JP2779754B2 - 新規合成潤滑油 - Google Patents

新規合成潤滑油

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JP2779754B2 JP28455793A JP28455793A JP2779754B2 JP 2779754 B2 JP2779754 B2 JP 2779754B2 JP 28455793 A JP28455793 A JP 28455793A JP 28455793 A JP28455793 A JP 28455793A JP 2779754 B2 JP2779754 B2 JP 2779754B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸およびアルカリに対
して極めて優れた加水分解安定性を示すカーボネート化
合物に関するものであり、圧延油、切削油、研削油、引
抜き加工油、プレス加工油等の金属加工油や金属塑性加
工油及び摺動時に良好な耐摩擦、耐摩耗特性を有する潤
滑油に利用できる。
【0002】
【従来の技術】潤滑油は各産業分野で広く用いられてお
り、その用途は主として金属加工時や金属どうしの接触
摺動時に接触面での摩擦、磨耗を軽減する目的で使用さ
れている。また、潤滑油に要求される物性は利用分野に
より異なるが、一般的には潤滑性、酸化安定性、熱安定
性、低温流動性、粘度特性等である。
【0003】このような性能を満たすために、従来から
各種潤滑油組成物の基油及び添加剤として、天然物では
鉱油、動植物油脂、動植物油脂由来の脂肪酸があり、合
成物ではα−オレフィンオリゴマー、ポリアルキレング
リコール、脂肪酸モノエステル及びジエステル、ポリオ
ールエステル、リン酸エステル、ケイ酸エステル、シラ
ン、シリコーン、ポリフェニルエーテル、フルオロカー
ボン等が使用されており、これらを単独または組み合わ
せることで目的とする性能を有する潤滑油組成物として
実用されている。
【0004】具体的には薄鋼板に使用する冷間圧延油の
場合、動植物油脂(牛脂、豚脂、大豆油、菜種油、パー
ム油、椰子油等)を基油とするものと鉱油を基油とする
ものに大別される。一般に鉱油を基油とした圧延油は圧
延潤滑性を高めるために、動植物油脂や脂肪酸(カプリ
ン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、オレ
イン酸、リノレン酸等)あるいはエステル類(トリメチ
ロールプロパン、ペンタエリスリトール、2−エチルヘ
キシルアルコール等のアルコール類とカルボン酸とのモ
ノエステル、ジエステル、ポリエステル等の合成エステ
ル)等の油性向上剤を添加して用いられている。
【0005】一方、金属の切削加工、研削加工に用いる
潤滑油剤は、鉱油、動植物油脂、極圧添加剤、界面活性
剤、消泡剤、金属防食剤、酸化防止剤、防腐剤、防黴剤
等を目的に応じて適宜混合して組成されている。切削油
剤は通常水で10〜100倍に希釈して使用されている
が、場合によっては不水切削油剤を使用することもあ
る。切削研削油の具備すべき基本的条件は、潤滑性、冷
却性、防錆性及びその他の附帯的条件、例えば起泡性、
手荒れ性、人蓄毒性、臭気等を有さないことである。切
削研削油剤は使用目的や条件によって重点の置き方は異
なるにしても、上記諸性能をバランス良く具備しなけれ
ばならないが、これらを十分に満足させ得る切削研削油
剤は未だ実用化されていないのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、近年の産業
分野の多様化、高度化に伴い、潤滑油の使用条件が過酷
化される中で、従来の合成潤滑油では必要とされる性能
を十分に満たすことは難しくなってきている。具体的に
は、強酸性(pH2〜3)域や強アルカリ性(pH11
〜12)域の環境下においてエマルションで潤滑油を使
用する場合、より高い耐加水分解性能を必要とされてい
る。また、高温下で使用された場合、熱安定性の良好な
潤滑油が必要とされている。そこで本発明は、潤滑特性
が良好で、かつ強酸性及び強アルカリ性領域での耐加水
分解性、並びに熱安定性が優れている合成潤滑油を提供
することを目的とした。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意検討の結果、特定のポリカーボネ
ート化合物を含有する潤滑油がこれに適合することを見
出し、本発明を完成するに至った。すなわち本発明は、
三級窒素を有する2〜4価アミノポリオールとジアルキ
ルカーボネートと1価アルコールとの重縮合物を含有し
