JP2772220B2 - 画像データ変換装置及び画像データ変換方法 - Google Patents

画像データ変換装置及び画像データ変換方法

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JP2772220B2
JP2772220B2 JP15009393A JP15009393A JP2772220B2 JP 2772220 B2 JP2772220 B2 JP 2772220B2 JP 15009393 A JP15009393 A JP 15009393A JP 15009393 A JP15009393 A JP 15009393A JP 2772220 B2 JP2772220 B2 JP 2772220B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像データ変換装置及
び方法、特に、それぞれ画素が格子状に配列された画素
密度の高い2値の線画データと画素密度の低い多値の絵
柄データとを含む画像データを、画素が千鳥状に配列さ
れるグラビア製版用画像データに変換するための画像デ
ータ変換装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】印刷の種類として、オフセット印刷やグ
ラビア印刷等の各種の印刷方式が実施されているが、そ
れぞれの印刷方式によって画像形成のためのデータの密
度や配置あるいはデータフォームが異なる。たとえばオ
フセット製版用画像データは300〜2000dpi
(ドット/インチ)と高密度であり、また文字や罫線等
の線画は「0」「1」で構成される2値画像データであ
る。一方、グラビア製版用画像データは、150〜20
0L/I(ライン/インチ)と低密度であり、またたと
えば256階調の多値画像データである。さらに、オフ
セット製版用画像データの画素配置は正方格子状である
のに対して、グラビア製版用画像データの画素配置は長
方形の4つの頂点と面心点とに画素が配置される千鳥状
が基本になっている。このように、オフセット製版用画
像データとグラビア製版用画像データとは密度、画素の
配置及びデータフォームが異なるので、オフセット製版
用画像データをそのままグラビア製版用画像データとし
て用いることができない。
【0003】そこで、従来は、まずオフセット製版用画
像データをオフセット製版用の画像出力機で一旦フィル
ムに出力し、このフィルムを電子彫刻方式のグラビア製
版機の入力側シリンダに装着し、さらにこのフィルムの
画像をグラビア製版機専用のスキャナで読み込んでグラ
ビア製版用画像データを作成している。そしてこの画像
データを用いて、グラビア製版機の出力側のグラビアシ
リンダに画像を出力する(彫刻する)ようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、オフセ
ット製版用画像データを用いてグラビア彫刻を行う場
合、一旦オフセット製版用画像データをフィルムに出力
し、このフィルムからグラビア製版機のスキャナによっ
て再度画像データを読み込んでグラビア製版用画像デー
タを作成しなければならない。このため、煩雑な作業が
必要で、しかも時間がかかるという問題がある。
【0005】さらに、グラビア製版において文字や罫線
等の線画とカラー画像等の絵柄とを同一ページに印刷す
る場合、従来では、線画と絵柄とを必要な位置にレイア
ウトした統合画像の集合フィルムを作成する必要があ
る。この場合には、まず絵柄原稿に対して、色分解スキ
ャナによって複数の単色フィルム(網点フィルム)を作
成し、さらに線画原稿や線画データに対して、線画出力
機によって線画フィルムを作成する。そして、これらの
2種類のフィルムから1つの集合フィルムが作成され
る。
【0006】一方、グラビア彫刻機の入力機では、一般
的に線画フィルム用の入力部と網フィルム用の入力部と
を有しており、集合フィルムの種類によってそれらを使
い分けるようにしている。しかし、網フィルム入力部に
おいてはモアレを防ぐような工夫がなされているので画
像の品質が低下する。一方、線画フィルム用の入力部で
は網フィルム入力部に比較して画質が優れているが、網
フィルムを入力すればモアレが生じてしまう。このた
め、線画と絵柄とが混在するような統合画像から作成さ
れた集合フィルムを入力する場合には網フィルム用の入
力部を使用しなければならず、線画の画質が劣化すると
いう問題がある。
【0007】本発明の第1の目的は、文字や罫線等を表
す線画に対して、グラビア彫刻入力機を用いることな
く、グラビア製版用画像データを作成することである。
本発明の第2の目的は、線画と絵柄とが混在する統合画
像を容易に作成し、かつこの統合画像に対して、グラビ
ア彫刻入力機を用いることなく、グラビア製版用画像デ
ータを作成することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係る画像デ
ータ変換装置は、画素が格子状に配列され、画素密度が
絵柄データより高い2値の線画データを、画素が千鳥状
に配列されるグラビア製版用画像データに変換するため
の装置であり、データ処理手段と、データ作成手段と、
データ出力手段とを備えている。
【0009】前記データ処理手段は、線画データを、絵
柄データと画素密度が等しい多値の多値線画データに変
換する。前記データ作成手段は、多値線画データのう
ち、千鳥状に配列される仮想画素周辺の所定個数のデー
タを用いて補間演算を行い、仮想画素に対応する多値の
グラビア製版用画像データを作成する。前記データ出力
手段はグラビア製版用画像データを出力する。
【0010】第2の発明に係る画像データ変換方法は、
画素が格子状に配列され、画素密度が絵柄データより高
い2値の線画データを、画素が千鳥状に配列されるグラ
ビア製版用画像データに変換するための方法であり、こ
の方法は次の工程を含んでいる。線画データを、絵柄デ
ータと画素密度が等しい多値の多値線画データに変換す
るデータ処理工程と、多値線画データのうち、千鳥状に
配列される仮想画素周辺の所定個数のデータを用いて補
間演算を行い、仮想画素に対応する多値のグラビア製版
用画像データを作成するデータ作成工程と、グラビア製
版用画像データを出力するデータ出力工程。
【0011】第3の発明に係る画像データ変換装置は、
それぞれ画素が格子状に配列された画素密度の高い2値
の線画データと画素密度の低い多値の絵柄データとを、
画素が千鳥状に配列されるグラビア製版用画像データに
変換するための装置であり、データ処理手段と、集版処
理手段と、データ作成手段と、データ出力手段とを備え
ている。
【0012】前記データ処理手段は、線画データを、絵
柄データと画素密度が等しい多値の多値線画データに変
