JP2781298B2 - サージ防護素子 - Google Patents

サージ防護素子

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JP2781298B2 JP3302847A JP30284791A JP2781298B2 JP 2781298 B2 JP2781298 B2 JP 2781298B2 JP 3302847 A JP3302847 A JP 3302847A JP 30284791 A JP30284791 A JP 30284791A JP 2781298 B2 JP2781298 B2 JP 2781298B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電話回線等に誘導され
た雷サージ等の高電圧から、通信端末や保守作業を保護
する、サージ防護素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6に、従来のサージ防護素子である双
方向性2端子サイリスタの断面構造を示す。この従来例
は、P型ベース領域41、N型ベース領域42,4
2′、P型アノード領域43,43′、N型カソード領
域44,44′、高濃度のP型不純物を含むチャネルス
トッパ領域45,45′、第一の絶縁物46,46′、
第二の絶縁物47,47′および電極48,48′から
構成されている。
【0003】図7は、図6に示したサージ防護素子を用
い、2本の信号線(A線とB線)を用いて通信を行う装
置(たとえば加入者回路)を、サージから防護するため
のサージ防護素子の接続回路を示したものであり、51
は信号線のA線、52は信号線のB線、53は加入者回
路IC、54は交換機、55は保安器、56,57はサ
ージ防護素子、58,59はリンガ信号送出スイッチ、
60はリンガ信号電源、61はリングトリップ電源、6
2,63は抵抗器、64,65は給電スイッチ、66は
給電電源,67は接地端子を示している。
【0004】このサージ防護素子の接続回路では、加入
者回路IC53を雷サージから防護するために、A線5
1と接地端子67間およびB線52と接地端子67間
に、図6に示した従来のサージ防護素子56,57がそ
れぞれ保安器55に内蔵されて接続されている。
【0005】図8に、図6の従来のサージ防護素子の電
圧−電流特性を示す。サージ防護素子56,57は、電
極48あるいは48′への印加電圧がブレークオーバ電
圧Vbo以上になると低電圧のオン電圧Vonになり、加入
者回路ICは過電圧から防護される。
【0006】図7のサージ防護素子の接続回路において
は、通常、電話器のベルを鳴らす信号であるリンガ信号
電源60よりリンガ信号を送出するために、加入者回路
IC53の電子スイッチであるリンガ信号送出スイッチ
58,59を制御信号によりオンにしている。このリン
ガ信号が通信線である信号線51,52を通り、加入者
電話へ供給されてそのベルを鳴らす。リンガ信号電源6
0の電圧は約120V0-pであり、この電圧でサージ防
護素子56,57が動作しないようにサージ防護素子5
6,57の動作電圧は、120V以上に設計されてい
た。このサージ防護素子は120V以上で動作し、雷サ
ージが印加された場合でも195V以下に抑えるため
に、ブレークオーバ電圧は、製造精度,温度特性変動等
を考慮して通常150V程度に設計されていた。したが
って、サージ防護素子56,57による雷サージ抑圧電
圧は、120V以上、195V以下となる。
【0007】一方、リンガ信号電源60は常に±120
0-p、16Hzで動作している。したがってリンガ信
号送出スイッチ58がオフの状態で、かつリンガ信号電
源60が−120Vの場合、A線51に誘導された正の
雷サージがサージ防護素子56により195Vに抑圧さ
れても、リンガ信号送出スイッチ58には315V(1
95+120V)が印加される。この電圧でリンガ信号
送出スイッチ58が絶縁破壊しないように、スイッチ素
子の耐圧は5Vのマージンを取り、320V以上と高い
ものが必要とされていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上に述べたように、
図7に示す従来のサージ防護素子の接続回路では、ブレ
ークオーバ(過電圧を検出)で動作するサージ防護素子
のサージ抑圧電圧は、通信に使用する最高電圧(リンガ
信号電圧)より小さくすることができないので、リンガ
信号送出スイッチ58の耐圧は通信に使用する最高電圧
(=120V)の2倍以上が必要になる。したがって、
加入者回路IC53の製造プロセスは高耐圧を得るため
