JP2773702B2 - マーク位置検出方法及びマーク位置検出装置 - Google Patents

マーク位置検出方法及びマーク位置検出装置

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JP2773702B2
JP2773702B2 JP7258703A JP25870395A JP2773702B2 JP 2773702 B2 JP2773702 B2 JP 2773702B2 JP 7258703 A JP7258703 A JP 7258703A JP 25870395 A JP25870395 A JP 25870395A JP 2773702 B2 JP2773702 B2 JP 2773702B2
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幸徳 落合
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、荷電粒子ビームに
より半導体、金属などの上に電子デバイスやマイクロメ
カニクスなどの微小構造を形成するための微細パターン
描画法や、荷電粒子ビームによる溶接、溶解、溶断、刻
印などの用途において、被試料上での荷電粒子ビームの
位置を測定する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、荷電粒子ビームを応用したパター
ン形成装置では、細く絞ったビームをウエハ上に形成し
たマーク上で走査して、そのとき得られる反射電子また
は2次電子を捕獲してマーク位置を検出している。マー
クとしては、凸または凹型に形成したマークや、ウエハ
とは材質の異なる、例えば金属などのパターンを用いる
ものが多い。これらのパターンは直交するx、y方向の
位置を測定するために十文字型に形成することが多い。
検出信号として特に反射電子の場合は、比較的加速電圧
の高い電子ビームを用いた場合、ウエハから数ミクロン
の深さまで侵入し、そこからの反射電子は再びウエハ表
面からウエハの外へ放出される。そのため、マークの表
面に他の膜が堆積している場合でもマーク検出すること
が可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図6に荷電粒子ビーム
装置における従来のマーク位置検出装置を示し、その検
出方法を説明する。従来では反射電子や2次電子の信号
を検出するために、ウエハ13と対物レンズ9の間に反
射電子または2次電子検出器19を設置し反射電子また
は2次電子処理装置によりマーク位置を検出していた。
このため対物レンズ9とウエハ13との間に空間を設け
る必要が有り、対物レンズの設計の自由度が少なくなっ
ていた。
【0004】また、この欠点を少なくするために、2次
電子の場合は、対物レンズ9の中心を飛行させて対物レ
ンズの上部で電子を検出する検出装置があったが、反射
電子の場合はエネルギーが高いので、対物レンズ中を飛
行させることは難しく、また飛行させようとするとやは
り対物レンズの設計の自由度が奪われていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、試料上のマー
クに荷電粒子ビームを照射し、前記荷電粒子ビームの位
置合わせを行うマーク位置検出方法において、前記試料
上のマークに荷電粒子ビームを走査し、前記試料あるい
は試料保持手段での吸収電流を測定することを特徴とす
るマーク位置検出方法である。
【0006】また、試料上のマークに荷電粒子ビームを
照射し、前記荷電粒子ビームの位置合わせを行うマーク
位置検出方法において、試料に複数の電極を設け、前記
試料上のマークに荷電粒子ビームを走査し、その電流差
や位相差を検出することを特徴とするマーク位置検出方
法である。
【0007】また、試料上のマークに荷電粒子ビームを
照射し、前記荷電粒子ビームの位置合わせを行うマーク
位置検出方法において、前記試料上のマークに荷電粒子
ビームを走査し、前記試料あるいは試料保持手段での電
位差を測定することを特徴とするマーク位置検出方法で
ある。
【0008】また、試料上のマークに荷電粒子ビームを
照射し、前記荷電粒子ビームの位置合わせを行うマーク
位置検出方法において、前記試料の近傍に電極を設置
し、前記試料上のマークに荷電粒子ビームを走査し、前
