JP2780632B2 - ピストンリング - Google Patents
ピストンリングInfo
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- JP2780632B2 JP2780632B2 JP6048369A JP4836994A JP2780632B2 JP 2780632 B2 JP2780632 B2 JP 2780632B2 JP 6048369 A JP6048369 A JP 6048369A JP 4836994 A JP4836994 A JP 4836994A JP 2780632 B2 JP2780632 B2 JP 2780632B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ピストンリングに係わ
り、更に詳しくはガスタービンやコンプレッサ等の流体
機器の軸封に使用する非接触メカニカルシール等の二次
シールとしてあるいはレシプロコンプレッサのピストン
とシリンダー間のシールとして用いるピストンリングに
関する。
り、更に詳しくはガスタービンやコンプレッサ等の流体
機器の軸封に使用する非接触メカニカルシール等の二次
シールとしてあるいはレシプロコンプレッサのピストン
とシリンダー間のシールとして用いるピストンリングに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、コンプレッサ等における回転軸と
ケーシング間を密封する高温用メカニカルシールでは、
回転軸の回転に伴って発生するメーティングリングの軸
振れや軸方向変動に追従して軸方向へ変動するプライマ
リーリング(シリンダー体)と、リテーナースリーブ
(ピストン体)間の密封を、耐熱性の高いカーボンピス
トンリングで行っている。
ケーシング間を密封する高温用メカニカルシールでは、
回転軸の回転に伴って発生するメーティングリングの軸
振れや軸方向変動に追従して軸方向へ変動するプライマ
リーリング(シリンダー体)と、リテーナースリーブ
(ピストン体)間の密封を、耐熱性の高いカーボンピス
トンリングで行っている。
【0003】図9及び図10に示すように、従来のカー
ボンピストンリング100は、プライマリーリング(シ
リンダー体)101の軸方向と直交する端面102と、
複数のコイルばねからなる押圧手段103のディスク1
04との間に位置し、該端面102に一側面を圧接する
とともに、リテーナースリーブ(ピストン体)105の
外周面に密嵌してプライマリーリング(シリンダー体)
101とリテーナースリーブ(ピストン体)105間を
密封するものである。その構造は、略同形の一対の内構
成リング106a,106bを軸方向に密接し、それぞ
れの外周に略同形の一対の外構成リング107a,10
7bを密嵌するとともに、各外構成リング107a,1
07bの外周に設けた環状溝にそれぞれガータースプリ
ング108a,108bを嵌着して緊迫したものであ
る。
ボンピストンリング100は、プライマリーリング(シ
リンダー体)101の軸方向と直交する端面102と、
複数のコイルばねからなる押圧手段103のディスク1
04との間に位置し、該端面102に一側面を圧接する
とともに、リテーナースリーブ(ピストン体)105の
外周面に密嵌してプライマリーリング(シリンダー体)
101とリテーナースリーブ(ピストン体)105間を
密封するものである。その構造は、略同形の一対の内構
成リング106a,106bを軸方向に密接し、それぞ
れの外周に略同形の一対の外構成リング107a,10
7bを密嵌するとともに、各外構成リング107a,1
07bの外周に設けた環状溝にそれぞれガータースプリ
ング108a,108bを嵌着して緊迫したものであ
る。
【0004】ここで、各構成リング106,107は、
それぞれ三ヶ所に形成したスプリット109,…で三分
割されたものであり、全てのスプリット109が軸方向
及び半径方向に重ならないように互いに位置をずらせて
組立てられている。それにより、ガータースプリング1
08a,108bによって、内構成リング106a,1
06bの内周摺接面110a,110bがリテーナース
リーブ(ピストン体)105の外周面111に密接する
のである。
それぞれ三ヶ所に形成したスプリット109,…で三分
割されたものであり、全てのスプリット109が軸方向
及び半径方向に重ならないように互いに位置をずらせて
組立てられている。それにより、ガータースプリング1
08a,108bによって、内構成リング106a,1
06bの内周摺接面110a,110bがリテーナース
リーブ(ピストン体)105の外周面111に密接する
のである。
【0005】しかし、前述の構造のピストンリングは、
内構成リングの摺接面とリテーナースリーブ(ピストン
体)の外周面との間の摺動摩擦抵抗が大きいので、メー
ティングリングに対するプライマリーリング(シリンダ
ー体)の素早い追従性が損なわれる。また、実際にプラ
イマリーリング(シリンダー体)とリテーナースリーブ
(ピストン体)との間の密封に寄与するのは、プライマ
リーリング(シリンダー体)側の内構成リング106a
であり、他のリングは該内構成リング106aの三つの
スプリット109,…からの漏れを防止する目地材の作
用をなすのであるが、図10の断面における十字状の接
合部での目地作用が不十分であるためOリングと比較し
て漏れが多いのである。
内構成リングの摺接面とリテーナースリーブ(ピストン
体)の外周面との間の摺動摩擦抵抗が大きいので、メー
ティングリングに対するプライマリーリング(シリンダ
ー体)の素早い追従性が損なわれる。また、実際にプラ
イマリーリング(シリンダー体)とリテーナースリーブ
(ピストン体)との間の密封に寄与するのは、プライマ
リーリング(シリンダー体)側の内構成リング106a
であり、他のリングは該内構成リング106aの三つの
スプリット109,…からの漏れを防止する目地材の作
用をなすのであるが、図10の断面における十字状の接
合部での目地作用が不十分であるためOリングと比較し
て漏れが多いのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明が前述
の状況に鑑み、解決しようとするところは、ピストン体
の外周面に軸方向へ摺動可能に密嵌するとともに、ピス
トン体の半径方向外周に位置するシリンダー体の軸方向
と直交する端面に押圧手段によって圧接し、ピストン体
と軸方向へ相対的に変動するシリンダー体間を密封する
ものであって、ピストン体に対する摺動摩擦抵抗を少な
くして軸方向変動を円滑にするとともに、シリンダー体
とピストン体間の密封を良好に行うことが可能なピスト
ンリングを提供する点にある。
の状況に鑑み、解決しようとするところは、ピストン体
の外周面に軸方向へ摺動可能に密嵌するとともに、ピス
トン体の半径方向外周に位置するシリンダー体の軸方向
と直交する端面に押圧手段によって圧接し、ピストン体
と軸方向へ相対的に変動するシリンダー体間を密封する
ものであって、ピストン体に対する摺動摩擦抵抗を少な
くして軸方向変動を円滑にするとともに、シリンダー体
とピストン体間の密封を良好に行うことが可能なピスト
ンリングを提供する点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題解
