JP2775382B2 - 溶接ドラム缶の製造方法 - Google Patents

溶接ドラム缶の製造方法

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JP2775382B2 JP22408393A JP22408393A JP2775382B2 JP 2775382 B2 JP2775382 B2 JP 2775382B2 JP 22408393 A JP22408393 A JP 22408393A JP 22408393 A JP22408393 A JP 22408393A JP 2775382 B2 JP2775382 B2 JP 2775382B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は洗浄性の良好な溶接ドラ
ム缶の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、一般に鋼製ドラムには2種類あ
り、その一つはJIS Z 1600(鋼製オープンド
ラム)に規定してあるオープンドラムであり、他の一つ
はJISZ 1601(鋼製ドラム)に規定してある密
閉型ドラムである。これらの一般的な形状は図5に示
す。すなわち、図5は一般的な形状を示す密閉型のドラ
ム缶の概念図である。このドラム缶の構成は天板1、地
板2及び胴体3とから形成されており、更に天板1には
大栓4、小栓5が形成されている。この大栓4は注入口
であり、小栓5は換気孔の役目をする。このような構成
のもとに、オープンドラムは鋼板を円筒形に成形した
後、溶接によって接合した胴体と円盤状の地板を巻き締
めた容器で、ガスケットを装着した着脱可能な天蓋を胴
体の開放された上面に置き、バンドを嵌め、ボルト又は
レバーを用いて胴体に締めつけられる。
【0003】また、密閉型ドラムはシーム溶接により接
合した胴体の両端に円盤状の地板と注入口と換気口とな
る口栓を付けた天板を巻き締めて製造したものである。
この密閉型ドラムは石油製品、化学製品等の各種液体の
容器に、また、オープンドラムは粉体、固体や塗料、接
着剤、合成樹脂等の粘稠な液体物を保管、運搬する容器
として使用される。これらの容量はいずれも20Lから
200L迄である。
【0004】そこで、これらの容器は一度内容物を入れ
て使用した後、内部を洗浄して再々度繰り返して使用す
ることが多いのが実状である。しかも、最も一般的な鋼
製ドラムは冷間圧延鋼板或いは熱間圧延鋼板が使用され
るが、洗浄再生して長期間にわたり繰り返し使用するド
ラムの場合や特殊な化学薬品用としてはステンレス鋼板
から製缶されている。
【0005】図6は図5のA部分の拡大図である。図6
によれば地板2はドラムの底部をなし、胴体3の下端部
と地板の垂下状周壁の下端部とは巻き締められている。
しかしながら胴体下端部と地板が接触を開始する地点で
は図に示すように上部が広く、下部になるにつれて狭く
なり、ほぼ三角形をした環状の空隙13を生ずる。密閉
型ドラムの場合には天板側にも同様の空隙を生ずる。ま
た、塗料や接着剤等を収納した場合に、この空隙部に入
り込んだ内容物がドラムを洗浄する際に容易に除去出来
ず、洗浄能率が低下するという問題がある。また、ドラ
ム缶を再使用する際に、空隙部に残存した前の内容物の
残渣が混入或いは溶出すると、後の内容物に不純物とし
て品質上の問題になる。更に密閉型ドラムの場合には内
容物を取り出す際に、残り少ない内容物がドラム缶を逆
さにした場合に流し出すことがあるので天板の空隙にも
地板の場合と同様に残渣が入り込むと言う問題がある。
【0006】これら上記したドラム缶を改善したものが
図7である。図7は図6と同様、ドラム胴体下端部の拡
大図である。図7に示すように、ドラム胴体下端部にお
いて胴体3と地板2を突き合わせ溶接し、更にリング6
を接合したものである。このようなドラム缶では、上述
のように内容物が入り込む環状間隙部が無くなる点では
解決された。しかし、胴体と地板とを突き合わせ溶接を
するために、溶接箇所では高度な寸法精度や位置制御が
必要であり、胴体や地板の加工精度或いは精度の高いク