に誘電体分離プロセスという特殊なプロセスを用いる必
要があり、製造プロセスが複雑であり、かつ非常に高価
なものになっていた。
【0009】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであり、その目的は、通信装置等のサージ防
護に用いる場合において、通常の絶縁耐圧を持ちながら
サージに対して通信装置等の絶縁耐圧を小さくすること
ができるサージ防護素子を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明のサージ防護素子においては、雷サージ等の
過電圧から装置を防護するサイリスタ素子あるいは双方
向性2端子サイリスタ素子から成るサージ防護素子にお
いて、P型ベース領域中のみの表面(双方向性2端子サ
イリスタ素子においては半導体基板両面に形成されたP
型ベース領域中のみの表面のそれぞれ)に形成した高濃
度のP型不純物層上に絶縁物を形成し、該絶縁物上に電
極を施してコンデンサを形成し、該電極を前記サイリス
タ素子のアノード電極あるいは双方向性2端子サイリス
タ素子それぞれの電極に接続したことを特徴としてい
る。
【0011】
【作用】本発明のサージ防護素子では、P型ベース領域
中のみの表面に形成した高濃度のP型不純物層をコンデ
ンサの1電極とすることで、P型ベース領域上に形成さ
れる表面保護膜をコンデンサ形成用の絶縁物として利用
することにより、従来のプロセス技術でコンデンサをサ
イリスタ素子のアノードおよびP型ベース領域間に形成
し、サージ特有の急峻な電圧の時間変化(dV/dt)
を利用して、それによる変位電流でサイリスタをオンに
スイッチングさせる。このときのオン電圧が低いこと
で、サージに対する通信装置の絶縁耐圧を小さく
る。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を、図面を参照して詳
細に説明する。
【0013】図1は本発明の第一の実施例を示す断面構
造図である。本実施例は、サイリスタ素子から成るサー
ジ防護素子に適用した実施例であり、P型半導体基板そ
のものを用いたP型ベース領域1、このP型半導体基板
の第一の面に形成したN型ベース領域2、該第一の面の
N型ベース領域2中に形成したP型アノード領域3、
第一の面に露出するP型ベース領域中のみの表面に形成
した高濃度のP型不純物層からなるチャネルストッパ領
域4、P型ベース領域1を挟んで前記第一の面に対向す
るP型半導体基板の第二の面に形成したN型カソード領
域5、第一の絶縁物6,6′、第二の絶縁物7,7′、
P型アノード領域3の表面に形成したアノード電極8、
およびN型カソード領域5の表面に形成したカソード電
極9から構成される。
【0014】本実施例では、P型ベース領域1の一部の
表面に高濃度のP型不純物を導入して形成したチャネル
ストッパ領域4の表面に、第一の絶縁物6およびさらに
その上部に第二の絶縁物7を形成し、その上にP型アノ
ード領域3の上の電極8を拡張して電極を形成する。こ
れにより、チャネルストッパ領域4を一方の電極とし、
アノード電極の拡張部分を他方の電極とするコンデンサ
が構成されるとともに、そのコンデンサの電極(アノー
ド電極8の拡張部分)とアノード電極8が接触され、そ
のコンデンサがアノード領域3とP型ベース領域1との
間に接続された構造になる。
【0015】なお、上記構成において、第二の絶縁物
7,7′は、第一の絶縁物6,6′が非常に薄い場合等
に有効であり、省くことも可能である。また、第一およ
び第二の絶縁物6,6′,7,7′は本来PN接合面等
を保護する表面保護膜であるが、本表面保護膜をコンデ
ンサの絶縁物として利用することにより、従来のプロセ
スの工程をそのまま利用することができる利点を持つ。
【0016】以上の構成の第一の実施例の動作および作
用を説明する。いま、アノード電極8に正の雷サージが
印加された場合、雷サージ特有の急峻な電圧の時間変化
dV/dtおよび、第一の絶縁物6を絶縁物とし、アノ
ード電極8およびチャネルストッパ領域4で構成される
コンデンサの容量Cで決まる変位電流Id(C・dV/
dt)が、サージ防護素子のP型ベース領域1に流れ
る。P型ベース領域1はサイリスタ素子のゲートに相当
するため、この変位電流Idはいわゆるサイリスタのゲ
ート電流Igに等しい。
【0017】図2の一般のサイリスタの電圧(V)−電
流(I)特性に示すように、ゲート電流Igの値により
サイリスタ素子のアノード−カソード間に発生する電圧
sが異なり、ゲート電流Igが大きい(Ig1>Ig2)ほ
