JP2776668B2 - 抵抗体の製造方法 - Google Patents

抵抗体の製造方法

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JP2776668B2 JP3341041A JP34104191A JP2776668B2 JP 2776668 B2 JP2776668 B2 JP 2776668B2 JP 3341041 A JP3341041 A JP 3341041A JP 34104191 A JP34104191 A JP 34104191A JP 2776668 B2 JP2776668 B2 JP 2776668B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バインダ樹脂に導電性
カーボンブラックを混合した抵抗ペーストをスクリーン
印刷することによって形成される抵抗体の製造方法に係
り、特に、可変抵抗器などに用いて好適な高抵抗値を有
する抵抗体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の抵抗体は、溶剤中に溶解した熱
硬化性樹脂(例えばフェノール樹脂やエポキシ樹脂な
ど)からなるバインダ樹脂に導電性カーボンブラックな
らびにその他の添加剤を混合、分散して抵抗ペーストを
得、この抵抗ペーストをスクリーン印刷法にて基板上に
印刷した後、これを乾燥、硬化することによって作製さ
れている。
【0003】従来、上記のカーボンブラックとして、比
較的小さな導電率を有するファーネスブラック{例え
ば、旭カーボン(株)製の商品名:旭60、Colum
bian社製の商品名:RAVEN150、および三菱
化成工業(株)製の商品名:MA100など}を用いる
ものがあった。このようなファーネスブラックを用いて
形成した抵抗体にあっては、高温度(70℃以上)かつ
高湿度(40℃以上、90〜95%RH)の雰囲気中に
長時間曝されると、元の条件に戻しても抵抗値は元の値
まで戻らず、すなわち抵抗値の安定性が劣るという問題
があった。
【0004】そこで、上記の問題を解決する一手段とし
て、比較的大きな導電率を有する導電性ファーネスブラ
ック{例えばライオン(株)の商品名:ケッチェンブラ
ックEC}やアセチレンブラック{例えばデンカ(株)
製の商品名:デンカブラック}を用いて作製した抵抗体
があった。このような抵抗体では、前述した雰囲気中で
の抵抗値の安定性が優れている。なお、この抵抗体はカ
ーボンブラックが比較的大きな導電率を有しているの
で、前記の比較的小さな導電率を有するファーネスブラ
ックを用いた場合と比べて同等の抵抗値を得るのに少量
で済む。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで上述した従来
の抵抗体で、耐湿負荷特性試験(JIS C 6444)
を行なったときに、カーボンブラックが比較的少量なの
でカーボンブラック粒子の消失に伴う抵抗値への影響が
大きく、その結果、抵抗値の変動が著しくなり、耐湿負
荷特性が劣るという問題があった。また、この抵抗体で
は、比表面積が大きく、表面エネルギが大きい、カーボ
ンブラックが用いられているのでカーボンブラック粒子
同士が互いに凝集し、抵抗ペーストとして保管する際に
抵抗値が経時的に変動して安定性が劣るという懸念があ
った。
【0006】本発明はこのような従来技術における実情
に鑑みてなされたもので、その目的は、耐湿負荷特性が
良好であるとともに、抵抗ペーストとして保管する際に
抵抗値の変動を防止することのできる高抵抗の抵抗体を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明は、導電性カーボンブラックおよびバインダ樹
脂を混合した抵抗ペーストをスクリーン印刷することに
よって形成される抵抗体の製造方法において、前記カー
ボンブラックが重量増加率2.5〜65%、好ましくは
3〜50%のフェニル化処理を施された構成にしてあ
る。
【0008】