決のために、ピストン体の外周面に軸方向へ摺動可能に
密嵌するとともに、ピストン体の半径方向外周に位置す
るシリンダー体の軸方向と直交する端面に押圧手段によ
って圧接し、ピストン体と軸方向へ相対的に変動するシ
リンダー体間を密封するピストンリングであって、一ヶ
所にスプリットを形成した複数の構成リングを互いに密
嵌し、外周をガータースプリングで緊迫するとともに、
ピストン体に接触し少なくとも高圧側に位置する構成リ
ングの軸方向外側縁に環状凹部を形成してなるピストン
リングである。
決のために、ピストン体の外周面に軸方向へ摺動可能に
密嵌するとともに、ピストン体の半径方向外周に位置す
るシリンダー体の軸方向と直交する端面に押圧手段によ
って圧接し、ピストン体と軸方向へ相対的に変動するシ
リンダー体間を密封するピストンリングであって、一ヶ
所にスプリットを形成した複数の構成リングを互いに密
嵌し、外周をガータースプリングで緊迫するとともに、
ピストン体に接触し少なくとも高圧側に位置する構成リ
ングの軸方向外側縁に環状凹部を形成してなるピストン
リングである。
【0008】ここで、前記ピストン体に密嵌する一対の
内構成リングを軸方向に並設して互いに密接し、両内構
成リングの外周にわたって一つの外構成リングを密嵌す
るとともに、該外構成リングの外周をガータースプリン
グで緊迫し、ピストン体に接触し高圧側に位置する内構
成リングと低圧側に位置する内構成リングの各軸方向外
側縁に環状凹部を形成してなることが好ましい実施例で
ある。この場合、前記押圧手段側に位置する内構成リン
グと外構成リングの側面に膨張グラファイトシートを添
設し、押圧手段の押圧力を該膨張グラファイトシートを
介して伝達してなるとより好ましい。
内構成リングを軸方向に並設して互いに密接し、両内構
成リングの外周にわたって一つの外構成リングを密嵌す
るとともに、該外構成リングの外周をガータースプリン
グで緊迫し、ピストン体に接触し高圧側に位置する内構
成リングと低圧側に位置する内構成リングの各軸方向外
側縁に環状凹部を形成してなることが好ましい実施例で
ある。この場合、前記押圧手段側に位置する内構成リン
グと外構成リングの側面に膨張グラファイトシートを添
設し、押圧手段の押圧力を該膨張グラファイトシートを
介して伝達してなるとより好ましい。
【0009】また、前記ピストン体に密嵌する内構成リ
ングの外周に外構成リングを密嵌するとともに、内外構
成リング一側の両側端面であって押圧手段側にピストン
体に密嵌する側構成リングを密接し、前記外構成リング
と側構成リングをそれぞれガータースプリングで緊迫
し、ピストン体に接触し低圧側に位置する内構成リング
と高圧側に位置する側構成リングの各軸方向外側縁に環
状凹部を形成してなることも好ましい実施例である。
ングの外周に外構成リングを密嵌するとともに、内外構
成リング一側の両側端面であって押圧手段側にピストン
体に密嵌する側構成リングを密接し、前記外構成リング
と側構成リングをそれぞれガータースプリングで緊迫
し、ピストン体に接触し低圧側に位置する内構成リング
と高圧側に位置する側構成リングの各軸方向外側縁に環
状凹部を形成してなることも好ましい実施例である。
【0010】更に、前記ピストン体に密嵌する一対の内
構成リングを軸方向に並設して互いに密接し、両内構成
リングの外周にわたって一つの外構成リングを密嵌する
とともに、該外構成リングの外周をガータースプリング
で緊迫し、ピストン体に接触し高圧側に位置する内構成
リングの軸方向外側縁に環状凹部を形成するとともに、
低圧側に位置する内構成リングの軸方向外側縁に環状凸
部を形成し、該環状凸部をシリンダー体の端面内周部に
形成した環状切欠部内に遊嵌してなることも好ましい実
施例である。この場合も、前記押圧手段側に位置する内
構成リングと外構成リングの側面に膨張グラファイトシ
ートを添設し、押圧手段の押圧力を該膨張グラファイト
シートを介して伝達してなるとより好ましい。
構成リングを軸方向に並設して互いに密接し、両内構成
リングの外周にわたって一つの外構成リングを密嵌する
とともに、該外構成リングの外周をガータースプリング
で緊迫し、ピストン体に接触し高圧側に位置する内構成
リングの軸方向外側縁に環状凹部を形成するとともに、
低圧側に位置する内構成リングの軸方向外側縁に環状凸
部を形成し、該環状凸部をシリンダー体の端面内周部に
形成した環状切欠部内に遊嵌してなることも好ましい実
施例である。この場合も、前記押圧手段側に位置する内
構成リングと外構成リングの側面に膨張グラファイトシ
ートを添設し、押圧手段の押圧力を該膨張グラファイト
シートを介して伝達してなるとより好ましい。
【0011】そして、各構成リングをカーボンで形成し
てなることがより好ましい。
てなることがより好ましい。
【0012】
【作用】以上の如き内容からなる本発明のピストンリン
グは、各構成リングには一ヶ所のみスプリットが形成さ
れているので、ガータースプリングの緊迫力によって弾
性的に変形する程度の構造的弾性を備え且つ該スプリッ
トを通しての封入流体の漏れを最小限に抑制し、更にピ
ストン体に接触し少なくとも高圧側に位置する構成リン
グの軸方向外側縁に環状凹部を形成したので、該ピスト
ン体の外周面との接触面積が少なくなって軸方向への摺
動摩擦抵抗が小さくなり、もってシリンダー体とピスト
ン体の軸方向への相対的変動を円滑にするのである。
グは、各構成リングには一ヶ所のみスプリットが形成さ
れているので、ガータースプリングの緊迫力によって弾
性的に変形する程度の構造的弾性を備え且つ該スプリッ
トを通しての封入流体の漏れを最小限に抑制し、更にピ
ストン体に接触し少なくとも高圧側に位置する構成リン
グの軸方向外側縁に環状凹部を形成したので、該ピスト
ン体の外周面との接触面積が少なくなって軸方向への摺
動摩擦抵抗が小さくなり、もってシリンダー体とピスト
ン体の軸方向への相対的変動を円滑にするのである。
【0013】更に、ピストン体に密嵌する一対の内構成
リングを軸方向に並設して互いに密接し、両内構成リン
グの外周にわたって一つの外構成リングを密嵌するとと
もに、該外構成リングの外周をガータースプリングで緊
迫し、ピストン体に接触し高圧側に位置する内構成リン
グと低圧側に位置する内構成リングの各軸方向外側縁に
環状凹部を形成してなる構造のもの、あるいはピストン
体に密嵌する内構成リングの外周に外構成リングを密嵌
するとともに、内外構成リング一側の両側端面であって
押圧手段側にピストン体に密嵌する側構成リングを密接
し、前記外構成リングと側構成リングをそれぞれガータ
ースプリングで緊迫し、ピストン体に接触し高圧側に位
置する内構成リングと低圧側に位置する側構成リングの
各軸方向外側縁に環状凹部を形成してなる構造のものと
した場合、各構成リングの断面における接合部がT字状
になり、シリンダー体側に位置する内構成リングに対す
る他の構成リングの目地作用が十分になって、漏れを最
小限に抑制するとともに、ピストン体の外周面との接触
面積が更に少なくなって摺動摩擦抵抗を減少させるので
ある。また、前者の構造のピストンリングは、ガーター
スプリングが一つになるので部品点数が減少する。
リングを軸方向に並設して互いに密接し、両内構成リン
グの外周にわたって一つの外構成リングを密嵌するとと
もに、該外構成リングの外周をガータースプリングで緊
