JP2779818B2 - カラーcrtのコンバーゼンス測定装置 - Google Patents

カラーcrtのコンバーゼンス測定装置

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JP2779818B2
JP2779818B2 JP63334926A JP33492688A JP2779818B2 JP 2779818 B2 JP2779818 B2 JP 2779818B2 JP 63334926 A JP63334926 A JP 63334926A JP 33492688 A JP33492688 A JP 33492688A JP 2779818 B2 JP2779818 B2 JP 2779818B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はカラーCRTのR(Red)、G(Green)及びB
(Blue)の3電子ビームの集中状態であるコンバーゼン
スを測定する装置に関する。
〔従来の技術〕
カラーCRT(以下、C・CRTという)の製造工程におい
ては、R、G及びBの3本の電子ビームをC・CRT管面
上の1点に集中させるコンバーゼンス調整が行われる。
コンバーゼンス調整の評価はミスコンバーゼンス量で行
われるので、従来からコンバーゼンス量を測定する装置
が開発されている。例えば、特開昭59-74780号公報に開
示された装置では、先ず、C・CRT全面にR,G,Bの各螢光
体を同時に発光させた全面白色パターンを表示させ、該
白色パターンを色分離フィルタを切り換えて各色毎のパ
ターンに分離して撮像することによって、R,G,Bの各螢
光体位置を特定し、その螢光体位置を記憶する。次に、
C・CRTにR,G,Bの各螢光体の発光重心位置が本来一致し
ているはずの測定パターンを同時に発光させ、この測定
パターンを色分離フィルタなしで撮像して螢光体の発光
位置の集合として、測定パターンの位置情報を得る。次
に、前記記憶されているR,G,Bの各螢光体位置と前記測
定パターンの発光位置とを比較することによって、各色
毎の測定パターンを得る。そして、この各色毎の測定パ
ターンの発光重心位置を算出して、そのずれ量であるミ
スコンバーゼンス量を求めている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、上記測定装置では、螢光体の位置の特定の
ために3回、測定パターンの位置情報の取り込みのため
に1回の合計4回の撮像工程が必要となり、測定に時間
がかかる欠点がある。また、撮像装置とは別に色分離フ
ィルタ切換装置を要し、装置全体が大型となるととも
に、前記色分離フィルタの機械的な切換操作が必要なた
め、保守などの点にも問題があった。
上記課題を解決するために色分離フィルタを内蔵した
カラー撮像素子を用いることにより、外部に要した前記
色分離フィルタ切換装置を省き、一回の撮像工程だけで
コンバーゼンス測定を行う方法が考えられる。しかし、
以下の点で問題がある。
C・CRT上に塗布された螢光体の分光放射特性は広い
波長領域範囲に亘っており、また、カラー撮像素子に用
いられる色分離フィルタの分光透過率特性も広い波長領
域に亘っている。第2図はC・CRTのR,G,Bの各螢光体が
発光した時の相対分光放射特性を示し、Rλ、Gλ、B
λはそれぞれ赤、緑、青(以下、C・CRT側の色につい
ては大文字のR,G,Bで表わすこととする)の螢光体の分
光放射周波数を示している。また、第3図はカラー撮像
素子の画素の分光感度を示し、rλ,gλ,bλはそれぞれ
赤、緑、青(以下、カラー装置素子側の色については小
文字のr,g,bで表わすこととする)の各画素の受光感度
を示している。例えば、第2図によりBの螢光体は約40
0nmから約540nmの波長範囲で発光している。また、第3
図によりBの発光色を受光するための色分離フィルタは
400〜540nmの波長範囲をカバーし、その範囲の光を大部
分透過するので、該色分離フィルタを有する画素(以
下、bの画素という。他の色についても同じ表現をす
る)でBの螢光体の発光色を発光すると、大きな信号が
得られる。
一方、gの画素の色分離フィルタは約450nm以上の波
長の光を透過するので、gの画素にもBの螢光体の発光
色に対して450〜540nmの範囲の光の分だけ、信号が表わ
れる。また、rの画素の色分離フィルタはgの画素の色
分離フィルタと同様に450nm以上の波長の光を透過する
が、450nm〜540nmの波長領域ではgの画素の色分離フィ
ルタより透過量が少ないので、rの画素にはBの螢光体
の発光色に対してgの画素よりも小さい信号が表われ
る。
以上のようにカラー撮像素子には、ある色の螢光体の
発光について、r,g,bの各画素に出力が表われるので、
R、G、Bの螢光体が同時に発光する白色測定パターン
の測定では、r,g,bの各画素に表われる信号がどの色の
螢光体の発光よるものかを特定することが困難となり、
単にカラー撮像素子を用いただけでは正確なミスコンバ
ーゼンス量を求めることは出来ない。
本発明は上記課題に鑑みて成されたものであって、カ
ラー撮像素子を用いて1回だけの測定パターンの撮像に
よって正確なコンバーゼンス測定を行うカラーCRTのコ
ンバーゼンス測定装置を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明は、カラーCRT上
に白色測定パターンを表示させるパターン表示手段と、
該白色測定パターンを撮像するカラー撮像手段と、該カ
ラー撮像手段の画素の各画素における受光信号を記憶す
る記憶手段と、上記カラー撮像手段の各画素ごとに、そ
の画素の受光信号及び近傍の画素の受光信号に基づいて
その画素の位置における各色の強度に関する信号の相互
の比を演算する第1の演算手段と、該第1の演算手段に
より演算された各色の強度に関する信号の相互の比を所
定の閾値と比較することにより、上記カラー撮像手段の
各画素ごとに、その画素が上記カラーCRTのいずれの色
の螢光体の発光を受光しているかを判別する判別手段
と、該判別手段の判別結果に基づいて上記カラー撮像手
段の受光信号から上記カラーCRTのミスコンバーゼンス
量を演算する第2の演算手段とを備えたものである。
〔作用〕
上記のように構成されたカラーCRTのコンバーゼンス
測定装置においては、カラーCRTに表示された白色測定
