JP2776819B2 - 半導体構造 - Google Patents

半導体構造

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は半導体多層膜構造体及びそれを用いた半導体
装置に係り,特にその中で電子あるいは正孔が高速に移
動するために動作が高速である様な構造体及び半導体装
置に関する。 〔従来の技術〕 従来、層の厚さが徐々に変化するような半導体多層構
造については、エレクトロニクスレタース19(1983年)
第822頁から第823頁(Electronics Letters 19(1983)
pp822−823)において論じられている。 〔発明が解決しようとする問題点〕 従来技術は多層膜の層厚を徐々に変化させているため
に、その中で電子・正孔は様々な散乱を受け、その散乱
によつて速度の上限が制限されるという問題があつた。 本発明の目的は上記問題を解決し、散乱による速度の
上限を超えた高速な電気伝導を実現することにある。 〔問題点を解決するための手段〕 上記目的は、多層構造を2つ以上の領域に分け、隣接
する領域間の電子あるいは正孔の基底量子化エネルギー
の差が多層構造材料中の光学フオノンエネルギーの大き
さに一致する様に各領域の層厚を設計することにより達
成される。この様な多層構造を構成する材料としては例
えばGaAsとAlGaAs,InPとInGaAsP,InPとInGaAs,GaAsとIn
GaAsP,GaAsとInGaAlP,GaSbとGaAlSb等の格子定数を一致
させることのできる材料の組合せだけでなく、GaAsとGa
AsP,GaPとGaAsP,GaAsとInGaAs,GaAsとIhGaAlAs,GaAsとG
aAsSb,GaAsとAlGaAsSb,GaSbとGaAlAsSb,GaSbとInAs等の
格子定数の必ずしも一致しない材料の組み合わせでも良
い。又、前記条件を満たす層厚については様々な場合が
考えられるが、組み合せる材料の各々についておよそ5
Å以上300Å以下の範囲で、各領域について適当な値を
選ぶことができる。 〔作用〕 本発明の作用を第1図を用いて説明する。まず符号1
〜5の領域から成る構造を考え、各々の領域内での担
体、即ち電子あるいは正孔のエネルギーが図に示した様
になるとする。公知のように第1〜第3の多層構造領域
2,3,4においては障壁層6により担体が量子井戸層7に
閉込められるためにエネルギー準位が離散化し同時に上
昇する。今、第1〜第3の多層構造領域の基底量子準位
8,9,10は公知のように井戸層7、あるいは障壁層6の厚
さによつて変わる。そこで基底量子準位8と9および9
と10のエネルギーの差がそれぞれ多層構造領域2および
3を構成する材料(具体的には井戸層7の材料)の光学
フオノンエネルギーに等しくなる様に障壁層6、井戸層
7の膜厚を決める。今、領域1から第1の多層構造領域
2に移動した担体が光学フオノン散乱を受けると、フオ
ノンエネルギーを失ない、そのエネルギーは基底量子準
位8から9のエネルギーに変化する。このとき担体の存
在確率密度の重心は第1の多層構造領域2から第2の多
層構造領域3へと移る。即ち光学フオノン散乱を受ける
ことにより担体が空間的に移動する。光学フオノン散乱
の頻度は通常のバルク半導体において約10-13秒に1回
程度であるが、この場合の様に丁度同じエネルギー差を
持つ状態がある場合には共鳴が起きて散乱確率が増加す
るのでその数倍の値になると考えられる。ここで例えば
各多層構造領域の厚さを300Åとし、少なくとも10-13
に1回の割合で電子あるいは正孔の移動が起きるとする
と、その速度は3×107cm/秒となり、通常の材料に高電
界をかけた場合の光学フオノン散乱で決る飽和速度1×
107cm/秒をはるかに超える。この原因は以下の通りであ
る。即ち、通常の材料中では電子あるいは正孔が殆ど静
止した状態から加速され、光学フオノンエネルギーを超
えるエネルギーに達すると散乱を受ける。一方、本発明
の材料中では電子あるいは正孔は加速を受けずとも共鳴
が起きるために光学フオノン散乱を受ける。そのため、
加速に要する距離が不用となり、結果的に速度が増す。
先の速度見積りは10-13秒に1回の光学フオノン散乱を
考えているが、共鳴によつて散乱頻度が3倍になると9
×107cm/秒の速度が得られる。これは通常の半導体では
得られない値である。 また、多層構造の領域4と多層構造ではないGaAsバッ
ファ層からなる領域5の間でも、領域4中で光学フォノ
ン散乱を受けた担体のエネルギーは符号10の基底準位か
ら符号15の基底準位(すなわち伝導帯端)のエネルギー
に変化し、担体は領域4から領域5に移動する。 さらには、領域内に量子井戸層が無くとも基底準位の
エネルギー差が光学フォノンエネルギー分だけ異なるよ
うに混晶比を変えた多層構造ではない材料同士を隣接さ
せて多層化しても同様の効果がある。但しこの場合には
電子の存在確率の分布が量子井戸層を用いた場合と異な
るために各領域の厚さに制限があり、それぞれおよそ50
0Å以下の場合にのみ効果が顕著である。 〔実施例〕 以下に本発明の実施例を図に基づいて説明する。 実施例1 第1図は本発明の実施例1の伝導帯構造図である。領
域1は電子注入層(Al0.1Ga0.9As)2,3,4は各々異なつ
た基底量子準位8,9,10を持つた第1〜第3の多層構造領
域、5はGaAsバツフア層である。符号6および7はAl
0.3Ga0.7As障壁層およびGaAs量子井戸層であり、第1〜
第3の多層構造領域の中で各々異つた膜厚を持ち、各多
層構造領域間の基底量子準位8,9,10の差がGaAs中の光学
フオノンエネルギー36.2meVに等しくなる様な厚さにな
つている。具体的には、第1の多層構造領域2ではGaAs
厚Lw=29Å,AlGaAs厚Lb=14Å,第2の多層構造領域3
ではLw=46Å,Lb=14Å,第3の多層構造領域4ではLw
=83Å,Lb=14Åである。各領域は300Å程度の厚さにな
る様に量子井戸層および障壁層を多層積層し、合計膜厚
が1000Åとなる様にした。この構造で電子注入層1の側
から光を入射させて電子を注入し、GaAsバツフア層5の
側から反射率を測定して電子の移動による遅延を測定し
た。時間分解能5×10-13秒の測定系では分解能以上の
遅延が測定不能であつた。即ち、電子の移動速度は少な
くとも2×107cm/秒であり、電子の飽和速度1×107cm/
秒を超える速度が得られていることが示された。 実施例2 本発明の実施例2を第2図に示す。第2図において符
号11はn型GaAsコレクタ層(Siドープ1×1017/cm3)12
は実施例1に示した構造体のベース層(Beドープ1×10
19/cm3)13はN型Al0.25Ga0.75Asエミツタ層、14はn型
GaAsエミツタキヤツプ層(Siドープ5×1018/cm3であ
る。11,12,14の各領域に電気接触をとり各々コレクタ・
ベース・エミツタ電極とするバイポーラトランジスタ動
作を行なわせた。ベース領域12を電子が通過する時間が
小さいので高速動作が可能になり、寸法2×5μmの素
子において遮断周波数は85GHzとなつた。これはGaA
sベースのトランジスタのT40GHzに比べ約2倍であ
り、電子のベース走行時間が無視できる様になつたため
に高速になるという効果が示された。 ここに示した実施例はいずれもGaAsとAlGaAsの組み合
わせで構造を作成したが、同様の効果はInGaAsとInP,In
GaAsとInAlAs,InGaAsとInGaAlAs,GaAsとInGaAsP,GaAsと
InGaP,GaAsとInGaAlP,GaAsとInAlP,GaSbとGaAlAsSb,GaS
bとInGaAsSb等の格子定数を一致させることの可能な組
み合わせのみでなくGaAsとGaAsP,GaAsとInGaAs,GaAsとI
nAlAsや先に挙げた組み合わせのうち格子定数が一致し
ない場合においても得ることが出来る。 又、先に挙げた実施例中の膜厚・ドーピング濃度も唯
一のものではない。量子井戸層の膜厚については、光学
フオノンエネルギーと隣り合う領域のエネルギー差が等
しくなる様な膜厚はGaAsとAlGaAsの組み合わせについて
も他にも選ぶことが可能であるし、材料が異なれば光学
フオノンエネルギーも異なるので当然膜厚は異なつてく
る。更にドーピング濃度については材料定数、例えばバ
ンドエネルギーを極端に変化させない範囲、即ちおよそ
5×1019/cm3以下の範囲で選ぶことができる。 又、実施例では電子を移動させる場合について示した
が、正孔についても同様な効果が得られるのは勿論のこ
とである。 〔発明の効果〕 本発明によれば半導体構造中で担体をその飽和速度以
上の速度で移動させることができるので、これを用いれ
ば従来の限界を超えた高速の素子を実現させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の実施例1の伝導帯構造図、第2図は実
施例1の構造体をバイポーラトランジスタに応用した実
施例2のバンド構造図である。 1……Al0.1Ga0.9As電子注入層、2……第1の多層構造
領域、3……第2の多層構造領域、4……第3の多層構
造領域、5……GaAsバツフア層、6……AlGaAs障壁層、
7……GaAs量子井戸層、8……第1の多層構造領域の基
底量子準位、9……第2の多層構造領域の基底量子準
位、10……第3の多層構造領域の基底量子準位、11……
n−GaAsコレクタ層、12……多層構造ベース層、13……
n−Al0.25Ga0.75Asエミツタ層、14……nGaAsエミツタ
キヤツプ層、15……GaAsバッファ層5の基底準位。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 草野 忠四郎 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (56)参考文献 特開 昭52−105785(JP,A) 特開 昭63−248164(JP,A) 特開 昭61−210679(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 29/00 - 29/267 H01L 29/30 - 29/38 H01L 29/66 - 29/737 H01L 21/33 - 21/331