迫し、ピストン体に接触し高圧側に位置する内構成リン
グと低圧側に位置する内構成リングの各軸方向外側縁に
環状凹部を形成してなる構造のもの、あるいはピストン
体に密嵌する内構成リングの外周に外構成リングを密嵌
するとともに、内外構成リング一側の両側端面であって
押圧手段側にピストン体に密嵌する側構成リングを密接
し、前記外構成リングと側構成リングをそれぞれガータ
ースプリングで緊迫し、ピストン体に接触し高圧側に位
置する内構成リングと低圧側に位置する側構成リングの
各軸方向外側縁に環状凹部を形成してなる構造のものと
した場合、各構成リングの断面における接合部がT字状
になり、シリンダー体側に位置する内構成リングに対す
る他の構成リングの目地作用が十分になって、漏れを最
小限に抑制するとともに、ピストン体の外周面との接触
面積が更に少なくなって摺動摩擦抵抗を減少させるので
ある。また、前者の構造のピストンリングは、ガーター
スプリングが一つになるので部品点数が減少する。
【0014】また、前者の構造のピストンリングにおい
て、前記押圧手段側に位置する内構成リングと外構成リ
ングの側面に膨張グラファイトシートを添設し、押圧手
段の押圧力を該膨張グラファイトシートを介して伝達す
ることにより、ピストンリングの端面の歪みを吸収し、
押圧力が内外構成リングに均等に加わるのである。
て、前記押圧手段側に位置する内構成リングと外構成リ
ングの側面に膨張グラファイトシートを添設し、押圧手
段の押圧力を該膨張グラファイトシートを介して伝達す
ることにより、ピストンリングの端面の歪みを吸収し、
押圧力が内外構成リングに均等に加わるのである。
【0015】そして、前記ピストン体に密嵌する一対の
内構成リングを軸方向に並設して互いに密接し、両内構
成リングの外周にわたって一つの外構成リングを密嵌す
るとともに、該外構成リングの外周をガータースプリン
グで緊迫し、ピストン体に接触し高圧側に位置する内構
成リングの軸方向外側縁に環状凹部を形成するととも
に、低圧側に位置する内構成リングの軸方向外側縁に環
状凸部を形成し、該環状凸部をシリンダー体の端面内周
部に形成した環状切欠部内に遊嵌してなるものは、低圧
側に位置する内構成リングとピストン体の外周面との接
触面積が増加して良好なシール性を確保しつつ、環状凸
部はシリンダー体の端面よりも低圧側に位置するバラン
スタイプであるので、接触面圧が減少し、従来のものと
比較して摺動摩擦抵抗は逆に小さくなるのである。
内構成リングを軸方向に並設して互いに密接し、両内構
成リングの外周にわたって一つの外構成リングを密嵌す
るとともに、該外構成リングの外周をガータースプリン
グで緊迫し、ピストン体に接触し高圧側に位置する内構
成リングの軸方向外側縁に環状凹部を形成するととも
に、低圧側に位置する内構成リングの軸方向外側縁に環
状凸部を形成し、該環状凸部をシリンダー体の端面内周
部に形成した環状切欠部内に遊嵌してなるものは、低圧
側に位置する内構成リングとピストン体の外周面との接
触面積が増加して良好なシール性を確保しつつ、環状凸
部はシリンダー体の端面よりも低圧側に位置するバラン
スタイプであるので、接触面圧が減少し、従来のものと
比較して摺動摩擦抵抗は逆に小さくなるのである。
【0016】更に、前記各構成リングをカーボンで形成
することにより、300〜500℃での連続運転が可能
な耐熱性と、−100℃以下の極低温においても素材の
特性が損なわれることがないので良好なシール性を備
え、勿論その間の温度領域においても良好なシール性を
有するのである。
することにより、300〜500℃での連続運転が可能
な耐熱性と、−100℃以下の極低温においても素材の
特性が損なわれることがないので良好なシール性を備
え、勿論その間の温度領域においても良好なシール性を
有するのである。
【0017】
【実施例】次に添付図面に示した実施例に基づき更に本
発明の詳細を説明する。図1〜図3は本発明のピストン
リングの代表的実施例(第一実施例)を示し、図4は第
二実施例を示し、図5は第三実施例を示している。
発明の詳細を説明する。図1〜図3は本発明のピストン
リングの代表的実施例(第一実施例)を示し、図4は第
二実施例を示し、図5は第三実施例を示している。
【0018】本発明のピストンリング1は、ピストン体
2の外周面3に軸方向へ摺動可能に密嵌するとともに、
ピストン体2の半径方向外周に位置するシリンダー体4
の軸方向と直交する端面5に押圧手段6によって圧接
し、ピストン体2と軸方向へ相対的に変動するシリンダ
ー体4間を密封するものであって、一ヶ所にスプリット
7を形成した複数の構成リング8,9,10を互いに密
嵌し、外周をガータースプリング11で緊迫するととも
に、ピストン体2に接触する軸方向内外縁に環状凹部1
2,12を形成してなることを要旨としている。
2の外周面3に軸方向へ摺動可能に密嵌するとともに、
ピストン体2の半径方向外周に位置するシリンダー体4
の軸方向と直交する端面5に押圧手段6によって圧接
し、ピストン体2と軸方向へ相対的に変動するシリンダ
ー体4間を密封するものであって、一ヶ所にスプリット
7を形成した複数の構成リング8,9,10を互いに密
嵌し、外周をガータースプリング11で緊迫するととも
に、ピストン体2に接触する軸方向内外縁に環状凹部1
2,12を形成してなることを要旨としている。
【0019】ここで、前記ピストン体2とシリンダー体
4とは軸方向へ相対的に往復移動するものであり、図3
及び図4に示した実施例は固定したピストン体2に対し
てシリンダー体4が変動するものであり、図5に示した
実施例は固定したシリンダー体4に対してピストン体2
が変動するものである。また、ピストンリング1は、そ
の各構成リング8,9,10をカーボンで形成すると、
高温用若しくは極低温用として使用することが可能であ
るので最も好ましいが、用途によっては他にフッ素樹脂
系(PTFE等)や軟質金属を用いることも可能であ
る。
4とは軸方向へ相対的に往復移動するものであり、図3
及び図4に示した実施例は固定したピストン体2に対し
てシリンダー体4が変動するものであり、図5に示した
実施例は固定したシリンダー体4に対してピストン体2
が変動するものである。また、ピストンリング1は、そ
の各構成リング8,9,10をカーボンで形成すると、
高温用若しくは極低温用として使用することが可能であ
るので最も好ましいが、用途によっては他にフッ素樹脂
系(PTFE等)や軟質金属を用いることも可能であ
る。
【0020】更に詳しくは、第一実施例のピストンリン
グ1は、図1〜図3に示すように、ピストン体2の外周
面3に密嵌する一対の内構成リング8,9を軸方向に並
設して互いに密接し、両内構成リング8,9の外周にわ
たって一つの外構成リング10を密嵌するとともに、該
外構成リング10の外周に形成した環状溝13にガータ
ースプリング11を緊張状態で嵌着し、外構成リング1
0を介して両内構成リング8,9をピストン体2の外周
面3に緊迫するものであり、各構成リング8,9,10
にはそれぞれ一ヶ所にスプリット7,…を形成して構造
的な弾力性を付与したものである。ここで、両内構成リ
ング8,9の軸方向幅の和と外構成リング10の軸方向
幅とを一致させている。更に、一対の両内構成リング
8,9のピストン体2に接触する各外縁に、即ち低圧側
Aに位置する内構成リング8の軸方向外側縁と、高圧側