パターンをカラー撮像装置で1回撮像し、各色の画素の
受光信号が各画素位置に対応した番地に記憶される。次
に、上記カラー撮像手段の各画素ごとに、その画素の受
光信号と近傍の画素の受光信号とに基づいて、その画素
の位置における各色の強度に関する信号の相互の比が算
出され、この比を所定の閾値と比較することにより、そ
の画素が上記カラーCRTのいずれの色の螢光体の発光を
受光しているかが判別される。そして、この判別結果よ
り上記白色測定パターンの画像が赤、青、緑の各色のパ
ターンに分離され、各色のパターンのそれぞれの発光中
心が算出され、その相対的なずれ量がミスコンバーゼン
ス量として算出される。
〔実施例〕
第1図(a)は本発明にかかるカラーCRTのコンバー
ゼンス測定装置の一実施例の全体構成図を示している。
また、同図(b)は同図(a)のカラー撮像装置2の詳
細図を示している。同図(a)(b)において、1は測
定対象であるC・CRTである。2はカラー撮像装置であ
って、C・CRT1上の特定領域を結像光学系11および光学
フィルタ14(後述する)を介してカラー撮像素子12によ
り撮像する。カラー撮像素子12の内部にはr,g,bの各色
分離フィルタを備えた画素があり、各色ごとに増幅器13
を介してアナログ信号を出力する。
3a,3b,3cはカラー撮像素子12からのアナログ信号を各
色ごとにデジタル信号に変換するA/D変換器である。4a,
4b,4cは前記デジタル信号をそれぞれ記憶する記憶部で
ある。5aは記憶部4a,4b,4cに記憶された信号を用いて、
C・CRT1上の発光がいずれの色の螢光体によるかを判別
する判別部である。
5bは判別部5aによって判別されたR,G,Bの各色ごとの
螢光体の発光像からミスコンバーゼンス量を算出する演
算部である。6は算出されたミスコンバーゼンス量など
を表示する表示部である。
また、7は測定パターン信号を発生するパターンジェ
ネレータであり、該パターンジェネレータ7で発生した
測定パターン信号は駆動部8を介してC・CRT1に表示さ
れる。
次に、第2図〜第6図を用いて、本実施例の動作につ
いて説明する。
先ず、パターンジェネレータ7は白色測定パターン信
号を出力する。駆動部8はこの信号に基づいてR,G,Bの
3本の電子ビームを同時に駆動させることによって、C
・CRT1に白色測定パターンを表示させる。測定パターン
として微小円の集合であるポルカドットパターンをC・
CRT1に表示させた例を第4図(a)に示す。以下、一例
として、このパターンによりコンバーゼンス測定を行う
方法を示す。
測定領域として、例えば、第4図(a)のXの領域を
選ぶと、該領域XではC・CRT1のコンバーゼンス調整が
まだ行われていないため、第4図(b)に示すようにR,
G,Bの電子ビームによる螢光体の発光像は一致していな
い。
第4図(b)のYの部分を拡大したものを第5図
(a)に示し、詳しく説明する。同図において、実線で
示す小円はR,G,Bの螢光体を示している。また、点線で
示す円はR,G,Bの各電子ビームの照射領域を示してい
る。R,G,Bの螢光体はそれぞれ規則正しく配列されてお
り、R,G,Bの各電子ビームの照射領域の大きさは各螢光
体の大きさよりはるかに大きくなっている。このため、
電子ビームの照射像は同図に示すようにR,G,Bの発光し
た螢光体の集合として得られる。
次に、カラー撮像素子12として、単板式カラーCCDイ
メージセンサを用いて第5図(a)のZの領域を撮像し
た場合を第5図(b)に示す。同図において、r,g,bの
各矩形の配列はそれぞれr,g,bの画素を示し、実線で示
す円は領域Zに含まれるBの螢光体を示している。r,g,
bの各画素の大きさは1個の螢光体の大きさよりはるか
に小さいので、螢光体の発光像はr,g,bの順に等間隔で
ストライプ状に並んだ画素の出力信号の集合として得ら
れる。
前記r,g,bの各画素から出力されるアナログ信号はA/D
変換器3a,3b,3cによって、デジタル信号にそれぞれ変換
された後、記憶部4a,4b,4cにそれぞれ記憶される。な
お、各画素毎の色信号は、カラー撮像素子12中の各画素
の位置に対応した特定の番地にそれぞれ記憶される。
ところで、上述したように螢光体の分光放射特性と色
分離フィルタの分光透過率特性のために、カラー撮像素
子12の出力信号にはある色の電子ビームによる螢光体の
発光像に基づいた信号のほかに別の色の電子ビームによ
る螢光体の発光像に基づく信号が第4図(c)に示すよ
うに混入している。このことは記憶されている信号につ
いても同じである。そこで、別の色の電子ビームによる
螢光体の発光像に基づく信号を判別部5aによって排除し
ている。例えば、上記の判別方法として以下のものが考
えられる。
まず、各発光色ごとの画素の出力のピーク値を一致さ
せるように正規化を行う。すなわち、r,g,bの各画素の
出力から最大信号を示す画素の色とその最大値を調べ、
他の色の信号の最大値がその最大信号と等しくなるよう
に正規化を行う。次に、第5図(b)に示すようにr,g,
bの各画素は同一の位置にはないので、等価的に同一位
置で得られた信号となるような処理を行う。すなわち、
隣り合うr,g,bの3の画素を1組とし、その組の各画素
の信号が近似的に同一位置で得られたものとみなすか、
あるいは近傍に位置する同一色の画素の信号から補間計
算を行い、特定位置での信号を算出するかなどの処理を
行う。
第6図は隣り合うr,g,bの3個の画素を1組として画
素の配列を分割したものである。同図において、例え
ば、第n番目の組に属するr,g,bの各画素の信号をrn,
gn,bnとし、中央のgの画素位置を第n組を代表する位
置とすると、該代表位置でのrおよびbの画素の信号は
近傍にある同一色の画素信号から以下に示す補間計算に
よって求められる。各画素は等間隔で並んでいるので、
前記代表位置でのr,bの画素の信号rn′,bn′は、 rn′=(2rnrn+1 )/3 bn′=(bn-1+2bn)/3 となる。
第7図に撮像領域中でBの螢光体の発光のみを受光し
ている部分の画素の信号を示す。同図に示すようにr,g,
bの各画素に信号が表われ、上記補間計算を行うと、仮
想的に様々な位置でのr,g,bの各出力が同図の一点鎖線r
B、gB、bBに示すように得られる。
次に、上記処理をした後、同一位置での出力とみなさ
れた各色の信号を比較することによって、任意の位置で
の画素信号がいずれの色の螢光体の発光によるかを判別
