JP2781770B2 - 遊技機用制御装置および遊技機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、予め設定された複
数の図柄からなる識別情報を可変表示し、その組合せに
応じて遊技形態を変更するパチンコゲーム機またはスロ
ットマシンゲーム機等の遊技機を制御する遊技機用制御
装置および遊技機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、特定の入賞口に玉が入った場合に
複数の図柄からなる識別情報が可変表示される複数個の
表示部を備えた表示手段を設け、この表示手段に表示さ
れた各識別情報に予め設定された一定の対応関係がある
か否かを判別し、その判別結果に応じて遊技形態を変更
するように構成されたパチンコゲーム機等の遊技機にお
いて、例えば特公平４−１４９９６号公報に示されるよ
うに、複数の表示部を有する表示列を表示手段に複数設
け、各表示列のうちの一つに一定の対応関係を有する識
別情報が表示された場合に、特別入賞口を開放する大当
り状態とすることにより、遊技者にとって有利なように
遊技形態を変化させるように構成された遊技機が知られ
ている。

【０００３】すなわち、上記公報に記載された遊技機
は、種々の識別情報が周面に描かれた複数個の回転ドラ
ムと、上記識別情報の表示窓を有する表示枠とを表示手
段に設け、所定のタイミングで回転ドラムを回転させる
ことによって上記識別情報を変動表示させるとともに、
上記回転ドラムの回転が停止した時点で、上記表示窓に
表示された識別情報に一定の対応関係があるか否かを確
認することにより、遊技機の遊技形態を大当り状態とす
るか否かを判定するように構成されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記のように回転ドラ
ムを使用した従来の遊技機では、回転ドラムの周面に描
かれた識別情報が、表示枠の表示窓に連続して変動表示
されるとともに、回転ドラムの回転を停止させる際に、
その回転速度を徐々に低下させるように構成されている
ため、回転ドラムの回転停止時に上記表示窓に表示され
る識別情報を予想することが可能であり、大当りの発生
時に遊技者の興奮度を効果的に増大させることができる
という利点を有する反面、識別情報の表示態様が限定さ
れて変化に乏しいという欠点がある。

【０００５】例えば、上記回転ドラムの回転方向を表示
枠の縦方向に設定した場合には、この縦方向に配列され
た複数個の表示窓には、常に異なる識別情報が表示され
ることになり、この縦方向に表示された識別情報に基づ
く大当りの判定を行うことができないため、表示枠に複
数の表示窓を升目状に形成したにも拘らず、大当りの判
定に使用される表示窓の配列方向が、表示枠の横方向ま
たは斜め方向に限定されるという問題があった。

【０００６】なお、表示枠が縦方向および横方向に区画
されることによって升目状に配列された各表示窓に、そ
れぞれ複数の識別情報を個別に変動表示させて特定し、
上記表示枠の縦方向および横方向の両方向において大当
りの判定を行うように構成された遊技機が提案されてい
るが、このように構成された遊技機では、例えば９升の
表示窓が設けられている場合に、識別情報を変動表示さ
せる９個の駆動手段が必要であるために構造が複雑にな
るという問題がある。また、上記表示枠に配列された複
数個の表示窓に表示される識別情報がそれぞれ無関係に
特定されるので、遊技者の注意力を表示手段の各部に集
中させることが困難であるとともに、大当りの発生を確
認する際に、各表示窓に表示される識別情報を遊技者が
予想することができず、遊技者の興奮度を効果的に増大
させることができないという問題がある。

【０００７】本発明は、上記の問題点に鑑みてなされた
ものであり、遊技者の注意力を表示手段の各部に効果的
に集中させることができるとともに、簡単な構成で識別
情報の表示態様を多様化することができる遊技機用制御
装置および遊技機を提供するものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】請求項１に係る発明は、
４隅のコーナ部に第１〜第４コーナ表示部が配設される
とともに、この第１〜第４コーナ表示部の間に第１〜第
４中間表示部が配設された表示手段を有し、この表示手
段に表示される識別情報に応じて遊技形態が変更される
ように構成された遊技機を制御する遊技機用制御装置で
あって、表示手段の相対向するコーナ表示部に複数の識
別情報を予め設定された順序で連続的に変動表示させて
特定する第１情報特定手段と、上記第１〜第４中間表示
部に複数の識別情報を予め設定された順序で連続的に変
動表示させて特定する第２情報特定手段と、上記第１情
報特定手段および第２情報特定手段によって特定された
各識別情報に一定の対応関係があることが確認された場
合に、遊技機を予め設定された特定の遊技形態に変更す
る遊技形態変更手段とを設けたものである。

