JP2773095B2 - 燃料噴射弁 - Google Patents

燃料噴射弁

Info

Publication number
JP2773095B2
JP2773095B2 JP63030296A JP3029688A JP2773095B2 JP 2773095 B2 JP2773095 B2 JP 2773095B2 JP 63030296 A JP63030296 A JP 63030296A JP 3029688 A JP3029688 A JP 3029688A JP 2773095 B2 JP2773095 B2 JP 2773095B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
orifice
fuel
orifices
valve
intake
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP63030296A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01208563A (ja
Inventor
利治 野木
宜茂 大山
弘 黒岩
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP63030296A priority Critical patent/JP2773095B2/ja
Publication of JPH01208563A publication Critical patent/JPH01208563A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2773095B2 publication Critical patent/JP2773095B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M61/00Fuel-injectors not provided for in groups F02M39/00 - F02M57/00 or F02M67/00
    • F02M61/16Details not provided for in, or of interest apart from, the apparatus of groups F02M61/02 - F02M61/14
    • F02M61/18Injection nozzles, e.g. having valve seats; Details of valve member seated ends, not otherwise provided for
    • F02M61/1853Orifice plates
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M61/00Fuel-injectors not provided for in groups F02M39/00 - F02M57/00 or F02M67/00
    • F02M61/16Details not provided for in, or of interest apart from, the apparatus of groups F02M61/02 - F02M61/14
    • F02M61/18Injection nozzles, e.g. having valve seats; Details of valve member seated ends, not otherwise provided for
    • F02M61/1806Injection nozzles, e.g. having valve seats; Details of valve member seated ends, not otherwise provided for characterised by the arrangement of discharge orifices, e.g. orientation or size

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、例えばエンジン等の燃料供給に使用される
燃料噴射弁に係り、特に1気筒あたり吸気弁を複数有す
るエンジンに用いて好適な燃料噴射弁に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
自動車用のガソリンエンジンの分野では、近年増々高
回転,高出力化の傾向にあり、そのため、エンジンの各
気筒の吸気弁の数を2つとした2吸気弁のエンジン(例
えばDOHCエンジン)が広く用いられつつある。
このようなエンジンに使用される燃料噴射弁(例えば