する。第1表にその判別方法を示す。同表では、補間計
算によって同一の位置での信号を計算したものを比較す
る2種類の例(項目1,2)と、すぐ近くにある画素を同
一位置とみなしたときの信号を比較する3種類の例(項
目3〜5)を示す。項目1では、上述のように第n組の
位置をgの画素の位置で代表し、該代表位置でのrおよ
びbの信号は補間計算して算出したものを使用してい
る。項目2では、調べようとする発光色毎に対応する画
素の位置を基準にして補間計算したものを使用してい
る。また項目3、4ではすぐ近くにある画素が同じ位置
にあったとみなして直接比較した例であり、項目5は項
目3、4を組み合わせた例である。
なお、カラー撮像素子12として3板式のものを用いた
場合、r,g,bの各画素の位置合わせが充分なされていれ
ば、上記の補間計算は不要となり、同一位置に対応する
r,g,bの各画素を直接比較すれば良い。
次に、第8図に第1表の項目1に示す判別方法を用い
た判別処理のフローチャートを示す。項目1では、上述
のようにgの画素の位置を基準として、該基準位置にお
けるgの画素信号gnと、補間計算より求めたrおよびb
の画素信号rn′,bn′とを用いている。
判別を開始すると、先ずrn′<gnとrn′<bnとにつ
いてどちらか1つでも条件が満たされているかどうかの
判断を行う(ステップS1)。どちらの条件も満たされな
い場合は、nの位置ではRの螢光体が発光していると決
定され、判別を終わる。一方、どちらか1つでも条件が
満たされた場合は、Rの螢光体が発光しているのではな
いと決定し、ステップS2に進む。
ステップS2ではgn<rn′とgn<bn′とについてどちら
か1つでも条件が満たされているかどうかの判断を行
う。どちらの条件も満たされない場合は、nの位置では
Gの螢光体が発光していると決定され、判別を終わる。
一方、どちらか1つでも条件が満たされた場合は、Gの
螢光体が発光しているのではないと決定し、ステップS3
に進む。
ステップS3では、bn′<rn′とbn′<gnとについてど
ちらか1つでも条件が満たされているかどうかの判断を
行う。どちらの条件も満たされない場合は、nの位置で
はBの螢光体が発光していると決定され、判別を終わ
る。一方、どちらか1つでも条件が満たされた場合はn
の位置では螢光体は発光していないと決定し、判別を終
了する。
以上説明したように、カラー撮像素子12上の各画素の
位置で、その位置における画像がいずれの色の螢光体の
発光像を受けているか、あるいは発光像が存在していな
いかが判別される。
すなわち、第4図(d)に示すように、各発光色につ
いての発光像が独立して得られる。そして、R,G,Bのそ
れぞれの発光像の発光重心位置からミスコンバーゼンス
量を算出し、表示部6に表示する。
第9図は、上述のミスコンバーゼンス量を算出し、表
示部6に表示するフローチャートを示したものである。
同フローチャートを説明すると、先ず、カラー撮像素子
12により、測定パターンに対する各発光色毎の信号が記
憶部4a,4b,4cに取り込まれる(ステップS11)。続い
て、これら各発光色の信号は、互いに相対比較するため
にピーク値を一致させるように正規化される(ステップ
S12)。更に、相対比較を同一の位置で行うために上述
の補間処理が施され(ステップS13)、該補間処理の結
果を利用して、例えば、第8図に示すフローチャートに
沿って、各螢光体の色判別が行われる(ステップ
S14)。なお、色判別の方法は、第1表の項目2〜5の
判別方法を利用して行うことも出来る。
この色判別は全ての画素についての処理が終了するま
で行われ(ステップS15)、各発光色の判別が終了する
と、各色の発光像から各色毎にその重心位置が計算され
るとともに該重心位置からミスコンバーゼンス量が算出
され(ステップS16,S17)、表示部6で表示される(ス
テップS18)。
ところで、上記の色判別方法はカラー撮像素子12が備
える各色分離フィルタによって、ある色の画素の出力が
隣接する他の2色の画素の出力よりも大きくなるという
事を前提としているものである。例えば、第5図(b)
に示すようなC・CRT1のBの螢光体を撮像する場合で
は、カラー撮像素子12のr,g,bの各画素のうち、bの画
素の出力が隣接するrおよびgの画素の出力よりも大き
くなるという事を前提としている。
一方、C・CRT1の種類に第2図に示す分光放射特性を
有するRGBタイプのほかに、例えば、特にコンピュータ
等で利用されるRGLBタイプやRGWタイプのものがある。R
GLBタイプとはBの螢光体に代えてBとGの螢光体を混
合させたものであり、RGWタイプとはBの螢光体に代え
てR、G、及びBの螢光体を混合させたものである。こ
のため、RGLBタイプやRGWタイプではC・CRT1の白色の
色の調整具合によっては、上述の前提が成り立たない場
合が考えられる。また、上記前提が成り立つ場合でも、
例えば、LBの螢光体を撮像する際にgの画素の出力も大
きく得られること、及び第5図(b)においてBの螢光
体の発光エリアの境界に位置する画素、例えば、bの画
素b1〜b3画素では、その画素の一部でしか受光されず、
低レベルの出力しか得られないために上記のように単に
3色の画素の出力の大きさを比較するのみでは色判別エ
ラーを生じる可能性がある。
次に、上記方法の不具合点を改善した本発明による実
施例に係る色判別方法を説明する。
この方法ではカラー撮像素子12の3色の画素で得られ
た出力の各比を求め、これらを比較することによって色
判別を行うものである。
さて、強度kR,kG,kBの電子ビームにより発光されたR,
G,Bの各螢光体の発光像を撮像した時のカラー撮像素子1
2のr,g,bの各画素の出力、(rR,gR,bR)、(rG,gG,
bG)、(rB,gB,bB)は、 として表される。なお、r,g,bの各画素出力の添字R,G,B
は螢光体の発光色を示し、例えば、rRはRの螢光体の発
光像をrの画素で受光した場合の出力、gRはRの螢光体
の発光像をgの画素で受光した場合の出力を表わすもの
である。
上記において、C・CRT1の発光した螢光体の分光放
射特性及びカラー撮像素子12の分光感度は電子ビームの
各入力強度kR,kG,kBに依存せず、一定である。従って、
C・CRT1の特性が定まれば、r,g,bの各画素の出力は、 のように求められる。なお、ここに、 である。
すなわち、隣接する画素の組(r,g,b)について考え