ランピング装置が必要であり設備費が高く、また、作業
能率が低いという欠点がある。
【0007】また、図8は更に他の改善ドラム缶の底部
の巻き締め部を示す断面図である。この方法は特開昭6
1−180625号公報に示されているように、密閉型
ドラムの胴体と天板の接合部における環状空隙をドラム
の内部から肉盛り溶接で充填し、胴体と地板の接合部は
屈曲部を直角状に成形して巻き締めると共に、この接合
開始部分を缶体外から環状にシーム溶接7を使用して接
合した方法を提案している。このドラム缶では巻き締め
部8の空隙が従来のドラム缶よりも小さくなっているが
充分でないのが実状である。
【0008】また、特開昭60−40679号公報に開
示されているオープンドラムは、胴体の下端部と逆皿状
地板の垂下状周壁の下端部とを巻き締めた後、ドラム缶
を缶中心軸を中心として回転させ、胴体の缶底高さ位置
に胴体の内面が地板の底周縁部が密着するまでドラム缶
の外周からロールを押し当てて環状内方凸部を形成さ
せ、内方凸部と地板とをドラム缶体外側の胴体側から芯
線を送り込みつつプラズマ溶接で肉盛り溶接して一体さ
せる製造方法が提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の技術ではドラム缶の加工精度や高精度なクランプ装置
を必要としたりして製造工程が複雑となることから、生
産性に難点を有すると共に、ドラム缶の素材である鋼板
が1.0mmから1.6mmという薄板であるために、
溶接条件範囲が極めて狭くシビアーな溶接が要求され
る。すなわち、構造的に生じている板厚の数倍の空隙を
溶接で埋めるためには相当量の溶融金属を必要とするこ
とから、鋼板が熱的に耐えきれずに溶け落ちたり、熱歪
みで溶接中にドラム缶が変形して空隙部形状が変化し、
安定した溶接形状の確保が困難である。また、シーム溶
接の方法では会合部空隙を完全に無くすることが困難で
あり、品質的にも不充分であった。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような問題を解消す
べき、発明者らは鋭意工夫を重ねた結果、胴体と地板或
いは天地板との間に生ずる環状空隙部を肉盛り溶接で充
填して、ドラム缶内の環状空隙部を無くして、再生使用
する際の洗浄工程において、既に収納した内容物の残渣
がその空隙に残留することなく、容易に洗浄される溶接
ドラム缶の製造方法を提案するものである。その発明の
要旨とするところは、 (1)ドラム内部に凸状に成形した地板或いは天板又は
天板及び地板を胴体に嵌め込んで巻き締めた後、ドラム
胴体と地板或いは天板又は天板及び地板との接合部付近
をドラム缶体の外側で、かつ地板或いは天板又は天板及
び地板側からアーク溶接することにより缶内部に肉盛り
することを特徴とする溶接ドラム缶の製造方法。
【0011】(2)ドラム内部に凸状に成形した地板或
いは天板を胴体に嵌め込んで巻き締めた後ドラム缶体の
内側から環状空隙部を肉盛り溶接し、他方の天板又は地
板をドラム缶体の外側からの溶接で内面に肉盛り溶接す
ることを特徴とする溶接ドラム缶の製造方法。 (3)ドラム内部に凹状に成形した地板或いは天板を胴
体と巻き締めた後ドラム缶体の外側から、ドラム胴体と
地板或いは天板の接合部付近をアーク溶接することによ
り缶内部に肉盛りすることを特徴とする溶接ドラム缶の
製造方法にある。
【0012】
【作用】以下本発明について図面に従って詳細に説明す
る。図1は本発明に係る溶接ドラム缶の製造を示す断面
図である。図1に示すようにドラムの胴体3を横にして
回転台の上で、通常の方法で成形されたドラムを回転し
つつ、ドラム缶体の外側で、かつ胴体の裏側の地板側
(天地側を行う場合も同様である)からTIG或いはプ
ラズマ等のアーク溶接を行う。溶接はドラムの外側から
見て、ドラムを時計回りに回転しつつ、溶接トーチを地
板の面に対して30°〜50°の角度、ドラムの進行方
向に対して、95°〜100°の角度で時計文字盤の7
ないし8の箇所に溶接トーチ9を設定して下進の溶接を
行う。
【0013】すなわち、図1に示すように溶接アーク1