換する。前記集版処理手段は、多値線画データ及び絵柄
データについて集版処理を行うことにより、統合画像デ
ータを作成する。前記データ作成手段は、統合画像デー
タのうち、千鳥状に配列される仮想画素周辺の所定個数
のデータを用いて補間演算を行い、仮想画素に対応する
多値のグラビア製版用画像データを作成する。前記デー
タ出力手段はグラビア製版用画像データを出力する。
【0013】第4の発明に係る画像データ変換方法は、
それぞれ画素が格子状に配列された画素密度の高い2値
の線画データと画素密度の低い多値の絵柄データとを、
画素が千鳥状に配列されるグラビア製版用画像データに
変換するための方法であり、次の工程を含んでいる。線
画データを、絵柄データと画素密度が等しい多値の多値
線画データに変換するデータ処理工程と、多値線画デー
タ及び絵柄データについて集版処理を行うことにより、
統合画像データを作成する集版処理工程と、統合画像デ
ータのうち、千鳥状に配列される仮想画素周辺の所定個
数のデータを用いて補間演算を行い、仮想画素に対応す
る多値のグラビア製版用画像データを作成するデータ作
成工程と、グラビア製版用画像データを出力するデータ
出力工程。
【0014】
【作用】第1及び第2の発明に係る画像データ変換装置
及び方法では、画素密度の高い2値の線画データは、絵
柄データと画素密度が等しい多値の多値線画データに変
換され、この多値線画データを用いて多値のグラビア製
版用画像データが作成される。グラビア製版用画像デー
タの作成は、多値線画データのうちの、千鳥状に配列さ
れる仮想画素周辺の所定個数のデータを用いて補間演算
を行って作成する。このようにして作成されたグラビア
製版用画像データは、外部の記憶媒体やグラビア製版機
に出力される。
【0015】ここでは、線画データの画素密度変換及び
補間演算によってグラビア製版用画像データを作成する
ので、グラビア彫刻入力機、特に線画フィルム用入力部
を用いる必要がない。第2及び第4の発明に係る画像デ
ータ変換装置及び方法では、前述のようにして得られた
多値線画データ及び絵柄データを用いて集版処理を行
い、この集版処理後のデータを用いて補間演算を行いグ
ラビア製版用画像データを作成する。
【0016】ここでは、多値線画データと絵柄データの
画素密度が等しいので、集版処理によって容易に統合画
像が作成される。また、統合画像データに関する補間演
算によってグラビア製版用画像データを作成するので、
グラビア彫刻入力機、特に網フィルム用入力部を用いる
必要がない。
【0017】
【実施例】〔構成〕図1において、本発明の一実施例と
しての画像データ変換装置1は、CPUやROM等に加
えてRAM2を備えたコンピュータを含む制御部3を有
している。制御部3には、種々の情報を操作者に対して
表示するためのCRT4と、操作者が制御部3に対して
指令を入力するためのキーボード5と、フレキシブルデ
ィスク用のFDドライブ6と、ラインメモリLM及びデ
ィスク本体を備えた線画データ用のハードディスク装置
7と、ラインメモリLM1〜LM6及びディスク本体を
備えた絵柄データ用のハードディスク装置8とが接続さ
れている。さらに、制御部3には、原稿の画像を絵柄デ
ータとして読取る読取装置(色分解スキャナ)10や、
グラビア製版用画像データを用いてグラビア製版動作を
行うグラビア彫刻機11等を接続するためのI/Oポー
ト9が接続されている。 〔作用〕次に、上述の画像データ変換装置1を用いて実
施される本発明の一実施例としての画像データ変換方法
を説明する。I.全体制御 図2のステップS1では、画素密度の低い多値の絵柄デ
ータの入力指令がなされたか否かを判断する。入力指令
がなされた場合にはステップS2へ移行し、I/Oポー
ト9を介して読取装置10から絵柄データを取り込み、
ハードディスク装置8に格納する。
【0018】ステップS2では、画素密度の高い2値の
線画データの入力指令がなされたか否かを判断する。入
力指令がなされた場合にはステップS4に移行し、外部
のハードディスク装置等の記憶媒体から線画データを取
り込み、これをハードディスク装置7に格納する。そし
てステップS5に移行し、取り込んだ線画データの線数
変換処理を行って、画素密度を絵柄データと同じ画素密
度に変換するとともに、多値線画データに変換する。な
お、この線数変換処理については後述する。
【0019】ステップS6では、集版指令がなされたか
否かを判断する。集版指令がなされた場合にはステップ
S7に移行し、後述する集版処理を実行する。またステ
ップS8では、オフセット用画像データからグラビア製
版用画像データへの変換指令がなされたか否かを判断す
る。変換指令がなされた場合にはステップS9に移行
し、格子状のオフセット用画像データを千鳥状のグラビ
ア製版用画像データに変換する処理(O−G変換処理)
を実行する。
【0020】またステップS10では、グラビア製版用
画像データを出力するための指令がなされたか否かを判
断する。出力指令がなされた場合にはステップS11に
移行する。ステップS11では、グラビア製版用画像デ
ータを外部の記憶媒体あるいはグラビア彫刻機11に出
力する。ステップS12では上述の処理以外の一般的な
処理を実行し、ステップS1に戻る。II.線数変換処理 図3のステップS20では、後述する画像データ変換処
理において使用される種々のパラメータの設定(変更)
が指令されたか否かを判断する。この指令が行われた場
合には、ステップS21に移行し、図4に示すパラメー
タ設定サブルーチンを実行する。またステップS22で
は、画像データ変換処理の実行が指令されたか否かを判
断する。この指令が行われた場合にはステップS23に
移行して後述する画像データ変換処理を実行する。パラメータ設定 設定サブルーチンを示す図4において、ステップS30
では、もとの線画データの画素密度LNの入力であるか
否かを判断する。画素密度LNの入力の場合には、ステ
ップS37に移行してそ画素密度LNの値をRAM2に
記憶する。
【0021】ステップS31では、変換後の多値線画デ
ータの画素密度SNの入力であるか否かを判断する。画
素密度SNの入力の場合には、ステップS38に移行し
てRAM2に画素密度SNの値を記憶する。ステップS
32では、もとの線画データの副走査方向(x方向)及
び主走査方向(y方向)の各画素数Dx ,Dy の入力か
否かを判断する。これらの入力の場合には、ステップS
39に移行し、入力された画素数Dx ,Dy をRAM2
に記憶する。
【0022】ステップS33では、変換後の多値線画デ
ータの最大値Resの入力か否かを判断する。この入力
の場合には、ステップS40に移行し、入力値を最大値
ResとしてRAM2に記憶する。ステップS34で