【０００９】上記構成によれば、第１情報特定手段によ
って特定された識別情報が表示手段の各コーナ表示部に
表示されるとともに、第２情報特定手段によって特定さ
れた識別情報が表示手段の中間表示部に表示される。そ
して、上記表示手段に一定の対応関係を有する識別情報
が一列状態で表示されたことが遊技形態変更手段によっ
て確認された場合に、遊技機の遊技形態を変更して大当
り入賞口を開放する等の制御が実行されることになる。

【００１０】請求項２に係る発明は、上記請求項１記載
の遊技機用制御装置において、相対向するコーナ表示部
に表示される識別情報として一定の対応関係を有する識
別情報が特定された場合に、このコーナ表示部の間に位
置する中間表示部に識別情報を変動表示させる際に、上
記コーナ表示部に表示された識別情報に対応する識別情
報が位置した時点で、識別情報の変動を一時的に停止さ
せるように構成したものである。

【００１１】上記構成によれば、表示手段の相対向する
コーナ表示部に表示される識別情報として一定の対応関
係を有する識別情報が第１情報特定手段によって特定さ
れることにより、いわゆるリーチ状態が成立した場合に
おいて各中間表示部に識別情報を変動表示させる制御の
実行時に、上記リーチ状態が成立した表示列の中間表示
部に大当りが成立する識別情報が位置した時点で、一時
的に大当りが成立したかのような錯覚が遊技者に与えら
れることになる。

【００１２】請求項３に係る発明は、上記請求項１また
は２記載の遊技機用制御装置において、第１情報特定手
段によって特定される識別情報に、一定の対応関係を有
する少なくとも一対の識別情報を連続して配列したもの
である。

【００１３】上記構成によれば、第１情報特定手段によ
って一定の対応関係を有する識別情報が特定されて複数
のコーナ表示部に上記一定の対応関係を有する識別情報
が表示されることにより、リーチ状態が成立するバリエ
ーションが効果的に増大することになる。

【００１４】

【００１５】

【００１６】請求項４に係る発明は、４隅のコーナ部に
第１〜第４コーナ表示部が配設されるとともに、この第
１〜第４コーナ表示部の間に第１〜第４中間表示部がそ
れぞれ配設された表示手段と、この表示手段の表示態様
および遊技機の遊技形態を変更する制御装置とを備えた
遊技機であって、表示手段の相対向するコーナ表示部に
複数の識別情報を予め設定された順序で連続的に変動表
示させて特定する第１情報特定手段と、上記第１〜第４
中間表示部に複数の識別情報を予め設定された順序で連
続的に変動表示させて特定する第２情報特定手段と、上
記第１情報特定手段および第２情報特定手段によって特
定された各識別情報に一定の対応関係があることが確認
された場合に、遊技機を予め設定された特定の遊技形態
に変更する遊技形態変更手段とを上記制御装置に設けた
ものである。

【００１７】上記構成によれば、第１情報特定手段によ
って特定された識別情報が表示手段の各コーナ表示部に
表示されるとともに、第２情報特定手段によって特定さ
れた識別情報が表示手段の中間表示部に表示される。そ
して、上記表示手段に一定の対応関係を有する識別情報
が一列状態で表示されたことが遊技形態変更手段によっ
て確認された場合に、大当り入賞口が開放される等によ
って遊技機の遊技形態が変更されることになる。

【００１８】

【発明の実施の形態】図２は、本発明に係る遊技機用制
御装置をパチンコゲーム機からなる遊技機に適用した例
を示している。このパチンコゲーム機の盤面１には、後
述する識別情報の表示手段２と、パチンコ玉の大当り入
賞部３とが中央部の上下に配設されるとともに、始動入
賞口４が表示手段２の下方に配設されている。