0はドラムの胴体と地板の会合開始部14、または地板
の屈曲部付近を狙う。更に溶接部分に相対する胴体外側
部分には銅ロールまたは銅盤による冷却盤11を設けて
冷却を施す。なお、TIG溶接の場合は溶接電流は20
0〜300A,プラズマ溶接の場合は100〜200A
の時に溶接速度は100〜400mmで適切な内部肉盛
りが得られる。
【0014】本発明の方法によれば、ドラムの胴体と地
板の鋼板が接触している箇所において、溶接を行うので
ドラムの鋼材厚さが胴体及び地板とも例えば1.2mm
であるとすれば、接触部13においては胴体と地板の鋼
板が積層しているので、熱容量の点から1.2mmの2
倍の2.4mmの鋼板の溶接と同等であり、孔明きが生
じ難くなり、1.2mmの板厚の溶接より溶接条件範囲
が広くなるという効果がある。この方法では溶加材がな
くとも地板の垂下壁面を溶融した金属が回り込んで環状
空隙部を開先壁として埋めるので内部に肉盛り15を生
成する効果が認められる。しかし、地板の垂下壁面を溶
融した金属が環状空隙部に回り込んだ結果、地板の垂下
壁面の鋼板厚さが薄くなるが、それを防止するためには
溶加材を用いて溶接を行って鋼板の薄くなった部分に金
属を補なうことが出来る。
【0015】溶融した金属が回り込んで環状空隙部を埋
める作用をより効果的にするためには、前述したような
溶接トーチの位置が時計盤の7〜8の位置で下進方向の
溶接が望ましい。すなわち、溶接トーチ位置が時計盤の
8より高い位置では溶融金属が空隙部を滑らかに埋める
よりも真下に垂れ落ちるので部分的に鋭角なビード形状
を形成し、空隙部を平滑に埋め難い。逆に時計盤の7よ
りも低い位置や上進の溶接では溶接金属が適切に空隙部
に回り込まなく、断続的なビードを形成して空隙を充分
に埋めることが出来ない。
【0016】また、本発明の方法では地板側の鋼板が溶
融して空隙を埋めるので溶融した窪みが若干残ることが
あるが、地板側の胴体裏であるからドラムの外側からは
見え難い位置であり、全く外観品質の点で問題になるこ
とはない。ドラムの胴体外側は冷却リング等で冷却保護
して溶接されるので溶け落ちによる孔明きを防止すると
共に、外観の劣化を防止する効果がある。更には、ドラ
ムは水平に回転するのではなく、溶接する地板が斜め上
面になるように、ややドラムを傾けて回転させても良い
が、傾きの程度が大きくなると上述の結果と同じように
溶融金属が空隙部に回り込んでくれなくなり、良好なビ
ード形状の確保が困難になるので、水平面に対して胴体
の軸の傾きは30°位迄が限度である。
【0017】これまでの説明では胴体と地板の鋼板はい
ずれも同じく1.2mmの板厚について説明したが前述
のように地板側から溶接して、地板側の鋼板を溶融した
金属が回り込んで空隙を埋めるので、地板側の鋼板の板
厚が厚い方が良好な溶接結果が得られる。そこで胴体は
1.2mmで地板或いは天板又は天板板の板厚を1.6
mmにして製缶したドラムを使用すると溶接条件は更に
安定して良好である。また、溶接はドラム缶体の外側で
胴体側から、胴体と地板との接触部にアークを当てて溶
接することも可能であるが、この場合は溶融部分の窪み
が胴体外側に残り、外観品質の点で好ましくない。
【0018】なお、プラズマ溶接の場合、シールドガス
にはアルゴンガス100%若しくは水素3〜20%を加
えた混合ガスを使用する。パイロットガスはアルゴンガ
スに水素3〜5%を加えた混合ガスを用いる。アルゴン
ガスに水素を混合するとアークが収斂してアーク温度が
上昇するので、溶接速度を高速にする場合は水素ガスの
混合比を上げる方が良い。ドラムの内側の肉盛り部分の
空気酸化を防止するためにはドラム缶内にアルゴンガス
や窒素ガスでシールドすることが望ましい。
【0019】図2は本発明に係る巻き締め部の溶接状態
を示す図である。図2に示すように、内凹型に成形した
地板と胴体とを巻き締めた後、缶体の外側から巻き締め
部の上に溶接アーク10を当てるようにしてプラズマ溶
接を行うと、巻き締め部の鋼板が溶融・流出して内部の
空隙部を埋める肉盛り15を形成する。この場合も巻き
締め部は胴体と地板の鋼板が2層に積層した箇所である