てなる合成潤滑油である。本発明の重縮合物はいわばポ
リカーボネート化合物の1種であり、前記したアミノポ
リオールとジアルキルカーボネートと1価アルコールと
を同時に反応させたものでもよいが、望ましくはアミノ
ポリオールとジアルキルカーボネートとの反応物に1価
アルコールを反応させたものがよい。
【0008】本発明の重縮合物を合成するために用いる
三級窒素を有する2〜4価アミノポリオールは、主に下
記一般式(A)、(B)、(C)、(D)又は(E)で
示される1種もしくは2種以上であることが好ましい。
【0009】
【化6】
【化7】
【化8】
【化9】
【化10】
【0010】但し上記式(A)〜(E)において、 R1 :炭素数1〜20のアルキル基、アルケニル基、シ
クロヘキシル基又はフェニル基。 R2 :炭素数1〜6のアルキル基、シクロヘキシル基、
又はフェニル基。 X: H又はメチル基。 n:1〜3の整数。
【0011】すなわち前記アミノポリオールはいずれも
アルコール部として−( CH2 CXHO)n−H基(但し
X=H又はメチル基、n=1〜3の整数)を共通に有す
るものである。このうち一般式(A)で示される2価ア
ミノアルコールは、R1 として炭素数1〜20のアルキ
ル基、アルケニル基、シクロヘキシル基又はフェニル基
をもつモノアミン型ジオール類であり、例えばメチルジ
エタノールアミン、メチルジイソプロパノールアミン、
エチルジエタノールアミン、プロピルジエタノールアミ
ン、プロピルジイソプロパノールアミン、ブチルジエタ
ノールアミン、ブチルジイソプロパノールアミン、シク
ロヘキシルジエタノールアミン、シクロヘキシルジイソ
プロパノールアミンが好適に用いられる。またエチレン
オキサイド2モル付加ドデシルアミン、プロピレンオキ
サイド3モル付加オクタデシルアミン、牛脂アルキルジ
イソプロパノールアミン等も使用できる。
【0012】一般式(B)で示される2価アミノアルコ
ールはジアミン型ジオール類のピペラジン類であり、例
えばN,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)ピペラジ
ン、N,N’−ビス(2−ヒドロキシプロピル)ピペラ
ジン、N,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)−2−
メチルピペラジン、N,N’−ビス(2−ヒドロキシプ
ロピル)−2−メチルピペラジンが好ましい。N,N’
−ビス(エチレンオキサイド2モル付加)ピペラジン、
N,N’−ビス(プロピレンオキサイド3モル付加)ピ
ペラジン等でもよい。一般式(C)で示される3価アミ
ノアルコールはモノアミン型トリオール類であり、例え
ばトリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン
が好適である。またエチレンオキサイド3モル付加モノ
アミン、プロピレンオキサイド2モル付加モノアミン等
も使用できる。
【0013】一般式(D)で示される3価アミノアルコ
ールはトリアミン型トリオール類のイソシアヌレート類
であり、例えばトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシ
アヌレート、トリス(2−ヒドロキシプロピル)イソシ
アヌレートが好ましい。またトリス(プロピレンオキサ
イド3モル付加)イソシアヌレートでもよい。一般式
(E)で示される4価アミノアルコールは、R2 として
炭素数1〜6のアルキル基、シクロヘキシル基又はフェ
ニル基をもつジアミン型テトラオール類であり、例えば
N,N’,N,N’−テトラキス(2−ヒドロキシプロ
ピル)エチレンジアミン、N,N’,N,N’−テトラ
キス(2−ヒドロキシエチル)フェニレンジアミンが好
適である。またN,N’,N,N’−テトラキス(2−
ヒドロキシエチル)ヘキシレンジアミン、N,N’,
N,N’−テトラキス(エチレンオキサイド2モル付
加)エチレンジアミン等も使用できる。
【0014】なお上記各種アミノポリオール類のほか、
ポリオキシエチレンオクタデシルアミン、ポリオキシプ
ロピレン牛脂アルキルアミン等のアミノポリオール等も
本発明の原料として使用できる。
【0015】次に、ジアルキルカーボネートは炭素数が
1〜6の低級アルキル基を有するものが好ましく、その
具体例としてはジメチルカーボネート、ジエチルカーボ
ネート、ジn−プロピルカーボネート、ジイソプロピル
カーボネート、ジヘキシルカーボネート等があり、また
ジシクロヘキシルカーボネートも使用できる。本発明で
は炭素数が6を超えるアルキル基をもつジアルキルカー
