JP2779308B2 - 船舶の係留監視装置 - Google Patents

船舶の係留監視装置

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JP2779308B2 JP5166786A JP16678693A JP2779308B2 JP 2779308 B2 JP2779308 B2 JP 2779308B2 JP 5166786 A JP5166786 A JP 5166786A JP 16678693 A JP16678693 A JP 16678693A JP 2779308 B2 JP2779308 B2 JP 2779308B2
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    • E02HYDRAULIC ENGINEERING; FOUNDATIONS; SOIL SHIFTING
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は岸壁、桟橋等の係岸施設
に係留された船舶の動揺を監視する船舶の係留監視装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、タンカー等の大型船舶を岸壁、
桟橋等の係岸施設に係留する場合は、係岸施設の防舷材
に船体を接舷するとともに、船体の複数箇所を十分な張
力が与えられた係留用ロープによって係岸施設に繋ぎ止
めている。また、このように係留された船舶は、係留中
も風,波,潮流等の影響によって動揺するため、その動
揺状態を常に監視し、荷役や係留に危険がないかを判断
している。
【0003】従来では、係留船舶の監視を乗組員等が海
象条件等に基づいて経験的に行う場合が主であるが、最
近では係留監視の自動化を図るために、防舷材に圧力検
知センサ等を取付けて反力の変化を検知するもの(例え
ば特開昭60−46438号公報)、係留用ロープに張
力検出機構を設けてロープの張力の変化を検知するもの
(例えば特開昭56−28079号公報)等が提案され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のように係留船舶
の監視を乗組員等が海象条件等に基づいて経験的に行う
ことは、乗組員の労力負担が大きい上に、疲労が著し
く、係留及び荷役の安全を保証するための正確な監視を
常になし得るとは言い難いものであった。そこで、防舷
材の反力変化の検知または係留用ロープの張力変化の検
知により、これらの監視を行うことが提案されている。
ところが、係留中の船舶の動揺は非常に複雑であり、船
体の前後、左右及び上下方向の直線運動と重心周りの回
転運動とが複合して発生する。従って、防舷材の反力変
化の検知のみ、または係留用ロープの張力変化の検知の
みだけでは、船舶の複雑な動揺を読み取り、安全を常に
保証し得る正確な監視を行うことはできなかった。通
常、船舶を係留する場合、風,波,潮流等の外力の変動
に対して船舶を適切に保持するためには、係留用ロープ
に所定の初期張力を与えて緊張係留を行うが、従来の係
留用ロープの張力検知は、ロープの張られている方向に
作用している張力の測定のみであり、係留船舶の動揺を
考慮した船舶の前後、左右及び上下の各方向成分の緊張
係留力を検知することはできなかった。
【0005】しかしながら、防舷材の反力変化の情報と
係留用ロープの張力変化の情報が同時に得られれば、3
種類の直線運動と3種類の回転運動の6つの未知量に関
する方程式を解くことが可能である。即ち、本発明が解
決しようとする課題は、従来各々単独で行われていた防
舷材の反力検知と係留用ロープの張力検知とを同時に行
い、両者から得られる情報から上記6つの未知量に関す
る方程式を解くことにより、従来では予期し得なかった
相乗的効果である船舶の動揺の正確な把握を達成し、こ
れによって係留船舶の動揺量の検知、実際に船舶に作用
している各方向成分の緊張係留力の把握、係留船舶に対
する荷役の可否の察知及びサブハーモニックモーション
発生の予知を可能にし、もって、船舶の係留と荷役の安
全性を常に確保し、且つ監視要員の人数削減及び人為的
な判断ミスの防止に対して貢献することのできる船舶の
係留監視装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するために、係岸施設に複数の防舷材を介して接舷され