電磁式燃料噴射弁)としては、各気筒の2つの吸気弁の
夫々に向けて燃料を分配噴射させる方式のものがある。
この種の燃料噴射弁は、例えば、特開昭60−113065号公
報等に開示されるように、噴射弁本体内の可動弁(弁
体)の下流に一つの計量オリフィスを配する他に、この
計量オリフィスの下流に各気筒の各吸気弁に向けて複数
の燃料分配オリフィス(燃料通路)を配してなる。そし
て、計量オリフィスで先ず燃料の流量制限(計量)を行
なつた後に、この燃料を前記複数の燃料通路に分配し通
過させて、吸気系通路(マニホールド,吸気ポート等)
に噴射させていた。
このような燃料噴射方式は、1つの噴射弁で気筒の複
数吸気弁に向けて燃料噴射を行なうので合理的であり、
分配噴射によりエンジン応答性を高める利点を有する。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、前述した如き従来の複数吸気弁対応の燃料
噴射弁は、複数の分配オリフィスの上流に計量オリフィ
スが配されるが、このようなオリフィス配置構造では、
分配オリフィスの合計の流路面積が計量オリフィスの流
量面積より大きいため(すなわち、計量オリフィスは計
量機能を保つために流路面積が流路系のうち最小として
ある)、一度計量オリフィスで絞られた燃料が分配オリ
フィスを通過する過程で流速が低下し、噴射燃料の貫通
力(噴射燃料が目標位置に向う時の力)が小さくなる傾
向がある。
一方、最近のエンジン分野においては、吸気管の曲り
を小さくして吸気抵抗を小さくし、且つ燃料噴射弁の設
置位置を気筒からできるだけ離して、気筒に至るまでの
混合気の温度を噴射燃料の気化熱により下げ(空気重量
の増大)、このようにして出力向上化が図られつつあ
る。
しかし、前述したように噴射燃料の貫通力が比較的小
さい状態で燃料噴射弁の設置位置を気筒から遠ざけよう
とすると、特にエンジンの高回転時など吸気管内の空気
流速が大きい時には、噴霧が空気流によつて目標位置に
至るまでに流されて吸気管壁面に付着しやすく、この付
着燃料が液状のまま気筒内に流入してエンジン性能に低
下をきたすおそれがあつた。また、噴射燃料の貫通力の
低下は、燃料の噴射流速が低下するので噴霧の平均粒径
が200μm以上と大きくなり易い傾向があつた。
本発明は以上の点に鑑みてなされ、その目的は、1気
筒につき複数の吸気弁を有するエンジンに使用される燃
料噴射弁において、エンジンの各気筒の吸気弁に向けて
燃料を分配噴射させる場合に、その分配噴射燃料の貫通
力を高めて、噴射燃料が空気流の影響をさ程受けずに目
標位置にスムーズに到達させ、且つ噴霧粒径を小さくし
てエンジン性能を向上させると共に、燃料分配オリフィ
スを有するオリフィスボディ単体で上記の燃料分配と噴
射燃料の貫通力向上と計量精度向上を実現させようとす
るものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は上記目的を達成するために、エンジンの気筒
ごとの吸気通路に配置される燃料噴射弁で、1気筒につ
き複数の吸気弁を有するエンジンに適用される燃料噴射
弁において、 噴射弁本体の燃料流路出口側の一端に内壁にテーパを
有する筒状側壁付きのオリフィスボディが嵌装され、こ
のオリフィスボディに各吸気弁に対応して複数の燃料分
配噴射用のオリフィスが他のオリフィスに対してオリフ
ィス軸線同士が交わることなくそれぞれの吸気弁に向け
た角度で配設され、 前記複数のオリフィスは、その合計の断面積が前記噴
射弁本体の燃料流路系における流路面積のうちで最小に
なるよう絞られて、各オリフィスの長さlと径dとの比
l/dを1.5〜12に設定して成ることを特徴とする。
〔作用〕
上記構成によれば、燃料噴射弁の開弁時に、弁と弁シ
ートとの間で形成される環状隙間を経て燃料が流れ、そ
の後、複数のオリフィスを介して燃料が各気筒の各吸気
弁に向けて分配噴射される。そして、本発明では、燃料
噴射弁の全開時の流路系のうちで上記複数のオリフィス
の断面積の合計が最も小さくしてあるので、これらの複
数オリフィスが分配オリフィスと計量オリフィスを兼ね
る。燃料はこれらのオリフィスで燃料流量の最大値を決
定(計量)されつつ各吸気弁に向つて分配噴射される。
これらの分配噴射燃料は、分配オリフィスの合計が燃
料流路で最も絞られることで、分配オリフィス位置で燃
料流速が助勢されて、また、オリフィスの長さlと径d
との比l/dを1.5≦l/d≦12にすることで、噴射燃料の広
がり角を小さくできるので(この点については、発明の
実施例の項で詳述してある)、吸気通路に燃料を噴射さ
せる際の噴射燃料の貫通力が高められる。
しかも、この貫通力を高めた分配噴射燃料は、噴射弁
出口部ではオリフィスボディに設けた内壁テーパ面(筒
状側壁)に沿って案内されつつ吸気通路にそのままの形