【００１９】上記表示手段２は、図３に示すように、縦
方向および横方向にそれぞれ三列の表示窓が配列された
升目状の表示部を有する四角形のＣＲＴディスプレイま
たは液晶表示画面等からなっている。すなわち、上記表
示手段２は、４隅のコーナ部に配設された第１〜第４コ
ーナ表示部Ｌ１〜Ｌ４と、この第１〜第４コーナ表示部
Ｌ１〜Ｌ４の間に配設された第１〜第４中間表部Ｗ１〜
Ｗ４と、この第１〜第４中間表部Ｗ１〜Ｗ４の間に配設
された中央表示部Ｃ１とを有している。

【００２０】そして、上記表示手段２の斜め方向に相対
向して配列された第１，第２コーナ表示部Ｌ１，Ｌ２に
は、図４に示すように、１〜７の数字と、星型の図柄と
からなる複数の識別情報がスクロールされることによっ
て変動表示されるとともに、後述するように所定のタイ
ミングで上記スクロールが停止されることにより、上記
識別情報の一つが特定されて表示されるようになってい
る。また、上記第１，第２コーナ表示部Ｌ１，Ｌ２と直
交する方向に相対向して配列された第３，第４表示部Ｌ
３，Ｌ４には、図５に示すように、１〜５および７の数
字と、星形の図柄とからなる複数の識別情報が変動表示
されるとともに、そのうちの一つが特定されて表示され
るようになっている。

【００２１】なお、図４および図５に示す識別情報に
は、それぞれ一対の７の数字が連続して配列されてい
る。そして、上記７の数字が第１情報特定手段１１によ
り特定され、各コーナ表示部Ｌ１〜Ｌ４の少なくとも二
個所に表示された場合に、大当り待ちの状態、つまりい
わゆるリーチ状態が成立することになる。

【００２２】また、表示手段２の第１〜第４中間表示部
Ｗ１〜Ｗ４には、図６に示すように、１〜７の数字と多
数の星型の図柄とからなる複数の識別情報が変動表示さ
れるとともに、そのうちの一つが後述するように特定さ
れて表示されるようになっている。さらに、表示手段２
の中央表示部Ｃ１には、大当りの判定に関係のない演出
図柄が表示されるように構成されている。

【００２３】また、上記パチンコゲーム機には、図１に
示すように、上記始動入賞口４に設けられた近接スイッ
チ等からなる入賞検出部８と、上記表示手段２および特
別入賞部３を制御する制御装置９とが設けられている。
この制御装置９は、基板上に形成された集積回路等から
なり、上記パチンコゲーム機の盤面１の裏面等に取り付
けられるように構成されている。

【００２４】上記制御装置９には、上記入賞検出部８の
出力信号に応じて始動入賞口４に入った所定数のパチン
コ玉を保留玉として記憶する入賞玉記憶部１０と、上記
表示手段２の第１〜第４コーナ表部Ｌ１〜Ｌ４に表示さ
れる識別情報を特定する第１情報特定手段１１と、上記
第１〜第４中間表示部Ｗ１〜Ｗ４に表示される識別情報
を特定する第２情報特定手段１２と、上記第１情報特定
手段１１および第２情報特定手段１２によって特定され
た識別情報の間に予めれ設定された一定の対応関係があ
るか否かを判定して遊技機の遊技形態を変更する遊技形
態変更手段１３とが設けられている。

【００２５】上記第１情報特定手段１１は、入賞玉記憶
部１０から出力される保留玉の記憶信号に応じ、表示手
段２の第１，第２コーナ表示部Ｌ１，Ｌ２および第３，
第４コーナ表示部Ｌ３，Ｌ４に、図４および図５に示す
識別情報をそれぞれスクロールさせて変動表示させると
ともに、タイマ等によって設定された所定時間の経過後
に上記各識別情報のスクロール動作を順次停止させるこ
とにより、各コーナ表示部Ｌ１〜Ｌ４に表示される識別
情報を一定の順序で特定するように構成されている。