るとともに、船首尾方向の複数箇所を係留用ロープによ
って係岸施設に繋がれた船舶の係留監視装置において、
前記各防舷材の反力をそれぞれ検出する複数の反力検出
手段と、前記各係留用ロープの張力をそれぞれ検出する
複数の張力検出手段と、各反力検出手段及び各張力検出
手段の検出データに基づいて、船舶の前後、左右及び上
下方向の直線運動及び船舶の重心を通る前後、左右及び
上下方向の軸周りの回転運動に対する動揺量をそれぞれ
算出する動揺量算出手段と、動揺量算出手段によって算
出された各動揺量のうち所定数の動揺量が所定の限界値
を越えた場合に警報を発する警報手段とを備えている。
また、本発明は、前記構成において、前記各反力検出手
段及び各張力検出手段の検出データのうち船舶係留時の
初期データを上回っている検出データが所定数以下の場
合に警報を発する警報手段を備えている。
【0007】
【作用】本発明における船舶の係留監視装置によれば、
各防舷材の反力が複数の反力検出手段によってそれぞれ
検出されるとともに、各係留用ロープの張力が複数の張
力検出手段によってそれぞれ検出され、これらの検出デ
ータに基づいて船舶の直線運動及び回転運動に対する複
数の動揺量が算出されることから、係留中の船舶の動揺
に関して正確且つ十分な情報が得られるとともに、各動
揺量のうち少なくとも一つが所定値を越えた場合には警
報が発せられる。また、本発明によれば、前記構成にお
いて、各反力検出手段及び各張力検出手段の検出データ
のうち船舶係留時の初期データを上回っている検出デー
タが所定数以下の場合には警報が発せられる。
【0008】
【実施例】図1乃至図9は本発明の一実施例を示すもの
で、図1は係岸施設に係留された船舶の鳥瞰図である。
同図に例示した係岸施設は一般にドルフィンと称され、
陸地からやや離れた沖合に設けられているものである。
この係岸施設は、中央に配置された作業床1と、作業床
1の両側に設置された計2基の接舷ドルフィン2と、各
接舷ドルフィン2の両側に間隔をおいて設置された計4
基のムアリングドルフィン3とからなり、各接舷ドルフ
ィン2には図2に示すように計4個の防舷材4が取付け
られている。この係岸施設には、例えばタンカー等の船
舶Sが係留され、船舶Sは船体の側面を各防舷材4を介
して接舷ドルフィン2に接舷されるとともに、船首尾方
向の計6箇所を複数の係留用のロープ5によって各接舷
ドルフィン2及び各ムアリングドルフィン3に繋がれて
いる。
【0009】前記係岸施設には本発明による係留監視装
置が備わり、係留中の船舶Sの動揺を監視するようにな
っている。この係留監視装置は、図3に示すように、各
防舷材4の反力を検出する反力検出器6と、各ロープ5
の張力を検出する張力検出器7と、これら各検出器6,
7のデータに基づいて演算処理する演算処理部8と、所
定の警報を発する警報装置9とから構成されている。
【0010】各反力検出器6は演算処理部8に接続され
るとともに、各防舷材4が空気式防舷材の場合は圧力セ
ンサが用いられ、防舷材4の内部圧力を船舶Sから受け
る反力として検出するようになっている。また、防舷材
4がソリッド防舷材の場合は反力検出器6は圧縮量測定
センサからなり、反力検出器6によって防舷材4の圧縮
量が船舶Sから受ける反力として検出されるようになっ
ている。
【0011】各張力検出器7は各ムアリングドルフィン
3に設けられたロードセル等からなり、それぞれ演算処
理部8に接続されている。即ち、各ムアリングドルフィ
ン3にはロープ5を繋止するフックが設けられ、張力検
出器7によりフックに加わる張力が検出されるようにな
っている。
【0012】演算処理部8はマイクロコンピュータ等に
よって構成され、各検出器6,7のデータ及び後記する
プログラムに基づいて、船舶Sに生ずる種々の動揺量を
算出するようになっている。
【0013】警報装置9は演算処理部8に接続され、演
算処理部8の結果により荷役及び係留に対する危険を警
報するようになっている。
【0014】ここで、演算処理部8における動揺量の算
出例を説明する。即ち、図4は船舶Sに対する空間座標
を示すもので、図4(a) の平面図に示すように船舶Sの
左右方向をx軸、船舶Sの前後方向をy軸とし、x軸及
びy軸は船舶Sの重心Gを原点とする。また、図4(b)
の正面図に示すように船舶Sの上下方向をz軸とし、z
軸は船舶Sの重心Gを通る。この場合、x−y平面を水
面とし、重心Gの空間座標を(0,0,zo) とする。ま
た、各ロープ5を船首側から順にl1,l2,…li,…l6
とし、各防舷材4を船首側から順にf1,…fj,…f4 と
する。
【0015】また、係留中の船舶Sに生じ得る動揺を図
5及び図6を参照して説明する。即ち、船舶Sには、図
5(a) に示すようにx軸方向の直線運動(Sway)、図5
(b) に示すようにy軸方向の直線運動(Surge) 、図5
(c) に示すようにz軸方向の直線運動(Heave) 、図6
(a) に示すようにy−z平面上での重心Gを通るx方向
の軸を中心とする回転運動(Pitch) 、図6(b) に示すよ
うにz−x平面上での重心Gを通るy方向の軸を中心と
する回転運動(Roll)、図6(c) に示すようにx−y平面
上での重心Gを通るz方向の軸を中心とする回転運動(Y
aw) で表される計6種類の動揺が単独または複合的に生
ずるものと考えられる。また、これらの動揺量を順にX
1,X2,…X6 とすると、動揺量X1,X2,X3 は直線変
位、動揺量X4,X5,X6 は角度変位となる。
【0016】まず、船舶Sの動揺について、各ロープ5
の張力によって与えられる関係式から説明する。図4
(a) に示すように任意のロープ5(li )の船舶Sにお
ける係留点の初期位置をAo (aoi,boi,coi)、ロープ
5の基点をB (di,ei,fi)とすると、ロープ5の幾何
学的な長さLoiは、 Loi2=(aoi−di)2+(boi−ei)2+(coi−fi)2 …(1) によって求められる。
【0017】次に、船舶Sが風や波等の影響を受けて図
中一点鎖線のように動揺し、係留点の初期位置Ao (ao
i,boi,coi)がA (ai,bi,ci)まで移動したとする
と、動揺後のロープ5の長さLi は、 Li2=(ai−di)2+(bi−ei)2+(ci−fi)2 …(2) によって求まり、この場合、 ai=aoi+{ X1−boi・X6+(coi−zo)・X5 } bi=boi+{ X2+aoi・X6−(coi−zo)・X4 } ci=coi+{ X3+boi・X4−aoi・X5 } …(3) の関係式が得られる。尚、X4,X5,X6 は微小角度であ
るから、ここではsinX4≒X4、sinX5≒X5、sinX6≒
X6とする。
【0018】ところで、ロープ5には初期張力To が与
えられているため、初期歪みεoiが生じている。その上
で船舶Sの動揺に伴う歪みεi が生ずるから、 εi=εoi+{ (Li−Loi)/Loi } …(4) の関係が成り立ち、これを変形すると、 Li=Loi・{ 1+(εi−εoi) } …(5) が得られる。
【0019】従って、εoi及びεi は張力検出器7のデ
ータ及びロープ5の歪み特性によって求められるから、
Li は既知量として求められ、更にAo (aoi,boi,co
i)、B (di,ei,fi)も既知座標点であるから、式(2),
(3) より、以下に示すように未知量X1,X2,X3,X4,X
5,X6 に関する方程式が得られる。 Li2=[ aoi−di+{ X1−boi・X6+(coi−zo)・X5 } ]2 +[ boi−ei+{ X2+aoi・X6−(coi−zo)・X4 } ]2 +[ coi−fi+{ X3+boi・X4−aoi・X5 } ]2 …(6) 次に、船舶Sの動揺について、各防舷材4の反力によっ
て与えられる関係式を説明する。この場合、防舷材4に
は動揺量X1(Sway)、X5(Roll)及びX6(Yaw)の計3つの
要素が作用するから、図4(a) に示すように任意の防舷
材4(fj )の先端の船舶Sに対する座標点をCoj(ao
j,boj,coj)、船幅をhとすると、防舷材4の圧縮量F
j は、 Fj=aoj−[ h/2+X1+coj・tanX5−boj・tanX6 −h/2(tanX5・sinX5+cosX5+tanX6・sinX6+cosX6) ] …(7) の関係式で表される。
【0020】また、圧縮量Fj は反力検出器6のデータ
及び防舷材4の圧縮特性により既知量として求められ、
更にCoj(aoj,boj,coj)も既知座標点であることか
ら、式(7) は未知量X1,X5,X6 に関する方程式とな
る。
【0021】従って、各反力検出器6及び各張力検出器
7のデータにより、船舶Sの動揺量X1,X2,X3,X4,X
5,X6 に関する方程式(6),(7) が求まり、これらの式か
ら得られる6元連立1次方程式を解くことにより各動揺
量が算出される。
【0022】続いて、演算処理部8の動作について、図
7乃至図9のフローチャートを参照して説明する。ま
ず、図7に示すメインプログラムにおいて、各反力検出
器6によって検出される各防舷材4の反力Pj (j=1,
2,…4)の有効データ数nと、各張力検出器7によって
検出される各ロープ5の張力Ti (i=1,2,…6)の有効
データ数mの検出を行う(S1,S2)。この場合、有
効データとは船舶Sを係留したときの初期値を上回って
いるデータのことであり、それぞれの初期値としてPo
j,Toiが設定されている。また、各動揺量X1,X2,…
Xk,…X6 に対しては所定の上限値Xmax1,Xmax2,…X
maxk,…Xmax6が設定されている。
【0023】また、上記ステップS1,S2での演算処
理は、それぞれ図8及び図9に示すサブプログラムによ
って行われる。即ち、図8のフローチャートでは、まず
n及びjの初期値を0とし(SP1,SP2)、jに1
を加える(SP3)。次に、Pj (最初はP1 )が初期
値Poj(最初はPo1)を上回っていれば(SP4)、n
に1を加え(SP5)、jが4に達していなければ(S
P6)、ステップSP3に戻ってSP3〜SP6の動作
を繰り返す。そして、ステップSP6においてjが4に
達したならば、メインプログラムに戻る。また、図9の
フローチャートでは、まずm及びiの初期値を0とし
(SL1,SL2)、iに1を加える(SL3)。次
に、Ti (最初はL1 )が初期値Toi(最初はTo1)を
上回っていれば(SL4)、mに1を加え(SL5)、
iが6に達していなければ(SL6)、ステップSL3
に戻ってSL3〜SL6の動作を繰り返す。そして、ス
テップSL6においてiが6に達したならば、メインプ
ログラムに戻る。
【0024】ここで、再び図7のフローチャートの説明
に戻る。即ち、前記ステップSP1〜SP6によって求
められたnの値が1以上であれば(S3)、nとmとを
合わせたデータ数が6個以上であるか否かを判別する
(S4)。この場合、船舶Sの動揺については各防舷材
4及び各ロープ5に少なくとも計6つ以上の反力及び張
力が作用していないと自然な係留状態とは言えないの
で、ステップS4の条件を満たさない場合は、動揺量不
定とし、警報装置9を作動する(S5)。また、ステッ
プS4の条件を満足する場合は、前記動揺量の算出手順
に基づいてX1,X2,…X6 を算定する(S6)。続い
て、kの初期値を0とし(S7)、kに1を加え(S
8)、Xk (最初はX1 )が上限値Xmaxk(最初はXma
x1)を上回っていなければ(S9)、kが6に達してい
ない場合(S10)、ステップS8に戻ってS7〜S1
0の動作を繰り返す。そして、ステップS10において
kが6に達したならば、所定時間経過した後(S1
1)、ステップS1に戻る。また、ステップS7〜S1
0の動作において、各動揺量の何れかが上限値Xmaxkを
上回った場合は(S9)、警報装置9を作動し(S
5)、ステップS11に移行する。一方、前記ステップ
S3においてnの値が1以上でなければ、データ数mが
6個以上であるか否かを判別する(S12)。この場合
は各防舷材4の反力が何れも初期値以下であることか
ら、船舶Sが風や波等によって沖合に移動しようとして
いることを示す。従って、この状態では各ロープ5の全
てに張力が加わっていないと自然な係留状態とは言えな
いので、ステップS12の条件を満たさない場合、動揺
量不定とし、警報装置9を作動する(S5)。また、ス
テップS12の条件を満足する場合には、前記ステップ
S6に移行する。
【0025】このように、本実施例によれば、防舷材4
の反力及びロープ5の張力をそれぞれ検出し、これらの
検出データに基づいて船舶Sの直線運動及び回転運動に
対する動揺量を算出するようにしたので、係留中の船舶
Sの動揺に関して極めて正確且つ十分な情報を得ること
ができる。
【0026】ところで、上記のように係留中の船舶Sの
動揺が分かることから、船舶Sの姿勢を的確に把握する
ことができ、合わせてロープ5の張力及び防舷材4の反
力から、船舶Sの動揺を考慮した船舶Sの前後、左右及
び上下の各方向成分の緊張係留力を知ることができる。
即ち、防舷材4の反力は、まさに緊張係留力の船舶Sの
左右方向の成分に相当し、ロープ5の方位角を考慮し
