JP2780905B2 - 冷却塔 - Google Patents

冷却塔

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JP2780905B2
JP2780905B2 JP5053316A JP5331693A JP2780905B2 JP 2780905 B2 JP2780905 B2 JP 2780905B2 JP 5053316 A JP5053316 A JP 5053316A JP 5331693 A JP5331693 A JP 5331693A JP 2780905 B2 JP2780905 B2 JP 2780905B2
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hot water
cooling tower
water
filler block
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Inventor
潔 那須
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神鋼パンテツク株式会社
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、工場設備、空調設備等
から排出される温水を高効率で冷却する冷却塔に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来
より、工場設備、ビル等の空調設備等から排出される温
水を冷却して循環使用するために使用される冷却塔に
は、温水の冷却方式の点から、温水と冷却用気流との流
れ方向が逆である、いわゆる『カウンターフロー方式』
ものと、温水と気流との流れ方向が直角である、いわゆ
る『クロスフロー方式』のものとがあり、本願発明の冷
却塔はクロスフロー方式のものに好適に使用される。
【0003】このクロスフロー方式冷却塔とは図3(a)
に示すような構成が一般的であり、同図に基づいてクロ
スフロー方式冷却を簡単に説明する。図において、通風
空間1の両側に充填材2、2が設置され、通風空間1の
上方には冷却ファン3が取り付けられ、各充填材2の上
方には温水槽4が設けられ、温水槽4には温水供給管5
から散水箱6を介して温水(以下「被冷却水」ともい
う)が供給されている。各温水槽4には散水ノズル7が
取り付けられており、この散水ノズル7によって充填材
2に温水が供給され、供給された温水は充填材2中を流
下する。一方、冷却ファン3によって充填材2側方のル
ーバー8から充填材2を経て通風空間1内に向かう外気
の流れFが生じ、この気流Fによって充填材2中を流下
する温水が冷却される。そして、温水と熱交換した後の
空気はエリミネーター9で水滴を分離された後、外部へ
放出される。
【0004】このように、クロスフロー方式の冷却塔で
は、流下する温水は横方向から供給された気流によって
冷却される。かくして、充填材2を通過した温水は、冷
水となって冷水槽10に貯留される。
【0005】ところで、充填材2中を流下する温水の温
度は気流との熱交換によって下方にいくに従って徐々に
低下するが、温水の温度は水平方向に均一ではなく、同
一水平面においては、外気側11が最も低く、塔内側1
2が最も高くなる。というのは、充填材2中の気流の温
度は外側が最も低く、温水との熱交換を経て内側に向か
って高くなる。しかも、充填材2中を流下する温水は気
流によって塔内側に向けて押圧されるので、充填材2の
水平断面における温水流量分布は、図3(b) に示すよう
に、塔外側部分11から塔内側部分12に向けて漸増す
る傾向を示す。その結果、充填材2中の温水温度の等し
い点を結んだ等温線は、図4(b) に示すように、水平方
向(T)に均一ではなく、塔外側部分11から塔内側部
分12にかけて高さ方向(H)に極めて急峻な高次の曲
線状分布を示す。なお、図4(b)は、45℃の温水を6
0m3 /hr・m2 で充填材2中を流下させた場合の充填
材2内の等温線を計算した結果である(外気湿球温度=
27℃)。
【0006】以上の説明で理解されるように、従来のク
ロスフロー式冷却塔では必ずしも効果的な熱交換が行わ
れていない。そこで、この熱交換効率を改善するための
方策として、例えば、単に空気通路として利用されてい
る、塔中央の通風空間1へ充填材を設置して伝熱面積を
増加することが考えられる。しかし、このように充填材
を増設すれば圧力損失が増加するので、冷却ファン3の
能力の点から実現は不可能である。
【0007】本発明は、このような従来の技術の有する
問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、温