で出るため〔換言すれば、本発明では、燃料微粒化のた
めに噴射燃料に対して途中で作為的な噴射空気(アシス
トエア)を衝突させるような手法や噴射燃料同士を衝突
させるような手法を導入しないので〕、他の噴射燃料や
噴射空気等の衝突で貫通力が低下するといった事態を妨
げる。その結果、各分配オリフィスからの噴射燃料が自
身の貫通力により空気通路の空気流の影響をさほど受け
ることなく、直線的に目標位置(対応吸気弁)に向けて
到達する。その結果、燃料の吸気通路への付着防止と応
答性を高め、且つ燃料流速増大により噴霧粒径を小さく
してエンジン性能を向上させる。
また、本発明によれば、オリフィスボディを噴射弁本
体と別部材にすることで、分配オリフィスの加工を容易
にしてその計量精度も高める。
〔実施例〕
本発明の実施例を図面に基づき説明する。
第1図ないし第10図は本発明の第1実施例を示すもの
である。
第1図は第1実施例たる燃料噴射弁の縦断面図で、本
実施例は、一例としてボトムフィード方式の電磁式燃料
噴射弁を例示する。
第1図において、1は噴射弁本体(燃料噴射弁)で、
ヨーク2,固定鉄心3,電磁コイル4等で構成される。燃料
噴射弁1は、第18図に示すように、エンジンの気筒24ご
との吸気通路20に配置され、1気筒につき複数の吸気弁
21,22を有するエンジンに適用される。
5は噴射弁本体1内にばね9を介して往復動可能に組
込まれる可動弁で、可動弁5は弁体(ボール)6,プラン
ジヤロツド7及びプランジヤ8からなり、プランジヤ8
にばね9の力が加わつて、弁体6が弁シート10側に付勢
されている。電磁コイル4に電圧を印加すると、コイル
の励磁作用によりプランジヤ8ひいては可動弁5全体が
ばね9の力に抗して上方(固定鉄心3側)に吸気吸引さ
れ、弁体6と弁シート10との間が開き流路が形成され
る。また、電磁コイル4への電圧の印加を止めると、弁
体6はばね9の作用によつて下方へもどされ弁体6が弁
シート10に接して燃料の流出が停止する。このようにし
て弁開閉動作がなされ、さらに電磁コイル4に印加する
電圧(電流)をデユーティ制御すれば、燃料の流量を制
御することができる。
11はオリフィスボデイで、内壁にテーパ(燃料案内傾
斜壁)11aを有する筒状側壁付きで、その頂壁に複数の
オリフィス12を有し、このオリフィスボディ11が噴射弁
本体1の噴射側端部1aの開口に嵌装固定される。
本実施例では、オリフィスボディ11は流路13を介して
弁体16及び弁シート10の下流近傍に配される。
第2図にオリフィスボディ11の取付状態の詳細を示
す。第3図は第2図をP方向からみた図である。第4図
の(a),(b),(c)はオリフィスボディ11の上面
図,縦断面図,下面図を表わし、第5図及び第6図はそ
の動作説明図である。
第2図及び第3図に示すように本実施例のオリフィス
ボディ11にはオリフィス12が2個配設される。これらの
オリフィス12は、第4図(b)に示すように軸線0を基
準にして下流側に向けてθ及びθ′の広がり傾斜角
度をなす。
ここで、θ及びθ′は燃料噴射弁1を吸気通路20
(第10図に示す)の所定位置に設置した時に各吸気弁2
1,22に向う角度である。また、複数のオリフィス12は、
その合計の断面積が噴射弁本体1の弁全開時の燃料流路
系のうちで流路面積が最も小さくなるように設定され
る。具体的には、第6図に示すように噴射系1の弁体6
が最大位置まで引上げられて、弁体6と弁シート10との
間が最大に離れた時(弁全開時)、弁体6と弁シート10
とで形成される環状隙間面積の最大値A1に対して、弁下
流に設けた複数のオリフィス12の断面積の合計A2が小さ
くなるように各オリフィス12の面積を設定し、その他弁
体6下流の円筒状の流路13の面積A3に対してもA2を小さ
くする。すなわち、 A2<A1かつA2<A3 となるように、オリフィス12のオリフィス径を設定す
る。また、オリフィスの合計面積A2は、A1,A3外の流路
に対しても小さく設定される。
本実施例によれば、弁体6が電磁コイル4の励磁によ
り上方へ引き上げられると、燃料がバルブボディ1aに配
した複数の燃料通路14,15からバルブボディ1a内に流入
し、その後弁体6と弁シート10の間を通過した後、弁体
6の下流に位置する通路13を経て、2個のオリフィス12
を介して吸気通路内に燃料が各気筒の各吸気弁に向けつ
つ分配噴射される。そして、本実施例では、燃料噴射弁
の弁全開時の流路系のうちで、複数のオリフィス12の流
路面積の合計が最も小さいので、これらのオリフィス12
により燃料の流量制限(計量)がなされる。燃料は、こ
れらのオリフィス12で燃料流量の最大値が決定されつつ
各吸気弁に向つて分配噴射され、しかも燃料がこれらの
オリフィス12で最も絞られ、その結果、オリフィス12で
燃料流速が助勢されつつ直ちに吸気通路に噴出される。
