JP2775902B2 - 金属黒鉛質ブラシの製造法 - Google Patents
金属黒鉛質ブラシの製造法Info
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- JP2775902B2 JP2775902B2 JP1256707A JP25670789A JP2775902B2 JP 2775902 B2 JP2775902 B2 JP 2775902B2 JP 1256707 A JP1256707 A JP 1256707A JP 25670789 A JP25670789 A JP 25670789A JP 2775902 B2 JP2775902 B2 JP 2775902B2
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- graphite
- brush
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Description
【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は金属黒鉛質ブラシの製造法に関する。
（従来の技術） 従来，金属黒鉛質ブラシは，電気比抵抗が低いという
特長を生かして，おもにブラシによる出力損失を低く抑
える用途のモーターに使用されてきた。
特長を生かして，おもにブラシによる出力損失を低く抑
える用途のモーターに使用されてきた。
一般的には、銅，銀，金等の良導電性金属粉と黒鉛粉
又は黒鉛粉を粘結剤と共に混練して表面に粘結剤を被覆
した黒鉛粉とを混合した後に，成形，焼結して製造され
る。
又は黒鉛粉を粘結剤と共に混練して表面に粘結剤を被覆
した黒鉛粉とを混合した後に，成形，焼結して製造され
る。
（発明が解決しようとする課題） 金属黒鉛質ブラシは，金属粉と黒鉛粉の粉末焼結体で
あるため，組織上不均質な点は避けられない。この組織
の不均質は，モーターに使用した場合，摺動皮膜の不均
質となつて現れ電圧波形の乱れ等の障害を惹起する。組
織の不均質を是正するためには，金属粉及び黒鉛粉の粒
径を小さくすれば良いが，金属粉同志のつながりが悪く
なるため，電気比抵抗の増大をまねき，モーターの出力
損失が大きくなつてしまう。また，単に電圧波形の乱れ
を小さくするだけならば，金属含有量を増加して行けば
良いが，金属含有量の増加にともない，黒鉛含有量の低
下からブラシの潤滑性が悪くなり，摩耗量が増加してし
まうという問題点がある。
あるため，組織上不均質な点は避けられない。この組織
の不均質は，モーターに使用した場合，摺動皮膜の不均
質となつて現れ電圧波形の乱れ等の障害を惹起する。組
織の不均質を是正するためには，金属粉及び黒鉛粉の粒
径を小さくすれば良いが，金属粉同志のつながりが悪く
なるため，電気比抵抗の増大をまねき，モーターの出力
損失が大きくなつてしまう。また，単に電圧波形の乱れ
を小さくするだけならば，金属含有量を増加して行けば
良いが，金属含有量の増加にともない，黒鉛含有量の低
下からブラシの潤滑性が悪くなり，摩耗量が増加してし
まうという問題点がある。
本発明は，上記した矛盾する問題点を解消し，モータ
ー等に使用した場合の出力損失をまねくことなく，組織
を均質化させ，安定した摺動を実現する金属黒鉛質ブラ
シの製造法を提供することを目的とする。
ー等に使用した場合の出力損失をまねくことなく，組織
を均質化させ，安定した摺動を実現する金属黒鉛質ブラ
シの製造法を提供することを目的とする。
本発明は，粒径50μｍ以下の良導電性の金属粉及び粒
径60μｍ以下の黒鉛粉に造粒剤を加え混練して造粒粉を
得，次いで該造粒粉に前記金属粉を加えて混合，成形及
び焼成する金属黒鉛質ブラシの製造法に関する。
径60μｍ以下の黒鉛粉に造粒剤を加え混練して造粒粉を
得，次いで該造粒粉に前記金属粉を加えて混合，成形及
び焼成する金属黒鉛質ブラシの製造法に関する。
本発明において、銅粉、銀粉又は金粉の来歴は樹枝状
の形を有する電解法によるものが好ましい。黒鉛粉は天
然黒鉛，人造黒鉛のいずれでもよいが，潤滑性の優れる