から熱容量の点では1.2mmの板厚のドラムでも2倍
の2.4mmの厚い鋼板の溶接の場合と同じように溶け
落ちが生じ難く、溶接条件範囲は広くなる。この方法で
は胴体外側に溶融窪みが残るが、このような外に凸の形
状の地板ではドラムを直立した時に不安定であるから、
実用上は補強及び缶安定化のために、図3のようにリン
グ状の輪12(覆輪又はスカートリングという)を嵌め
て溶接固定するので、その溶接窪みは見えなくなるので
問題はない。すなわち、図3は本発明に係る覆輪を設け
た状態のドラムを示す図である。この図3に示すように
缶安定化のために覆輪12を嵌めて溶接固定されたドラ
ムである。ただし、この方法においては、溶接トーチの
位置は時計の文字盤で1ないし2の位置が望ましい。他
の条件は図1の場合と同じである。
【0020】本発明で図1の方法及び図2の方法はオー
プンドラムに対しては双方共にそのまま適用可能である
が、密閉缶の場合は種々の組合せが考えられる。すなわ
ち、一つは天地板側とも図1の方法で行う方法、二つは
天板側或いは地板側を缶体内部からの肉盛り溶接を行っ
た後に、地板側或いは天板側を巻き締めた後に図1の方
法で缶体外部からの溶接を行う組合せの方法である。又
は天板側或いは地板側の一方を図1の方法、他方を図2
の方法で溶接する方法である。これらは要求されるドラ
ムの形状、品質、許容される製造コスト等によって任意
に選択可能である。
【0021】溶接方法としてはレーザー溶接、MIG溶
接、TIG溶接、プラズマ溶接があるがドラムの製缶精
度の点からレーザー溶接では溶接困難であり、MIG或
いはTIG溶接でも可能であるが、熱の浸透深さからプ
ラズマ溶接が最も安定、かつ高速で溶接が可能である。
TIG溶接はやや高電流が必要である。また、図4は本
発明に係る他の溶接するための加工状態を示す図であ
る。すなわち、通常の製造法で製缶したドラムに対し
て、図4に示すように地板の高さ位置で胴部の外部から
ロールを押し当てて、胴体3が地板2の周縁部に密着す
るような加工を行えば、環状空隙部の断面積が小さくな
るので、さらに内部への肉盛りは容易に行えるという効
果がある。
【0022】
【実施例】
実施例1 本発明に係るドラムの実施例を図1によって具体的に説
明する。図1に示すように、通常の方法で製缶した胴体
及び天地板とも1.5mmのステンレスドラムを回転台
の上にドラムの胴体を横にして、時計回りに回転させつ
つドラム地板側で缶体の外側からプラズマアークによる
下進溶接を行った。溶接トーチは地板面に対して角度4
0°、ドラムの進行方向に対して100°の角度、時計
文字盤の7の位置に固定した。溶接アーク点はドラム胴
体と地板の会合開始点を狙った。シールドガスはアルゴ
ンガス、パイロットガスはアルゴン−3%水素混合ガス
を使用した。また、ドラム内面のシールドガスには窒素
ガスを使用した。溶接時、胴体外側は銅盤により冷却を
した。溶接条件は溶接電流180A、溶接速度30cm
/minで溶接した。また、天板側も同様に溶接を行っ
た。溶接終了後、溶接部を切り出して断面検査を行った
結果、溶接した金属によって環状空隙部が埋められてお
り、滑らかな形状を呈していた。
【0023】実施例2 板厚1.2mmの胴体に板厚1.6mmの地板を図2の
ような内凹型に成形した地板を巻き締めて製缶したオー
プンドラムを胴体を横にして回転させつつプラズマアー
クによる下進溶接を行った。溶接トーチは胴体面に対し
て角度70°、ドラムの進行方向に対して105°の角
度、時計文字盤の1の位置に固定した。溶接アークは胴
体と地板の会合開始点を狙った。溶接電流200A、溶
接速度40cm/min、シールドガスはアルゴン−7
%水素混合ガス、パイロットガスはアルゴン−3%水素
混合ガスを用い、内面シールドガスは用いなかった。溶
接時、胴体外側は胴ロールにより冷却をした。地板の外
側溶接の後で、板厚2.3mmの覆輪を隅肉溶接で取り
付けた。溶接終了後、溶接部を切り出して断面検査を行
った結果、溶融した金属によって環状空隙部が埋められ
ており、滑らかな形状を呈していた。
【0024】比較例1 図5に示す従来のドラムにメラミンアルキッド樹脂塗料
