スプレー塗布を速やかに完了することができる
ような釉薬スラリーを開発すべく、種々の分散媒を探究
した結果、特定の有機溶媒とそれに溶解するバインダの
組み合わせにより上記問題点を解決し、本発明を完成し
た。
すなわち、本発明は、セラミックスにスプレー法で釉
薬を塗布するに際し、ニトロセスロースを溶解させた酢
酸ブチルを釉薬の分散媒として用いることを特徴とする
釉薬の塗布方法である。
本発明において、釉成分は公知のものでもよく、特に
限定されない。例えば粉砕されたガラス粉末あるいは長
石、カオリン、珪石などから成る、いわゆる生釉でもよ
い。
ニトリセルロース及び酢酸ブチルも、一般に市販され
ている工業用グレード、試薬グレードいずれも使用でき
る。ニトリロセルロースの硝化度についても限定され
ず、酢酸ブチルも酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢
酸sec−ブチル、酢酸tert−ブチルのいずれでもよい。
ニトロセルロースを含有する釉薬スラリーは、慣用の
方法でつくられる。例えば、容器に酢酸ブチルをとり、
マグネチックスターラーや撹拌翼で撹拌しながら、ニト
ロセルロース粉末を投入して溶解し、それに釉薬粉末を
加えてスラリーとする方法、ポットミルに釉薬粉末、酢
酸ブチル、ニトロセルロースを入れ、数分〜数十時間、
粉砕混合を行なう方法などが挙げられる。
ニトロセルロースは、吹きつけた釉薬が乾燥後もセラ
ミックス素地に密着するためのバインダとして作用し、
その量は釉成分100重量部に対し1〜10重量部が好まし
い。もし1重量部未満であるとバインダとしての効果が
少なく、乾燥後釉薬層にヒビが入ったり、剥離が生じ易
い。また、10重量部より多いと、釉焼成時にセルロース
の燃焼により釉薬が飛散したり、釉中に気泡が残るなど
の好ましくない現象が生じ易い。
酢酸ブチルの使用量は、釉成分100重量部に対して40
〜200重量部、好ましくは50〜100重量部である。40重量
部未満の使用量ではスラリーの粘度が高過ぎて噴霧が困
難となり、200重量部を超える使用量ではスラリーが薄
くなりすぎ、釉として適当な厚さになるまで噴霧をする
のに時間がかかるようになる。
〔作用〕
分散媒として酢酸ブチルが良い理由は、必ずしも明ら
かではないが、少なくとも水より乾燥が早いためである
と思われる。
しかしながら、例えば揮発性の高い、アセトン、メタ
ノール、エタノールなどの低沸点の有機溶媒を用いて実
験を行なった場合では、いずれの場合にも乾燥後、釉薬
層にヒビ割れが生じ、うまく塗布できなかった。したが
って、釉薬スラリーとして必要な性質は、単に乾燥速度
だけの問題ではないことは明らかである。
酢酸ブチルの場合、沸点は110℃前後で水より高い
が、蒸発潜熱が水より小さく、かつ、大気中の酢酸ブチ
ルの蒸気圧がほぼゼロに等しいため、水より乾燥が速
く、その蒸発速度が適度であるためと推定される。
酢酸ブチルに溶解させたニトロセルロースは、前記し
たように、釉薬のバインダとして作用するとともに、ス
ラリー粘度及び酢酸ブチル蒸発速度を制御しているとも
考えられる。
〔実施例〕
実施例1 釉薬成分としてカリ長石(特殊精砿(株)製、SS−30
0)232g、カオリン(共立窯業(株)製、ニュージーラ
ンドカオリン)231g珪石粉(共立窯業(株)製、SP−20
0)452g及びCaCO3(国産化学(株)製、試薬一級)85g
(合計1000g)をアルミナポットに入れ、10mmφアルミ
ナボールを約2kg入れた。これに更にニトロセルロース1
0gと酢酸ブチル500gを入れ、ふたをしめて16時間粉砕混
合した。
得られたスラリーを取り出し、塗装用スプレーガンを
用い、約4kg/cm2の圧縮エアでアルミナ製パイプ(外形4
4mm、内径34mm、長さ50mm)にスプレー塗布を行なっ
た。なお、このパイプには円周方向に鉛筆で線を入れ、
ろくろ上に立てて回転させながら、この線が見えなくな
る厚さになるまでスプレーし、その時間を塗装時間とし
た。
塗装時間は30秒で、乾燥後の外観は、ひび割れ、剥離
は認められなかった。
実施例2〜7及び比較例1〜4 実施例1において、ニトロセルロース添加量と酢酸ブ
チル添加量を第1表に示す量に変更したときの塗装時間
を測定し、乾燥後の外観を検査した。結果は実施例の結
果とともに第1表に示す。
なお、乾燥後の外観については、ひび割れや剥離を生
じたものを×とした。
比較例5 実施例1と同じ釉薬成分1000gに対し水500gをとり、
メチルセルロース30gを加え、、実施例1と同様にボー
ルミルよりスラリーとした。得られた水系スラリーで同
様にスプレー塗布を行った結果、外観が○(合格)にな
るためには塗装時間は最低130秒を要した。
〔効果〕
本発明により、吸水性の無いセラミックス素地に対し
てスプレー法による施釉を行なう場合に、その塗装時間
を大幅に短縮することができ、生産性が大幅に改善され
る。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セラミックスにスプレー法で釉薬を塗布す
    るに際し、ニトロセルロースを溶解させた酢酸ブチルを
    釉薬の分散媒として用いることを特徴とする釉薬の塗布
    方法。
  2. 【請求項2】分散媒が、釉薬成分100重量部に対し、ニ
    トロセルロース1〜10重量部及び酢酸ブチル40〜200重
    量部からなる請求項1に記載の方法。
JP32973289A 1989-12-21 1989-12-21 釉薬の塗布方法 Expired - Lifetime JP2781840B2 (ja)

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