ボネートを使用してもよいが、この場合には反応が進行
しにくくなり、また未反応物として除去しにくくなる傾
向がある。
【0016】1価アルコールは炭素数が5〜50で、直
鎖状もしくは側鎖状のアルキル基、アルケニル基又はア
リール基を有するものが好ましく、その具体例としては
アミルアルコール、ヘキサノール、ヘプタノール、オク
タノール、ノナノール、デカノール、ラウリルアルコー
ル、トリデカノール、ミリスチルアルコール、セタノー
ル、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、エイ
コセノール、ハイソコール246(炭素数24〜26の
側鎖状混合アルコール、伊藤製油(株)製)、NJコー
ル3236(炭素数32〜36の側鎖状混合アルコー
ル、新日本理化(株)製)、ユニリンアルコール550
(炭素数50の直鎖状混合アルコール、米国ペトロライ
ト社製)、ベンジルアルコール等をあげることができ
る。
【0017】本発明の重縮合物を合成するにあたり、前
記原料の配合比率すなわち反応モル比は、適宜に選べば
よいが、アミノポリオールが一般式(A)又は(B)で
示されるものであるとき、好ましくは該アミノポリオー
ル/ジアルキルカーボネート/1価アルコール=1/2
/2〜2/3/2であり、アミノポリオールが一般式
(C)又は(D)で示されるものであるとき、好ましく
は該アミノポリオール/ジアルキルカーボネート/1価
アルコール=1/3/3〜5/11/7であり、またア
ミノポリオールが一般式(E)で示されるものであると
き、好ましくは該アミノポリオール/ジアルキルカーボ
ネート/1価アルコール=1/4/4〜5/18/14
である。なおアミノポリオールを2種以上の混合物とし
て用いる場合はかかる配合比率を参考にして設定すれば
よい。
【0018】本発明では重縮合反応は次の方式の二段階
反応を用いることが好ましい。すなわち、まず前記アミ
ノポリオールとジアルキルカーボネートとで第一段反応
を行い、次いでこの反応生成物と1価アルコールとで第
二段反応を行う。第一段反応ではジアルキルカーボネー
トをアミノポリオールに対して設定モル当量加えれば良
いが、ジアルキルカーボネートから副生したアルコール
と共沸するので設定モル当量の1.2〜1.5倍のジア
ルキルカーボネートを用いるのがよい。第二段反応で
は、1価アルコールを第1段反応生成物に対して設定モ
ル当量加え、理論量のアルコールが留出した時点を反応
終了とし、未反応のジアルキルカーボネートを常圧又は
減圧下で留去することにより本発明の重縮合物を得るこ
とができる。
【0019】反応温度はいずれも、ジアルキルカーボネ
ートの沸点近辺である90℃から200℃で行われる。
かかる反応には公知のエステル交換用触媒を使用するこ
とができ、例えばリチウム、ナトリウム、カリウム、ル
ビジウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、スト
ロンチウム、バリウム、亜鉛、アルミニウム、チタン、
コバルト、ゲルマニウム、スズ、鉛、アンチモン、砒
素、及びセリウムのような金属ならびにこれらのアルコ
キシドのなかから適宜選択すればよい。
【0020】かくして得られる三級窒素を有する2〜4
価アミノポリオールとジアルキルカーボネートと1価ア
ルコールとの重縮合物は、これをそのままで、あるいは
要すれば本発明の目的の範囲を逸脱しない限り公知の鉱
油、動植物油脂、脂肪酸、極圧添加剤、界面活性剤、消
泡剤、金属防食剤、酸化防止剤、防腐剤、膨黴剤等を添
加して潤滑油となすことができる。なお本発明の潤滑油
における前記重縮合物の配合量は、該潤滑油の用途、目
的及び使用状況により異なるが、一般に0.1〜50重
量%、好ましくは1〜30重量%である。
【0021】
【実施例】以下の合成例および実施例において、部は重
量基準で示す。 合成例1 攪拌機、温度計を備えた1リットル四ツ口フラスコにブ
チルエタノールアミン219部(2モル)、ジメチル
カーボネート184部(3モル)、及び触媒としてチタ
ンテトライソプロポキシド0.06部を仕込み、90℃
で4時間反応させた。冷却後、さらにノナノール196
部(2モル)を加え、150℃で3時間、理論量のエタ
ノールが留出するまで反応させ、減圧下で未反応のノナ
ノールを留去して本発明の重縮合物を得た。理論分子量
は501、けん化価489で推定分子量は459であっ
た。
【0022】合成例2 攪拌機、温度計を備えた1リットル四ツ口フラスコに
N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン17