Bに位置する内構成リング9の軸方向外側縁に、図3に
示すように環状凹部12,12を形成し、ピストン体2
に接触する摺接面14,14の軸方向幅を狭くし、ピス
トン体2に対する摺接摩擦抵抗を減少させている。尚、
前記環状凹部12は、高圧側Bのみに設けることも可能
である。また、両内構成リング8,9は、完全に同一の
形状で良く、その一方を反転させて使用することで、コ
スト低減化を図れる。
グ1は、図1〜図3に示すように、ピストン体2の外周
面3に密嵌する一対の内構成リング8,9を軸方向に並
設して互いに密接し、両内構成リング8,9の外周にわ
たって一つの外構成リング10を密嵌するとともに、該
外構成リング10の外周に形成した環状溝13にガータ
ースプリング11を緊張状態で嵌着し、外構成リング1
0を介して両内構成リング8,9をピストン体2の外周
面3に緊迫するものであり、各構成リング8,9,10
にはそれぞれ一ヶ所にスプリット7,…を形成して構造
的な弾力性を付与したものである。ここで、両内構成リ
ング8,9の軸方向幅の和と外構成リング10の軸方向
幅とを一致させている。更に、一対の両内構成リング
8,9のピストン体2に接触する各外縁に、即ち低圧側
Aに位置する内構成リング8の軸方向外側縁と、高圧側
Bに位置する内構成リング9の軸方向外側縁に、図3に
示すように環状凹部12,12を形成し、ピストン体2
に接触する摺接面14,14の軸方向幅を狭くし、ピス
トン体2に対する摺接摩擦抵抗を減少させている。尚、
前記環状凹部12は、高圧側Bのみに設けることも可能
である。また、両内構成リング8,9は、完全に同一の
形状で良く、その一方を反転させて使用することで、コ
スト低減化を図れる。
【0021】それから、ピストン体2に、内構成リング
8,9及び外構成リング10を、各スプリット7,…の
位置を約120°の回転角度だけずらせて次々に嵌合
し、最後にガータースプリング11で緊迫するのであ
る。この組付状態において、図3に示すように、断面に
おいて各構成リング8,9,10の接合部はT字状とな
り、軸方向内方に位置する内構成リング8と外構成リン
グ10の半径方向シール面15,15は正確に面一とな
ってシリンダー体4の半径方向端面5に密接している。
一方、軸方向外方に位置する内構成リング9と外構成リ
ング10の半径方向側面16,16とは正確に面一に設
定することが好ましいが、多少の寸法誤差があっても押
圧手段6のディスク17との間に膨張グラファイトシー
ト18を介在させることで、その寸法誤差を吸収して、
押圧手段6を構成するコイルばね19の押圧力を略均等
に、内構成リング9を介して内構成リング8と、外構成
リング10に伝達し、前記端面5と各シール面15,1
5との面圧の均衡が図れる。勿論、内構成リング9と外
構成リング10の側面16,16が正確に面一であれ
ば、膨張グラファイトシート18は省略可能である。
8,9及び外構成リング10を、各スプリット7,…の
位置を約120°の回転角度だけずらせて次々に嵌合
し、最後にガータースプリング11で緊迫するのであ
る。この組付状態において、図3に示すように、断面に
おいて各構成リング8,9,10の接合部はT字状とな
り、軸方向内方に位置する内構成リング8と外構成リン
グ10の半径方向シール面15,15は正確に面一とな
ってシリンダー体4の半径方向端面5に密接している。
一方、軸方向外方に位置する内構成リング9と外構成リ
ング10の半径方向側面16,16とは正確に面一に設
定することが好ましいが、多少の寸法誤差があっても押
圧手段6のディスク17との間に膨張グラファイトシー
ト18を介在させることで、その寸法誤差を吸収して、
押圧手段6を構成するコイルばね19の押圧力を略均等
に、内構成リング9を介して内構成リング8と、外構成
リング10に伝達し、前記端面5と各シール面15,1
5との面圧の均衡が図れる。勿論、内構成リング9と外
構成リング10の側面16,16が正確に面一であれ
ば、膨張グラファイトシート18は省略可能である。
【0022】また、図4に示した第二実施例のピストン
リング1は、一ケ所にスプリット7,…を形成した三つ
の構成リングからなり、各構成リングの断面における接
合部がT字状となる基本構成は第一実施例と同じもので
ある。本実施例のピストンリング1は、ピストン体2の
外周面3に密嵌する内構成リング20の外周に外構成リ
ング21を密嵌するとともに、内外構成リング20,2
1一側の両側端面であって押圧手段6のディスク17側
にピストン体2に密嵌する側構成リング22を密接し、
前記外構成リング21と側構成リング22をそれぞれガ
ータースプリング23,23で緊迫してなるものであ
る。ここで、内構成リング20と外構成リング21の軸
方向幅を正確に一致させ、また内構成リング20に外構
成リング21を外嵌した状態の形状と、側構成リング2
2の形状を反対称となしている。更に、前記同様に内構
成リング20と側構成リング22のピストン体2に接触
する各外縁に、即ち低圧側Aに位置する構成リング20
の軸方向外側縁と、高圧側Bに位置する側構成リング2
2の軸方向外側縁に、図4に示すように環状凹部24,
24を形成し、ピストン体2に接触する摺接面25,2
5の軸方向幅を狭くし、ピストン体2に対する摺接摩擦
抵抗を減少させている。そして、軸方向内方(低圧側
A)に位置する内構成リング20と外構成リング21の
半径方向シール面26,26は正確に面一となってシリ
ンダー体4の半径方向端面5に密接している。一方、軸
方向外方(高圧側B)に位置する側構成リング22の半
径方向側面27は、押圧手段6のディスク17で圧接さ
れている。尚、前記側面27とディスク17との間に膨
張グラファイトシート18を介在させて、コイルばね1
9による押圧力を側面27の全面に均等に作用させるこ
とも可能であるが、本実施例の場合には特に膨張グラフ
ァイトシート18を用いる必要はない。
リング1は、一ケ所にスプリット7,…を形成した三つ
の構成リングからなり、各構成リングの断面における接
合部がT字状となる基本構成は第一実施例と同じもので
ある。本実施例のピストンリング1は、ピストン体2の
外周面3に密嵌する内構成リング20の外周に外構成リ
ング21を密嵌するとともに、内外構成リング20,2
1一側の両側端面であって押圧手段6のディスク17側
にピストン体2に密嵌する側構成リング22を密接し、
前記外構成リング21と側構成リング22をそれぞれガ
ータースプリング23,23で緊迫してなるものであ
る。ここで、内構成リング20と外構成リング21の軸
方向幅を正確に一致させ、また内構成リング20に外構
成リング21を外嵌した状態の形状と、側構成リング2
2の形状を反対称となしている。更に、前記同様に内構
成リング20と側構成リング22のピストン体2に接触
する各外縁に、即ち低圧側Aに位置する構成リング20
の軸方向外側縁と、高圧側Bに位置する側構成リング2
2の軸方向外側縁に、図4に示すように環状凹部24,
24を形成し、ピストン体2に接触する摺接面25,2
5の軸方向幅を狭くし、ピストン体2に対する摺接摩擦
抵抗を減少させている。そして、軸方向内方(低圧側
A)に位置する内構成リング20と外構成リング21の
半径方向シール面26,26は正確に面一となってシリ
ンダー体4の半径方向端面5に密接している。一方、軸