点から天然産の鱗状黒鉛が好ましい。銅粉，銀粉又は金
粉（以下金属粉とする）及び黒鉛粉の粒径は各々50μｍ
以下及び60μｍ以下とされる。この粒径を越えると組織
が不均質となり，接触電圧降下が不安定となる。造粒剤
は一般的なポリビニルアルコール，カルボキシメチルセ
ルローズ等を使用してもよいが，炭素材の粘結剤として
用いられるフエノール樹脂，エポキシ樹脂，コールター
ル，タールピツチ等が造粒粉が壊れ難く，好ましい。造
粒機は特に制限はないが混練用のニーダー（捏和機）又
はミキサーが好ましい。
の形を有する電解法によるものが好ましい。黒鉛粉は天
然黒鉛，人造黒鉛のいずれでもよいが，潤滑性の優れる
点から天然産の鱗状黒鉛が好ましい。銅粉，銀粉又は金
粉（以下金属粉とする）及び黒鉛粉の粒径は各々50μｍ
以下及び60μｍ以下とされる。この粒径を越えると組織
が不均質となり，接触電圧降下が不安定となる。造粒剤
は一般的なポリビニルアルコール，カルボキシメチルセ
ルローズ等を使用してもよいが，炭素材の粘結剤として
用いられるフエノール樹脂，エポキシ樹脂，コールター
ル，タールピツチ等が造粒粉が壊れ難く，好ましい。造
粒機は特に制限はないが混練用のニーダー（捏和機）又
はミキサーが好ましい。
造粒粉は，前記粒度の金属粉及び黒鉛粉と造粒剤とを
造粒機に入れ混練して得られる。造粒粉の大きさは使用
する金属粉，黒鉛粉の粒度の５倍乃至10倍，即ち50〜50
0μｍが好ましい。本発明の金属黒鉛質ブラシは、上記
造粒粉に前記粒度の金属粉を加え，公知の方法により混
合，成形及び焼成して得られる。
造粒機に入れ混練して得られる。造粒粉の大きさは使用
する金属粉，黒鉛粉の粒度の５倍乃至10倍，即ち50〜50
0μｍが好ましい。本発明の金属黒鉛質ブラシは、上記
造粒粉に前記粒度の金属粉を加え，公知の方法により混
合，成形及び焼成して得られる。
本発明の金属黒鉛質ブラシは第１図の組織構造図に示
すように，造粒粉１の内部に金属粉２及び黒鉛粉３が均
一に散在し，造粒粉１の周囲に後から添加した金属粉４
が被覆されたように付着して主導電路を形成する。
すように，造粒粉１の内部に金属粉２及び黒鉛粉３が均
一に散在し，造粒粉１の周囲に後から添加した金属粉４
が被覆されたように付着して主導電路を形成する。
（実施例） 次に本発明の実施例を説明する。
実施例１ 粒径40μｍ以下（平均で20μｍ）に粉砕した電解銅粉
と粒径50μｍ以下に粉砕した鱗状黒鉛粉とを，重量で銅
粉／黒鉛粉が1/3になるようにＶ形混合機で混合し，こ
の混合粉90重量部，フエノール樹脂（日立化成工業製,V
P11N）10重量部及びメタノール20重量部をワーナー形ニ
ーダーに入れて50℃で加熱混練して粒径50〜250μｍの
造粒粉を得た。この造粒粉と粒径74μｍ以下（平均で30
μｍ）の電解銅粉とを，重量で造粒粉／銅粉が4/1にな
るようにＶ形混合機で混合して成形粉とし，この成形粉
を4t/cm2の圧力で成形し，還元性ガスの雰囲気下で700
℃で焼成して，銅含有量40重量％の金属黒鉛質ブラシを
得た。
と粒径50μｍ以下に粉砕した鱗状黒鉛粉とを，重量で銅
粉／黒鉛粉が1/3になるようにＶ形混合機で混合し，こ
の混合粉90重量部，フエノール樹脂（日立化成工業製,V
P11N）10重量部及びメタノール20重量部をワーナー形ニ
ーダーに入れて50℃で加熱混練して粒径50〜250μｍの
造粒粉を得た。この造粒粉と粒径74μｍ以下（平均で30
μｍ）の電解銅粉とを，重量で造粒粉／銅粉が4/1にな
るようにＶ形混合機で混合して成形粉とし，この成形粉
を4t/cm2の圧力で成形し，還元性ガスの雰囲気下で700
℃で焼成して，銅含有量40重量％の金属黒鉛質ブラシを
得た。
実施例２ 粒径20μｍ以下に粉砕した電解銅粉と粒径を20μｍ以
下に粉砕した鱗状黒鉛粉とを，重量で銅粉／黒鉛粉が1/
3になるようにＶ形混合機で混合し，この混合粉を用い
て以下実施例１と同様にして粒径50〜250μｍの造粒粉
を得た、この造粒粉及び粒径40μｍ以下（平均で20μ
ｍ）に粉砕した電解銅粉を，重量で造粒粉／銅粉が4/1
になるようにＶ形混合機で混合して成形粉とし，以下実
施例１と同様にして成形及び焼成して銅粉含有量40重量