【作用】導電性カーボンブラックに例えば重量増加率3
〜50%のフェニル化処理を施した後、このカーボンブ
ラックと溶剤とをバインダ樹脂に混合、分散して抵抗ペ
ーストを得る。このようにカーボンブラックはフェニル
化処理を施されているので、該カーボンブラックを混入
した抵抗ペーストはカーボンブラックが安定した分散状
態に保たれる。これによって、抵抗ペーストとして保管
する際に抵抗値の変動を防止することができる。なお、
上記の重量増加率は、〔{(重合後のカーボンブラック
重量/重合前のカーボンブラック重量)−1}×10
0〕で求められる。
【0009】また、前記の抵抗ペーストをスクリーン印
刷法にて基板上に印刷して、これを乾燥、硬化すること
により抵抗体を形成する。この抵抗体に含まれるカーボ
ンブラックはフェニル化処理が施されているので、高温
・高湿による影響を受けにくい。したがって、耐湿負荷
特性を向上できる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の抵抗体の実施例を図に基づい
て説明する。図1は本発明の抵抗体の一実施例に用いら
れるカーボンブラックのフェニル化条件および重量増加
率を説明する図、図2は図1で説明するカーボンブラッ
クが混入される抵抗ペーストの配合比を説明する図、図
3は図2で説明する抵抗ペーストから形成された抵抗体
の耐湿負荷特性を示す特性図、図4は図2で説明する抵
抗ペーストを放置した際の抵抗値の変動比率を示す特性
図である。
【0011】本実施例の抵抗体は、導電性カーボンブラ
ック、例えば比較的大きな導電率を有する導電性ファー
ネスブラック{ライオン(株)の商品名:ケッチェンブ
ラックEC、以下ケッチェンブラックと称す}にフェニ
ル化処理を図1に示すフェニル化条件で行い、所望の重
量増加率のフェニル化カーボンブラックを得る。このと
き、ベンゼンとケッチェンブラックを容器内に入れて、
この容器内を窒素ガスで満たすことにより外部の湿気を
遮断し、触媒として無水塩化アルミニウム(AlC
3)を加えて充分撹拌した後、助触媒として少量の水
を添加するとともに、酸化剤として塩化第2銅(CuC
2)を添加し、45℃の温度で所定の時間撹拌し、重
合反応を生じさせる。これによって、ポリフェニレンを
重合し、ケッチェンブラックに結合させる。次いで、こ
の重合反応によって得た反応混合物を大量の水中に注ぎ
出し、これを濾過した後、希塩酸で洗浄してから、最後
に水で洗浄して乾燥する。
【0012】次いで、熱硬化性樹脂からなるバインダ樹
脂(例えば商品名:スミライトPC−25)中に、上記
のフェニル化処理を施したケッチェンブラックおよび溶
剤(例えばカルビト−ル)を図2に示す配合比で混合
し、従来の場合と同様に、ボールミルあるいは3本ロー
ルなどを用いて上記のケッチェンブラックを分散させて
抵抗ペーストを得る。その後、この抵抗ペーストをフェ
ノール樹脂積層板やセラミック基板上にスクリーン印刷
することによって塗膜を形成し、上記のバインダ樹脂の
種類に応じて150〜250℃の温度で15〜60分
間、加熱硬化させて抵抗体を形成する。
【0013】この実施例にあっては、ケッチェンブラッ
クがフェニル化処理を施されているので、該ケッチェン
ブラックを混入した抵抗ペーストを保管するときに、該
抵抗ペーストはケッチェンブラックの分散状態が安定し
たペースト状態に保たれる。
【0014】図4は、この抵抗ペーストを容器に入れた
まま常温、常湿の雰囲気中に所定時間保管した後、該ペ
ーストを用いてスクリーン印刷および加熱により抵抗体
を形成したときの抵抗値の変動比率(保管後の抵抗値/
抵抗ペースト製造時の抵抗値)を示している。この図4
では、抵抗値の変動比率を縦軸方向に、抵抗ペーストの
保管期間(月)を横軸方向にそれぞれ設定してある。抵
抗ペーストは、図4に示すように、重量増加率が大きく
なるに従って保管時の抵抗値の安定性が増大する。例え
ばフェニル化処理を施してない比較例は2ヵ月間保管さ
れると、保管後の抵抗値が初期の抵抗値の14倍とな
り、重量増加率の小さい(2.30%)試料Aは2ヵ月