第5図にオリフィス12から噴出する燃料の挙動を示し
た。オリフィス12の方向に一致するように燃料が噴出す
る。本実施例におけるオリフィス12は全長にわたり同径
通路とするもので、このようなオリフィス設定によりオ
リフィス内で助走して噴出する燃料は、その広がりを小
さくすることができる。ここで、燃料の広がりを小さく
しつつ、燃料をオリフィスで助走させるためにはオリフ
ィス12の長さをオリフィスの径d以上とする必要があ
る。
その理由を第7図から第10図に基づき説明する。第7
図は、オリフィス12通路内の燃料の流れの様子を示すも
ので、同図に示すようにオリフィス12内を流れる燃料
は、オリフィス入口近傍で燃料の流れに剥離が生じる。
これは、オリフィス内の燃料の流れは、一度収縮してか
らオリフィス通路内を充満するためである。そして、通
常は、燃料が一度収縮(剥離)してから充満するまでに
要するオリフィス長さlは、オリフィス12の径dの少な
くとも1.5倍(l=1.5)d以上とされる。
第8図(a)に、オリフィス12の長さlが1.5×d以
上の場合の、オリフィス通路出口における流れの速度分
布を示す。lが大きい場合、流れは収縮した後、オリフ
ィス通路内を充満する。そのため、オリフィス出口にお
ける燃料の流れは軸方向に一致するようになり、噴射燃
料の広がり角を小さくすることができる。
第8図(b)に、オリフィス12の長さlが1.5×d以
下の場合の、オリフィス通路出口における流れの速度分
布を示す。lが1.5×dより小さい場合、オリフィス管
壁から剥離した流れは、オリフィス内に付着しないまま
拡大流となつてオリフィス出口から流出する。そのた
め、オリフィス出口における燃料の流れは、軸方向に一
致せず広がる。
第9図は、オリフィス12の長さlとオリフィス径dの
比l/dとオリフィスから噴出する燃料噴霧の広がり角θ
との関係を表わす実験データで、l/dを大きくするとθ
を小さくでき、特にl/dを1.5以上とすればθを5度以下
におさえることができる。
第10図は、l/dと噴霧の到達距離Lとの関係を表わす
実験データである。第11図のデータ値は、吸気管の空気
流速を20m/s(絞り弁全開時の空気流速値に相当する
値)とした条件の下で測定したもので、l/dを適宜に大
きくすると、噴霧の到達距離Lが大きくなる。これは、
l/dを大きくするとオリフィス出口から噴出する燃料の
速度は、オリフィス出口方向に一致するため、噴射燃料
の貫通力が大きくなり、吸気管内の空気流の影響を受け
にくいためである。
一方、l/dを小さくすると、噴射燃料の貫通力が小さ
くなり、空気流の影響を受けやすくなるのでLは小さく
なる。
但し、l/dを大きくしすぎる場合にも、オリフィス内
の管壁の摩擦によつて、燃料流のエネルギが損失し、貫
通力が小さくなる。そのため、l/dは、1.5〜12とするの
が、望ましい。
また、オリフィス12から噴出する燃料は、オリフイス
ボディ11の噴射側一端に設けた開口16を経て噴射される
が、開口16はその周りにオリフィス傾斜角度に沿つた傾
斜案内壁面(テーパ)11aが先端に向つて形成されるの
で、この傾斜案内壁面11aに沿つて噴射される。そし
て、この噴射燃料が案内壁面11aの内面に接触するのを
避けるためには、第5図に示すようにオリフィス12の中
心軸線Qと案内壁11a内面との距離Sを少なくともオリ
フィス径d以上とするのが好ましい。
本実施例は、従来のように計量された燃料を計量オリ
フィスより面積の大きな分配オリフィスに通過させる方
式と異なり、分配オリフィス12そのものが流路面積を絞
つて燃料流速を大きくすること、オリフィス12の長さl
と径dとの比l/dを1.5〜12にして分配噴射燃料の広がり
角を小さくすることで、吸気通路に燃料を噴射させる際
の噴射燃料の貫通力が高められる。
しかも、この貫通力を高めた分配噴射燃料は、各オリ
フィス12から対応の吸気弁21,22(第18図参照)に至る
までの経路で、各分配噴射燃料同士が衝突することな
く、しかも、作為的な噴射空気等の衝突要因が存在しな
いので、そのままの状態で通過する。その結果、各分配
オリフィス12からの噴射燃料が自身の貫通力により吸気
通路20の空気流の影響をさほど受けることなく、直線的
に目標位置(対応吸気弁)に向けて到達する。さらに、
噴射燃料流速を大きくすることで、燃料の微粒化促進が
図れる。
従つて、本実施例によれば以上の各作用の相乗効果に
より、良好に微粒化された燃料噴霧を空気流に流される
ことなく均質な混合を形成して迅速に気筒側に供給で
き、エンジン性能の向上化を図り得る。
第11図は本発明の第2実施例を示す要部断面図、第12
図は第11図のP方向からみた図であり、図中既述した第
1実施例と同一符号は同一或いは共通する要素を示す
(なお、第13図以降の符号も同様である)。本実施例の