％の金属黒鉛質刷子を得た。
下に粉砕した鱗状黒鉛粉とを，重量で銅粉／黒鉛粉が1/
3になるようにＶ形混合機で混合し，この混合粉を用い
て以下実施例１と同様にして粒径50〜250μｍの造粒粉
を得た、この造粒粉及び粒径40μｍ以下（平均で20μ
ｍ）に粉砕した電解銅粉を，重量で造粒粉／銅粉が4/1
になるようにＶ形混合機で混合して成形粉とし，以下実
施例１と同様にして成形及び焼成して銅粉含有量40重量
％の金属黒鉛質刷子を得た。
比較例１ 実施例１における鱗状黒鉛粉90重量部,VP11N10重量部
及びメタノール20重量部を実施例１と同じ方法で加熱混
練して，黒鉛粉の表面に粘結剤を被覆した粒径50〜250
μｍの造粒粉を得た。この造粒剤と粒径100μｍ以下
（平均で40μｍ）の電解銅粉とを，重量で銅粉／造粒粉
が2/3になるようにＶ形混合機で混合して成形粉とし，
以下実施例１と同じ製造工程を経て銅粉含有量40重量％
の金属黒鉛質ブラシを得た。
及びメタノール20重量部を実施例１と同じ方法で加熱混
練して，黒鉛粉の表面に粘結剤を被覆した粒径50〜250
μｍの造粒粉を得た。この造粒剤と粒径100μｍ以下
（平均で40μｍ）の電解銅粉とを，重量で銅粉／造粒粉
が2/3になるようにＶ形混合機で混合して成形粉とし，
以下実施例１と同じ製造工程を経て銅粉含有量40重量％
の金属黒鉛質ブラシを得た。
比較例２ 実施例２における造粒粉の製造に用いた電解銅粉及び
鱗状黒鉛粉を，重量で銅粉／黒鉛粉が2/3になるように
Ｖ形混合機で混合し，この混合粉を用いて実施例１と同
様にして粒径50〜250μｍの造粒粉を得た。この造粒粉
を成形粉として，以下実施例１と同じ製造工程を経て銅
粉含有量40重量％の金属黒鉛質ブラシを得た。
鱗状黒鉛粉を，重量で銅粉／黒鉛粉が2/3になるように
Ｖ形混合機で混合し，この混合粉を用いて実施例１と同
様にして粒径50〜250μｍの造粒粉を得た。この造粒粉
を成形粉として，以下実施例１と同じ製造工程を経て銅
粉含有量40重量％の金属黒鉛質ブラシを得た。
実施例及び比較例で得た金属黒鉛質ブラシについて，
破断面の組織を顕微鏡で観察すると共にその接触電圧降
下を測定した。接触電圧降下の測定は直径90mmの銅製ス
リツプリングに,400g/cm2の圧力でブラシを取付け，ス
リツプリングを毎分1500回転で回転させ，ブラシに20A
の直流電流を通じて20時間運転する条件によつた。
破断面の組織を顕微鏡で観察すると共にその接触電圧降
下を測定した。接触電圧降下の測定は直径90mmの銅製ス
リツプリングに,400g/cm2の圧力でブラシを取付け，ス
リツプリングを毎分1500回転で回転させ，ブラシに20A
の直流電流を通じて20時間運転する条件によつた。
破断面の組織については，実施例１及び２のブラシは
前述した第１図に示す組織を示したのに対し，比較例１
のブラシは第２図に示すように，黒鉛粉５の中に大きい
銅の粒子６が散在し，比較例２のものは第３図に示すよ
うに，黒鉛粉７の中に小さい銅粉８が点在しているだけ
であり，第１図のように銅粉間のつながりが見れないか
ら，導電性は第１図のブラシが優れる。
前述した第１図に示す組織を示したのに対し，比較例１
のブラシは第２図に示すように，黒鉛粉５の中に大きい
銅の粒子６が散在し，比較例２のものは第３図に示すよ
うに，黒鉛粉７の中に小さい銅粉８が点在しているだけ
であり，第１図のように銅粉間のつながりが見れないか
ら，導電性は第１図のブラシが優れる。
接触電圧降下は，第４図及び第５図に示されるように
実施例のブラシは安定しているが，比較例１のブラシは
第６図に見られるように変動が激しく，比較例２のブラ
シは第７図に示すように運転当初からその値が高い。
実施例のブラシは安定しているが，比較例１のブラシは
第６図に見られるように変動が激しく，比較例２のブラ
シは第７図に示すように運転当初からその値が高い。
（発明の効果） 本発明によれば，金属粉と黒鉛とが均質に分散してい
るので，接触電圧降下の乱れがなく，長時間にわたり摺
動が安定し，また金属粉同士が分断されずによくつなが
つているのでモーター等に使用した場合の出力損失を招
来しない金属黒鉛質ブラシが得られる。