ると、各組のr,g,bの各画素が受けるC・CRT1の螢光体
の発光像はほとんど1色であると考えられるので、各組
のr,g,bの各画素の出力は上記式で示されるいずれか
の式で表わされる。そこで、例えば、Gの螢光体につい
て考えると、上記式より画素の出力比は gG/rG=gG′/rG′ gG/bG=gG′/bG′ となり、Gの電子ビームの入力強度kGに依存すること
なく一定となる。R、Bの螢光体についても同様な関係
が成立する。
上記の関係を第10図(a)(b)に示す。第10図
(a)(b)はC・CRT1の各螢光体の発光色について、
1組のr,g,bの画素が受光する出力を示したのである。
なお、同図において、(A)、(B)、(C)の各横軸
および各縦軸はカラー撮像素子12の各画素の出力レベル
を示している。また、例えば、(rR、gR)はRの螢光体
の同一発光像を受光したrの画素の出力とgの画素の出
力との組を示している。
第10図(b)は、電子ビームの強度に対する実際のr,
g,bの各画素の出力を表わしたもので、(A)はgの画
素とrの画素との関係を、(B)はgの画素とbの画素
との関係を、(C)はbの画素とrの画素との関係を示
している。同図中、LRG、LBG、LRBは画素出力の特性を
峻別する分離直線を示し、その勾配をkRG、kBG、kRB
する。同図より実際の測定においては、カラー撮像素子
12のr,g,bの各画素は異なった場所の像を撮像している
ことから、各螢光体の輝度分布や境界の影響を受け、あ
る程度の広がりを有する。
第10図(a)は同図(b)の実際の画素出力から、そ
の特性に応じた一定の勾配を有する直線を求めたもので
ある。
第10図(b)より、カラー撮像素子12の各画素間の出
力比r/g、g/b、b/rと上記勾配kRG、kBG、kRBとの大小を
それぞれ比較することにより、各電子ビームの強度に影
響されることなく、いずれの螢光体の発光像による出力
かを判別することができる。第2表にその判別方法を示
す。
第11図は上記色判別のためのフローチャートを示し、
第9図のステップS14の手順に相当するものである。な
お、この色判別の処理に入る前に、r,g,bの各画素で得
られた出力信号は必要に応じて補間処理が施される(第
9図、ステップS13)。
以下、このフローチャートについて第2表を参照しつ
つ説明する。
先ず、ステップS21において、出力比r/gが勾配kRG
り大きいか、及び出力比r/bが勾配kRBより大きいかがそ
れぞれ比較される。ともに出力比の方が大きい場合(ス
テップS21でYES)のみ、その位置ではRが発光している
と決定する。これに対し、出力比の方がともに小さいか
あるいはいずれか一方が小さい場合にはRの発光ではな
いと決定し、ステップS22に進む。
ステップS22においては、出力比r/gが勾配kRGより小
さいか、及び出力比b/gが勾配kBGより小さいかがそれぞ
れ比較される。ともに出力比の方が小さい場合(ステッ
プS22でYES)のみ、その位置ではGが発光していると決
定する。これに対し、出力比の方がともに大きいかある
いはいずれか一方が大きい場合にはGの発光ではないと
決定し、ステップS23に進む。
ステップS23においては、出力比b/gが勾配kBGより大
きいか、及び出力比r/bが勾配kRBより小さいかがそれぞ
れ比較される。ここで、両条件が満たされている場合
(ステップS23でYES)のみ、その位置ではGが発光して
いると決定する。これに対し、どちらか1つでも条件が
満たされていない場合にはいずれの螢光体も発光してい
ないと判断して色判別を終了する。なお、r,g,bの各画
素の出力は前記第1表に示す種々の補間計算を行って求
めたものでも良い。
上述の色判別方法によれば、電子ビームの強度kR
kG、kBの影響が除去できるため、C・CRT1の白色の色調
整に影響されずに螢光体の色を判別することが可能とな
る。また、螢光体の分光放射特性に合わせて適当な分離
直線を選択することにより、分離エラーを最小に押える
ことが出来る。
上述したように、C・CRT1の螢光体の分光放射特性及
びカラー撮像素子12の色分離フィルタの分光透過率特性
によって、r,g,bの各画素にはそれぞれ受光している色
とは異なる色の螢光体の発光色が混入するが、該混入色
の強度を小さくすることができれば、第10図(a)、
(b)における各特性直線間の開き具合がより大きくな
り、色判別エラーをより減少させることが出来る。
上記第10図(a)、(b)における各特性直線間の開
き具合をより大きくする1手段として、混入色の波長部
分を除去するフィルタをカラー撮像素子12の前面に配設
する。すなわち、特に混入色のレベルが相対的に除去で
きる。所定の帯域幅を有する帯域除去フィルタ14を第1
図(b)のように設ける。
第12図(a)、(b)は前記式における出力gG,bG,
gB,bBを分光的にみた場合の特性図で、同図(a)は通
常のRBGタイプのカラーCRTの例、同図(b)はRGLBタイ
プのカラーCRTの例を示している。図中、例えば、bB
Bの発光体の発光色をbの画素で受光した場合の出力を
示し、gGはBの発光体の発光色をgの画素で受光した場
合の出力を示している。
混入成分は出力bG、gBとして得られるが、特に同図
(b)のRGLBタイプのカラーCRTではgの画素における
Bの混入成分が大きい。
第13図は上記第12図(a)の特性を示すカラーCRT
に、例えば、40nmの帯域除去フィルタ14を、その中心波
長450nmから550nm間で順次移行させて得られた混入成分
の除去状態、すなわちgG,bG,gB/bBの出力比の変化を示
したものである。図中、kG、kBはともにフィルタ14がな
い場合における勾配を表わした直線である。
同図において、出力比gG/bGを表わす曲線上、直線kG
より上になる範囲ではgGがbGに比して大きくなり、この
出力比を表わす直線はよりg軸側に寄る(第10図(A)
(B))。同様に、出力比gB/bBを表わす曲線上、直線
kBより下になる範囲ではbBがgBに比して大きくなり、こ
の出力比を表わす直線はよりb軸側に寄る(第10図
(A)(B))。従って、上記両直線がいずれも軸側に
寄るように、すなわち出力比gG/bGが直線kGより上にな
る範囲で、かつ出力比gB/bBが直線kBより下になる範囲
を満足する波長を中心波長とした帯域除去フィルタ14を
撮像素子12の前面に配設すれば、第10図におけるr,g,b