オリフィス12は第1実施例と同様に構成するもので、第
1実施例と異なる点は、第1実施例のように弁体(ボー
ル)6及び弁シート10とオリフィス12との間に中間通路
13を介在させることなく、オリフィス12を弁体6及び弁
シート10と近接して配置する。そして、弁体6が弁シー
ト10に接する状態にあると、オリフィス12一端も弁体16
の先端一部と接する。
本実施例によれば、弁体6と弁シート10間を通過する
燃料が直ちに複数のオリフィス12に分配流入するので、
中間通路13の削除分だけ通路抵抗の減少を図り、ひいて
は、噴射燃料の貫通力を更に大きくすることができる。
また、本実施例では、弁体6をオリフィスボディ11に当
接させることでオリフィス12を塞ぐことも可能であり、
このようにして、オリフィスボディ11を弁シート10と兼
用させることもできる。
第13図は本発明の第3実施例を示す要部断面図、第14
図は第13図のP方向からみた図である。本実施例は弁体
6をボールに代えて逆円錐形のヘツド面を有する棒状弁
体を使用し、その効果は第2実施例同様の効果を奏し得
る。
第15図(a),(b),(c)は、本発明の第4実施
例に用いるオリフィスボデイの平面図,縦断面図,底面
図である。本実施例はオリフィスボデイ11の底部開口16
を、円筒形の穴16aと、穴16aの周縁一部に切欠き形成し
た2個の略半円形の切欠き16bとで構成する。切欠き16b
は、各オリフィス12の軸線Qと傾斜角度が一致し、且つ
切欠き16bの内壁と軸線Qとの間の距離S1は、オリフィ
ス12からの噴射燃料が切欠き16b内壁に接触するのを避
けるため、オリフィス12の径d以上としてある。例え
ば、オリフィス12の半径d/2を0.2mmとした場合、S1は0.
5mm程度に設定してある。本実施例では、切欠き16bが噴
射燃料を案内する壁面となり、切欠き16bを部分的に設
けることで、オリフィスボデイ11の開口16の大部分(円
筒形穴16a)の径d1を第1,第2実施例の開口16よりも径
を小さくできる。
第16図(a),(b),(c),(d)は本発明の第
5実施例に用いるオリフィスボデイの平面図,縦断面
図,底面図,動作説明図である。本実施例は、複数のオ
リフィス12の合計が4個で、これらのオリフィス12を2
吸気弁・気筒の各吸気弁に対応してオリフィス12の個数
が各吸気弁毎に2個ずつとなるように配分する。そし
て、各吸気弁対応の2個ずつのオリフィスは、各吸気弁
に向うように配置される。本実施例では、12a,12b及び1
2c,12dが夫々組の2個ずつのオリフィスで、これらのオ
リフィスのうち12a,12dが外側に12b,12cが内側に配さ
れ、オリフィスボデイ11の底部開口16aには、外側のオ
リフィス12a,12dに対応してオリフィス軸線Qと傾斜角
度が一致する切欠き16bが開口16aの周縁に部分的に形成
され、内側のオリフィス12b,12cに対応して軸線Qと傾
斜角度が一致する孔16cが形成される。ここで、各2つ
ずつのオリフィス12a,12b及び12c,12dは、オリフィスボ
デイ11の軸方向の中心軸0に対してθ1の角度をも
つようにする。
ここで、θは中心軸0から近い方のオリフィス12b
(又は12c)と中心軸0のなす角、θは中心軸0から
離れた方のオリフィス12a(又は12d)と中心軸0のなす
角である。
本実施例ではθ≦θとすることで、同一吸気弁に
対応のオリフィス12a,12bのオリフィス軸線同士が交わ
ることなく、12c,12dのオリフィス軸線同士が交わるこ
となく、このようにして、オリフィス12a,12bから噴射
する燃料同士及びオリフィス12c,12dから噴射する燃料
同士の干渉を防ぐように設定してある。また、切欠き16
bの径(S1×2)及び燃料案内孔16cの径d2をオリフィス
12の径より大きくして、噴射燃料が切欠き16bや燃料案
内孔16cの内壁に接触するのを防止している。更に、一
方の組のオリフイス12a,12bの噴射燃料が他の組のオリ
フイス12c,12dと干渉し合うのを防ぐため、オリフイス1
2a,12bとオリフイス12c,12dとの配置距離S2をオリフイ
ス径d以上としてある。
本実施例によれば、前述した各実施例と同様の効果を
奏する他に各吸気弁毎に複数の噴射燃料を供給でき、後
述する第19図(a)〜(c)に示すような噴射点Aから
目標位置(吸気弁)21,22に種々の噴射経路を設定して
燃料噴射を行なうことができる。また、燃料噴射の噴射
本数を増やして、噴射燃料と空気の混りを更に向上させ
る。
第17図(a),(b),(c),(d)は、本発明の
第6実施例に用いるオリフイスボデイの平面図,縦断面
図,底面図及び動作説明図で、本実施例は複数のオリフ
イス12の合計が6個で、これらのオリフイス12を2吸気
弁・気筒の各吸気弁毎に3個ずつ配分したもので、各吸