は、副走査方向と主走査方向との間で強調処理の程度を
変更するための係数αx,αyの入力か否かを判断す
る。この入力の場合には、ステップS41に移行し、R
AM2に係数αx,αyの入力値を記憶する。
【0023】ステップS35では、濃度−階調変換関数
f(n)の入力が指令されたか否かを判断する。この関
数は、たとえば一次関数であり、この一次関数の係数が
入力されればステップS42においてRAM2にその係
数値を記憶する。ステップS36では、すべてのパラメ
ータの設定/変更が完了した旨の指令がなされたか否か
を判断する。すべてのパラメータが決定した旨の指令が
ない場合は、ステップS36からステップS30に戻
る。決定指令がなされれば、プログラムはステップS3
6から図3のルーチンに戻る。画像データ変換 i.全体処理 画像データ変換処理を示す図5〜図9において、まず図
5のステップS50では、RAM2に記憶されている種
々のパラメータを用いて2値/多値変換処理に使用する
アパーチャのサイズKと、細線強調信号を決定するのに
使用するエリアのサイズKKと、変換後の多値線画デー
タの画素数NDx ,NDy とを演算する。アパーチャサ
イズKは式(1)により、エリアサイズKKは式(2)
により、画素数NDx は式(3)により、そして画素数
NDy は式(4)により求められる。
【0024】
【数1】
【0025】
【数2】
【0026】
【数3】
【0027】
【数4】
【0028】ステップS51では、副走査方向及び主走
査方向の位置を表す変数Ix ,Iyに「0」をセットし
て初期化する。ステップS52では、変数Ix が画素数
NDx 以上か否かを判断する。変数I x の方が小さい間
は、ステップS53に移行する。ステップS53では、
変数I x が「0」であるか否かを判断し、「0」であれ
ばステップS54に移行する。
【0029】ステップS54では、最初の変換対象デー
タ群及びその周囲の参照データ群となる副走査方向にK
Kライン分の線画データを、ハードディスク装置7から
RAM2のバッファエリアに読み込む。ステップS54
での読み込みデータの画素イメージの一部を図17に示
す。ここでは、アパーチャサイズKが「5」に設定され
ており(この場合、式(2)よりKKは「13」であ
る)、中央に多値線画データもしくは絵柄の1画素に対
応する5×5の変換対象データ群が配置されている。そ
して、それらの変換対象データ群の周囲には参照データ
群が配置されている。
【0030】ステップS56では、変数Iy が画素数N
y 以上か否かを判断する。変数I y の方が小さい間
は、図6のステップS59に移行する。ステップS59
では、RAM2のバッファエリアに記憶されたKKライ
ン分の線画データから、K×Kの変換対象データ群の変
換対象画素Id(x,y)を式(5),(6)に基づい
て選択し、RAM2の第1ワークエリアにコピーする。
【0031】
【数5】
【0032】
【数6】
【0033】なお、変数Xは、図17において、副走査
方向(水平方向)における線画データの画素位置を示す
整数であり、変数Yは主走査方向(垂直方向)における
線画データの画素位置を示す整数である。ステップS6
0では、変換対象データ群の中心の画素f2を中心とし
て、主走査方向及び副走査方向に3個の画素毎に代表参
照画素をそれぞれ決定し、中心の画素f2を含めて合計
9個の代表参照画素f0 〜f8 をRAM2のワークエリ
アにコピーする。なお、主走査方向に配列する代表参照
画素f0 〜f4 は、画素位置が式(7)によって決定さ
れ、RAM2の第2ワークエリアにコピーされる。一
方、副走査方向に配列する代表参照画素f2 、f5 〜f
8 は、画素位置が式(8)によって決定され、RAM2
の第3ワークエリアにコピーされる。
【0034】
【数7】
【0035】
【数8】
【0036】ここで、変数sは1以上かつ5以下の整数
である。ステップS61では、図7の2値/多値サブル
ーチン(後述)を実行する。次に、ステップS62で
は、図8に示す強調データサブルーチン(後述)を実行
する。そして、ステップS63では、図9に示すデータ
合成サブルーチン(後述)を実行する。
【0037】この結果得られる多値線画データの1画素
データDigは、ステップS64においてハードディス
ク装置7のラインメモリLMに一旦格納される。そし
て、ステップS65において変数Iy をインクリメント
(すなわち変換対象データ群を主走査方向にシフト)
し、図5のステップS56に戻る。主走査方向にすべて
の画像データ変換処理を終えれば、ステップS56での
判断がYesとなるので、ステップS57に移行する。
【0038】ステップS57では、一旦ラインメモリL
Mに記憶されていた画素データDigを、1ライン分ま
とめてハードディスク装置7のハードディスク本体に格
納する。そして、ステップS58では、変数Ix をイン
クリメントし、変数Iy に「0」を代入し、ステップS
52に戻る。ステップS52において、変数Ix が画素
数NDx より小さければ、ステップS53に移行する。
ステップS53では、変数Ix が「0」でないため、こ
の場合はステップS55に移行する。
【0039】ステップS55では、RAM2のバッファ
エリアに記憶されている線画データをKライン(たとえ
ば5ライン)分副走査方向にシフトさせ、新たなKKラ
イン分の線画データをRAM2のバッファエリアに読み
込み、これによって、処理対象の線画データを更新す
る。その後は、前述の説明と同様に、ステップS56〜
S65を実行し、ステップS52に戻る。
【0040】主走査方向及び副走査方向に関してすべて
の画像データ変換処理を終えれば、ステップS52での
判断がYesとなるので、プログラムは図3のルーチン
に戻る。ii. 2値/多値変換 ステップS61(図6)で実行される図7の2値/多値
サブルーチンにおいて、ステップS70では、多値濃度
変数CD及び副走査方向の変数iをともに「0」に初期
化する。ステップS71では、主走査方向の変数jを
「0」に初期化する。
【0041】ステップS72では、変数iがアパーチャ
サイズK以上か否かを判断する。変数iが小さい間はス
テップS73に移行し、変数jがアパーチャサイズK以
上か否かを判断する。変数jが小さい間はステップS7
5に移行する。ステップS75では、RAM2の第1ワ
ークエリアにコピーされた変換対象画素Id(i,j)
が「1」であるか否かを判断する。変換対象画素Idが
「1」の場合にはステップS76に移行する。ステップ
S76では、多値濃度変数CDに[1/(K×K)]を
加える。また、ステップS75において変換対象データ
Idが「0」の場合には、ステップS76の処理は行わ
ない。
【0042】ステップS77では変数jをインクリメン