の各画素の出力比を表わす直線間の開きがより大きくな
る。この結果、色分離が容易となり、色判別のエラーが
軽減される。
以上説明した色判別の方法は、カラー撮像素子12の測
定領域全体について、各画素毎に色判別処理を行うもの
である。次に、C・CRT1のR,G,Bの各螢光体発光部の配
置情報等を利用する本発明の一実施例による色判別方法
について説明する。
カラーCRTのR,G,Bの各螢光体発光部の形状、サイズに
はいくつかのタイプがあるが、タイプが定まれば、形
状、サイズ、配色が特定される。また、隣接する発光部
の間には螢光体が塗布されていない領域が存在する。
本実施例の色判別方法は、要約すれば、先ず螢光体の
像を受光している画素の内1つを検出し、次に、その画
素に隣接している画素に対し、信号出力のある画素を走
査して1つの発光部の像を検出する。そして、その結果
と螢光体発光部の分布情報とから隣接する同一色の発光
部の位置を計算し、求められた位置の画素に対して上記
動作を繰り返す。この結果、各色の発光像が求まり、こ
れよりミスコンバーゼンス量が算出される。
以下、この色判別方法について説明する。
測定に際して、予め被測定カラーCRTの螢光体発光部
のタイプ、色の配列順序、ピッチ等の情報を判別部5aも
しくは他の記憶部に取り込む。第14図はドットタイプの
螢光体を用いたC・CRT1の螢光体の分布の一例を示すも
ので、横軸方向にR,G,Bの順で、縦軸方向には同一色の
螢光体が一列おきに配列されている。螢光体以外の領域
は電子ビームが照射されても発光しない部分である。同
図において、P1は縦方向の同一色の画素ピッチ、P2は横
方向の同一色の画素ピッチである。
第15図は、記憶部4a,4b,4cに記憶された測定パターン
の発光像の一部を示すものである。図中、数値はある色
の発光部に対する画素の出力の大きさを0〜9の10段階
で表わしたものであり、「*」は他の色の発光部に対す
る画素位置を示すものである。また、発光部の1つは線
分で囲まれており、その上下位置及び左右位置はBU
BD、BL、BRで表わしている。発光部の特定の点、例え
ば、その発光部に対する画素の出力の最大値を有する位
置を発光点として表わす。また、縦軸方向にP1′、横軸
方向にP2′の両距離は発光部の輝度重心位置(後述す
る)から隣接する同一色の発光部までの距離を画素数で
示すものである。
カラー撮像素子12によって受光された測定パターンの
発光像は記憶部4a,4b,4cに取り込まれ、その後判別部5a
により色判別が開始される。
先ず、記憶部4a,4b,4cに記憶された記憶信号を走査し
て発光部の1つを見つける。発光部であるかどうかは、
ある画素の出力信号レベルが予め定められたレベル以上
であるかどうかにより決定される。第16図は、ある色に
ついての隣接する3つの螢光体発光部における画素の出
力状態を示したものである。図中、Dは発光部の走査方
向の寸法を示す。同図に示すように、発光部検出レベル
はカラー撮像素子12の暗出力レベルの最大値Sよりも高
めに設定されている。これにより、暗出力のバラツキ、
螢光体発光部の境界の影響及び測定パターンの境界の影
響を受けることなく、完全に発光している螢光体の発光
点の検出が可能になる。
発光点は次のようにして決定される。すなわち、先
ず、測定パターンの大体の位置を求め、次に第14図に示
すピッチP1に対応する画素数P1′で上記測定パターン内
で選択された特定の領域、例えば、ライン15〜24を走査
し、画素出力が上記発光部検出レベル(第16図)、例え
ば、3以上の最初の画素を検出する。例えば、ライン及
びコラムの小さい方からライン毎に走査した場合、コラ
ム23、ライン21の画素が検出される。また、発光点検出
の他の方法として、上記領域を一旦走査して、その中で
最大の信号を有する画素を最初の発光点とするようにし
ても良い。このようにすれば、分離しようとする色を特
定してその発光点を見つけることができる可能性が高く
なり、また上述したような境界の影響が除去できる。
次に、検出した発光部がいずれの色の螢光体によるも
のかを判別する。この判別には前述した方法が用いられ
る。すなわち、発光部に対する画素とそれに隣接する他
の2色の画素の信号から直接もしくは補間処理を施した
後にレベルを比較し、もしくは各色の出力比を比較し
て、当該検出部が何色の螢光体によるものかを判別す
る。この処理は一定レベル以上の画素出力に対して行わ
れるので、発光像の境界に位置する画素の低レベル信号
は無視され、誤判別が解消される。また、最初に検出し
た発光部に対して、その内部の画素の数点において、上
記の色判別を行い、最も多く判別された色、ないしはあ
る割合以上で判別された色をもって、その発光部の色と
決定する。なお、別の色判別方法として、同一色の発光
部毎に各発光部内の画素の1組でもって色判別を行い、
その結果最も多く判別された色をもってその発光体の色
とするような処理をすれば、色判別エラーはより軽減さ
れる。
このようにして、目的の色の発光部の1点が検出され
たら、次に、その画素に隣接している画素を走査してい
き、出力のある画素を検出する。第15図においては、コ
ラム23、ライン21の画素を起点として、先ず同一ライン
上で当該起点に連続する画素であって、その信号が0で
ない画素を走査によって検出する。これにより、左右の
境界が確定したら、ラインを変えて前回のライン上の検
出画素に連続する画素について走査し、その信号が0で
ない画素を検出する。以上の走査を繰り返すことによ
り、第15図に示す実線で囲んだ1つの発光部の全体像が
得られる。
この走査の過程で、発光像の輝度及び輝度モーメント
を画素毎に算出し、これらを1つの発光部の全体に亘っ
て積算すれば、螢光体のドット毎の輝度及び輝度モーメ
ントが得られ、これによりこのドットの発光重心位置が
算出される。
また、第15図に示すように、走査の過程で上下、左右
の境界位置BU、BD、BL、BRを検出しておけば、このドッ
トの発光部の中心位置がほぼ推定できる。
この輝度重心位置もしくは中心位置と発光部の配置情
報から、近傍の螢光体の位置を算出する。第15図の例で
は、最初の発光部の中心位置は、その境界位置より、コ
ラム23.5、ライン21.5となる。この位置情報と前記画素
数P1′とから同一色の発光部の計算位置としてコラム2
3.5、ライン31.5が求まる。また、第14図に示すドット