【００２６】すなわち、斜め方向に相対向する第１，第
２コーナ表示部Ｌ１，Ｌ２および第３，第４コーナ表示
部Ｌ３，Ｌ４に、一定の順序で配列された識別情報をそ
れぞれ等速で同方向にスクロールさせるとともに、上方
の第２，第４コーナ表示部Ｌ２，Ｌ４に表示される識別
情報の位相を、下方の第１，第３コーナ表示部Ｌ１，Ｌ
３に対して一駒分だけ遅らせることにより、第１，第２
コーナ表示部Ｌ１，Ｌ２および第３，第４コーナ表示部
Ｌ３，Ｌ４をそれぞれ一体の表示部として図４および図
５に示す識別情報が連続して変動表示されるようなって
いる。

【００２７】そして、上記識別情報のスクロール開始時
点からタイマ等によって設定された一定時間の経過後に
第１，第２コーナ表示部Ｌ１，Ｌ２における識別情報の
スクロールを停止させることによって上記第１，第２コ
ーナ表示部Ｌ１，Ｌ２に表示される識別情報が特定さ
れ、さらに所定時間が経過した時点で上記第３，第４コ
ーナ表示部Ｌ３，Ｌ４における識別情報のスクロールを
停止させて識別情報が特定されるように構成されてい
る。

【００２８】また、第２情報特定手段１２は、上記第１
情報特定手段１１による識別情報のスクロールが開始さ
れるのと略同時に、上記各中間表示部Ｗ１〜Ｗ４を一体
の表示部として図６に示す識別情報を連続して変動表示
させるとともに、上記第３，第４コーナ表示部Ｌ３，Ｌ
４における識別情報のスクロール停止後に、各コーナ表
示部Ｗ１〜Ｗ４における識別情報のスクロールを停止さ
せるように構成されている。

【００２９】すなわち、上記第２コーナ表示部Ｌ２と第
４コーナ表示部Ｌ４との間に配設された第１中間表示部
Ｗ１から、第１コーナ表示部Ｌ１と第４コーナ表示部Ｌ
４との間に配設された第２中間表示部Ｗ２、第１コーナ
表示部Ｌ１と第３コーナ表示部Ｌ３との間に配設された
第３中間表示部Ｗ３、第２コーナ表示部Ｌ２と第３コー
ナ表示部Ｌ３との間に配設された第４中間表示部Ｗ４の
順に、図６に示す識別情報を連続的に変動表示させると
ともに、タイマ等によって設定された一定時間の経過後
に、上記識別情報の変動表示が停止されて各中間表示部
Ｗ１〜Ｗ４に表示される識別情報が同時に特定されるよ
うになっている。

【００３０】さらに、上記第２情報特定手段１２は、各
コーナ表示部Ｌ１〜Ｌ４のうち相対向するコーナ表示部
に一定の対応関係を有する識別情報が表示されたいわゆ
るリーチ状態の成立時に、各中間表示部Ｗ１〜Ｗ４のう
ち上記コーナ表示部の間に位置する中間表示部に識別情
報を変動表示させる際に、上記コーナ表示部に表示され
た識別情報に対応する識別情報が位置した時点で、識別
情報の変動を一時的に停止させる制御信号を上記表示手
段２に出力するように構成されている。

【００３１】例えば、表示手段２の第２コーナ表示部Ｌ
２と第４コーナ表示部４にそれぞれ７の数字が表示され
て上段部がリーチ状態となった場合には、遊技者の興奮
度を向上させるために、上段の第１中間表示部Ｗ１に７
の数字が位置して上段の図柄が一致した時点で、上記中
間表示部Ｗ１〜Ｗ４における識別情報のスクロールを一
時的に停止させる制御が実行されるようになっている。

【００３２】上記遊技形態変更手段１３は、第１，第２
情報特定手段１１，１２の出力信号に応じ、表示部２の
一辺に同一図柄の識別情報が表示されたか否かを判定
し、同一図柄の識別情報が表示されたことが確認された
場合に、遊技機の大当りモードが成立したと判断して大
当り確定信号を上記大当り入賞部３に出力するように構
成されている。そして、上記大当り確定信号を受けて大
当り入賞部３に設けられた開閉蓋が開放状態となり、パ
チンコ玉の入賞確率が通常時に比べて大幅に増大して遊
技者が有利となるように遊技機の遊技形態が変更される
ことになる。