トし、ステップS73に戻る。そして、ステップS73
における判断がYesとなればステップS74に移行
し、変数iをインクリメントする。そして、ステップS
71に戻る。アパーチャ(K×K)、すなわち第1ワー
クエリア内における全ての変換対象画素群に対する処理
を終えると、ステップS72での判断がYesとなるの
で、プログラムは図6に戻る。なお、この段階で、ステ
ップS76での処理に基づき、多値濃度変数CDにはア
パーチャ(K×K)内での面積率に基づく濃度値(0≦
CD≦1)が設定されたことになる。iii.強調データ演算 ステップS62(図6)での強調データサブルーチンを
示す図8において、ステップS80では、RAM2の第
2ワークエリアにコピーされた代表参照画素f 0 〜f4
の線画データを用いて4次関数を演算する。ここでの4
次関数は、たとえば式(9)に示すラグランジェ補間公
式を用いて行われる。
【0043】
【数9】
【0044】なお、式(9)において、xは画素f2
中心とした代表参照画素f0 〜f4 の位置座標値であ
り、fは代表参照画素f0 〜f4 のデータ値である。両
者の関係の一例を図18に示す。ステップS80におい
て得られる4次関数の曲線パターンは、図19〜図28
に示す10通りである。
【0045】ここで、図29に示すように、副走査方向
に長い黒色の細線が主走査方向に5画素の幅で白地に描
かれていたとすると、ステップS80で得られる4次関
数のパターンは図24に示すパターン6となる。また、
図29の反転画像が図30のように描かれていたとして
も、そのプラス・マイナスが逆転するだけで、パターン
は図24のパターン6となる。
【0046】ステップS81では、ステップS80で得
た4次関数の1次微分式を式(10)を用いて演算す
る。さらに、その2次微分式を式(11)を用いて演算
する。
【0047】
【数10】
【0048】
【数11】
【0049】ステップS82では、得られた1次微分式
及び2次微分式を用い、式(12)にしたがって副走査
方向の強調係数Nsigxを決定する。
【0050】
【数12】
【0051】ステップS83では、ステップS82で得
られた強調係数Nsigxに副走査方向の補正係数αx (ス
テップS41)を乗算し、補正された副走査方向の強調
係数Nsigxを得る。ステップS84〜ステップS87
は、ステップS80〜ステップS83と同様の処理であ
る。ただし、使用される代表参照画素は、RAM2の第
3ワークエリアにコピーされた代表参照画素f2 ,f5
〜f8 である。したがって、ステップS86で得られる
強調係数Nsigyは、主走査方向の強調係数となる。
【0052】ステップS88では、副走査方向の強調係
数Nsigxと主走査方向の強調係数N sigyとを加算し、最
終的な強調係数Nsig を得る。そして、図6のプログラ
ムに戻る。iv. データ合成 ステップS63において実行されるデータ合成サブルー
チンを示す図9において、ステップS90では、多値濃
度変数CD(図7)に強調変数Nsig (図8)を加算
し、さらに100倍することで、多値線画データの1画
素の濃度値NDを得る。ステップS91では、図4のス
テップS42で設定された濃度−階調変換関数f(n)
を用い、かつ演算結果を整数化することで多値線画デー
タDigを得る。なお、関数f(n)は、たとえば[D
ig=2.28ND+28]である。
【0053】ステップS92では、多値線画データDi
gが最大値Res(図4のステップS40)を超えてい
るか否かを判断する。超えている場合には、ステップS
94に移行して多値線画データDigを最大値Resに
セットする。一方、ステップS92での判断がNoの場
合にはステップS93に移行する。ステップS73にお
いて多値線画データDigがマイナスの場合には、ステ
ップS95に移行する。ステップS95では、多値線画
データDigを「0」にセットする。ステップS93で
の判断がNoの場合には、多値線画データDigに変更
は加えない。 〔線数変換処理のまとめ〕上述の実施例では、変換対象
データ群内の代表変換画素と参照データ群内の複数の代
表参照画素とにおけるデータ変化パターンを4次関数で
表し、その関数に基づいて変換対象データ群が画像上の
細線の一部を構成する場合には、変換後の多値線画デー
タの濃度値を強調する方向に修正するので、画素密度の
高い線画データを画素密度の低い多値線画データに変換
する際の細線の再現性が改善される。このため、複製画
像上での細線が視覚的に良好に認識される。
【0054】〔線数変換に関する他の実施例〕 (a)ステップS82及びステップS86において、式
(12)に代え、次の式(13)及び表1を用いて強調
係数Nsigx及び強調係数Nsigyを演算してもよい。
【0055】
【数13】
【0056】得られた値Js から、次の表1を参照して
強調係数Nsigx及び強調係数Nsigyを決定する。
【0057】
【表1】
【0058】なお、表1のデータは、予めRAM2(図
1)内に参照テーブルとして記憶されている。表1の数
値は、予め実験的に得られたものである。 (b)ステップS80,ステップS81,ステップS8
4,ステップS85において4次関数及びそれらの微分
関数を演算する構成に代えて、5個の代表参照画素の2
値(「0」または「1」)のパターンに応じて場合分け
を行い(すなわち、図18〜図28に示す10パターン
及びそれらに対して白黒反転状態となる10パターンの
合計20パターンに条件分けし)、表2に示すデータを
用いて値Js を決定してもよい。
【0059】
【表2】
【0060】この場合の表2の値は、RAM2(図1)
に予め記憶されている。 (c)参照データ群内の代表参照画素のサンプリング方
向は、主走査方向及び副走査方向の2方向に限られるこ
とはなく、斜め方向のサンプリングを行ってもよい。 (d)強調係数を決定する場合に、上述の実施例では5
点の線画データを用いたが、3点または7点以上の線画
データを用いて決定してもよい。
【0061】(e)図5のステップS53で判断がYe
sとなったときに、さらにラプラシアン法を用いてエッ
ジ強調処理を加えてもよい。III.集版処理 集版処理を示す図10において、ステップS100で
は、ファイル選択を行うための指令がなされたか否かを
判断する。またステップS101ではレイアウト処理を
行うための指令がなされたか否か、ステップS102で
は画像合成を行うための指令がなされたか否かを判断す
る。ステップS100〜S102でNoと判断された場
合にはステップS103で他の処理を実行してステップ
S100に戻る。
【0062】ファイル選択を行うための指令がなされた
場合には、ステップS100からステップS105に移
