JP2772851B2 - 吸収冷凍機・冷温水機の据付現場搬入および組立方法 - Google Patents
吸収冷凍機・冷温水機の据付現場搬入および組立方法Info
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Description
組立方法に係り、詳しくは、例えば一基の大型の吸収冷
凍機・冷温水機または複数基の中小型の吸収冷凍機・冷
温水機を、大気開放の好ましくない真空容器部の真空保
持を図りながら据付現場へ輸送しかつ組み立てる方法に
関するものである。これは、輸送の容易でない大きくて
重量の嵩む吸収冷凍機・冷温水機の製造ならびに据付現
場での組立作業の簡便化、据付後の冷凍性能を再現性の
確保を図ると共に、装置回収が容易でない建築物内に設
置する場合などの据付作業分野で利用される。
設備は、近年、集中型の大型化が図られるようになって
きている。大型冷房設備として、数千冷凍トンに及ぶ冷
凍能力が求められることがあるが、現存する製造設備や
試験設備の規模を勘案すると、一基としては、高々1,50
0冷凍トンの吸収冷凍機を製造できるにすぎない。
としての水や吸収剤としての臭化リチウムを採用する方
式を変更することは、現在の技術レベルでは考えられな
い。したがって、冷凍能力が例えば3,000冷凍トン以上
に及ぶ吸収冷凍機を製造できたとしても、単位能力当た
りの装置容積を小さくすることは、吸収式冷凍技術の原
理からして困難である。むしろ逆に大きくなる傾向にあ
って、数千冷凍トンの能力設備は、極めて大型化大重量
化したものとなってしまう。
は、その装置全体が100トンを越える重量物となる。そ
のため、製造時の組立てに使用されるクレーンや治具が
大型化したり、試運転設備の大規模化を図らなければな
らないなど、莫大な設備投資を要し、大型吸収冷凍機の
製作費が高騰する。
機器部,接続機器部からなる。真空容器部は、例えば円
筒状の密閉容器で、その中に吸収器,再生器,凝縮器,
蒸発器といった機能部位を形成して、高い真空状態が維
持された大気開放されない部分である。この真空容器部
は、その構造部品を分割して輸送することもできなくは
ないが、分割後の大気開放時に僅かといえども、鋼鉄製
容器の腐食が進行し、運転性能に著しい影響を与える。
したがって、不活性ガスを封入した密閉状態で搬送する
ことが好ましいが、そのような煩わしさを解消するため
に、所定の真空度を確保して吸収液を内在させた真空容
器部を、付帯機器部や接続機器部と共に架台に取り付け
た完成品として、輸送するようにしている。すなわち、
そのまま搬入して据え付ければ据付現場での設置作業も
簡単化するからである。
の輸送にも、装置の大重量化ゆえの道路事情,運搬車両
規模の制約が伴い、実質的に大型の吸収冷凍機を据付地
に搬入設置することができない。そこで、要求される冷
凍能力を分割することにより、製造ならびに運搬可能な
中型もしくは小型の冷凍機を複数基採用し、それらを一
個所に設置するようなことが行われる。
るとなると、それぞれの吸収冷凍機・冷温水機に保守点
検のための作業空間が必要となり実質的に二倍の設置面
積が要求される。設置スペースに制約のある場合には、
両機を近接させることになり、その隣接空間が広く確保
されず、保守点検作業などが不自由となるか不可能とな
る事態が生じる。
されることから、通常のその建物の建設途中でその地下
の機械設備室などに設置される。そして、建物が完成し
た後各室の配管と接続し冷凍性能の確認をすることにな
る。所定の性能が得られなければ、場合によっては、吸
収冷凍機・冷温水機を分解し建物外へ持ち出して工場へ
引き揚げなければならない。このようなことを避けるた
めに、通常の吸収冷凍機・冷温水機を製造した後そのま
ま工場で組み立て、それを予め性能試験をしてから据付
現場へ輸送している。工場には一基ごとの中規模機用の
試験設備があるので、例えば上記したごとく一基の大型
化を回避するために二基を採用した場合でも、それぞれ
を単独で試験しておくことができる。
輸送しなければならない場合は、以下の手順をとってい
る。真空容器部を付帯機器部や接続機器部などと共に架
台から外し、真空容器部に腐食抑制のための窒素ガスを
封入する。そして、吸収液を抜き出し真空容器部を予め
決められた個所で溶断し、その大気開放となった部位を
閉止すべき切断蓋を溶接する。それぞれの真空引きを行
って再度窒素ガスを封入する。そのような処置を施して
真空容器部内の腐食作用の進行を抑えた状態で、車両な
どを用いて輸送する。据付現場へ搬入すると切断蓋を取
り外し、分割部位を他の分割部位と溶接する。その真空
容器部を架台に載せて付帯機器部を取り付け、接続機器
部を介して組み立て、真空引きを行って吸収液を装填
し、再度完成品化する。
置することになるが、分割作業の前後に不活性ガスを封
入するものの溶接作業中の大気開放の僅でも腐食の進行
があり、据付後の冷凍性能が工場での性能試験結果より
も劣る場合が生じる。それのみならず、輸送のために上
記した種々の段階を踏まなければならず、据付作業の準
備や組立作業に多大の手間と時間を要し、コスト高を招
く問題がある。
は、大気開放の好ましくない真空容器部の輸送前後にお
ける大気接触を回避して、冷凍性能の低下をきたさず、
また、寿命を長く維持させることができること、輸送の
ために真空容器部を分割する作業を回避して輸送の作業
性を向上させること、さらには、冷凍能力の極めて大き
い吸収冷凍機・冷温水機が要求されるとき、中型もしく
は小型の複数基を組み合わせる場合でも、据付現場にお
ける設置スペースの節減を図ることができること、など
を実現する吸収冷凍機・冷温水機の据付現場搬入および
組立方法を提供することである。
付随して大気開放の差し支えない付帯機器構成体を備
え、真空容器構成体と付帯機器構成体とが配管などの接
続機器構成体を介して組み立てられる吸収冷凍機・冷温
水機に適用される。
計装品などの付帯機器構成体2や各配管などの接続機器
構成体3と共に、工場で吸収冷凍機・冷温水機4として
組み立てる。その吸収冷凍機・冷温水機4の真空容器構
成体1の内部を真空引きすると共に吸収液を装填して、
吸収冷凍機・冷温水機4として稼働可能な完成品とした
ものを、工場で性能試験して吸収冷凍機・冷温水機とし
ての機能確認をする。その性能確認済みの吸収冷凍機・
冷温水機4を、大気開放の好ましくない真空容器構成体
1の性能試験後の内部密閉状態を保持したまま、付帯機
器構成体2や接続機器構成体3と分割し、その真空容器
構成体1を付帯機器構成体2や接続機器構成体3とは個
別に据付現場へ搬入する。そして、据付現場では、真空
容器構成体1の内部の密閉状態を保持したまま、付帯機
器構成体2や接続機器構成体3を取り付けて組み立て、
据付現場への輸送中および据付現場での据付作業中に真
空容器構成体1の内部を大気に開放することなく設置す
るようにしている。
それぞれの吸収冷凍機・冷温水機の個別の性能試験を行
った後、据付現場で複数基の吸収冷凍機・冷温水機を一
体もしくは可及的に近接させて組み立て設置することも
できる。
不可能な真空容器構成体があるが、それを予め大気開放
しない完成品化している。すなわち、大気開放の好まし
くない真空容器構成体の内部が据付完了まで密閉状態に
維持されるので、製造段階後の工場施設を利用した試験
結果で得られた性能を、そのまま据付現場で安定して再
現させることができる。また、製造後の輸送のための分
割作業も極めて容易であり、かつ、据付現場での作業性
も高く、能率のよい設置作業の実現と設置費用の低廉化
を促進させることができる。分割された各構成体は輸送
可能な単位で車両に載せられ、吸収冷凍機・冷温水機が
一基もしくは複数基であっても、道路事情で輸送不可能
となるようなことはない。
吸収冷凍機・冷温水機の個別な性能試験を行った後、据
付現場で複数基の吸収冷凍機・冷温水機を一体に組み立
てる場合には、両吸収冷凍機を狭いスペースに設置する
ことができ、複数の吸収冷凍機を収容する建屋などの建
設費の低減を図ることができる。それぞれの吸収冷凍機
・冷温水機における保守作業は機械の周辺空間から可能
であり、付帯機器構成体における被調整部品の調整,操
作などの作業に支障をきたすことがない。
の吸収冷凍機に代えて、現在製造実績のある中冷凍能力
を有する複数基の吸収冷凍機を、大型集中型冷房設備と
して稼働させることができるので、一基の吸収冷凍機の
大型化を図る場合に比べて、製造費の低減が可能とな
る。そして、複数基の吸収冷凍機を台数制御運転するこ
とによって省エネルギ運転も可能となり、低負荷時にも
効率的な稼働が実現され、ランニングコストの抑制効果
も発揮される。
する。
収液の濃度変化により冷水や温水を取り出すことができ
るようになっている。例えば二重効用型の吸収冷凍機な
どは、第1図に示すように、運転中は全く大気開放され
ない真空容器構成体1,組み立てるまでは大気開放の差し
支えない付帯機器構成体2と、配管などの接続機器構成
体3とから構成されている。
手に形成された二基の吸収冷凍機4,4を背中合わせに配
置した場合の概要図である。なお、狭義の吸収冷凍機の
みならず吸収式冷温水機などにも本発明を適用すること
ができるので、それらを一括して吸収冷凍機と総称し、
以下の説明では、狭義の吸収冷凍機を例にして述べる。
その吸収冷凍機は、冷房のみならず暖房もすることがで
きるが、いずれの場合もガスや油を焚くか高温の蒸気を
導入して、吸収液を加熱するようにしている。
温再生器1B,凝縮器1C,蒸発器1Dの形成された真空容器胴
5と、その胴外に設けられた高温再生器1Eのための高温
再生器胴6とを含んでいる。高温再生器1Eは蒸気加熱式
である場合左右に長いドラム状となっている。付帯機器
構成体2は各種ポンプ,弁類や吸収液の熱交換を行う高
温熱交換器や低温熱交換器である。接続機器構成体3は
管体などで、吸収器1Aと凝縮器1Cに冷却水を流す冷却水
管7、蒸発器1Dから冷水を取り出しまた冷房後の冷水を
蒸発器1Dへ戻す冷水管8などである。
据付現場で一体化もしくは可及的に近接して配置され
る。各吸収冷凍機における蒸発器1Dでは、高真空下で図
示しない内部の蒸発器管の外面に流下された冷媒液に蒸
発潜熱を奪われて、蒸発器管内を流れる冷水を冷却す
る。この冷水は冷水管8を通って冷房している各室の熱
交換器に供給され、熱交換して温かくなった冷水は再度
蒸発器管に戻される。第1図中の1dは真空容器胴5の左
右に出た蒸発器1Dの蓋体である。
媒蒸気を内部の吸収器管内を流れる冷却水で冷却するこ
とにより、吸収液に吸収させると共に真空容器胴5内を
高い真空に保持する。第1図中の1aは真空容器胴5の左
右に出た吸収器の蓋体である。
離蒸発した冷媒蒸気の潜熱で吸収液を加熱濃縮し、冷媒
を分離蒸発させる。高温再生器1Eでは、高温再生器胴6
に導入された吸収液を真空中で加熱し冷媒の一部を蒸発
分離する。凝縮器1Cでは、低温再生器1Bや高温再生器1E
で蒸発した冷媒蒸気が凝縮器管内を流れる冷却水で冷却
凝縮するようになっている。上記の吸収器管内を流通す
る冷却水と凝縮器管内を流通する冷却水は冷却水管7を
通って機外へ排出され、冷却塔などで冷却されて、吸収
器1Aや凝縮器1Cへ戻される。なお、吸収器管内を流通す
る冷却水と凝縮器管内を流通する冷却水とは独立したも
のであってもよいが、一般的には、吸収器1Aに供給され
た冷却水は、その吸収器管を出た後に凝縮器1Cの凝縮器
管へ導入される。
下の冷凍能力を有するもので、それぞれの真空容器胴5
の長手一方側面5aを保守点検作業空間9(第2図および
第3図参照)に向けて据え付けられると共に、その長手
一方側面5aには付帯機器構成体2のうち、定期点検など
で作業員により調整や部品交換や運転操作などされる被
調整部品、例えば開度調整電磁弁10などが取り付けられ
ている。
検面とされ、さらに、真空容器胴5の前端面5b(第2図
参照)や後端面5c(第3図参照)の二面も、作業の対象
となる保守点検面とされている。この前端面5bや後端面
5cでは、蓋体1a,1dを取り外して、吸収器1Aおよび蒸発
器1Dに内蔵される図示しない伝熱管を掃除するようにな
っている。そして、第2図や第3図に示すように、長手
他方側面5dは密着して、被調整部品を有しない非保守点
検面とされる。
放されない真空容器構成体1とそれに付随する機能部品
の付帯機器構成体2とを備え、真空容器構成体1と付帯
機器構成体2とが配管などの接続機器構成体3を介して
組み立てられるようになっている。
器類などの購入品を除く付帯機器構成体2は工場で製造
されるのが一般的であるが、上記した熱交換器,各種ポ
ンプや計装品などの付帯機器構成体2や、冷却水管7,冷
水管8やその他の配管類の接続機器構成体3が、運転制
御盤11や電気系統装置などと共に、工場で架台12に組み
付けられる。そして、その真空容器構成体1の内部を真
空引きすると共に吸収液を装填して、吸収冷凍機として
稼働可能な完成品とする。その完成品を工場の試験設備
を用いて性能試験し、その機能確認を行う。なお、冷却
水管7や冷水管8は両吸収冷凍機4,4に跨がったものと
なっているが、その冷却水管7や冷水管8を使用しない
で、各基ごとにそのために別の配管を取り付けて試運転
することもできる。
くない真空容器構成体1の性能試験後の内部密閉状態を
保持したまま、付帯機器構成体2や接続機器構成体3と
切り離して、その真空容器構成体1を付帯機器構成体2
や接続機器構成体3とは個別に据付現場へ車両などで搬
入される。その輸送にあたっては、真空容器構成体1と
付帯機器構成体2と接続機器構成体3とを必要に応じて
別々に運ぶことができ、道路幅が特に広くなくても、高
さ制限のあるトンネルがあっても、荷重制限のある橋が
あっても、一般に通行できる程度の道路などであれば、
輸送が不可能となるようなことはない。
容器胴の切断やその封止、吸収液抜きさらには据付現場
での溶接作業などの煩わしい操作や作業がほとんど必要
とされず、真空容器構成体1の内部の密閉状態を保持し
たまま付帯機器構成体2や接続機器構成体3を取り付け
て組み立て、据付現場で真空容器構成体1の内部を大気
に開放することなく設置することができる。すなわち、
それぞれの機能を維持する単位で搬入されたものを、機
械的に組み付ける作業だけで済み、しかも、それぞれの
機能が輸送中に損なわれてしまうというようなこともな
い。なお、輸送や保管の間に不活性ガスを0.2〜0.3kg/c
m2程度に封入する場合もあるが、その場合でも吸収液ま
で抜き取るようなことはなく、単に封入ポンプで不活性
ガスを入れたり、据付現場でその不活性ガスを真空ポン
プで引いたりするだけであり、真空容器胴の大気との遮
断は確保されたままとされる。
作などの保守点検作業の対象とされる被調整部品などの
付帯機器構成体2を簡単に説明する。凝縮器1Cから蒸発
器1Dへ冷媒液すなわち水を流下させる配管に介在された
濃度調整電磁弁10、蒸発器1Dの底部の冷媒液を蒸発器1D
の上部から散布するための冷媒ポンプ13、冷媒ポンプ13
の上部の流量調整弁14がある。さらに、高温再生器1Eの
内部配管を流過して、希吸収液を加熱した蒸気から発生
するドレンを取り出すドレン弁15やスチームトラップ1
6、操作スイッチや表示灯などが取り付けられた運転制
御盤11が設けられている。
温再生器1Bへ搬送して吸収液を循環させる低温吸収液ポ
ンプ17、低温再生器1Bで濃縮された高温の吸収液を高温
再生器1Eへ搬送して吸収液をさらに濃縮,循環させる高
温吸収液ポンプ18、吸収液の循環量を調整する流量調整
弁19,20もある。抽気装置21の抽気ポンプ22や複数の操
作バルブ23,23、高温再生器1Eの液溜め24から図示しな
い熱交換器へ向かう吸収液の配管途中に設けられた内部
観察の必要なフロート弁25もある。
熱管の清掃を除いて、保守点検面に取り付けられた被調
整部品の全てを保守点検作業空間9,9から作業すること
ができる。
れを製造し、その個別な性能試験をした後、据付現場で
二基の吸収冷凍機を一体に組み立てるようにしている
と、大きい冷凍能力が要求される場合でも、輸送の容易
な中型または小型の吸収冷凍機を採用することができ、
上記した真空容器構成体1,付帯機器構成体2,接続機器構
成体3を分離した状態で輸送することができる。その場
合の据付現場での冷凍性能は、工場試験でのそれと変わ
りなく、所定の性能を再現させることができる。
機4,4の周辺で行われるが、保守点検作業空間9のトー
タルスペースは、二基を離して配置した場合に比べて狭
いもので済み、結局は、大能力の吸収冷凍機を設置する
スペースとして広い場所が必要とされなくなる。
力の大能力化に対応して同時に運転され、所望の冷凍能
力が発揮される。しかし、冷房を強く必要としないとき
などは、過剰な運転となるのを避けるために、部分負荷
運転される。その場合、一方の冷凍機を2/3負荷,他方
の冷凍機を全負荷としたり、一方を停止させて他方を全
負荷もしくは部分負荷運転すれば、大能力の冷凍機一基
を部分負荷運転するよりも著しく運転効率がよくなる。
このような台数制御を行うことにより、効率のよい省エ
ネルギ化が図られ、ランニングコストの低減も実現され
る。ちなみに、このような台数制御については、例えば
特許第1,482,583号(特公昭63−26311号公報)に記載さ
れた制御方法を適用すればよい。
吸収冷凍機を製造する場合、単体の製品重量は50〜60ト
ン程度までに抑えられ、それを二基採用した場合の重量
は、数千冷凍トンの冷凍機を一基とした場合よりも軽く
することができる。したがって、構成品を上記したよう
に分割すれば、車両による一般道路や橋の通行に何の弊
害もなく輸送することができ、輸送経路における重量制
限地域の運搬も可能となる。その際、真空容器構成体1
を付帯機器構成体2や接続機器構成体3と分離して輸送
するようにしておくと、車両輸送がより一層容易とな
る。ましてや、内部を大気開放するのが好ましくない真
空容器構成体1が、その非開放状態に保持されている
と、工場での性能試験後、据付現場への輸送、据付現場
での据付作業における能率化が図られる。製造後に試運
転するための工場試験設備も、冷凍能力の小さい一基ず
つをテストすることができるものでよいわけであり、設
備として既存のものを使用することができ、あえて、大
規模の試運転用施設を導入する必要もなく、実用上極め
て大きい効果が発揮される。
体化させる際、冷却水管7,冷水管8を各基個別に取り付
けるようにした例である。このような例においても、真
空容器構成体1,付帯機器構成体2,接続機器構成体3の分
離思想が適用され、かつ、中型機などの二基近接配置に
よる大冷凍能力化や保守点検作業を勘案した省据付スペ
ース化が図られる。
る場合に、長手方向に分割された二基の吸収冷凍機4,4
を接続させた例である。真空容器構成体1を長手方向に
分割することはできないので予め短い真空容器胴5,5と
しておき、輸送の簡便化と据付の容易化を可能としてい
る。なお、据付現場においては、蒸発器管を内蔵する蒸
発器1D,1Dを長手方向に接続すればよく、上記と同様に
設置スペースを小さくすることができる。この場合、冷
水の流れ(破線矢印26で示す)を両基に流通させる第5
図(a)のようにしておいてもよいし、第5図(b)の
ように、各基ごとに流通(矢印27)させた後冷水をヘッ
ダー28からまとめて送り出したり、ヘッダー29から全蒸
発器1Dへ帰還させることもできる。
の大能力を発揮させるようにしているが、図示しない
が、三基以上を組み合わせることもできる。また、本発
明における真空容器構成体1を他の構成体2,3と分離す
る思想は、冷凍能力を規模にかかわらず、一基の吸収冷
凍機を据付現場へ搬入し、組み立てる場合にも適用する
ことができる。この場合には、大気開放の好ましくない
真空容器構成体の密閉状態が維持され、吸収冷凍機・冷
温水機特有の構成部分、すなわち、真空容器胴の扱いが
簡略化される。このように本発明は、機体の単なる分割
輸送ということではなく、その構成要素を、吸収冷凍機
・冷温水機特有の事情、真空容器胴の僅かな腐食の進行
も性能に著しく影響するのを回避したい、という配慮か
らの分割であり、それによって予め必要とされる工場で
の試運転結果を据付現場においても再現させることがで
きるようにしているのである。
造における長手方向側面の全体図、第2図は第1図の前
端面図、第3図は第1図の後端面図、第4図(a),
(b)は配管類が各基ごとに独立して装着されている場
合の両端面の概略図、第5図(a),(b)は長手方向
に配置した二例の設置概略図である。 1……真空容器構成体、2……付帯機器構成体、3……
接続機器構成体、4……吸収冷凍機(吸収冷凍機・冷温
水機)。
Claims (2)
- 【請求項1】大気開放されない真空容器構成体とそれに
付随して大気開放の差し支えない付帯機器構成体を備
え、真空容器構成体と付帯機器構成体とが配管などの接
続機器構成体を介して組み立てられる吸収冷凍機・冷温
水機において、 吸収冷凍機・冷温水機の上記真空容器構成体を工場で製
造し、付帯機器構成体や接続機器構成体と共に工場で吸
収冷凍機・冷温水機として組み立て、 その吸収冷凍機・冷温水機の真空容器構成体の内部を真
空引きすると共に吸収液を装填して、吸収冷凍機・冷温
水機として稼働可能な完成品としたものを、工場で性能
試験して吸収冷凍機・冷温水機としての機能確認し、 その性能確認済みの吸収冷凍機・冷温水機を、大気開放
の好ましくない真空容器構成体の性能試験後の内部密閉
状態を保持したまま、前記付帯機器構成体や接続機器構
成体と分割し、その真空容器構成体を付帯機器構成体や
接続機器構成体とは個別に据付現場へ搬入し、 据付現場では、真空容器構成体の内部の密閉状態を保持
したまま、前記付帯機器構成体や接続機器構成体を取り
付けて組み立て、据付現場への輸送中および据付現場で
の据付作業中に真空容器構成体の内部を大気に開放する
ことなく設置するようにしたことを特徴とする吸収冷凍
機・冷温水機の据付現場搬入および組立方法。 - 【請求項2】請求項1において、複数基の吸収冷凍機・
冷温水機を製造し、それぞれの吸収冷凍機・冷温水機の
個別の性能試験を行った後、据付現場で複数基の吸収冷
凍機・冷温水機を一体もしくは可及的に近接させて組み
立て設置することを特徴とする吸収冷凍機・冷温水機の
据付現場搬入および組立方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP13909890A JP2772851B2 (ja) | 1990-05-28 | 1990-05-28 | 吸収冷凍機・冷温水機の据付現場搬入および組立方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (2)
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