4部(1モル)、ジプロピルカーボネート228部(2
モル)、及び触媒としてナトリウムメチラート0.01
部仕込み、120℃で4時間反応させた。冷却後、さら
にオレイルアルコールを564部(2モル)を加え、1
50℃で5時間、理論量のプロパノールが留出するまで
反応させ、本発明の重縮合物を得た。理論分子量は73
4、けん化価310で推定分子量は724であった。
【0023】合成例3 攪拌機、温度計を備えた1リットル四ツ口フラスコにト
リエタノールアミン137部(4モル)、ジエチルカー
ボネート244部(9モル)、触媒としてマグネシウム
0.02部を仕込み、110℃で6時間反応させた。冷
却後、さらにラウリルアルコール213部(5モル)を
加え、理論量のエタノールが留出するまで反応させ、減
圧下で未反応カーボネート及びラウリルアルコールを留
去して本発明の重縮合物を得た。理論分子量は117
2、けん化価558で推定分子量は1006であった。
【0024】合成例4 攪拌機、温度計を備えた1リットル四ツ口フラスコにト
リス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート290
部(3モル)、ジメチルカーボネート167部(5モ
ル)、及び触媒としてチタンテトライソプロポキシド
0.03部を仕込み、90℃で5時間反応させた。冷却
後、さらに2−エチルヘキサノールを144部(3モ
ル)加え、200℃で5時間、理論量のメタノールが留
出するまで反応させ、減圧下で未反応カーボネート及び
2−エチルヘキサノールを留去して本発明の重縮合物を
得た。理論分子量は729、けん化価430で推定分子
量は783であった。
【0025】合成例5 攪拌機、温度計を備えた1リットル四ツ口フラスコにエ
チレンジアミンテトライソプロパノール117部(2モ
ル)、ジn−プロピルカーボネート160部(7モ
ル)、及び触媒としてナトリウムメチラート0.03部
を仕込み、120℃で4時間反応させた。冷却後、さら
にイソステアリルアルコール324部(6モル)を加
え、理論量のプロパノールが留出するまで反応させ、減
圧下で未反応カーボネート及びイソステアリルアルコー
ルを留去して本発明の重縮合を得た。理論分子量は23
92、けん化価363で推定分子量は2164であっ
た。
【0026】実施例1〜5及び比較例1〜3 合成例1〜5で得た本発明の重縮合物及び比較例として
3種類の脂肪酸エステルについて、酸性、アルカリ性で
の加水分解安定性を試験した。その結果を第1表及び第
2表に示す。両試験結果から、本発明の重縮合物は酸性
及びアルカリ性における加水分解に対して安定性に優れ
ていることが明らかになった。
【0027】〔酸加水分解安定性の試験方法〕試料約2
gをケン化価測定用フラスコに正しくはかり取り、これ
に1/3N塩酸(pH=0.5)50mlを正しく加え
る。つぎに、フラスコに冷却器を取り付け90℃で加熱
した。一定時間加熱後冷却し、冷却器をはずして、チモ
ールブルーニュートラルレッド指示薬を数滴加え、1/
3N水酸化カリウム標準液で滴定する。なお、本試験と
並行して空試験を行う。一定時間ごとのケン化価を測定
し、下記の計算式より酸加水分解率(%)を求めた。 酸加水分解率(%)= Va / SV ×100 但しVa :試料の一定時間後のケン化価。 SV : 試料のケン化価(1Nエタノール性水酸化カリウ
ム溶液で6時間加熱)。
【0028】
【表1】
【0029】〔アルカリ加水分解安定性の試験方法〕試
料約2gをケン化価測定用フラスコに正しくはかり取
り、これに1/3Nエタノール性水酸化カリウム溶液2
5mlを正しく加える。つぎに、フラスコに冷却器を取り
付け85℃一定時間加熱した後冷却し、冷却器をはずし
て、フェノールフタレン指示薬を数滴加え、1/3N塩
酸標準液で滴定する。なお、本試験と並行して空試験を
行う。一定時間ごとのケン化価を測定し、下記の計算式
よりアルカリ加水分解率(%)を求めた。 アルカリ加水分解率(%)= Vb / SV ×100 但しVb : 試料の一定時間後のケン化価。 SV : 試料のケン化価(1Nエタノール性水酸化カリウ
ム溶液で6時間加熱)。
【0030】
【表2】
【0031】また合成例1〜5で得た本発明の重縮合物
及び比較例として3種類の脂肪酸エステルの一般性状、
及び潤滑油適性としての動摩擦係数、耐熱性を測定し
た。なお動摩擦係数は曽田式振り子型油性摩擦試験機を
用いて25℃で測定し、また耐熱性は熱天秤を用いて測
定した。その結果を第3表に示す。第3表から、本発明
の重縮合物は潤滑油基剤として適度な粘度であり、従来