行する。ステップS105では、前述の線数変換処理に
よって線数変換された多値線画データのファイルまたは
ステップS1で入力された絵柄データのファイルが表示
される。そしてステップS106では、表示されたファ
イルの一覧からオペレーターがファイル選択するのを待
ち、ファイル選択された場合にはこのファイルのデータ
を内部に取り込む。
【0063】次にステップS107では、ステップS1
06で取り込んだ多値線画データ、絵柄データに対して
間引き処理を行い、間引かれた画像データ(参照画像デ
ータ)を作成する。この参照画像データは、CRT4に
表示するためのものであり、たとえばデータ量が100
分の1程度となるような間引き処理によって得られたも
のである。次にステップS108では、作成された参照
画像データを再びハードディスク装置に格納する。
【0064】レイアウト処理を行うための指令が入力さ
れた場合には、ステップS101からステップS110
に移行する。ステップS110では、既存するレイアウ
トデータのファイルを画面に一覧表示し、オペレーター
がファイル選択するのを待つ。新規にレイアウトデータ
のファイルが作成される場合には、新たなファイル名が
オペレーターによって入力される。そしてステップS1
11では、後述するレイアウト処理を実行する。
【0065】また画像合成を行うための指令が入力され
た場合には、ステップS102からステップS112に
移行する。ステップS112では、前述のステップS1
11のレイアウト処理で作成されたレイアウトデータの
ファイルの一覧を表示する。そしてステップS113に
移行し、後述する画像合成処理を実行する。図11に示
すレイアウト処理では、まずステップS115におい
て、画面上にレイアウト画面を表示し、オペレーターの
指示を待つ。レイアウト画面としては、新規の処理であ
れば、統合画像の台紙のみを表示し、既に登録されてい
る参照画像があれば、その参照画像データをハードディ
スク装置から読み込み、配置データに基づいて表示す
る。
【0066】ステップS116では、参照画像データの
ファイル名をレイアウトデータに登録する指令が行われ
たか否かを判断し、YESの場合にはステップS116
A、NOの場合にはステップS117にそれぞれ処理を
移行する。ステップS116Aでは、ハードディスク装
置に格納されている参照画像データのファイル名を表示
し、オペレーターの指示を待つ。ステップS116Bで
は、オペレーターによって選択された参照画像データの
ファイル名及び指示された配置データを入力し、レイア
ウトデータとして登録する。そしてステップS116C
では、登録されたファイル名の参照画像データを取込
み、配置データに基づいて、その参照画像を画面上に表
示し、その後ステップS116に処理を戻す。
【0067】ステップS117では、レイアウト処理を
実行する指令が行われたか否かを判断し、YESの場合
にはステップS117A、NOの場合にはステップS1
18にそれぞれ処理を移行する。ステップS117Aで
は、オペレーターによって行われた参照画像の配置変
更、拡大・縮小、回転等の指示データをレイアウトデー
タとして登録する。そしてこのステップが終了したら、
処理をステップS116に戻す。
【0068】ステップS118では、レイアウト処理ル
ーチンを終了する指令が行われたか否かを判断し、NO
の場合には処理をステップS116に戻し、YESの場
合には処理をステップS119に処理を実行する。ステ
ップS119では、上記のように登録されたレイアウト
データをハードディスク装置に格納する。画像合成処理 図12における画像合成処理においては、まずステップ
S120においてレイアウトデータのファイルがオペレ
ーターによって選択されるのを待つ。選択された場合に
はステップS121によって選択されたファイルに対応
するレイアウトデータを取り込む。またステップS12
2では、このレイアウトデータに対応する多値線画デー
タ及び絵柄データを取り込む。そしてステップS123
では、レイアウトデータをもとに取り込まれた多値線画
データ及び絵柄データの合成処理を実行する。このよう
にして得られた統合画像データは、ステップS124に
おいてハードディスク装置等に格納される。IV.O−G変換処理 前述のようにして作成された多値の統合画像データは、
格子状のオフセット用画像データである。そこで、これ
らの画像データをO−G変換処理によってグラビア製版
用画像データ(彫刻データ)に変換する。
【0069】図13において、ステップS130では、
統合画像データ(以下、実施例の説明においては、単に
画像データと称す)が収納されたハードディスク装置内
の各ファイル名を読み込んでCRT上に表示する。ステ
ップS131では、オペレーターによってファイルが選
択されるのを待って、選択されたファイル名を記憶す
る。またステップS132では、条件入力処理を行う。
この条件入力処理では、作成された彫刻データを外部の
記憶媒体に出力するか、あるいはグラビア彫刻機11に
直接出力するかの選択や、作成する彫刻データの密度
(線数)等の設定を行う。条件入力処理が終了すればス
テップS133に移行する。
【0070】次にステップS133では、補間演算を行
う場合の画像データ及び彫刻データの位置情報の初期値
がマニュアルで入力されたか否かを判断し、ステップS
134では、データ変換処理を実行するためのキーが押
されたか否かを判断する。初期値のマニュアル入力がな
された場合にはステップS133からステップS135
に移行する。ステップS135では、オペレーターによ
って入力された初期値を画像データ及び彫刻データの位
置情報として設定する。そしてデータ変換処理実行キー
が押された場合にはステップS136に移行してデータ
変換処理を実行する。
【0071】図14に示すデータ変換処理では、まずス
テップS140において変数Pdsの初期値を設定す
る。変数Pdsは、副走査方向(図31の横方向)に連
接し、処理の対象となる複数ライン分(6ライン)の画
像データを特定するものである。ここで、この例では、
変数Pdsは処理対象となる6ラインのうち3ライン目
を示し、自動で初期値が設定される場合には「2.0」
が設定される。また、ステップS133及びステップS
135でマニュアルで初期値が入力された場合には、そ
の入力値が設定される。次にステップS141では、作
成される彫刻データの副走査方向の位置を仮想的に表す
変数Pesの初期値を設定する。ここで、自動の場合に
は「2.5」が設定され、マニュアル設定の場合はステ
ップS135での入力値が設定される。なお、作成され
る彫刻データに対応するグラビア画素を仮想画素と称
す。次にステップS142では、画像データの副走査方
向の全ライン数を示す変数Lnをセットする。このデー