方向外方(高圧側B)に位置する側構成リング22の半
径方向側面27は、押圧手段6のディスク17で圧接さ
れている。尚、前記側面27とディスク17との間に膨
張グラファイトシート18を介在させて、コイルばね1
9による押圧力を側面27の全面に均等に作用させるこ
とも可能であるが、本実施例の場合には特に膨張グラフ
ァイトシート18を用いる必要はない。
【0023】更に、図5に示した第三実施例のピストン
リング1は、基本的構造は図3に示した第一実施例のも
のと同じであるが、ピストン体2に接触し高圧側に位置
する内構成リング9の軸方向外側縁に環状凹部12を形
成するとともに、低圧側に位置する内構成リング8の軸
方向外側縁に環状凸部12aを形成し、該環状凸部12
aをシリンダー体4の端面5内周部に形成した環状切欠
部5a内に遊嵌した構造のものである。また、押圧手段
6は、シリンダー体4に固定された保持部材4aに取付
けられ、ピストンリング1はシリンダー体4と保持部材
4aの間の環状シール空間内に位置し、押圧手段6によ
ってシリンダー体4の端面5に圧接されている。他の構
成は、図3に示した第一実施例と同様であるので、同一
構成には同一符号を付してその説明は省略する。
リング1は、基本的構造は図3に示した第一実施例のも
のと同じであるが、ピストン体2に接触し高圧側に位置
する内構成リング9の軸方向外側縁に環状凹部12を形
成するとともに、低圧側に位置する内構成リング8の軸
方向外側縁に環状凸部12aを形成し、該環状凸部12
aをシリンダー体4の端面5内周部に形成した環状切欠
部5a内に遊嵌した構造のものである。また、押圧手段
6は、シリンダー体4に固定された保持部材4aに取付
けられ、ピストンリング1はシリンダー体4と保持部材
4aの間の環状シール空間内に位置し、押圧手段6によ
ってシリンダー体4の端面5に圧接されている。他の構
成は、図3に示した第一実施例と同様であるので、同一
構成には同一符号を付してその説明は省略する。
【0024】本実施例のピストンリング1の組付状態に
おける圧力分布を図6に示している。図示したように、
ピストンリング1には、端面5と高圧側Bの環状凹部1
2の半径方向壁面間に、該端面5に平行に圧力Pが作用
し、ピストン体2の外周面3とピストンリング1の摺接
面14,14との間の接触面圧は、高圧側Bの圧力Pか
ら低圧側Aの所定圧力へ略直線的に減少している。従っ
て、低圧側Aの内構成リング8に設けた環状凸部12a
によって摺接面14の接触面積は増加するが、ピストン
体2の外周面3に対する接触面圧は低くなるので摺動摩
擦抵抗及び摺接面14の摩耗は減少するのである。尚、
前述のようにガータースプリング11で外周を緊迫せ
ず、軸方向外側縁に環状凸部12aを有する前記内構成
リング8を単体として用いたバランスタイプのピストン
リング1でも、ある程度の漏れを許容すれば使用するこ
とが可能である。
おける圧力分布を図6に示している。図示したように、
ピストンリング1には、端面5と高圧側Bの環状凹部1
2の半径方向壁面間に、該端面5に平行に圧力Pが作用
し、ピストン体2の外周面3とピストンリング1の摺接
面14,14との間の接触面圧は、高圧側Bの圧力Pか
ら低圧側Aの所定圧力へ略直線的に減少している。従っ
て、低圧側Aの内構成リング8に設けた環状凸部12a
によって摺接面14の接触面積は増加するが、ピストン
体2の外周面3に対する接触面圧は低くなるので摺動摩
擦抵抗及び摺接面14の摩耗は減少するのである。尚、
前述のようにガータースプリング11で外周を緊迫せ
ず、軸方向外側縁に環状凸部12aを有する前記内構成
リング8を単体として用いたバランスタイプのピストン
リング1でも、ある程度の漏れを許容すれば使用するこ
とが可能である。
【0025】次に、本発明のピストンリング1の代表的
な使用例を、第一実施例のピストンリング1を二次シー
ルとして採用した高温のガスシール用非接触メカニカル
シールに基づいて説明するが、液体シール用でも同様で
ある。
な使用例を、第一実施例のピストンリング1を二次シー
ルとして採用した高温のガスシール用非接触メカニカル
シールに基づいて説明するが、液体シール用でも同様で
ある。
【0026】図7は非接触メカニカルシールMの全体構
造を示し、流体機器の密封容器であるケーシング28
と、該ケーシング28の開放端を貫通する回転軸29と
の間に設けている。ここで、図中Aは大気圧(低圧)
側、Bはプロセス(高圧)側を示している。
造を示し、流体機器の密封容器であるケーシング28
と、該ケーシング28の開放端を貫通する回転軸29と
の間に設けている。ここで、図中Aは大気圧(低圧)
側、Bはプロセス(高圧)側を示している。
【0027】本実施例の非接触メカニカルシールMは、
前記ケーシング28にシールハウジング30、リテーナ
ー31を順次ボルト締めして形成したシール空間内に、
前記回転軸29に密封固定したメーティングリング32
と、前記リテーナー31に固定しシール空間内に突出さ
せたリテーナースリーブ(ピストン体)2に密封装着し
たプライマリーリング(シリンダー体)4を配し、該メ
ーティングリング32とプライマリーリング4の互いの
シール面33,34を対接させ、そしてプライマリーリ
ング4はリテーナー31とリテーナースリーブ2間に非
回転且つ軸方向可動となしてリテーナースリーブ2に密
封するとともに、リテーナー31で保持された押圧手段
6にて各シール面33,34が接近する方向に付勢して
いる。ここで、前記押圧手段6は、リテーナー31とリ
テーナースリーブ2間に配したホルダー35で支持され
た複数のコイルばね19,…とその軸方向内方に配した
リング状のディスク17とから構成されている。そし
て、前記ディスク17とプライマリーリング4の軸方向
と直交する端面5間に、リテーナースリーブ2に摺動可
能に密嵌したカーボン製のピストンリング1を介在させ
て、プライマリーリング4とリテーナースリーブ2間を
密封している。
前記ケーシング28にシールハウジング30、リテーナ
ー31を順次ボルト締めして形成したシール空間内に、
前記回転軸29に密封固定したメーティングリング32
と、前記リテーナー31に固定しシール空間内に突出さ
せたリテーナースリーブ(ピストン体)2に密封装着し
たプライマリーリング(シリンダー体)4を配し、該メ
ーティングリング32とプライマリーリング4の互いの
シール面33,34を対接させ、そしてプライマリーリ
ング4はリテーナー31とリテーナースリーブ2間に非
回転且つ軸方向可動となしてリテーナースリーブ2に密
封するとともに、リテーナー31で保持された押圧手段
6にて各シール面33,34が接近する方向に付勢して
いる。ここで、前記押圧手段6は、リテーナー31とリ
テーナースリーブ2間に配したホルダー35で支持され
た複数のコイルばね19,…とその軸方向内方に配した
リング状のディスク17とから構成されている。そし
て、前記ディスク17とプライマリーリング4の軸方向
と直交する端面5間に、リテーナースリーブ2に摺動可
能に密嵌したカーボン製のピストンリング1を介在させ
て、プライマリーリング4とリテーナースリーブ2間を
密封している。
【0028】そして、図8に示す如く、前記メーティン
グリング32のシール面33には、その外周縁を始端と
して内方へ延び、回転方向Rに対して前進角を有する螺
旋溝36を円周方向に一定間隔毎に多数設けている。そ