ピッチ情報P2に対応する画素数P2′を用いて横軸の発光
部の計算位置として、コラム33.5、ライン26.5が求ま
る。
次に、新たに求めた発光部の位置の近傍の画素に対し
て走査を行い、所定レベル以上の信号を有する画素を検
出して、この発光部の全体像を抽出する。
この全体像から求まる中心位置が、例えば、測定用の
ヘッドがC・CRT1に対して傾いて固定されているため
に、前記計算位置からずれている場合は、次のようにし
てその修正をすることができる。すなわち、このずれ量
を求めて、以後このずれ量を加味した修正値で位置計算
を行う。この方式によれば、隣接する発光部の位置の予
想がより正確に行える。また、他の方法として、新たに
求めた発光部の中心を新たな起点として、それに隣接す
る次の発光部の位置を計算するようにすれば、ずれ分が
積算されないし、また傾きの影響も軽減される。
以上の操作を繰り返し実行することにより、他の色の
混入を排除したままで、求める色の測定パターンの全体
像が得られる。そして、1つの色についての操作が終了
すると、他の色についての各測定パターンの全体像を抽
出する。なお、螢光体の配列情報から、他の色の螢光体
の色は特定できるので、場合によっては色判別は特にせ
ずに他の色についての各測定パターンの全体像を抽出す
ることも可能である。そして、このように求めた各色の
測定パターンの全体像から各々の発光重心位置を算出す
ると共にミスコンバーゼンス量を算出する。
第17図は上記した色判別処理の手順を示したフローチ
ャートである。
先ず、ステップS31において、被測定C・CRT1の特
性、すなわち螢光体の配置に関するデータを入力する。
この後に、実際にカラー撮像素子12による測定パターン
の撮像が行われ、測定パターンの検出が行われる(ステ
ップS32、S33)。このパターン位置の検出は、ミスコン
バーゼンス量を計算するのに必要とされる測定領域を設
定するもので、測定パターンに基づいて多少広めにカラ
ー撮像素子12の画素のエリアが決定される。設定された
測定領域外の画素は走査せずに、迅速な処理を図る。
次に、カラー撮像素子12の所定の上記測定領域中の画
素位置から走査を開始し、最初の発光点を検出する(ス
テップS34)。この発光点およびその近傍の他の色の画
素の各出力を用いて、当該発光部の発光色を判別する
(ステップS35)。最初の色判別なので(ステップS36
YES)、ステップS37に進み、この発光部の全体像を抽出
して中心位置を求める。そして、この中心位置と発光部
のピッチ及び色配列のデータから、次の同一色の発光部
の位置を計算する(ステップS38)。その計算された発
光部位置の画素について信号の有無を検出し、発光部の
抽出及び信号を求める。この処理はステップS33で求め
たパターン位置に対して定められた測定領域内全ての同
一色の発光部について終了するまで繰り返し行われる
(ステップS39でYES)。最初の色の発光部について処理
が終了すると(ステップS39でNO)、次の色についての
処理が開始される(ステップS40でYES)。
次の色の処理も最初と同様、発光点の検出からスター
トし、続いてステップS35〜ステップS40の処理が行われ
る。このように各色毎に色判別をすることにより、判別
エラーの発生を軽減する。
同様に、最後の色の処理についても、ステップS34
ステップS40の処理が行われる。
このようにして、全発光部について、色判別が終了す
ると(ステップS40でNO)、ステップS41で後述する平均
処理が実行され、ノイズを除去した後、前述したように
ミスコンバーゼンス量の計算及びその表示が行われる
(ステップS42、S43)。
この方法によれば、発光部の境界近辺の急激な輝度低
下に影響されないため、色判別エラーが排除できる。ま
た、画素データの取り込み及び演算処理回数が少ないの
で、処理時間が短縮でき、測定の応答性能が改善され
る。
更に、色判別の過程で、カラー撮像素子12によるパタ
ーンの取り込みが正常に成されているかどうかを容易に
判断できる。
すなわち、この判別方法によれば、前記したように、
予め入力されたピッチや色配列の情報から、判別処理に
よって得られる螢光体の位置等の正当性がチェック出来
る。例えば、前記の処理過程で得られる発光部の境界位
置のデータから発光部の大きさが検出できるが、これが
予め入力された諸データから想定できる大きさの最大値
を越えるような場合、あるいは想定できる大きさに対応
する位置を越えても境界が検出できない場合には、画素
に取り込まれた信号は不当とみなすようにする。そし
て、この不当な信号が検出された場合は、エラーメッセ
ージを表示し、また必要に応じてノイズ補正量を変更す
るなどして判別処理を再度実行する。
かかるチェック機能により、例えば、カラー撮像素子
12として固体撮像素子を用いた場合に、各画素間の暗出
力のバラツキが、いわゆる固定パターンノイズとなって
出力信号中に残っても、それによる影響を受けない。ま
た、各画素の暗出力は温度に対して敏感で、ある温度に
対して補正を加えて出力信号中から除去しても、動作温
度が変わると最早正常な補正が出来なくなり、特に、補
正不足となる場合、本来出力が現われるはずのない発光
部の周辺からも信号が現われても誤処理が阻止できる。
更に、測定環境に起因して生ずる漏光や螢光体発光部の
光がフェース・プレート等で反射し、その反射光が螢光
体塗布面で散乱して発生するフレアーにより撮像領域全
面や発光部近傍の未発光部に出力が現われても誤処理が
阻止できる。
以上説明した色分離方法は、カラー撮像素子12のr,g,
bの各画素の出力が何色の螢光体の発光色によるものか
を判別するものであるが、カラー撮像素子12の画素の出
力中には上記測定パターンによる信号以外に、上述した
ように測定環境に起因する漏光、発光部周辺のフレア
ー、撮像素子固有の暗出力ノイズ及びA/D変換器までの
信号処理系で発生するノイズ等が混入しており、このま
まで判別処理すると測定結果に大きな誤差を生ずるおそ
れがある。
以下では、かかるノイズの影響を除去する2種類の方
法について説明する。
第1の方法は、いわゆる固定ノイズの影響を除去する
方法である。
第16図において、寸法Dは発光部に対する画素のう
ち、信号が存在する部分を示すもので、この範囲の外側
にはノイズの存在により、同図のように低レベルの出力
が現われる。
先ず、光の入力のない部分に対して、そのノイズとみ
なせる信号が0になるように補正する方法について述べ