タLnは、画像データが収納されたディスクに、画像デ
ータとともに書き込まれている。なおライン番号は、0
〜Ln−1が付与されている。また、ステップS142
では、変数CTに初期値(1)を設定する。この変数C
Tは、その後作成される彫刻データの副走査方向におけ
るライン番号を示す。
【0072】次にステップS143では、5ライン分の
画像データをハードディスク装置から読み取り、各ライ
ンのデータを対応するラインメモリLM1〜LM5に格
納する。ラインメモリLM1〜LM5に格納される画像
データのライン番号は、(Pds−2)〜(Pds+
2)の5ラインである。次にステップS144では、
(Pds+3)が画像データの副走査方向の全ライン数
Ln未満であるか否かを判断する。すなわち、図31に
おけるたとえば変数Pdsで示されるラインより上位側
に3ライン以上の画像データがあるか否かを判断する。
画像データが3ライン以上無い場合には、画像の端のデ
ータであると認められるので補間演算を終了する。
【0073】一方、ステップS144でYESと判断さ
れた場合には、ステップS145に移行する。ステップ
S145では、新たに副走査方向1ライン分の画像デー
タ(ライン番号=Pds+3)を読み込み、これをライ
ンメモリLM6に格納する。次にステップS146で
は、変数Pesで示される仮想画素の副走査方向の位置
が、画像データの変数Pdsで示されるラインとその次
ラインとの間に位置しているか否かを判断する。画像デ
ータの隣接するライン間に仮想画素が位置する場合には
ステップS147に移行する。ステップS147では、
1ライン分の彫刻データを作成するために補間演算処理
を実行する。そして1ライン分の彫刻データ作成が終了
すると、ステップS148に移行し、変数Pesにグラ
ビア画素の副走査方向の中心間ピッチ(ライン間ピッ
チ)Epsを加え、さらに変数CTをインクリメント
(+1)してステップS149に移行する。また、ステ
ップS146でNOと判断された場合、すなわち画像デ
ータの隣接するライン間に仮想画素が位置しない場合
は、ステップS146からステップS147及びステッ
プS148をスキップしてステップS149に移行す
る。ステップS149では、バッファメモリ5の内容を
1ライン分更新する。すなわち、ラインメモリLM2〜
ラインメモリLM6の各ラインの画像データを、それぞ
れ1ライン分前のラインを記憶するためのラインメモリ
LM1〜LM5にそれぞれ格納し直す。そしてステップ
S150に移行し、変数Pdsをインクリメント(+
1)してステップS144に戻る。
【0074】このようにして、画像データ1ライン分ず
つのデータを順次更新しながらグラビア彫刻データを作
成していく。次に、図15のフローチャートに基づい
て、ステップS147における1ライン分の彫刻データ
の補間演算処理について説明する。まずステップS16
0では、仮想画素の主走査方向の位置を示す変数Pem
の初期値をセットする。この変数Pemの初期値は、こ
の例において自動の場合には「2.5」がセットされ、
またマニュアル設定の場合にはステップS135で入力
された初期値がセットされる。ステップS161では、
変数CTが奇数であるか否かを判別し、奇数であると判
断した場合には直接ステップS163に移行し、奇数で
ないと判断した場合にはステップS162を介してステ
ップS163に移行する。ステップS162では、変数
Pemにグラビア画素の主走査方向における中心間ピッ
チEpmの半分を加える。この処理は、彫刻データを千
鳥状に配置するためであり、具体的には、副走査方向に
おける偶数ラインの彫刻データ配置を、中心間ピッチE
pmの半分だけ主走査方向にシフトしている。
【0075】次にステップS163では、ラインメモリ
のアドレスを示す変数Pnをセットする。この変数Pn
は、主走査方向に連接し、処理の対象となる複数ライン
分(6ライン)の画像データを特定するものであり、 Pn=(int)Pem として、変数Pemの整数部をとる。この変数Pnは、
処理対象となる6ラインのうち3ライン目を示す。次に
ステップS164では、画像データの1ライン分の個
数、すなわち、主走査方向のデータ数を表す変数Dnを
セットする。この変数Dnの値は、ハードディスク装置
に書き込まれている。
【0076】次にステップS165では、(Pn+3)
が画像データの1ライン分データ数Dnより小さいか否
かを判断する。すなわち、主走査方向において、変数P
nで示されるラインより上位側に3ライン以上の画像デ
ータがあるか否かを判断する。3ライン以上の画像デー
タがある場合にはステップS166に移行する。ステッ
プS166では、ラインメモリLM1〜LM6の6ライ
ンについて、アドレス(Pn−2)〜(Pn+3)に格
納された合計36個の画像データを読み出す。そしてス
テップS167では、これらの36個の画像データを用
いて補間演算を行い1個の彫刻データを作成する。ステ
ップS168では、ステップS167で得られた彫刻デ
ータをラインメモリに一旦書き込む。そしてステップS
169では、変数Pemにグラビア画素の主走査方向の
中心間ピッチEpmを加えてステップS165に戻る。
なお、中心間ピッチEpmとは、主走査方向の各ライン
上の画素ピッチを示しており、隣接するラインの画素に
対するピッチではない。
【0077】以上のステップS165からステップS1
69の処理を繰り返し実行し、1ライン分の彫刻データ
を作成する。1ライン分の彫刻データが作成された場合
にはステップS165でNOと判断され、ステップS1
70に移行する。ステップS165では、ラインメモリ
からハードディスク装置8あるいはグラビア彫刻機11
に彫刻データを出力する。
【0078】次に、図16のフローチャートに基づい
て、36個のデータを用いて1個の彫刻データを作成す
る補間演算処理について説明する。この補間演算処理で
は、まずステップS180において、参照する36個の
画像データを第1〜第4の領域に区分けした場合の各領
域の重心位置G1〜G4を算出する。ここで、重心位置
G1〜G4は、後述する重み値WD、Wa及びWbの重
心位置であり、第1領域〜第4領域は図31に示すよう
に区分けされる。各領域には、符号Dで示される仮想画
素ES1に最も近い1個の画像データと、その外周側に
位置する符号aで示される3個の画像データと、仮想画
素ES1から最も離れた符号bで示される5個の画像デ
ータとを含んでいる。次に、ステップS181では、各
領域の代表値Tn1〜Tn4を以下の式にしたがって算
出する。