れにより、プロセスガスの存在下でメーティングリング
32がプライマリーリング4に対して回転(回転方向
R)することにより、螺旋溝36によってシール面3
3,34間に半径方向中心へ向かう動圧を発生させてプ
ロセスガスを圧送し、両シール面33,34間に微少ギ
ャップを形成するとともに、プロセス側の圧力よりも高
いシール圧を形成して密封するのである。一方、図示し
ないが、前記プライマリーリング4のシール面34にも
同様な螺旋溝37を形成し、この螺旋溝37は相対的回
転方向に対して前進角を有するものであっても、後進角
を有するものであっても良く、前進角を有する場合には
前記螺旋溝36と同じ作用をなし、後進角を有する場合
には前記螺旋溝36によって圧送されたプロセスガスを
一部逆流させて、漏れを少なくする作用をなすのであ
る。尚、本実施例では、前記メーティングリング32の
素材はタングステンカーバイドであり、プライマリーリ
ング4の素材はカーボンである。
グリング32のシール面33には、その外周縁を始端と
して内方へ延び、回転方向Rに対して前進角を有する螺
旋溝36を円周方向に一定間隔毎に多数設けている。そ
れにより、プロセスガスの存在下でメーティングリング
32がプライマリーリング4に対して回転(回転方向
R)することにより、螺旋溝36によってシール面3
3,34間に半径方向中心へ向かう動圧を発生させてプ
ロセスガスを圧送し、両シール面33,34間に微少ギ
ャップを形成するとともに、プロセス側の圧力よりも高
いシール圧を形成して密封するのである。一方、図示し
ないが、前記プライマリーリング4のシール面34にも
同様な螺旋溝37を形成し、この螺旋溝37は相対的回
転方向に対して前進角を有するものであっても、後進角
を有するものであっても良く、前進角を有する場合には
前記螺旋溝36と同じ作用をなし、後進角を有する場合
には前記螺旋溝36によって圧送されたプロセスガスを
一部逆流させて、漏れを少なくする作用をなすのであ
る。尚、本実施例では、前記メーティングリング32の
素材はタングステンカーバイドであり、プライマリーリ
ング4の素材はカーボンである。
【0029】前記メーティングリング32の回転軸29
への固定については、先ず回転軸29に外挿固定したア
センブリスリーブ38に密嵌したドライブカラー39を
ボルト締めし、該ドライブカラー39にその内方側、即
ちシール空間内に位置し、アセンブリスリーブ38に外
嵌したシャフトスリーブ40をボルトで軸方向に締付け
て固定し、更にシャフトスリーブ40にその内方側に位
置し、アセンブリスリーブ38に外嵌したロッキングス
リーブ41をボルトで軸方向に締付けて固定すると同時
に、前記シャフトスリーブ40に設けた環状段部42に
トレランスリング43を介在させて外嵌したメーティン
グリング32を、該環状段部42の半径方向壁面とロッ
キングスリーブ41のフランジ44とで挾持して固定す
るのである。尚、前記アセンブリスリーブ38は、複数
の非接触メカニカルシールMを軸方向へ配列してタンデ
ムタイプの軸封装置を構成するために使用するものであ
り、単数の場合にはアセンブリスリーブ38を省略して
前述の各部材を直接回転軸29に取付けるのである。
への固定については、先ず回転軸29に外挿固定したア
センブリスリーブ38に密嵌したドライブカラー39を
ボルト締めし、該ドライブカラー39にその内方側、即
ちシール空間内に位置し、アセンブリスリーブ38に外
嵌したシャフトスリーブ40をボルトで軸方向に締付け
て固定し、更にシャフトスリーブ40にその内方側に位
置し、アセンブリスリーブ38に外嵌したロッキングス
リーブ41をボルトで軸方向に締付けて固定すると同時
に、前記シャフトスリーブ40に設けた環状段部42に
トレランスリング43を介在させて外嵌したメーティン
グリング32を、該環状段部42の半径方向壁面とロッ
キングスリーブ41のフランジ44とで挾持して固定す
るのである。尚、前記アセンブリスリーブ38は、複数
の非接触メカニカルシールMを軸方向へ配列してタンデ
ムタイプの軸封装置を構成するために使用するものであ
り、単数の場合にはアセンブリスリーブ38を省略して
前述の各部材を直接回転軸29に取付けるのである。
【0030】そして、アセンブリスリーブ38とシャフ
トスリーブ40との密封は、前記ドライブカラー39の
内方側にシャフトスリーブ40に沿って延設した筒状の
押圧部45に、シャフトスリーブ40の外方側であって
アセンブリスリーブ38に沿って形成した環状空間部4
6を外嵌し、押圧部45の先端で環状空間部46内に密
嵌したグラファイト製の台形状ガスケット47を圧縮
し、該ガスケット47をシャフトスリーブ40の環状空
間部46の壁面とアセンブリスリーブ38の外周面に密
着させて行っている。また、メーティングリング32と
シャフトスリーブ40との密封は、前記シャフトスリー
ブ40の環状段部42の半径方向壁面に形成した環状の
シール溝にグラファイト製のガスケット48を嵌着して
おき、ロッキングスリーブ41をシャフトスリーブ40
に固定する締結力を利用して該ガスケット48をメーテ
ィングリング32に圧接することにより行っている。ま
た、前記ロッキングスリーブ41とメーティングリング
32を回転に対して一体化するために、ロッキングスリ
ーブ41のフランジ44に突設したピン49をメーティ
ングリング32に埋設している。
トスリーブ40との密封は、前記ドライブカラー39の
内方側にシャフトスリーブ40に沿って延設した筒状の
押圧部45に、シャフトスリーブ40の外方側であって
アセンブリスリーブ38に沿って形成した環状空間部4
6を外嵌し、押圧部45の先端で環状空間部46内に密
嵌したグラファイト製の台形状ガスケット47を圧縮
し、該ガスケット47をシャフトスリーブ40の環状空
間部46の壁面とアセンブリスリーブ38の外周面に密
着させて行っている。また、メーティングリング32と
シャフトスリーブ40との密封は、前記シャフトスリー
ブ40の環状段部42の半径方向壁面に形成した環状の
シール溝にグラファイト製のガスケット48を嵌着して
おき、ロッキングスリーブ41をシャフトスリーブ40
に固定する締結力を利用して該ガスケット48をメーテ
ィングリング32に圧接することにより行っている。ま
た、前記ロッキングスリーブ41とメーティングリング
32を回転に対して一体化するために、ロッキングスリ
ーブ41のフランジ44に突設したピン49をメーティ
ングリング32に埋設している。
【0031】また、ケーシング28とシールハウジング
30との密封は、両部材の接合面にグラファイト製のガ
スケット50を介在させて行い、シールハウジング30
とリテーナー31との密封は、両部材の接合面にグラフ
ァイト製のガスケット51を介在させて行い、更にリテ
ーナー31とリテーナースリーブ2は、半径方向にトレ
ランスリングを介して調心され、熱膨張差による同心ず
れを防止するとともに、その密封は、前記同様に両部材
の接合面にグラファイト製のガスケット52を介在させ
て行っている。
30との密封は、両部材の接合面にグラファイト製のガ
スケット50を介在させて行い、シールハウジング30
とリテーナー31との密封は、両部材の接合面にグラフ
ァイト製のガスケット51を介在させて行い、更にリテ
ーナー31とリテーナースリーブ2は、半径方向にトレ