【００３３】次に、上記制御装置９において実行される
制御動作を図７〜図８に示すフローチャートに基づいて
説明する。上記制御動作がスタートすると、まずステッ
プＳ１において、入賞玉記憶部１０に記憶された保留玉
の有無を判定する。そして、上記判定結果がＹＥＳであ
る場合には、ステップＳ２において、上記表示手段２の
各コーナ表示部Ｌ１〜Ｌ４および各中間表示部Ｗ１〜Ｗ
４の識別情報をスクロールさせる制御信号を第１，第２
情報特定手段１１，１２から表示手段２に出力し、上記
識別情報を各表示部においてそれぞれ変動表示させる。

【００３４】次いで、ステップＳ３において、上記第１
情報特定手段１１等に内蔵されたタイマによって設定さ
れた所定時間Ｔ１が経過したか否かを判定し、ＹＥＳと
判定された時点で、ステップＳ４において、第１，第２
コーナ表示部Ｌ１，Ｌ２および第３，第４コーナ表示部
Ｌ３，Ｌ４における識別情報のスクロールを順次停止さ
せて上記各コーナ表示部Ｌ１〜Ｌ４に表示される識別情
報をそれぞれ特定する制御信号を上記第１情報特定手段
１１から表示手段２に出力した後、ステップＳ５におい
て、上記第１情報特定手段１１によって特定された各コ
ーナ表示部Ｌ１〜Ｌ４の識別情報のうち少なくとも一対
が同一となってリーチ状態が成立したか否かを判定す
る。

【００３５】上記ステップＳ５でＹＥＳと判定された場
合には、ステップＳ６において、第２情報特定手段１２
等に内蔵されたタイマによって設定された所定時間Ｔ２
が経過したか否かを判定し、ＹＥＳと判定された時点
で、ステップＳ７において、各中間表示部Ｗ１〜Ｗ４に
おける識別情報のスクロールを停止させて上記中間表示
部Ｗ１〜Ｗ４に表示される識別情報を特定した後、ステ
ップＳ８において、リーチ状態となったコーナ表示部の
間に配設された中間表示部に、大当りが成立する識別情
報が表示されたか否かを判定する。

【００３６】上記ステップＳ８でＹＥＳと判定された場
合には、ステップＳ９において、大当りが成立したこと
を示す所定の映像を表示手段２の画面全体に表示させる
とともに、図外の音響部において効果音を発生させる等
の大当りモードの処理を実行した後、ステップＳ１０に
おいて、上記遊技形態変更手段１３から大当り入賞部３
に設けられた開閉蓋を開放させる制御信号を出力し、こ
の開閉蓋を開放させて遊技機を大当り遊技形態に移行さ
せる。

【００３７】次いで、ステップＳ１１において、上記大
当りモードの処理を停止させる停止条件が成立したか否
かを図外の判定手段によって判定し、ＮＯと判定された
場合には、上記ステップＳ９に戻って上記大当り遊技形
態を継続する。また、上記ステップＳ１１でＹＥＳと判
定された場合には、ステップＳ１２おいて、上記大当り
入賞部３の開閉蓋を閉止する制御信号を大当り入賞部３
に出力するとともに、ステップＳ１３において、上記大
当りモードの処理を終了させる制御信号を表示手段２等
に出力することにより、遊技機の大当り遊技形態を終了
させた後にリターンする。

【００３８】例えば、上記大当り入賞部３の開閉蓋を所
定時間に亘って開放する遊技形態、あるいは上記大当り
入賞部３に所定数のパチンコ玉が入賞する遊技形態が予
め設定された回数だけ繰り返され、または上記大当り遊
技形態において所定の終了開口部にパチンコ玉が入賞
し、あるいは所定時間内に所定の継続開口部にパチンコ
玉が入賞しなかった場合等に、大当りモードの処理を終
了させる条件が成立したと判断して上記大当り遊技形態
を終了させる。