ど発生電圧Vsが小さく(Vs1<Vs2)なる。すなわ
ち、変位電流Idでサイリスタをオンさせることは、ゲ
ート電流Igでオンさせることと等しく、ブレークオー
バによりオンさせた場合の発生電圧Vboに比べて、サイ
リスタの発生電圧Vsを素子のオン電圧Von程度と非常
に小さくすることができる。
【0018】図3は本発明の上記実施例のサージ防護素
子における、サージ印加時の時間応答を示したものであ
り、(1)は本発明の上記実施例の応答特性、(2)は
従来の応答特性、(3)は入力サージを示す曲線であ
る。従来のようにブレークオーバでオンしていたサージ
防護素子は発生電圧がVbo(=150V)と高かったの
に対し、dV/dtでオンする本実施例のサージ防護素
子はすぐにオン電圧Von(=3V)になることがわか
る。したがって、リンガ信号のような小さな電圧の時間
変化(dV/dt)に対してはオン状態にスイッチング
せず、雷サージのような大きな電圧の時間変化(dV/
dt)に対してスイッチングする素子を設計することが
できる。
【0019】たとえば、リンガ信号電圧V(t)のよう
な16Hz,120V0-Pの信号のdV/dtの最大値
は、次式より0.012(V/μsec)である。
【0020】 V(t)=120sin(2πft) (dV(t)/dt)t=0=120・2πf・cos(2πft) =0.012(V/μsec) 一方、雷サージのdV/dtは、一般的な雷サージ波形
が(10/1000)μsであることから立ち上がり時
間が10μsであり、ピーク電圧を100Vとすると、
次式より10(V/μsec)である。
【0021】 dV/dt=100/10×10-6 =10(V/μsec) たとえば、ゲート電流Igが10mAでオンするサイリ
スタ素子の場合、ゲート電流より大きな変位電流Id
印加された場合(Id>Ig)に、サイリスタ素子はオン
する。したがって次式より、静電容量Cの値を1.0×
10-9(F)以上に設計することで、リンガ信号ではス
イッチングせず、雷サージが印加された場合にオン状態
にスイッチングするサージ防護素子を設計することがで
きる。
【0022】 Ig<Id=C・dV/dt ∴ C>Ig/(dV/dt)=1.0×10-9(F) 上記実施例におけるコンデンサの静電容量Cの値は、第
一の絶縁物6に接している電極の大きさおよび絶縁物6
の厚さ等で任意に設計することができる。
【0023】本実施例では、本来、表面の反転層等によ
るリーク電流を防止するために形成した、P型ベース領
域1の一部の表面に高濃度のP型不純物を導入して形成
したチャネルストッパ領域4を利用して、その特性がオ
ーミックに近いことから、それをコンデンサの電極とし
て利用している。このチャネルストッパ領域4を電極と
見なすことにより、絶縁物6の誘電率,厚さ,面積等で
コンデンサの静電容量値の設計精度を向上させることが
できる。もちろん、チャネルストッパ領域4が無くても
コンデンサが構成できることは明らかである。
【0024】なお、静電容量値Cが十分大きくない場
合、または入力サージの電圧の時間変化dV/dtが十
分大きくない場合には、図2に示したサイリスタのV−
I特性に従い、VboとVonの中間(Vs2等)でスイッチ
ングが起こることはもちろんである。この場合でも、入
力サージ電圧の時間変化dV/dtが大きなサージすな
わち、急峻なサージが印加された場合程、サージ防護素
子における発生電圧が小さくなり、被サージ防護装置の
耐圧を小さくすることができ、またサージ防護素子の高
速応答が可能となる。
【0025】次に、本発明の第二の実施例を示す。図4
はその構成を示す断面構造図である。本実施例は、サイ
リスタの基本構造として双方向特性の2端子サイリスタ
を使用した例であって、P型半導体基板そのものを用い
P型ベース領域11、このP型ベース領域を挟んで対
向するP型半導体基板の両面にそれぞれ形成したN型ベ
ース領域12,12′、それぞれの面のN型ベース領域
12,12′中に形成したP型アノード領域13,1
3′ならびにN型カソード領域15,15′それぞれ
の面に露出するP型ベース領域中のみの表面に形成した
高濃度のP型不純物層からなるチャネルストッパ領域1
4,14′、第一の絶縁物16,16′、第二の絶縁物
17,17′、電極18,18′から構成される。上記
のP型半導体基板両面の一方の面を第一の面と呼び他方
の面を第二の面と呼ぶこととすると、P型アノード領域
13(または13′)およびN型カソード領域15(ま
たは15′)は、第一の面側のN型ベース領域12(ま
たは12′)とP型ベース領域11と第二の面側のN型
ベース領域12′(または12)とを挟んで、第一の面