ランスリングを介して調心され、熱膨張差による同心ず
れを防止するとともに、その密封は、前記同様に両部材
の接合面にグラファイト製のガスケット52を介在させ
て行っている。
【0032】次に、プライマリーリング4の組付構造に
ついて説明すれば、該プライマリーリング4のバランス
直径部を前記リテーナースリーブ2の外周面に軸方向移
動可能に外嵌するとともに、外周に突設した回転規制部
53をリテーナー31の内周面に軸方向に向けて形成し
たスプライン溝54に軸方向移動可能に嵌挿して、該プ
ライマリーリング4の非回転状態を維持するのである。
ここで、前記プライマリーリング4とリテーナースリー
ブ2との間には、メーティングリング32に対するプラ
イマリーリング4の素早い追従性を確保するために、微
少間隙を設けることが好ましい。
ついて説明すれば、該プライマリーリング4のバランス
直径部を前記リテーナースリーブ2の外周面に軸方向移
動可能に外嵌するとともに、外周に突設した回転規制部
53をリテーナー31の内周面に軸方向に向けて形成し
たスプライン溝54に軸方向移動可能に嵌挿して、該プ
ライマリーリング4の非回転状態を維持するのである。
ここで、前記プライマリーリング4とリテーナースリー
ブ2との間には、メーティングリング32に対するプラ
イマリーリング4の素早い追従性を確保するために、微
少間隙を設けることが好ましい。
【0033】最後に、このようなピストンリング1を採
用した場合におけるプロセスガスの密封作用について簡
単に説明する。先ず、図3及び図5に示した構造のもの
は、プライマリーリング4側に位置する内構成リング8
のスプリット7を、内構成リング9の半径方向接合面
と、外構成リング10の軸方向内周接合面とで塞いで密
封し、密封作用に関しては内構成リング9と外構成リン
グ10があたかも目地の作用をなすのである。また、図
4に示した構造のものは、前記同様にプライマリーリン
グ4側に位置する内構成リング20のスプリット7を、
外構成リング21の軸方向内周接合面と、側構成リング
22の半径方向接合面とで塞いで密封するのである。
用した場合におけるプロセスガスの密封作用について簡
単に説明する。先ず、図3及び図5に示した構造のもの
は、プライマリーリング4側に位置する内構成リング8
のスプリット7を、内構成リング9の半径方向接合面
と、外構成リング10の軸方向内周接合面とで塞いで密
封し、密封作用に関しては内構成リング9と外構成リン
グ10があたかも目地の作用をなすのである。また、図
4に示した構造のものは、前記同様にプライマリーリン
グ4側に位置する内構成リング20のスプリット7を、
外構成リング21の軸方向内周接合面と、側構成リング
22の半径方向接合面とで塞いで密封するのである。
【0034】
【発明の効果】以上にしてなる本発明のピストンリング
によれば、以下に示すような効果を奏するのである。
によれば、以下に示すような効果を奏するのである。
【0035】本発明のピストンリングによれば、各構成
リングには一ヶ所のみスプリットが形成されているの
で、ガータースプリングの緊迫力によって弾性的に変形
する程度の構造的弾性を備え且つ該スプリットを通して
の封入流体の漏れを最小限に抑制することができ、更に
ピストン体の外周面に接触する軸方向内外縁に環状凹部
を形成したので、該ピストン体の外周面との接触面積が
少なくなって軸方向への摺動摩擦抵抗を小さくすること
ができ、もってシリンダー体の軸方向変動を阻害するこ
とがない。
リングには一ヶ所のみスプリットが形成されているの
で、ガータースプリングの緊迫力によって弾性的に変形
する程度の構造的弾性を備え且つ該スプリットを通して
の封入流体の漏れを最小限に抑制することができ、更に
ピストン体の外周面に接触する軸方向内外縁に環状凹部
を形成したので、該ピストン体の外周面との接触面積が
少なくなって軸方向への摺動摩擦抵抗を小さくすること
ができ、もってシリンダー体の軸方向変動を阻害するこ
とがない。
【0036】請求項1によれば、断面における各構成リ
ングの接合部がT字状となって、前述の一ヶ所のスプリ
ットの効果に加えて、構造的なシール性を有するので、
プロセス流体の漏れを最小限に抑制できるとともに、ガ
ータースプリングが一つで足りるので、部品点数が減少
してコスト低減化を図れるのである。
ングの接合部がT字状となって、前述の一ヶ所のスプリ
ットの効果に加えて、構造的なシール性を有するので、
プロセス流体の漏れを最小限に抑制できるとともに、ガ
ータースプリングが一つで足りるので、部品点数が減少
してコスト低減化を図れるのである。
【0037】請求項2によれば、前記同様に断面におけ
る各構成リングの接合部がT字状となって、前述の一ヶ
所のスプリットの効果に加えて、構造的なシール性を有
するので、プロセス流体の漏れを最小限に抑制できる。
る各構成リングの接合部がT字状となって、前述の一ヶ
所のスプリットの効果に加えて、構造的なシール性を有
するので、プロセス流体の漏れを最小限に抑制できる。
【0038】請求項3によれば、低圧側に位置する内構
成リングとピストン体の外周面との接触面積が増加して
良好なシール性を確保できるとともに、環状凸部はシリ
ンダー体の端面よりも低圧側に位置するバランスタイプ
であるので、ピストン体の外周面との接触面圧が減少
し、従来のものと比較して摺動摩擦抵抗及び摩耗を小さ
くすることができる。
成リングとピストン体の外周面との接触面積が増加して
良好なシール性を確保できるとともに、環状凸部はシリ
ンダー体の端面よりも低圧側に位置するバランスタイプ
であるので、ピストン体の外周面との接触面圧が減少
し、従来のものと比較して摺動摩擦抵抗及び摩耗を小さ
くすることができる。
【0039】請求項4によれば、300〜500℃の高
温での連続運転が可能な耐熱性と、−100℃以下の極
低温においても素材の特性が損なわれることがないので
良好なシール性を備え、使用温度幅を格段に広げること
ができるのである。
温での連続運転が可能な耐熱性と、−100℃以下の極
低温においても素材の特性が損なわれることがないので
良好なシール性を備え、使用温度幅を格段に広げること
ができるのである。
【0040】請求項5によれば、請求項3記載の構造の
ピストンリングにおいて、前記押圧手段側に位置する内
構成リングと外構成リングの側面に膨張グラファイトシ
ートを添設し、押圧手段の押圧力を該膨張グラファイト
シートを介して伝達することにより、ピストンリングの
端面の歪みを吸収し、押圧力を内外構成リングに均等に
加えることができる。
ピストンリングにおいて、前記押圧手段側に位置する内
構成リングと外構成リングの側面に膨張グラファイトシ
ートを添設し、押圧手段の押圧力を該膨張グラファイト
シートを介して伝達することにより、ピストンリングの
端面の歪みを吸収し、押圧力を内外構成リングに均等に
加えることができる。
【図1】本発明の第一実施例のピストンリングの分解斜
視図である。
視図である。
【図2】同じくピストンリングの組立てた状態の側面図
である。
である。
【図3】同じくピストンリングを組付けた状態の簡略断
面図である。
面図である。
【図4】第二実施例のピストンリングを組付けた状態の
簡略断面図である。
簡略断面図である。
【図5】第三実施例のピストンリングを組付けた状態の
簡略断面図である。
簡略断面図である。