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.担体の基底準位のエネルギーが異なる2つ以上の半
    導体領域が積層されており、隣り合う上記半導体領域間
    の担体の基底準位のエネルギー差が、上記隣り合う半導
    体領域の中の上記基底準位のエネルギーが高い方の半導
    体領域を構成する材料の光学フォノンエネルギーと一致
    することを特徴とする半導体構造。 2.上記半導体領域の少なくとも1つは、少なくとも1
    つの量子井戸層を含んでいる特許請求の範囲第1項記載
    の半導体構造。 3.上記2つ以上の半導体領域は膜周期が互いに異なる
    多層膜である特許請求の範囲第1項記載の半導体構造。 4.上記多層膜を構成する各膜の厚さは5Å以上300Å
    以下である特許請求の範囲第3項記載の半導体構造。 5.上記半導体領域の厚さは500Å以下である特許請求
    の範囲第1項乃至第4項のいずれか一項に記載の半導体
    構造。 6.上記半導体構造はバイポーラトランジスタの構成体
    である特許請求の範囲第1項乃至第5項のいずれか一項
    に記載の半導体構造。 7.上記半導体構造はバイポーラトランジスタのベース
    層である特許請求の範囲第6項記載の半導体構造。 8.上記半導体構造はさらに上記半導体領域に上記担体
    を注入する注入層を有しており、該注入層は受光により
    上記担体を発生する構造を有している特許請求の範囲第
    1項乃至第5項のいずれか一項に記載の半導体構造。
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