のP型アノード領域13(または13′)が第二の面の
N型カソード領域15(または15′)と対向し、かつ
第一の面のN型カソード領域15(または15′)が第
二の面のP型アノード領域13′(または13)と対向
するように形成してある。そして、それぞれの面におい
て、P型アノード領域13とN型カソード領域15(ま
たはP型アノード領域13′とN型カソード領域1
5′)は、電極18(または18′)で接続してある。
【0026】本実施例では、P型半導体基板両面に露
出するP型ベース領域詳しくはそのP型ベース領域中の
みの表面に高濃度のP型不純物を導入して形成したチャ
ネルストッパ領域14および14′表面にそれぞれ少な
くとも第一絶縁物16,16′を形成し、その上にア
ノード領域13および13′の電極18,18′を拡張
して電極を形成する。これにより、コンデンサがそれぞ
れ構成されるとともに、コンデンサの電極と電極18,
18′が接続され、それぞれのコンデンサがP型アノー
ド領域13および13′とP型ベース領域11にそれぞ
れ接続された構造になる。ここで、第一の絶縁物16,
16′の上には一部に第二の絶縁物17,17′を形成
しているが、省略可能であることは第一の実施例の第二
の絶縁物(図1の7,7′)と同様である。
【0027】このような構造になっていることから、電
極18に正の雷サージが印加された場合、雷サージ電圧
の立ち上がり急峻度dV/dtおよび、第一の絶縁物1
6を絶縁物とするコンデンサの容量Cで決まる変位電流
d(C・dV/dt)が、サージ防護素子のP型ベー
ス領域11に流れ、P型ベース領域11はサイリスタ素
子のいわゆるゲートに相当するため、変位電流Idはゲ
ート電流Igに等しく、サージ防護素子はオン状態にス
イッチングする。従って、第二の実施例は、双方向に第
一の実施例と同様に動作し作用することができる。
【0028】次に、本発明の第三の実施例を示す。図5
はその構成を示す断面構造図である。本実施例は、サイ
リスタの基本構造として双方向特性の2端子サイリスタ
を、複数個集積化した例である。本実施例は、P型半導
体基板そのものを用いたP型ベース領域21,N型ベー
ス領域22,22′,23,23′、P型アノード領域
24,24′,25,25′、N型カソード領域26,
26′、チャネルストッパ領域27,27′、第一の絶
縁物28,28′、第二の絶縁物29,29′、電極3
0,31,32から構成される。なお、個々の双方向特
性2端子サイリスタの構造の詳細は、第二の実施例と同
様である。
【0029】本実施例では、チャネルストッパ領域27
および27′の表面に少なくとも第一の絶縁物28およ
び28′を形成し、その上にP型アノード領域24,2
4′,25,25′の電極30,31,32を拡張して
電極を形成する。これにより、コンデンサが構成される
とともに、各コンデンサの電極と各電極30,31,3
2が接続され、そのコンデンサはP型アノード領域2
4,24′,25,25′とP型ベース領域21の間に
それぞれ接続された構造になる。第二の絶縁物29,2
9′については、第二の実施例の第二の絶縁物と同様で
ある。
【0030】このような構造になっていることから、電
話のような2線式の通信に適用する場合、電極30,3
1,32をそれぞれ図7のA線51,B線52,接地端
子67へ接続することにより、従来の保安器55のサー
ジ防護回路と同じ機能を実現することができる。
【0031】なお、本実施例では電極32は接続端子6
7とするために1電極としたが、電極30,31と同様
に分離し、2電極とすることにより、2素子の双方向性
サイリスタを形成することも、もちろん可能である。
【0032】本実施例では、第二の実施例と同様に動作
し作用するものであって、電極30,31に正の雷サー
ジが印加された場合、雷サージ電圧の立ち上がり急峻度
dV/dtおよび、第一の絶縁物28、28′を絶縁物
とするコンデンサの容量Cで決まる変位電流Id(C・
dV/dt)が、サージ防護素子のP型ベース領域21
に流れ、P型ベース領域21はサイリスタ素子のいわゆ
るゲートに相当するため、変位電流Idはゲート電流Ig
に等しく、サージ防護素子はオン状態にスイッチングす
る。
【0033】なお、本発明は、上記各実施例で示したよ
うに、その主旨に沿って種々に応用され、種々の実施態
様を取り得るものである。
【0034】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
サージ防護素子は、P型ベース領域中のみの表面に形成
した高濃度のP型不純物層をコンデンサの1電極とし、