記試料の電位変化または試料と電極との静電容量の変化
を測定することを特徴とするマーク位置検出方法であ
る。
【0009】また、試料上のマークに荷電粒子ビームを
照射し、前記荷電粒子ビームの位置合わせを行うマーク
位置検出方法において、前記試料の近傍に複数の電極を
設置し、前記試料上のマークに荷電粒子ビームを走査
し、前記試料の電位変化または試料と電極との静電容量
の変化を測定することを特徴とするマーク位置検出方法
である。
【0010】さらに本発明は、試料上のマークに荷電粒
子ビームを照射し、前記荷電粒子ビームの位置合わせを
行うマーク位置検出装置において、前記試料上のマーク
を横切るように荷電粒子ビームを走査する手段と、前記
試料あるいは試料保持手段での吸収電流を測定する手段
を有することを特徴とするマーク位置検出装置である。
【0011】また、試料上のマークに荷電粒子ビームを
照射し、前記荷電粒子ビームの位置合わせを行うマーク
位置検出装置において、試料に複数の電極を有し、前記
試料上のマークを横切るように荷電粒子ビームを走査す
る手段と、前記試料上のマークを横切るように荷電粒子
ビームを走査したときの前記電極での電流差や位相差を
検出する手段を有することを特徴とするマーク位置検出
装置である。
【0012】また、試料上のマークに荷電粒子ビームを
照射し、前記荷電粒子ビームの位置合わせを行うマーク
位置検出装置において、前記試料上のマークを横切るよ
うに荷電粒子ビームを走査する手段と、前記試料あるい
は試料保持手段での電位差を測定する手段を有すること
を特徴とするマーク位置検出装置である。
【0013】また、試料上のマークに荷電粒子ビームを
照射し、前記荷電粒子ビームの位置合わせを行うマーク
位置検出装置において、前記試料近傍に平行に配置され
た電極を有し、前記試料上のマークを横切るように荷電
粒子ビームを走査する手段と、前記電極の電位変化また
は試料と電極との静電容量の変化を測定する手段を有す
ることを特徴とするマーク位置検出装置である。
【0014】また、試料上のマークに荷電粒子ビームを
照射し、前記荷電粒子ビームの位置合わせを行うマーク
位置検出装置において、前記試料近傍に平行に配置され
た複数の電極を有し、前記試料上のマークを横切るよう
に荷電粒子ビームを走査する手段と、前記電極の電位変
化または試料と電極との静電容量の変化を測定する手段
を有することを特徴とするマーク位置検出装置である。
【0015】
【発明の実施の形態】本願発明では、ウエハに設けられ
たマーク上を電子ビームが走査したときの吸収電流もし
くはウエハの電位変化を検出することにより、マーク位
置の検出を行っている。これにより従来必要であった空
間における電子検出器が不要になるため、光学系に対す
る障害物が無く対物レンズなどの電子光学系の設計の自
由度が増す。したがって、対物レンズの作動距離を最小
にしたり、インレンズタイプの対物レンズを用いること
が可能となり、微細なビームを形成することが容易にな
る。また、大電流ビームを形成するために最適な光学設
計を行うことなどができるようになる。以下に本発明を
具体的な実施例を示して説明する。
【0016】
【実施例】図1に、本発明のマーク位置検出方法を用い
た荷電粒子ビーム装置の例を示す。図1では本発明の一
実施例であるウエハの吸収電流を用いるマーク位置検出
方法を用いている。
【0017】図1に記載された荷電粒子ビーム装置を以
下に説明する。電子源またはイオン源1は電子源または
イオン源用電源ならびに加速電源3で駆動され引出電極
2より電子またはイオンビーム15を発生する。電子源
またはイオン源1から放出された電子またはイオンビー
ム15は集束レンズで集束される。その後、制御用計算
機10で制御されたブランキング電源5より供給される
電源ブランキング電極6に供給され電子またはイオンビ
ーム15は偏向される。
【0018】ブランキングアパチャを通過した電子また
はイオンビーム15は制御用計算機10で制御された偏
向電源7より供給される電源が偏向電極8に供給され偏
向される。偏向された電子又はイオンビーム15は対物
レンズ9を通過してウエハ13上に到達する。ウエハ1
3はウエハホルダ12で支えられ、ウエハホルダ12は
ウエハホルダ駆動装置14で駆動される。
【0019】図1に用いたマーク位置検出装置を詳しく