の潤滑油基剤と比べて同等もしくはそれ以下の動摩擦係
数を有し、耐熱性も優れていることが明らかになった。
【0032】
【表3】
【0033】
【発明の効果】強酸性及び強アルカリ性領域での耐加水
分解性が優れており、かつ潤滑性が良好な、金属加工時
に使用される合成潤滑油を提供できる。本発明の潤滑油
は鋼板の冷間圧延油、金属の切削・研削加工等の用途を
有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C10M 105:12) C10N 40:02 40:20

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(A)、(B)、(C)、
    (D)又は(E)で示される1種もしくは2種以上であ
    るアミノポリオールとジアルキルカーボネートと1価ア
    ルコールとの重縮合物を含有してなる合成潤滑油。 【化1】 【化2】 【化3】 【化4】 【化5】 但し上記式(A)〜(E)において、 R1 :炭素数1〜20のアルキル基、アルケニル基、シ
    クロヘキシル基又はフェニル基。 R2 :炭素数1〜6のアルキル基、シクロヘキシル基又
    はフェニル基。 X :H又はメチル基。 n :1〜3の整数。
  2. 【請求項2】 一般式(A)で示されるアミノポリオー
    ルがメチルジエタノールアミン、メチルジイソプロパノ
    ールアミン、エチルジエタノールアミン、プロピルジエ
    タノールアミン、プロピルジイソプロパノールアミン、
    ブチルジエタノールアミン、ブチルジイソプロパノール
    アミン、シクロヘキシルジエタノールアミン、又はシク
    ロヘキシルジイソプロパノールアミンである請求項
    記載の潤滑油。
  3. 【請求項3】 一般式(B)で示されるアミノポリオー
    ルがNN' −ビス(2−ヒドロキシエチル)ピペラジ
    ン、NN' −ビス(2−ヒドロキシプロピル)ピペラジ
    ン、NN' −ビス(2−ヒドロキシエチル)2−メチル
    ピペラジン、又はNN' −ビス(2−ヒドロキシプロピ
    ル)2−メチルピペラジンである請求項に記載の潤滑
    油。
  4. 【請求項4】 一般式(C)で示されるアミノポリオー
    ルがトリエタノールアミン又はトリイソプロパノールア
    ミンである請求項に記載の潤滑油。
  5. 【請求項5】 一般式(D)で示されるアミノポリオー
    ルがトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート
    又はトリス(2−ヒドロキシプロピル)イソシアヌレー
    トである請求項に記載の潤滑油。
  6. 【請求項6】 一般式(E)で示されるアミノポリオー
    ルがN,N’,N,N’−テトラキス(2−ヒドロキシ
    プロピル)エチレンジアミン又はN,N’,N,N’−
    テトラキス(2−ヒドロキシエチル)フェニレンジアミ
    ンである請求項に記載の潤滑油。
  7. 【請求項7】 ジアルキルカーボネートが炭素数1〜6
    のアルキル基のものである請求項1に記載の潤滑油。
  8. 【請求項8】 1価アルコールが炭素数5〜50で、直
    鎖状もしくは側鎖状のアルキル基、アルケニル基又はア
    リール基を有するものである請求項1に記載の潤滑油。
  9. 【請求項9】 一般式(A)又は(B)で示されるアミ
    ノポリオールとジアルキルカーボネートと1価アルコー
    ルとの反応モル比が、アミノポリオール/ジアルキルカ
    ーボネート/1価アルコール=1/2/2〜2/3/2
    である請求項1、2、3、4又は8のいずれかに記載の
    潤滑油。
  10. 【請求項10】 一般式(C)又は(D)で示されるア
    ミノポリオールとジアルキルカーボネートと1価アルコ
    ールとの反応モル比が、アミノポリオール/ジアルキル
    カーボネート/1価アルコール=1/3/3〜5/11
    /7である請求項1、2、5、6又は8のいずれかに記
    載の潤滑油。
  11. 【請求項11】 一般式(E)で示されるアミノポリオ
    ールとジアルキルカーボネートと1価アルコールとの反
    応モル比が、アミノポリオール/ジアルキルカーボネー
    ト/1価アルコール=1/4/4〜5/18/14であ
    る請求項1、2、7又は8のいずれかに記載の潤滑油。
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