【0079】 Tn1=WD×D1+Wa×(a11+a12+a13)+Wb×(b11+ b12+b13+b14+b15) Tn2=WD×D2+Wa×(a21+a22+a23)+Wb×(b21+ b22+b23+b24+b25) Tn3=WD×D3+Wa×(a31+a32+a33)+Wb×(b31+ b32+b33+b34+b35) Tn4=WD×D4+Wa×(a41+a42+a43)+Wb×(b41+ b42+b43+b44+b45) ただし、WD、Wa、Wbはそれぞれ各画像データを重
み付けするための重み値であり、この例の場合、各重み
値は次式の関係を満たすように設定される。
【0080】 WD×1+Wa×3+Wb×5=1 次にステップS182では、各領域の重心位置G1〜G
4と仮想画素ES1の中心からなる長方形の面積(図3
2参照)をS1、S2、S3及びS4として求める。次
にステップS183では、それぞれの面積の比を、次式
によって算出する。
【0081】 r1=S1/(S1+S2+S3+S4) r2=S2/(S1+S2+S3+S4) r3=S3/(S1+S2+S3+S4) r4=S4/(S1+S2+S3+S4) そしてこれらのデータをもとに、ステップS184で
は、最終的な彫刻データの値ENを次式のようの算出す
る。
【0082】 EN=Tn1×r3+Tn2×r4+Tn3×r1+Tn4×r2 このようにして求められた値ENの整数部分を仮想画素
ES1の彫刻データ値とする。図33及び図34に、従
来のたとえば特公昭55−33060号公報等に示され
た4点補間法によって「三」の文字に関して、画像デー
タを彫刻データに変換した場合の例と、本発明の方法に
よる36点補間法を用いて同様のデータ変換を行って印
刷した場合の比較を示す。
【0083】図33に示す従来の方法では、「三」の横
線が大きくかつ少ない数のセルで表現されている。この
場合には、印刷物では線のエッジがぎざつき、見にくい
文字になる。また、濃度の高いセルと低いセルのレベル
差が大きいため、極端な場合には「三」の一番上の線は
途中で途切れたように見える。一方、図34に示す例で
は、「三」の横線は従来方法の場合に比較して多少小さ
めのセルと非常に小さなセルで表現されている。またセ
ルの個数も多い。このため、線のエッジ部分は適度にぼ
やかされて見栄えがよい。また各セルの濃度差が従来に
比べて小さいために横線が途切れて見えることはない。
【0084】このように本実施例では、補間演算を行う
際に全ての画像データを演算対象とするのでオフセット
印刷用のデータの再現性が良好となり、特に細線の線幅
が場所によって異なったり、あるいは線の位置がずれる
等の弊害を除去できる。また、仮想画素に近い画像デー
タと遠いデータとの重みを距離に応じて変化させて補間
演算を行うので、得られる彫刻データのぼけ具合をコン
トロールすることができる。
【0085】また、本実施例では36個のデータを第1
〜第4の領域に区分けし、各領域の重心位置及び代表値
を一旦求め、これらによって彫刻データを作成してい
る。このため、領域分割せずに36個の画像データを用
い、各データの重み及び距離を考慮して一度に補間演算
する場合に比較して同程度の精度で短時間の処理で彫刻
データの作成を行うことができる。また、オフセット画
素の位置と仮想画素の位置とが重なった場合には、36
個のデータを一度に補間演算する方法では、重なり合っ
たデータ同志の距離が「0」となるため、この場合のた
めの別処理を行う必要がある。しかし、本実施例では領
域分割して重心を求めて補間演算を行うので、仮想画素
の位置と重心とが重なって距離が「0」になることはな
く、処理が簡単となる。 〔O−G変換に関する他の実施例〕 (a)前記実施例では、36個の画像データを用いて1
個の彫刻データを作成するようにしたが、参照する画像
データの個数は前記実施例に限定されるものではなく、
画像データと彫刻データの密度比によっても変動する
が、前記実施例の密度比の場合であれば、特に12個以
上の画素データを用いることによってデータ変換後の画
質劣化を防止することができる。下記表3に、補間演算
に使用するデータ個数の例を示す。なお、菱形空間フィ
ルタについては後述する。
【0086】
【表3】
【0087】(b)前記実施例では、空間フィルタの形
状を正方形としたが、グラビア製版において彫刻される
セルの形状は菱形であるので、空間フィルタの形状を菱
形にすれば、画像を全体的により引き締まったものとす
ることができる。ここで、空間フィルタの形状を菱形に
する場合には、図31における36個のデータのうち、
D1〜D4、a11〜a13、a21〜a23、a31
〜a33、a41〜a43、b11、b15、b21、
b25、b31、b35、b41、b45の合計24個
を選択して前記実施例と同様に演算処理すればよい。な
お、この場合の各データの重み値は、 WD×1+Wa×3+Wb×2=1 を満たすのが好ましい。
【0088】(c)空間フィルタに用いる画像データの
個数は、以下の表4に示されるように、画像データの密
度と対応付けて自動的に決定するようにしてもよい。な
お、表4は、補間後に作成される彫刻データの密度を1
50〜200L/Iとしている。
【0089】
【表4】
【0090】(d)空間フィルタの領域を広げた場合に
は、重み値及び各領域の代表値は次式のようにして算出
する。仮想画素の中心からi番目のデータの重みをWi
とすると、各重み値は、
【0091】
【数14】
【0092】とし、代表値は、
【0093】
【数15】
【0094】とする。ここで、dijは仮想画素の中心か
らi周目のj番目のデータを示す。このようにして各周
のデータの重みにしたがって重心の位置を求め、面積計
数r1〜r4を算出する。この場合には、補間演算に用
いる画像データの密度が変化した場合にも、空間フィル
タの範囲あるいは形を変化させることによって最適なデ
ータ変換処理を行うことができる。
【0095】(g)前記実施例では、予め画素が格子状
に配列された画像データから彫刻データを作成したが、
元になるデータとしては、格子状に配列された画素に変
換できるものであればよく、たとえばベクトルデータや
ランレングスデータでも、ラスター変換を施すことによ
り、本発明を実施可能である。 (h)前記実施例では、補間演算処理のステップS18
1において、各領域内の画像データに対して特定の関係
を満たす3つの重み値WD、Wa及びWbを用いて代表
値Tn1〜Tn4を算出したが、領域内の各画像データ
に個別の重み値、たとえばW1〜W9を付与してもよ
い。但し、重み値W1〜W9の総和は1であり、これに
伴って代表値Tn1〜Tn4の算出式も変更される。た
とえば代表値Tn1については以下のようになる。
【0096】 Tn1=W1×D1+W2×a11+W3×a12+W4×a13+W5×b 11+W6×b12+W7×b13+W8×b14+W9×b15
【0097】