【００３９】なお、上記ステップＳ５でＮＯと判定さ
れ、各コーナ表示部Ｌ１〜Ｌ４に表示された識別情報が
全て異なっていることが確認された場合には、ステップ
Ｓ１４において、中間表示部Ｗ１〜Ｗ４における識別情
報のスクロールを瞬時に停止させた後にリターンする等
の外れ時の制御を実行する。

【００４０】このように表示手段２の相対向する第１，
第２コーナ表示部Ｌ１，Ｌ２および第３，第４コーナ表
示部Ｌ３，Ｌ４に、識別情報を予め設定された順序で連
続的に変動表示させて特定する第１情報特定手段１１
と、上記各コーナ表示部Ｌ１〜Ｌ４間に配設された第１
〜第４中間表示部Ｗ１〜Ｗ４に、識別情報を予め設定さ
れた順序で連続的に変動表示させて特定する第２情報特
定手段１２とを設けたため、上記第１，第２情報特定手
段１１，１２によって識別情報を変動表示させる際に、
相対向する第１，第２コーナ表示部Ｌ１，Ｌ２および第
３，第４コーナ表示部Ｌ３，Ｌ４と、上記第１〜第４中
間表示部Ｗ１〜Ｗ４とをそれぞれ一体の表示部として識
別情報がスクロールして変動表示されることになる。

【００４１】したがって、各表示部Ｌ１〜Ｌ４，Ｗ１〜
Ｗ４に識別情報を変動表示させるための駆動手段、つま
り情報特定手段の個数を少なくして構造を簡略化しつつ
バラエティに富んだ表示態様が得られることになる。ま
た、上記スクロール動作を停止させる際に識別情報の変
動速度を徐々に低下させることにより、この識別情報の
変動停止時に、各コーナ表示部Ｌ１〜Ｌ４および中間表
示部Ｗ１〜Ｗ４に表示される識別情報を遊技者に予想さ
せることができるとともに、これによって上記第１，第
２コーナ表示部Ｌ１，Ｌ２、第３，第４コーナ表示部Ｌ
３，Ｌ４および第１〜第４中間表示部Ｗ１〜Ｗ４に表示
される識別情報の特定時に、遊技者の注意を各表示部に
効果的に集中させて遊技機に対する遊技者の興味を効果
的に向上させることができる。

【００４２】そして、上記第１情報特定手段１１によっ
て特定された各コーナ表示部Ｌ１〜Ｌ４の識別情報と、
第２情報特定手段１２によって特定された各中間表示部
Ｗ１〜Ｗ４の識別情報とが同一であるか否かを遊技形態
変更手段１３によって判定し、表示手段２の縦方向また
は横方向の一辺に配列された識別情報に一定の対応関係
があることが上記遊技形態変更手段１３によって確認さ
れた場合に、大当りが成立したことを示す所定の映像を
表示手段２の画面全体に表示させる等の大当りモード処
理を実行した後に、大当り入賞部３の開閉蓋を開放して
遊技機の遊技形態を遊技者に有利なように変更すること
により、上記大当りの成立時における遊技者の興奮度を
効果的に増大させることができる。

【００４３】また、上記実施形態では、相対向するコー
ナ表示部Ｌ１〜Ｌ４に表示される識別情報として一定の
対応関係を有する識別情報が特定されたいわゆるリーチ
状態の成立時に、このコーナ表示部Ｌ１〜Ｌ４の間に位
置する中間表示部Ｗ１〜Ｗ４に識別情報を変動表示させ
る際に、上記リーチ状態となったコーナ表示部に表示さ
れた識別情報と同一の識別情報が位置した時点で、識別
情報の変動を一時的に停止させるように構成したため、
一時的に大当りが成立したような錯覚を与えることによ
って大当りが成立する可能性が高いという期待感を遊技
者に抱かせることができる。

【００４４】さらに、上記実施形態では、第１情報特定
手段１１によって特定される識別情報に、７の数字から
なる一対の図柄を連続して配列したため、図９に示すよ
うに、相対向する第１，第２コーナ表示部Ｌ１，Ｌ２お
よび第３，第４コーナ表示部Ｌ３，Ｌ４に、上記７の数
字からなる識別情報を表示させて表示手段２の４辺全て
をリーチ状態としたり、直交する２辺をそれぞれリーチ
状態としたりする等の表示が可能となり、表示手段２の
表示態様を多様化し、バラエティに富んだ大当りの判定
制御を実行することができる。