説明する。本実施例の吸収電流を用いるマーク位置検出
方法は試料が導電性である場合に有効で、試料に直接電
極を設けて吸収電流を検出する。本実施例では試料であ
るウエハ13の吸収電流を測定するためにウエハホルダ
12に電極を設けるか、ウエハに直接電極を形成してい
る。ウエハ13に照射された電流をマーク検出信号(電
流)処理装置11により検出し制御用計算機10に伝達
する。電流変化には、通常雑音成分が重畳しているが、
これらは複数回の走査による積分法や、相関関数法など
の雑音成分除去手法を用いて取り除くことができる。
【0020】本実施例ではウエハに直接電極を設けた
が、ウエハ(試料)が導電性である場合はウエハ保持機
構に電流端子を設けることにより電流変化を検出しマー
ク位置を検出することもできる。
【0021】図2は、本発明の吸収電流を用いるマーク
位置検出方法の他の例を示す実施例である。本実施例で
はウエハ(試料)に吸収電流端子を2つまたはそれ以上
設けて複数の場所での吸収電流を測定している。ここで
得られた信号をマーク検出信号(電流)処理装置11で
検出し制御用計算機10に伝達する。この場合、雑音成
分やウエハ内の非対称成分を除去することにより、より
正確なマーク位置検出が可能となる。
【0022】図3は、本発明のウエハ(試料)電位変化
を用いるマーク位置検出装置を示した図である。本発明
の一例であるウエハ電位差を用いるマーク位置の検出は
ウエハが絶縁体である場合に有効である。図3に示すよ
うにウエハの一部に電極を設けて電位差検出器に導く。
電子ビームをマーク部を横断するように走査してその時
の電位差を測定して、電位差の変化によりマーク位置を
検出する。
【0023】本実施例では電圧変化の測定にウエハ(試
料)に設けた電極とウエハホルダ12に設けた電極を用
いたが、ウエハに直接電極を形成してウエハ13に照射
された電流による電位変化をマーク検出信号(電位差)
処理装置16により検出して制御用計算機10に伝達し
てもよい。また、通常雑音成分が重畳しているが、これ
らは、複数回の走査による積分法や、相関関数法などの
雑音成分除去手法を用いて取り除くことができる。
【0024】図4は、本発明のウエハ(試料)の電位変
化を用いるマーク位置検出装置の実施例を示したもので
ある。ウエハの近傍に電位差検出用電極17を設け、こ
の電極の電位変化もしくは電極とウエハとの静電容量の
変化をマーク検出信号(電位差)処理装置で検出し、制
御用計算機10に伝達している。
【0025】図5に、本発明のウエハ(試料)の電位変
化を用いるマーク位置検出装置の他の実施例を示す。ウ
エハの近傍にウエハと平行に電位差検出用電極17を設
け、この電極17の電位変化もしくは電極17とウエハ
との静電容量の変化をマーク検出信号(電位差)処理装
置16で検出し、制御用計算機10に伝達する。本実施
例では電位差検出用電極17が複数に配置されているの
で、複数の検出点から得られた信号を合成し計算機処理
することにより雑音成分を除去して正確、確実なマーク
位置検出を行うことができる。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように本発明のマーク位置
検出方法及び検出装置は空間を飛来する2次電子または
反射電子を検出する検出器を設ける必要がないので、対
物レンズなどの電子光学系の設計自由度がまし、極微細
なビームの形成や、大電流ビームの形成などの目的に即
した最適な光学設計を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の吸収電流を用いるマーク位置検出装置
を示す説明図である。
【図2】本発明の吸収電流を用いるマーク位置検出装置
を示す説明図である。
【図3】本発明のウエハ電位を用いるマーク位置検出装
置を示す説明図である。
【図4】本発明のウエハ電位を用いるマーク位置検出装
置を示す説明図である。
【図5】本発明のウエハ電位を用いるマーク位置検出装
置を示す説明図である。
【図6】従来の反射電子の検出によるマーク位置検出装
置を示す説明図である。
【符号の説明】