るので，接触電圧降下の乱れがなく，長時間にわたり摺
動が安定し，また金属粉同士が分断されずによくつなが
つているのでモーター等に使用した場合の出力損失を招
来しない金属黒鉛質ブラシが得られる。
第１〜３図は金属黒鉛質ブラシの破断面の組織構造図を
示し，第１図は本発明のブラシ，第２図及び第３図は比
較例のブラシ，第４〜７図は接触電圧降下と運転時間の
関係を示すグラフである。 符号の説明 １……造粒粉、２……金属粉 ３……黒鉛粉、４……金属粉 5,7……黒鉛粉、6,8……銅粉
示し，第１図は本発明のブラシ，第２図及び第３図は比
較例のブラシ，第４〜７図は接触電圧降下と運転時間の
関係を示すグラフである。 符号の説明 １……造粒粉、２……金属粉 ３……黒鉛粉、４……金属粉 5,7……黒鉛粉、6,8……銅粉
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) H01R 39/00 - 39/64 H02K 13/00 - 13/14
Claims (1)
- 【請求項１】粒径50μｍ以下の銅粉、銀粉又は金粉及び
粒径60μｍ以下の黒鉛粉に造粒剤を加え混練して造粒粉
を得、次いで該造粒粉に前記銅粉、銀粉又は金粉を加え
て混合、成形及び焼成する事を特徴とする金属黒鉛質ブ
ラシの製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1256707A JP2775902B2 (ja) | 1989-09-29 | 1989-09-29 | 金属黒鉛質ブラシの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1256707A JP2775902B2 (ja) | 1989-09-29 | 1989-09-29 | 金属黒鉛質ブラシの製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH03119675A JPH03119675A (ja) | 1991-05-22 |
| JP2775902B2 true JP2775902B2 (ja) | 1998-07-16 |
Family
ID=17296355
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1256707A Expired - Lifetime JP2775902B2 (ja) | 1989-09-29 | 1989-09-29 | 金属黒鉛質ブラシの製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2775902B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4708123B2 (ja) * | 2005-08-26 | 2011-06-22 | 山洋電気株式会社 | ブラシ付き回転電機及びその製造方法 |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5829586B2 (ja) * | 1973-11-16 | 1983-06-23 | 日立化成工業株式会社 | デンサツシオヨビソノ セイゾウホウホウ |
| JPS50122611A (ja) * | 1974-03-18 | 1975-09-26 | ||
| JPS6373849A (ja) * | 1986-09-11 | 1988-04-04 | Hitachi Chem Co Ltd | カ−ボンブラシ |
-
1989
- 1989-09-29 JP JP1256707A patent/JP2775902B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH03119675A (ja) | 1991-05-22 |
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Legal Events
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