を収納した後でドラム内の塗料を取り出す。缶内壁に塗
料が付着したドラムの内面を温度80℃の15%苛性ソ
ーダ水溶液で洗浄した後、60℃の高圧温水洗浄、蒸気
洗浄を行い、更に230℃の熱風で缶内を完全に乾燥さ
せた。ドラムを切断して胴体と地板の会合部内部の検査
結果では、実施例1及び2での缶は塗料の残渣は全く認
められなかったが、従来のドラムでは空隙部の奥に塗料
残渣が残り、完全な洗浄は困難であった。
【0025】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のドラムは従
来のドラムに比較して地板と胴体との結合部はプラズマ
溶接により環状空隙部を埋めることで洗浄性を著しく高
めたものであり、ドラムの繰り返し再生使用する回数を
飛躍的に向上させ、しかも従来から提案されていた同目
的の製缶方法に比較して、生産性や生産コストの改善の
効果が非常に大きいものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る溶接ドラム缶の製造を示す断面
図、
【図2】本発明に係る巻き締め部の溶接状態を示す図、
【図3】本発明に係る覆輪を設けた状態のドラムを示す
【図4】本発明に係る他の溶接するための加工状態を示
す図、
【図5】一般的な形状を示す密閉型のドラム缶の概念
図、
【図6】図4のA部分の拡大図、
【図7】ドラム胴体下端部の拡大図、
【図8】更に他の改善ドラム缶の底部形状を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 天板 2 地板 3 胴体 4 大栓 5 小栓 6 リング 7 接合開始部分に施したシーム溶接部 8 巻き締め部 9 溶接トーチ 10 溶接アーク 11 冷却盤 12 覆輪 13 環状空隙部 14 会合開始部 15 肉盛り
フロントページの続き (72)発明者 塩月 佳憲 神奈川県相模原市西橋本5−7−1 日 鐵ドラム株式会社 技術センター内 (72)発明者 百合岡 信孝 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株 式会社 技術開発本部内 (72)発明者 櫻井 英夫 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株 式会社 技術開発本部内 (56)参考文献 特開 昭61−180625(JP,A) 特開 昭60−40679(JP,A) 特開 昭63−295032(JP,A) 特開 昭63−258748(JP,A) 実開 平1−118890(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B21D 51/26 B21D 51/30

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドラム内部に凸状に成形した地板或いは
    天板又は天板及び地板を胴体に嵌め込んで巻き締めた
    後、ドラム胴体と地板或いは天板又は天板及び地板との
    接合部付近をドラム缶体の外側で、かつ地板或いは天板
    又は天板及び地板側からアーク溶接することにより缶内
    部に肉盛りすることを特徴とする溶接ドラム缶の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 ドラム内部に凸状に成形した地板或いは
    天板を胴体に嵌め込んで巻き締めた後、ドラム缶体の内
    側から環状空隙部を肉盛り溶接し、他方の天板又は地板
    をドラム缶体外側からの溶接で内面に肉盛り溶接するこ
    とを特徴とする溶接ドラム缶の製造方法。
  3. 【請求項3】 ドラム内部に凹状に成形した地板或いは
    天板を胴体と巻き締めた後、ドラム缶体の外側から、ド
    ラム胴体と地板或いは天板の接合部付近をアーク溶接す
    ることにより缶内部に肉盛りすることを特徴とする溶接
    ドラム缶の製造方法。
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