間保管後の抵抗値が抵抗ペースト製造時の抵抗値の10
倍となり、試料B(重量増加率:2.50%)は7倍と
なり、試料C(重量増加率:3.40%)は2.8倍と
なる。一方、試料D(重量増加率:11.10%)、試
料E(重量増加率:53.50%)、試料F(重量増加
率:65.30%)、試料G(重量増加率:74.80
%)のいずれも抵抗値が変動しない。このように保管時
の抵抗値の安定性の観点から検討すると、2.5%以上
の重量増加率が適当と考えられる。
【0015】また、上記の抵抗ペーストから焼成された
抵抗体は、該抵抗体に含まれるカーボンブラックがフェ
ニル化処理を施されているので、高湿中の電気的負荷に
よる影響を受けにくい。
【0016】図3は、温度40℃、湿度90〜95%の
雰囲気中で、直流電圧250Vによる断続負荷を印加し
て耐湿負荷特性試験を行なった結果、100〜1000
時間の所定時間における試料数5個中の断線数を表わし
ている。この図3に示す試験結果では、例えば500時
間で、フェニル化処理を施してない比較例、および重量
増加率の小さい(2.30%)試料Aは4個の断線数を
生じ、重量増加率の大きい(74.80%)試料Gは5
個の断線数を生じている。一方、試料B(重量増加率:
2.50%)、試料C(重量増加率:3.40%)、試料
D(重量増加率:11.10%)、試料E(重量増加
率:53.50%)および試料F(重量増加率:65.3
0%)のいずれも断線を生じていない。このように耐湿
負荷特性の観点から検討すると、2.5〜65%の重量
増加率が適当と考えられ、特に、3〜50%の重量増加
率が好ましい。
【0017】従って、これらの抵抗ペースト保管時の安
定性および耐湿負荷特性の両方を考慮すると、2.5〜
65%の重量増加率が適当と考えられ、特に、3〜50
%の重量増加率が好ましい。なお、重量増加率の小さい
(2.30%)試料Aは、上記のように保管時の安定性
および耐湿負荷特性の両方が劣っている。また、重量増
加率の大きい(74.80%)試料Gは保管時の安定性
が優れているが、耐湿負荷特性試験で比較的短時間(5
00時間)で多くの断線数(4個)を生じており耐湿負
荷特性が劣っている。一方、試料C(重量増加率:3.
40%)、試料D(重量増加率:11.10%)、およ
び試料E(重量増加率:53.50%)は、保管時の安
定性および耐湿負荷特性の両方が優れている。
【0018】このように構成した実施例では、抵抗ペー
ストとして保管する際に抵抗値の変動を防止できるとと
もに、耐湿負荷特性を向上することができる。
【0019】
【発明の効果】本発明は以上のように構成したので、抵
抗ペーストとして保管する際に抵抗値の変動を防止でき
るとともに、抵抗体の耐湿負荷特性を向上できる。従っ
て、高性能で信頼性の高い抵抗体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の抵抗体の一実施例に用いられるカーボ
ンブラックの重合条件および重量増加率を説明する図で
ある。
【図2】図1で説明するカーボンブラックが混入される
抵抗ペーストの配合比を説明する図である。
【図3】図2で説明する抵抗ペーストから形成された抵
抗体の耐湿負荷特性を示す特性図である。
【図4】図2で説明する抵抗ペーストを保管した際の抵
抗値の変動比率を示す特性図である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性カーボンブラックおよびバインダ
    樹脂を混合した抵抗ペーストをスクリーン印刷すること
    によって形成される抵抗体の製造方法において、前記カ
    ーボンブラックが重量増加率2.5〜65%のフェニル
    化処理を施されていることを特徴とする抵抗体の製造方
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記重量増加率
    〜50%の範囲にあることを特徴とする抵抗体の製造方
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