て、更には緊張係留力の前後及び上下方向の成分を把握
することができる。
【0027】また、係留中の船舶Sが波によって動揺し
た場合、この波の振動と、船舶Sを含む係留系の固有振
動とが重なり合うと、船舶Sの動揺が大きく増加し、い
わゆるサブハーモニックモーションという危険な現象が
発生する場合がある。これは係留中の船舶Sにとっては
極めて有害なものであり、場合によってはロープ5が破
断する恐れもある。
【0028】そこで、前記プログラムの一回の動作ごと
に算出される各動揺量を時系列的に記録するとともに、
各動揺量について時間に関する運動方程式をつくり、記
録装置に蓄積されたデータを運動方程式に基づいて解析
することにより、以後予測される動揺量を推定すること
ができる。これにより、サブハーモニックモーション等
を未然に予知することができるので、危険な状態に対し
て適切な防止策をとることができる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明における船
舶の係留監視装置によれば、係留船舶の動揺を従来では
予期し得なかった運動までも正確に検知することがで
き、実際に船舶に作用している各方向成分の緊張係留力
を的確に把握することができるので、船舶の係留及び荷
役の安全性を高めることができ、更には係留監視の自動
化による監視要員の人数削減、並びに人為的な判断ミス
の防止に対しても多大な貢献を果たすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】係岸施設に係留された船舶の鳥瞰図
【図2】係岸施設に係留された船舶の平面図
【図3】本発明の一実施例を示す係留監視装置の構成図
【図4】係留された船舶の動揺状態を示す平面図及び正
面図
【図5】係留された船舶の直線運動を示す平面図及び正
面図
【図6】係留された船舶の回転運動を示す平面図及び正
面図
【図7】演算処理部のメインプログラムを示すフローチ
ャート
【図8】演算処理部のサブプログラムを示すフローチャ
ート
【図9】演算処理部のサブプログラムを示すフローチャ
ート
【符号の説明】
4…防舷材、5…係留用ロープ、6…反力検知器、7…
張力検知器、8…演算処理部、S…船舶。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−43283(JP,A) 特開 平4−303099(JP,A) 特開 昭62−35217(JP,A) 特開 昭62−64693(JP,A) 特開 昭61−114997(JP,A) 特開 昭60−46438(JP,A) 特開 昭56−28079(JP,A) 実開 昭61−70194(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B63B 21/00 B63B 39/00 G01L 5/16

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 係岸施設に複数の防舷材を介して接舷さ
    れるとともに、船首尾方向の複数箇所を係留用ロープに
    よって係岸施設に繋がれた船舶の係留監視装置におい
    て、 前記各防舷材の反力をそれぞれ検出する複数の反力検出
    手段と、 前記各係留用ロープの張力をそれぞれ検出する複数の張
    力検出手段と、 各反力検出手段及び各張力検出手段の検出データに基づ
    いて、船舶の前後、左右及び上下方向の直線運動及び船
    舶の重心を通る前後、左右及び上下方向の軸周りの回転
    運動に対する動揺量をそれぞれ算出する動揺量算出手段
    動揺量算出手段によって算出された各動揺量のうち所定
    数の動揺量が所定の限界値を越えた場合に警報を発する
    警報手段と を備えたことを特徴とする船舶の係留監視装
    置。
  2. 【請求項2】 前記各反力検出手段及び各張力検出手段
    の検出データのうち船舶係留時の初期データを上回って
    いる検出データが所定数以下の場合に警報を発する警報
    手段を備えた ことを特徴とする請求項1記載の船舶の係
    留監視装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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