気弁対応の3個ずつのオリフイスは、各吸気弁に向うよ
うに配置される。本実施例は、12a,12b,12c及び12d,12
e,12fが夫々の組の3個ずつのオリフイスで、その配列
方式は第5実施例に類似する。オリフイス12a,12b,12c
及び12d,12e,12fは、各組ごとにθ≦θ≦θの角
度をもつように設定して(換言すれば、各オリフィス軸
線同士が交わらない角度に設定して)、各組のオリフイ
スから噴射する燃料同士が干渉し合うのを防いでいる。
なお、切欠き16bの径(2×S1)や燃料案内孔16cの径及
び一方の組のオリフイスと他方の組のオリフイスとの配
置間隔s2は第5実施例同様に設定してある。本実施例
は、噴射燃料を更に細分化するので、空気と燃料の混合
を向上させることができる。
第18図(a),(b),(c)に本発明を2吸気弁エ
ンジンに適用した例を示した。
第18図(a),(b),(c)の図中、20は吸気管
(マニホールド)、18,22は吸気弁、23は点火プラグ、2
4は気筒で、吸気管20の先端は、各吸気弁21,22に対応し
て2つの吸気ポート25,26に分岐される。本例は、燃料
噴射弁1が吸気管20における吸気ポート25,26上流のA
点に配され、また、燃料噴射弁1は第1実施例ないし第
4実施例対応のオリフイス(各吸気弁毎に対応のオリフ
イスが1個ずつ配したもの)を使用する。
しかして、第18図(a)は、各オリフイスから噴射さ
れる計2つのの燃料(噴霧)F1,F2の夫夫が吸気弁ステ
ム21a,22aの内側を通つて吸気弁21,22に至るようにした
ものである。このように噴射燃料をステム21a,22a内側
へ供給すると、噴射燃料の到達位置がプラグ23に近づい
て、プラグまわりに濃い燃料が供給されやすくなり、そ
の結果、着火性が良くなり希薄燃焼限界を大きくするこ
とができる。
第18図(b)は、各オリフイスから噴射される燃料が
吸気弁ステム21a,22aに衝突しつつ吸気弁21,22に至るよ
うにしたもので、このようにすれば、吸気弁ステム21a,
22aに燃料が衝突し、又は一部は付着するので、燃料が
気筒24内に急に入ることを防ぎ、吸気弁が開いていると
きに燃料を供給しても、燃料と空気との混りを良くして
エンジン性能が低下しない。
第18図(c)は、各オリフイスから噴射される燃料が
吸気弁ステム21a,22aの外側を通つて吸気弁21,22に至る
ようにしたものである。このように噴射燃料をステム21
a,22aの外側へ供給すると、高速回転時には、吸気管20
内の空気流によつて噴霧が内側へ曲げられ、吸気弁ステ
ム21a,22aに当たるようになり、燃料と空気の混りを良
くする。
第18図(a),(b),(c)の燃料噴射パターンの
いずれを採用するかは、その車の特性や指向に合わせて
選定すればよく、このような条件に対応するオリフイス
角度を設定する。
第19図(a),(b),(c)は各吸気弁21,22につ
き2個ずつ(計4個)の噴霧燃料を吸気弁に向つて噴射
させたものである。
第19図(a)は、各2個ずつ噴射燃料のうち一方をス
テム内側に、他方をステム外側に向けて噴射させるもの
で、本方式によれば、燃料が吸気弁21,22に均一に当た
るので、蒸発しやすく、空気と燃料の混合が促進され
る。
また、第19図(b)は第18図(c)と同様の効果を奏
し、第19図(c)は第18図(a)と同様の効果を奏し、
且つ噴射燃料数を増やすことで、空気と燃料との均一化
を更に向上させることができる。なお、各吸気弁対応の
噴射燃料数を3個ずつ以上とする場合でも、同様に、空
気と燃料が均一に混合されやすくなる。
〔発明の効果〕
本発明の燃料噴射弁によれば、1気筒につき複数吸気
弁仕様のエンジンに適用する場合に、オリフィスボディ
単体で噴射燃料の分配と計量精度と貫通力とを高める機
能を有し、極めて合理的にしてエンジン性能の向上を図
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例を示す縦断面図、第2図は
第1実施例の要部断面図、第3図は第2図をP方向から
みた図、第4図(a)は第1実施例に用いるオリフイス
ボデイの平面図、第4図(b)は第4図(a)のA−A
縦断面図、第4図(c)は上記オリフイスボデイの底面
図、第5図は第1実施例の燃料噴射状態を表わす部分断
面図、第6図は第1実施例の流路系の仕様を説明するた
めの要部断面図、第7図及び第8図(a),(b)はオ
リフイス内を通過する燃料の状態説明図、第9図はオリ
フイスの長さlと径dの比に対する噴射燃料広がり角θ
を示す線図、第10図はオリフイスの長さlと径dの比に
対する噴射燃料の到達距離Lを表わす線図、第11図は本
発明の第2実施例を示す要部断面図、第12図は第11図を
P方向からみた図、第13図は本発明の第3実施例を示す