【発明の効果】以上のように第1及び第2の発明に係る
画像データ変換装置及び方法では、線画に対して、グラ
ビア彫刻入力機、特に線画フィルム用入力部を用いるこ
となく、グラビア製版用画像データを作成できるので、
従来からの煩雑な作業が不要であり、グラビア製版用画
像データ作成時間を短縮できる。
【0098】また、第3及び第4の発明に係る画像デー
タ変換装置及び方法では、集版処理によって容易に統合
画像を作成でき、この統合画像データに対して、グラビ
ア彫刻入力機、特に網フィルム用入力部を用いることな
く、グラビア製版用画像データを作成するので、従来か
らの煩雑な作業が不要であり、グラビア製版用画像デー
タ作成時間を短縮できる。しかも統合画像データを補間
演算するのみで、従来のようなモアレ防止処理が不要で
あるため、画質劣化を生じにくい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての画像データ変換装置
の概略ブロック図。
【図2】その制御フローチャート。
【図3】線数変換処理の制御フローチャート。
【図4】線数変換処理の制御フローチャート。
【図5】線数変換処理の制御フローチャート。
【図6】線数変換処理の制御フローチャート。
【図7】線数変換処理の制御フローチャート。
【図8】線数変換処理の制御フローチャート。
【図9】線数変換処理の制御フローチャート。
【図10】集版処理の制御フローチャート。
【図11】集版処理の制御フローチャート。
【図12】集版処理の制御フローチャート。
【図13】O−G変換処理の制御フローチャート。
【図14】O−G変換処理の制御フローチャート。
【図15】O−G変換処理の制御フローチャート。
【図16】O−G変換処理の制御フローチャート。
【図17】2値画像データの画素分布イメージを示すイ
メージ図。
【図18】データ変化パターンの演算基準を示すグラ
フ。
【図19】データ変化パターン1の図18に相当する
図。
【図20】データ変化パターン2の図18に相当する
図。
【図21】データ変化パターン3の図18に相当する
図。
【図22】データ変化パターン4の図18に相当する
図。
【図23】データ変化パターン5の図18に相当する
図。
【図24】データ変化パターン6の図18に相当する
図。
【図25】データ変化パターン7の図18に相当する
図。
【図26】データ変化パターン8の図18に相当する
図。
【図27】データ変化パターン9の図18に相当する
図。
【図28】データ変化パターン10の図18に相当する
図。
【図29】黒色の細線を含む2値画像データの一例を示
すパターン図。
【図30】白色の細線を含む2値画像データの一例を示
すパターン図。
【図31】オフセット製版用画像データの画素とグラビ
ア製版用画像データの位置関係を示す図。
【図32】O−G変換処理の補間演算処理を説明するた
めの画素配置図。
【図33】従来の4点補間処理によって得られたグラビ
ア印刷物の拡大図。
【図34】本発明の一実施例によって得られたグラビア
印刷物の拡大図。
【符号の説明】
1 画像データ変換装置 2 RAM 3 制御部 7 ハードディスク装置 8 ハードディスク装置 9 I/Oポート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04N 1/387 - 1/393 G06T 3/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画素が格子状に配列され、画素密度が絵柄
    データより高い2値の線画データを、画素が千鳥状に配
    列されるグラビア製版用画像データに変換するための装
    置であって、 前記線画データを、前記絵柄データと画素密度が等しい
    多値の多値線画データに変換するデータ処理手段と、 前記多値線画データのうち、千鳥状に配列される仮想画
    素周辺の所定個数のデータを用いて補間演算を行い、前
    記仮想画素に対応する多値のグラビア製版用画像データ
    を作成するデータ作成手段と、 前記グラビア製版用画像データを出力するデータ出力手
    段と、 を備えた画像データ変換装置。
  2. 【請求項2】画素が格子状に配列され、画素密度が絵柄
    データより高い2値の線画データを、画素が千鳥状に配
    列されるグラビア製版用画像データに変換するための方
    法であって、 前記線画データを、前記絵柄データと画素密度が等しい
    多値の多値線画データに変換するデータ処理工程と、 前記多値線画データのうち、千鳥状に配列される仮想画
    素周辺の所定個数のデータを用いて補間演算を行い、前
    記仮想画素に対応する多値のグラビア製版用画像データ
    を作成するデータ作成工程と、 前記グラビア製版用画像データを出力するデータ出力工
    程と、 を含む画像データ変換方法。
  3. 【請求項3】それぞれ画素が格子状に配列された画素密
    度の高い2値の線画データと画素密度の低い多値の絵柄
    データとを、画素が千鳥状に配列されるグラビア製版用
    画像データに変換するための装置であって、 前記線画データを、前記絵柄データと画素密度が等しい
    多値の多値線画データに変換するデータ処理手段と、 前記多値線画データ及び絵柄データについて集版処理を
    行うことにより、統合画像データを作成する集版処理手
    段と、 前記統合画像データのうち、千鳥状に配列される仮想画
    素周辺の所定個数のデータを用いて補間演算を行い、前
    記仮想画素に対応する多値のグラビア製版用画像データ
    を作成するデータ作成手段と、 前記グラビア製版用画像データを出力するデータ出力手
    段と、 を備えた画像データ変換装置。
  4. 【請求項4】それぞれ画素が格子状に配列された画素密
    度の高い2値の線画データと画素密度の低い多値の絵柄
    データとを、画素が千鳥状に配列されるグラビア製版用
    画像データに変換するための方法であって、 前記線画データを、前記絵柄データと画素密度が等しい
    多値の多値線画データに変換するデータ処理工程と、 前記多値線画データ及び絵柄データについて集版処理を
    行うことより、統合画像データを作成する集版処理工程
    と、 前記統合画像データのうち、千鳥状に配列される仮想画
    素周辺の所定個数のデータを用いて補間演算を行い、前
    記仮想画素に対応する多値のグラビア製版用画像データ
    を作成するデータ作成工程と、 前記グラビア製版用画像データを出力するデータ出力工
    程と、 を含む画像データ変換方法。
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