1 電子源またはイオン源 2 引出電極 3 電子源またはイオン源用電源ならびに加速電源 4 集束レンズ 5 ブランキング電源 6 ブランキング電源 7 偏向電源 8 偏向電極 9 対物レンズ 10 制御用計算機 11 マーク検出信号(電流)処理装置 12 ウエハホルダ 13 ウエハ 14 ウエハホルダ駆動装置 15 荷電粒子ビーム 16 マーク検出信号(電位差)処理装置 17 電位差検出用電極 18 反射電子または2次電子処理装置 19 反射電子または2次電子検出器 20 ブランキングアパチャ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01B 15/00 - 15/06 H01J 37/20 H01L 21/30

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料上のマークに荷電粒子ビームを照射
    し、前記荷電粒子ビームの位置合わせを行うマーク位置
    検出方法において、試料に複数の電極を設け、前記試料
    上のマークに荷電粒子ビームを走査し、その電流差や位
    相差を検出することを特徴とするマーク位置検出方法。
  2. 【請求項2】試料上のマークに荷電粒子ビームを照射
    し、前記荷電粒子ビームの位置合わせを行うマーク位置
    検出方法において、前記試料上のマークに荷電粒子ビー
    ムを走査し、前記試料あるいは試料保持手段での電位差
    を測定することを特徴とするマーク位置検出方法。
  3. 【請求項3】試料上のマークに荷電粒子ビームを照射
    し、前記荷電粒子ビームの位置合わせを行うマーク位置
    検出方法において、前記試料の近傍に電極を設置し、前
    記試料上のマークに荷電粒子ビームを走査し、前記試料
    の電位変化または試料と電極との静電容量の変化を測定
    することを特徴とするマーク位置検出方法。
  4. 【請求項4】試料上のマークに荷電粒子ビームを照射
    し、前記荷電粒子ビームの位置合わせを行うマーク位置
    検出方法において、前記試料の近傍に複数の電極を設置
    し、前記試料上のマークに荷電粒子ビームを走査し、前
    記試料の電位変化または試料と電極との静電容量の変化
    を測定することを特徴とするマーク位置検出方法。
  5. 【請求項5】試料上のマークに荷電粒子ビームを照射
    し、前記荷電粒子ビームの位置合わせを行うマーク位置
    検出装置において、試料に複数の電極を有し、前記試料
    上のマークを横切るように荷電粒子ビームを走査する手
    段と、前記試料上のマークを横切るように荷電粒子ビー
    ムを走査したときの前記電極での電流差や位相差を検出
    する手段を有することを特徴とするマーク位置検出装
    置。
  6. 【請求項6】試料上のマークに荷電粒子ビームを照射
    し、前記荷電粒子ビームの位置合わせを行うマーク位置
    検出装置において、前記試料上のマークを横切るように
    荷電粒子ビームを走査する手段と、前記試料あるいは試
    料保持手段での電位差を測定する手段を有することを特
    徴とするマーク位置検出装置。
  7. 【請求項7】試料上のマークに荷電粒子ビームを照射
    し、前記荷電粒子ビームの位置合わせを行うマーク位置
    検出装置において、前記試料近傍に平行に配置された電
    極を有し、前記試料上のマークを横切るように荷電粒子
    ビームを走査する手段と、前記電極の電位変化または試
    料と電極との静電容量の変化を測定する手段を有するこ
    とを特徴とするマーク位置検出装置。
  8. 【請求項8】試料上のマークに荷電粒子ビームを照射
    し、前記荷電粒子ビームの位置合わせを行うマーク位置
    検出装置において、前記試料近傍に平行に配置された複
    数の電極を有し、前記試料上のマークを横切るように荷
    電粒子ビームを走査する手段と、前記電極の電位変化ま
    たは試料と電極との静電容量の変化を測定する手段を有
    することを特徴とするマーク位置検出装置。
JP7258703A 1995-10-05 1995-10-05 マーク位置検出方法及びマーク位置検出装置 Expired - Lifetime JP2773702B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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