【００４５】そして、上記のように表示手段２の全ての
コーナ表示部Ｌ１〜Ｌ４に同一の識別情報が表示されて
４辺の全てがリーチ状態となった場合には、各中間表示
部Ｗ１〜Ｗ４のいずれかに上記識別情報と同一の識別情
報、つまり７の数字が停止して表示されると、大当りが
成立することになるため、上記第２情報特定手段１２に
よる識別情報のスクロール時に、遊技者の注意を上記中
間表示部Ｗ〜Ｗ４により効果的に集中させることができ
る。

【００４６】なお、上記表示手段２の第１〜第４コーナ
表示部Ｌ１〜Ｌ４および第１〜第４中間Ｗ１〜Ｗ４に表
示される識別情報のデザイン、その停止順序および識別
情報の個数等は、上記実施形態に限定されず種々の変形
が可能であり、例えば表示手段２の上下方向に相対向し
て配設された第１，第４コーナ表示部Ｌ１，Ｌ４および
第２，第３コーナ表示部Ｌ２，Ｌ３を一体の表示部とし
て上記識別情報をスクロールさせることにより、この識
別情報を連続的に変動表示させるように構成してもよ
い。

【００４７】また、上記実施形態では、本発明に係る遊
技機用制御装置および遊技機をパチンコゲーム機に適用
した例について説明したが、コインが投入されることに
より、表示手段において識別情報が可変表示されるスロ
ットマシンゲーム機またはコイン等を使用した種々のゲ
ーム機等、あるいはテレビゲーム機等についても、本発
明の構成を採用することができる。

【００４８】さらに、表示手段２の各コーナ表示部Ｌ１
〜Ｌ４に表示される識別情報を特定する第１情報特定機
能と、表示手段２の各中間表示部Ｗ１〜Ｗ４に表示され
る識別情報を特定する第２情報特定機能と、特定された
格識別情報に一定の対応関係があることが確認された場
合に、遊技機を予め設定された特定の形態に変更する遊
技形態変更機能とを備えた制御手段をカセット化し、あ
るいは光ディスク等の記憶媒体によって構成し、これを
上記遊技機に着脱自在に取り付けるように構成してもよ
い。

【００４９】

【発明の効果】以上説明したように、請求項１，４に係
る発明は、表示手段の相対向するコーナ表示部に複数の
識別情報を予め設定された順序で連続的に変動表示させ
て特定するとともに、上記コーナ表部間に配設された第
１〜第４中間表示部に複数の識別情報を予め設定された
順序で連続的に変動表示させて特定し、特定された各識
別情報に一定の対応関係があることが確認された場合
に、遊技機を予め設定された特定の遊技形態に変更する
ように構成したため、簡単な構成でバラエティに富んだ
表示形態が得られるとともに、上記識別情報を変動表示
させる際に、相対向するコーナ表示部と、上記中間表示
部とをそれぞれ一体の表示部として識別情報をスクロー
ルして変動表示させることにより、この識別情報の変動
停止時に、各コーナ表示部および中間表示部に表示され
る識別情報を遊技者に予想させることができる。したが
って、上記各コーナ表示部および各中間表示部に表示さ
れる識別情報の特定時に、遊技者の注意を各表示部に効
果的に集中させて遊技機に対する遊技者の興味を効果的
に向上させることができる。

【００５０】また、請求項２に係る発明は、相対向する
コーナ表示部に表示される識別情報として一定の対応関
係を有する識別情報が特定された場合に、このコーナ表
示部の間に位置する中間表示部に識別情報を変動表示さ
せる際に、上記コーナ表示部に表示された識別情報に対
応する識別情報が位置した時点で、識別情報の変動を一
時的に停止させるように構成したため、この識別情報の
停止時点で大当りが成立したような錯覚を与えることに
よって大当りが成立する可能性が高いという期待感を遊
技者に抱かせることができる。