P型ベース領域に形成される表面保護膜をコンデンサ形
成用の絶縁物として利用することにより、従来のプロセ
ス技術でコンデンサをサイリスタ素子のアノードおよび
P型ベース領域間に形成でき、急峻な電圧の時間変化に
よる変位電流でのみ低耐圧で動作するサージ防護素子を
実現することができるため、サージが印加された場合に
素子にはブレークオーバ電圧のような高い電圧が発生せ
ず、すぐに低いオン電圧になるので、被防護装置が通常
有する絶縁耐圧を通信信号電圧と同程度まで低減するこ
とができる。特半導体化された被防護装置の場合、
その製造プロセスを低耐圧用に変更できるため、大幅に
そのコストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例を示す断面構造図
【図2】一般のサイリスタの電圧(V)−電流(I)特
性図
【図3】本発明のサージ防護素子におけるサージ印加時
の時間応答特性図
【図4】本発明の第二の実施例を示す断面構造図
【図5】本発明の第三の実施例を示す断面構造図
【図6】従来のサージ防護素子の断面構造図
【図7】サージ防護素子の接続回路図
【図8】従来のサージ防護素子の電圧−電流特性図
【符号の説明】
1…P型ベース領域、2…N型ベース領域、3…P型ア
ノード領域、4…チャネルストッパ領域、5…N型カソ
ード領域、6,6′…第一の絶縁物、7,7′…第二の
絶縁物、8…アノード電極、9…カソード電極、11…
P型ベース領域、12,12′…N型ベース領域、1
3,13′…P型アノード領域、14,14′…チャネ
ルストッパ領域、15,15′…N型カソード領域、1
6,16′…第一の絶縁物、17,17′…第二の絶縁
物、18,18′…電極、21…P型ベース領域、2
2,22′、23,23′…N型ベース領域、24,2
4′、25,25′…P型アノード領域、26,26′
…N型カソード領域、27,27′…チャネルストッパ
領域、28,28′…第一の絶縁物、29,29′…第
二の絶縁物、30,31,32…電極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 29/87 H01L 27/06 H01L 29/74

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 P型ベース領域としてP型半導体基板を
    用い、該P型半導体基板の第一の面にN型ベース領域を
    形成し、該N型ベース領域中にP型アノード領域を形成
    し、前記P型ベース領域を挟んで前記第一の面に対向す
    る前記P型半導体基板の第二の面にN型カソード領域を
    形成し、前記P型アノード領域の表面にアノード電極を
    形成し、前記N型カソード領域の表面にカソード電極を
    形成した、サイリスタ素子から成るサージ防護素子にお
    いて、前記P型半導体基板の第一の面に露出する P型ベース領
    域中のみの表面に高濃度のP型不純物層を形成し、該P
    型不純物層上に絶縁物を形成し、該絶縁物上に電極を施
    してコンデンサを形成し、該電極を前記サイリスタ素子
    前記アノード電極に接続したことを特徴とするサージ
    防護素子。
  2. 【請求項2】 P型ベース領域としてP型半導体基板を
    用い、該P型ベース領域を挟んで前記P型半導体基板の
    両面にそれぞれN型ベース領域を形成し、それぞれの面
    の該N型ベース領域中にP型アノード領域およびN型カ
    ソード領域を、前記P型半導体基板の第一の面側の前記
    N型ベース領域と前記P型ベース領域と前記P型半導体
    基板の第二の面側の前記N型ベース領域とを挟んで、該
    第一の面のP型アノード領域が該第二の面のN型カソー
    ド領域と対向し、かつ前記第一の面のN型カソード領域
    が前記第二の面のP型アノード領域と対向するように形
    成し、それぞれの面において前記P型アノード領域と前
    記N型カソード領域を電極で接続した構造の双方向性2
    端子サイリスタ素子から成るサージ防護素子において、前記P型 半導体基板両面に露出するP型ベース領域中
    のみの表面のそれぞれに高濃度のP型不純物層を形成
    し、該P型不純物層上にそれぞれ絶縁物を形成し、該絶
    縁物上に電極を施してコンデンサを形成し、該電極を前
    記双方向性2端子サイリスタ素子のそれぞれの電極に接
    続したことを特徴とするサージ防護素子。
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