要部断面図、第14図は第13図をP方向からみた図、第15
図(a)は本発明の第4実施例に用いるオリフイスボデ
イの平面図、第15図(b)は第15図(a)のA−A縦断
面図、第15図(c)は第4実施例のオリフイスボデイの
底面図、第16図(a)は本発明の第5実施例に用いるオ
リフイスボデイの平面図、第16図(b)は第16図(a)
のA−A断面図、第16図(c)は第5実施例のオリフイ
スボデイの底面図、第16図(d)は第5実施例の動作状
態を表わす部分断面図、第17図(a)は本発明の第6実
施例に用いるオリフイスボデイの平面図、第17図(b)
は第17図(a)のA−A縦断面図、第17図(c)は第6
実施例のオリフイスボデイの底面図、第17図(d)は第
6実施例の動作状態を表わす部分断面図、第18図
(a),(b),(c)及び第19図(a),(b),
(c)は本発明の複数の噴霧燃料を用いた噴射パターン
例を表わす図である。 1……燃料噴射弁、5……可動弁、6……弁体、7……
プランジヤロツド、8……プランジヤ、10……弁シー
ト、11……オリフイスボデイ、11a……傾斜案内壁面、1
2……オリフイス(計量兼分配オリフイス)、A2……オ
リフイスの合計断面積。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒岩 弘 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所日立研究所内 (56)参考文献 特開 昭60−219454(JP,A) 特開 昭62−261664(JP,A) 実開 昭59−131575(JP,U) 実開 昭61−99668(JP,U) 実開 昭52−170123(JP,U) 大久保義雄 「燃料噴射装置入門」 (昭54−7−20) 山海堂発行 P. 298 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02M 61/18 F02M 69/00 360 F02M 51/06

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンの気筒ごとの吸気通路に配置され
    る燃料噴射弁で、1気筒につき複数の吸気弁を有するエ
    ンジンに適用される燃料噴射弁において、 噴射弁本体の燃料流路出口側の一端に内壁にテーパを有
    する筒状側壁付きのオリフィスボディが嵌装され、この
    オリフィスボディに各吸気弁に対応して複数の燃料分配
    噴射用のオリフィスが他のオリフィスに対してオリフィ
    ス軸線同士が交わることなくそれぞれの吸気弁に向けた
    角度で配設され、 前記複数のオリフィスは、その合計の断面積が前記噴射
    弁本体の燃料流路系における流路面積のうちで最小にな
    るよう絞られて、各オリフィスの長さlと径dとの比l/
    dを1.5〜12に設定して成ることを特徴とする燃料噴射
    弁。
  2. 【請求項2】前記吸気弁は、1気筒につき2個配設さ
    れ、前記オリフィスボディには、各吸気弁につき1つず
    つの前記オリフィスが配設してある請求項1記載の燃料
    噴射弁。
  3. 【請求項3】前記吸気弁は、1気筒につき2個配設さ
    れ、前記オリフィスボディには、各吸気弁につき2ない
    し3つずつの前記オリフィスが配設してあり、同じ吸気
    弁に向けたオリフィス同士の設置角度は同一か或いは互
    いに広がり角度をなすことでオリフィス軸線同士が交わ
    ることのないように設定してある請求項1記載の燃料噴
    射弁。
JP63030296A 1988-02-12 1988-02-12 燃料噴射弁 Expired - Fee Related JP2773095B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63030296A JP2773095B2 (ja) 1988-02-12 1988-02-12 燃料噴射弁

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63030296A JP2773095B2 (ja) 1988-02-12 1988-02-12 燃料噴射弁

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01208563A JPH01208563A (ja) 1989-08-22
JP2773095B2 true JP2773095B2 (ja) 1998-07-09

Family

ID=12299772

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63030296A Expired - Fee Related JP2773095B2 (ja) 1988-02-12 1988-02-12 燃料噴射弁