る。
測定開始前に、測定パターンを照射しない状態で、カ
ラー撮像素子12の画素出力を取り出し、記憶部4a,4b,4c
に記憶する。次に、上記記憶内容から補正量を求める。
すなわち、例えば、上記操作を数回繰り返し、各画素毎
にその出力の最大値を求め、その値を別の記憶部に記憶
するようにする。また、別の方法としては、各色毎に記
憶部4a,4b,4cを走査し、その最大値を求め、それを補正
量とする方法も考えられる。このようにして求めた補正
量と測定時の各画素の信号とを比較し、画素の信号が補
正量以下であれば、その記憶内容を0に変更する。
なお、発光部近傍に上記フレアーが発生する場合に
は、測定時における判別処理の過程で発光部毎にフレア
ーを検出して補正する。これにより、フレアーに対して
も、充分に補正が可能となる。すなわち、判別処理の過
程で、取り込み信号に不当性が検出された場合、上記の
補正量にある値だけ加算した補正量を作成し、この補正
量で補正した信号に対して再度判別処理を実行し、係る
処理を上記不当性が検出されなくなるまで繰り返し行
う。この繰り返し処理の過程で、上記補正量の補正が、
発光が検出された発光部の近傍だけの場合には、フレア
ーに起因するノイズとみなす。一方、測定パターン外に
おいても補正量の補正をしなければならない場合には、
光入力のない部分に対する前記補正量が正しくないと判
定する。この場合には補正量を再度求めるようにする。
次に、発光部の範囲に対して、補正を行う。
この範囲では、ノイズは各画素の信号に重畳する。こ
の場合の補正量としては前記補正量(例えば、前記と同
様な操作で各画素毎にその出力の平均値を求めて別の記
憶部に記憶したもの)をそのまま使うか、あるいは前記
補正量に各色毎に記憶部4a,4b,4cを走査し、その全ての
信号について求めた平均値を加えたものを使ってもよ
い。そして、このようにして得られた補正量を画素の信
号から差し引いてその画素の信号とする。第16図では、
未発光部に対する補正量として全画素の暗出力の最大値
Sをとり、発光部の補正量として全画素の暗出力の平均
値Tをとった場合の例を示す。すなわち、同図におい
て、画素Piの出力は暗出力の最大値Sより小さいため未
発光部とみなし、その出力を0として処理する。一方、
画素Pjの出力は暗出力の最大値Sより大きいため発光部
とみなし、その出力から暗出力平均値Tを差し引いたbj
をその出力として処理する。
第18図は上記ノイズ補正のためのフローチャートであ
る。
ステップS51において、画素信号と暗出力最大値Sと
の大小が比較される。画素信号の方が小さければ(ステ
ップS51でNO)、ノイズとみなして、当該画素信号を0
に変更する(ステップS52)。一方、画素信号の方が大
きければ、その信号から暗出力最大値Sを差し引いた値
が当該画素の新たな信号として取り込まれる(ステップ
S53)。
次に、第2の方法である、いわゆる不規則に発生する
(ランダム)ノイズの影響を軽減する加算平均処理方法
について説明する。
係るランダムノイズは各画素の信号出力のバラツキと
なって現われ、測定結果の繰り返し誤差の原因となる。
特に、後述のカラーCRT内のノイズの影響が大きい場
合、ミスコンバーゼンス量の測定値と目視評価との間に
大きな差が出る可能性がある。
ランダムノイズに起因するS/Nの限界はノイズの重畳
した信号を積分することによって、積分時間の平方根に
比例する割合で改善される。この方法においては、カラ
ー撮像素子12により、そのフレーム周波数でサンプリン
グされたものとして得られる画像信号を福数回加算平均
することで、同様の効果を得んとするものである。
このためには、画像信号のための記憶部4a,4b,4cとは
別個に各色毎に加算平均のための記憶部を設け、カラー
撮像素子12の新たなフレーム出力によって、画像信号の
ための記憶部4a,4b,4cの信号が更新された時、その信号
と加算平均のための記憶部の信号とを加算平均するよう
にする。
上記の方法は、画像毎に平均処理を行うものである
が、この代わりに、先ず1回の撮像毎に画像信号のため
の記憶部4a,4b,4cの信号に対し前記の色判別処理をして
発光部毎ないしは測定パターン全体の重心位置を求め、
それらのデータに対して平均処理をすることも考えられ
る。こうすれば、上記の平均のための記憶部が必要なく
なり、また演算処理に要する時間も短くて済む。
更に、上記において、平均処理の方法としては、加算
回数分のフレーム出力毎に加算平均し、出力する方法以
外に加算回数分の記憶部を持たせて、いわゆる移動平均
する方法もある。この方法によれば、各フレーム出力毎
にそれまでの加算回数分のフレーム出力に対する平均処
理の結果が得られる。上記のごとき加算平均処理を行う
ことにより、ランダムノイズの影響をより軽減でき、そ
れに起因する誤差を改善できる。また、カラー撮像素子
12の各画素によるサンプリングの影響によって生じる繰
り返し誤差も改善される。
カラー撮像素子12は、前記のごとくその撮像領域中に
配置されたある大きさを持つ画素の集合から成る。螢光
体の発光像は画素によって空間的にサンプリングされ、
光電変換されて、その画素の出力信号となる。この画素
のサイズが螢光体発光部のサイズに比し、無視できるく
らい小さく、画素が密に配置されていれば、各画素の信
号から元の螢光体発光像が忠実に再現でき、従って上述
のようなピッチ等のデータも正確に算出できる。しか
し、画素のサイズを小さくするには制約があり、また測
定器の機能上、螢光体の発光部を結像させる際の倍率を
大きくするのにも制約がある。従って、上記のサンプリ
ングに影響が出てくる。例えば、測定ヘッドの固定が充
分でなくブレを生じた場合には、ドットの画素位置が変
動して撮像素子のr,g,bの各画素のサンプリング位置が
相対的に変化する。その結果、各画素の信号から算出さ
れる各色の螢光体発光部の輝度及び輝度モーメントの値
が変化する。この変化の仕方は、全ての色で同一とは限
らないため、各色の測定パターンの発光重心位置の偏差
に対応する量であるミスコンバーゼンスを評価した時、
測定結果のバラツキとして観測される。これに対し、上
記平均処理を行えば、測定ヘッドの平均の位置に対応す
るバラツキの少ない測定結果を得ることが出来る。
また、上記と同様のことが、C・CRT1の測定パターン
を映し出す各色電子ビームと各色螢光体の相対的な位置
関係の変化に原因する誤差に対しても言える。測定パタ
ーンは前記パターンジェネレータ7から入力された測定
パターン信号に従い、C・CRT1の駆動部8によって螢光
体塗布面上に結像される。すなわち、この測定パターン
はC・CRTディスプレイ上に分布するある大きさを持っ
た螢光体ドットによって空間的にサンプリングされた結
果、観測されるものと考えることが出来る。従って、例
えば、ノイズの影響等により、電子ビーム位置がばらつ
いた場合、前記と同様の理由により観測される測定パタ
ーンの発光重心位置が各色毎に変化し、測定結果もばら
ついてくる。これに対しても、上記平均処理を行えば、
電子ビームの平均の位置に対応するバラツキの少ない測
定結果を得ることが出来る。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、カラーCRTに
表示された白色測定パターンをカラー撮像装置で1回だ
け撮像し、その撮像画像を構成する画像信号から白色測
定パターンを3色のパターンに分離し、該分離した各色
のパターンの発光中心のずれ量を求めてミスコンバーゼ
ンス量を算出するカラーCRTのコンバーゼンス測定装置
において、各画素ごとに、その画素の受光信号及び近傍
の画素の受光信号に基づいて、その画素位置における各
色の強度に関する信号の相互の比を算出するとともに、
その算出結果を所定の閾値と比較して各画素の受光した
発光螢光体の色を判別し、その判別結果に基づいて前記
白色測定パターンを各色のパターンに分離するようにし
たので、電子ビームの入力強度に依存せず、カラーCRT
の白色測定パターンの色調整に影響されることなく発光
螢光体の色判別が行え、正確に白色測定パターンを各色
のパターンに分離することができる。この結果、正確な
コンバーゼンス測定を行うことができる。
また、帯域除去フィルタをカラーCRTとカラー撮像装
置との間に設け、螢光体の発光色相互に重複する波長を
除去するようにしたので、画素の受光色と異なる色の螢
光体の発光による信号の混入が抑えられ、発光螢光体の
色判別がより正確になり、白色測定パターンの各色のパ
ターンに分離する色分離エラーが少なくなる。この結
果、コンバーゼンス測定の測定精度をより向上させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)(b)は本発明の全体構成を示す図、第2
図はカラーCRT上に塗布された螢光体の分光放射特性の
一例を示すグラフ、第3図はカラー撮像素子中のフィル
タの分光透過率特性の一例を示すグラフ、第4図(a)
(b)は白色測定パターンの図、第4図(c)(d)は
白色測定パターンを撮像して得た信号を示す説明図、第
5図(a)はカラーCRT上の螢光体の配列例を示す図、
第5図(b)はカラー撮像素子中の画素の配列例を示す
図、第6図は3画素を1組として扱うことを説明する説
明図、第7図は画素の信号例を示す図、第8図は判別部
の判別方法を説明するフローチャート、第9図は第8図
による色判別法を用いてミスコンバーゼンス量を求める
ためのフローチャート、第10図(a)(b)は各画素の
出力比の特性を示す図、第11図は第10図(a)(b)の
特性を利用した本発明の色判別の方法を説明するフロー
チャート、第12図(a)は通常のRBGタイプのカラーCRT
を撮像した画素の出力gG,bG,gB,bBを分光的にみた場合
の特性図、第12図(b)はRBLのタイプのカラーCRTを撮
像した画素の出力gG,bG,bBを分光的にみた場合の特性
図、第13図は帯域幅40nmの帯域除去フィルタを用いた場
合の画素の出力gG,bG,gB,bBを示す特性図、第14図はド
ットタイプの螢光体を用いたカラーCRTの入力諸量の例
と螢光体分布の対応を示す図、第15図は記憶部に記憶さ
れた測定パターン画像の一部を例示した図、第16図はあ
る色の画素について螢光体発光部の画像近辺の信号分布
を示す図、第17図は画素位置から色判別の方法を説明す
るのフローチャート、第18図はノイズ補正のフローチャ
ートである。 1……カラーCRT、2……カラー撮像装置、4a,4b,4c…
…記憶部、5a……判別部、5b……ミスコンバーゼンス量
の算出部、7……パルスジェネレータ、12……カラー撮
像素子、14……光学フィルタ。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04N 17/04 H04N 9/28

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カラーCRT上に白色測定パターンを表示さ
    せるパターン表示手段と、該白色測定パターンを撮像す
    るカラー撮像手段と、該カラー撮像手段の画素の各画素
    における受光信号を記憶する記憶手段と、上記カラー撮
    像手段の各画素ごとに、その画素の受光信号及び近傍の
    画素の受光信号に基づいてその画素の位置における各色
    の強度に関する信号の相互の比を演算する第1の演算手
    段と、該第1の演算手段により演算された各色の強度に
    関する信号の相互の比を所定の閾値と比較することによ
    り、上記カラー撮像手段の各画素ごとに、その画素が上
    記カラーCRTのいずれの色の螢光体の発光を受光してい
    るかを判別する判別手段と、該判別手段の判別結果に基
    づいて上記カラー撮像手段の受光信号から上記カラーCR
    Tのミスコンバーゼンス量を演算する第2の演算手段と
    を備えたことを特徴とするカラーCRTのコンバーゼンス
    測定装置。
  2. 【請求項2】カラーCRTの螢光体の分光放射特性が相互
    に重なり合う波長帯域を除去する光学的な帯域除去フィ
    ルタを、上記カラーCRTと上記カラー撮像手段との間に
    設けたことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のカ
    ラーCRTのコンバーゼンス測定装置。
JP63334926A 1988-10-14 1988-12-29 カラーcrtのコンバーゼンス測定装置 Expired - Fee Related JP2779818B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

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