JP2777855B2 - 半導体熱処理用複合石英ガラス管 - Google Patents
半導体熱処理用複合石英ガラス管Info
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Description
英ガラス管、特に立上げ時間が短い石英ガラス炉芯管に
関する。
器、管などは耐熱性とともに、化学的に高純度が要求さ
れる。そして、これら部材はどのような条件下でも、ウ
エーハと反応したり、あるいは痕跡といえどもどのよう
な元素も半導体に与えてはならない。こうした要求にこ
たえる材料として、従来、石英ガラスが用いられてき
た。石英ガラスには、結晶質石英を電気溶融法で溶融し
ガラス化した石英ガラス、酸水素火炎法等で溶融しガラ
ス化した石英ガラス、およびゾルーゲル法やスート法で
製造した合成石英ガラス等がある。しかしながら、前記
酸水素火炎法等で溶融して得た石英ガラスは該石英ガラ
ス中にOH基が含有され、高温で長時間使用するとつぶ
れや変形を起こすという欠点を有していた。また、合成
石英ガラスは結晶質石英粉から得られた石英ガラスに比
較して粘度が低く、かつ製造時の混入塩素および塩化水
素により気泡が発生し見栄が悪くなるという欠点を有し
ていた。そのため、従来、半導体工業用治具として、特
に熱処理温度が1100℃以上のプロセスで用いる治具
用素材としては専ら電気溶融して得た石英ガラス(以下
電気溶融石英ガラスという)が用いられてきた。
は、不純物が付着し易いという性質があり、この吸着し
た不純物が加熱中に放出され半導体を阻害するという欠
点を有していた。そのため前記電気溶融石英ガラス管を
空焼きし前記不純物を除去する必要があるが、その除去
に数週間から1ヶ月間の空焼きを必要とした。そして、
その間ウエーハの熱処理を停止せねばならないという欠
点を有していた。
170340号公報、特開平3ー3323号公報にみる
ような複合管が提案されている。しかしながら、この複
合炉芯管を用いてウエーハの熱処理を行ったところウエ
ーハボートの足と炉芯管の内層とが粘着し取り出しに支
障をきたすという欠点があることがわかった。本発明者
等はその原因について追求していたところ、前記炉芯管
を形成する内層の合成石英ガラスが1100℃以上の高
温で長時間加熱すると粘着性が発生することを見出し
た。さらに、鋭意研究を続けたところ、その粘着性の発
生は、結晶質石英粉(水晶粉)を水素もしくはプロパン
等の燃焼火炎で溶融して得た石英ガラス(以下火炎溶融
石英ガラスという)には起こらないことを発見した。ま
た、前記火炎溶融石英ガラスには、前記電気溶融石英ガ
ラスに比べて、鉄、クロム、ニッケル、銅等の重金属不
純物の付着も少ないことを発見した。
おりその使用前に空焼きを行い該炉芯管内部の汚染や、
電気炉内のホコリ等を除去する必要があるが、該炉芯管
を前記火炎溶融石英ガラスのみで形成すると、空焼き中
につぶれや変形を起こす等の欠点があることがわかっ
た。そこで、この火炎溶融石英ガラスを内側にし、電気
溶融石英ガラスを外側に配置したところ、上記つぶれや
変形が起こらず、しかも不純物が優先的に外表面の電気
溶融石英ガラス層に付着し、不純物の内部表面への再付
着が防止できることを発見した。
基づき完成されたものであり、立上げ時間の短い炉芯管
を提供することを目的とする。
劣化の少ない炉芯管を提供することを目的とする。
め、本発明は、結晶質石英粉を電気溶融して得た石英ガ
ラスで外層を形成すると共に、前記結晶質石英粉を火炎
溶融して得た石英ガラスで内層を形成することを特徴と
する半導体熱処理用複合石英ガラス管に係る。
結晶質石英粉を火炎溶融して得た石英ガラス管を内側に
し、電気溶融して得た石英ガラス管を外側にして同心円
状に、かつ水平に保ち、内層管内を加圧状態に維持し、
これを共通軸の周りに同一速度で回転させながら一端よ
り他端に向けて外部加熱区域を移動させ、両管を一体化
する方法等で製造できる(特開平3ー170340号公
報等参照)。
晶等の天然の結晶質二酸化ケイ素を粉砕し精製したガラ
ス原料を意味する。この結晶質石英粉の粒径は10〜1
000μm、より好ましくは50〜500μmであり、
粒径が10μm以下では石英粉が細か過ぎ気泡が発生す
る。また、粒径が1000μm以上では純化が困難で、
不純物の混入が起こり易くなる。
芯管を電気炉にセットし、ウエーハを挿入しない状態
で、加熱し、炉芯管内部の汚染や電気炉内のホコリを除
去することをいう。
ハを空焼き後の炉に入れ、所定の時間加熱処理し、ウエ
ーハのライフタイムやシリコンウエーハ表面の酸化膜の
厚みを測定して行うが、ウエーハのライフタイムが異常
に短かったり、あるいはウエーハ表面の酸化膜の厚みが
異常に厚い場合には清浄度が充分でないとして、再度空
焼きを行う必要がある。それは前記ウエーハのライフタ