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2773095B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3036118B2 (ja) * 1991-06-11 2000-04-24 株式会社デンソー 内燃機関の燃料供給装置
JP4783439B2 (ja) * 2009-01-21 2011-09-28 日立オートモティブシステムズ株式会社 燃料噴射弁
JP6020380B2 (ja) 2013-08-02 2016-11-02 株式会社デンソー 燃料噴射弁
WO2019206898A1 (en) * 2018-04-25 2019-10-31 Robert Bosch Gmbh Fuel injector valve seat assembly including an insert having anticoking features
JP2021521378A (ja) * 2018-04-25 2021-08-26 ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツングRobert Bosch Gmbh 所定箇所に形成されたインサートを含む燃料噴射器バルブシートアセンブリとその製造方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59131575U (ja) * 1983-02-23 1984-09-04 トヨタ自動車株式会社 電子制御機関用燃料噴射弁
US4699323A (en) * 1986-04-24 1987-10-13 General Motors Corporation Dual spray cone electromagnetic fuel injector

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
大久保義雄 「燃料噴射装置入門」 (昭54−7−20) 山海堂発行 P.298

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01208563A (ja) 1989-08-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4945877A (en) Fuel injection valve
KR930004967B1 (ko) 전자식 연료 분사밸브
US4899699A (en) Low pressure injection system for injecting fuel directly into cylinder of gasoline engine
JP3323429B2 (ja) 内燃機関用燃料噴射弁
US9127635B2 (en) Method of generating spray by fluid injection valve, fluid injection valve, and spray generation apparatus
US10280885B2 (en) Fluid injection valve and spray generator
KR100299834B1 (ko) 유체분사노즐및그것을사용한연료분사밸브
JP2773095B2 (ja) 燃料噴射弁
US5694898A (en) Injector with fuel-dispersing skirt
JP2619088B2 (ja) 燃料噴射装置
JPH08218986A (ja) 燃料噴射装置
JPH11159424A (ja) 内燃機関の燃料噴射装置
GB2274877A (en) Fuel injected i.c. engine.
KR100294369B1 (ko) 내연기관용연료공급장치
JP2771254B2 (ja) 電磁式燃料噴射弁
JP2865677B2 (ja) ガソリンエンジンの燃料供給装置
JPS61272460A (ja) 電磁式燃料噴射弁
JP3528656B2 (ja) 内燃機関用燃料噴射弁
JP2624769B2 (ja) 燃料供給方法
JPH0424144Y2 (ja)
JP3020899B2 (ja) 電磁式燃料噴射弁
JPH0514560U (ja) 燃料噴射弁
JP3535949B2 (ja) 多方向燃料噴射弁を備えた多気筒内燃機関
JP2675153B2 (ja) 燃料噴射弁
JP3036118B2 (ja) 内燃機関の燃料供給装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees