JP2772501B2 - 映像信号処理装置 - Google Patents

映像信号処理装置

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JP2772501B2
JP2772501B2 JP4107450A JP10745092A JP2772501B2 JP 2772501 B2 JP2772501 B2 JP 2772501B2 JP 4107450 A JP4107450 A JP 4107450A JP 10745092 A JP10745092 A JP 10745092A JP 2772501 B2 JP2772501 B2 JP 2772501B2
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JP
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video signal
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odd
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signal processing
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英俊 三嶋
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Mitsubishi Electric Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、映像信号をフィールド
単位で編集する映像信号処理装置に関し、特にフィール
ド単位での映像信号の編集時に生じる垂直ガタをなくす
ような映像信号処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図1はヘリカルスキャン型VTR のテープ
パターンの一例を示しており、図1では例えば1フィー
ルド分の映像情報が5個のトラックに分割して記録され
るような場合の例を表している。民生用のVHS 方式また
はβ方式のVTR では通常1フィールドに1トラックが割
りあてられており、ハイビジョン方式のように非常に高
精細な映像情報では、例えばNHK 技研R&D,1989年8
月,No.6,p24〜p33 に示されたように1フィールドの映
像信号が6トラックで記録されている。ところで、VTR
でもディスクでもフィールド単位での編集を行ない得れ
ば、より編集者の意思に沿った編集が可能である。例え
ば図1の☆印のトラックの位置から異なるシーン (カッ
ト) の映像信号を書き込めば、容易に1フィールド単位
での編集は可能である。
【0003】しかし、次のような問題があるので、1フ
ィールド単位ではなく、奇数フィールド, 偶数フィール
ドのいずれか一方(システムの設計思想によって異な
る)に限定されたフィールドからの書き換え(編集)が
常識となっている。それは主にインターレース走査のた
めの同期信号生成に起因する問題であり、そのような問
題が生じる場合の編集例について説明する。
【0004】図2に示すようにシーンAが奇数フィール
ドのカットアウトでシーンBが奇数フィールドのカット
インであった場合、単純につなげただけ(書き換えただ
け)の場合をケースIに示す。このようにすると同期信
号の連続性という問題から、このような信号でモニタに
入力すると、編集点後の数フレームが同期不連続による
AFC 等の誤動作から垂直方向にゆれたような画像になっ
てしまう場合がある。また、これを避けるために同期信
号だけ単純につなぎかえただけでは(ケースII)、その
走査線構造から後述するような重大な問題が発生してし
まいかえって問題点を大きくしてしまうことになってし
まう。
【0005】その問題点を図3〜図5を参照して説明す
る。インターレースと呼ばれる走査線構造を図3に示
す。図3で実線は奇数フィールド、破線は偶数フィール
ドの走査線を示しており、奇数フィールドと偶数フィー
ルドとは図示のとおり画面上の垂直方向に走査線間隔の
半分だけずらした位置で走査するようになっている。図
3の各走査線の右横に示している符号は各フィールド内
で何番目の走査線であるかを示しており、例えば奇数フ
ィールドのn番目のラインはjn というように名前がつ
き、偶数フィールドのn番目のラインはkn というよう
に名前がついている。1ライン目をどのラインにおくか
で各ラインの添字は異なるが、以下の説明では偶数フィ
ールドのn番目を奇数フィールドのn番目とn+1番目
とのラインの間になるように採番することとし、このよ
うなルールに統一して説明する。
【0006】画面の一部分を監視したときに、例えば図
4に示したような画像であったとする。図4の画像は走
査線に沿ったある有限の幅の明暗で示しており、黒い斜
め線が左上から右下につながっている状態をあらわして
いる。この図4の画像がシーンBであったとすると、図
2のケースIIのように同期信号をつけかえると、図5の
ような画像に変化してしまい画像品質が劣化する。図5
では本来は偶数フィールドのn番目のラインが奇数フィ
ールドのn番目のラインに付けかわり、奇数フィールド
のn番目のラインが偶数フィールドのn番目のラインと
なってしまう。その結果、奇数フィールドは画面上,下
にシフトして偶数フィールドになり、偶数フィールドは
画面上、上にシフトして奇数フィールドになる。この結
果、図4の黒い斜め線がガタガタとなってしまい、図5
に示したようになる。この斜め線が水平になるほどこの
ガタガタ状態はひどくなり、全くの水平の線であれば垂
直方向にガタガタする状態がシーンBの間続いてしまう
ことになる。
【0007】また、近年はアナログの映像信号をディジ
タル信号化して高能率な符号化を行なって記録・再生し
ようとする試みがあり、高能率符号化の具体的な方法
は、例えば日経エレクトロニクス1990年,No.511, p124
〜p142に示された方式がある。これは基本的にはDCT と
呼ばれるブロック変換符号化と可変長符号化とによる符
号化がベースとなっている。例えばこのブロック化をイ
ンターレース構造上で実現しようとすると図6のよう
に、奇・偶フィールドが混在したブロック化が考えられ
る。ところが、高能率符号化であるので、同期信号部分
は冗長な部分として符号化されない場合が多く、同期信
号情報がないため、フィールド単位の編集を行った場
合、奇・偶フィールドの判別を行なえず、上述の問題は
特に深刻となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の映像信号処理装
置は以上のように構成されているので、編集時のフィー
ルド接続の状態によって垂直ガタが生じるという問題点
があった。
【0009】本発明は上記のような問題点を解消するた
めになされたものであり、垂直ガタを生ずることなくス
ムーズにフィールド単位の編集が可能である映像信号処
理装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願の第1発明に係る映
像信号処理装置は、映像信号をフィールド単位で編集す
る映像信号処理装置であって、編集作業における接続点
前後のフィールドの接続状態を判定する判定手段と、該
判定手段により前記接続点前後におけるフィールド接続
が奇数フィールド同士または、偶数フィールド同士とな
り、フィールドの接続状態の連続性が保てない異常状態
と判定された場合に、前記映像信号の垂直同期信号に同
期したフィールド信号に基づいて、その接続点以降の映
像信号をフィールド毎に1水平走査期間遅延させるか否
かを切り換える手段とを備えたことを特徴とする。
【0011】本願の第2発明に係る映像信号処理装置
は、前記切り換える手段により映像信号の遅延を切り換
える際、遅延されない映像信号及び遅延された映像信号
について、映像信号の色副搬送波の位相を反転させるか
否かを切り換える手段をさらに備えることを特徴とす
る。
【0012】本願の第3発明に係る映像信号処理装置
は、前記判別手段は映像信号に多重された奇・偶フィ
ールド情報に基づき、フィールド接続判定を行うことを
特徴とする。
【0013】本願の第4発明に係る映像信号処理装置
は、フィールド単位で初期記録された映像信号に対して
フィールド単位の映像信号を編集記録して得た記録媒体
から映像信号を再生する映像信号処理装置であって、前
記初期記録された映像信号の奇・偶フィールド情報を抽
出する第1の抽出手段と、前記編集記録された映像信号
の奇・偶フィールド情報を抽出する第2の抽出手段と、
前記第1、第2の抽出手段で抽出した2つの奇・偶フィ
ールド情報が一致するか否かを検出する検出手段と、該
検出手段の検出結果に応じてフィールド毎にずらす期間
を変えて再生するか否かを選択して映像信号を再生す
段とを備えたことを特徴とする。
【0014】
【作用】第1発明の映像信号処理装置は、編集点の前後
のフィールド接続が異常である場合(奇,奇フィールド
または偶,偶フィールドが隣合う場合)には、後続の映
像信号は1水平走査期間だけ遅延させたものとそうでな
いものとを選択して出力する。このようにすると、編集
点での同期信号が連続になるとともに、異常接続のカッ
トでは奇数フィールド,偶数フィールドが共に、画面上
で共通に上にシフトするかまたは下にシフトし、垂直ガ
タはなくなる。
【0015】第2発明の映像信号処理装置は、編集点に
おいて色信号搬送波の連続性に問題が生じる場合には、
編集点から後続の色信号搬送波の位相を変換させる。こ
のようにすると、編集後も色信号搬送波がその位相の連
続性を保持して出力される。
【0016】第3発明の映像信号処理装置は、編集前
(初期記録時)における映像信号の奇・偶フィールド情
報及び/または編集時における映像信号の奇・偶フィー
ルド情報を映像信号に多重して記録する。そのようにし
ておくと、同期信号がなくても、編集点におけるフィー
ルド接続状態を検出できる。
【0017】第4発明の映像信号処理装置は、編集前
(初期記録時)の奇・偶フィールド情報と、編集後の奇
・偶フィールド情報とを再生して、それらの情報が相異
なる場合、再生してモニタに出力する映像信号に編集後
の奇,偶フィールドに相当する同期信号を付加するとと
もに、映像信号は1水平走査期間遅延されたものとそう
でないものとを選択して出力する。このようにすると、
再生画像において、編集点での同期信号が連続になると
ともに、垂直ガタはなくなる。
【0018】
【実施例】以下、本発明をその実施例を示す図面に基づ
いて具体的に説明する。
【0019】図7は、第1発明に係る映像信号処理装置
の構成を示すブロック図である。図7において1はフィ
ールド接続判定回路、2は1H遅延回路、3,4はスイ
ッチである。フィールド接続判定回路1は、再生映像信
号の編集点でのフィールド接続状態を検出し、異常状態
である(奇数フィールド同士が隣合うまたは偶数フィー
ルド同士が隣合う)場合には、異常であるという情報
(以下異常情報という)をスイッチ4へ出力する。この
異常情報が入力されると、スイッチ4はオンとなり、図
8に示すような垂直同期信号に同期してレベルが切り換
わるフィールド信号をスイッチ3へ出力する。一方、1
H遅延回路2は、入力される再生映像信号を1H(水平
走査期間)だけ遅延させて、スイッチ3へ出力する。ス
イッチ3は、フィールド信号の入力の有無及び入力され
るフィールド信号のレベルに応じて、そのままの再生映
像信号と1H遅延回路2の出力である1H遅延された再
生映像信号とから一方の再生映像信号を選択し、選択し
た再生映像信号を編集後の記録装置へ出力する。
【0020】次に、このような構成の映像信号処理装置
の具体的動作について説明する。VTR ,ディスク等から
再生されて編集処理された再生映像信号が、フィールド
接続判定回路1,1H遅延回路2及びスイッチ3の一方
の入力端子に入力される。1H遅延回路2は再生映像信
号を1H遅延させてスイッチ3の他方の入力端子に出力
する。フィールド接続判定回路1は、同期信号を分離
し、入力された信号が奇数フィールドであるか、偶数フ
ィールドあるかを判別し、編集点でのフィールド接続状
態を監視する。もし、図2に示すように、編集点におい
て、奇数フィールド同士が隣合っているとか偶数フィー
ルド同士が隣合っている場合に、フィールド接続判定回
路1はフィールド接続が異常であるという判断をしてス
イッチ4に異常情報を送出する。具体的には同期分離に
より垂直同期信号を分離し、その前後で奇数フィールド
か偶数フィールドかの判別結果が異なっている場合は、
正常なフィールド接続状態であると判定し、その判別結
果が同じである場合は異常なフィールド接続状態である
と判定する。
【0021】異常状態が検出された後は次の編集点まで
異常情報をホールドしておき、次の編集点で正常なフィ
ールド接続状態であったとすると、前の異常情報をその
編集点以後もホールドする。逆に次の編集点で異常なフ
ィールド接続状態であったとすると、その編集点以後異
常情報のホールドを止める。なぜならば、一度異常なフ
ィールド接続で編集されたら、もう一度異常なフィール
ド接続で編集されるまで、すべての奇・偶フィールドを
逆にして偶・奇フィールドにする必要があるからであ
る。つまり、異常なフィールド接続の編集が一度発生す
れば、次の編集点の前後が正常なフィールド接続であっ
た場合、その前の編集点の前のシーンとは奇,偶が逆転
したフィールド接続の状態が維持されることになる。以
上のようにフィールド接続判定回路1は動作し、特に編
集点前後のフィールド接続状態を監視して、現在編集中
のシーンの各フィールドの奇,偶の逆転の必要性の有無
をスイッチ4に送る。
【0022】異常情報が入力された場合、つまり奇・偶
フィールド逆転の必要が有る場合、スイッチ4はオンと
なって、図8に示すようなフィールド信号をスイッチ3
に送る。一方、異常情報が入力されない場合、つまり奇
・偶フィールド逆転の必要がない場合、スイッチ4はオ
フとなり、フィールド信号をスイッチ3に送らない。フ
ィールド信号がスイッチ4より送られてこない場合、ス
イッチ3での一方の入力端子が選択されて、スルーの再
生映像信号が編集後の記録装置に送られる。一方、フィ
ールド信号がスイッチ4より送られてきた場合、そのフ
ィールド信号がハイレベルのときにはスイッチ3での一
方の入力端子が選択されて、スルーの再生映像信号が編
集後の記録装置に送られ、そのフィールド信号がロー
ベルのときには他方の入力端子が選択されて、1H遅延
された再生映像信号が編集後の記録装置に送られる。
【0023】なお、この後の記録装置側で同期信号が連
続するように同期信号のつけかえを行うことが前提であ
るが、フィールド信号が入力した時点で同期信号のつけ
かえを行ってもよい。また、図7では一度記録媒体に入
れられた映像信号しか想定していないが、カメラからの
映像信号でも良いことはいうまでもない。更に、編集画
像の同期位相は、ずれているのが普通であるので、その
位相あわせをするためのメモリを有していても良いこと
はいうまでもない。
【0024】以上のように動作をするため、例えば何も
せず、同期信号だけをつけかえただけで図5のようにな
って編集されてしまう場合でも、本例では偶数フィール
ドは映像信号が1H遅延され、同期信号が奇数フィール
ドになってしまうため、例えば図4のkn の走査線の映
像信号はjn+1 の走査線に移ることになり、奇数フィー
ルドは映像信号がそのままで同期信号だけ偶数フィール
ドになってしまうため、例えば図4のjn の走査線の映
像信号はkn の走査線に移る。この結果、図9に示した
ような斜め線が保たれた、つまり垂直ガタが発生しない
編集後の画像が得られる。
【0025】以下、第2発明について説明する。民生用
VTR のVHS 方式またはβ方式では、映像信号のうち輝度
信号と色信号とを分離して記録している。色信号は変調
信号のまま周波数変換して低周波領域にシフトして記録
されている。色信号の変調とは2つの色信号(例えばR
−Y,B−Y)の直角2相変調であるが、この搬送波は
NTSC方式の場合には1H間で反転し、なおかつ1フィー
ルド間,1フレーム間でも反転する。PAL 方式の場合に
は色信号搬送波は1H間で90°シフトしている。NTSC方
式の場合の色信号の搬送波位相を図10に示す。図10から
も分かるように、フィールドによって映像信号のずらし
方を変える際、色信号位相も同時に変える必要がある。
すなわち、前述した第1発明のように映像信号を処理し
たとするとkn はjn から移ってきた信号であるが、こ
のとき色信号搬送波(色副搬送波)は 180°の位相に変
える必要があり、jn はkn-1 から移ってきた信号であ
るが、このとき色信号の位相は0°のままとして変えて
はいけないということになる。このような色信号位相変
換を実現する例が第2発明である。
【0026】図11は、第2発明の構成例を示すブロック
図であり、図中5は入力される再生色信号に対して位相
反転動作を行なう−1係数器であり、−1係数器5は位
相反転させた再生色信号をスイッチ3の一方の入力端子
に出力する。また、2は入力される再生色信号を1H遅
延させる1H遅延回路であり、1H遅延回路2は1H遅
延させた再生色信号をスイッチ3の他方の入力端子に出
力する。スイッチ3は、何れか一方の入力端子を選択
し、選択した再生色信号を編集後の記録装置へ出力す
る。
【0027】次に、動作についてNTSC方式の場合を例に
して説明する。遅延されないスルーの再生映像信号(例
えばkn ←jn )についてはその再生色信号搬送波の位
相が−1係数器5によって反転され、一方、1H遅延さ
れた再生映像信号(例えばjn ←kn-1 )についてはそ
の再生色信号搬送波の位相はそのままとする。そして、
スイッチ3にて両者の再生色信号を切り換えることによ
り、色信号搬送波の連続性が保たれる。なお、映像信号
のずらし方により−1係数器5を設けるべき経路は変わ
るので、色信号搬送波の連続性を保つようにいずれかの
経路(そのままの再生映像信号を伝送する経路または1
H遅延させた再生映像信号を伝送する経路のいずれか一
方の経路)に設ければ良い。
【0028】なお、PAL 方式では、色信号位相は1Hで
90°異なっているので、90°位相器またはヒルベルト変
換器を使って90°,180°,270°色信号をずらせば良い。
【0029】なお、以上の例では変調色信号について説
明したが、一度復調した色信号に対してバースト信号の
復調波形毎に上述の動作を施しても同様の効果を奏する
ことはいうまでもない。
【0030】以下、第3発明について説明する。近年デ
ィジタルVTR を放送業界用だけでなく民生用としても浸
透させるべく、高能率符号化と組み合わせて商品化しよ
うという試みがなされている。ディジタルVTR では、特
に高能率符号化を必要とするような場合、同期信号等は
不必要な信号として切り落とされるので、NTSC方式また
はPAL 方式における同期信号は記録されないことが一般
的である。従って、上述したような本発明の重要な要素
である奇・偶フィールドの判別が不可能となる。このよ
うな難点を解消すべく考案された例が第3発明であり、
第3発明は奇・偶フィールド情報を記録時に多重するよ
うに構成している。
【0031】図12は、ディジタルの映像信号をフィール
ド単位で垂直ガタなく編集可能に記録するための第3発
明に係る映像信号処理装置の構成を示すブロック図であ
る。図12において、6は入力された映像信号を同期分離
する同期分離回路であり、同期分離回路6は同期分離し
た映像信号を奇偶フィールド識別回路7へ出力する。奇
偶フィールド識別回路7は、奇数フィールドと偶数フィ
ールドとを判別し、その判別情報を奇偶フィールド情報
多重回路8へ出力する。映像信号符号化部9は、入力さ
れる映像信号に符号化処理を施して、得られる符号化デ
ータを奇偶フィールド情報多重回路8へ出力する。奇偶
フィールド情報多重回路8は符号化データに奇・偶フィ
ールドの判別情報を多重化して出力する。
【0032】次に、図12における動作について説明す
る。入力された映像信号は同期信号分離回路6にて同期
分離された後、奇偶フィールド識別回路7にて奇・偶フ
ィールド判別が行われる。一方画面部分の映像信号は、
映像信号符号化部9にて例えばパルス符号化(PCM) され
る。奇偶フィールド識別回路7にて得られた奇・偶フィ
ールドの判別情報は奇偶フィールド多重回路8にてPCM
データ列に時間軸多重される。このように奇・偶フィー
ルド情報が多重されているため、再生時にこの奇偶フィ
ールド情報を利用して第1,第2発明における奇・偶フ
ィールド判別が可能となり、編集点でのフィールド接続
判定を行なえる。なお、本実施例では同期分離回路が必
須になっているが、カメラ等からの出力では同期信号を
映像信号に多重していない場合もあり、その場合はカメ
ラからの出力にて得られる奇・偶フィールド情報を使用
しても良い。
【0033】図13は実際の編集時の奇・偶フィールド情
報を取り扱う映像信号処理装置の構成を示すブロック図
である。図13において、10は表示フィールド情報作成回
路、11は表示フィールド情報多重回路である。表示フィ
ールド情報作成回路10は、編集時に図12に示す回路にて
多重された奇・偶フィールドの判別情報に基づいて何れ
のフィールドあるかを認識しておき、編集点でフィール
ド接続が異常を示すと、編集点以前のフィールド情報の
パターンを延長して表示フィールド情報を作成し、その
表示フィールド情報を表示フィールド情報多重回路11へ
出力する。表示フィールド情報多重回路11は、再生映像
データにこの表示フィールド情報を多重化する。
【0034】次に、図13における動作について説明す
る。編集点におけるフィールド接続が異常である場合に
は、フィールド情報作成回路10において、編集点以前の
フィールド情報のパターンを延長した表示フィールド情
報が作成される。例えば、図2に示す例において、編集
対象のシーンA,シーンBが、 シーンA:奇,偶,奇,偶,奇 シーンB: 奇,偶,奇,偶,奇 であったとすると、 編集後の表示フィールド情報:奇,偶,奇,偶,奇,
偶,奇,偶,奇,偶 が作成される。この作成された表示フィールド情報は、
表示フィールド情報多重回路11において、再生映像デー
タに時間軸多重される。このようにして、同期信号が記
録されないディジタルVTR においても、編集点における
フィールド間の連続化を実現できる。もちろん、この時
に第1または第2発明を併用して、編集時に映像信号デ
ータを書き換えても良い。
【0035】以下、第4発明について説明する。第3発
明において、編集時に映像信号データを書き換えること
も可能であるが、DCT のようなブロック変換を施した場
合は、映像信号データを書き換えることは困難であるの
で、図12による初期記録時の奇・偶フィールド情報と図
13による編集時の奇・偶フィールド情報とをともに記録
しておく方が都合が良い場合もある。このように2種類
の奇・偶フィールド情報が多重記録された映像信号デー
タを再生するための映像信号処理装置が第4発明であ
る。
【0036】図14は、第4発明の構成例を示すブロック
図である。図14において、12, 13は表示フィールド情報
識別回路, ブロッキングフィールド情報識別回路であ
る。ブロッキングフィールド情報識別回路13は、再生信
号データ列からブロッキングフィールド情報を識別し、
抽出したブロッキングフィールド情報を排他的論理和回
路19へ出力する。ブロッキングフィールド情報は、上述
の図12で示した奇・偶フィールド情報と同じであり、符
号化時(または初期記録時)の奇・偶フィールド情報の
ことである。表示フィールド情報識別回路12は、再生信
号データ列から表示フィールド情報(図13のように編集
時にフィールド接続の観点から作成された奇・偶フィー
ルド情報)を識別し、抽出した表示フィールド情報を排
他的論理和回路19へ出力する。排他的論理和回路19は、
入力されたブロッキングフィールド情報及び表示フィー
ルド情報が同じであるか否かを検出し、その検出結果に
応じて、スイッチ18のオン, オフが切り換えられるよう
になっている。映像信号復号化部14は、再生信号データ
列を復号化して、得られる復号化データをメモリ16の所
定のアドレスに書き込む。読み出しアドレス発生回路15
は、表示フィールド情報識別回路12からの表示フィール
ド情報またはスイッチ18を通されたフィールド信号に応
じて、入力される同期信号に基づいて、読み出しアドレ
スを発生してそれをメモリ16に出力する。この読み出し
アドレスに従ってメモリ16から復号化データがNTSCまた
はPAL のエンコーダ回路17に読み出される。NTSCまたは
PAL のエンコーダ回路17は、読み出された復号化データ
を各方式のデータにエンコードする。
【0037】次に、動作について説明する。ブロッキン
グフィールド情報識別回路13により抽出された符号化時
のブロッキングする際の奇・偶フィールド情報と、表示
フィールド情報識別回路12により抽出された編集時に作
成された奇・偶フィールド情報とから、編集後の再生時
にフィールド内に存在する映像情報の位置が図9のよう
になるように、読み出しアドレスが読み出しアドレス発
生回路に15にて発生され、メモリ16から復号化データが
読み出される。このようにすれば、図15に示すようなフ
ィールド内符号化を施した場合に、映像信号の復号化は
編集時には必要がない。DCT の符号化は、その符号化効
率をあげるため非可逆の符号化であることを承知しなが
らも量子化ビット数を限定しており、一度復号化して再
符号化するとさらに品位が落ちるので復号化は一度であ
る方が良い。そのため、編集時に復号化しないことは非
常に大きなメリットとなる。図6のようにフレーム内符
号化を行った場合は編集時に復号化が必須となるので、
図6のようなブロッキングでは少し不利になるが、基本
的には同じである。
【0038】次にこのような2種の奇・偶フィールド情
報(ブロッキングフィールド情報及び表示フィールド情
報)をどのように使用するかについて述べる。これらの
使用方法は記録の仕方に依存するので、ここでは2つの
異なった記録の仕方に関わる使用方法について各別に説
明する。
【0039】初期記録(マスター)時にはブロッキング
フィールド情報のみを記録し、編集時には編集された情
報であるかどうかを示すフラグ(以後編集フラグと称
す)と表示フィールド情報とを記録してブロッキングフ
ィールド情報を保持した状態で(変化させずに)記録す
るような記録方法について考える。2回以上編集される
場合は、編集フラグは維持したままで表示フィールド情
報のみを編集後の状態に書き換える。そのような記録は
最低3ビットの情報が必要になる。このような記録方法
では、表示フィールド情報識別回路12は編集フラグが未
編集であることを示すときには表示フィールド情報とし
てブロッキングフィールド情報を抽出し、そうでないと
きには表示フィールド情報そのものを抽出する。このよ
うに抽出された表示フィールド情報とブロッキングフィ
ールド情報識別回路13にて抽出されたブロッキングフィ
ールド情報とは異なっているか否かが排他的論理和回路
19で検出される。異なっている場合には、スイッチ18が
オンとなって、フィールド信号が読み出しアドレス発生
回路15に入力され、このフィールド信号と同期信号とに
より読み出しアドレスが発生され、この読み出しアドレ
スに従って映像信号復号化部14にて得られた復号化デー
タがメモリ16からエンコーダ回路17に読み出される。一
方、異なっていない場合には、スイッチ18がオフとなっ
て、表示フィールド情報と同期信号とにより読み出しア
ドレスが発生され、この読み出しアドレスに従って映像
信号復号化部14にて得られた復号化データがメモリ16か
らエンコーダ回路17に読み出される。
【0040】DCT はブロッキングして符号化されている
が、復号化した後はラスター走査で1Hずつ読み出さ
れ、NTSCまたはPAL のエンコーダ回路17を通せば普通の
テレビで復号画像を観賞できる。以上のように、上記2
種の情報が異なっている場合は、読み出しアドレス発生
をフィールドで1Hに相当する期間をずらすか否かをフ
ィールド毎に変えているので、第1発明と同様の効果を
得る再生映像信号処理装置を構成することができる。
【0041】次に、他の記録の仕方について考える。こ
の記録方法では、初期記録(マスター)時にはブロッキ
ングフィールド情報をブロッキングフィールド情報と表
示フィールド情報との両方に記録し、編集時には表示フ
ィールド情報のみを書き換える。このような記録方法を
とった場合には、再生側において、表示フィールド情報
識別回路12で表示フィールドを、ブロッキングフィール
ド情報識別回路13でブロッキングフィールド情報をそれ
ぞれに抽出し、それらの情報が異なるかどうかを排他的
論理和回路19で検出し、上述と同様の動作を行なえば第
1発明と同様の効果を得る再生映像信号処理装置を構成
することができる。
【0042】なお、第4発明ではメモリ16によって1H
遅延と同等の機能を実現したが、別に1H遅延回路を設
けても良いことはいうまでもなく、逆に第1,第2発明
では1H遅延回路を設けて構成したが、メモリのアドレ
ス操作により実現しても良いことはいうまでもない。ま
た、第4発明ではDCT 等ブロッキングして符号化するも
のについてとりあげたがDCT に限らずK−L変換,アダ
マール変換等でも良いし、また、ブロッキングせずとも
単純なPCM 等の符号化でも同様の効果を奏することはい
うまでもない。
【0043】また、上記の説明では奇偶ブロッキングパ
ターンが図15,図6の場合について述べたが、ブロッキ
ングにオフセット値がフィールド毎に異なる場合はその
オフセット値を加えてアドレッシングすれば良いことは
いうまでもない。その場合は、あるフィールドではn
H、次のフィールドではmHというようにフィールド毎
にずらす期間が異なるだけである。nまたはmに0を含
ませて考えればより一般的に対処できる。
【0044】
【発明の効果】以上のように第1〜第4発明によれば、
編集点での同期信号を連続にさせるとともに、異常接続
のカットでは奇数フィールド,偶数フィールドを共に画
面上で共通に上にシフトさせるか下にシフトさせるかし
て、従来の編集動作では生じていた垂直ガタをなくした
フィールド単位の編集動作を行なえるという効果があ
る。
【0045】第2発明では、編集後も色信号搬送波の位
相を連続させるとができる。また、第3発明では、同期
信号が映像信号に多重されていなくても、編集点におけ
るフィールド接続状態を検出できる。更に、第4発明で
は、垂直ガタがない編集済みの映像信号を再生すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】VTR のテープパターンの一例を示す図である。
【図2】編集動作前後のフィールド構成の一例を示す図
である。
【図3】インターレース走査の走査線構造を示す図であ
る。
【図4】編集前の画像の一例を示す図である。
【図5】従来技術における編集後の画像の一例を示す図
である。
【図6】フレーム内DCT のブロック構成の一例を示す図
である。
【図7】本願の第1発明による映像信号処理装置の構成
例を示すブロック図である。
【図8】フィールド信号の一例を示す図である。
【図9】第1発明によって得られる編集後の画像の一例
を示す図である。
【図10】NTSC方式の色信号位相の例を示す図である。
【図11】本願の第2発明による映像信号処理装置の構
成例を示すブロック図である。
【図12】本願の第3発明による映像信号処理装置の構
成例を示すブロック図である。
【図13】本願の第3発明による映像信号処理装置の構
成例を示すブロック図である。
【図14】本願の第4発明による映像信号処理装置の構
成例を示すブロック図である。
【図15】フィールド内DCT のブロック構成の一例を示
す図である。
【符号の説明】
1 フィールド接続判定回路 2 1H遅延回路 3 スイッチ 4 スイッチ 5 −1係数器 6 同期分離回路 7 奇偶フィールド識別回路 8 奇偶フィールド情報多重回路 9 映像信号符号化部 10 表示フィールド情報作成回路 11 表示フィールド情報多重回路 12 表示フィールド情報識別回路 13 ブロッキングフィールド情報識別回路 14 映像信号復号化部 15 読み出しアドレス発生回路 16 メモリ 17 エンコーダ回路

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 映像信号をフィールド単位で編集する映
    像信号処理装置であって、編集作業における接続点前後
    のフィールドの接続状態を判定する判定手段と、該判定
    手段により前記接続点前後におけるフィールド接続が奇
    数フィールド同士または、偶数フィールド同士となり、
    フィールドの接続状態の連続性が保てない異常状態と判
    定された場合に、前記映像信号の垂直同期信号に同期し
    たフィールド信号に基づいて、その接続点以降の映像信
    フィールド毎に1水平走査期間遅延させるか否か
    切り換える手段とを備えたことを特徴とする映像信号処
    理装置。
  2. 【請求項2】 前記切り換える手段により映像信号の遅
    延を切り換える際、遅延されない映像信号及び遅延され
    た映像信号について、映像信号の色副搬送波の位相を反
    転させるか否かを切り換える手段をさらに備える請求項
    1記載の映像信号処理装置。
  3. 【請求項3】 前記判別手段は、映像信号に多重された
    奇・偶フィールド情報に基づき、フィールド接続判定を
    行うことを特徴とする請求項1記載の映像信号処理装
    置。
  4. 【請求項4】 フィールド単位で初期記録された映像信
    号に対してフィールド単位の映像信号を編集記録して得
    た記録媒体から映像信号を再生する映像信号処理装置で
    あって、前記初期記録された映像信号の奇・偶フィール
    ド情報を抽出する第1の抽出手段と、前記編集記録され
    た映像信号の奇・偶フィールド情報を抽出する第2の抽
    手段と、前記第1、第2の抽出手段で抽出したつの
    奇・偶フィールド情報が一致するか否かを検出する検出
    手段と、該検出手段の検出結果に応じてフィールド毎に
    ずらす期間を変えて再生するか否かを選択して映像信号
    を再生する手段とを備えたことを特徴とする映像信号処
    理装置。
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