イムおよびウエーハ表面の酸化膜の厚みが規格内にはい
るまで何回も行う。
には鉄、クロム、ニッケル、銅等の重金属不純物が10
0ppb以下、好ましくは50ppb以下の含有量であ
る必要がある。これ以上では、前記不純物がウエーハに
拡散し、該ウエーハのライフタイムを著しく低下させ
る。
生を防止するため、塩素および塩化水素の含有量を50
0ppm以下,好ましくは100ppm以下でなければ
ならない。
化水素溶液が使用されるが、この溶液は使用中に不純物
の濃度が次第に高くなる性質を有している。そのためこ
れ迄は使用の度に新規処方液を必要とした。それが本発
明の複合石英ガラス管にあっては、外層を電気溶融石英
ガラスで構成し不純物の吸着を容易にしたので、フッ化
水素溶液の再使用が可能となった。
説明する。
LIFE TECHー88R を使用してウエーハ面内
のライフタイムをマップ測定する方法。
ガラス管。
融して得た石英ガラス管。
分解し、塩素で脱水処理した合成石英ガラス管(塩素含
有量約1000ppm)。
て、特開平3ー170340号公報記載の製造法に基づ
いて複合石英ガラス管を得た。この複合石英ガラス管を
電気炉にセットして1100℃で、5時間空焼きを行っ
た後、P形ウエーハを載置したボートをこの複合石英ガ
ラス管内に装填し、1000℃で、5時間加熱しウエー
ハのライフタイムを測定した。
ス管(比較例1)、前記サンプル2の石英ガラス管(比
較例2)、および 前記サンプル1を外側に、サンプル
3を内側にし火炎融着して得た複合石英ガラス管(比較
例3)を用いて上記ウエーハの加熱処理を行った。その
結果を表1に示す。
し、電気とは電気溶融石英ガラスを、また酸水素とは酸
水素火炎溶融石英ガラスを、さらに合成とは合成石英ガ
ラスを意味する。
00μsecとすると、本発明の複合石英ガラス管は空
焼きの1回目から規格値を満足する。他方、比較例1の
管は、5回目から規格値に該当し、空焼き時間が長くな
る。
を充足するが、その値が本発明の複合石英ガラス管に比
べ遥かに低い。
時に気泡が多数発生し、見栄えが悪く、また加熱処理
後、ボートの足が内層に付着してしまった。
英ガラス管は、空焼きを1回行なうだけでライフタイム
の良好なウエーハを得ることができる。このように、本
発明の複合石英ガラス炉芯管は立上げ時間を短くでき、
その上、洗浄液の再利用も可能にする等、産業上利用価
値の高いものである。
Claims (3)
- 【請求項1】 結晶質石英粉を電気溶融して得た石英ガ
ラスで外層を形成すると共に、結晶質石英粉を燃焼火炎
で溶融して得た石英ガラスで内層を形成することを特徴
とする半導体熱処理用複合石英ガラス管。 - 【請求項2】 上記燃焼火炎が酸水素火炎であることを
特徴とする請求項1記載の半導体熱処理用複合石英ガラ
ス管。 - 【請求項3】 上記内層を形成する石英ガラス層中の重
金属不純物含有量が100ppb以下であることを特徴
とする請求項1記載の半導体熱処理用複合石英ガラス
管。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23513392A JP2777855B2 (ja) | 1992-08-12 | 1992-08-12 | 半導体熱処理用複合石英ガラス管 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23513392A JP2777855B2 (ja) | 1992-08-12 | 1992-08-12 | 半導体熱処理用複合石英ガラス管 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0656600A JPH0656600A (ja) | 1994-03-01 |
JP2777855B2 true JP2777855B2 (ja) | 1998-07-23 |
Family
ID=16981547
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23513392A Expired - Fee Related JP2777855B2 (ja) | 1992-08-12 | 1992-08-12 | 半導体熱処理用複合石英ガラス管 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2777855B2 (ja) |
-
1992
- 1992-08-12 JP JP23513392A patent/JP2777855B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0656600A (ja) | 1994-03-01 |
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