水と外気との熱交換を効果的に行い、熱交換効率を向上
させた冷却塔を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の要旨は、通風空間を介して対向する多段の充
填材ブロックと、該通風空間の上方に設けた冷却ファン
と、該充填材ブロックに温水を供給する温水供給手段
と、該充填材ブロックから流下する冷水を貯留する冷水
槽とを備えた冷却塔において、上下で隣接する充填材ブ
ロックの間であって、充填材ブロックの外側端面を結ぶ
線の内側で且つ充填材ブロックの外周部分直下の位置に
集水槽を設け、上記通風空間を介して冷却ファンにより
吸引された気流によって冷却される充填材ブロックの外
周部を流下する温水の一部を上記集水槽からバイパス配
管を経て冷水槽に送給することを特徴とする冷却塔を第
一の発明とし、上記第一の発明において、充填材ブロッ
ク中を流下する温水量の低下に伴う圧力損失の減少に見
合う量の充填材を下部の充填材ブロックに付加した冷却
塔を第二の発明とし、上記第一または第二の発明におい
て、各段充填材の間に温水の再分配槽を設けた冷却塔を
第三の発明とする。
【0009】
【作用】外気に近い側の温水(被冷却水)の冷却は早く
進み、冷水槽に達するまでに外気との熱交換をほぼ完了
することが多いので、この外気側の低温の被冷却水を
水槽からバイパス配管を経て冷水槽へバイパスさせれ
ば、残りの被冷却水と冷却空気との温度差(エンタルピ
ー差)が大きくなるので、熱交換効率を向上させること
ができる。
【0010】。
【0011】また、被冷却水の一部をバイパスさせるこ
とにより充填材中を通過する水量が低下するので、下部
側充填材の圧力損失代が少なくなる。そこで、この圧力
損失代の減少に見合う量の充填材を下部側充填材に付加
すれば、伝熱面積が増加するので、熱交換量を増加する
ことが可能となる。
【0012】さらに、充填材と充填材の間に温水の再分
配槽を設ければ、再分配槽内で温水が混合され、温水温
度の均一化が図られる。そして、この再分配槽から下方
の充填材に向けて水平方向に一様流量の温水が散布され
るので、水平方向における温水温度のばらつきが抑制さ
れ、熱交換効率を向上することができる
【0013】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面を参照しながら
説明する。
【0014】図1は充填材を多段とした場合であって、
同図において、2a、2b、2cはそれぞれ上段充填
材、中段充填材、下段充填材である。上段と中段および
中段と下段の各充填材の間には、それぞれ再分配槽13
a、13bとバイパス用冷水を受ける集水槽14a、1
4bが設けられている。また、集水槽14a、14b
は、上段充填材2a、中段充填材2bおよび下段充填材
2cの外側端面を結ぶ線の内側で且つ上段充填材2aま
たは中段充填材2bの外周部分直下の位置に設置されて
いる。各集水槽14a、14bは、それぞれバイパス配
管15a、15bを経て冷水槽10へ通じている。
【0015】係る構成を有する冷却塔による温水と空気
との熱交換について次に説明する。散水ノズル7から散
布された温水は、各充填材2a、2b、2cにおいて冷
却ファン3によって吸引された外気と接触することによ
って順次冷却される。ところで、本実施例においては上
段−中段ならびに中段−下段の各充填材の間には、再分
配槽13a、13bが設けられているので、水平方向に
おける水量のばらつきと温度のばらつきが抑制される。
すなわち、充填材2aで外気側の温水は内側の温水に比
べてより冷却され、一方、水量は内側の方が多いという
アンバランスを示すが、再分配槽13aでこの温水が混
合される結果、係るアンバランスは解消され、再分配槽
13aから水平方向に均一温度且つ均一流量の温水が充
填材2bに散布される。同じようにして再分配槽13b
から水平方向に均一温度且つ均一流量の温水が充填材2
cに散布される。かくして、中間部での再分配により、
被冷却水の水平方向の流量・温度のばらつきが抑制され
るので、熱交換効率を向上することができる。
【0016】また、再分配槽直上の外気に近い方には集
水槽14a、14bが設置されているので、内側に比べ
て低温の被冷却水が集水槽14a、14bより、それぞ
れバイパス配管15a、15bを経由して冷水槽10へ
送給される。従って、充填材2bまたは2cに供給され
る被冷却水の平均温度が高くなるので、被冷却水と外気
との温度差(エンタルピー差)は、冷水バイパス経路を
有しない場合に比べて大きくなる。その結果、熱交換効
率を向上することができる。
【0017】図2は図1の冷却塔の中段・下段の充填材
2b、2cに、一部の被冷却水を上記のようにしてバイ
パスさせることによる圧力損失の減少分に見合う量の充
填材を付加した例を示す。この場合、集水槽14aまた
は14bから被冷却水の一部が抜き取られるので、充填
材2bまたは2cを通過する被冷却水量が少なくなる。
従って、充填材2bまたは2cでの圧力損失が減少する
ので、冷却ファン3は現状のままで出力アップを図らな
くてもこの圧力損失減少分に見合う量の充填材を2bま
たは2cに付加することができるのである。かくして伝
熱面積が増加するので、熱交換効率を向上することがで
きる。
【0018】図4(a) は図2の構成の冷却塔において、
最上段の充填材2aと中段の充填材2bにおける被冷却
水の等温線の計算結果を示す。この計算例は、45℃の
温水を60m3 /hr・m2 で充填材を流下させ、集水槽
14aから通水量の約10%をバイパスさせた場合を示
す(外気湿球温度=27℃)。従来の冷却方式である図
4(b) との対比で明らかなように、従来に比べて、中段
の充填材2bにおける外気流入部11での被冷却水温度
が高く(外気との温度差が大きく)、しかも、水平方向
の温度差は図4(b) の場合より少ない。この場合、通水
量の約10%を系外へ取り出したので、充填材2bに約
50%の充填材を付加することができる。
【0019】
【発明の効果】本発明は上記のように構成されているの
で次の効果を奏する。
【0020】 請求項1記載の発明のように、充填材
を通過する被冷却水の中で冷却の早い外気側の一部の被
冷却水を系外に取り出すことにより、残りの被冷却水と
外気との温度差(エンタルピー差)が大きくなるので、
熱交換効率の向上が可能である。
【0021】 請求項2記載の発明のように、一部の
被冷却水を系外に取り出すことによる圧力損失減少に見
合う量の充填材を付加することで、冷却ファン能力を変
更することなく伝熱面積を増加して熱交換量を増加する
ことができる。
【0022】 請求項3記載の発明のように、上下方
向の充填材間に被冷却水の再分配槽を設けることによ
り、水平方向の水量ならびに水温のばらつきを抑制する
ことができるので、熱交換効率を向上することが可能で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の冷却塔の一例を示す側断面図である。
【図2】本発明の冷却塔の別の実施例を示す側断面図で
ある。
【図3】図3(a) は従来の冷却塔の側断面図、図3(b)
は図3(a) の冷却塔の充填材の水平断面内の水量分布を
示す図である。
【図4】図4(a) は本発明の冷却塔の充填材中の被冷却
水の等温線を示す図、図4(b)は従来の冷却塔の充填材
中の被冷却水の等温線を示す図である。
【符号の説明】
1…通風空間 2…充填材 2a…上段充填材 2b…中段充填材 2c…下段充填材 3…冷却ファン 10…冷水槽 13a…再分配槽 13b…再分配槽 14a…集水槽 14b…集水槽 15a…バイパス配管 15b…バイパス配管

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通風空間を介して対向する多段の充填材
    ブロックと、該通風空間の上方に設けた冷却ファンと、
    該充填材ブロックに温水を供給する温水供給手段と、該
    充填材ブロックから流下する冷水を貯留する冷水槽とを
    備えた冷却塔において、上下で隣接する充填材ブロック
    の間であって、充填材ブロックの外側端面を結ぶ線の内
    側で且つ充填材ブロックの外周部分直下の位置に集水槽
    を設け、上記通風空間を介して冷却ファンにより吸引さ
    れた気流によって冷却される充填材ブロックの外周部を
    流下する温水の一部を上記集水槽からバイパス配管を経
    て冷水槽に送給することを特徴とする冷却塔。
  2. 【請求項2】 充填材ブロック中を流下する温水量の低
    下に伴う圧力損失の減少に見合う量の充填材を下部の充
    填材ブロックに付加した請求項1記載の冷却塔。
  3. 【請求項3】 各段充填材の間に温水の再分配槽を設け
    た請求項1または2記載の冷却塔。
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US5569415A (en) * 1995-09-18 1996-10-29 Phelps; Peter M. Cross-flow cooling tower with reduced upper inboard fill section
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