【図6】同じく圧力分布を表した簡略断面図である。
【図7】非接触メカニカルシールを回転軸とケーシング
間に装着した状態の要部断面図である。
間に装着した状態の要部断面図である。
【図8】メーティングリングのシール面に形成した螺旋
溝のパターンの一例を示す側面図である。
溝のパターンの一例を示す側面図である。
【図9】従来のピストンリングの組立てた状態の側面図
である。
である。
【図10】同じくピストンリングを組付けた状態の簡略
断面図である。
断面図である。
M 非接触メカニカルシール 1 ピストンリング 2 ピストン体(リテーナースリーブ) 3 外周面 4 シリンダー体(プライマリーリング) 4a 保持部材 5 端面 5a 環状切欠部 6 押圧手段 7 スプリット 8 内構成リング 9 内構成リング 10 外構成リング 11 ガータースプリング 12 環状凹部 12a 環状凸部 13 環状溝 14 摺接面 15 シール面 16 側面 17 ディスク 18 膨張グラファイトシート 19 コイルばね 20 内構成リング 21 外構成リング 22 側構成リング 23 ガータースプリング 24 環状凹部 25 摺接面 26 シール面 27 側面 28 ケーシング 29 回転軸 30 シールハウジング 31 リテーナー 32 メーティングリング 33,34 シール面 35 ホルダー 36,37 螺旋溝 38 アセンブリスリーブ 39 ドライブカラー 40 シャフトスリーブ 41 ロッキングスリーブ 42 環状段部 43 トレランスリング 44 フランジ 45 押圧部 46 環状空間部 47,48,50,51,52 ガスケット 49 ピン 53 回転規制部 54 スプライン溝
Claims (5)
- 【請求項1】 ピストン体の外周面に軸方向へ摺動可能
に密嵌するとともに、ピストン体の半径方向外周に位置
するシリンダー体の軸方向と直交する端面に押圧手段に
よって圧接し、ピストン体と軸方向へ相対的に変動する
シリンダー体間を密封するピストンリングであって、前
記ピストン体に密嵌する一ヶ所にスプリットを形成した
一対の内構成リングを軸方向に並設して互いに密接し、
両内構成リングの外周にわたって一ヶ所にスプリットを
形成した一つの外構成リングを密嵌するとともに、該外
構成リングの外周をガータースプリングで緊迫し、ピス
トン体に接触し高圧側に位置する内構成リングと低圧側
に位置する内構成リングのピストン体側に面する各軸方
向外側縁に環状凹部を形成してなることを特徴とするピ
ストンリング。 - 【請求項2】 ピストン体の外周面に軸方向へ摺動可能
に密嵌するとともに、ピストン体の半径方向外周に位置
するシリンダー体の軸方向と直交する端面に押圧手段に
よって圧接し、ピストン体と軸方向へ相対的に変動する
シリンダー体間を密封するピストンリングであって、前
記ピストン体に密嵌する一ヶ所にスプリットを形成した
内構成リングの外周に一ヶ所にスプリットを形成した外
構成リングを密嵌するとともに、内外構成リング一側の
両側端面であって押圧手段側にピストン体に密嵌する一
ヶ所にスプリットを形成した側構成リングを密接し、前
記外構成リングと側構成リングをそれぞれガータースプ
リングで緊迫し、ピストン体に接触し高圧側に位置する
内構成リングと低圧側に位置する側構成リングのピスト
ン体側に面する各軸方向外側縁に環状凹部を形成してな
ることを特徴とするピストンリング。 - 【請求項3】 ピストン体の外周面に軸方向へ摺動可能
に密嵌するとともに、ピストン体の半径方向外周に位置
するシリンダー体の軸方向と直交する端面に押圧手段に
よって圧接し、ピストン体と軸方向へ相対的に変動する
シリンダー体間を密封するピストンリングであって、前
記ピストン体に密嵌する一ヶ所にスプリットを形成した
一対の内構成リングを軸方向に並設して互いに密接し、
両内構成リングの外周にわたって一ヶ所にスプリットを
形成した一つの外構成リングを密嵌するとともに、該外
構成リングの外周をガータースプリングで緊迫し、ピス
トン体に接触し高圧側に位置する内構成リングのピスト
ン体側に面する軸方向外側縁に環状凹部を形成するとと
もに、低圧側に位置する内構成リングのピストン体側に
面する軸方向外側縁に環状凸部を形成し、該環状凸部を
シリンダー体の端面内周部に形成した環状切欠部内に遊
嵌してなることを特徴とするピストンリング。 - 【請求項4】 前記各構成リングをカーボンで形成して
なる請求項1〜3の何れか1項に記載のピストンリン
グ。 - 【請求項5】 前記押圧手段側に位置する内構成リング
と外構成リングの側面に膨張グラファイトシートを添設
し、押圧手段の押圧力を該膨張グラファイトシートを介
して伝達してなる請求項1又は3記載のピストンリン
グ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6048369A JP2780632B2 (ja) | 1994-03-18 | 1994-03-18 | ピストンリング |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6048369A JP2780632B2 (ja) | 1994-03-18 | 1994-03-18 | ピストンリング |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07259997A JPH07259997A (ja) | 1995-10-13 |
JP2780632B2 true JP2780632B2 (ja) | 1998-07-30 |
Family
ID=12801430
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6048369A Expired - Fee Related JP2780632B2 (ja) | 1994-03-18 | 1994-03-18 | ピストンリング |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2780632B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP4616962B2 (ja) * | 2000-04-10 | 2011-01-19 | イーグル工業株式会社 | シール装置 |
JP5290619B2 (ja) * | 2008-05-09 | 2013-09-18 | パスカルエンジニアリング株式会社 | ガススプリング |
KR102002562B1 (ko) * | 2012-11-28 | 2019-07-22 | 한화파워시스템 주식회사 | 가스 실 어셈블리 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3017471U (ja) * | 1994-08-18 | 1995-10-31 | 李 炳武 | 安全フェンス |
-
1994
- 1994-03-18 JP JP6048369A patent/JP2780632B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07259997A (ja) | 1995-10-13 |
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