JP2778959B2

JP2778959B2 - 切断加工機における素材の先端の位置決め装置

Info

Publication number: JP2778959B2
Application number: JP63122120A
Authority: JP
Inventors: 菊雄守屋
Original assignee: Amada Co Ltd
Current assignee: Amada Co Ltd
Priority date: 1988-05-20
Filing date: 1988-05-20
Publication date: 1998-07-23
Anticipated expiration: 2013-07-23
Also published as: JPH01295711A

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）この発明は、長尺素材の例えば切断加工等の加工を行
う切断加工機における素材の先端の位置決め装置に関す
る。

（従来の技術）近年、産業界の多品種少量生産の浸透及び生産の同期
化方式の進展に伴い、長尺の素材の切断加工を行う例え
ば鋸盤等の切断加工機においても、一本の長尺の素材を
必要な寸法に必要な数だけ切断し、残りの素材は倉庫等
に保管しておき、同一の素材の切断の要求があったと
き、これを取り出し、再度同様な切断加工を行なってい
る。

再度の切断加工においては、素材の端面は前回の切断
によって、平面に切断されているので、新しい素材のよ
うなトリミング（先端落し）の必要はない。したがっ
て、従来は作業者が素材を鋸盤に載せ、素材の端面から
切断位置をスケールを用いてけがきし、そのけがき位置
を切断加工位置の鋸刃面に一致するように調整して、本
体バイスに挾持固定し、切断加工していた。

（発明が解決しようとする課題）前記のように鋸盤等の切断加工機における素材の位置
決めは、作業者が素材の端面から加工位置までの長さを
スケール等で測定しており、スケールの誤読や、また、
加工位置を鋸刃面に正確に一致させる調整作業に手間が
かかるという問題があった。この発明は、このような問
題に着目して創案されたもので、従来のような作業者に
よるスケール合せ等の作業を廃止し、機械的な正確な計
測により、誤読による素材の損失を防止すると共に、能
率的な素材の先端の位置決め装置を提供することを目的
とするものである。

（課題を解決するための手段）前述のごとき従来の問題に鑑みて、本発明は、素材を
保持して加工位置に対して前後方向へ移動可能の送材バ
イスと、上記送材バイスを前後動するための作動装置を
制御して前記送材バイスの送材方向及び送材速度を制御
自在の送材速度制御手段と、前記送材バイスの移動位置
を検出する位置検出器と、前記加工位置から所定寸法だ
け手前の定点に、前記送材バイスによって送材されてい
る最中の前記素材の先端部を検出する定点検出器と、上
記定点検出器の検出時から、前記位置検出器から入力さ
れるパルス数が減速せしめるためのプリセット値になっ
たときに前記素材の送材速度を低速にするための信号を
前記送材速度制御手段に出力する減速位置設定手段と、
前記定点検出器の検出時から、前記位置検出器から入力
されるパルス数が減速後に停止せしめるためのプリセッ
ト値になったときに素材の送材を停止するための信号を
前記送材速度制御手段に出力する停止位置設定手段と、
を備えてなるものである。

（実施例）次に、この発明の実施例について図面に基づいて説明
する。第３図は、この発明を実施した切断加工機として
のヒンジ形鋸盤の立体図である。このヒンジ形鋸盤１
は、長尺の素材Ｍを切断加工する切断加工部３と、素材
Ｍを載置する支持部５と、素材Ｍを挾持固定すると共
に、送材作用を行うバイス部７等から構成されている。
切断加工部３は鋸刃9,鋸刃ハウジング11,ガイドアーム1
3等からなり、鋸刃ハウジング11内には鋸刃９を回転駆
動自在に懸架する一対のホイール（図示省略）が内装さ
れている。

支持部５は素材Ｍを載置支持するローラ15と、これを
支架するフレーム17及びテーブル19等からなっている。
バイス部７は本体バイス21と送材バイス23からなってい
る。本体バイス21は、本体固定バイスジョー25と、本体
可動バイスジョー27とからなり、鋸刃９による切断加工
位置に近接して配設されている。送材バイス23は、本体
バイス21と同様に、送材固定バイスジョー29と送材可動
バイスジョー31とからなり、本体バイス21の方向へ油圧
装置（第１図参照、符号33）により往復動し、長尺の素
材Ｍの送材作用を行う。表示挾持35は素材Ｍの切断寸法
を表示するもので、ハンドル37は送材バイス23の最後進
位置を変更し、切断寸法を変えるためのものである。

第１図はこの発明の１つの実施例のブロック図であ
る。この実施例では定点検出器を１個使用している。定
点検出器（Ａ）39は、送材バイス23によって送材されて
いる最中の素材Ｍの先端部を検出するためのもので、本
例においては光電スイッチからなり、素材の切断加工を
行う加工位置Ｋ点からl₁手前の定点Ａに設けられてい
る。位置検出器41は送材バイス23に設けられたラック
と、これに歯合するピニオンにより駆動されるロータリ
エンコーダからなっている。

減速位置設定手段としての減速位置設定器43はプリセ
ットカウンタからなり、位置検出器41から入力するパル
スを定点検出器（Ａ）39が定点Ａで素材Ｍの先端部を検
出した時点からカウントし、カウンタ値が定点Ａから任
意に設定されたl₂の減速開始位置Ｂ点に相当するプリセ
ット値になると、素材の送材速度を低速にするための信
号を素材速度制御手段としての送材速度制御器47へ出力
する。停止位置設定手段としての停止位置設定器45もプ
リセットカウンタで、位置検出器41から入力するパルス
を定点検出器（Ａ）39が定点Ａで素材Ｍの先端部を検出
した時点からカウントし、カウンタ値が定点Ａからl₁の
停止位置即ち加工位置Ｋ点に相当するプリセット値にな
ると、素材を停止させるための信号を送材速度制御手段
としての送材速度制御器47へ出力する。

送材速度制御器47は油圧装置33の電磁比例絞り方向切
換弁49のソレノイドへ送る電流を制御し、油圧シリンダ
51に連結された送材バイス23の送材方向及び送材速度を
自由に制御できるものである。

次に、この装置による素材の先端の位置決め方法につ
いて説明する。まず、定点Ａから適宜決められたl₂の距
離Ｂ点で、送材速度を適宜減速させるように、プリセッ
トカウンタ43にl₂に対応するロータリエンコーダ41のパ
ルス値をプリセットする。同様に定点Ａからl₁の距離の
加工位置Ｋ点で送材を停止するように、プリセットカウ
ンタ45にl₁に対応するロータリエンコーダ41のパルス値
をプリセットする。

次に素材Ｍを送材バイス23によって保持し、送材速度
制御器47に外部信号を与え、素材Ｍを早送りで前進させ
る。素材の先端が定点Ａに達すると光電スイッチ39に検
知され、プリセットカウンタ43及び45がロータリエンコ
ーダ41から入力されるパルスのカウントを開始する。ま
ず、プリセットカウンタ43のカウント値が減速せしめる
ためのプリセット値になると、プリセットカウンタ43は
減速せしめるための信号を送材速度制御器47へ出力す
る。送材速度制御器47はこの信号に基づき電磁比例絞り
方向切換弁49を制御し、適宜に設定された遅送り速度に
より素材Ｍを送材させる。

素材Ｍの先端が加工位置Ｋ点に達すると、プリセット
カウンタ45のカウント値と減速後に停止せしめるための
プリセット値が等しくなり、プリセットカウンタ45は停
止せしめるための信号を送材速度制御器47へ出力する。
送材速度制御器47はこの信号に基づき電磁比例絞り方向
切換弁49を制御し、素材Ｍの送材を停止させる。このよ
うにして、素材Ｍの先端は加工位置Ｋ点に於いて停止
し、許容精度内で位置決めされる。位置決めされた素材
Ｍは、その後通常の操作により送材され加工される。

第２図は定点検出器を39,53と２個備え、これに対応
して減速位置設定器も43,55と２個備えている。即ち素
材Ｍの減速をＢ点及びＤ点で２段階に行なうものであ
る。減速位置Ｂ点の設定は第１図の実施例と同様に定点
Ａを基準に定められるが、減速位置Ｄ点及び加工位置Ｋ
点の設定は定点Ｃを基準にして定められる。その他は第
１図の実施例と同様であるので説明を省略する。この実
施例は減速を２段階に行なうので位置決め精度が高くな
り、また位置決め時間を短くすることができる。

以上実施例として２例について説明したが、この発明
はこれらの２例に限定されるものではなく、他の態様に
おいても実施できるものである。例えば、定点を１個に
し減速位置を複数個にしてもよく、これらの複数個の減
速位置を切断位置に近接して設けると更に効果的であ
る。

［発明の効果］以上のごとき実施例の説明より理解されるように、要
するに本発明は、素材（Ｍ）を保持して加工位置（Ｋ）
に対して前後方向へ移動可能の送材バイス（23）と、上
記送材バイス（23）を前後動するための作動装置を制御
して前記送材バイス（23）の送材方向及び送材速度を制
御自在の送材速度制御手段（47）と、前記送材バイス
（23）の移動位置を検出する位置検出器（41）と、前記
加工位置（Ｋ）から所定寸法だけ手前の定点（Ａ）に、
前記送材バイス（23）によって送材されている最中の前
記素材（Ｍ）の先端部を検出する定点検出器（39）と、
上記定点検出器（39）の検出時から、前記位置検出器
（41）から入力されるパルス数が減速せしめるためのプ
リセット値になったときに前記素材（Ｍ）の送材速度を
低速にするための信号を前記素材速度制御手段（47）に
出力する減速位置設定手段（43）と、前記定点検出器
（39）の検出時から、前記位置検出器（41）から入力さ
れるパルス数が減速後に停止せしめるためのプリセット
値になったときに素材（Ｍ）の送材を停止するための信
号を前記送材速度制御手段（47）に出力する停止位置設
定手段（45）と、を備えてなるものである。

上記構成より明らかなように、本発明においては、素
材Ｍを保持して前後動可能の送材バイス23の移動位置を
検出する位置検出器41を設けると共に加工位置から所定
寸法だけ手前の定点Ａには、上記送材バイス23によって
送材されている最中の素材Ｍの先端部を検出する定点検
出器39が設けてあり、かつ上記定点検出器39による素材
Ｍの先端検出時から、前記位置検出器41から入力される
パルス数が減速せしめるためのプリセット値になったと
きに素材Ｍの送材速度を低速にするための信号を送材速
度制御手段47に出力する減速位置設定手段43が設けてあ
ると共に、前記定点検出器39による素材Ｍの先端検出時
から、位置検出器41から入力されるパルス数が減速後に
停止せしめるためのプリセット値になったときに素材Ｍ
の送材を停止するための信号を送材速度制御手段47に出
力する停止位置設定手段45が設けてある。

したがって、本発明によれば、切断加工機に対して素
材Ｍの送材位置決めを行うとき、素材Ｍの送材を開始し
てから停止することなしに定点検出器39の位置を基準と
して素材Ｍの先端部の位置を知ることができ、素材Ｍの
先端部を、切断加工機に対して予め設定した停止位置に
位置決めして切断加工を行うことができるものである。

すなわち、本発明によれば、送材バイス23によって素
材Ｍの送材を行っている最中に素材Ｍの先端部を定点検
出器39によって検出し、位置検出器41によって前記送材
バイス23の移動位置を検出する構成であることにより、
素材Ｍの送材作用を停止することなく、前記定点検出器
39による素材Ｍの先端部の検出位置を基準位置として素
材Ｍの先端位置の位置決めを行うことができ、切断加工
機に対する素材Ｍの位置決めを迅速に、かつ正確に行う
ことができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の１つの実施例のブロック図、第２図
は他の実施例のブロック図、第３図はこの発明を実施し
たヒンジ形鋸盤の立体図である。図面の主要な部分を表わす符号の説明 23……送材バイス 39……定点検出器（Ａ）（光電スイッチ） 41……位置検出器（ロータリエンコーダ） 43……減速位置設定器（Ｂ）（プリセットカウンタ） 45……停止位置設定器（プリセットカウンタ） 47……送材速度制御器 53……定点検出器（Ｃ）（光電スイッチ） 55……減速位置設定器（Ｄ）（プリセットカウンタ）

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】素材（Ｍ）を保持して加工位置（Ｋ）に対
して前後方向へ移動可能の送材バイス（23）と、上記送
材バイス（23）を前後動するための作動装置を制御して
前記送材バイス（23）の送材方向及び送材速度を制御自
在の送材速度制御手段（47）と、前記送材バイス（23）
の移動位置を検出する位置検出器（41）と、前記加工位
置（Ｋ）から所定寸法だけ手前の定点（Ａ）に、前記送
材バイス（23）によって送材されている最中の前記素材
（Ｍ）の先端部を検出する定点検出器（39）と、上記定
点検出器（39）の検出時から、前記位置検出器（41）か
ら入力されるパルス数が減速せしめるためのプリセット
値になったときに前記素材（Ｍ）の送材速度を低速にす
るための信号を前記送材速度制御手段（47）に出力する
減速位置設定手段（43）と、前記定点検出器（39）の検
出時から、前記位置検出器（41）から入力されるパルス
数が減速後に停止せしめるためのプリセット値になった
ときに素材（Ｍ）の送材を停止するための信号を前記送
材速度制御手段（47）に出力する停止位置設定手段（4
5）と、を備えてなることを特徴とする切断加工機にお
ける素材の先端の位置決め装置。