【００５１】また、請求項３に係る発明は、第１情報特
定手段によって特定される識別情報に、一定の対応関係
を有する少なくとも一対の図柄を連続して配列したた
め、相対向するコーナ表示部に、上記一対の図柄からな
る識別情報をそれぞれ表示させて表示手段の４辺全てを
リーチ状態としたり、直交する２辺をそれぞれリーチ状
態としたりする等の表示が可能となり、表示手段の表示
態様を多様化し、バラエティに富んだ大当りの判定制御
を実行できるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る遊技機用制御装置の実施形態を示
すブロック図である。

【図２】上記遊技機用制御装置を有する遊技機の全体構
成を示す説明図である。

【図３】表示手段の構成を示す説明図である。

【図４】第１情報特定手段によって特定される識別情報
の一例を示す説明図である。

【図５】第１情報特定手段によって特定される識別情報
の他の例を示す説明図である。

【図６】第２情報特定手段によって特定される識別情報
の一例を示す説明図である。

【図７】遊技機用制御装置の制御動作の前半部を示すフ
ローチャートである。

【図８】遊技機用制御装置の制御動作の後半部を示すフ
ローチャートである。

【図９】表示手段における表示態様の一例を示す説明図
である。

【符号の説明】

２ 表示手段 ９ 制御装置 １１ 第１情報特定手段 １２ 第２情報特定手段 １３ 遊技形態変更手段 Ｌ１〜Ｌ４ 第１〜第４コーナ表示部 Ｗ１〜Ｗ４ 第１〜第４中間表示部

Claims (4)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ４隅のコーナ部に第１〜第４コーナ表示
   部が配設されるとともに、この第１〜第４コーナ表示部
   の間に第１〜第４中間表示部が配設された表示手段を有
   し、この表示手段に表示される識別情報に応じて遊技形
   態が変更されるように構成された遊技機を制御する遊技
   機用制御装置であって、上記表示手段の相対向するコー
   ナ表示部に複数の識別情報を予め設定された順序で連続
   的に変動表示させて特定する第１情報特定手段と、上記
   第１〜第４中間表示部に複数の識別情報を予め設定され
   た順序で連続的に変動表示させて特定する第２情報特定
   手段と、上記第１情報特定手段および第２情報特定手段
   によって特定された各識別情報に一定の対応関係がある
   ことが確認された場合に、遊技機を予め設定された特定
   の遊技形態に変更する遊技形態変更手段とを設けたこと
   を特徴とする遊技機用制御装置。
2. 【請求項２】 相対向するコーナ表示部に表示される識
   別情報として一定の対応関係を有する識別情報が特定さ
   れた場合に、このコーナ表示部の間に位置する中間表示
   部に識別情報を変動表示させる際に、上記コーナ表示部
   に表示された識別情報に対応する識別情報が位置した時
   点で、識別情報の変動を一時的に停止させるように構成
   したことを特徴とする請求項１記載の遊技機用制御装
   置。
3. 【請求項３】 第１情報特定手段によって特定される識
   別情報に、一定の対応関係を有する少なくとも一対の識
   別情報を連続して配列したことを特徴とする請求項１ま
   たは２記載の遊技機用制御装置。
4. 【請求項４】 ４隅のコーナ部に第１〜第４コーナ表示
   部が配設されるとともに、この第１〜第４コーナ表示部
   の間に第１〜第４中間表示部がそれぞれ配設された表示
   手段と、この表示手段の表示態様および遊技機の遊技形
   態を変更する制御装置とを備えた遊技機であって、表示
   手段の相対向するコーナ表示部に複数の識別情報を予め
   設定された順序で連続的に変動表示させて特定する第１
   情報特定手段と、上記第１〜第４中間表示部に複数の識
   別情報を予め設定された順序で連続的に変動表示させて
   特定する第２情報特定手段と、上記第１情報特定手段お
   よび第２情報特定手段によって特定された各識別情報に
   一定の対応関係があることが確認された場合に、遊技機
   を予め設定された特定の遊技形態に変更する遊技形態変
   更手段とを上記制御装置に設けたことを特徴とする遊技
   機。